JP2825342B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2825342B2 JP32973290A JP32973290A JP2825342B2 JP 2825342 B2 JP2825342 B2 JP 2825342B2 JP 32973290 A JP32973290 A JP 32973290A JP 32973290 A JP32973290 A JP 32973290A JP 2825342 B2 JP2825342 B2 JP 2825342B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はインクジェット記録装置に関し、詳しくは、
複数のインク滴を記録媒体の同一箇所に着弾させて1つ
の画素を形成し、着弾させるインク滴の数によって画像
の段階を表面するインクジェット記録装置に関する。
[従来の技術] インクジェット記録方式において、階調を表現するた
めの方法としては種々のものが知られている。
例えば、その1つとして記録情報の一画素を複数の記
録ドットよりなる所定パターンに対応させ、このパター
ンを記録情報の濃度に応じて選択することにより階調を
表現する濃度パターン法や、これと同様の方法であって
一般的に良く用いられる方法として、記録情報の一画素
を2値記録の一画素に対応させ、記録情報における所定
の複数画素をそれぞれに対応した複数の閾値からなるデ
ィザパターンによって2値化し階調を表現するディザ法
がある。しかし、これらの方法では、記録ドットの大き
さに限度があり、画素密度をそれ程高くできないため記
録画像の特に高濃度領域の階調を良好に表現できず、一
方、低濃度領域では、逆にドットの大きさを小さくでき
ないため、この低濃度を実現するのに比較的低いドット
密度となり画像の粒状感が目立つ等の問題がある。
これらの方法に対して、例えば特公昭56−6033号公報
等に示される方法や、いわゆるマルチドロップレット方
式と呼ばれる方法は、記録触媒上に重複してインク滴を
打ち込み、この打ち込み数を制御することにより形成さ
れるドットの面積を変化させて階調を表現するものであ
り、階調表現に際してドットの大きさを変化でき比較的
高解像,多階調かつ高速な記録を行い得る方法として有
効である。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、これらの方法を用いた場合でも、記録
媒体に打ち込まれるインク滴数に応じて階調が変化しな
かったり、同一インク滴数を打ち込んでもドット径がば
らつく場合があった。
このことは以下のように説明することができる。
第5図はインク滴を吐出するための記録ヘッドの構造
を示す部分破断斜視図である。
第5図に示される記録ヘッドは熱を利用してインクに
膜沸騰を生じさせこの膜沸騰による気泡の成長に伴なっ
てインクを吐出する方式の記録ヘッドを示す。第5図に
おいて、109は記録ヘッドの基本構造部材をなすアルミ
ニウム板であり、アルミニウム板109の上にはシリコン
基板108が接合される。シリコン基板108上には、電気パ
ルスの印加に応じて熱を発生する複数の発熱抵抗体105
(以下、吐出ヒータともいう)およびこれらの各々に応
じて上記電気パルスにかかる電力を供給するための電極
配線106、さらには記録信号に応じて上記電気パルスを
印加し発熱抵抗体105を駆動するためのトランジスタ
(不図示)が形成される。これら電極配線106等の上部
には発熱抵抗体105の部分を除いてインクに対してこれ
らを保護するための保護層110が形成される。また、発
熱抵抗体105の両側にはこれらの各々を互いに隔離する
ための隔壁104が光硬化性樹脂等によって形成され、さ
らにこの上にガラス等よりなる天板102が接合される。
以上の隔壁104の形成および天板102の接合によって発熱
抵抗体105のそれぞれに対応した吐出口103およびインク
液路113が形成され、さらに、各インク液路113の各々に
連通する共通液室111が形成される。天板12にはインク
供給孔101Aが形成されており、この孔101Aおよびインク
供給管101を介して不図示のインクタンクより共通液室1
11へインクが供給される。
以上の構成に基づくインク滴吐出の原理を第6図およ
び第7図を参照して説明する。
第6図はインク液路113の断面を模式的に示す図であ
る。第6図(1)は吐出が行われないときの定常状態を
示し、このとき、吐出口103の近傍にインクによるメニ
スカス112が形成されこの面においてインクの表面張力
と外圧が平衡している。この状態において、吐出ヒータ
105に第7図の(ク)に示すように電気パルスを印加す
ると、吐出ヒータ105に隣接するインクが加熱されて膜
沸騰を生じ、第6図(2)に示すように微小バブルが発
生する。この状態は第7図に示す時点で発生する。さ
らに、インクがある一定の温度以上になると、第6図
(3)のように吐出ヒータに隣接するインクが急激に気
化しバブルが成長する。ほぼこの時に、第7図時点に
