JP2921974B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2921974B2 JP32973690A JP32973690A JP2921974B2 JP 2921974 B2 JP2921974 B2 JP 2921974B2 JP 32973690 A JP32973690 A JP 32973690A JP 32973690 A JP32973690 A JP 32973690A JP 2921974 B2 JP2921974 B2 JP 2921974B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はインクジェット記録装置に関し、詳しくはカ
ラー記録等を行うために複数の記録ヘッドを具えたイン
クジェット記録装置に関する。
[従来の技術] インクジェット記録装置は、比較的高速な記録を行う
ことができ、また、記録時に発生する騒音が小さい等の
利点を有している。このようなインクジェット記録装置
においてフルカラーの記録を行う構成にあっては、例え
ばマゼンタ(M),シアン(C),イエロー(Y)の3
色ないしはこれに黒(Bk)を加えた4色のインクそれぞ
れに対応して複数の記録ヘッドを具えるのが一般的であ
る。
一方、インクジェット記録装置に用いられる記録ヘッ
ドの場合、各インク吐出口毎に設けられた吐出エネルギ
ー発生素子に記録データに応じた電気パルスが印加され
ることにより、吐出エネルギー発生素子が駆動されてイ
ンクが吐出される。そして、この吐出エネルギー発生素
子に印加される電気パルスの電圧値は、記録ヘッドある
いは記録ヘッドにおける個々の吐出エネルギー発生素子
等の特性に応じて設定されるのが一般的であり、この設
定は、例えば記録ヘッド製造後の検査工程等において後
発的に行われるのである。
従って、上述のように複数の記録ヘッドが用いられる
インクジェット記録装置にあっては、各記録ヘッド毎に
上記電気パルスの最適な電圧値が設定されるものであ
る。このため、従来の構成にあっては、記録ヘッド毎あ
るいはいくつかの吐出エネルギー発生素子毎に個別の電
源を設けたり、記録ヘッド毎に電圧調整用の可変抵抗器
を具えていた。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、複数の記録ヘッドを用いるインクジェ
ット記録装置においてこれら記録ヘッドの各々に対応し
て個別の電源あるいは可変抵抗器を設けることは、装置
の大型化やその構成の複雑化を招くものであり、コスト
等において好ましいものではない。
本発明は上述の観点に基づいてなされたものであり、
その目的とするところは、複数の記録ヘッドを具えたイ
ンクジェット記録装置において、吐出エネルギー発生素
子に印加される電気パルスの電圧値を各記録ヘッド間で
等しくし、また、各記録ヘッドないしは各記録ヘッドに
おける吐出エネルギー発生素子等の吐出特性に応じて電
気パルスのパルス幅等を変化させることにより、濃度む
らの発生を抑える等、各吐出口の吐出特性を良好に保ち
つつ記録ヘッド駆動のための電源等を簡易な構成とし装
置のコスト低減等を実現可能なインクジェット記録装置
を提供することにある。
[課題を解決するための手段] そのために本発明では、インクを吐出して記録を行う
ためのインクジェット記録装置において、電気パルスの
印加によって前記インクを吐出口から吐出するための吐
出エネルギーを発生する吐出エネルギー発生素子をそれ
ぞれ具えた複数の記録ヘッドと、該複数の記録ヘッドに
共通の駆動電圧を供給して前記吐出エネルギー発生素子
を駆動した場合に各記録ヘッド毎に決定される吐出臨界
パルス幅に基づいたパネル幅を基準として、前記記録ヘ
ッドに与える電気パルスの幅を変調する変調手段とを有
することを特徴とする。
[作 用] 以上の構成によれば、複数の記録ヘッドに共通の駆動
電圧を供給して前記吐出エネルギー発生素子を駆動した
場合に、各記録ヘッド毎に決定される吐出臨界パルス幅
に基づいたパルス幅を基準として前記記録ヘッドに与え
る電気パルスの幅を変調するため、安定した吐出を確保
して良好な画像を得るための駆動電圧が相互に異なるよ
うな記録ヘッドを複数用いた装置であっても、それぞれ
の記録ヘッドで安定した吐出を確保しつつ各記録ヘッド
を共通の電圧で駆動することができ、これにより、単一
の電源を用いた場合でも良好な画像を記録することが可
能となる。
また、特に、各記録ヘッド毎に決定される吐出臨界パ
ルス幅に基づいたパルス幅を基準として前記各記録ヘッ
ドに与える電気パルスの幅を変調しているため、変調に
よって吐出エネルギーが不足したり、過剰となる虞がな
い。
[実施例] 以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明す
る。
第1図は本発明の一実施例に関し複数の記録ヘッドに
おいて印加される電気パルスを説明するための説明図で
ある。
第1図において、シアン,マゼンタ,イエロー,黒の
各インクに対応した記録ヘッドをそれぞれヘッド1,ヘッ
ド2,ヘッド3,ヘッド4とするとき、各ヘッドには共通の
電源から電圧VHの電力が供給され、このとき、吐出エネ
