JP2830468B2 - エンジンのスロットル制御装置 - Google Patents

エンジンのスロットル制御装置

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JP2830468B2
JP2830468B2 JP33260090A JP33260090A JP2830468B2 JP 2830468 B2 JP2830468 B2 JP 2830468B2 JP 33260090 A JP33260090 A JP 33260090A JP 33260090 A JP33260090 A JP 33260090A JP 2830468 B2 JP2830468 B2 JP 2830468B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明はエンジンのスロットル制御装置、特に人為
的なアクセルペダルの操作量と実際のスロットル開閉量
とのあいだの特性を任意に変化させうるものに関する。
(従来の技術) アクセルペダル操作量と実際のスロットル開度とのあ
いだの特性を任意に変化させうるスロットル開閉装置が
数多く提案されている(特願平1−108156号公報参
照)。
こうした装置では、たとえば低速走行時や後退時にア
クセルペダル操作量に対するスロットル開度の比を小さ
くすると、エンジンの出力変化がなめらかとなるので、
ゆっくりとした運転をすることができ、またスリップ検
出時のトラクションコントロール等を容易に実現するこ
とができる。
(発明が解決しようとする課題) ところで、このような装置では、スリップや渋滞時等
の走行条件のみによってスロットル開度を変化させてい
たので、この装置をそのまま可変動弁装置を備える車両
に適合させたのでは運転性が悪くなる。
たとえば、第4図で示したように、燃費重視の第1カ
ムと動力重視の第2、第3カムを備え、これらのカムに
従うバルブ作動態様を切換可能に構成した可変動弁装置
では、第1カムに従うバルブ作動態様から第2カムに従
うバルブ作動態様に切換えられると、トルクが増加する
ので、同一のスロットル開度に保っていたのでは、切換
の前後でトルク段差を生ずるのである。
そこで、この発明は、加速時のバルブ作動態様切換に
際して吸気管容積効果をも考慮してスロットル操作を行
うことにより、バルブ作動態様切換前のトルクをそのま
ま維持させて、運転性の悪化防止をはかる装置を提供す
ることを目的とする。
(課題を解決するための手段) この発明は、第1図で示すように、アクセルペダルの
操作量と関係なくアクチュエータによりスロットル開度
を変えうるスロットル開閉装置61と、少なくともバルブ
作動特性の異なる2つのバルブ作動態様を切換えうる可
変動弁装置62と、前記アクセルペダル操作量αを検出す
るセンサ63と、このセンサ検出値に基づいて定まる運転
条件に応じて、次に使用するバルブ作動態様を選択する
手段64と、現在使用中のバルブ作動態様を検出するセン
サ65と、この現在使用中のバルブ作動態様と前記次に使
用するバルブ作動態様との比較により加速時のバルブ作
動態様切換であるかどうかを判定する手段66と、加速時
のバルブ作動態様切換であるとき次に使用するバルブ作
動態様に切換えられるように前記可変動弁装置62に切換
信号を出力する手段67と、実スロットル開度STVOを検出
するセンサ68と、現在使用中のバルブ作動態様により前
記加速時のバルブ作動態様切換であると判定されたとき
の実スロットル開度STVOで出力されている実エンジント
ルクTNOWを演算する手段69と、次に使用するバルブ作動
態様に切換えた後にこの実エンジントルクTNOWと同じト
ルクを出力させるために要求される目標スロットル開度
SMTVOを演算する手段70と、この目標スロットル開度S
MTVOと前記スロットル開度検出値との差ΔTVO(=SMTVO
−STVO)をスロットル操作量として計算する手段71と、
前記バルブ作動態様切換に合わせてこの差ΔTVOだけス
ロットル弁が、あらかじめ定めた基準速度SPCONTまたは
基準時間tCONTで閉じられるように前記アクチュエータ
