JP2828180B2 - 合成樹脂成形物に付着した離型剤の洗浄に用いる非ハロゲン系洗浄剤 - Google Patents
合成樹脂成形物に付着した離型剤の洗浄に用いる非ハロゲン系洗浄剤Info
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Description
代表される合成樹脂の成形物(例えば自動車用バンパ
ー)を洗浄するために好適な非ハロゲン系洗浄剤に関す
る。
樹脂の成形物は、通常は原料樹脂を溶融したのち成形用
の金型に加圧下に供給され、ついで冷却されて所望の成
形物に加工される。この際、一般的には成形用金型と樹
脂成形物との剥離を容易にするため、樹脂供給前に金型
表面にワックス類、シリコーンオイルなどのいわゆる離
型剤が塗布される。該樹脂成形物は表面仕上げ加工や塗
装工程を経由して最終製品となる場合が多いものの、前
記の離型剤が付着したまま例えば塗装を行った場合に
は、樹脂成形物と塗膜との密着性が低下し、剥離などの
トラブルに繋がり易い。そのため、かかる諸工程に至る
までに離型剤を洗浄除去する必要がある。
を除去するための洗浄剤としては、トリクロルエタン、
トリクロロトリフルオロエタンなどの塩素含有炭化水素
系溶剤が使用されて来た。しかし、該塩素含有炭化水素
系溶剤は、それ自体不燃性でありかつ乾燥性に優れると
いう利点を有するものの、オゾン層破壊などの環境汚染
の問題から、それらの使用規制が本格化されつつあり、
そのため代替洗浄剤の開発が急務となっている。
損傷することなく、しかも洗浄力に優れ、更には環境特
性、臭気、毒性などの点でも実質上満足しうる、合成樹
脂成形物の洗浄に適する非ハロゲン系洗浄剤を提供する
ことを目的とする。
成すべく、前記塩素含有炭化水素系溶剤に代わる新規洗
浄剤である非ハロゲン系洗浄剤を提供せんとして鋭意検
討した結果、特定の水溶性有機溶剤と特定炭素数の炭化
水素化合物とからなる混合物を必須成分として使用した
場合に初めて、前記課題をことごとく解決しうることを
見出し、本発明を完成するに至った。
5のアルキル基を、R2は炭素数1〜5のアルキル基、
R3は水素原子またはメチル基を、mは1〜4の整数を
示す)で表されるグリコールエーテル系化合物のうちの
少なくとも一種10〜90重量%、および炭素数8〜1
4の炭化水素化合物90〜10重量%からなる混合物を
有効成分とすることを特徴とする合成樹脂成形物に付着
した離型剤の洗浄に用いる非ハロゲン系洗浄剤に関わ
る。
化合物としては、ジエチレングリコールモノメチルエー
テル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエー
テル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエ
チレングリコールメチルプロピルエーテル、ジエチレン
グリコールエチルプロピルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチ
ルエーテル、ジエチレングリコールメチルブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールエチルブチルエーテル、ジエ
チレングリコールプロピルブチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノペンチルエーテル、ジエチレングリコー
ルジペンチルエーテル、ジエチレングリコールメチルペ
ンチルエーテル、ジエチレングリコールエチルペンチル
エーテル、ジエチレングリコールプロピルペンチルエー
テル、ジエチレングリコールブチルペンチルエーテル;
これらに対応するトリ−もしくはテトラエチレングリコ
ールエーテル類;これらに対応するジ−、トリ−もしく
はテトラプロピレングリコールエーテル類を例示でき
る。これら化合物は単独でまたは2種以上を適宜組み合
せて使用できる。
アルキル基を、nは1〜3の整数を示す)で表されるも
のは、洗浄性と揮発性の点で好適である。
4の炭化水素化合物としては、炭素数8〜14の直鎖状
または分枝状アルカン、炭素数8〜14の直鎖状または
分枝状アルケン、これらアルカンやアルケンに対応する
シクロアルカンまたはシクロアルケンを挙げることがで
きる。かかる炭化水素化合物の具体例としては、オクタ
