JP2985406B2 - エンジンの出力制御装置 - Google Patents

エンジンの出力制御装置

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JP2985406B2
JP2985406B2 JP21738891A JP21738891A JP2985406B2 JP 2985406 B2 JP2985406 B2 JP 2985406B2 JP 21738891 A JP21738891 A JP 21738891A JP 21738891 A JP21738891 A JP 21738891A JP 2985406 B2 JP2985406 B2 JP 2985406B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は運転条件によって吸排
気弁の作動態様を切換える可変動弁機構を備えるエンジ
ンの出力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの吸排気弁を駆動する動弁装置
は、エンジンの要求する出力特性に合わせて、最適なバ
ルブタイミングが得られるように設定されている。
【0003】ところが、この要求バルブタイミングはエ
ンジンの運転条件によってそれぞれ異なり、たとえば低
負荷域ではバルブリフト、開弁期間はともに小さく、こ
れに対して高負荷域では大きなバルブリフトと開弁期間
が要求される。自動車用エンジンのように運転条件が広
範囲にわたるものは、バルブタイミングをどの運転領域
を対象とするかがなかなか難しく、いずれにしても、す
べての運転条件で最適なマッチングとすることはできな
い。
【0004】そこで、特開昭63−167016号公報
にあるように、カム特性(カムプロフィル)の異なる複
数のカムを備えておき、運転条件によってカムの切換を
行うことにより、それぞれにおいて最適なバルブタイミ
ングで運転することを可能とした、可変動弁装置が提案
されている。
【0005】これは低回転域で高いトルクをもつ低速型
のカムと、高回転域で高いトルク特性の高速型カムと
を、運転条件により切換えるもので、低速域から高速域
まで高出力を発揮させようとするものである。また、こ
れに加えて部分負荷域での燃費特性に優れた燃費カムを
備え、部分負荷域での燃費向上をはかることも提案され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したカ
ムの切換は、切換の前後でエンジン出力が不連続に変化
することのないように、同一のスロットル開度において
出力が一致する回転数を選んで行われるのであるが、選
択されるカムとして、低回転域と高回転域とで出力(ト
ルク)を重視した特性の2つのカムと、部分負荷域で燃
費を重視した燃費カムとの、3つのカムを備えている場
合、燃費カムから出力カムへの切換(あるいはこの逆へ
の切換)は、燃費カムでの発生トルクが相対的に低いこ
とから、切換の前後で同一のスロットル開度を維持しよ
うとするとトルク段差が非常に大きくなってしまう。
【0007】つまり、低速型の出力カムから高速型の出
力カムへの移行は、上記したように同一の出力となる回
転数を境に切換えればよいが、燃費カムの場合はスロッ
トル開度が同一で出力トルクが一致することがないた
め、切換時に大きなトルク段差が発生するのである。
【0008】そして燃費カムから出力カムへの切換は、
低回転域では低速型出力カム、高回転域では高速型出力
カムへと行われるが、当然のことながら低回転域では低
速型出力カムのほうが高速型出力カムよりも発生トルク
は大きく、高回転域では同じく逆になり、したがってい
ずれの回転域で切換を行うにしても、大きなトルク段差
が生じる。
【0009】なお、カムの切換は運転者の意志、つまり
アクセルペダルの開度変化等に応じて行われ、たとえば
燃費カムでの運転中にアクセルペダルがさらに踏み込ま
れて燃費カムでの領域を越えた出力トルクを要求してい
るときは、そのときの回転域から低速型か高速型の出力
カムのいずれかが選択され、切換えられることになる。
【0010】そこでこのような切換の前後で発生する大
きなトルク段差を吸収するため、スロットルバルブをア
クセルペダルとは切り離して独立して開度を制御できる
構成にしておき、切換時のスロットル開度や回転数等か
ら判定したトルク段差を吸収するのに必要なだけ、自動
的にスロットル開度や点火時期等を補正することによ
り、出力を一致させるようにしている。たとえば燃費カ
ムから出力カムへと移行するときは、そのままのスロッ
トル開度では出力トルクが急増するので、スロットルバ
ルブの開度を減じ、また点火時期を一時的にリタードす
るのである。
【0011】ところで、カムの切換は油圧を利用して各
カムに応動するロッカーアームを選択的に結合すること
により行うため、カムの切換信号を油圧切換用の電磁弁
などに出力してから実際にカムが切換わるまでに応答遅
れがある。
【0012】この応答遅れは、作動油の油温と油圧に大
きく影響されるので、これらに応じて応答遅れ時間を設
