JP2829927B2 - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP2829927B2
JP2829927B2 JP62112032A JP11203287A JP2829927B2 JP 2829927 B2 JP2829927 B2 JP 2829927B2 JP 62112032 A JP62112032 A JP 62112032A JP 11203287 A JP11203287 A JP 11203287A JP 2829927 B2 JP2829927 B2 JP 2829927B2
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【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は現像装置に係り、特に、トナー薄層が形成さ
れるべき無端移動部材の両端部からのトナー漏れを防止
するようにシール部材を設置してなる現像装置に関す
る。 (従来技術) ノンインパクトプリンタや複写機等の電子写真記録装
置に用いられる現像装置においては、例えば第6図に示
すように、現像ユニット1内のトナーは、アジテーター
2により撹拌されながら、トナー補給ローラー3等を介
して現像剤担持体として現像ローラー4に円滑に補給さ
れるようになっている。上記現像ローラー4には、トナ
ーを薄層化せしめる接触規制部材としての現像ブレード
5が現像ローラー4のほぼ全幅に亘って圧接されてお
り、この現像ブレード5により薄層化されたトナーは、
現像ローラー4の移送力によって潜像担持体としての感
光体ベルト6における現像領域へ搬送される。 この場合、特に第7図に示すように、現像ローラー4
の両端部には、該現像ローラー4の回転力によってトナ
ーが幅方向(軸方向)にこぼれ落ちないようにシール部
材7が設置されている。このシール部材7は、発泡ポレ
ウレタン等の発泡材料から形成されており、上記現像ロ
ーラー4および現像ブレード5の双方に沿うようにして
両者に跨がって接触されている。 ところが、このような従来のシール構造体では、トナ
ー漏れを完全に防止することはできない。すなわち、現
像ローラー4と現像ブレード5との圧接部分には一定の
段差が生じており、この段差部と該段差部を覆う上記シ
ール部材7との間にデルタ状の隙間部8が形成されてし
まい、その隙間部8を通してトナー粒子が幅方向(軸方
向)に漏れていきこぼれ落ちてしまうという問題があ
る。特に、現像ブレード5に、帯電(極性)制御を行な
い、かつ摩擦係数を低下させる等のためにシート部材9
を装着するようにしたものにおいては、ブレード厚さが
大きくなり、その分、隙間部8の大きさも拡大されてト
ナーの漏れ量が多くなってしまうという問題がある。 (目的) そこで本発明は、現像ローラー等の無端移動部材の両
端部からトナーが流出することを良好に防止し、特に、
無端移動部材および接触規制部材の圧接部分に生じてい
る段差部により形成されるデルタ状の隙間部からのトナ
ー漏れをなくすことができるようにした現像装置を提供
することを目的とする。 (構成) 上記目的を達成するため、本発明は、表面上に供給さ
れるトナーを担持しながら搬送する所定幅の無端移動部
材と、この無端移動部材の幅方向に延在し、同無端移動
部材の表面にトナー層を介して圧接させることにより上
記トナー層を薄層化する接触規制部材と、上記無端移動
部材の幅方向の両端部に配置されたシール部材とを具備
する現像装置において、上記シール部材は、その基体に
植設された繊維を有し、上記無端移動部材及び上記接触
規制部材を上記繊維で覆うことにより上記無端移動部材
と上記接触規制部材との上記両端部において上記無端移
動部材と上記接触規制部材と上記基体とで形成される空
間を上記繊維で埋めることを特徴としている。 このような構成からなる現像装置においては、現像ロ
ーラー等の無端移動部材および現像ブレード等の接触規
制部材の圧接部分に生じている段差部と、該段差部を覆
うシール部材との間に形成されるデルタ状の隙間部が、
上記シール部材に備えられた繊維の毛足により埋めら
れ、これにより上記隙間部を通して流出しようとするト
ナー粒子が遮断されるようになっている。 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。 第1図、第2図および第3図に示す実施例は、乾式2
成分現像剤を1成分現像剤的に使用せしめるようにした