を動かす手段72と、吸入空気の応答の時定数τfをエン
ジン形状と前記目標スロットル開度SMTVOに基づいて演
算する手段73と、 この時定数τfに基づいて前記スロットル操作により
変化するシリンダ吸入空気量Qcylを演算する手段74と、
このシリンダ吸入空気量Qcylに応じて発生する過渡時ト
ルクTKを演算する手段75と、この過渡時トルクTKからコ
レクタ容積効果に伴うトルク増加分TDを計算する手段76
と、このトルク増加分TDがなくなるようにこのトルク増
加分TDに応じて点火時期の遅角量RTDを演算する手段77
と、この遅角量RTDだけ基本点火時期ADVNを遅角させて
点火時期ADVを決定する手段78と、この決定された点火
時期の信号を受けて点火を行う装置79とを設けた。
(作用) たとえば可変動弁装置62では燃費重視のバルブ作動態
様と動力重視のバルブ作動態様との2つのバルブ作動態
様が備えられ、加速により燃費重視のバルブ作動態様か
ら動力重視のバルブ作動態様へと切換えられる場合でみ
ると、演算手段69,70では、燃費重視のバルブ作動態様
によれば、そのときの実スロットル開度STVOにより出力
される実エンジントルクTNOWが演算され、このトルクT
NOWからは、動力重視のバルブ作動態様に切換えた後に
このトルクTNOWと同じトルクを出力させるために要求さ
れる目標スロットル開度SMTVOが演算される。
したがって、燃費重視のバルブ作動態様から動力重視
のバルブ作動態様への切換時にSMTVOとSTVOとの差ΔTVO
だけスロットル開度を小さくすると、バブル作動態様切
換時のトルク増がほぼ抑えられるのであるが、実際には
コレクタ容積があるためにシリンダに吸入される空気に
応答遅れが生ずるあいだトルクが増加する。
これに対して、この発明ではバルブ作動切換に合わせ
てスロットル弁が上記の差ΔTVOだけ小さく閉じられ、
かつそうしたスロットル操作が行なわれても、出力され
るトルクが一定となるように点火時期が遅らされる。
これにより、コレクタ容積効果に起因するわずかなト
ルクの増加も生じないようにされる。
この場合に、シリンダに吸入される空気の応答遅れ
は、吸気系の物理モデルを用いると、適用されるエンジ
ン形状とスロットル開度に応じてあらかじめ定まるの
で、そのエンジン形状とスロットル開度SMTVOに基づい
てその応答遅れの時定数τfが演算されると、τfは上
記のスロットル操作が行なわれたときの吸入空気の応答
遅れを良く表す。
しかしながら、その一方で、τfはスロットル弁をあ
らかじめ定まる基準速度SPCONT(または基準時間tCONT
で閉じた条件でマッチングしているので、スロットル弁
を駆動するアクチュエータが特性のバラツキや経時劣化
により、この基準速度SPCONTで動くことができないと、
τfを用いて求められるシリンダ吸入空気量Qcylにより
実際値を予測することができなくなる。
これに対して、この発明ではスロットル弁が常に基準
速度SPCONTで閉じられるように、アクチュエータが動か
され、これによりアクチュエータに生ずるバラツキや経
時変化の影響を取りさることができる。
(実施例) 第2図と第3図で示した可変動弁装置はいわゆるエン
ドピボット式のもので、その構成自体はすでに提案され
ている。
21は燃費重視の第1カム、22と23は動力重視の第2,第
3カム、24は吸気バルブ(または排気バルブ)、25はカ
ムフォロア部をローラ26とし、このローラ26が第1カム
21と接する、いわゆるローラロッカーアーム(後述する
サブロッカーアームに対してはメインロッカーアームと
なる)、27はロッカーシャフトである。
メインロッカーアーム25には、シャフト30を介して2
つのサブロッカーアーム28,29が揺動自在に支持され、
一方のサブロッカーアーム28には第2カム22が、他方の
サブロッカーアーム29には第3カム23がそれぞれ摺接さ
れる。ただし、サブロッカーアーム29(28についても)
はバルブ24と接する部位を持たず、第3図のように、ロ
ストモーションスプリング31の弾性力によりカムから離
れないようにされている。
