JP2824642B2 - 可変マトリクス・デコーダ - Google Patents
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- H04S—STEREOPHONIC SYSTEMS
- H04S5/00—Pseudo-stereo systems, e.g. in which additional channel signals are derived from monophonic signals by means of phase shifting, time delay or reverberation
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は方向情報方式に関する。本方式においては記
録又は伝送のため多数の入力信号を2つのチャネル信号
に符号化すると共に、方向情報入力信号に対応した多数
の出力信号に復号する。本発明は特に方向効果を増強さ
せるように二又はそれ以上のチャネル信号を復号する復
号器に関する。 4チャネル方式(quadraphony)においては、もとの
プログラム(音像)の印象を完全な水平サラウンドサウ
ンド(環境音)の形で与えるために、スピーカを聴取者
の周囲四ケ所に水平に隔置する。4チャネル方式の中に
はスピーカを室の四隅に置くものもある。映画劇場で使
用するような別の4チャネル方式ではスピーカをすべて
室の隅に置くわけではない。それよりもむしろスピーカ
を劇場の左右前方の隅、前方舞台の中央及び劇場の後方
壁の周辺の分散配置する。前方左及び前方右の隅に置か
れるスピーカは左右スピーカとして知られている。前方
舞台の中央に置かれるものは中央スピーカと呼ばれる。
又、後方壁に置かれるものは環境スピーカ(サラウンド
スピーカ)として知られている。スピーカを介して再生
する録音物にもとのプログラムの実際的印象を与えるた
めには、録音物は方向情報を含んでいなければならな
い。4チャネル方式の中には四つの分離した入力チャネ
ルを実際に録音するものもある。これは4−4−4フォ
ーマットとして知られている。別の一般的な方法で4−
2−4と呼ばれるものは、四つのオーディオ入力チャネ
ルを二つの在来ステレオ録音チャネル等の、2チャネル
に符号化するある種のマトリクス符号化法を用いる。こ
れらの2チャネルは再生の際に四つの方向オーディオ出
力チャネルに復号される。 4−2−4音声方式においては四つのオーディオ入力
信号を符号器で2チャネル信号に変換するので、方向情
報が若干消失する。従って復号器はもとの方向オーディ
オ入力信号と完全に同一な信号を再生することは不可能
である。その結果、隣接チャネル間の漏話および再生さ
れる音声信号によりチャネル方式の方向効果は著しく低
下する。 4−2−4型4チャネル方式の方向効果を増強する試
みは多数なされてきた。利得調整(gainriding)として
知られる一方法では、漏話を低減させるために2チャネ
ル信号の相対的寄与を調整することなく四つのスピーカ
各々の正味音声レベルを調整する。可変マトリクス法と
して知られる別の方法では、漏話効果を低減させるため
に2チャネル信号に一定の数学的演算を施し、2チャネ
ル信号の相対的寄与を変えることによって、四つのスピ
ーカに供給する四つの出力信号を得る。 イトー他は米国特許第3,825,684号において、室の四
隅に配置するスピーカを有する4チャネル再生方式の方
向効果を高めるための可変マトリクス復号器を開示し
た。この復号器は2チャネル信号間の位相差を検出する
とともに、二つの制御信号、すなわち二つの前方出力の
分離を制御するもの、と二つの後方出力の分離を制御す
るための第2の制御信号とを発生する制御ユニットを有
する。これら二つの制御信号は後方出力信号に対して前
方出力信号レベルを制御するのにも用いる。例えば米国
特許第3,825,684号の第10図を参照すると、二つの前方
出力間の分離は可変増幅器(122)で印加する利得fに
よって制御され、2チャネル信号L及びR間の位相差の
大きさに逆比例して変化すると思われる。二つの後方出
力間の分離は可変増幅器(127)の利得bによって制御
され、L及びR間の位相の大きさに正比例して変化する
と思われる。 米国特許第3,944,735号において、ウィルコックス
は、既存のマトリクス復号器と共に用いて、復号器の出
力信号の方向効果を高めるための、方向感増強システム
を開示している。これは2−4マトリクス復号器自体は
含まない。その代わり、このシステムは前段の4チャネ
ルマトリクスから得られる四つの出力信号を修正し、ス
ピーカに送る前に信号の方向成分を増強する。この方式
は、固定マトリクス(fixed matrix)によってチャネル
信号から得られる一定信号の包絡線を比較することによ
って、6,8,または10個の方向信号を発生する検出器を含
む。この検出器は、信号レベルによる影響を避けるため
に自動利得制御装置を用いて制御信号を発生する。ウィ
ルコックスは、制御信号から修正マトリクス(modifyin
g matrix)係数を発生させるプロセッサと、修正マトリ
クスにより前段マトリクス復号器の四つの出力信号を修
正するマトリクス修正器とを用いる。 映画劇場等で使用する多くの4チャネル音声方式の利
用法においては、会話周波数帯域のような特定の周波数
領域内の音声のみにつき方向効果を増強することが望ま
しい。広帯域の4チャネル方式においては、会話のよう
な低周波情報が特定の方向から来る場合、もし風のよう
な高周波背景音が総ての方向から現れると、低周波会話
信号と同様に高周波背景音が会話の方向に引き込まれて
しまうかも知れない。このことは、もとのプログラムか
らかけ離れた音声の印象を発生し、好ましくない。従っ
て上記の困難が緩和できる分割帯域システム(split ba
nd system)が望ましい。 4−2−4型4チャネル復号器に対しては上記の方向
増強システムはいずれも完全に満足なものではない。従
ってより優れた方向性増強能力とより簡単な回路とを備
えたシステムが望まれる。 本発明のデコーダは方向情報方式における2チャネル
信号を復号する。本方式では方向情報を含む4個の入力
信号を2つのチャネル信号に符号化している。本デコー
ダは一対のチャネル信号の振幅比を示す第一の優勢信号
を発生する第一装置を含む。望ましい実施態様において
は、この第1優勢信号は該一対のチャネル信号の振幅比
の対数にほぼ比例する。デコーダの第一発生装置は従っ
て、上記一対のチャネル信号間においていずれかの信号
振幅が優勢かどうかを検出する。本デコーダは同様に前
記一対のチャネル信号間の和及び差の振幅比を示す第二
の優勢信号を発生する第二の装置を含む。望ましい実施
態様においては、当該第2優勢信号は該一対のチャネル
信号の和及び差の振幅比の対数にほぼ比例する。この第
二発生装置は二つの信号間、即ち、該一対のチャネル信
号の和及び差に等しい信号間で、いずれかの信号振幅が
優勢かどうかを検出する。本デコーダはさらに、2つの
チャネル信号と、二つの発生装置から得られる二つの優
勢信号とに応答する、多数の出力信号を発生するための