定しておくと、カムの切換に合わせて上記の出力補正を
行わせることができる。
【0013】しかしながら、長期の使用によって作動油
が劣化し、油圧系に作動不良が起こったときは、出力補
正のタイミングが実際のカムの切換と合わなくなってカ
ム切換時のトルク段差を吸収することができなくなる。
たとえば、大きなトルク段差がある燃費重視カムから出
力カムへの切換時に、予定していたカム切換タイミング
よりも大きく遅れてカムが切換えられると、それまでの
スロットル開度が必要であるにもかかわらず、急激にス
ロットル開度が減少し、かつ点火時期が大幅にリタード
されるため、燃焼が不安定になり失火したりするのであ
る。
【0014】そこでこの発明は、こうしたバルブ作動態
切換までの応答遅れ時間を実際に計測し、この値とあ
らかめ定めた設定値とのずれに応じて、出力補正が実際
のバルブ作動態様の切換と同期するように出力補正のタ
イミングを変化させることにより、作動油の劣化などに
伴う作動不良の悪影響を除くことを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、図1で示
すように、出力特性の異なる複数のバルブ作動態様71
と、これらのバルブ作動態様を油圧切換弁の作動によっ
て選択的に切換える切換機構72と、運転条件を検出す
るセンサ73と、この運転条件に応じてバルブ作動態様
を切換えるかどうかを判定する手段74と、この判定結
果よりバルブ作動態様の切換が判定されたときは切換信
号を前記切換機構72の油圧切換弁に出力する手段75
と、前記バルブ作動態様の切換時に切換前後の発生トル
クが同一となるようにエンジン出力を補正する手段76
とを備えたエンジンにおいて、前記油圧切換弁に供給さ
れる作動油の温度と圧力を検出するセンサ77,78
と、これらの検出値に応じて前記切換信号の出力から
ルブ作動態様切換までの基本応答遅れ時間をあらかじめ
設定する手段79と、前記切換信号の出力からバルブ作
動態様切換までの実際の応答遅れ時間tを測定する手段
80と、この実応答遅れ時間と前記基本応答遅れ時間の
ずれに応じ実応答遅れ時間が基本応答遅れ時間より長い
と前記出力補正のタイミングを遅らせ、この逆に基本応
答遅れ時間より短いと前記出力補正のタイミングを早め
る手段81とを設ける。
【0016】第2の発明は、図2で示したように、出力
特性の異なる複数のバルブ作動態様71と、これらの
ルブ作動態様を油圧切換弁の作動によって選択的に切換
る切換機構72と、運転条件を検出するセンサ73
と、この運転条件に応じてバルブ作動態様を切換えるか
どうかを判定する手段74と、この判定結果よりバルブ
作動態様の切換が判定されたときは切換信号を前記切
機構の油圧切換弁に出力する手段75と、前記バル7作
動態様の切換時に切換前後の発生トルクが同一となるよ
うにエンジン出力を補正する手段76とを備えたエンジ
ンにおいて、前記油圧切換弁に供給される作動油の温度
と圧力を検出するセンサ77,78と、これらの検出値
に応じて前記切換信号の出力からバルブ作動態様切換ま
での基本応答遅れ時間をあらかじめ設定する手段79
と、前記切換信号の出力からバルブ作動態様切換までの
実際の応答遅れ時間tを測定する手段80と、この実応
答遅れ時間と前記基本応答遅れ時間のずれに応じ、実応
答遅れ時間が基本応答遅れ時間よりも長いと大きくなる
応答補正量を演算する手段91と、指数に伴われた判定
指標δを生成する手段92と、この判定指標δと前記応
答補正量を比較する手段93と、この比較結果より前回
の指数mより1だけ大きい指数m+1に伴われた判定指
標δm+1以上に応答補正量が大きいと前回の制御待ち
サイクル数Cと前回の指数mを1つ大きく、前回の指数
mに伴われた判定指標δmより応答補正量が小さいと前
回の制御待ちサイクル数Cと前回の指数mを1つ小さ
く、応答補正量が前回の指数に伴われた判定指標δm以
上でかつ前記1だけ大きい指数m+1に伴われた判定指
標δm+1より小さいと前回の制御待ちサイクル数Cと
前回の指数mを維持する手段94と、これら更新された
制御待ちサイクル数Cと指数mを記憶する手段95と、
この更新された制御待ちサイクル数Cに応じて前記出力
補正のタイミングを決定する手段96とを設けた。
【0017】
【作用】バルブ作動態様切換時のトルク段差を吸収する
には、実際のバルブ作動態様の切換に合わせて出力補正
を実行する必要がある。
【0018】油圧切換弁の作動によってバルブ作動態様
を切換えるとき、この切換弁に切換信号を出力してから
バルブ作動態様が実際に切換わるまでの応答遅れ時間は
油圧切換弁に供給される作動油の油温と油圧に応じて定
まるので、これによって、実際のバルブ作動態様の切換
に合わせた出力補正を実行することができる。
【0019】しかしながら、長期の使用による作動油の
劣化などに起因して、切換弁などに作動不良を起こし、
実際の応答遅れ時間が設定値のそれからずれてしまうこ
とがある。
【0020】このとき第1の発明で、実際の応答遅れ時
間tが測定され、この実応答遅れ時間が設定値より長い
と出力補正のタイミングが遅らせられる。この逆に、設