一方のサブロッカーアーム28の揺動部位には円柱状の
ピン32が、またメインロッカーアーム25にもピン32と軸
心を同じくしかつ同径のピン34がそれぞれロッカーシャ
フト方向に摺動自在に設けられ、リターンスプリング36
により常時は第2図において下方に付勢され、図示状態
にある。この状態では、一体に形成されたカム21〜23が
回転すると、第1カム21にしたがってメインロッカーア
ーム25が揺動し、吸気バルブ24が開閉される。
この状態からピン34の収まる油圧室38に油通路40を介
して作動油が導かれると、カムのベースサークル域でリ
ターンスプリング36に抗し2つのピン34,32がともに第
2図において押し上げられ、サブロッカーアーム28がメ
インロッカーアーム25に対してくし刺し状態となる。こ
のくし刺し状態では、メインとサブの両ロッカーアーム
28,25が一体的に動作するので、バルブリフト特性は第
2カム22にしたがう。つまり、バルブリフト特性が動力
重視に切換えられ、発生するトルクが増やされる。第5
図に各カム21〜23の全開性能を示す。
他方のサブロッカーアーム29についてもその構成は一
方のサブロッカーアーム28と同様である。
なお、カム21〜23はそれぞれ部分負荷時、低速高負荷
時、高速高負荷時においてそれぞれ要求されるバルブリ
フト特性を満足するように異なるプロフィールを持ち
(第4図参照)、共通のカムシャフトに一体に形成され
ている。
上記油圧室38,39への油圧の切換は、第6図に示した
2つのソレノイドバルブ45,46により行なわれる。各ソ
レノイドバルブ45,46はいずれも常閉のタイプで、コン
トロールユニット51からのON信号により図示のように一
方のソレノイドバルブ45が開かれると、第2カム22を働
かせるための油圧室38へとオイルポンプからの作動油が
導かれ、また一方のバルブ45を閉じ他方のバルブ46を開
くことにより、今度は第3カム23を働かせるための油圧
室39に作動油が導かれる。
第6図において、マイクロコンピュータからなるコン
トロールユニット51には、エンジン回転数Neを検出する
センサ(たとえばクランク角センサ)52、アクセルペダ
ル操作量αを検出するセンサ53、実スロットル開度STVO
を検出するセンサ54、カムポジションセンサ58からの信
号が入力され、コントロールユニット51では、2つのソ
レノイドバルブ45,46にON,OFF信号を出力することによ
りカム21〜23の切換を行うとともに、カム切換に応じた
目標スロットル開度を求め、これをサーボ駆動回路55に
目標タイミングで出力してスロットル操作を行う。
前記サーボ駆動回路55は、スロットル開度センサ54に
より検出された実際のスロットル開度がCPUから出力さ
れる目標スロットル開度と一致するように両開度の偏差
に応じてスロットル弁57に連結されたサーボモータ56を
正逆転駆動する。
また、スロットルバルブ57よりも上流位置に設けたエ
アフローメータ60からの空気量信号もコントロールユニ
ット51に入力され、コントロールユニット51では、この
エアフローメータ60にて検出される吸入空気量Qaとエン
ジン回転数Neから定まる基本点火時期ADVNを、上記のス
ロットル操作に合わせて遅角させ、この遅角された点火
時期信号を点火装置59に出力する。
さて、いまかりに第1カムから第2カムへと切換えら
れる場合で考えると、カムの切換によりバルブのタイミ
ングとリフト量が変化し、吸入空気の質量流量が大きく
なって、その分出力トルクが増加するので、カム切換直
後の運転性を確保するためにも、カム切換の前後で出力
トルクを一定に保つ必要がある。
このようなトルク増が生じないようにするには、カム
切換点でスロットル開度を、第16図のように所定量ΔTV
Oだけ小さくして吸入空気量を減らすことである。しか
しながら、カムの切換と同時にスロットル弁を閉じて
も、コレクタ容積の存在によりシリンダ吸入空気量(シ
リンダに吸入される空気量)がすぐには小さくならず、
図示のように応答遅れをもって小さくなるので、これに
対応して、同図実線で示したように、カム切換点よりい
っとき出力トルクが増加する。
