JP2827136B2 - 非石綿系摩擦材 - Google Patents

非石綿系摩擦材

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、自動車のブレーキパッド,ブレーキライニ
ング,ラッチフェーシング等として使用される摩擦材で
あって、繊維成分として石綿を含まず、摩擦係数が安定
し、且つ対面(ロータ)攻撃性の小さい非石綿系摩擦材
に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、自動車のブレーキパッド,ブレーキライニン
グ,クラッチフェーシング等に使用される摩擦材は、そ
の基材として石綿が多く使用されているが、石綿はその
粉塵が人体への有害性を指摘された結果、その使用を規
制されつつあり、石綿を使用しない摩擦材に対する要求
が強くなってきている。
そこで、石綿を使用しない非石綿系摩擦材について多
くの提案がなされているが、それらの多くは繊維成分と
して耐熱性有機繊維,ガラス繊維,金属繊維を用い、結
合材としてフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を、充填材
粉末成分として黒鉛,硫酸バリウム,アルミナ等を用い
たものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
然し乍ら、結合材として上記のフェノール樹脂等の熱
硬化性樹脂を使用した摩擦材は、高温下では前記樹脂が
溶融または分解してガスが発生し、フェード現象を起こ
して摩擦係数が不安定になるという問題がある。
この問題を解決するために、前記樹脂成分を摩擦材全
量の15〜25体積%と少量に抑えているのが現状である
が、有機結合材を減少させると、摩擦材の強度及び耐摩
耗性の低下を避けることは出来なかった。即ち、非石綿
系の摩擦材にあっては、石綿系の摩擦材に比して結合材
の量を多くしないと、摩擦材としての充分な強度及び耐
摩耗性を得られないのである。
そこで、繊維成分中に鉄系繊維を含ませたものも考え
られたが、鉄系繊維を用いた摩擦材は一般に熱伝動率が
高く、高温時の耐摩耗性や対フェード性等には優れてい
るものの、重量が重かったり、高温時に発火するという
問題点があるばかりでなく、ディスクロータなどの相手
材に対する攻撃性が大きいという欠点がある。
従って、本発明が解決しようとする課題は、上記の非
石綿系摩擦材において、相手材の摩耗を極力少なくする
ことのできる非石綿系の摩擦材を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記の課題を解決することを目的としてなさ
れたもので、その構成は、石綿以外の繊維成分と、フェ
ノール樹脂等の熱硬化性樹脂成分と、黒鉛,硫酸バリウ
ム等の充填材粉末成分とを含有する摩擦材において、前
記充填材粉末成分の少なくとも一部にマンガン化合物と
りん酸化合物を含むことを特徴とするものである。
即ち、本発明の発明者は、相手材の摩耗を少なくする
ことのできる非石綿系摩擦材を得ることを目的として研
究を重ねた結果、充填材成分において、その一部にマン
ガン化合物とりん酸化合物を含ませると、相手材の対面
に耐摩耗性の優れた被膜が形成され、所期の目的を達成
できることを知得し、本発明をなし遂げたのである。
而して、本発明において、繊維成分として使用される
ものには、アラミド繊維等の有機繊維、ガラス繊維,ロ
ックウール,セラミックス繊維等の無機繊維,銅,青
銅,アルミニウム,黄銅等の金属繊維が挙げられる。
また、結合材としては、フェノール樹脂,尿素樹脂,
メラミン樹脂またはそれらの変性樹脂のような熱硬化性
樹脂や、ポリアセタール,芳香族ポリイミド樹脂,フッ
素樹脂等の耐熱性樹脂が挙げられ、充填材としては、黒
鉛,金属粉,二硫化モリブデン,カシューダストのよう
な潤滑作用のあるものや、硫酸バリウム、炭酸カルシウ
ム等が挙げられる。更に、摩擦調整剤としてアルミナ等
が使用される。
更に、本発明の要点である充填剤に添加されるマンガ
ン化合物とりん酸化合物の量は、摩擦材全量に対して共
に0.5〜10%で、それらを合計した量が3〜15体積%程
度であることが望ましい。
これは、その量が3体積%よりも小さいと、対面に耐
摩耗性の被膜を形成でき、1体積%以上になると、摩擦
性能が悪化するからである。
〔発明の作用〕
本発明摩擦材は非石綿系摩擦材であって、充填材成分
の一部にマンガン化合物とりん酸化合物を含ませること
により、相手材の対面に耐摩耗性の被膜を形成し、対面
攻撃性が向上する。
〔実施例〕
次に本発明の実施例について説明する。
繊維基材として、アラミド繊維,ロックウール及び銅
繊維を、結合材としてフェノール樹脂をそれぞれ用い、
充填材として黒鉛,硫酸バリウム及びマンガン化合物で
あるフェロマンガンとりん酸化合物であるりん酸カルシ
ウムを用いて、これらを均一に混合し、室温,圧力400k
g/cm2で予備成型した後、温度150℃,圧力400kg/cm2で1
0分間、加熱加圧成型し、継いで温度180℃で6時間熱処
理して、表1に示す実施例I,IIの摩擦材を得た。また、
上記実施例の組成において、フェロマンガン及びりん酸
カルシウムを含まない比較例を得た。
これらの摩擦材の対面摩耗試験の結果を表2に示す。
〔発明の効果〕 以上のように、繊維基材として石綿を含まない本発明
非石綿系摩擦材は、実施例に示したように、アラミド繊
維等の有機繊維やロックウール等の無機繊維,銅繊維等
の金属系繊維、フェノール樹脂等の結合材に、少なくと
もその一部にマンガン化合物とりん酸化合物を踏む充填
材成分とから成るもので、マンガン化合物とりん酸化合
物を含ませた結果、対面(ロータ)摩耗が上記表の通り
向上するので、自動車のブレーキパッド,ブレーキライ
ニング,クラツチフェーシング等に使用する摩擦材とし
て好適である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石綿以外の繊維成分と、フェノール樹脂等
    の熱硬化性樹脂成分と、黒鉛,硫酸バリウム等の充填材
    粉末成分とを含有する摩擦材において、前記充填材粉末
    成分の少なくとも一部にマンガン化合物とりん酸化合物
    を含むことを特徴とする非石綿系摩擦材。
  2. 【請求項2】マンガン化合物とりん酸化合物の量が摩擦
    材全量に対して、共に0.1〜15.0体積%であり、両者を
    合わせた量が3〜15体積%であることを特徴とする請求
    項1に記載の非石綿系摩擦材。
  3. 【請求項3】石綿以外の繊維成分がアラミド繊維等の有
    機繊維、ガラス繊維,ロックウール,セラミック繊維等
    の無機繊維、銅,青銅,アルミニウム,黄銅等の金属繊
    維であることを特徴とする請求項1に記載の非石綿系摩
    擦材。
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CN1894518B (zh) * 2003-12-12 2010-06-30 卢克摩擦片和离合器两合公司 摩擦衬,尤其是用于离合器或制动器的摩擦衬

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