示すようにパルスがOFF状態になる。そしてその後、第
6図(4)に示すようにバブルの体積は最大となるとと
もに、このバブルの成長に伴なうインク内の圧力変動に
よってインク柱が吐出口103から吐出し始める。バブル
が最大体積となった後は、第6図(5)に示すように周
囲のインクによって冷却されて収縮し、これに伴なって
インク柱にくびれを生じて飛翔液滴が形成される。第6
図(6)に示すようにこの飛翔液滴の形成に伴なってバ
ブルが消滅するとともにメニスカス112が後退する。こ
の状態に対してインクリフィルが行われ第6図(7)に
示す定常状態へ戻る。
以上のように、インク液路内における1つの液滴吐出
にかかる一連の状態変化が終了し、2つ目以降の液滴吐
出に関しても第6図に示した状態変化を繰り返す。この
とき、吐出されるインク滴の量(吐出量)は、第6図
(4)に示されるバブルの成長によって吐出口外へ押し
出されたインク柱の体積(イ)にほぼ比例し、この体積
(イ)は同図に示すバブル体積(ア)にほぼ比例する。
以上説明したような吐出原理において、例えば第7図
の(ウ)に示されるように、1つ目のインク滴吐出にか
かるパルスの印加によって上昇したヒータ表面温度が下
がりきらないうちに2つ目の吐出にかかるパルスが印加
されると、このパルスによるヒータ表面温度は第7図
(キ)のような曲線となり、発泡は第7図の(カ)のよ
うに早めに生じ、かつ大きな体積のものとなる。このよ
うに、複数の吐出口のうち吐出口およびこれに連通する
インク液路または、これに配設される吐出ヒータ等の伝
熱特性によっては、装置において設定されたパルス印加
時間間隔のうちにヒータ表面温度が下がりきらないもの
もあり、この場合、後続の吐出インク滴の量が多くなり
記録媒体に記録されるドットの径が大きくなる。
また、第6図(5)および(6)に示されるようなバ
ブルの収縮や消滅は、インク温度、すなわち、インクの
粘性や熱エネルギーの損失の仕方に影響される。すなわ
ち、インク温度が高いことにより粘性が小さくなると、
バブルが成長する際の粘性抵抗によるエネルギー損失だ
けでなく熱エネルギー損失も少なくなり、これに応じて
発泡時間も長く体積も大きくなる。さらに、粘性が小さ
い場合は発泡のエネルギーがインクを媒介して吐出のた
めのエネルギーに変換されるときもエネルギー損失が少
なくなり、吐出量が結果的に大きくなる。
また、記録間隔が比較的長いなど、吐出が行われない
状態が長時間に及ぶと、吐出口近傍のインクが増粘する
ため、この状態で吐出すると、最初の吐出量が小さく2
回目以降は1回目の吐出によって正常の吐出となる。こ
のような場合にも吐出量がばらつく。
さらに、製造誤差等によって吐出口やインク液路の径
などが比較的小さい吐出口(例えば50μm以下)では、
第6図(2)に破線(エ)で示すようにリフィルが速や
かに行われないためメニスカスの位置が前回吐出時の位
置より内側に入り込むことがあり、この状態で吐出が行
われると、吐出量が減少することもある。
以上説明したように、従来複数のインク吐出を行い、
これによる複数のインク滴打ち込みによって1つの画素
を形成する記録方式にあっては、各吐出毎の吐出量がば
らつく場合があり、その画素の所望の濃度が得られない
等の問題点があった。
本発明は上述の問題点を解消するためになされたもの
であり、その目的とするところは、複数インク滴の吐出
によって1つの画素を形成する記録方式において、各吐
出毎にその吐出のために印加されるパルスの波形を変化
させることにより、各吐出毎の吐出量を安定化させるこ
とが可能なインクジェット記録装置を提供することにあ
る。
[課題を解決するための手段] そのために本発明では、複数の吐出口に対応して複数
の吐出エネルギー発生素子を具え、該複数の吐出エネル
ギー発生素子のそれぞれについて当該吐出エネルギー発
生素子に駆動信号を印加することによって発生するエネ
ルギーを利用してインクを吐出する記録ヘッドを用い、
それぞれの画素について複数回のインク吐出を行うこと
により記録媒体に記録を行うことが可能なインクジェッ
ト記録装置において、それぞれの画素について当該画素
にかかる記録データに基づいた回数のインク吐出を行う
よう前記複数の吐出エネルギー発生素子のそれぞれに駆
動信号を印加するヘッド駆動制御手段と、所定数の吐出
口よりなる吐出部毎に、当該各吐出口毎の吐出エネルギ
ー発生素子に印加する駆動信号の波形を前記複数回の吐
出それぞれについて定めるためのデータを生成する波形
データ生成手段と、該波形データ生成手段が生成するデ
ータに基づき、前記ヘッド駆動制御手段が印加する駆動
信号の波形を、前記所定数の吐出口よりなる吐出部毎に
定めることにより、各吐出部の所定数の吐出においてそ
れぞれの画素について行われる複数回のインク吐出のそ
れぞれの吐出量を均一化するとともに各吐出部間で前記
複数回のインク吐出のそれぞれの吐出量を均一化するた
めの駆動信号制御手段とを具えたことを特徴とする。
[作 用] 以上の構成によれば、各吐出口毎の吐出エネルギー発
生素子に印加される駆動信号の波形が、各画素を記録す