マトリクス装置を含む。したがって第一発生装置又は第
二発生装置において、優勢なチャネル信号を検出するか
又はこれらチャネル信号の和及び差につき優勢な振幅を
検出すれば、出力信号の方向効果を増強するように本マ
トリクス装置を介して方向情報方式の制御を行うために
この発生する優勢信号が用いられる。 各対のチャネル信号間及びこれらの各対の信号の各々
における二信号間の和及び差間で優勢なものを、振幅間
の比として検出しているので、設定基準レベルによって
デコーダの検出能力を拘束することはない。したがって
本デコーダは非常に低い信号レベルにおいても、上述し
たように2つのチャネル信号に含まれる方向情報を検出
することができる。各対の信号間で優勢なものを振幅の
対数の形で検出することによって、そのような優勢度を
都合よくデシベルで表わすことができる。 もしすべてのチャネル信号間、又は各対のチャネル信
号の和と差間で、有意に優勢なものを検出できない場合
には、大きな時定数を有するデコーダ内の遅延回路によ
り先行の進行パターンを維持できる。 本発明のデコーダに用いるマトリクス特有のアルゴリ
ズムは、漏話を低減させ、且つ方向情報が正確な角位置
から到来しつつあるという現実に即した印象を与える点
で有効である。 本発明の別の局面として、チャネル信号をそれぞれ分
離装置によって、分離周波数以上の周波数成分を含む高
周波部分と、分離周波数以下の周波数成分を含む低周波
部分とに分離する。 チャネル信号の高周波部分を第一のデコーダによって
復号し、チャネル信号の低周波部分を第二デコーダによ
って復号する。その後これら二つのデコーダの対応する
出力信号を加算して全出力信号を与える。特定の出力チ
ャネルに向けられる信号の周波数領域を検出する。分離
周波数とそのような周波数領域の上端とが一致するよう
に、その後必要に応じて分離周波数を変更する。これに
よって、特定出力チャネル周波数領域及びそれ以下の領
域の信号成分を、高周波信号成分とは異なる方向に向け
ることができる。そのようにして会話周波数領域におけ
る会話信号と背景音声とを高周波背景音声と切り離して
方向づけることができる。 本発明の上記局面は以下の好ましい実施態様で実現さ
れる。2つのチャネル信号の高周波部分の振幅を比較装
置で比較し、分離周波数以上の周波数において特定出力
チャネル向けに意図された信号が他のチャネル向けに意
図された信号に対し優勢かどうかを示す第一優勢信号を
発生する。この比較装置は同様に、チャネル信号の低周
波部分をも比較し、分離周波数以下の周波数において特
定出力チャネル向けに意図された信号が他チャネル向け
信号に対し優勢かどうかを示す第二優勢信号を発生す
る。これら二つの優勢信号を第二の比較装置によって比
較し、分離装置を制御するための出力信号を与える。こ
れにより第二優勢信号の振幅が第一優勢信号の振幅に対
してほぼ一定の大きな比を維持するように、分離装置の
分離周波数を変動させる。 本発明のさらに別の局面は、チャネル信号の非常に低
い周波成分を二つ又はそれ以上の復号器出力、例えば
左、中央、及び右出力チャネル、間に容易に均等に分布
できるという視点に立脚している。この目的のために、
チャネル信号の非常に低い周波成分を加算した後、可変
マトリクス・デコーダと並列な分離路内の低域フィルタ
装置を通し、その後各部分を当該デコーダの出力に等分
に単純加算する。 以下、本発明を図面を参照して詳細に説明する。 第1図は本発明を示す復号済信号の方向効果を増強す
る可変マトリクス・デコーダのブロック図である。以下
に説明する遅延を除き、第1図は本発明の好適な実施例
を示す。第1図に示す通り、可変マトリクス・デコーダ
10はバッファ12,14と、加算器16,18と、差動対数変換器
22,24とを含んでいる。2個の信号LTおよびRTは、2個
のチャネル信号が4個の入力信号の方向に関する方向情
報を含むように、4個の信号からエンコーダ(図示され
ていない)で得られる2個のチャネル信号である。ここ
に説明される好適な実施例は、4個の入力信号L,C,R,S
が符号化されてその結果L信号がLTによって運ばれ、R
信号がRTによって運ばれ、LT+RT信号は、LTおよびRTの
同位相成分によって運ばれ、さらにLT−RT信号はLTおよ
びRTの位相外れ成分によって運ばれる。 説明の都合上、以下LT+RT信号をP、LT−RT信号をM
と称する。 第1図に示す通り、2個のチャネル信号はバッファ1
2,14、帯域フィルタ15、さらには差動対数変換器22に加
えられる(その場合フィルタを通った信号は第5A図、第
5B図に示す通り整流器102,104によって整流される)。
信号量LTの小部分kは量RTに加算され、また信号量RTの
小部分kは量LTに加算される。DLRの値はブロック22の
中の式により計算される。小さな漏話信号を故意に導入
する理由は以下に述べる。 フィルタを通ってから、チャネル信号は加算器16,18
にも加えられ、ここで加算器16は2個のチャネル信号の
和に等しい出力Pを与え、または加算器18は2個のチャ
ネル信号間の差に等しい出力Mを与えるが、次にチャネ
ル信号は対数変換器24に加えられる、信号量Mの小部分
kは量Pに加算され、信号量Pの小部分kは量Mに加算
される。DCSの値は次にブロック24の中の式により計算
される。 変換器22および24はそれぞれ出力DLRならびにDCSを供
給する。説明の目的で、導入される小さな漏話信号は目
下無視する。かくて、出力信号DLRはLTとRTの振幅比の
aを底とする対数(aは定数)であり、またDCSはLT,R
Tの和Pの振幅とその差Mの振幅との比のaを底とする
対数に等しい。信号DLRおよびDCSは、LTとRT間およびそ
れらの和と差間で優勢なものを振幅で示し、以下優勢信
号と呼ぶ。 信号RT,Mの1つが極めて小になるとき、優勢信号の1
つ又は双方は分母にRTおよびMを持つ対数比であるの
で、理論的に極めて大きくなり得る。しかし実際の問題
として、雑音は大部分のデコーダ媒体に存在する。かか
る雑音は優勢信号DLR,DCSを定めるために比の分母にあ
る信号RT,Mに加算される。換言すれば、デコーダ・シス
テムにある雑音はデコーダの方向づけ特性を決定する。
かかる雑音は任意なものであるため、同特定が望ましく
ない任意な要素で制御されるようになる。同じことは、
信号LT,Pが極めて小さい場合にもあてはまる。かかる望
ましくない任意の方向づけを回避するために、小さな漏
話信号を故意に導入する。したがって、LT,RT,Pまたは
Mが小であるとき、対応する優勢信号は比±log a kに
近づく。約0.1のkの値は満足であるといえる。 抵抗器42とコンデンサ44は信号DLRの遅延回路を構成
し、抵抗器46とコンデンサ48は信号DCSの遅延回路を構
成する。2個の遅延回路は、しきい(閾)値回路56によ
って制御されるスイッチ52,54によりスイッチ・オンさ
れたりスイッチ・オフされる。これらの遅延回路、スイ
ッチおよび閾値回路の機能は、デコーダ10の作動を説明
した後で以下に説明する。抵抗器62およびコンデンサ64
は信号DLRの平滑回路を構成し、抵抗器66およびコンデ