この場合のシリンダ吸入空気量の変化は、適用機種の
吸気系の応答を表す物理モデルを用いて決定することが
できる。
詳細には、目標スロットル開度SMTVOにおけるスロッ
トル通過空気量Qsと吸入工程での実際のシリンダ吸入空
気量Qcylとのあいだには、空気がコレクタ容積を充填す
るための遅れを生じ、その関係は次式のように一次遅れ
の関係で表されることが知られている。
Qcyl(s)/Qs(s)=1/(1+τf・s) … ここで、τf[sec]は空気の応答遅れの時定数で、
コレクタ容積等の物理的条件を一定とすれば、スロット
ル開度θ(=SMTVO)とエンジン回転数Neによって異な
る値をとるが、その値は次式によりエンジンの形状によ
ってあらかじめ計算により求めることができる。
τf=(Vc/RTa)×1/(ClNe+C2θ) … Cl=ηvVEγa/2Pa … C2=C・g … ただし、式ないし式においてVcはコレクタ容積、
Rはガス定数、Taは吸気温度、ηvは充填効率、VEはエ
ンジン排気量、γaは空気密度、Paは大気圧、Cはスロ
ットル弁の開度定数、gは吸気管圧力により定まる定数
である。
サンプリング周期(演算周期)をtSMP[sec]として
式を離散時間系に変換すると、次の関係となる(ただ
しexをexp(x)で表記する)。
Qcyl(z)/Qs(z)=(1−exp(−tSMP/τf))/
(z−exp(−tSMP/τf)) … 式をQcylについて展開すると、加重平均の計算式が
得られる。
QcylNEW=Kf・QcylOLD+(1−Kf)Qs … ただし、式においてQcylNEWとQcylOLDはサンプリン
グ周期tSMPだけ離れた値(QcylNEWのほうが新しく、Qcy
lOLDのほうが古い値)である。
なお、スロットル通過空気量Qsは次式で計算される。
Qs=θ・C・g … また、式での加重係数Kfは上記の時定数τfをサン
プル値系に変換した値であるため、次式のように時定数
τfと一定の関係を有する。
Kf=exp(−tSMP/τf) … 以上により、マイクロコンピュータに適用機種ごとの
物理モデルを持たせておけば、スロットル弁を所定量Δ
TVOだけ閉じて目標スロットル開度としたときの吸入空
気の過渡応答が分かる。
こうしたコレクタ容積効果に伴う出力トルクの増加分
を、点火時期を遅角することによりキャンセルすること
で、出力トルクを一定にしようとすることが考えられ
る。
しかしながら、上記の物理モデルでは、スロットル弁
を、あらかじめ定めた基準速度(あるいは基準時間)で
閉じた条件で、上記の時定数τfをマッチングしている
ので、特性のバラツキや経時変化により、この基準速度
を外れて動作するサーボモータ(たとえばDCモータ)が
あると、物理モデルで与える吸入空気の応答と実際の吸
入空気の応答がずれてしまうため、点火時期の遅角制御
が精度の悪いものとなって、トルクを一定に保つことが
できない。
こうした点より、ここではコレクタ容積効果に伴うト
ルク増加分を点火時期の遅角により抑えるのであるが、
その際、スロットル弁の閉じかたが一定となるようにDC
モータを常に基準速度で動かすことで、物理モデルで与
える吸入空気の応答と実際の吸入空気の応答を一致させ
るのである。
こうした制御を行わせるため、第7図ないし第9図
(第7図がメインルーチン、第8図と第9図がサブルー
チンで、第8図と第9図は所定の時間(たとえば4mse
c)ごとに実行される。)および第10図(クランク角に
同期して実行される。)のフローチャートが作られてい
る。
これらのフローチャートを用いて、この例の作用を説
明すると、そのときの運転条件により、3つあるカムの
うちいずれのカムを使うのかはマップにしてあらかじめ
定めてあり、このマップを第11図に示す。
このマップを参照するため、アクセルペダル操作量α
とエンジン回転数Neを読みこみ(ステップ1)、これら
から定まる運転条件に対する最適なカムポジション(次
に使用するカムポジション)PCNEXTを、第11図のマップ
より求める(ステップ2)。
ステップ3では、現在使用中のカムポジション(カム
ポジションセンサにて検出される)PCNOWと次に使用す