ルギー発生素子を駆動する際に実際に印加されるパルス
の電圧は各記録ヘッドにおいて等しくVopとする。印加
パルスがこの電圧Vopのときの各記録ヘッドにおける吐
出臨界パルス幅Pth1,Pth2,Pth3,Pth4は以下のように規
定される。すなわち、第1図の線図に示されるように、
各記録ヘッドのそれぞれ256個の各吐出口において吐出
可能となる最小パルス幅はその吐出エネルギー等の特性
のばらつきに応じてばらつきがあり、また、その値やば
らつき方は各記録ヘッド間で異なる。従って、それぞれ
の記録ヘッドにおいて各吐出口の上記最小のパルス幅の
うち最小のものをその記録ヘッドの吐出臨界パルス幅と
して規定する。このように吐出臨界パルス幅を規定する
ことにより、駆動パルスが印加された際に比較的小さな
パルス幅で吐出可能となる吐出エネルギー発生素子に過
剰なエネルギーが印加されないため、その寿命が極度に
短縮化され早期に不吐出に至る等の問題を防止すること
ができる。各記録ヘッドの実際の駆動の際に印加される
駆動パルス幅Pop,Pop2,Pop3,Pop4は吐出の安定性等を考
慮してそれぞれの記録ヘッドの吐出臨界パルス幅を1.4
倍したものとして設定される。例えば、第1図に示され
る記録ヘッド4の吐出臨界パルス幅Pth4が本例において
5μsecとすれば、Pop4=1.4×5μsec=7μsecとな
る。なお、このような各記録ヘッド毎のパルス幅の設定
は、例えばヘッド駆動回路で記録可能タイミングを制御
するストローブ信号の“オン”となる時間を記録ヘッド
毎に設定すればよい。
以上のように駆動パルスの電圧を各記録ヘッド間で等
しくすることによって、単一の電源(電源電圧VH)によ
る記録ヘッド駆動が可能となる。
これにより、例えば4個の記録ヘッドのそれぞれを別
個の電源によって駆動する場合、それぞれの電源はその
対応する記録ヘッドが吐出可能となる電源容量を有し、
これをPとすれば、装置全体では4Pの電源容量を有して
いなければならないのに対し、本例のように装置全体で
単一の電源を具える場合、その電源容量をほぼ3個の記
録ヘッドを吐出可能とする容量(3P)であれば足りるよ
う構成することも可能となる。これは、フルカラー記録
を行う場合、4個の記録ヘッドにおいて同時に吐出を行
う記録ヘッドの個数が平均2.2〜2.8個であれば良好なカ
ラー画像の再現を行い得ることが確かめれているためで
ある。
第2図は第1図にて説明した駆動パルスによって吐出
が行われるインクジェット記録装置の一構成例を示す斜
視図である。ここで、1はキャリッジ2に搭載した記録
ユニットであり、吐出エネルギー発生素子としての電気
熱変換体に画像記録信号に応じた上述のような駆動パル
スが印加され、当該電気熱変換体から発生した熱エネル
ギーによりインクに発泡を生ぜしめて対応する吐出口か
らインクを吐出させる4個の記録ヘッド3を有してい
る。各記録ヘッド3は、それぞれ256個の吐出口を有
し、また、駆動パルスの電圧値VOP=26Vで駆動され、40
0dpiの画素密度で記録が行われる。
また、第2図において、13は紙送りモータであり、こ
の紙送りモータ13の駆動に応じて用紙等の記録媒体Pは
モータ13の軸に結合したローラ12により、図中f方向に
搬送される。ローラ14はローラ12と協働して記録媒体P
を平坦に規制し、記録ユニット1に対する記録面を形成
するためのローラである。
15は、キャリッジ2を固定したキャリッジ駆動用のベ
ルト、16はベルト14を図中S方向に駆動するモータ、18
はキャリッジ2のガイドレールである。すなわち、キャ
リッジ2はモータ16の駆動に応じてガイドレール18に沿
って図中S方向に移動し、記録面に対する記録を行うこ
とができる。
上記実施例では、単に記録ヘッド毎に駆動パルス幅P
opを設定することについて説明したが、本実施例では駆
動パルス幅を各記録ヘッドの吐出口毎に設定することに
よって濃度むら補正やドット径均一化を行う。
第3図は駆動パルス幅と、これによって吐出されるイ
ンク滴により形成されるドットの径との関係を示す線図
であり、この図に示される関係に従って各吐出口毎の駆
動パルス幅が定められる。すなわち、ドット径が小さく
なる吐出口では電気熱変換体に印加する駆動パルスを比
較的長くし、また、ドット径が大きくなるものには比較
的短くする。具体的には、第4図に示されるように、平
均パルス幅 を、例えば前実施例におけるPopを設定
するのと同様に臨界吐出パルス幅に一定数を乗じること
によって決定した後、各吐出口においてそのパルス幅
を中心にその吐出口によって記録されるドット径に応
じてパルス幅を長くまたは短く設定する。これにより、
記録されるドット径は均一化され、濃度むらが抑制され
る。
以上のパルス幅設定にかかる処理は以下のように説明
することができる。すなわち、上記平均パルス幅
は、上述のように臨界吐出エネルギーに基づいて定め
られたものであり、また、臨界吐出エネルギーと実際の
印加エネルギーとに対するドット径の関係は、kE=印加
エネルギー/臨界吐出エナルギーとしたとき、係数kE
ドット径がほぼ比較する関係にある。従って、吐出口毎
に臨界吐出エネルギーが異なっている場合、これに応じ
て上述のように印加エネルギー(パルス幅)を各吐出口
毎に調整することは、それぞれの臨界吐出エネルギーに