ン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカ
ン、テトラデカン;これらに対応する分枝鎖状アルカ
ン、直鎖または分枝鎖状アルケン、シクロアルカンまた
はシクロアルケンである。これらはそれぞれ単独で用い
ても良いし、2種以上を適宜に組み合わせて用いても良
い。これら炭化水素化合物のうち、洗浄力が良好で引火
点も高いということからして、炭素数10〜13のモノ
オレフィン、特に炭素数10〜13のα−オレフィンが
好適である。
ーテル系化合物と前記炭化水素化合物との配合割合は、
洗浄剤と揮発性のバランスの点から、順に10〜90重
量%:90〜10重量%であり、好ましくは順に40〜
60重量%:60〜40重量%である。
は特に制限されず、公知のワックス類やシリコーンオイ
ルが該当する。ワックス類としては例えばカルナバロウ
などの植物ワックス、ミツロウなどの動物ワックス、石
油系ワックスなどの各種パラフィン系炭化水素や脂肪酸
エステル類が挙げられる。また、シリコーンオイルとし
ては、例えばジメチルシリコーンオイル、メチルフェニ
ルシリコーンオイル、オレフィン変性シリコーンオイ
ル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、フッ素変性シ
リコーンオイルなどが該当する。市販ワックス系離型剤
としては例えばLUVAXシリーズ(日本精蝋(株)
製)、WEISSENシリーズ(日本精蝋(株)製)、
KOW(川研ファインケミカル(株)製)、アーモワッ
クスEBS(ライオンアクゾ(株)製)、セロゾール4
28(中京油脂(株)製)、リケイ剤D188(中京油
脂(株)製)などがあり、また市販シリコーンオイル系
離型剤としては例えばKS707、KM780、SEP
A−COAT H、KF96(いずれも信越化学工業
(株)製)などを挙げることができる。
脂成形物に付着した離型剤に接触させるには以下の手段
を採用しうる。例えば、本発明の洗浄剤に被処理物であ
る合成樹脂成形物を直接浸漬して洗浄する方法、該洗浄
剤をスプレー装置を使用してフラッシュする方法、機械
的手段によりブラッシングする方法、超音波洗浄方法な
どの各種方法から適宜に選択して採用することができ
る。
としては、洗浄剤中の有効成分の濃度、該成分の使用比
率、除去すべき離型剤の種類等に応じて適宜選択すれば
良く、一般に除去すべき離型剤を洗浄除去するのに有効
な温度と時間で洗浄剤を被処理物に接触させる。洗浄剤
の使用時の温度は室温程度から80℃程度であり、通
常、40〜70℃程度とするのが好ましい。被処理物上
の離型剤を、例えば50℃程度の温度において浸漬法に
より除去する場合、一般には離型剤が付着している被処
理物を本発明の洗浄剤中に約1〜5分程度浸漬すれば、
良好に除去することができる。
次いで仕上げ処理として水洗を行い残留している可能性
のある洗浄剤成分である前記グリコールエーテル系化合
物や前記炭化水素化合物を完全に除去することができ
る。本発明の洗浄剤は、従来のハロゲン化炭化水素系の
洗浄剤を用いた場合と同様またはそれ以上の離型剤洗浄
効果を発揮し、高レベルの清浄度を達成する。
ることなく、しかも成形物表面に付着した離型剤に対す
る優れた洗浄力を有するとともに、環境破壊、臭気、毒
性などの点でも十分に満足しうる、合成樹脂成形物洗浄
用の非ハロゲン系洗浄剤が提供されるという多大の効果
を奏する。
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。
ジエチルエーテル50重量部と炭化水素化合物としてn
−デカン50重量部を混合し、洗浄剤を調製した。
ックス系離型剤(中京油脂(株)製、商品名「リケイ剤
D188」)を塗布し、ついで80℃雰囲気下で一日放
置して、供試した。この供試板を室温下に上記洗浄剤に
3分間浸漬洗浄し、ついで水洗、乾燥した後、ワックス
の除去の度合を以下の基準により目視判定した。結果は
表2に示す。 ◎ 良好に除去できる ○ ほぼ良好 △ 若干残存する × かなり残存する さらに、エルマゴニオメーター式の接触角測定器を用い
て、洗浄後の供試板表面上の接触角を測定して、その清
浄度を評価した。結果は表2に示す。
ンオイル系離型剤(信越化学工業(株)製、商品名「S
EPA−COAT H」を塗布した他は、同様にして評