定値より短いと出力補正のタイミングが早められる。つ
まり、実際のバルブ作動態様の切換に合わせて出力補正
のタイミングが変更されることになり、ふたたび、実際
バルブ作動態様の切換と出力補正のタイミングが同期
する。
【0021】第2の発明でも、実際のバルブ作動態様の
切換に合わせて制御待ちサイクル数Cが決定され、この
サイクル数Cに応じて出力補正のタイミングが変更され
ることから、実際のバルブ作動態様の切換と出力補正の
タイミングが同期する。
【0022】一方、実応答遅れ時間と設定値とのずれを
みるため、応答補正量と判定指標δとが比較されるので
あるが、このとき判定指標に伴わせた判定指数mがその
比較結果に応じて更新されると、今回の応答補正量との
比較に用いる判定指標は、前回処理時の判定指数mに伴
われた判定指標δmと、前回処理時の判定指数mより1
だけ大きい判定指数m+1に伴われた判定指標δm+1と
の2つだけでたりることになる。
【0023】
【実施例】まず、図3,図4に実施例の可変動弁装置の
具体的な構成を示すが、これ自体は本出願人により、特
願平2−117261号として、既に提案されている。
【0024】21は燃費重視型のカムプロフィルに設定
され、カムリフトおよびリフト区間のともに小さい第1
カム(燃費カム)、22は低回転域で高トルクを発生す
るカムプロフィルに設定され、前記第1カム21よりも
カムリフトが相対的に大きい第2カム(低速型出力カ
ム)、23は高回転域で高トルクを発生するカムプロフ
ィルに設定され、第2カム22よりもカムリフト、リフ
ト区間の大きい第3カム(高速型出力カム)で、これら
は同一のカムシャフトに並列的に設けられる。
【0025】24は吸・排気弁(吸気弁または排気
弁)、25はローラ26を介して前記第1カム21と常
時接触するメインロッカーアームで、ロッカーシャフト
27を支点に揺動して、吸・排気弁24を開閉する。
【0026】メインロッカーアーム25にはシャフト3
0を支点にして揺動する2つのサブロッカーアーム2
8,29が前記ローラ26と並列的に支持され、一方の
サブロッカーアーム28は前記第2カム22と、他方の
サブロッカーアーム29は前記第3カム23と接触す
る。
【0027】これらサブロッカーアーム28,29はメ
インロッカーアーム25と係合していないときは、ロス
トモーションスプリング31により常時第2,第3カム
22,23に接触するように付勢され、メインロッカー
アーム25からは独立して運動(揺動)する。
【0028】これらサブロッカーアーム28,29をメ
インロッカーアーム25に対して選択的に係合するた
め、まず一方のサブロッカーアーム28の揺動部位には
円柱形のピン32が、またメインロッカーアーム25に
もこのピン32と同軸上にピン34が、それぞれカムシ
ャフト方向に摺動自在に配設され、かつこれらピン3
2,34は常時はリターンスプリング36に付勢されて
図3の状態に保持され、メインロッカーアーム25との
係合を解かれているが、ピン34の収装された油圧室3
8に通路40を介して圧油が導かれると、ピン32と3
4が所定量だけ押し出されて、サブロッカーアーム28
がメインロッカーアーム25と係合するようになってい
る。
【0029】サブロッカーアーム28がメインロッカー
アーム25と一体になるのは、第1カム21および第2
カム22がベースサークルにあるときで、一体後は第1
カム21よりもリフトの大きい第2カム22にしたがっ
たバルブタイミングに切換わる。
【0030】つまり、第1カム21による燃費重視の特
性から、第2カム22による低回転域での出力重視特性
に切換えられるのである。
【0031】他方のサブロッカーアーム29について
も、これと同様に構成され、油圧室39に通路41を介
して圧油が導かれると、ピン35と33がリターンスプ
リング37に抗して押し出され、サブロッカーアーム2
9がメインロッカーアーム25に係合することにより、
バルブタイミングは前記と同じく第1カム21よりもリ
フト、リフト区間のともに大きい第3カム23に依存す
るように切換えられ、高回転域での出力重視の特性が得
られるのである。
【0032】なお、図5に第1カム21から第3カム2
3までのバルブリフト特性を示す。そして、各カムを用
いたときの全開出力特性は、図6のようになり、第1カ
ムによれば、発生トルクは低いものの燃費がよく、第2
カムでは低回転域での最大トルクが最も高く、第3カム
23は低回転域での発生トルクは第2カム22よりも小
さいものの、高回転域での最大トルクは最も大きくな
る。
【0033】ところで、第1カム21から第2、第3カ
ム22,23への切換や、その反対に第2、第3カム2
2,23から第1カム21への切換を制御するために図
7に示すようなコントロールユニット51が備えられ、
運転状態によって最適なカムが選択されるのである。
【0034】コントロールユニット51におけるこのカ
ムの選択は図6の特性に基づいて、要求するトルクと回
転数がたとえば燃費カムである第1カム21の領域にあ
るときはこの燃費カムを使い、この状態からアクセル開
度が増加して要求トルクが燃費カムの領域を外れてたと