るための複数回の吐出それぞれについて予め生成される
データに基づいて定めることができるため、それぞれの
吐出部の各吐出口から1つの画素を記録するため連続的
に行われる複数回の吐出それぞれの吐出量を均一化で
き、これとともに上記データによって吐出部間の吐出量
をも均一化するように上記駆動信号の波形を定めること
ができる。
[実施例] 以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明す
る。
第1図は本発明の一実施例にかかる印加パルスの波形
データ設定の手順を示すフローチャートである。第1図
を参照し1つの画素を形成するため複数のインク滴を吐
出する際に印加されるパルスの波形について説明する。
なお、本例では、1画素を最大2回のインク滴吐出によ
って形成するものであり、従って、1画素の濃度または
ドットの大きさについて3段階(吐出0回,1回,2回)の
表現が可能である。
本処理が起動されると、まず、記録画像の濃度を検出
するための読取りユニットにおいて、読取りセンサから
の出力を増幅するための増幅器のゲイン調整する(ステ
ップS11)。これは、例えば、読取りセンサが複数の検
出素子からなる場合にはこれらの素子間の検出誤差を調
整するためや、センサ出力のダイナミックレンジに応じ
てセンサ出力を調整するためになされる。次に、ステッ
プS12で、記録ヘッドに配列される全ての吐出口のそれ
ぞれについて発熱素子に単一のパルスを印加することに
より吐出を行い、これによって各吐出口から吐出される
1つのインク滴によって記録媒体上にテストパターンを
記録する。このとき、各発熱素子に印加される単一パル
スは第2図のaに示すように一律のパルス幅7μsecと
する。
次に、ステップS13で読取りユニットにより上述のよ
うに記録されたテストパターンの読取りを行い、各吐出
口毎に対応して濃度を求めるとともに、この求めた濃度
に基づいて各発熱素子に印加するパルスのパルス幅を調
整し新たな印加パルスのデータを作成する。すなわち、
上記7μsecのパルス幅を基本とし、テストパターンの
濃度が薄く記録された部位に対応する吐出口については
パルス幅を長く、また、濃く記録された部位に対応する
吐出口についてはパルス幅を短くする。ステップS14で
は、以上のように求められたパルス幅に関するデータを
データ1として後述されるRAMに格納する。
次に、ステップS15で上記データ1に基づくパルスを
各吐出口の発熱素子に所定間隔をおいて2回印加するこ
とにより、2つのインク滴を連続して吐出するように
し、これによってテストパターンの記録を行う。ステッ
プS16ではステップS13と同様にこのテストパターンを読
取り、この読取り結果に基づき、ステップS13と同様に
して2回目に印加するパルスのパルス幅を調整する。次
に、ステップS17では、以上のようにして求められた1
回目および2回目にそれぞれ印加するパルスのパルス幅
データをデータ2として所定のRAMに格納する。
従って、データ2は、各吐出口について2つのインク
滴を吐出しこれによって画素を形成する場合にそれぞれ
の発熱素子に印加するパルスのデータを示している。な
お、1つのインク滴を吐出しこれによって画素を形成す
る場合の印加パルスは、上述のことから明らかなように
ステップS13で求めたパルスデータ、すなわち、データ
2の1回目の吐出にかかるパルスデータを用いる。
このとき、各吐出口に関して印加パルスデータとして
後述のRAMに格納され、記録に伴なう吐出の際に用いら
れるデータは、第2図のbおよびcに示されるようにそ
れぞれ1回目および2回目の吐出にかかるパルスデータ
を個々に記憶するのではなく、第2図のaに示されるよ
うなデータ2と等しいデータを各吐出口について記憶し
ておく。そして、第2図dおよびeに示されるような印
加パルスのパルス数および印加タイミングを制御するた
めのパルス制御信号と、上述した各吐出口のパルスデー
タとに基づいて発熱素子が駆動され、その吐出口に関す
る吐出が行われる。従って第2図のdに示されるパルス
制御信号の場合は1回の吐出を、同図eの場合は2回の
吐出をそれぞれ行うことを示している。
以上説明したパルス波形の設定により、記録時には各
吐出毎にその吐出に最適なパルス幅のパルスが印加され
る。これにより、複数回の吐出によって1つの画素を形
成する際のそれぞれの吐出量を均一化することが可能で
あり、ばらつきのない所定の濃度を得ることができる。
なお、上記実施例では1画素を形成するインク滴の数
を最大2個(2回吐出)としたが、この数に限られない
ことはいうまでもなく、その場合、第1図に示した波形
設定処理により順次次回のパルス幅等を設定すればよ
い。
また、パルス波形として設定されるのは、パルス幅に
限られるものではなく、パルスの電圧値を各吐出口の特
性(記録されるテストパターンの濃度)に応じて設定す
るようにしてもよい。
上記実施例のように、1つの画素で再現される濃度が
3値程度であり、画素密度が300dpiないしは400dpiで