価を行った。結果は表2に示す。
度を表1または表2のように変化させた他は実施例1と
同様にして評価した。結果は表2に示す。
用し、浸漬温度を50℃とした他は実施例1と同様にし
て評価した。結果は表2に示す。比較例2 モノエチレングリコールモノフェニルエーテル45部、
イソパラフィン(商品名アイソバーG:エッソ化学
(株))2部、HLB=10.3のポリエチレングリコ
ールオレエート5部を混合、撹拌し、さらに脱イオン水
48部を添加、撹拌して、透明な洗浄剤Iをえた。 えら
れた洗浄剤Iを用いて、浸漬温度を50℃とした他は実
施例1と同様にして評価した。結果は表2に示す。 比較例3 脱イオン水18.1部、ケロシン8.2部、エトキシプ
ロポキシプロパノール73.7部を混合、撹拌して、洗
浄剤IIをえた。 えられた洗浄剤IIを用いて、浸漬温度を
50℃とした他は実施例1と同様にして評価した。結果
は表2に示す。
Claims (3)
- 【請求項1】 次式(1): 【化1】 (式中、R1は水素原子または炭素数1〜5のアルキル
基を、R2は炭素数1〜5のアルキル基、R3は水素原子
またはメチル基を、mは1〜4の整数を示す)で表され
るグリコールエーテル系化合物のうちの少なくとも一種
10〜90重量%、および炭素数8〜14の炭化水素化
合物90〜10重量%からなる混合物を有効成分とする
ことを特徴とする合成樹脂成形物に付着した離型剤の洗
浄に用いる非ハロゲン系洗浄剤。 - 【請求項2】 請求項1のグリコールエーテル系化合物
が、次式(2): 【化2】 (式中、R4およびR5は炭素数1〜4のアルキル基を、
nは1〜3の整数を示す)で表される化合物である請求
項1記載の洗浄剤。 - 【請求項3】 請求項1の炭化水素化合物が、炭素数1
0〜13のモノオレフィンである請求項1記載の洗浄
剤。
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---|---|---|---|
JP3122591A JP2828180B2 (ja) | 1991-04-24 | 1991-04-24 | 合成樹脂成形物に付着した離型剤の洗浄に用いる非ハロゲン系洗浄剤 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04325598A JPH04325598A (ja) | 1992-11-13 |
JP2828180B2 true JP2828180B2 (ja) | 1998-11-25 |
Family
ID=14839720
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP3122591A Expired - Lifetime JP2828180B2 (ja) | 1991-04-24 | 1991-04-24 | 合成樹脂成形物に付着した離型剤の洗浄に用いる非ハロゲン系洗浄剤 |
Country Status (1)
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---|---|
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FR2737219B1 (fr) * | 1995-07-28 | 1997-10-03 | Philippe Lutringer | Composition nettoyante liquide |
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JPH02286796A (ja) * | 1989-04-27 | 1990-11-26 | Daikin Ind Ltd | 混合溶剤組成物 |
JPH02286795A (ja) * | 1989-04-27 | 1990-11-26 | Daikin Ind Ltd | 混合溶剤組成物 |
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1991
- 1991-04-24 JP JP3122591A patent/JP2828180B2/ja not_active Expired - Lifetime
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