JP2830386B2 - 表面に絶縁層を有する化合物半導体結晶の製造方法 - Google Patents

表面に絶縁層を有する化合物半導体結晶の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は表面に絶縁層を有する化合物半導体結晶の製
造方法、特にMISFETを構成するのに適した、表面に絶縁
層を有するIII−V族化合物半導体結晶の製造方法に関
する。
〔従来の技術〕
化合物半導体、例えばGaAsは、発光素子等の電子デバ
イスに有用である。化合物半導体を用いた電界効果トラ
ンジスタ(FET)の主流となっているのは、シリコン半
導体の場合のようなMISFETではなく、ショットキー接合
を利用したMESFETである。
後述するようにMESFETはゲート耐圧が小さい欠点があ
るため、MISFETを構成できるようにするため、化合物半
導体の界面準位密度を従来の1013cm-2程度からiの場合
の1010cm-2に近い水準に低下させる試みがなされてい
る。近年化合物半導体の主流となっているGaAsについ
て、硫化ナトリウムNa2Sや硫化アンモニウム(NH42SX
(xは1〜3)の水溶液で処理して、イオウを表面に吸
着させることにより、界面準位密度を1013cm-2から1012
cm-2以下に低下させ得ることが知られている(応用物理
第58巻 第9号(1989年)p.1342〜1344、ほか)。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来、化合物半導体を用いた電界効果トランジスタの
主流となっているのは、上述の如く、MESFETであるが、
MESFETはゲート耐圧が低い欠点があるため、信号電圧振
幅を大きくできず、論理回路として用いるときに論理振
幅のマージンを大きくとることができない。その結果、
MESFETを用いた論理回路は構成が複雑となり、素子特性
に対する裕度のないものになる。この点が、シリコン半
導体を用いたMESFETで構成されたLSIに比し、化合物半
導体を用いたMESFETで構成されたLSIが劣る大きな理由
となっている。
シリコン半導体の場合、界面準位密度が1010cm-2程度
であるため、良好なMIS構造が形成できるのに対し、従
来の化合物半導体結晶の界面準位密度は1013cm-2程度あ
り、シリコン半導体に比して3桁も大きいため、良好な
MIS構造を形成できない。MISFETを構成できるために
は、化合物半導体の界面準位密度を大幅に低下させる必
要がある。上記のような、硫化ナトリウムや硫化アンモ
ニウム水溶液で表面処理してGaAs半導体の界面準位密度
を低下させる従来の方法は、湿式プロセスであることか
ら均一性、再現性が乏しく、大量処理に適しない。特に
下記の点が問題となる。
(1)GaAs結晶表面の自然酸化膜の除去やイオウ吸着量
の制御を精度よく行うことができない。
(2)処理液中の不純物によりGaAs半導体表面が汚染さ
れる可能性が大きい。
(3)エッチングむら等が生じやすく、結晶表面の平坦
性が悪くなる。これはLSI製造上致命的である。
また硫化ナトリウム処理で形成される表面吸着層は不
安定である。
それ故、本発明の目的は、均一性、再現性の良い、MI
SFETを構成するのに適した、表面に絶縁層を有する化合
物半導体結晶の製造方法を実現することである。
本発明の他の目的は、表面に所望の厚さの安定な絶縁
層を有する化合物半導体結晶の製造方法を実現すること
である。
〔課題を解決するための手段〕
本発明では、均一性、再現性が良く、MISFETを構成す
るのに適した、表面に所望の厚さの安定な絶縁層を有す
る化合物半導体結晶の製造方法を実現するため、水素お
よびVI b族水素化物から成る気相と接触させることによ
り、III−V族化合物半導体結晶の表面にIII−VI b族化
合物の絶縁層を形成させる(VI b族水素化物とはVI b族
元素の水素化物、III−V族化合物とはIII族元素とV族
元素の化合物、III−VI b族化合物とはIII族元素とVI b
族元素の化合物を意味する)。結晶は混晶であってもよ
く、また既に半導体素子として構成されたものであって
もよい。結晶に接触させる気相(以下、雰囲気と言う)
には、VI b族水素化物および水素とともに、さらにV族
水素化物(V族元素の水素化物)を含むことが、より好
ましい。
III−V族化合物半導体は例えばGaAs,InP,AlGa(1-X)A
s(1≧x>0)である。VI b族水素化物は例えばH2S,H
2Seである。
形成されるIII−VI b族化合物はIII−V族化合物半導