えば低速型出力カムである第2カム22の領域に移行す
ると、燃費カムから低速型出力カムに切換えられ、ま
た、回転数が低回転域から高回転域に上昇してくると、
高速型出力カムである第3カム23に切換えられるので
ある。
【0035】このため、コントロールユニット51には
エンジン回転数N、クランク角度位置を検出するクラン
ク角度センサ52、アクセルペダルの操作量(踏み込み
量)を検出するアクセル操作量センサ53、実際に選択
されたカム位置を検出するカムポジションセンサ58か
らの信号が入力し、これらに基づいて上記のようにカム
の切換が判定されたら、前記2つの油圧室38,39へ
の油圧の切換を行う電磁弁45と46の作動を制御する
のである。
【0036】つまり、一方の電磁弁45が開かれると第
2カム22を働かせるために油圧室38にオイルポンプ
からの圧油が導かれ、他方の電磁弁46を開くことによ
り今度は第3カム23を働かせるため油圧室39に圧油
が導かれるのである。
【0037】ところで、コントロールユニット51は、
このようなカムの切換時に大きなトルク段差を生じ、不
連続な出力変動により運転性を悪化させたり、車体振動
を誘発したりする現象を回避するために、切換に対応し
て吸気通路に設けたスロットルバルブ57の開度と、点
火装置59の点火時期を補正する。
【0038】スロットルバルブ57はコントロールユニ
ット51からの指令信号を受けるサーボ駆動回路55、
およびこの駆動信号に基づいて作動するサーボモータ5
6を介して、図示しないアクセルペダルとは独立して開
度が増減され、同時にスロットルバルブ57の実際の開
度はスロットル開度センサ54を介してコントロールユ
ニット51にフィードバックされる。
【0039】コントロールユニット51は基本的にはア
クセル操作量センサ53の信号から要求トルクを判断
し、カムポジションセンサ58の出力から求めたそのと
きのカム位置で、要求トルクを発生するのに必要なスロ
ットル開度位置を演算し、サーボモータ56を介してス
ロットルバルブ57の開度を決定する。そして、カム切
換が判断されたときは、第1カムから第2または第3カ
ムへの切換時には、サーボ駆動回路55、サーボモータ
56を介してスロットルバルブ57の開度を、その切換
時のトルク段差に応じて減少するように補正し、トルク
増大分を吸収する。また、第2または第3カムから第1
カムに切換わるときは、逆にスロットルバルブ57の開
度を増大させてトルク段差を吸収する方向に出力の補正
を行う。
【0040】また、コントロールユニット51は同時に
点火装置59に対する点火時期信号をカム切換時に一定
時間だけリタードさせることにより、トルク段差を吸収
する方向に出力を補正する。
【0041】これらの出力補正の様子を具体的に示した
のが図8の(a),(b)で、前者は燃費カムから出力
(低速型)カムに切換えた場合、後者は出力カムから燃
費カムに切換えた場合である。
【0042】図8(a)に示すように、燃費カムから出
力カムに切換えたときに、スロットル開度(TVO)を
実線のように切換前後で変化させないと、トルクは大き
く増加し、またブースト(吸入負圧)も切換に伴い強ま
る。
【0043】これに対して、切換時にスロットル開度を
点線で示すように所定量だけ減少させ、かつ点火時期を
一時的にリタードさせると、二点鎖線で示すように、ト
ルクは切換前と同一値をとり、トルク変動が吸収される
のである。
【0044】なお、スロットル開度を減少させても、切
換直後のトルクが定常時よりも過渡的に増加するのは、
ブーストが小さい状態で燃費カムから出力カムに切換わ
り、切換直後にシリンダ内に蓄えられる吸入空気量(燃
料量)が一時的に増えるためで、この分を点火時期をリ
タードして出力を低下させることにより補正するのであ
る。
【0045】低速型出力カムから燃費カムに切換えたと
きは、図8(b)に示すように、スロットル開度が同一
のままではトルクが大きく減少するが、スロットル開度
を点線で示すように所定量だけ開く(増加する)こと
で、トルクの落ち込みを防ぐことができ、しかも切換直
前の強いブーストで出力カムから燃費カムに切換えるこ
とにより、さらにトルクが急減少するのを、切換の直前
であらかじめスロットルを開き、また、そのままだとト
ルクが大きくなりすぎるので、点火時期を同時にリター
ドさせることにより、切換の前後におけるトルク変動を
防止することができる。
【0046】このようにして、カムの切換に同期して出
力補正を行うことで、トルク変動を吸収することができ
るのだが、この出力補正は正しくカムの切換に同期させ
る必要があり、しかも、出力カムから燃費カムへの切換
時には、実際の切換よりもわずかに出力補正を先行させ
る必要もある。
【0047】ところで、前述したようにカムの切換は油
圧を利用して行うため、カムの切換信号を出力してから
カムが切換わるまでに油圧系の応答遅れがある。
【0048】この応答遅れ時間は、作動油の油温と油圧
に依存するので、図7でも示したように、油温Tを検出
するセンサ61と、電磁弁45,46の上流側油圧Pを
検出するセンサ62を設けておき、これらの油温Tと油