ンサ68は信号DCSの平滑回路を構成する。1つの実施例
において、2個の平滑回路はおのおの約20ミリ秒の時定
数を有している。 平滑回路によって平滑にされた後で、DLRは逆極性の
2個の半波整流器82,84に加えられる。かくしてLTがRT
より大きな振幅を有するならば、信号DLRは整流器84に
よって阻止されるが整流器82によって通される。整流器
82によって通される信号は、さらにインバータ89により
反転されて信号ELを与える。逆に、RTがLTより大きな振
幅を有するならば、信号DLRは整流器84によって通され
るが整流器82によって阻止される。このようにして、整
流器82および84は2個の方向制御信号ELおよびERを提供
するが、これらの信号はそれぞれ正であるとき優勢信号
DLRの反転値でありかつそれが負であるとき優勢信号DLR
の値である。DLRの値が正であるとき整流器82の出力を
反転させることによって、制御信号EL,ERはいずれも負
である。同様な方法で、反対極性の半波整流86,88およ
び整流器86に接続されるインバータ89は平滑にされた後
で優勢信号DCSから負の方向制御信号ECおよびESを提供
するが、この場合ESは負であるときDCSの値でありかつE
Cは正であるときDCSの反転値である。 要約すると、優勢信号DLRおよびDCSならびに方向制御
信号EL,EC,ERおよびESは下記の通りである。 ただしR=LT+RT,M=LT−RT。 またkは1よりはるかに小さい定数であり、aは定数
である。 方向制御信号EL,EC,ER,ESおよび2個のチャネル信
号から4個の出力L′,R′,C′およびS′を得るアルゴ
リズムをこれから説明する。2個の各信号RTおよびL
Tと、第2定数bと制御信号EL,ER,ECまたはESの中の
1個との積に等しいまで累乗した第1定数とで乗算を行
う。第1定数としては対数変換器22,24の底aを選択す
るのが好都合であるが、言うまでもなく他の定数を代わ
りに選択することができる。乗算における指数項(スケ
ーラ)は以下の通り定義される。 FL=abEL FR=abER FC=abEC FS=abES 制御符号EL,ER,EC,ESをE信号と総称し、指数項
FL,FR,FC,FSをF項と総称してもよい。 ベクトルVは1×5マトリクス〔1 FL FC FR FS〕
によって定められる。 次に出力L′は下記の式により与えられる。 ただしGTは5×2マトリクスである。同様に出力
C′,R′およびS′は下記の式によって定められる。 以下マトリクスGL,GR,GC,GSをマトリクスGと総称
する。 第8図は上記マトリクスの式を直接実現する本発明の
別な実施例を示すデコーダ用マトリクス回路300のブロ
ック図である。第8図のマトリクス回路は上記マトリク
スの式の形で本発明の作動を一段と明確に示すが、下記
の理由で第1図のマトリクス回路100ほど好都合ではな
い。第8図及び第1図に関して、整流器82〜88からの4
個の方向制御信号EL,EC,ER,ESはそれぞれ増幅回路30
2,304,306,308に加えられ、ここでおのおの定数bだけ
増幅され、次に4個の累乗回路312,314,316,318に加え
られてここでそれらは対数変換器22,24と具合よく同じ
底aに対して累乗される。かくて累乗回路312〜318は出
力FL,FC,FR,FSを式(1)〜(4)の4個のマトリク
ス乗算のV×G部分を行うマトリクス乗算回路320に提
供する。回路320は、4個の出力に加えるべきチャネル
信号の割合を決定する出力信号を提供する。これらの信
号は8個の4象限乗算器に加えられ、ここで4個の出力
L′,C′,R′,S′を与えるためにLT,RTを掛ける。 上記の説明から明らかであると思うが、回路300は4
個の出力に関するマトリクス方程式(1)〜(4)に厳
密に従う。しかし、下記に説明される第1図のマトリク
ス回路に比べて、回路300が不都合なのは、複雑で高価
な4象限乗算器を含むからである。第1図の乗算器71〜
78は2象限乗算器を必要とするに過ぎない。 上記のデコード方程式(1)〜(4)におけるマトリ
クス乗算の結果は、第1図の可変マトリクス・デコーダ
10でも得られる。別個に4個の累乗回路312,318と8個
の乗算器とを使用する代わりに、2つの機能を組み合わ
せることが可能である。即ち印加される制御電圧の指数
に比例する利得を有する乗算器又は電圧制御増幅器を使
用することによって、この累乗計算を乗算を行う同一要
素内で行う。かかる指数に応答する電圧制御増幅器とし
ては、フィリップスTDA 1074A型がある。 第1図から、マトリクス回路100はおのおの2個の入
力を持つ8個の乗算回路71〜78を備えている。チャネル
信号LTは乗算器71〜74に加えられ、チャネル信号RTは乗
算器75〜78の入力に加えられる。 次に方向制御信号EC,ESはそれぞれ乗算器74,78およ
び72,76の残りの入力に加えられる。方向制御信号EL,E
Rも同様に乗算器71,72及び73,77の残りの入力にそれぞ
れ加えられる。乗算器71,72,73,74は、出力マトリクス
回路90に4個の積信号を提供するために、上述の方法で
LTに方向制御信号EL,ER,EC,ESの指数関数信号FL,
FR,FC,ESを掛ける。 乗算器75,76,77,78は、出力マトリクス回路90に4個
の付加的積信号を提供するために、上述の方法でRTに方
向制御信号EL,ER,EC,ESの指数関数信号FL,FR,FC,
ESを掛ける。2個のチャネル信号LTおよびRTは同回路90
にも加えられる。次に回路90は、その時点での可変マト
リクス・デコーダ10の出力信号である4個の出力L′,
C′,R′,S′を提供するために当該10個の信号の加重合
計を提供する。これらの4個の出力は第8図のマトリク
ス回路300のものと同一である。 上記マトリクス方程式(1)〜(4)において、マト
リクスVは上述の方法で2個のチャネル信号LT,RTから
得られる方向情報を提供する。4個のマトリクスGL,
GR,GC,GSは、出力信号の方向特性を増強するためにど
のような方法でこの情報を用いるかを定める。方向情報
のいくらかが符号化の過程で失われているので、LT,RT
およびマトリクスVに含まれる方向情報は、出力L′,
R′,C′,S′の方向特性を完全に定めるには不適当であ
る。従って、マトリクスVによって同じ方向情報が提供
されることを前提とすれば、4個の出力としてある範囲
の値を採用できる。Gマトリクスは各出力を、マトリク
スVの各成分に対して与えられた値に対応する唯一の値
に制限し、Gマトリクスはさらに4個の出力の方向音効
果を定めるとともに方向づけを行う。 上記から明らかな通り、マトリクスVによって一定の
方向情報が提供されることを前提とすれば、4個の出力
の値を完全に設定するために、更に条件を設定しなけれ
ばならない。これらの条件は、LT,RT,PすなわちLT+
RT,およびMすなわちLT−RTの特定な値において4個の
各出力に現われるLTおよびRTの割合を特定することによ
って設定される。これらの条件でGマトリクスの係数が
決定される結果、当該Gマトリクスを用いる上記4個の
マトリクス方程式により、LT,RT,P,Mの特定な値に対す