混成(ハイブリッド)型の静電潜像現像装置に本発明を
適用したものである。 まず第3図に示すように、潜像担持体としての感光体
ドラム11が、図示を省略した駆動機構により矢印A方向
すなわち時計回りの方向へ回転駆動されている。この感
光体ドラム11は、有機感光体(OPC)からなり、該感光
体ドラム11上に形成される静電潜像の極性が負(−)に
なされるようになっている。したがって、後述する現像
用のトナーは、これと逆極性の正(+)に帯電されるよ
うになされている。 さらに、上記感光体ドラム11の近傍には、現像剤支持
部材としての円筒状スリーブ12が、ギヤップ量Gp=1.0m
mにて配置されている。この円筒状スリーブ12は、アル
ミニウム等からなる非磁性体から形成されている。また
上記ギヤップ量Gpは、前述した現像バアス値や装置の各
種構造により決定されたものである。一方、円筒状スリ
ーブ12の内部には、複数の異なる磁極が交互に配置され
てなる現像磁石ローラー13が上記円筒状スリーブ12の内
面側から一定間隔を隔てて設けられており、該現像磁石
ローラー13から発せられる磁力によって円筒状スリーブ
12の表面上に、磁性のキャリアとトナーとを含んでなる
磁気ブラシ14が形成されるようになっている。この磁気
ブラシ14は、円筒状スリーブ12および現像磁石ローラ13
の少なくとも一方が回転することによって矢印B方向つ
まり時計回りの向きに移動される。 ここで、磁気ブラシ14を構成するキャリアとしては、
平均粒子径が50〜250μm、より好ましくは80〜150μm
のものが用いられている。これは、画質向上のためには
小粒径のものがよく、キャリア付着を防止するためには
大粒径のものがよいという両方の要請を満足させるよう
に決定された粒径値である。また画像品質の安定性を良
くするための粒度分布としては、中心粒径に対して±10
μm以内の粒子が99重量%で分布するもの、より好まし
くは中心粒径に対して±5μm以内の粒子が99重量%で
分布するものを採用するのがよい。さらに、キャリアの
抵抗値は、静電潜像のリークを生じさせない範囲で十分
高い値に設定するのがよく、例えば1010Ωcm以上、より
好ましくは1013Ωcm以上にすることがよい。キャリアの
抵抗が低い場合には、潜像のリーク以外に誘導電荷によ
るキャリア付着が発生しやすくなるからである。さらに
また、本実施例におけるキャリアは、その磁気特性が1
キロエルステッドの磁界中にて、30emu/g以上、好まし
くは50emu/g以上の最大磁束密度を示すものが採用され
ている。これは、通常用いる現像磁石ローラの表面磁力
である600〜1000ガウスに対して十分な磁気ブラシを形
成することができる最大磁束密度を有するものが必要で
あることからである。 つぎに、上記円筒状スリーブ12および感光体ドラム11
には、同極性の現像バイアス電圧が電源回路15により印
加されている。そして、円筒状スリーブ12上の磁気ブラ
シ14の穂が移送されながら感光体ドラム11に接触する
と、上記現像バイアス電圧の下で、静電潜像16にトナー
が与えられて現像が行なわれ、顕像17を形成するように
なされている。 なお、本実施例では、円筒状スリーブ12は、外径20mm
のものが用いられるとともに、現像磁石ローラ13として
は、円筒状スリーブ12の表面磁力が約900ガウスとなる
ものが採用されている。これにより、磁気ブラシ14の高
さとして0.3〜5mm好ましくは0.7〜2mmとすることができ
る。 また、上記現像バイアスは、地汚れ防止と画像濃度調
整のために印加されるものである。本実施例では、現像
電位が−900V、地肌部電位が−50Vに設定されるととも
に、現像バイアス電圧が−250〜350Vに設定されてい
る。その結果、トナー付着をさせるためのいわゆる静電
コントラストとして550〜650Vが与えられることとな
り、十分な画像濃度が得られるようなっている。すなわ
ち、現像バイアスはその印加電圧が大きくなれば静電潜
像コントラストが小さくなってしまい、画像濃度の低下
を招来することとなる。そのため、静電コントラストと
しては500Vより好ましくは600V以上に設定するのがよ
い。なお、最終的な現像バイアス値は、原稿濃度あるい
は使用者の所望に応じて定められることとなる。 さらに、現像を終えた後の磁気ブラシ14から残留トナ
ーを回収するトナー回収手段としてのトナー回収ローラ
ー18が、上記円筒状スリーブ12の上方側部分にギャップ
