JP2826768B2 - 蓄熱材 - Google Patents

蓄熱材

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は蓄熱材に関し、更に詳しくは熱エネルギーを
貯蔵し、利用するための蓄熱装置等に使用するパラフィ
ン類を主成分とした蓄熱材に関する。
〔従来の技術〕 従来蓄熱材はその原理から物質の顕熱を利用するも
の、物質の相変化潜熱を利用するもの、物質の化学反応
熱を利用するもの等がある。現在実用的な面より物質の
相変化潜熱を利用する蓄熱材が注目を集めており、蓄熱
式空調機器、蓄熱式建材、各種保温器具や保温装置等に
利用されつつある。
この相変化潜熱を利用する蓄熱材の一つとしてパラフ
ィン等の有機物質を用いた所謂有機蓄熱材があり、この
有機蓄熱材は長期寿命に優れているので最近特に注目さ
れている。
元来、潜熱型蓄熱材は無機系、有機系を含め固体から
液体への相変化時に蓄熱し、液体から固体への相変化時
に放熱する。このためこれら潜熱型蓄熱材を利用するた
めには液化時に流動して漏れないような形態を保つよう
な配慮が要求される。このために開発された密閉容器や
袋に収納する方法に於いては、充分なる強度を有する容
器等を使用すればコストが高く実用的ではなく、また簡
易的なものにすれば容易に破損して液が漏れたり溢れた
りする恐れがあり、長期間使用する点では問題が生じ
る。
従って容器に収納する手段に代わって、(イ)多孔質
物質内に収納する方法、(ロ)マイクロカプセル化する
方法等が提案され、またこれらを組み合わせた方法も使
用されつつある。更にはまた(ハ)ポリオレフィン、通
常は架橋ポリオレフィンに収納させてカプセル中に閉じ
込める方法も提案されている。
しかしながら上記各方法によってもパラフィン等の滲
み出しが完全には防止できず大きな問題となっており、
その他製造上の工程が複雑でコスト高となる問題が生じ
る。またその他の従来方法として結晶性ポリエチレン等
の結晶状ポリオレフィンに練り込む方法も知られている
が、その成形品は高温ではパラフィン等が相分離して滲
み出す問題が生じ、また低温では機械的強度が低くて脆
く、容易に破損する問題等が生じる。例えば深夜電力を
利用する蓄熱式床暖房にこの種の蓄熱材を適用しようと
する場合、機械的強度が低いと限られた空間内に能率良
くしかも所望の形状或いは配置状態に設置することが困
難であり、また蓄熱のための外部からのエネルギー供給
が必要となり、蓄熱後の高温度に於いては、パラフィン
の相分離や滲み出しのための正常な長期運転が不可とな
りやすい。
またこの種パラフィンを用いる蓄熱材に於いてはパラ
フィン等の滲み出し防止に使用する材料としてはできる
だけ高温に於いて溶融したり滴下すること即ち滴点の高
いことがその滲み出し防止上、即ち防災、安全面で好ま
しい。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明が解決しようとする課題は、パラフィン類を使
用した従来の有機蓄熱材の上記難点を解消することであ
り、更に詳しくは蓄熱量が大きく、用いたパラフィン類
が使用状態で溶融・液化することなく、低温で容易に破
損することなく、適度の柔軟性を有し、しかも特に高温
に於いても溶融滴下しにくい実用的な蓄熱材を開発する
ことである。
〔課題を解決するための手段〕
この課題はパラフィン類100重量部と、炭化水素系有
機高分子性バインダ成分5〜30重量部とを主成分として
なり、且つ更に有機質滴点向上剤を含有することを特徴
とする蓄熱材により解決される。
本発明に於いて使用される炭化水素系有機高分子性バ
インダ成分は、(a)熱可塑性エラストマー、(b)炭
化水素ゴム1〜20重量部と結晶性ポリオレフィン1〜20
重量部の混合物からなる(a)〜(b)の群から選ばれ
た少なくとも1種類である。本成分はゴム的性質を有
し、パラフィン類と充分混合され、パラフィン類をうま