は、記録画像において充分な階調性を得ることができな
い場合がある。このため、本例による複数インク滴の多
重吐出法と、ディザ法や、誤差拡散法等のマトリックス
を用いた階調再現法とを組合わせることにより良好な階
調性を得ることが可能である。
その際、マトリックスによる階調再現と多値再現との
境界において急激な階段再現性の段差を生じることがあ
る。例えば、中間的な濃度の階調が良好に再現されず濃
度が段階的に変化することがある。そこで、本発明によ
るパルス波形変調を用いさらに中間的な濃度を再現する
こともできる。
例えば、第2図中の信号eを2μsec遅らせることに
より、1回目の吐出量は少なくなり、このパルスを1回
目の吐出に用いた2度打込みの場合これらによって形成
される画素はそれ程大きくならず、これによる濃度再現
を用いれば4値再現が可能となる。このとき、1回吐
出,上述の2回小エネルギー吐出,2回吐出と3種のデー
タが必要となる。すなわち、第2a図に示すような2回分
のデータの他に第2eに示す制御信号の立上げはタイミン
グを制御するデータが必要となる。
以上説明した実施例では、1つのパルスによって1回
の吐出が行われるものとしたが、例えばプレパルスとこ
れに後続するパルスによって1つのインク滴を吐出す
る、いわゆる分割パルスによる吐出の場合にも本発明を
適用することができ、この場合、プレパルスおよび後続
パルスのいずれかあるいは双方を変調すればよい。
本発明の他の実施例として以下のものを示すことがで
きる。
すなわち、上記実施例のように、各吐出口毎に予めパ
ルスデータを設定し、これをデータ2としてRAMに格納
する代わりに、所定の基準となるパルスデータを設定す
る。そして、この基準パルスデータに対して、例えば、
比較的連続的に吐出される連続記録、通常の頻度で吐出
させる通常記録、および、吐出間隔が比較的長い長期放
置後記録の3つの記録態様に応じて各回の吐出にかかる
補正量を設定し、これらのデータを各記録態様毎にRAM
に格納する。
これらの補正量データは、例えば連続記録の場合、第
1回目(1個目のインク滴吐出)を基準パルスデータの
パルス幅で吐出し、2回目以降、わずかづつパルス幅が
短かくなるものとすることができる。また、通常記録の
場合、補正量データは全ての回で“0"、すなわち、全て
の回で、パルス幅変調を行わず基準パルス幅で吐出を行
うようにすることができる。
上記構成の場合、3つの記録態様を、例えば記録デー
タの転送のされ方によって各吐出口毎または所定数の吐
出口よりなるブロック毎に判別し、この判別に応じた上
述の補正量データによって各回の吐出を行うことができ
る。これによれば、複数の吐出口における吐出頻度に応
じたより精度の高い吐出量制御を行うことが可能とな
る。
なお、前述の各実施例では、濃度を読み取り、その濃
度むらを補正するようにしてパルス幅の変調を行ってい
た。しかしながら記録素子の数がそれ程多くなければ吐
出インク滴によって記録媒体上に記録されるドットの径
(またはドット面積)の読み取りも可能であり、この読
み取りに応じて吐出量を制御するためのパルス波形の変
調を行うことができる。
さらに、記録ヘッドに配設される複数の吐出口それぞ
れの間で吐出量を均一化することもできるし、また、フ
ルカラーに対応して複数の記録ヘッドを具える場合にも
これらヘッド間で吐出量の均一化を行い、混色による色
再現を良好に行うこともできる。
第3図は上述した本発明の実施例の記録方式を実施可
能なインクジェット記録装置を示す斜視図である。ここ
で、1はインク滴を吐出させるためのインク吐出口(不
図示)を副走査方向に複数配列したインクジェット記録
ヘッド、2は記録ヘッド1を搭載し主走査方向に走査す
るためのキャリッジである。本発明の記録ヘッドは電気
熱変換体が発生する熱エネルギーを利用してインク中に
膜沸騰を生じさせ、この膜沸騰による気泡の成長に伴な
ってインクを吐出する方式のものである。3はキャリッ
ジ2を駆動するためのパルスモータ(CRモータ)であ
り、CRモータ3の駆動力は、キャリッジ2にその一部が
接続された駆動ベルトを介してキャリッジ2に伝達され
る。5はキャリッジ2の移動を案内するためのガイド軸
である。6は記録がなされる記録媒体11を副走査方向に
搬送する搬送ローラ、7は搬送ローラ6を駆動するため
のLFモータである。記録媒体11は搬送ローラ6の回転に
応じて紙押え板10によってその搬送方向を規制されなが
ら装置上方へ搬送される。この際、搬送ローラ6は装置
上方に設けられた不図示の排紙ローラとともに記録ヘッ
ド1の吐出口に対向した記録媒体11の記録面を形成す
る。12は記録媒体11の搬送経路において記録ヘッド1と
対抗する部分より下流側に隣接して配置される読取りユ
ニットであり、記録媒体を照射するよう配列された複数
の発光素子およびこの発光素子による光の記録媒体から
の反射光を受光するように配置された複数の受光素子等
からなる。これにより、前述したパルス波形設定処理に
おけるテストパターンの読取りが可能となる。
8はLFモータ7およびCRモータ3の駆動を制御するコ