量Gc=1.2mmにて設置されている。 このトナー回収ローラー18には、電源回路19によって
所定のトナー回収用のバイアス電圧が印加されている。
このトナー回収用のバイアス電圧は、磁気ブラシ14上に
残留するトナーを回収するために、上記潜像と同極性す
なわち負(−)に設定されるものであり、現像ポテンシ
ャルと同じレベルすなわち、トナー回収ローラー18を潜
像担持体とした場合に全面現像しうるレベルになせば良
い。本実施例では、トナー回収用のバイアス電圧が−10
0〜−400Vに設定されている。 この場合、トナーの回収は、磁気ブラシに含まれるト
ナーすべてを回収する必要はなく、磁気ブラシ表面近傍
のトナーを選択的に回収することで足りる。つまり、そ
の最低条件は、現像によって生じた磁気ブラシ14上のト
ナー濃度分布差をなくすことである。たとえば、黒部、
ハーフトーン部、地肌部でトナー消費に差が出たものを
均等になしてやればよい。 一般的には、2成分現像剤のトナー付着量は、単位面
積当り0.8〜1.0mgであり、感光体ドラム11と磁気ブラシ
14とは、約1:3の相対速度が与えられた状態で潜像16へ
トナー供給が行われている。すなわち、磁気ブラシ14
は、単位面積当り、0.27〜0.33mgのトナー供給能力しか
持たないこととなる。したがって、このトナー供給能力
を越えるようにトナーの回収を行なえば、磁気ブラシ14
上のトナー濃度分布は、均一化され、現像による影響が
完全にキャンセルされることとなる。 また、トナー回収ローラー18は、矢印C方向すなわち
時計回り方向へ回転駆動されている。これは、回収トナ
ーが磁気ブラシ14へ再付着することを防ぐためである。
さらに、トナー回収ローラー18には、掻落ブレード21が
付設されており、この掻落ブレード21により回収された
トナーが掻き落とされるとともに、その掻き落とされた
トナーが、トナーホッパ23側へ戻されるようになってい
る。 さらにまた、円筒状スリーブ12の下方側部分すなわち
磁気ブラシ14の下流側部分には、トナー供給手段として
の無端移動部材すなわちトナー供給ローラー24が、円筒
状スリーブ12に対して、ギャップ量Gd=1.2mmにて設置
されている。この円筒状スリーブ12とトナー供給ローラ
ー24とのギャップ量Gdは、前述した円筒状スリーブ12と
トナー回収ローラー18とのギャップ量Gcおよび円筒状ス
リーブ12と感光体ドラム11とのギャップ量Gpの各値を越
えないように、それらのギャップ量以下に設定されてい
る(Gd≦Gc,Gp)ことが好ましい。 このトナー供給ローラー24は、図示を省略した回転駆
動機構によって矢印D方向すなわち反時計回り方向に回
転駆動されている。これにより、トナーホッパ23内に蓄
えられたトナー25が磁気ブラシ14側へ送られていくよう
になっている。この場合、トナー供給ローラー24は、磁
気ブラシ14の穂の高さを均一に規制する機能を備えるこ
ととなり、画像濃度むらの解消に寄与する。この場合に
おける円筒状スリーブ12とトナー供給ローラー24との最
小ギャップ量Gdminは、磁気ブラシ14のトナー現像域に
おける実効磁気ブラシ密度ρが該磁気ブラシ14の中に
含まれているキャリア粒子の嵩密度ρに対して0.3ρ
以下好ましくは0.4ρ以下とならないように設定す
る必要がある。 また、上記トナー供給ローラー24には、接触規制部材
としてのトナー層規制ブレード26が圧接されている。こ
のトナー層規制ブレード26によって、トナー供給ローラ
ー24上にトナー25が均一薄層状に被着されるとともに、
トナー25の摩擦帯電が行なわれるようになっている。 上記トナー層規制ブレード26は、細長状の支持体26a
に一側端縁が固定されており、その幅方向(図面垂直方
向)の両側端部が斜めにカットされている。これによ
り、該トナー層規制ブレード26のトナー供給ローラー24
側への圧接端縁部がトナー供給ローラー24より片側で約
3mm短い幅寸法を有し、かつ、該トナー層規制ブレード2
6の固定側端縁部に向かって次第に大きな幅寸法を備え
るようになされている。 また、特に第1図および第2図に示すように、前記ト
ナー供給ローラー24の幅方向両端部分には、トナーの幅
方向(図面垂直方向)への移動を防止するシール部材30
が設置されている。このシール部材30は、毛ブラシ体よ
り形成されており、基布30aに対してテフロン繊維30bを
10万本〜50万本/inch2の割合いで植設してなるものであ
る。そして、このシール部材30は、上記トナー供給ロー
ラー24およびトナー層規制ブレード26の双方に沿うよう