るカムポジションPCNEXTとの比較により、同じでなけれ
ばカムを切換える場合であると判断する。
ただし、カム切換信号を出力しても、すぐにカムが切
換えられるわけでなく、実際には油圧経路の応答等で決
まるカムの切換時間tCAMがあるので、これを考慮しなけ
ればならない。また、多気筒エンジンでは、どの気筒か
ら切換えるのかを考慮しなければならず、現時点よりt
CAM後のタイミングに一致しあるいは一番近い気筒を最
初のカム切換気筒として選択する(ステップ4)。
ここでは、第1カムから第2カムへの切換であったと
すると、第1カム(現在使用中のカム)によりそのとき
の運転条件で出力されている実エンジントルクTNOWを演
算し(ステップ5)、続いて、第2カムに切換えた後に
このトルクTNOWと同じトルクを出力させるために要求さ
れる目標スロットル開度SMTVOを演算する(ステップ
6)。
たとえば第12図に示した第1カム用のマップにしたが
い、現時点のスロットル開度STVOと回転数Neから実エン
ジントルクTNOWを、また第13図の第2カム用のマップに
したがい、トルクTNOWと回転数Neから目標スロットル開
度SMTVOを求めるのである。なお、TNOWについてはトル
クを直接検出しうる装置(たとえばトルクセンサ)を用
いて求めることもできる。
したがって、目標スロットル開度SMTVOと実際のスロ
ットル開度STVOとの差ΔTVO(=SMTVO−STVO)だけスロ
ットル弁を閉じなければならない(ステップ7)。
この場合に、DCモータのそのときの特性により定まる
速度で自由にスロットル弁を閉じるのではなく、あらか
じめ定めた基準速度SPCONTでDCモータを動かす。そのた
め、次式により計算される目標動作時間MTTVOでDCモー
タを動かしてやらなければならない(ステップ8)。
MTTVO=ΔTVO/SPCONT … なお、過渡時のシリンダ吸入空気量Qcylを求める際に
必要となる加重係数Kfは、時定数τfと同様スロットル
開度とエンジン回転数によって異なる値をとるので、あ
らかじめ係数Kfのマップを作成しておき、目標スロット
ル開度SMTVOとエンジン回転数Neからこのマップを参照
して求めておく(ステップ9)。
ステップ11では、切換気筒として選択した最初の気筒
から順次第2カムへと切換えられるように、カム切換信
号を出力するとともに、その出力タイミングに合わせ
て、目標動作時間MTTVOで所定量ΔTVOだけスロットル弁
が閉じられるように、DCモータを駆動する(ステップ1
2)。
たとえば、第8図で示すように、スロットル操作の開
始と同時にタイマを起動すると、実際のスロットル開度
STVOが目標スロットル開度SMTVOと一致した時点のタイ
マ値TIME2が実際の動作時間tを与えるため、この動作
時間tが目標動作時間MTTVOよりも長ければ、DCモータ
に加える電圧を高くしてモータ速度を大きくし、この逆
に短ければ加える電圧を小さくするのである。
これにより、DCモータに生じるバラツキや経時変化に
もかかわらず、スロットル弁が常に基準速度SPCONTと同
じ速度で閉じられる。エンジン形状と目標スロットル開
度SMTVOに基づいて定められる吸入空気の応答の時定数
τfは、スロットル弁を基準速度SPCONTで動かす条件で
マッチングしたものであり、したがって、この時定数τ
fより与えられるシリンダ吸入空気量Qcylの過渡応答
が、実際のシリンダ吸入空気量の変化に良く一致する。
一方、上記のスロットル操作により、コレクタ容積効
果に伴う余分なトルクが生じ、これが運転性を悪くする
ので、余分なトルクを点火時期の遅角で打ち消すため、
点火時期の遅角量ADVRを演算する(ステップ13)。
遅角量ADVRの演算については、第9図のように、スロ
ットル操作により一次遅れで応答するシリンダ吸入空気
量QcylNEWを、加重係数Kfと目標スロットル開度SMTVO
のスロットル通過空気量Qsとを用いて式によりまず求
める(ステップ33)。これは、上記のスロットル操作に
より発生する過渡時のトルクTKが、第16図で示したシリ
ンダ吸入空気量QcylNEWの応答遅れに対応するからであ