一定の値kEを乗じることは略等しい。つまり、いずれの
吐出口においてもkEは略等しい値となるためドット径が
均一化され、濃度を抑えることができる。
以上のようなパルス幅等の吐出口毎の設定を可能にす
るには、各吐出口毎に個別のパルス信号を印加できるこ
とが必要となる。第5図はこのような記録ヘッド駆動を
行うためのヘッドドライバの構成例を示す。第5図にお
いて、51は記録ヘッド3における吐出口の各々について
設けられた電気熱変換体よりなる発熱素子であり、発熱
素子51が発熱する熱エネルギーによってインク中に膜沸
騰による気泡を発生させ、この気泡の成長に伴うインク
変動によって吐出口からインク滴を吐出する。発熱素子
51の各々の両端の電位差は、それぞれのスイッチングト
ランジス53を介して駆動電圧値VHに保たれている。トラ
ンジスタ53のベースは、それぞれ対応するアンドゲート
55の出力に接続している。
第5図において、513はインクジェクト記録装置に制
御部からシリアル転送される1ビットの波形データ信号
を格納するシフトレジスタである。本例の駆動パルスは
パルス幅を変調させるものであり、16段階のパルス幅で
表現される。従って、波形データ信号の連続する4ビッ
トが1つの駆動パルスの波形データを構成する。511は
各発熱素子ごとに設けられるカウンタであり、記録装置
制御部からのプリセット信号に応じてシフトレジスタ51
3からそれぞれ4ビットパラレルで転送される波形デー
タが設定される。カウンタ511は、それぞれこの設定さ
れる波形データに基づき、すなわち、本例では波形のパ
ルス幅データに基づき制御部から転送されるクロックパ
ルスを計数し、この計数を行う間その出力を“H"とす
る。
第5図において、59は1ビットのシリアルで転送され
る記録画像信号を格納するシフトレジスタであり、発熱
素子51の各々に対応したビット数で構成される。57はシ
フトレジスタ59から出力される記録画像信号をラッチ信
号に応じてラッチし、この信号を出力するデータバッフ
ァである。上述のアンドゲート55のそれぞれは、データ
バッファ57の対応する出力と、対応するカウンタ511の
出力とを2つの入力とする。
上記二実施例では、パルス幅を変調することによって
吐出特性に対応する場合について説明したが、分割パル
スによって同様の効果を得ることも可能である。すなわ
ち、分割パルスにおける各パルスのパルス幅を制御する
ことにより、ドット径を変調することができる。
そのための構成の一例を第6図に示す。第6図におい
て、21は5ビットごとのデータをクロック信号に同期し
てシフトするシフトレジスタ、24はオアゲート、25はス
イッチング素子、26は第5図にて示したのと同様の発熱
素子を示す。
上記構成において、5ビットから成るパルス幅制御用
データがクロック信号に同期してシフトレジスタ21の各
ステージに入力される。このことにより、4進カウンタ
22および8進カウンタ23には、5ビットデータのうちLS
B2ビットおよびMSB3ビットがそれぞれカウンタのセット
アップ値(初期設定値)として入力される。そして、第
1のパルスカウンタクロックがPC1端子に印加される
と、上記セットアップ値に応じた幅のパルスが8進カウ
ンタ23からORゲート24に出力され、スイッチング素子25
がONとされる。このことにより、各セットアップ値に対
応したパルス幅の電流が電源VHから発熱素子26に供給さ
れる。
さらに、引続いた次のタイミングにおいて、第2のパ
ルスアウンタクロックがPC2端子に印加されると、同様
に各セットアップ値に応じた幅のパルスが4進カウンタ
22からORゲート24に出力され、各発熱素子が駆動され
る。
このように、5ビットデータを用いて分割パルスの第
1番目のパルス幅と第2番目のパルス幅を任意に(ここ
では各8階調,4階調)設定することができる。ここで、
1番目のパルスと2番目のパルスとの間隔は、第7図
(A)に示すように、第1および第2のパルスカウンタ
クロックそれぞれの入力タイミングによって制御するこ
とができる。
第7図(B)には、具体的な事例として8進カウンタ
23に入力するセットアップ値のデータが101であって、
4進カウンタ22のセットアップ値のデータが00の場合
に、PC1端子およびPC2端子に印加されるパルスカウンタ
クロックに対応して出力されるパルス波形を示してい
る。
すなわち、8進カウンタ23に入力されるデータの101
とは“5"を表わしており、8ビットに対して残る3ビッ
ト分がHiとされた状態として出力パルス1が得られる。
また、4進カウンタ22に入力されるデータの00とは“0"
であり、4ビットに対して残る4ビット分がHiとされた
状態として出力パルス2が得られる。
このように、第1のパルスカウンタ23と第2のパルス
カウンタ22を有することにより、2つの独立したパルス
発生を発熱素子に対応して印加することができる。
なお、第5図および第6図において、電気熱変換素子
は8個のみ示されるが、これは単なる例示であってその
数はこれに限定されるものではない。
また、上記2つの実施例では、吐出口毎にパルス幅等
を制御するものとしたが、複数の記録素子(吐出口およ
び吐出エネルギー発生素子等からなる)で構成されたブ