く包み込んだ状態で担持するので、パラフィン類成分量
よりも圧倒的に少ない量ながら、常温〜40℃以上の高温
度に於いてもパラフィン類の液化、相分離やブリードを
生じ難く、形状保持能があってしかも成形加工性に優れ
ている。また滴点向上剤を更に添加しているために上記
有機高分子性バインダ成分の溶融乃至滴下温度が高くな
り、即ち滴点が上昇し、パラフィン類の溶融液化がより
高温度に於いても充分に防止できるに至るものである。
〔発明の作用並びに構成〕
本発明に於いて使用されるパラフィン類としては、JI
S K 7121(プラスチックの転移温度測定方法)に従って
測定したTmaxが使用温度、即ち室温以上であって、且つ
使用する有機高分子性バインダ成分の変形温度未満の温
度域にある有機化合物が使用される。但し本発明に於い
て、有機質滴点向上剤として、分子量800〜6000のポリ
エチレンワックス類を使用する場合には、パラフィン類
としては融点が80℃に達しないものが使用される。例え
ば室温〜100℃、好ましくは室温〜80℃前後の温度域の
ものが代表例として挙げられる。但しこの際の室温と
は、本発明の蓄熱材がその稼働中に遭遇する最低温度を
意味する。
パラフィン類の好ましい具体例としては、各種パラフ
ィン、ロウ、ワックスをはじめ、ステアリン酸、パルミ
チン酸等の脂肪酸やポリエチレングリコール等のアルコ
ール類を例示することができ、これら1種単独で、又は
2種以上の混合物として使用される。
上記した使用温度に於いて、パラフィン類のあるもの
は唯一つの結晶転移温度を有し(この場合はその温度が
Tmaxとなる)、またあるものは2以上の多数の結晶転移
温度を有する。2種以上のパラフィン類の混合物も2以
上の多数の結晶転移温度を有する場合が多い。それらの
場合に於いては、最高の結晶転移温度がTmaxに該当す
る。本発明で使用するパラフィン類は必ずしも明確な融
点(全体が固体から液体に相変化する温度)を示すもの
に限定しないが、多くのパラフィン類については一般に
Tmaxが融点に該当する。使用温度に於いて2以上の多数
の結晶転移温度を有するパラフィン類の場合、それら全
ての結晶転移温度を蓄熱に利用することができる。
本発明に於いて用いられる炭化水素系有機高分子性バ
インダ成分は以下に示される(a)〜(c)の群から選
ばれる少なくとも1種である。
(a) 熱可塑性エラストマー: ゴム並びにプラスチックスの分野で「熱可塑性エラス
トマー」として知られているものが例示できる。特に少
なくとも前記した意味での室温以上で且つ使用したパラ
フィン類のTmax+10℃の温度域では、好ましくは少なく
とも室温以上で且つTmax+20℃の温度域では、ゴム弾性
を有するものが使用される。勿論、Tmax+20℃より高温
度でもゴム弾性を持続するものも好ましい。具体的には
スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、エステル系等
の各種の従来公知の熱可塑性エラストマーの中から上記
条件に適合したものが適宜に選択して使用される。
好ましい具体例としては、スチレン系ブロック共重合
体エラストマー及びオレフィン系エラストマーである。
この際のスチレン系ブロック共重合体エラストマーとし
ては、例えばA−B−A(但しAはポリスチレン、Bは
ポリブタジエン、ポリイソプレン、又はこれに水素を付
加したエチレン・ブチレン等を示す)を例示できる。ま
たオレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、例えば
エチレン−プロピレン共重合体やエチレン−プロピレン
−ジエン三元共重合体にポリエチレン又はポリプロピレ
ンが混合された混合物、エチレン−プロピレン共重合体
やエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体にエチレ
ン又はプロピレンがグラフト重合されたもの等を例示す