る出力においてLT,RTに対し所望の割合が提供される。
好適な実施例では、これらの条件は下記のマトリクス方
程式によって設定される。 Q×GL=HL (5) Q×GR=HR (6) Q×GC=HC (7) Q×GS=HS (8) ここでQは5×5マトリクス、HL,HR,HC,HSは5×2
マトリクスである。以下HL,HR,HC,HSを総称してHマ
トリクスと呼ぶ。 LT,RT,P,Mの5組の値に対応する4個の出力チャネル
において、LTおよびRTの割合を与える1組のHマトリク
スを以下に示す。 LT,RT,P,Mの5組の値は下記の通りである。 1.LTおよびRTの大きさは相等しく、P,Mの大きさも相等
しい。したがってFL=FR=FC=FS=1となる。Vマトリ
クスは〔11111〕である。これは非方向づけ条件として
知られている。Vが方向づけ情報を含まないからであ
る。 2.LTは非ゼロ、RTはゼロ、P,Mは等しい振幅を持つ。こ
れは左方向づけと呼べる。Vマトリクスは〔10111〕で
ある。 3.Pは非ゼロ、Mはゼロである。LT,RTは等しい振幅を
持つ。マトリクスVは〔11011〕である。 4.RTは非ゼロで、LTはゼロ、PとMは同一振幅を有す
る。これは右方向づけと呼べる。Vマトリクスは〔1110
1〕である。 5.Mは非ゼロであるがPはゼロである。LTおよびRTは等
しい振幅を持つ。マトリクスはV〔11110〕である。 Qマトリクスは、上記5個のVマトリクスを順次に重
ねて配列することによって作らえ、すなわち 次に、GLは式Q×GL=HLから得られ、ここでHLの係数は
上に列記された値をとる。かくてHLの第1行は非方向づ
け条件中L′出力に現われるLTおよびRTの割合、 すなわち である。HLの第2行は上記の第2条件中L′出力に現わ
れるLT,RTの割合で、L′=1LT+0RT=LTである。HLの
第3行から第5行までは、それぞれ上に配列された第
3、第4、第5条件中L′出力に現われるLT,RTの割合
である。他の3個のマトリクスHC,HR,HSは上述のHLと
ほぼ同じ方法で上記5つの条件中C′,R′,S′出力に現
われるLT,RTの割合を与える。 QおよびHに対する上記の値を用いてGマトリクスを
解くと、Gの係数が下記の通り得られる。 上記のGマトリクスの組によって、マトリクス方程式
(1)〜(4)に示す通り、LT,RTにより提供される方
向情報にしたがって4個の出力信号の方向特性を増強す
る。上記から認められる通り、マトリクス方程式(1)
〜(4)には2個の定数aおよびbがある。しかし、8
個の乗算器による累乗で変換器22,24の対数変換が打ち
消されるので、方程式の定数aがなくなる。定数bはデ
コーダにある制御回路の各段における利得に左右され
る。上記Gの値の組に対しては、出力の方向特性はbが
約0.839であるときに最適となろう。明らかに、bの最
適値はHマトリクスの値と共に変化する。 下記に示す一組のHマトリクスを代わりに用いてもよ
い。 上記一組のマトリクスを用いて2個のチャネル信号を
復号する場合には、定数bが約1.303であることが望ま
しい。 第2A図に示すような4つの仮想スピーカ位置を円で結
んだ仮想聴取区域内の見かけの音声位置を表わすのに移
動角度が用いられる。左スピーカは位置0°、中央スピ
ーカは90°、右スピーカは180°そしてサラウンドスピ
ーカは270°に割り当てられる。かくして0°から180°
まで移動される音源は左スピーカで現われ始め、中央ス
ピーカに向って円周上を時計方向に進み、さらに続いて
右スピーカに進む。音源が例えば左から中央に移動され
るとき、右およびサラウンドスピーカからの出力は音の
位置ぎめを妨げないように非常な低レベルに保たれる。
bおよびGに対する上記一組の値により結果的に漏話レ
ベルは非常に低下する。これは例えば、第2B図から分か
るように、移動によるレベル操作を行わないスピーカか
らの漏話は最大約−35dBの振幅を有する。第3図は0°
から180°までの移動角度における制御信号FL,FCおよ
びFRの値を示す。第4図は復号済の角度誤差が180°の
範囲中約2.5°に過ぎないことを示す。これは音声の符
号化される角度と復号される音声で聴取される角度との
間の角度誤差である。 抵抗器42,コンデンサ44および抵抗器46,コンデンサ48
ならびに2個のスイッチ52,54から成る2個の遅延回路
の機能をこれから説明する。優勢情報を表わす2個の信
号DLR,DCSは閾値検出回路56に供給される。2個の優勢
信号がいずれも一定の定められた閾値以下として検出さ
れる場合、これは優勢信号が検出されていないことを表
わし、方向情報が2個のチャネル信号から得られないこ
とを示す。かかる状況では、前の時間周期中に加えられ
た方向づけを維持することが望ましい。かくて、すべて
の優勢信号が閾値より低い状態を回路56が検出すると
き、それによってスイッチ52および54は2個の遅延回路
を含むように94から96の位置に切り換わる。出力L′,
C′,R′,S′はしたがって、2個の遅延回路の時定数に
よって定められる時間周期の間、当該現レベルに保たれ
る。 第5A図および第5B図は、各差動対数変換器22,24の2
つの代替回路である。第5A図に示す通り、2個の入力信
号(LT,RTまたはPおよびMのいずれか)は全波整流器
102,104によって整流される。整流された信号の小部分
kは減衰器130および加算器132によって漏話信号として
加算され、合成信号は次に2個の対数回路106,108に供
給されるが、回路の出力は同回路106および108の出力間
の差を与える加算器110に加えられる。第5B図は変換器2
2,24の好適実施例を示す差動対数変換器の概略回路図で
ある。信号対(LT,RTまたはP,M)は整流器102,104によ
って整流される。整流された信号の小部分kは次に加算
され、加算済信号は2個のバイポーラ・トランジスタ11
2および114のエミッタにそれぞれ加えられる。トランジ
スタ112および114のエミッタはそれぞれ演算増幅器116
の正および負の入力にも接続されるが、同増幅器の出力
は抵抗器112を介してトランジスタ114のベースに接続さ
れ、トランジスタ114のベースから固定の基準電圧まで
の抵抗器124は減衰器を形成する。トランジスタ112のベ
ースは事実上同じ固定基準電圧に接続される。 演算増幅器116はトランジスタ112および114のエミッ
タを同じ電圧に保とうと努める。簡単にするため、導入
される漏話の小部分は第5B図に関する下記の説明では省
略する。トランジスタ112および114は同一であるように
選択されるので、LTとRTとの大きさが等しいときは、接
続点120の出力電圧は基準電圧に事実上等しい。LTとRT
との大きさがトランジスタ112および整流器102を流れる
電流を増加されるようなものであるならば、トランジス
タ112のエミッタにおける電圧はさらに負となる。演算
増幅器116はトランジスタ114のベースにおける電圧を減
少させることによって、トランジスタ114のエミッタを
トランジスタ112のエミッタに整合させる。したがって