圧Pに応じて応答遅れ時間をあらかじめ設定しておく
と、カムの切換に合わせたタイミングで出力補正を行う
ことができる。
【0049】しかしながら、長期の使用によって作動油
が劣化したりすると、電磁弁45,46やピン32,3
3等の作動が不活発になり、実際の応答遅れ時間があら
かじめ設定してある応答遅れ時間からずれてくると、カ
ム切換時のトルク段差を吸収することができなくなる。
たとえば実際にはまだカムが切換わっていない状態で出
力補正を実行したり、すでにカムが切換わっているのに
出力補正が実行されないと、非常に大きなトルクショッ
クが発生することになるのである。
【0050】したがって出力補正は、実際の応答遅れ時
間をみてそのタイミングを調整する必要があり、こうす
ることにより、実際のカム切換に合わせた出力補正も可
能となり、トルク変動を確実に吸収することができる。
【0051】そこで、出力補正を実際のカム切換に合わ
せて行うため、コントロールユニット51はカム切換信
号の出力からカムの切換までの応答遅れ時間を実際に測
定し、これとあらかじめ定めている応答遅れ時間との比
較結果に応じて、出力補正のタイミングを決定するよう
になっており、具体的には図9に示すフローチャートに
したがって説明する。なお、このフローチャートはカム
の切換が判断されるたびに実行する。
【0052】まず、メモリに入っている制御待ちサイク
ル数C、判定指数m、前回処理時までのn−1個の応答
補正係数K1〜Kn-1を読み出しておく(ステップ1)。
【0053】あらためて、油温Tと油圧Pを読み込み、
これらに応じて基本応答遅れ時間tTとtPをそれぞれ求
める(ステップ2〜5)。
【0054】基本応答遅れ時間tTとtPは、図10で示
したように、カム切換信号が出力されてから電磁弁(油
圧切換弁)45,46が作動するまでの時間t1と、作
動してから油圧が上昇(または下降)を開始するまでの
時間t2と、油圧が上昇してから実際にピン32,33
等が結合(または分離)を終了するまでの時間t3とに
基づいて設定される。
【0055】応答遅れ時間はまた、油温Tが低くなるほ
どまた油圧Pが低くなるほど長くなるので、図11と図
12を内容とするマップを作成しておき、このマップを
参照してtTとtPを求める。
【0056】その一方で、カム切換信号を出力するとと
もに、その出力のタイミングからカムが切換わるまでの
実際の応答遅れ時間tを測定する(ステップ6,7)。
【0057】この実応答遅れ時間tは、電磁弁45,4
6の下流側の油圧を検出するセンサ63を設けておく
と、その油圧変化から容易に求めることができる。電磁
弁下流側の油圧は、カム切換のために電磁弁が切換わっ
てから所定値まで上昇するが、その後ピンの移動により
油圧が一時的に低下してから所定値で安定するという特
性をもつので、この一時的低下を、電磁弁下流側に発生
する油圧の微分波形から判断するのである。
【0058】こうして測定した実応答遅れ時間tが上記
の基本応答遅れ時間tT,tPからずれているときは、作
動油の劣化などに起因して、電磁弁45,46やピン3
2,33等の実際の作動状態が初期設定時のそれと違っ
てきていることを意味する。
【0059】このとき、t>tTやt>tPであれば、予
定していたタイミングよりも遅れてカムが切換わるので
あるから、この遅れたカム切換タイミングにあわせて出
力補正のタイミングも遅らせてやらなければならない。
【0060】そこで、油温に関する応答補正係数KT
t−tTから、また油圧に関する応答補正係数KPをt−
Pから求める(ステップ8,9)。図13,図14に
T,KPの特性を示すと、t−tT,t−tPが大きくな
るほど大きな値の応答補正係数を与えてあり、この特性
を内容とするマップを参照するのである。
【0061】こうして求めた補正係数KT、KPは、これ
らを平均した値をあらためて今回の応答遅れ補正係数K
nとし、さらにこの今回処理時の値であるKnと前回処理
までの各値であるK1〜Kn-1とから応答補正係数につい
ての加重平均値Mを計算する(ステップ10,11)。
加重平均値を採用するのは制御の安定性のためである。
【0062】この加重平均値Mとメモリから読み出した
遅れ判定指標δを比較し、その比較結果に応じて制御待
ちサイクル数Cを更新する。
【0063】ここで、制御待ちサイクルの「サイクル」
とは吸入、圧縮、燃焼、排気の各行程のことであり、制
御待ちサイクル数が“1”ということはカム切換信号の
出力から1行程だけ待って出力補正を行う、つまりカム
切換信号の出力タイミングから1行程の直後を出力補正
の開始タイミングとするのである。4気筒エンジンの場
合であれば、図17で示したように、#1気筒の燃焼行
程でカムが実際に切換わっており、このときのCの値は
1である。
【0064】なお、油温Tと油圧Pが同じなら作動油に
劣化などを生じていないかぎり油圧系の応答遅れ時間は
ほぼ一定であるが、エンジンの回転数Nが変化するとき
は、図15で示したようにエンジン回転数Nに応じてC
の値も変化する。
【0065】上記の判定指標δには判定指数をつけてお
り、メモリより読み出した判定指数mと、これより1つ