ロック毎に駆動する構成にも本発明を適用することがで
きる。例えば、上述した第1の実施例のように256個の
吐出口を有する記録ヘッドにおいて、64吐出口毎に1つ
のICを用いて同時駆動する場合、各IC毎に印加するパル
スの幅を設定することができる。
本実施例によれば、上述の各実施例と同様パルスの電
圧VOPを共通化し、コスト低減を計りながら、かつ高画
質,高信頼性を保つことができる。特に、本例における
制御は上述した実施例に関して示した第5図や第6図の
ような比較的複雑な回路構成を必要としないので記録ヘ
ッドのコスト低減にも資することができる。
本例の一構成例を第8図のブロック図に示す。同図に
示されるように、複数の記録素子31を有する記録ヘッド
3に対して、n個の記録素子毎に1つのIC32でパルス波
形を印加することができる。この記録ヘッド3の構成は
前記実施例のように濃度むら補正を行わない基本形と同
一である。このような構成にブロック(IC)毎のパルス
幅補正データを記録するための回路34等を設けるだけで
補正が可能となるため、記録ヘッド駆動のための構成を
簡易なものとすることができる。
上述の各実施例における吐出口毎またはブロック毎に
パルス波形の変調を行う構成としては、記録ヘッド近傍
に設けられた読取り部によって自動的に画像を読取り、
この読取りに応じて記録ヘッドの吐出口またはブロック
毎にパルス波形の変調を行う、例えば特願平2−119952
が知られている。また、同様の構成として、記録ヘッド
によって記録された画像を、リーダー等に読取らせ、こ
の結果に応じて同様のパルス波形変調を行う、例えば特
願平2−152150が知られている。
また、上記各実施例では、吐出エネルギー発生素子と
して主に電気熱変換体を例に挙げて説明してきたが、必
ずしもこれに限られるものではなく、例えば、ピエゾ素
子のように電気エネルギーを機械的エネルギーに変換す
ることによってインクを吐出するものであってもよい。
(その他) なお、本発明は、特にインクジェット記録方式の中で
も、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギー
として熱エネルギを発生する手段(例えば電気熱変換体
やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギによりインクの
状態変化を生起させる方式の記録ヘッド、記録装置にお
いて優れた効果をもたらすものである。かかる方式によ
れば記録の高密度化,高精細化が達成できるからであ
る。
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特
許第4723129号明細書,同第4740796号明細書に開示され
ている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この
方式は所謂オンデマンド型,コンティニュアス型のいず
れにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合
には、液体(インク)が保持されているシートや液路に
対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対
応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少な
くとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱
変換体に熱エネルギを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用
面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対
一で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので
有効である。この気泡の成長,収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に
優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第44
63359号明細書,同第4345262号明細書に記載されている
ようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上
昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載
されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行う
ことができる。
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示さ
れているような吐出口,液路,電気熱変換体の組合せ構
成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用部が
屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許
第4558333号明細書,米国特許第4459600号明細書を用い