る。たとえば、第14図に示した過渡時トルクTKのマップ
をあらかじめ作成しておけば、そのときのシリンダ吸入
空気量Qcyl(=QcylNEW)とエンジン回転数Neから求め
ることができる(ステップ34)。
したがって、この過渡時トルクTKからスロットル操作
前の定常時トルクTC(つまりTNOW)を差し引いた値が、
スロットル操作に伴うトルク増加分TDである(ステップ
35)。
このトルク増加分TDからは第15図のマップを参照して
点火時期の遅角量RTDを求め、これをADVRとして格納す
る(ステップ36,37)。RTDとADVRを別にしているのは、
第9図と後述する第10図の演算周期が異なることを考慮
したものである。
こうして求められた遅角量ADVRを、第10図のように、
基本点火時期ADVNから差し引くことによって、点火時期
を遅角する(ステップ43)。
なお、基本点火時期ADVNは、エンジン負荷相当量とし
ての基本噴射パルス幅Tp(=K・Qa/Ne、ただしQaはエ
アフローメータにて検出されるスロットル弁上流の吸入
空気量、Kは定数)とエンジン回転数Neに応じてあらか
じめ定められており(ステップ42)、ここで述べた減速
時のカム切換以外の運転条件に対して最適値を与えるも
のである。
つまり、第1カムから第2カムへの切換時には、第16
図で示したように、カム切換に合わせてスロットル弁を
閉じるものの、その際にコレクタ容積効果により生ずる
トルク増を点火時期を遅角させることによりキャンセル
するのである。これにより、コレクタ容積効果の影響を
受けることがなくなって、トルクは一点鎖線のようにカ
ム切換前後にわたって一定に保たれ、加速時の運転性を
確保することができる。
また、スロットル弁を常に基準速度SPCONTで閉じるこ
とにより、点火時期の遅角量演算の精度が良くなると、
演算余裕が大きくなり、CPU等に対する負担を軽くする
ことができる。
実施例ではDCモータを基準速度SPCONTで動かす場合で
説明したが、基準時間tCONTで動かすようにすることも
でき、この場合には次式 MSTVO=ΔTVO/tCONT … によりDCモータの目標動作速度MSTVOを求め、実際のモ
ータ速度がこれと一致するようにDCモータに加える電圧
を制御すればよい。また、第1カムから第2カムへの切
換時で説明したが、第2カムから第3カムへの切換時に
ついても同様である。
なお、第1図との関係では、ステップ2が次バルブ作
動態様選択手段64、ステップ3が加速時のバルブ作動態
様切換判定手段66、ステップ5が出力トルク演算手段6
9、ステップ6が目標スロットル開度演算手段70、ステ
ップ7がスロットル操作量計算手段71、ステップ8,12お
よび第8図がアクチュエータ動作手段72、ステップ9が
時定数演算手段73、ステップ11が切換信号出力手段67、
第9図のステップ33がシリンダ吸入空気量演算手段74、
ステップ34が過渡時トルク演算手段75、ステップ35がト
ルク増加分計算手段76、ステップ36が点火時期遅角量演
算手段77、第10図のステップ43が点火時期決定手段78の
機能を果たしている。
(発明の効果) この発明では、加速時のバルブ作動態様の切換に際し
て、バルブ作動態様切換に合わせてスロットル弁をあら
かじめ定めた基準速度または基準時間で閉じるととも
に、この閉じるタイミングより、適用機種の吸気系物理
モデルにより演算される吸入空気の変化に合わせて点火
時期を遅角する構成としたため、スロットル弁を駆動す
るアクチュエータに特性のバラツキや経時変化を生じて
も、バルブ作動態様切換前後でのトルクを一定に保って
運転性を良好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明のクレーム対応図、第2図は一実施例
の可変動弁装置の平面図、第3図は第2図のX−X線断
面図、第4図と第5図はこの装置のバルブリフトと全開
トルクの各特性図、第6図は前記実施例の制御システム
図、第7図ないし第10図はこの実施例の制御動作を説明
するための流れ図、第11図ないし第15図はそれぞれカム