体中のIII族元素および用いたVI b族水素化物により異
なるが、例えばGa2S3,In2S3,Ga2Se3,In2Se3,(AlGa
(1-x)As)2S3,(AlGa(1-X)As)2Se3である。
後に作用の項で説明するように、III−V族化合物は
まず雰囲気中の水素と反応してIII族元素とV族水素化
物を生成し(後述の式(1)参照)、次いでIII族元素
がVI b族水素化物と反応し、III−VI b族化合物を生成
する(後述の式(2)参照)ので、III−V族化合物半
導体結晶表面でのIII−VI b族化合物の生成量すなわち
絶縁層の厚さは、雰囲気中の水素とVI b族水素化物の分
圧により制御することができ、所望の界面準位の低下が
得られる。
雰囲気中に含まれることが好ましいV族水素化物は、
III−V族化合物半導体中のV族元素と同じ元素の水素
化物で、例えば化合物半導体がGaAsならAsH3、化合物半
導体がInPならPH3である。雰囲気中にV族水素化物を含
む場合には、III−VI b族化合物の生成量すなわち絶縁
層の厚さは、雰囲気中の水素、VI b族水素化物、および
V族水素化物の各分圧により制御することができる。所
望の界面準位の低下を得るには、III−VI b族化合物の
適量を生成させる必要があるから、雰囲気中の水素、VI
b族水素化物、およびV族水素化物の分圧を、予備試験
に基づいて、所定の分圧とすることが好ましい。
勿論、結晶表面の温度は反応速度を支配する重要な因
子であり、形成されるIII−VI b族化合物の厚さは温度
にも依存する。結晶の温度は、通常200℃ないし1000℃
の範囲から選ばれる。
〔作用〕
III−V族化合物半導体結晶を水素およびVI b族水素
化物から成る気相と接触させることにより、結晶表面で
III−V族化合物が水素により還元され、生成したV族
水素化物が表面から離脱するとともに、結晶表面の自然
酸化膜が除去され、結晶表面に残るIII族元素がVI b族
水素化物と反応してIII−VI b族化合物層を形成する。
このIII−VI b族化合物層は湿式処理でなく気相処理で
形成されるため、不純物の混入が少なく、欠陥が少ない
ので、高抵抗の絶縁膜となる。III−VI b族化合物層は
安定で、保護膜としても作用する。界面準位を形成する
結晶表面の自然酸化膜がIII−VI b族化合物層の形成前
にin situで除去されるので、III−V族化合物結晶と表
面に形成されたIII−VI b族化合物層との界面における
界面準位密度は2×1011cm-2より小となる。以上の過程
が気相処理で行われるため、大量生産が可能である。
III−V族化合物がGaAs、VI b族水素化物がH2Sである
場合を例にとり、III−VI b族化合物の生成過程を反応
式で説明する。GaAs表面では、GaAsが水素により還元さ
れ、下記式(1)の反応が生じる。
2GaAs+3H2=2Ga+2AsH3 (1) 式(1)の反応で生じたGaは、雰囲気中のH2Sと下記式
(2)のように反応する。
2Ga+3H2S=Ga2S3+3H2 (2) GaAs表面には式(2)の反応で生じたGa2S3が形成され
る。
式(1)の反応でH2分圧が増加すれば反応の平衡は右
辺により、AsH3分圧を増加すれば平衡は左辺による(そ
れ故、前述のように、この反応はH2とAsH3の分圧により
制御することができる)。式(2)の反応も、H2S分圧
を増加すれば反応の平衡は右辺により、H2分圧を増加す
れば平衡は左辺による(それ故、前述のように、この反
応はH2SとH2の分圧により制御することができる)。
本発明でIII−V族化合物半導体表面にIII−VI b族化
合物層を形成させる反応は、Siの熱酸化のプロセスと類
似した気相還元と気相酸化を利用しており、SiO2膜と同
様な清浄、安定、かつ界面準位の少ない絶縁膜を形成す
ることができるのである。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
〔実施例1〕 本例は、結晶表面にH2、AsH3、H2Sの混合ガス中での
加熱によりGa2S3絶縁層が形成されたGaAs半導体結晶で
ある。
このGaAs半導体結晶は下記のようにして製造した。
GaAs単結晶基板を高純度石英(不純物の少ないSUSス
テンレス鋼でもよい)製の反応炉中に置き、高真空ポン
プで炉内を排気して、炉内の酸素、水分を除き、パラジ
ウム膜を用いた精製器で精製された高純度水素を炉内に
流して、充分パージする。
H2、H2S、AsH3の混合ガスを炉内に流しながら、GaAs
結晶を加熱する。混合ガス中のH2分圧(PH2)、H2S分圧