ントロール回路であり、コントロール回路8はこれらの
駆動制御に応じて記録ヘッド1のインク吐出を制御す
る。9はコントロール回路8の記録信号を記録ヘッド1
に送給するためのフレキシブルケーブルである。
第4図は、第3図に示したインクジェット記録装置の
制御構成を示すブロック図である。これら制御構成は第
3図に示されるコントロール回路8として設けられる。
第4図において、20は装置各部との間で信号授受を行
うとともにこれら信号を処理することによって装置各部
を制御するCPU、20AはCPU20による信号処理の際のワー
クエリア等として用いられるRAM、20BはCPU20が実行す
る前述のパルス波形設定処理等、装置における各種処理
の手順等を格納するROMである。CPU20は、またホスト装
置から転送される記録画像データやテストパターンデー
タを記録ヘッド1を駆動するための駆動データに変換す
る処理も実行する。1AはCPU20から供給される記録ヘッ
ド駆動データに基づいて記録ヘッドにおけるインク吐出
を行わせるヘッドドライバ、3Aはキャリッジ2を駆動す
るCRモータ3の駆動を制御するためCRモータドライバで
ある。
なお、上述した実施例はいわゆる熱エネルギーによっ
てインク中に気泡を発生させ、この気泡の生成に伴なっ
てインクを吐出する方式の記録ヘッドについて説明した
が、電気パルスの印加によってインクを吐出する方式、
例えばピエゾ方式の記録ヘッドについても本発明を適用
することができる。
(その他) また、本発明は、特にインクジェット記録方式の中で
も、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギと
して熱エネルギを発生する手段(例えば電気熱変換体や
レーザ光等)を備え、前記熱エネルギによりインクの状
態変化を生起させる方式の記録ヘッド、記録装置におい
て優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれ
ば記録の高密度化,高精細化が達成できるからである。
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特
許第4723129号明細書,同第4740796号明細書に開示され
ている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この
方式は所謂オンデマンド型,コンティニュアス型のいず
れにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合
には、液体(インク)が保持されているシートや液路に
対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対
応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少な
くとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱
変換体に熱エネルギを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用
面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対
一で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので
有効である。この気泡の成長,収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に
優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第44
63359号明細書,同第4345262号明細書に記載されている
ようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上
昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載
されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行う
ことができる。
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示さ
れているような吐出口,液路,電気熱変換体の組合せ構
成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用部が
屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許
第4558333号明細書,米国特許第4459600号明細書を用い
た構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の
電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換
