JPH04142336A - 非石綿系摩擦材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動車のブレーキパッド、ブレーキライニング
、クラッチフェーシング等として使用される摩擦材であ
って、繊維成分として石綿を含まず、低速から高速まで
の摩擦係数が安定し、かつ、耐フエード性が優れた非石
綿系摩擦材に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、自動車のブレーキパッド、ブレーキライニング、
クラッチフェーシング等に使用される摩擦材は、その基
材として石綿が多く使用されていたが、石綿はその粉塵
が人体への有害性を指摘された結果、その使用を規制さ
れつつあり、石綿を使用しない摩擦材に対する要求が強
くなってきている。

そこで石綿を使用しない非石綿系摩擦材について多くの
提案がなされているが、それらの多くは繊維成分として
耐熱性有機繊維、ガラス繊維、金属繊維を用い、結合材
としてフェ／−ル樹脂等の熱硬化性樹脂を、充填材粉末
成分として黒鉛、硫酸バリウム、アルミナ等を用いたも
のである。

〔発明が解決しようとする課題〕

然し乍ら、結合材として上記のフェノール樹脂等の熱硬
化性樹脂を使用した摩擦材は高温下では前記樹脂が溶融
または分解してガスが発生し、フェード現象を引き起こ
して摩擦係数が不安定になるという問題がある。

この問題を解決するために、前記樹脂成分を摩擦材全量
の１５〜２５体積％と少量に抑えているのが現状である
が、有機結合材を減少させると摩擦材の強度及び耐摩耗
性の低下を避けることはできなかった。

また、繊維成分中に鉄系繊維を含ませたものも考えられ
たが、鉄系繊維を用いた摩擦材は一般に熱伝導率が高く
、高温時の耐摩耗性や耐フエード性等には優れているも
のの、重量が重かったり、高温時に発火するという問題
点があるばかりではなく、ディスクローター等の相手材
に対する攻撃性が大きいという欠点がある。

従って、本発明が解決しようとする課題は上言己の非石
綿系摩擦材において低速から高速までの摩擦係数が安定
し、かつ耐フエード性が優れた非石綿系摩擦材を提供す
ることである。

〔課題を解決するたｔの手段〕

本発明は上言己の課題を解決することを目的としてなさ
れたもので、その構成は石綿以外のｗｉＡ維成分成分ェ
ノール樹脂等の熱硬化性樹脂成分と、黒鉛、硫酸バリウ
ム等の充填材粉末成分とを含有する摩擦材において前記
充填材粉末成分の少なくとも一部にアルミナ−ジルコニ
アの粉末を含むことを特徴とするものである。

即ち、本発明の発明者は、低速から高速までの摩擦係数
が安定していて、かつ耐フエード性の優れた非石綿系摩
擦材を得ることを目的として研究を重ねた結果、充填材
成分の少なくとも一部にアルミナ−ジルコニアの粉末を
含ませることにより上記の目的を達成できることを知得
し、本発明を成し遂げたのである。

尚、アルミナ−ジルコニアの含有量は摩擦材全量に対し
て０．１〜１５．０体積％が望ましく１５％以上の場合
は対面攻撃性が悪化する。

マタ、アルミナ−ジルコニアは粒子径が大きいほど対面
攻撃性が悪化するので１００μｍ以下のものを使用する
ことが好ましい。

アルミナ−ジルコニアの組成範囲についてはＡ１ｚ０３
／ＺｒＯ□＝　１５／８５〜８５／１５　が望ましく、
前記範囲以外では摩擦係数が不安定となる。

而して本発明において、繊維成分として使用されるもの
には、アラミド繊維等の有機繊維、ガラス繊維、ロック
ウール、セラミックス繊維等の無機繊維、銅、青銅等の
金属繊維が挙げられる。

また、結合材としてはフェノール樹脂、尿素樹脂、メラ
ミン樹脂またはそれらの変性樹脂のような熱硬化性樹脂
や、ポリアセクール。

芳香族ポリイミド樹脂、フッ素樹脂等の耐熱性樹脂が挙
げられ、充填材としては、黒鉛金属粉、二硫化モリブデ
ン、カシニーダストのような潤滑作用のあるものや、硫
酸バリウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。

〔発明の作用〕

本発明摩擦材は非石綿系摩擦材であって、充填材粉末成
分の少なくとも一部にアルミナ−ジルコニアを含ませる
ことにより、低速から高速までの摩擦係数が安定し、か
つ耐フエード性も向上する。

〔実施例〕

次に実施例について説明する。

繊維基材としてアラミド繊維、ロックウール、銅繊維、
結合材としてフェノール樹脂をそれぞれ用い、充填材と
して黒鉛、硫酸バリウムのほか、アルミナ−ジルコニア
の粉末を用いて、これらを均一に混合し、室温、圧力４
００ｋｇ／ｃｎｆで予備成型した後、温度１５０℃、圧
力４００　ｋｇ／　ｅ＋＋ｆで１０分間、加熱加圧成型
し、次いで１８０℃で５時間熱処理して表１に示す組成
の実施例Ａ−Ｃの摩擦材を得た。アルミナ−ジルコニア
は電融法で製造されたものでＡｌ２Ｏ３及び２ｒ口、を
Ａｌ２Ｏ，／　Ｚｒロ２＝６０／４０　の割合で配合し
、溶融、凝固させた後粒子径が２０μｍ以下になるよう
に粉砕処理したものを使用した。

また、表２に示すアルミナ−ジルコニアを含まない比較
例ａ−ｄの摩擦材を同様にして得た。

尚、表１９表２の数値は体積％を示す。

上記の方法により、作製した実施例Ａ−Ｃ及び比較例ａ
−ｄの摩擦材をＪＡＳＯの「乗用車ブレーキ装置ダイナ
モメータ−試験方法」に規定されている摩擦性能試験に
よりテストした結果を表３９表４に示す。

表 表２ 表３ 表４ 〔発明の効果〕 以上のように繊維基材として石綿を含まない本発明非石
綿系摩擦材は、実施例に示したようにアラミドｌ＠維等
の有機繊維や、ロックウール等の無機繊維、銅繊維等の
金属繊維、フェノール樹脂等の結合材及び黒鉛、硫酸バ
リウム等の充填材成分とから成るもので、充填材の一部
にアルミナ−ジルコニアを含ませた結果、上記の通り低
速から高速までの摩擦係数が未定し、かつ耐フエード性
が向上するので自動車用のブレーキパッド、ブレーキラ
イニング、クラッチフェーシング等に使用する摩擦材と
して好適である。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）石綿以外の繊維成分と、フェノール樹脂等の熱硬
   化性樹脂成分と、黒鉛、硫酸バリウム等の充填材粉末成
   分とを含有する摩擦材において、前記充填材粉末成分の
   少なくとも一部にアルミナ−ジルコニアを含むことを特
   徴とする非石綿系摩擦材。
2. （２）アルミナ−ジルコニアの含有量が摩擦材全量に対
   して０．１〜１５体積％であることを特徴とする特許請
   求の範囲第１項に記載の非石綿系摩擦材。
3. （３）石綿以外の繊維成分が、アラミド繊維等の有機繊
   維、ガラス繊維、ロックウール、セラミックス繊維等の
   無機繊維、銅、青銅、アルミニウム、黄銅等の金属繊維
   であることを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の
   非石綿系摩擦材。