た構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の
電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換
体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公
報や熱エネルギの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応
させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基いた
構成としても本発明の効果は有効である。すなわち、記
録ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明に
よれば記録を確実に効率よく行うことができるようにな
るからである。
さらに、記録装置が記録できる記録媒体の最大幅に対
応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドに対
しても本発明は有効に適用できる。そのような記録ヘッ
ドとしては、複数記録ヘッドの組合せによってその長さ
を満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッド
としての構成のいずれでもよい。
加えて、上例のようなシリアルタイプのものでも、装
置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装置本体に装
着されることで装置本体との電気的な接続や装置本体か
らのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプ
の記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にイン
クタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッド
を用いた場合にも本発明は有効である。
また、本発明に記録装置の構成として設けられる、記
録ヘッドに対しての回復手段、予備的に補助手段等を付
加することは本発明の効果を一層安定できるので、好ま
しいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッ
ドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加
圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素
子或はこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録と
は別の吐出を行なう予備吐出モードを行なうことも安定
した記録を行なうために有効である。
また、搭載される記録ヘッドの種類ないし個数につい
ても、例えば単色のインクに対応して1個のみが設けら
れたものの他、記録色や濃度を異にする複数のインクに
対応して複数個数設けられるものであってもよい。すな
わち、例えば記録装置の記録モードとしては黒色等の主
流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体
的に構成するか複数個の組み合わせによるかいずれでも
よいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフル
カラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極め
て有効である。
さらに加えて、以上説明した本発明実施例において
は、インクを液体として説明しているが、室温やそれ以
下で固化するインクであって、室温で軟化もしくは液化
するもの、あるいはインクジェット方式ではインク自体
を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインク
の粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが
一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状
をなすものであればよい。加えて、積極的に熱エネルギ
ーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態
変化のエネルギとして使用せしめることで防止するか、
またはインクの蒸発防止を目的として放置状態で固化す
るインクを用いるかして、いずれにしても熱エネルギー
の記録信号に応じ付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギによっ
て初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明
は適用可能である。このような場合のインクは、特開昭
54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載
されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状又