にして両者に跨がって接触されており、各テフロン繊維
30bの自由先端部がトナー供給ローラー24およびトナー
層規制ブレード26の各表面上に押圧接触されている。こ
の場合、トナー層規制ブレード26の前記両端カット部
は、各シール部材30により完全に覆われているととも
に、各シール部材30の幅方向外側端縁部は、図示を省略
した側板に当接されている。また、上記シール部材30の
毛足の長さは6mmに設定されており、それが約2mm程度に
なるまで押え付けた状態で固定されている。これによ
り、トナー供給ローラー24およびトナー層規制ブレード
26の圧接端縁部分に生じている段差部と、該段差部を覆
うシール部材30との間に形成されるデルタ状の隙間部
が、上記シール部材30の備えられた繊維30bの毛足によ
り完全に埋められるようになっている。 一方、トナー25を摩擦帯電する機能をより発揮させ、
かつ、トナー供給ローラー24にトナーをむら無く付着せ
しめるように、スポンジローラー等からなる帯電補助部
材27が、トナー供給ローラー24に接触・配置されてい
る。特に第2図に示すように、この帯電補助部材27のロ
ール長さは、その両端部が前記シール体30の内側端縁部
より僅かに内側に位置されるように設定されている。 さらにまた、上記トナー供給ローラー24および帯電補
助部材27には、電源回路28による所定のトナー供給用の
バイアス電圧が印加されており、このトナー供給用のバ
イアス電圧により、トナー25が磁気ブラシ14側へ良好に
転移されることとなる。上記トナー供給用のバイアス電
圧は、潜像と逆極性すなわち帯電トナーと同極性で、+
50〜+400Vに設定されている。 前記現像バイアス電圧を与える電源回路15には、出力
電位を4ビットに分割して信号化するエンコーダが備え
られており、現像バイアス電圧の出力値を表わす信号が
図示を省略した制御回路に印加されている。制御回路に
は、現像バイアス電圧値に対応する適正なトナー供給用
のバイアス電圧値を算出する演算回路が備えられてい
る。そして、上記制御装置の出力信号は、トナー供給用
のバイアス電圧を与える電源回路28に与えられており、
これによって、トナー供給用のバイアス電圧値が定めら
れている。たとえば、両バイアス電圧の差が常に一定と
なるように制御されている。 上記トナー回収ローラー18およびトナー供給ローラー
24の材質は、円筒状スリーブ12との間に電気的なバイア
ス効果が得られるものであればよく、金属や導電性ゴム
等を採用することができる。また、両ローラー18,24
は、磁気ブラシ14の高さの50%〜100%を占る割合で接
触するように配置することが可能である。しかし、エア
ーギャップの絶対値が、1mm以下であれば、100%を越え
て設置することもできる。この場合には、電気的バイア
ス手段の併用が必須となる。さらに、上記両ローラー1
8,24の外径は、任意に選定しうるが、小型化の要請によ
り、円筒状スリーブ12の外径の80%以下あるいは、絶対
値として5〜60mm、好ましくは、8〜40mmとすることが
よい。磁気ブラシ14へのトナー供給量は、磁気ブラシ14
と供給ローラー24との相対速度によっても決定されるの
で、供給量を、トナー供給ローラー24の回転数を可変す
ることによって制御してもよい。すなわち、既知のセン
サー手段でトナー濃度を検出してトナー供給ローラー24
の回転数を検出して、トナー供給ローラー24の回転数を
制御することができる。トナー濃度検出の一例として
は、トナー回収ローラー18上のトナーの反射濃度を検出
して算出する手段がある。 つぎに、トナーホッパ23内には、トナーブロッキング
を防止するアジテータ29が設けられている。このとき、
掻楽ブレード21によってトナー回収ローラー18から掻き
落されたトナーを上記アジテータ29のなるべく近傍に供
給するようにすれば、回収トナーと新規トナーとの混合
効率を高めることができる。 このような実施例における混成型の現像装置では、ま
ず、トナーホッパ23内のトナー25が、トナー供給ローラ
ー24および帯電補助部材27の回転によってトナー供給ロ
ーラー24に送給・保持される。この保持されたトナー
は、トナー層規制ブレード26により、均一薄層化されな
がら摩擦帯電される。この場合、トナー供給ローラー24
の両端部から流出しようとするトナーは、シール部材30
により完全に遮断される。特に、トナー供給ローラー24
およびトナー層規制ブレード26の圧接部分に生じている