体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公
報や熱エネルギの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応
させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基いた
構成としても本発明の効果は有効である。すなわち、記
録ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明に
よれば記録を確実に効率よく行うことができるようにな
るからである。
さらに、記録装置が記録できる記録媒体の最大幅に対
応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドに対
しても本発明は有効に適用できる。そのような記録ヘッ
ドとしては、複数記録ヘッドの組合せによってその長さ
を満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッド
としての構成のいずれでもよい。
加えて、上例のようなシリアルタイプのものでも、装
置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装置本体に装
着されることで装着本体との電気的な接続や装置本体か
らのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプ
の記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にイン
クタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッド
を用いた場合にも本発明は有効である。
また、本発明に記録装置の構成として設けられる、記
録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付
加することは本発明の効果を一層安定できるので、好ま
しいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッ
ドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加
圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素
子或はこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録と
は別の吐出を行なう予備吐出モードを行なうことも安定
した記録を行なうために有効である。
また、搭載される記録ヘッドの種類ないし個数につい
ても、例えば単色のインクに対応して1個のみが設けら
れたものの他、記録色や濃度を異にする複数のインクに
対応して複数個数設けられるものであってもよい。すな
わち、例えば記録装置の記録モードとしては黒色等の主
流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体
的に構成するか複数個の組み合わせによるいずれかでも
よいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフル
カラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極め
て有効である。
さらに加えて、以上説明した本発明実施例において
は、インクを液体として説明しているが、室温やそれ以
下で固化するインクであって、室温で軟化もしくは液化
するもの、あるいはインクジェット方式ではインク自体
を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインク
の粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが
一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状
をなすものであればいよい。加えて、積極的に熱エネル
ギによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態
変化のエネルギとして使用せしめることで防止するか、
またはインクの蒸発防止を目的として放置状態で固化す
るインクを用いるかして、いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギによっ
て初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明
は適用可能である。このような場合のインクは、特開昭
54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載
されるような、多孔室シート凹部または貫通孔に液状又
は固形物として保持された状態で電気熱変換体に対して
対向するような形態としてもよい。本発明においては、