大きい指数m+1とをそれぞれ伴う判定指標(つまりδ
mとδm+1)とのあいだで、次のように比較する。
【0066】(1)δm+1≦Mのとき 設定値よりも実際のカム切換タイミングのほうが上記の
1行程に要する時間以上遅れていると判断して、出力補
正のタイミングも遅らせるため制御待ちサイクル数Cを
1だけ増やす(ステップ12,14)。判定指数mも1
だけ大きくする(ステップ15)。
【0067】(2)δm≦M<δm+1のとき 実際のカム切換が設定値よりも遅れているものの、上記
の1行程に要する時間を越えているほどではない、つま
り現状のままでよいと判断して制御待ちサイクル数Cを
前回処理と同じ値に設定する(ステップ12,13,1
6)。判定指数mも前回処理の値と同じにする(ステッ
プ17)。
【0068】(3)M<δmのとき (1)のときとは逆であり、実際のカム切換のほうが上
記の1行程に要する時間以上も前で行われていると判断
し制御待ちサイクル数Cを1だけ減らす(ステップ1
2,13,18)。判定指数mも1だけ減らす(ステッ
プ19)。
【0069】ただし、(3)においては減らした後のC
の値が最低の制御待ちサイクル数C0以下であれば、C
=C0とし、これに合わせて判定指数mも最小の値であ
る“0”に設定する(ステップ20,21,22)。
【0070】こうして求めた制御待ちサイクル数C、判
定指数m、および応答補正係数K2〜Knの値をメモリに
セーブする(ステップ23)。
【0071】ここで、加重平均値Mと遅れ判定指標δな
らびに制御待ちサイクル数Cとの関係を図16に示す。
【0072】応答補正係数の加重平均値Mの値は整数と
限らないのに、制御待ちサイクル数Cは必ず整数でなけ
ればならない。つまり、整数と限らない加重平均値Mに
応じて、制御待ちサイクル数Cを決定するには、あらか
じめ離散値で与えた遅れ判定指標δ0,δ1,δ2,…を
用いて、Mの値のある範囲に対して待ちサイクル数Cを
与える必要が出てくるのである。
【0073】また、判定指標δとの比較についても、M
がまずδ0とδ1の間にあるかどうか、なければδ1とδ2
の間にあるかどうか、なければさらにδ2とδ3の間にあ
るかどうか…というふうに調べていくのでは、判定指標
の総数とほぼ同数の判定ステップをプログラム上に組ま
なければならず、メモリ容量もそれだけ増す。
【0074】これに対して、判定指標δに伴わせた指数
mをMと判定指標δの比較結果に応じて更新していくよ
うにすると、前回処理時の判定指数mのついた判定指標
δmと、それよりも1だけ大きい判定指数m+1のつい
た判定指標δm+1との間で、つまり2つの判定指標との
間でだけ比較するステップを組めばたりることになるの
である。
【0075】具体的には、δ0=0、δ1=1.5、δ2
=3.0、δ3=4.5…、またM=2.1であったと
き、δ1<M<δ2となる。このときは、判定指標δ1に
ついている指数m=1をメモリに記憶し、次のカム切換
判定時になると、M≧δ2か、δ1≦M<δ2かあるいは
M<δ1かを判定する。
【0076】一方、セーブしたCの値を別のプログラム
(図示しない)で読みだし、カム制御信号の出力タイミ
ングT1を基準として、そこから出力補正タイミングま
での制御待ち時間を計算する。4気筒エンジンであれば
スロットル開度補正までの制御待ち時間T2を T2=(C×180)/(360N/60)sec により、また点火時期補正までの制御待ち時間T3を T3=(C×180+360)/(360N/60)sec により計算する。
【0077】なお、両式の分子のC×180は制御待ち
サイクル数Cをクランク角度に換算した値であり、カム
切換信号が上死点や下死点でなく1行程の途中で出力さ
れたときは、図17でも示したように吸気下死点までの
クランク角度が考慮されていない。しかしながら、この
180°以下のクランク角度についてはクランク角度セ
ンサの出力から容易に求めることができる。
【0078】図17を参照しながらさらに説明する。な
お、エンジン回転数Nは一定とする。
【0079】#1気筒について、燃焼行程でカムが実際
に切換えられるとき、制御待ちサイクル数Cを格納する
メモリには図のように1が入っており、このCの値から
計算されたT2の後のタイミングでスロットル開度が小
さくされ、またT3の後のタイミングから後は切換後の
カムに対する点火時期で制御される。
【0080】この状態から、長期の作動油の使用によっ
て油圧系に作動不良を起こし、同じ運転条件でも、図の
破線のように、カム切換信号の出力された燃焼サイクル
ではカムが切換わらず、720°遅れた次の燃焼サイク
ルの排気行程でやっと切換わることになり、実応答遅れ
時間が720°つまり4サイクル数だけ長くなったとす
る。
【0081】このときも、油圧系に作動不良を起こす前
と同じタイミングで、出力補正を実行すると、実際には
まだカムが切換わっていないのであるから、非常に大き
なトルクショックが発生することになるのである。
【0082】これに対して、この例では設定値からの実
応答遅れ時間のずれによって、カムの切換が判断される