ポジション、出力トルク、過渡時トルク、点火時期遅角
量のマップ特性図、第16図は同じく加速時のカム切換の
際の作用を説明するための波形図である。 21…第1カム、22…第2カム、23…第3カム、25…メイ
ンロッカーアーム、28,29…サブロッカーアーム、32〜3
5…ピン、38,39…油圧室、45,46…ソレノイドバルブ、5
1…コントロールユニット、52…クランク角センサ(エ
ンジン回転数センサ)、53…アクセルペダル操作量セン
サ、54…スロットル開度センサ、55…サーボ駆動回路、
56…サーボモータ(アクチュエータ)、57…スロットル
弁、58…カムポジションセンサ、59…点火装置、60…エ
アフローメータ、61…スロットル開閉装置、62…可変動
弁装置、63…アクセルペダル操作量センサ、64…次バブ
ル作動態様選択手段、65…バブル作動態様検出センサ、
66…加速時バブル作動態様切換判定手段、67…切換信号
出力手段、68…スロットル開度センサ、69…出力トルク
演算手段、70…目標スロットル開度演算手段、71…スロ
ットル操作量計算手段、72…アクチュエータ動作手段、
73…時定数演算手段、74…シリンダ吸入空気量演算手
段、75…過渡時トルク演算手段、76…トルク増加分計算
手段、77…点火時期遅角量演算手段、78…点火時期決定
手段、79…点火装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 43/00 301 F02D 43/00 301Z F02P 5/15 F02P 5/15 F

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクセルペダルの操作量と関係なくアクチ
    ュエータによりスロットル開度を変えうるスロットル開
    閉装置と、 少なくともバルブ作動特性の異なる2つのバルブ作動態
    様を切換えうる可変動弁装置と、 前記アクセルペダル操作量を検出するセンサと、 このセンサ検出値に基づいて定まる運転条件に応じて、
    次に使用するバルブ作動態様を選択する手段と、 現在使用中のバルブ作動態様を検出するセンサと、 この現在使用中のバルブ作動態様と前記次に使用するバ
    ルブ作動態様との比較により加速時のバルブ作動態様切
    換であるかどうかを判定する手段と、 加速時のバルブ作動態様切換であるとき次に使用するバ
    ルブ作動態様に切換えられるように前記可変動弁装置に
    切換信号を出力する手段と、 実スロットル開度を検出するセンサと、 現在使用中のバルブ作動態様により前記加速時のバルブ
    作動態様切換であると判定されたときの実スロットル開
    度で出力されている実エンジントルクを演算する手段
    と、 次に使用するバルブ作動態様に切換えた後にこの実エン
    ジントルクと同じトルクを出力させるために要求される
    目標スロットル開度を演算する手段と、 この目標スロットル開度と前記スロットル開度検出値と
    の差をスロットル操作量として計算する手段と、 前記バルブ作動態様切換に合わせてこの差だけスロット
    ル弁が、あらかじめ定めた基準速度または基準時間で閉
    じられるように前記アクチュエータを動かす手段と、 吸入空気の応答の時定数をエンジン形状と前記目標スロ
    ットル開度に基づいて演算する手段と、 この時定数に基づいて前記スロットル操作により変化す
    るシリンダ吸入空気量を演算する手段と、 このシリンダ吸入空気量に応じて発生する過渡時トルク
    を演算する手段と、 この過渡時トルクからコレクタ容積効果に伴うトルク増
    加分を計算する手段と、 このトルク増加分がなくなるようにこのトルク増加分に
    応じて点火時期の遅角量を演算する手段と、 この遅角量だけ基本点火時期を遅角させて点火時期を決
    定する手段と、 この決定された点火時期の信号を受けて点火を行う装置
    と を設けたことを特徴とするエンジンのスロットル制御装
    置。
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