ることができる。係る熱可塑性エラストマー類は、Tmax
以下の温度ではゴム弾性を有するが故に、パラフィン類
をうまく包み込むことができる。上記エラストマーはT
maxより高温度に於いてもゴム弾性を持続するために、
溶融したり滴下することもなく、またパラフィン類の相
分離もなくブリードを生じることもない。更に後述する
滴点向上剤が添加されるので、尚一層高温でも溶融滴下
しないため、長期性能に優れた蓄熱材を得ることができ
る。
(b) 炭化水素ゴムと結晶性ポリオレフィンの混合
物: この混合物は特に炭化水素ゴム1〜20重量部、結晶性
ポリオレフィン1〜20重量部からなる組成物が好まし
い。
結晶性ポリオレフィンとしては、その成分としてポリ
メチレン、ポリエチレン、ポリスチレン等のホモポリマ
ー、メチレンを主体としてエチレン、プロピレン等が共
重合したもの、エチレンを主体としてメチレン、プロピ
レン、ブテン等が共重合したもの、プロピレンを主体と
して他のオレフィンが共重合したもの等のオレフィン同
士のコポリマー、エチレン、プロピレン、ブテン等のオ
レフィンと他のモノマー、例えば酢酸ビニル、アクリル
酸、メタクリル酸等とのコポリマー等であるが、就中X
線回析法で測定した結晶化度が40%以上、好ましくは50
%以上であり、JIS K 7121によって測定される最高結晶
転移温度が使用したパラフィン類のTmaxより少なくとも
10℃高いもの、好ましくはTmaxより少なくとも20℃高い
ものが使用される。
炭化水素ゴムとしては天然ゴム、SBR、BR、IR、IIR、
EPM、EPDM及びエチレン−酢酸ビニル共重合体ゴム等が
例示される。これら各炭化水素ゴムはそれ自体は夫々良
く知られたものであり、夫々のゴムとしては従来から知
られたものがいずれも使用される。この炭化水素ゴムの
使用により本発明組成物にゴム的特性が賦与され、パラ
フィン類に対する相溶性が向上する。一方結晶性ポリオ
レフィンの使用により変形温度即ち、溶融温度が高温度
に保持される。
結晶性ポリオレフィンと炭化水素ゴムの混合比は、各
々1〜20重量部であるが、結晶性ポリオレフィンが少な
すぎるとTmax以上での形状保持性が損なわれ、一方、炭
化水素ゴムが少なすぎるとTmax以下での柔軟性が損なわ
れ脆くなる傾向があり、Tmax以上でパラフィンが相分離
して滲み出す問題がある。
本発明に於いてはパラフィン類100重量部に対して有
機高分子性バインダ成分は5〜30重量部とする。5重量
部未満ではTmax以上の高温度に於いて蓄熱材を所望の形
状に保持し難くなり、一方50重量部を超える過大量では
パラフィン類の配合量が少なくなって蓄熱量もそれに比
例して少なくなる。
本発明に於いては上記したパラフィン類と炭化水素系
有機高分子性バインダ成分とからなる組成物に更に滴点
向上剤を含有せしめることにより、滴点を上昇させるこ
とができる。この際使用する滴点向上剤としては有機質
のものであって、且つ本発明蓄熱材のJIS K 2220、滴点
試験方法で測定した滴点の上昇が達成しうるもの、好ま
しくはパラフィン類と炭化水素系高分子性バインダ成分
とからなる組成物の滴点を5℃上昇せしめうるもの、特
に好ましくは10℃上昇せしめうるものである。かかる滴
点向上剤としては分子量800〜6000のポリエチレンワッ
クス類、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アル
ミニウム、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸と金属、
例えばLi、Mg、Al、Ca、Ba、Zn、Cd、Pb等との金属石け
ん類、メチレンビス・ステアロアミド、エチレンビス・
オレイルアミド、エチレンビスステアロアミド等の脂肪
酸アミド類(アマイドワックス類)、ポリウレア等の反
応型滴点向上剤類等が例示でき、これらの滴点向上剤自
体の融点もしくは軟化点が80℃以上、好ましくは100℃