接続点120における変換器の出力電圧はトランジスタ11
2,114のベースにおける基準電圧に関して減少する。他
方では、RTの大きさがLTの大きさに関して増加し、それ
によってトランジスタ114を流れる電流が増加するなら
ば、これはトランジスタ114のベースとエミッタとの間
の電圧差を増加させる。トランジスタ112のエミッタに
おける電圧は不変に保たれる。演算増幅器116はトラン
ジスタ114のエミッタをトランジスタ112のエミッタに整
合させるので、トランジスタ114のエミッタにおける電
圧も不変に保たれる。したがって、トランジスタ114を
流れるコレクタ電流が増加するとき、接続点120におけ
る出力電圧は増加して、トランジスタ114のベースにお
ける電圧を上昇させる。接続点120における出力電圧
は、トランジスタ114を流れるコレクタ−エミッタ電流
の対数として変化する。したがって、接続点120におけ
る出力電圧はLTおよびRTの振幅比の対数に比例する。 第6図は第1図の閾値検出回路56の概略回路図であ
る。第6図に示す通り、接続点150は外部電源(図示さ
れていない)によって第5B図の基準電圧に等しい基準電
圧に保たれる。第6図に関する下記説明において、接続
点150における電圧よりも大きな電圧は正電圧として定
義され、それより小さい電圧は負電圧と定義される。ダ
イオード152,154および抵抗器156,158,162,164ならびに
DC電圧源166によって、接続点170は接続点150の基準電
圧より少し高い固定の正電圧に保たれ、また接続点172
は接続点150の基準電圧より少し低い固定の負電圧に保
たれる。接続点170,172の電圧は該検出回路の閾値電圧
をセットする。信号DLRは比較器174,176の負および正入
力にそれぞれ加えられる。比較器174の正入力は接続点1
70に接続され、比較器176の負入力は接続点172接続され
る。したがって、もし信号DLRが正でありかつ接続点170
の電圧よりも大きければ、比較器174の出力がローにさ
れる。同様に、信号DLRが負でありかつ接続点172の電圧
よりも小であれば、比較器176の出力もローにされる。
比較器174および176の出力は共に接続される。信号DCS
が一定の固定閾値より低いかどうかを検出するために、
もう1つの同様な回路が使用されることがある。信号D
CSがかかる回路にセットされた閾値よりも高いときは、
比較器178,180の出力はローにされる。4個の比較器17
4,176,178および180はすべて出力で接続されているの
で、優位信号DLR,DCSがセットされた閾値のどれでも1
つを越えて、優勢情報の存在を示すならば、これにより
比較器の出力は1つはローにされ、したがってスイッチ
52,54は位置94に置かれる。かくて、優勢情報が存在す
るときは必ず、両遅延回路は信号路からスイッチ・オフ
される。優勢情報が存在せず、したがって優勢信号が第
6図の回路によりセットされた閾値内であるときは、比
較器174,176,178,180の出力はどれもローになれない。
かくて、ハイ信号がスイッチ52,54に送られてそれらは
位置96にスイッチされ、それによって2個の遅延回路を
スイッチ・オンして既存の方向パターンが保たれる。 上記のような遅延を導入するオン・オフ法を用いる代
わりに、優勢情報の程度と共に変化する可変時定数を有
する遅延回路を用いることができる。第7A図、第7B図は
この方法を示す。第7A図に示す通り、優勢信号DLRは整
流器202によって整流され、かつ増幅器204によって増幅
される。整流・増幅された信号はDCSから得られる同様
な信号に加えられて、次に導入される遅延時定数を変え
る可変抵抗206および207の両方を変えるのに用いられ
る。時定数は信号DLRとDCSとの大きさの和に反比例す
る。第1図の部品42,44,46,48,52,54,56,62,64,66,68は
第7A図の回路に置き替えられ、ここで出力230は整流器8
2,84に加えられ、出力232は整流器86,88に加えられる。 第7B図は第7A図の遅延回路にある可変抵抗器の特別な
実施例であり、ここで同一部品は同じ数字によって表わ
される。可変抵抗206および207は、RCA部品番号CA3080
のような演算相互コンダクタンス増幅器を用いて第7B図
に示す通り実現される。この増幅器の正入力はDLRまた
はDCSのいずれかに接続され、負入力は2個の抵抗器208
および210の接続点に接続される。かかる回路は2個の
抵抗器の和に等しい最大抵抗と、増幅器の最大利得によ
り定められる最小抵抗とを有する。正の入出力間の電圧
差の一部は増幅器212によって増幅されて負荷、この場
合はコンデンサ216に電流として供給される。増幅器の
相互コンダクタンスの増加は接続点220と222との間の与
えられた電圧差に対し負荷に印加される電流の量を増加
させ、負荷に掛かる実効抵抗を減少させる。 第7C図は優勢信号の大きさによって遅延時間を変える
好適な実施例を示す。上記に列挙された部品42〜68が第
7C図の回路に置き替えられるときは、第1図は本出願の
可変マトリクス・デコーダの好適な実施例である。第7C
図の遅延回路は第7A図のそれに若干似ているので、両図
において同一部品は同じ数字で参照される。第7A図の通
り、2個の優勢信号は整流・増幅されて、次に2個の可
変抵抗器250の抵抗を制御する制御信号を接続点218で作
るように加算される。第7A図のような単一のコンデンサ
に接続される代わりに、第7C図の可変抵抗器はおのおの
2個のコンデンサ254,258ならびに2個の抵抗器256,260
に接続される。抵抗器260は入力DLRまたはDCSにも接続
されている。2個の優勢信号を遅延させる2個の通路は
同じであるので、1つだけ、例えばDLRの説明で充分で
ある。 チャネル信号に方向情報が存在するとき、接続点218
における制御信号は有意な振幅を有する。これは可変抵
抗器の抵抗を減少させるとともにコンデンサ254を充電
させる。コンデンサ254のキャパシタンスは比較的小さ
いので、その電圧は優勢信号に速やかに応答し、かかる
電圧は第1図について上記説明の通り整流器82,84によ
って整流されるようにバッファ252によって送られ、次
にマトリクス回路100に送られる。コンデンサ254が充電
される間、コンデンサ258も抵抗器250,256から成る第1
通路および抵抗器260を通る第2通路により充電され
る。しかし、コンデンサ258のキャパシタンスは大きい
ので、その電圧は優勢信号の平均値を表わす。チャネル
信号に優勢情報がほとんどまたは全くないときは、接続
点218の制御信号は0または0近くまで降下する。これ
は可変抵抗器250の抵抗を大きな値まで増加させるの
で、それらは基本的に開路を表わす。コンデンサ254は
抵抗器256を通して速やかに放電するので、出力230,232
は第7C図の回路の両分岐にあるコンデンサ258の両端の
電圧である。 優勢情報がほとんどまたは全くない場合は、優勢信号
DLRは本質的に0または0に近い。したがって、コンデ
ンサ258は抵抗器260を通して放電されるので、チャネル
信号が十分長い時間方向情報を含まないならば、コンデ