たびにCの値が1ずつ大きくされていき、やがてCの値
が5に書換えられて落ち着く。これにより、スロットル
開度の補正タイミングも図の破線で示したように4サイ
クル数遅らされ、作動不良を起こしているときのカム切
換タイミングに対応したものとなる。
【0083】つまり、油温Tと油圧Pに応じた基本応答
遅れ時間を設定しておき、この時間と実応答遅れ時間と
のあいだにずれを生じると、ずれを生じた実際のカム切
換タイミングに合わせて、出力補正のタイミングを変更
するのである。
【0084】この結果、作動油の劣化などにより油圧系
に作動不良を生じて実応答遅れ時間が初期設定による基
本応答遅れ時間からずれてくることがあっても、カム切
換時のトルク段差を正確に吸収することができる。
【0085】またこの例では、判定指標に伴わせた指数
を現状をみつつそのつど書換えていくことによって、判
定指標の値を動かすようにしているので、現状のCの値
でよいのか、それともCの値を現状より大きくすればよ
いのかあるいは小さくすればよいのかの3つがわかれば
それ以上の判定指標との比較は不要となっている。つま
り、判定指標が常にδmとδm+1の2つでたりることにな
るので、プログラムが簡単になり、その分メモリ容量も
小さくすることができる。
【0086】なお、エンジン回転数が一定でもカム切換
信号の出力タイミングによって、またカム切換信号の出
力タイミングが一定でもエンジン回転数の上昇によっ
て、カム切換タイミングが#1気筒の吸気行程に重なる
と、この後の圧縮行程まで#1気筒についてのカム切換
が遅れるので、このときは、カムは切換前のカムなの
に、#1気筒についての出力補正が切換後のカムに対す
るものとなることがある。
【0087】しかしながら、こうした点に関しては、特
願平2−305685号でも開示したように、カム切換
タイミングが吸気行程に重ならないように、カム切換信
号の出力タイミングを決定することで対処することがで
きる。
【0088】なお、フローチャートと図1,図2との関
係は次の通りである。図9のステップ2〜5が基本応答
遅れ時間設定手段79、ステップ7が実応答遅れ時間測
定手段80、ステップ8〜23,1が出力補正タイミン
グ進遅手段81、ステップ8〜11が応答補正量演算手
段91、ステップ12,13が比較手段93、ステップ
14〜19がサイクル数・指数更新手段94、ステップ
23がサイクル数・指数記憶手段95の各機能を果たし
ている。
【0089】
【発明の効果】第1の発明は、切換信号の出力からバル
ブ作動態様の切換までの実際の応答遅れ時間を測定し、
この実応答遅れ時間と設定値のずれに応じ実応答遅れ時
間が設定値より長いと出力補正のタイミングを遅らせ、
この逆に設定値より短いと出力補正のタイミングを早め
るため、長期の使用による作動油の劣化などに起因して
油圧切換弁などに作動不良を起こしたときでも、実際の
バルブ作動態様の切換に合わせて出力補正が可能とな
り、バルブ作動態様切換時のトルク段差を吸収すること
ができる。
【0090】第2の発明は、実応答遅れ時間と設定値と
のずれに応じた応答補正量と指数に伴われた判定指標と
を比較した結果より、前回の指数より1だけ大きい指数
に伴われた判定指標以上に応答補正量が大きいと前回の
制御待ちサイクル数と指数を1つ大きく、前回の指数に
伴われた判定指標より応答補正量が小さいと前回の制御
待ちサイクル数と指数を1つ小さく、応答補正量が前回
の指数に伴われた判定指標以上でかつ前記1だけ大きい
指数に伴われた判定指標より小さいと前回の制御待ちサ
イクル数と指数を維持するとともに、これら更新された
制御待ちサイクル数と指数を記憶する一方で、この更新
された制御待ちサイクル数に応じて出力補正のタイミン
グを決定するため、長期の使用による作動油の劣化など
に起因して油圧切換弁などに作動不良を起こしたときで
も、実際のバルブ作動態様の切換に合わせた出力補正が
可能となり、バルブ作動態様切換時のトルク段差を吸収
することができ、さらに今回の応答補正量との比較に用
いる判定指標が2つで足りることになるので、プログラ
ムが簡単になり、その分メモリ容量も小さくすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明のクレーム対応図である。
【図2】第2の発明のクレーム対応図である。
【図3】一実施例の可変動弁装置の平面図である。
【図4】図3のX−X線断面図である。
【図5】前記装置のバルブリフトの特性図である。
【図6】前記装置の全開トルクの特性図である。
【図7】前記実施例の制御系統の構成図である。
【図8】カム切換時のトルク変動の様子を示す波形図で
ある。
【図9】前記実施例の制御動作を説明するための流れ図
である。
【図10】応答遅れ時間の設定を示す説明図である。
【図11】基本応答遅れ時間tTのマップの内容を示す
特性図である。
【図12】基本応答遅れ時間tPのマップの内容を示す
特性図である。
【図13】応答補正係数KTのマップの内容を示す特性
図である。
【図14】応答補正係数KPのマップの内容を示す特性
図である。
【図15】制御待ちサイクル数Cのマップの内容を示す