段差部と、該段差部を覆うシール部材との間に形成され
るデルタ状の隙間部(第7図参照)が、上記シール部材
30に備えられた繊維30bの毛足により埋められ、これに
より上記隙間部を通して流出しようとするトナー粒子が
良好に遮断されることとなる。 つぎに、所定のトナー供給用のバイアス電圧によっ
て、トナー供給ローラー24上のトナー25が磁気ブラシ14
側に均一薄層状に供給・移行されていく。この場合、上
記円筒状スリーブ12とトナー供給ローラー24とのギャッ
プ量Gdが、円筒状スリーブ12とトナー回収ローラー18と
のギャップ量Gcおよび円筒状スリーブ12と感光体ドラム
11とのギャップ量Gpを越えないように設定されていれば
(Gd≦Gc,Gp)、トナー供給ローラー24の上流側にいわ
ゆる剤溜りが形成され、この剤溜りによって、均一で良
好なトナー供給動作を実現することができる。 これに対して、円筒状スリーブ12とトナー供給ローラ
ー24とのギャップ量Gdが、円筒状スリーブ12と感光体ド
ラム11とのギャップ量Gpの値より大きく設定されている
場合(Gd>Gp)には、上述した剤溜りは、円筒状スリー
ブ12と感光体ドラム11との間部分、特に、感光体ドラム
11の下流側に発生することとなる。この結果、トナー供
給ローラー24と磁気ブラシ14との間におけるトナー供給
能力に余裕がなくなることとなり、良好なトナー供給が
行なえなくなって画像濃度の低下あるいは画像むらを招
来してしまうことになる。また、上記円筒状スリーブ12
とトナー供給ローラー24とのギャップ量Gdが、円筒状ス
リーブ12とトナー回収ローラー18とのギャップ量Gcの値
より大きく(Gd>Gc)設定されている場合も同様に、ト
ナー供給ローラー24側の磁気ブラシは充分機能しなくな
り、良好なトナー供給が行なえなくなって画像濃度の低
下および画像むらを生じさせてしまう。 トナーが供給された磁気ブラシ14は、感光体ドラム11
側に移送され、磁気ブラシ14の穂が感光体ドラム11上に
形成された静電潜像16に接触することにより現像が行な
われることとなる。 現像完了後、磁気ブラシ14には、画像に対応したトナ
ー濃度差(むら)が生じることになるが、この磁気ブラ
シ14上の残留トナーは、トナー回収用のバイアス電圧力
によってトナー回収ローラー18側に移行・回収される。
この場合、トナー回収バイアスを適正値に調整してやれ
ば、均一で良好なトナー回収動作を実現することができ
る。 このような工程によって、磁気ブラシ14のトナー濃度
差は解消され均一濃度になされる。すなわち、トナー回
収後の磁気ブラシ14は、均一なトナー濃度分布の状態で
トナー回収ローラー18から離れていき、再びトナー供給
側へ進んでいく。 また、電源回路28により与えられるトナー供給用のバ
イアス電圧値は、電源回路15により与えられる現像バイ
アス電圧値に基づいて制御されている。すなわち、現像
によるトナーの消費量に応じた分だけの新たな量のトナ
ーが前記磁気ブラシ14に供給されるようになっている。
これにより、トナーの消費量と供給量とのバランスがと
られ、トナーの供給過多や供給不足をなくすことができ
る。 なお、上述した装置では、磁気ブラシ担持体として円
筒状スリーブが用いられているが、ベルト状の磁気ブラ
シ担持体を採用することもできる。 第4図および第5図は、1成分現像剤を使用する現像
装置に本発明を適用した実施例を示すものである。図に
おいて、符号41は無端移動部材としての現像ローラーを
示すとともに、符号42はトナーを規制するための接触規
制部材としてのドクターローラーを示し、これら現像ロ
ーラー41とドクターローラー42とは、対をなして配置さ
れ、矢印はその回転方向を表わしている。さらに符号43
は、上記ドクターブレード42に付着したトナーをクリー
ニングするスクレーパーを示している。これらの現像ロ
ーラー41とドクターローラー42とスクレーパー43とは、
第5図に示すように、各軸方向の長さが順次、前者の部
材に対して長くした相関関係になされており、後述する
シール部材45とともにトナーが幅方向(軸方向)に流動
していくことを防止している。なお、本実施例では、各
部材の長さを41<42<43のように設定しているが、部材
41=42<43のようにトナーの流出を考慮して長さ設定す
ることはもちろん可能である。 符号45は、上記実施例と同様な植毛形状のシール部材
で、ホッパ46に定着され、そのシール毛足の長さは、現
像ローラー41とドクターローラー42との間の隙間gをシ