ンサ258は完全に放電され、可変マトリクス・デコーダ1
0は本質的に非方向づけ状態に戻る。 第7D図は相互コンダクタンス増幅器264を用いる可変
抵抗器250の実施例である。第7C図、第7D図の同じ部品
は同じ数字で示されている。バッファ252の出力は相互
コンダクタンス増幅器264の反転入力に帰還されるの
で、増幅器は接続点218に加えられる制御信号に反比例
して変化する抵抗を持つ可変抵抗器となる。 上記説明において、2個のチャネル信号のみが記録さ
れ、復号される。言うまでもないと思うが、3個以上の
チャネル信号が記録されるならば、本発明は方向感を増
強するために同じように機能する。3個以上のチャネル
信号が記録されると、信号は対の形にまとめられ、各対
は上記LT,RTと同じように処理される。 上記において、4個の出力L′,R′,C′およびS′は
背景で記載の通り映画館に置かれるスピーカに適用され
る。本発明はビデオ・カセットまたはビデオ・ディスク
あるいは他の消費者媒体の映画を含め、適切な符号化済
み記録物の4チャネル再生を提供する家庭用としても使
用される。適当な組のGマトリクスを選択することによ
って、部屋の隅に置かれるスピーカを駆動する信号を提
供するデコーダを作ることも可能である。すべてのかか
る構成は、本発明の範囲内である。 第9図は、本発明を説明する分割帯域可変マトリクス
・デコーダ400のブロク図である。第9図に示す通り、
本デコーダ400はそれぞれ第1図について前述のように
作られるが上述の通り第7C図によって変形される2個の
デコーダ402,404を含む。2個のチャネル信号LT,RTは
おのおのクロスオーバ・フィルタ406および408を通され
る。2個のクロスオーバ・フィルタは同じクロスオーバ
周波数を有することが望ましい。クロスオーバ周波数よ
り高いLT,RTの周波数成分はデコーダ402に供給され
て、出力L′,C′,R′,S′の高周波成分を得る。クロス
オーバ周波数により低い周波数を持つ成分であるLT,RT
の低周波成分はデコーダ404に供給されて、出力の低周
波成分を得る。次に加算器412は、L′の高・低周波成
分を加算して出力L′を与える。同様に、加算器414〜4
18はおのおの対応する高・低周波数成分を加算して出力
C′,R′,S′を与える。 映画館のような応用では、俳優からの音声信号のみの
方向感だけ増強し、音楽その他の背景音の方向感を増強
しないことが望ましい場合がある。音声信号は普通、低
い周波数範囲にあり、一般に中央のスピーカに向けられ
る。かくて、2個のフィルタのクロスオーバ周波数は、
中央のスピーカに向けられる信号がデコーダ404によっ
てのみ復号され、デコーダ402によっては復号されない
ように選択することが望ましい場合がある。かくて、音
声信号およびその周波数範囲内にある背景信号は、デコ
ーダ404によって完全に処理されて、音声信号の方向効
果が増強され、同時に高い周波数の背景信号が間違って
働かないようにされる。これは原プログラムの一段と真
実に近い印象を作り、この場合音声信号は本来前方ステ
ージから出るのに対し、背景音は多くの方向から出る。 2個のフィルタ406,408のクロスオーバ周波数はLT,R
Tの優勢条件によって変わることがある。分割帯域可変
マトリクス・デコーダの1つの望ましい結果は、2個の
フィルタの共通クロスオーバ周波数が中央スピーカに向
けられる信号の周波数帯の最上端となることである。か
くて、2個のチャネル信号は中央スピーカに向けられる
信号の周波数帯を検出する検出器420に供給される。次
に検出器420は、クロスオーバ周波数がいつでも中央ス
ピーカに向けられる信号の周波数帯の最上端と事実上一
致するように、クロスオーバ周波数をずらす2個のフィ
ルタに加えられる制御信号を供給する。 第9図の回路の1つの特別な実施例は、2個のフィル
タのクロスオーバ周波数が移動される結果、LT,RTの低
周波部分から上記のように得られた優勢信号DCSがこれ
らのチャネル信号の高周波部分から得られた優勢信号D
CSに対して大きな一定の比(例えば10:1)を有する場合
には、中央スピーカ向けに予定される信号成分の大部分
はクロスオーバ周波数より低い低周波数領域内にあると
いう認識に基づいている。かかる環境において、クロス
オーバ周波数は中央スピーカに向けられる周波数帯の最
上端とほぼ一致する。 中央または周囲チャネルの優勢度を示す信号DCSはチ
ャネル信号の低・高周波両部分について、デコーダ402
および404から既に入手し得るので、第9図の分割帯域
可変マトリクス・デコーダ400は、第10図の実施例のよ
うにデコーダから既に入手し得る信号を利用することに
よって簡単に実施することができる。かくて、中央およ
び周囲チャネルの高周波部分に優勢状態があるなら、そ
れを示す優勢信号DHPCSはデコーダ402によって提供され
る。低周波部分の対応する優勢信号DLPCSはデコーダ404
によって提供される。優勢信号DLPCSは減衰器432によっ
て減衰され、次に優勢信号DHPCSから減算される。その
差は次に、電圧制御増幅器436に加えられる。優勢信号D
LPCSは半波整流器及びフィルタ回路434を通されるの
で、増幅器436の利得はDLPCSの中央優勢状態の存在によ
って制御される。増幅器436の出力は定電圧Vsetに加え
られ、次にクロスオーバ周波数をずらす2個のフィルタ
406,408に加えられる。 中央チャネルに向けられた信号の周波数範囲が変わる
と、2個の優勢信号DHPCSおよびDLPCSの値が変わり、こ
れはフィルタ406,408に加えられる制御信号の値を変え
る。2個のフィルタのクロスオーバ周波数が次に変えら
れ、これは順次2個の優勢信号の値を変えて、2個の信
号間の一定比をを保つ。DLPCS対DHPCSの比10:1は満足な
ものといえる。DLPCSが小であるように低周波数範囲内
に中央優勢状態がほとんどまたは全くないときは、クロ
スオーバ周波数をずらさないようにすることが望まし
い。このような場合、増幅器436に加えられるDLPCSの大
きさは小さく、それによって増幅器の利得は0または0
近くまで減少し、クロスオーバ周波数のずれを阻止す
る。低周波部分の中央チャネル用信号の優位がない場
合、定電圧Vsetが2個のフィルタに加えられて、クロス
オーバ周波数を特定の値にセットする。 デコーダ402,404にデコードされた後、各出力信号の
高・低周波部分は4個の加算器442〜448の中の1個によ
って加算され、4個の出力信号L′,C′,R′およびS′
を生じる。以下に説明する理由で、チャネルの若干に非
常に低い周波信号成分を一様に分布することが望まし
い。この理由で、出力L′,C′およびR′は下記の低域
フィルタ474の遮断周波数に合う遮断周波数を持つフィ
ルタ452〜456を通す。 第10図は本発明のもう1つの面を示す。この面は、例
えば150Hz以下のような低周波信号では、信号が1つの
方向だけから来る場合でも、聴取者はかかる信号の方向
を位置づけることが難しい。この理由で、非常に低い低
周波信号の方向感を増強することは不要である。さら
に、方向づけが行われる場合かかる低周波信号は1個の