特性図である。
【図16】判定指標δと制御待ちサイクル数Cとの関係
を示す特性図である。
【図17】前記実施例の作用を説明するための波形図で
ある。
【符号の説明】
21 第1カム(燃費カム) 22 第2カム(低速型出力カム) 23 第3カム(高速型出力カム) 24 吸・排気弁 25 メインロッカーアーム 28,29 サブロッカーアーム 32〜35 ピン 38,39 油圧室 45,46 電磁弁(油圧切換弁) 51 コントロールユニット 52 クランク角度センサ(エンジン回転数センサ) 53 アクセル操作量センサ 54 スロットル開度センサ 56 サーボモータ 57 スロットルバルブ 58 カムポジションセンサ 61 油温センサ 62 上流側油圧センサ 63 下流側油圧センサ 71 カム 72 カム切換機構 73 運転条件センサ 74 カム切換判定手段 75 切換信号出力手段 76 出力補正手段 77 油温センサ 78 油圧センサ 79 基本応答遅れ時間設定手段 80 実応答遅れ時間測定手段 81 出力補正タイミング進遅手段 91 応答補正量演算手段 92 判定指標生成手段 93 比較手段 94 サイクル数・指数更新手段 95 サイクル数・指数記憶手段 96 出力補正タイミング決定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 41/02 301 F02D 41/02 301A 320 320 45/00 312 45/00 312A

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出力特性の異なる複数のバルブ作動態様
    と、これらのバルブ作動態様を油圧切換弁の作動によっ
    て選択的に切換える切換機構と、運転条件を検出するセ
    ンサと、この運転条件に応じてバルブ作動態様を切換え
    るかどうかを判定する手段と、この判定結果よりバルブ
    作動態様の切換が判定されたときは切換信号を前記切
    機構の油圧切換弁に出力する手段と、前記バルブ作動態
    様の切換時に切換前後の発生トルクが同一となるように
    エンジン出力を補正する手段とを備えたエンジンにおい
    て、前記油圧切換弁に供給される作動油の温度と圧力を
    検出するセンサと、これらの検出値に応じて前記切換信
    号の出力からバルブ作動態様切換までの基本応答遅れ時
    間をあらかじめ設定する手段と、前記切換信号の出力か
    バルブ作動態様切換までの実際の応答遅れ時間を測定
    する手段と、この実応答遅れ時間と前記基本応答遅れ時
    間のずれに応じ実応答遅れ時間が基本応答遅れ時間より
    長いと前記出力補正のタイミングを遅らせ、この逆に基
    本応答遅れ時間より短いと前記出力補正のタイミングを
    早める手段とを設けたことを特徴とするエンジンの出力
    制御装置。
  2. 【請求項2】 出力特性の異なる複数のバルブ作動態様
    と、これらのバルブ作動態様を油圧切換弁の作動によっ
    て撰択的に切換える切換機構と、運転条件を検出するセ
    ンサと、この運転条件に応じてバルブ作動態様を切換え
    るかどうかを判定する手段と、この判定結果よりバルブ
    作動態様の切換が判定されたときは切換信号を前記切
    機構の油圧切換弁に出力する手段と、前記バルブ作動態
    様の切換時に切換前後の発生トルクが同一となるように
    エンジン出力を補正する手段とを備えたエンジンにおい
    て、前記油圧切換弁に供給される作動油の温度と圧力を
    検出するセンサと、これらの検出値に応じて前記切換信
    号の出力からバルブ作動態様切換までの基本応答遅れ時
    間をあらかじめ設定する手段と、前記切換信号の出力か
    バルブ作動態様切換までの実際の応答遅れ時間を測定
    する手段と、この実応答遅れ時間と前記基本応答遅れ時
    間のずれに応じ、実応答遅れ時間が基本応答遅れ時間よ
    りも長いと大きくなる応答補正量を演算する手段と、指
    数に伴われた判定指標を生成する手段と、この判定指標
    と前記応答補正量を比較する手段と、この比較結果より
    前回の指数より1だけ大きい指数に伴われた判定指標以
    上に応答補正量が大きいと前回の制御待ちサイクル数と
    前回の指数を1つ大きく、前回の指数に伴われた判定指
    標より応答補正量が小さいと前回の制御待ちサイクル数
    と前回の指数を1つ小さく、応答補正量が前回の指数に
    伴われた判定指標以上でかつ前記1だけ大きい指数に伴
    われた判定指標より小さいと前回の制御待ちサイクル数
    と前回の指数を維持する手段と、これら更新された制御
    待ちサイクル数と指数を記憶する手段と、この更新され
    た制御待ちサイクル数に応じて前記出力補正のタイミン
    グを決定する手段とを設けたことを特徴とするエンジン
    の出力制御装置。
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