ールするための長さLにほぼ等しくされている。シール
部材45は、現像ローラー41およびドクターローラー42の
約半周以上をシールし、スクレーパ43の根元部まで定着
されている。なお、符号47は現像ユニットの上カバーを
示すとともに、符号48はトナーカートリッジを示し、符
号49はトナーの搬送路をそれぞれ示している。 このような実施例においては、ホッパー46内のトナー
44が搬送路49により現像ローラー41へ搬送され付着され
る。現像ローラー41に付着されたトナーは、現像ローラ
ー42と対をなして回転されるドクターローラー42により
薄層化(10〜20μm)される。スクレーパー43はドクタ
ーローラー42に付着されたトナーをクリーニングする。
この場合、第5図に示すように、現像ローラー41<ドク
ターローラー42<スクレーパー43の各軸方向の長さを異
にしており、加えて、シール部材45がこれら部材の両端
に設けてあるので、トナー44が軸方向へ流れ出るのを、
ロール長の差および植毛シールにより上記実施例と同様
に良好に防止することができる。したがって、各ローラ
軸を支承するベアリング等にトナーの侵入がなくロック
される心配がない。 (効果) 以上述べたように、本発明による現像装置は、シール
部材が、その基体に植設された繊維を有し、無端移動部
材及び接触規制部材を上記繊維で覆うことにより上記無
端移動部材と上記接触規制部材との両端部において上記
無端移動部材と上記接触規制部材と上記基体とで形成さ
れる空間を上記繊維で埋めるので、現像ローラー等の無
端移動部材および現像ブレード等の接触規制部材の圧接
部分に生じている段差部と、該段差部を覆うシール部材
との間に形成されるデルタ形状の間隙部が、上記シール
部材に備えられた繊維の毛足により埋められ、これによ
り上記間隙部を通して流出しようとするトナー粒れるよ
うにしてなるから、特に、無端移動部材および接触規制
部材の圧接部分に生じている段差部により形成されるデ
ルタ状の間隙部を遮断し、無端移動部材の端部からのト
ナーの流出を良好に防止することができ、さらに無端移
動部材及び接触規制部材をシール部材で覆ったことでこ
れらの幅方向へのトナーの移動を阻止して上記間隙部以
外の部分からのトナーの流出を良好に防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】 第1図および第2図は本発明の一実施例における現像装
置のトナー供給部を示す部分拡大側面図および部分拡大
正面図、第3図は第1図および第2図に示した実施例に
おける現像装置の全体を表わした縦断面説明図、第4図
は本発明の他の実施例における現像装置の全体を表わし
た縦断面説明図、第5図は第4図に示した実施例におけ
る現像装置のトナー供給部を示す部分拡大正面図、第6
図は一般の現像装置の全体を表わした縦断面説明図、第
7図は従来のシール構造を表わした部分拡大側面図であ
る。 11……感光体ドラム、12……円筒状スリーブ、14……磁
気ブラシ、16……静電潜像、24……トナー供給ローラ
ー、30……シール部材、41……現像ローラー、45……シ
ール部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 則幸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭61−137173(JP,A) 特開 昭61−129664(JP,A) 実開 昭58−175545(JP,U)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.表面上に供給されるトナーを担持しながら搬送する
    所定幅の無端移動部材と、この無端移動部材の幅方向に
    延在し、同無端移動部材の表面にトナー層を介して圧接
    させることにより上記トナー層を薄層化する接触規制部
    材と、上記無端移動部材の幅方向の両端部に配置された
    シール部材とを具備する現像装置において、 上記シール部材は、その基体に植設された繊維を有し、
    上記無端移動部材及び上記接触規制部材を上記繊維で覆
    うことにより上記無端移動部材と上記接触規制部材との
    上記両端部において上記無端移動部材と上記接触規制部
    材と上記基体とで形成される空間を上記繊維で埋めるこ
    とを特徴とする現像装置。
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