スピーカに集中されて過負荷を生じさせる。これらの理
由で、非常に低い周波信号成分は一様に分布させること
が望ましい。第10図に示す通り、チャネル信号は加算器
472によって加算され、低い遮断周波数(例えば150Hz)
を持つ低域フィルタ474を通す。次に非常に低い周波信
号成分は減衰器476によって減衰され、次に加算器482,4
84,486によって出力L′,C′,R′に加えられる。減衰器
476は、非常に低い周波信号を以前の電力レベルの1/3ま
で減少させるような減衰を行う。このようにして、非常
に低い周波信号は出力チャネルL′,C′,R′に一様に分
布される。チャネルC′のスピーカのような単一スピー
カの過負荷は回避される。 復号のために非常に低い周波数を分離することによっ
て、可変マトリクス・デコーダ10が第10図の方式内にデ
コーダ402又は404として組み込まれるとき、第1図の可
変マトリクス・デコーダ10により復号された信号の周波
数範囲を制限することが可能である。この理由で、チャ
ネル信号は、対数変換器22,24に加えられる前に、まず
第1図の帯域フィルタ15を通す。これは可変マトリクス
・デコーダ10に対する要件を減少させ、復号動作の質を
改善する。 回路の実施および方法の上記解説はそれを説明するた
めのものに過ぎず、装置、方法および実施の詳細につい
て各種の変更が特許請求の範囲内で可能である。
録又は伝送のため多数の入力信号を2つのチャネル信号
に符号化すると共に、方向情報入力信号に対応した多数
の出力信号に復号する。本発明は特に方向効果を増強さ
せるように二又はそれ以上のチャネル信号を復号する復
号器に関する。 4チャネル方式(quadraphony)においては、もとの
プログラム(音像)の印象を完全な水平サラウンドサウ
ンド(環境音)の形で与えるために、スピーカを聴取者
の周囲四ケ所に水平に隔置する。4チャネル方式の中に
はスピーカを室の四隅に置くものもある。映画劇場で使
用するような別の4チャネル方式ではスピーカをすべて
室の隅に置くわけではない。それよりもむしろスピーカ
を劇場の左右前方の隅、前方舞台の中央及び劇場の後方
壁の周辺の分散配置する。前方左及び前方右の隅に置か
れるスピーカは左右スピーカとして知られている。前方
舞台の中央に置かれるものは中央スピーカと呼ばれる。
又、後方壁に置かれるものは環境スピーカ(サラウンド
スピーカ)として知られている。スピーカを介して再生
する録音物にもとのプログラムの実際的印象を与えるた
めには、録音物は方向情報を含んでいなければならな
い。4チャネル方式の中には四つの分離した入力チャネ
ルを実際に録音するものもある。これは4−4−4フォ
ーマットとして知られている。別の一般的な方法で4−
2−4と呼ばれるものは、四つのオーディオ入力チャネ
ルを二つの在来ステレオ録音チャネル等の、2チャネル
に符号化するある種のマトリクス符号化法を用いる。こ
れらの2チャネルは再生の際に四つの方向オーディオ出
力チャネルに復号される。 4−2−4音声方式においては四つのオーディオ入力
信号を符号器で2チャネル信号に変換するので、方向情
報が若干消失する。従って復号器はもとの方向オーディ
オ入力信号と完全に同一な信号を再生することは不可能
である。その結果、隣接チャネル間の漏話および再生さ
れる音声信号によりチャネル方式の方向効果は著しく低
下する。 4−2−4型4チャネル方式の方向効果を増強する試
みは多数なされてきた。利得調整(gainriding)として
知られる一方法では、漏話を低減させるために2チャネ
ル信号の相対的寄与を調整することなく四つのスピーカ
各々の正味音声レベルを調整する。可変マトリクス法と
して知られる別の方法では、漏話効果を低減させるため
に2チャネル信号に一定の数学的演算を施し、2チャネ
ル信号の相対的寄与を変えることによって、四つのスピ
ーカに供給する四つの出力信号を得る。 イトー他は米国特許第3,825,684号において、室の四
隅に配置するスピーカを有する4チャネル再生方式の方
向効果を高めるための可変マトリクス復号器を開示し
た。この復号器は2チャネル信号間の位相差を検出する
とともに、二つの制御信号、すなわち二つの前方出力の
分離を制御するもの、と二つの後方出力の分離を制御す
るための第2の制御信号とを発生する制御ユニットを有
する。これら二つの制御信号は後方出力信号に対して前
方出力信号レベルを制御するのにも用いる。例えば米国
特許第3,825,684号の第10図を参照すると、二つの前方
出力間の分離は可変増幅器(122)で印加する利得fに
よって制御され、2チャネル信号L及びR間の位相差の
大きさに逆比例して変化すると思われる。二つの後方出
力間の分離は可変増幅器(127)の利得bによって制御
され、L及びR間の位相の大きさに正比例して変化する
と思われる。 米国特許第3,944,735号において、ウィルコックス
は、既存のマトリクス復号器と共に用いて、復号器の出
力信号の方向効果を高めるための、方向感増強システム
を開示している。これは2−4マトリクス復号器自体は
含まない。その代わり、このシステムは前段の4チャネ
ルマトリクスから得られる四つの出力信号を修正し、ス
ピーカに送る前に信号の方向成分を増強する。この方式
は、固定マトリクス(fixed matrix)によってチャネル
信号から得られる一定信号の包絡線を比較することによ
って、6,8,または10個の方向信号を発生する検出器を含
む。この検出器は、信号レベルによる影響を避けるため
に自動利得制御装置を用いて制御信号を発生する。ウィ
ルコックスは、制御信号から修正マトリクス(modifyin
g matrix)係数を発生させるプロセッサと、修正マトリ
クスにより前段マトリクス復号器の四つの出力信号を修
正するマトリクス修正器とを用いる。 映画劇場等で使用する多くの4チャネル音声方式の利
用法においては、会話周波数帯域のような特定の周波数
領域内の音声のみにつき方向効果を増強することが望ま
しい。広帯域の4チャネル方式においては、会話のよう
な低周波情報が特定の方向から来る場合、もし風のよう
な高周波背景音が総ての方向から現れると、低周波会話
信号と同様に高周波背景音が会話の方向に引き込まれて
しまうかも知れない。このことは、もとのプログラムか
らかけ離れた音声の印象を発生し、好ましくない。従っ
て上記の困難が緩和できる分割帯域システム(split ba
nd system)が望ましい。 4−2−4型4チャネル復号器に対しては上記の方向
増強システムはいずれも完全に満足なものではない。従
ってより優れた方向性増強能力とより簡単な回路とを備
えたシステムが望まれる。 本発明のデコーダは方向情報方式における2チャネル
信号を復号する。本方式では方向情報を含む4個の入力
信号を2つのチャネル信号に符号化している。本デコー
ダは一対のチャネル信号の振幅比を示す第一の優勢信号
を発生する第一装置を含む。望ましい実施態様において
は、この第1優勢信号は該一対のチャネル信号の振幅比
の対数にほぼ比例する。デコーダの第一発生装置は従っ
て、上記一対のチャネル信号間においていずれかの信号