(PH2S)、AsH3分圧(PAsH3)をそれぞれ所定の分圧に
し、温度Tgに保って時間tgの間放置し、室温まで冷却す
る。
温度Tg、時間tgを一定にし、各分圧PH2、PH2S、PAsH3
を変化させてGa2S3絶縁膜を形成させたGaAs半導体結晶
の表面の特性を第1表に、各分圧PH2、PH2S、PAsH3、時
間tgを一定にし、温度Tgを変化させてGa2S3絶縁層を形
成させたGaAs半導体結晶の表面の特性を第2表に示す。
第1表および第2表において、Nssはアルミニウム電極
を蒸着し、CV法により測定した界面準位密度(cm-2)、
IPLはフォトルミネッセンスの相対強度である。第1表
には、比較のためPH2S(H2S分圧)を0にした場合も併
せて示した。得られた結晶の表面状態は、PAsH3を0に
した場合(第1表右端の欄)に若干不良であったが、そ
れ以外は全て良好であった。
第1表および第2表から明らかなように、H2、H2S、A
sH3の各分圧を選ぶことによりGaAs半導体結晶の界面準
位密度を2×1011より低くすることができ、H2S分圧を
0にした場合、すなわち表面にGa2S3を生成させない場
合の、約100倍のフォトルミネッセンス強度が得られ
る。
〔実施例2〕 本例は、結晶表面にH2、H2Se、AsH3の混合ガス中での
加熱によりGa2Se3絶縁膜を形成させたGaAs半導体結晶で
ある。
GaAs半導体結晶は、H2Sの代わりにH2Seを用いた以外
は実施例1と同様にして製造された。炉内温度は600℃
および700℃とした。
本例のGaAs半導体結晶は実施例1と同様な表面特性を
示した。
〔発明の効果〕
本発明により得られるIII−V族化合物半導体結晶は
2×1011cm-2より小さい界面準位密度を有するので、MI
SFETを構成するのに適している。また表面の絶縁層を厚
さの制御が容易なので、所望の特性をもつMISFETを容易
に構成できる。そして表面の絶縁層は安定である。さら
に結晶上の部位による均一性、製造ロット内およびロッ
ト間の再現性が良く、大量生産に適する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−129929(JP,A) Japanese Journal of Applied Physic s,Vol.27,No.7(July, 1988) p.L1331−L1333 1990年(平成2年)春季 第37回応用 物理学関係連合講演会講演予稿集 p. 1101−1102 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/314 H01L 29/78

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】III−V族化合物から成る化合物半導体結
    晶の表面を、水素およびVI b族水素化物から成る気相と
    接触させることにより、前記化合物半導体結晶表面にII
    I−VI b族化合物の絶縁層を形成することを特徴とす
    る、表面に絶縁層を有する化合物半導体結晶の製造方
    法。
  2. 【請求項2】前記III−V族化合物半導体結晶がGaAsで
    あり、前記VI b族水素化物がH2Sであり、前記III−VI b
    族化合物がGa2S3である、請求項第1項記載の表面に絶
    縁層を有する化合物半導体結晶の製造方法。
  3. 【請求項3】前記III−V族化合物半導体結晶がGaAsで
    あり、前記VI b族水素化物がH2Seであり、前記III−VI
    b族化合物がGa2Se3である、請求項第1項記載の表面に
    絶縁層を有する化合物半導体結晶の製造方法。
  4. 【請求項4】前記気相がV族水素化物を含む、請求項第
    1項記載の表面に絶縁層を有する化合物半導体結晶の製
    造方法。
  5. 【請求項5】III−V族化合物から成る化合物半導体結
    晶の表面を、各々所定の分圧の水素、VI b族水素化物お
    よびV族水素化物から成る気相と接触させることによ
    り、前記化合物半導体結晶表面にIII−VI b族化合物の
    絶縁層を形成することを特徴とする、表面に絶縁層を有
    する化合物半導体結晶の製造方法。
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1990年(平成2年)春季 第37回応用物理学関係連合講演会講演予稿集 p.1101−1102
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