は固形物として保護された状態で、電気熱変換体に対し
て対向するような形態としてもよい。本発明において
は、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述
した膜沸騰方式を実行するものである。
さらに加えて、本発明インクジェット記録装置の形態
としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端
末として用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写
装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の
形態を採るもの等であってもよい。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように、本発明によれば複数
の記録ヘッドに共通の駆動電圧を供給して前記吐出エネ
ルギー発生素子を駆動した場合に各記録ヘッド毎に決定
される吐出臨界パルス幅に基づいたパルス幅を基準とし
て、前記各記録ヘッドに与える電気パルスの幅を変調す
るため、安定した吐出を確保して良好な画像を得るため
の駆動電圧が相互に異なるような記録ヘッドを複数用い
た装置であっても、それぞれの記録ヘッドで安定した吐
出を確保しつつ各記録ヘッドを共通の電圧で駆動するこ
とができ、これにより、単一の電源を用いた場合でも良
好な画像を記録することが可能となる。
また、特に、各記録ヘッド毎に決定される吐出臨界パ
ルス幅に基づいたパルス幅を基準として前記各記録ヘッ
ドに与える電気パルスの幅を変調しているため、変調に
よって吐出エネルギーが不足したり、過剰となる虞がな
い。
この結果、単一の電源を用いることができることによ
って装置構成の簡略化やコストの低減を図りつつ、良好
な画像を記録することが可能となる。またこの場合に、
吐出不良の発生や記録ヘッドの短寿命化を防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に関し記録ヘッドにおいて印
加される電気パルスを説明するための説明図、 第2図は第1図に示した電気パルスによる記録ヘッドの
駆動が可能なインクジェット記録装置の一例を示す斜視
図、 第3図は記録ヘッドの電気熱変換に印加される電気パル
スのパルス幅と、この印加によるインク吐出によって記
録されるドットの径との関係を示す線図、 第4図は本発明の他の実施例に関し各吐出毎にパルス幅
を変化させることによるドット径の補正を示す説明図、 第5図はドット径の補正を行うための記録ヘッド駆動回
路の一例を示すブロック図、 第6図は本発明のさらに他の実施例にかかる記録ヘッド
駆動回路を示すブロック図、 第7図(A)および(B)は第6図に示した回路におけ
る各信号のタイミングチャート、 第8図は本発明のさらに他の実施例にかかる記録ヘッド
駆動のための構成を示すブロック図である。 3……記録ヘッド、 26……電気熱変換素子、 31……記録素子、 32……吐出波形出力IC、 33……パルス波形補正信号出力回路、 34……記録特性補正用記憶回路、 VH……供給電圧、 V0P……印加電圧。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/05

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクを吐出して記録を行うためのインク
    ジェット記録装置において、電気パルスの印加によって
    前記インクを吐出口から吐出するための吐出エネルギー
    を発生する吐出エネルギー発生素子をそれぞれ具えた複
    数の記録ヘッドと、 該複数の記録ヘッドに共通の駆動電圧を供給して前記吐
    出エネルギー発生素子を駆動した場合に各記録ヘッド毎
    に決定される吐出臨界パルス幅に基づいたパルス幅を基
    準として、前記記録ヘッドに与える電気パルスの幅を変
    調する変調手段とを有することを特徴とするインクジェ
    ット記録装置。
  2. 【請求項2】前記複数の記録ヘッドのそれぞれは複数の
    吐出エネルギー発生素子および該素子に対応した複数の
    吐出口を具え、前記複数の吐出口から吐出されるインク
    の量の均一化を図るように、前記変調手段は前記各吐出
    口に対応した前記吐出エネルギー発生素子のそれぞれに
    印加される電気パルスの幅を前記吐出臨界パルス幅に基
    づいたパルス幅を基準として変調する手段であることを
    特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】前記吐出エネルギー発生素子は前記電気パ
    ルスの印加によって熱を発生し、該熱により当該記録ヘ
    ッド内のインクに膜沸騰を生じさせ、該膜沸騰による気
    泡の成長に伴なってインクを前記吐出口から吐出するこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェッ
    ト記録装置。
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