以上のものが有効に使用される。一方本発明の蓄熱材の
混合・混練性の点では、融点もしくは軟化点が200℃未
満、好ましくは180℃未満の滴点向上剤が好ましい。こ
れらの滴点向上剤の使用により、本蓄熱材の滴点が80℃
以上、好ましくは100℃以上となるのが実用上望まし
く、通常上記組成物100重量部に対して1〜10重量部程
度である。
本発明に於いては、パラフィン類と有機高分子性バイ
ンダ成分の他に必要に応じて各種の添加剤を配合するこ
とができる。例えば老化防止剤、酸化防止剤、着色剤、
顔料、帯電防止剤の他、用途に応じて防黴剤、難燃剤、
防鼡剤等である。
尚本発明に於いては、パラフィン類と炭化水素系有機
高分子性バインダ成分を混合することが必要であるが、
この際機械的手段によって混合されることが好ましい。
特に上記高分子性バインダ成分として炭化水素系ゴム
とポリオレフィン類を併用する場合、又は熱可塑性エラ
ストマーを使用する場合、上記2つの場合を併用する場
合にはあえて機械的手段に依らなくても、パラフィン類
とバインダ成分とを混合できるが、その他の場合にはこ
の機械的手段による混合が極めて好ましい。該機械的手
段にての混合とは、パラフィン類と炭化水素系有機高分
子性バインダ成分の双方中の少なくとも1成分の溶融物
に残余の成分が少なくとも膨潤、好ましくは溶解するこ
とにより、或いは高温度により、混合対象となる何れの
成分も外力にて流動変動しうる状態に於いて撹拌、混
合、或いは混練する行為を意味する。例えば100〜200℃
に保持されたパラフィン類の溶融物に炭化水素系有機高
分子性バインダを溶解し、得られる高温度の溶液を撹拌
混合する態様、混合各成分が軟化する温度、例えば50〜
250℃で2本ロール、バンバリーミキサ、押出機、2軸
混練押出機等の通常の混練機を使用して混練混合する態
様等が例示される。混合の程度は、可及的に充分である
ことが好ましいが、一般には1〜150分程度の混合を行
って目視にて一様に混合されたと判断される程度で本発
明の目的は達成される。
このように炭化水素系有機高分子性バインダ成分とパ
ラフィン類とを機械的手段にて混合して一様な組成物と
した場合、たとえ該パラフィン類の使用量が上記の如く
大量(この量はバインダ成分100重量部当たりのパラフ
ィン類量に換算すると、333〜2000重量部になる)であ
っても、驚くべきことに、得られた組成物は成形加工性
に富み、しかもパラフィン類の移行問題が高度に改善さ
れる。機械的手段による均一混合という一見常識的とも
思われる手段ではあるが、これにより上記両成分を上記
の如き割合で一様均一な組成物となしうることは正に予
想外のことといわざるを得ないことである。
本発明蓄熱材はその使用に際しては、原則的には従来
のこの種蓄熱材の使用態様が全て採用できるが、特にシ
ート状の本発明蓄熱材を防護フィルム、例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリエステル等のフィルムで被
覆し、この上から更にアルミニウムの如き金属箔を用い
て均熱化層を設けるのが好ましい。また前記フィルムと
アルミニウム等の金属箔を貼り合わせたラミネートフィ
ルムで被覆しても良い。
〔実 施 例〕
以下に実施例を示して本発明を詳しく説明する。
実施例1〜4、比較例1〜4 第1表に示す組成(割合は全て重量部)配合で各成分
を、130〜180℃に加熱した容器中で約60〜120分間撹拌
し、均一に溶融混合した。溶融混合物を型に流し込んで
厚さ2mmの蓄熱材を得た。
各実施例及び比較例につき、第1表に示す特性を以下
の方法で測定した。
尚、第1表に於ける*1〜*8は以下のことを示す。
*1:商品名「115゜Fパラフィン」日本精蝋社製、融点47
℃ *2:スチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共
重合体 (熱可塑性エラストマー)、スチレン含量29%、シエル