上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した
膜沸騰方式を実行するものである。
さらに加えて、本発明インクジェット記録装置の形態
としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端
末として用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写
装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の
形態を採るもの等であってもよい。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、各
吐出口毎の吐出エネルギー発生素子に印加される駆動信
号の波形が、各画素を記録するための複数回の吐出それ
ぞれについて予め生成されるデータに基づいて定めるこ
とができるため、それぞれの吐出部の各吐出口から1つ
の画素を記録するため連続的に行われる複数回の吐出そ
れぞれの吐出量を均一化でき、これとともに上記データ
によって吐出部間の吐出量をも均一化するように上記駆
動信号の波形を定めることができる。
この結果、各画素単位で安定して所望の濃度を得るこ
とができ、また、階調性の良好な画像を記録することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に関しインク吐出のために発
熱素子に印加されるパルスの波形設定の処理手順を示す
フローチャート、 第2図は上記パルス波形設定を説明するためのパルスデ
ータおよびその波形制御信号を示す波形図、 第3図は本発明の実施例にかかるインクジェット記録装
置の斜視図、 第4図は上記インクジェット記録装置の制御構成を示す
ブロック図、 第5図は、いわゆるバブルジェット方式のインクジェッ
ト記録ヘッドの一例を部分的に破断で示す斜視図、 第6図は上記記録ヘッドにおける吐出原理を示すインク
液路の模式的断面図、 第7図は上記記録ヘッドにおける吐出の際に発熱素子に
印加されるパルスと、これに応じた発熱素子温度および
気泡体積の変化を示す線図である。 1……記録ヘッド、 1A……ヘッドドライバ、 12……読取りユニット、 20……CPU、 20A……RAM、 20B……ROM、 103……吐出口、 105……発熱抵抗体(吐出ヒータ)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/205

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の吐出口に対応して複数の吐出エネル
    ギー発生素子を具え、該複数の吐出エネルギー発生素子
    のそれぞれについて当該吐出エネルギー発生素子に駆動
    信号を印加することによって発生するエネルギーを利用
    してインクを吐出する記録ヘッドを用い、それぞれの画
    素について複数回のインク吐出を行うことにより記録媒
    体に記録を行うことが可能なインクジェット記録装置に
    おいて、 それぞれの画素について当該画素にかかる記録データに
    基づいた回数のインク吐出を行うよう前記複数の吐出エ
    ネルギーの発生素子のそれぞれに駆動信号を印加するヘ
    ッド駆動制御手段と、 所定数の吐出口よりなる吐出部毎に、当該各吐出口毎の
    吐出エネルギー発生素子に印加する駆動信号の波形を前
    記複数回の吐出それぞれについて定めるためのデータを
    生成する波形データ生成手段と、 該波形データ生成手段が生成するデータに基づき、前記
    ヘッド駆動制御手段が印加する駆動信号の波形を、前記
    所定数の吐出口よりなる吐出部毎に定めることにより、
    各吐出部の所定数の吐出口においてそれぞれの画素につ
    いて行われる複数回のインク吐出のそれぞれの吐出量を
    均一化するとともに各吐出部間で前記複数回のインク吐
    出それぞれの吐出量を均一化するための駆動信号制御手
    段と を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】前記所定数は1であることを特徴とする請
    求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】前記所定数は2以上の複数であることを特
    徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】前記記録ヘッドは、吐出エネルギー発生素
    子が発生する熱エネルギーを利用してインクに膜沸騰を
    生じさせ該膜沸騰による気泡の圧力に基づいてインクを
    吐出することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    に記載のインクジェット記録装置。
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