化学社製商品名「クレイトンG1650」 *3:エチレン−酢酸ビニル共重合体(VA25%、密度0.94
g/cm3、MFR2g/10分、結晶化度18%) *4:ポリエチレン(密度0.95g/cm3、MFR0.4g/10分、結
晶化度68%) *5:EPDM,エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、住
友化学社製商品名「エスプレン301」(エチレン含量65
%、ヨウ素価12) *6:分子量4000、密度0.98、軟化点136℃、三井石油化
学社製、商品名「ハイワックス400P」 *7:分子量2000、密度0.97、軟化点126℃、三井石油化
学社製、商品名「ハイワックス200P」 *8:エチレンビスステアロアミド 最大蓄熱温度:本発明蓄熱材は、使用したパラフィン
類の示す結晶転移温度特性が反映した蓄熱特性を示す。
最大蓄熱温度とは、最も大きな蓄熱或いは吸熱を示す温
度であって、多くの場合パラフィン類のTmax又は融点に
於いて、或いはその近傍温度で現れる。この温度をJIS
K 7121に準じてDSC装置で測定した。
蓄熱量:JIS K 7122に準じてDSC装置により解熱(kj/k
g)を測定し、kcal/kgに換算して表示した。
柔軟性:蓄熱材を10mm巾の短冊状に切り取り、両端を
把持して90゜に曲げ、破損するかどうかを調べて破損の
ないものを良とした。
滲み出し性:蓄熱材をポリエチレンフィルム袋中に封
入し、Tmaxより20℃高い温度に24時間放置してパラフィ
ン類が分離しているかどうかを目視観察した。殆ど以上
のないものを良とした。不良は明らかに分離が認められ
るものである。
滴点:JIS K 2220滴点試験方法で測定した。
測定結果を第1表に示しているが、本発明の実施例1
〜4の蓄熱材はいずれも35kcal/kg以上の蓄熱量を有
し、実用的に必要な他の特性も満足するものであった。
一方比較例1は有機高分子性バインダ成分が少なすぎる
ため、柔軟性、滲み出し性が良くなり、有機高分子性バ
インダ成分としてポリエチレンを使用した比較例4も同
様の結果であった。バインダ成分が過多の比較例3は蓄
熱量が不足であった。更に滴点向上剤を使用していない
比較例2は実用的な特性を満足しているものの、滴点が
100℃以下で長期性能を安全性が要求される床暖房用等
の用途に於いては不満が残った。
〔発明の効果〕
本発明の蓄熱材は、30kcal/kg以上、好ましくは35kca
l/kg以上の高レベルの潜熱を有し、しかも使用したパラ
フィン類のTmax又は融点以上に於いても溶融、滴下、相
分離、液体のブリード等がなく、しかも融点以下でも脆
くなく、シート状に成形しても割れることがなく適度な
柔軟性を有する。また滴点が向上しているので、高温に
於いても長期安定性、安全性に優れ、従って本発明の蓄
熱材は、深夜電力を利用する蓄熱式床暖房に好適であ
り、床暖房用以外にも多様な用途に使用し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−236886(JP,A) 特開 平4−72377(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 5/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パラフィン100重量部と、炭化水素系有機
    高分子性バインダ成分5〜30重量部とを主成分としてな
    り、有機質滴点向上剤を更に含有し、且つ上記炭化水素
    系有機高分子性バインダ成分が、(a)熱可塑性エラス
    トマー、(b)炭化水素系ゴム1〜20重量部と結晶性ポ
    リオレフィン1〜20重量部の混合物からなる(a)又は
    (b)の群から選ばれた少なくとも1種類であることを
    特徴とする蓄熱材。
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