振幅が優勢かどうかを検出する。本デコーダは同様に前
記一対のチャネル信号間の和及び差の振幅比を示す第二
の優勢信号を発生する第二の装置を含む。望ましい実施
態様においては、当該第2優勢信号は該一対のチャネル
信号の和及び差の振幅比の対数にほぼ比例する。この第
二発生装置は二つの信号間、即ち、該一対のチャネル信
号の和及び差に等しい信号間で、いずれかの信号振幅が
優勢かどうかを検出する。本デコーダはさらに、2つの
チャネル信号と、二つの発生装置から得られる二つの優
勢信号とに応答する、多数の出力信号を発生するための
マトリクス装置を含む。したがって第一発生装置又は第
二発生装置において、優勢なチャネル信号を検出するか
又はこれらチャネル信号の和及び差につき優勢な振幅を
検出すれば、出力信号の方向効果を増強するように本マ
トリクス装置を介して方向情報方式の制御を行うために
この発生する優勢信号が用いられる。 各対のチャネル信号間及びこれらの各対の信号の各々
における二信号間の和及び差間で優勢なものを、振幅間
の比として検出しているので、設定基準レベルによって
デコーダの検出能力を拘束することはない。したがって
本デコーダは非常に低い信号レベルにおいても、上述し
たように2つのチャネル信号に含まれる方向情報を検出
することができる。各対の信号間で優勢なものを振幅の
対数の形で検出することによって、そのような優勢度を
都合よくデシベルで表わすことができる。 もしすべてのチャネル信号間、又は各対のチャネル信
号の和と差間で、有意に優勢なものを検出できない場合
には、大きな時定数を有するデコーダ内の遅延回路によ
り先行の進行パターンを維持できる。 本発明のデコーダに用いるマトリクス特有のアルゴリ
ズムは、漏話を低減させ、且つ方向情報が正確な角位置
から到来しつつあるという現実に即した印象を与える点
で有効である。 本発明の別の局面として、チャネル信号をそれぞれ分
離装置によって、分離周波数以上の周波数成分を含む高
周波部分と、分離周波数以下の周波数成分を含む低周波
部分とに分離する。 チャネル信号の高周波部分を第一のデコーダによって
復号し、チャネル信号の低周波部分を第二デコーダによ
って復号する。その後これら二つのデコーダの対応する
出力信号を加算して全出力信号を与える。特定の出力チ
ャネルに向けられる信号の周波数領域を検出する。分離
周波数とそのような周波数領域の上端とが一致するよう
に、その後必要に応じて分離周波数を変更する。これに
よって、特定出力チャネル周波数領域及びそれ以下の領
域の信号成分を、高周波信号成分とは異なる方向に向け
ることができる。そのようにして会話周波数領域におけ
る会話信号と背景音声とを高周波背景音声と切り離して
方向づけることができる。 本発明の上記局面は以下の好ましい実施態様で実現さ
れる。2つのチャネル信号の高周波部分の振幅を比較装
置で比較し、分離周波数以上の周波数において特定出力
チャネル向けに意図された信号が他のチャネル向けに意
図された信号に対し優勢かどうかを示す第一優勢信号を
発生する。この比較装置は同様に、チャネル信号の低周
波部分をも比較し、分離周波数以下の周波数において特
定出力チャネル向けに意図された信号が他チャネル向け
信号に対し優勢かどうかを示す第二優勢信号を発生す
る。これら二つの優勢信号を第二の比較装置によって比
較し、分離装置を制御するための出力信号を与える。こ
れにより第二優勢信号の振幅が第一優勢信号の振幅に対
してほぼ一定の大きな比を維持するように、分離装置の
分離周波数を変動させる。 本発明のさらに別の局面は、チャネル信号の非常に低
い周波成分を二つ又はそれ以上の復号器出力、例えば
左、中央、及び右出力チャネル、間に容易に均等に分布
できるという視点に立脚している。この目的のために、
チャネル信号の非常に低い周波成分を加算した後、可変
マトリクス・デコーダと並列な分離路内の低域フィルタ
装置を通し、その後各部分を当該デコーダの出力に等分
に単純加算する。 以下、本発明を図面を参照して詳細に説明する。 第1図は本発明を示す復号済信号の方向効果を増強す
る可変マトリクス・デコーダのブロック図である。以下
に説明する遅延を除き、第1図は本発明の好適な実施例
を示す。第1図に示す通り、可変マトリクス・デコーダ
10はバッファ12,14と、加算器16,18と、差動対数変換器
22,24とを含んでいる。2個の信号LTおよびRTは、2個
のチャネル信号が4個の入力信号の方向に関する方向情
報を含むように、4個の信号からエンコーダ(図示され
ていない)で得られる2個のチャネル信号である。ここ
に説明される好適な実施例は、4個の入力信号L,C,R,S
が符号化されてその結果L信号がLTによって運ばれ、R
信号がRTによって運ばれ、LT+RT信号は、LTおよびRTの
同位相成分によって運ばれ、さらにLT−RT信号はLTおよ
びRTの位相外れ成分によって運ばれる。 説明の都合上、以下LT+RT信号をP、LT−RT信号をM
と称する。 第1図に示す通り、2個のチャネル信号はバッファ1
2,14、帯域フィルタ15、さらには差動対数変換器22に加
えられる(その場合フィルタを通った信号は第5A図、第
5B図に示す通り整流器102,104によって整流される)。
信号量LTの小部分kは量RTに加算され、また信号量RTの
小部分kは量LTに加算される。DLRの値はブロック22の
中の式により計算される。小さな漏話信号を故意に導入
する理由は以下に述べる。 フィルタを通ってから、チャネル信号は加算器16,18
にも加えられ、ここで加算器16は2個のチャネル信号の
和に等しい出力Pを与え、または加算器18は2個のチャ
ネル信号間の差に等しい出力Mを与えるが、次にチャネ
ル信号は対数変換器24に加えられる、信号量Mの小部分
kは量Pに加算され、信号量Pの小部分kは量Mに加算
される。DCSの値は次にブロック24の中の式により計算
される。 変換器22および24はそれぞれ出力DLRならびにDCSを供
給する。説明の目的で、導入される小さな漏話信号は目
下無視する。かくて、出力信号DLRはLTとRTの振幅比の
aを底とする対数(aは定数)であり、またDCSはLT,R
Tの和Pの振幅とその差Mの振幅との比のaを底とする
対数に等しい。信号DLRおよびDCSは、LTとRT間およびそ
れらの和と差間で優勢なものを振幅で示し、以下優勢信
号と呼ぶ。 信号RT,Mの1つが極めて小になるとき、優勢信号の1
つ又は双方は分母にRTおよびMを持つ対数比であるの
で、理論的に極めて大きくなり得る。しかし実際の問題
として、雑音は大部分のデコーダ媒体に存在する。かか
る雑音は優勢信号DLR,DCSを定めるために比の分母にあ
る信号RT,Mに加算される。換言すれば、デコーダ・シス
テムにある雑音はデコーダの方向づけ特性を決定する。
かかる雑音は任意なものであるため、同特定が望ましく
ない任意な要素で制御されるようになる。同じことは、
信号LT,Pが極めて小さい場合にもあてはまる。かかる望
ましくない任意の方向づけを回避するために、小さな漏
話信号を故意に導入する。したがって、LT,RT,Pまたは
Mが小であるとき、対応する優勢信号は比±log a kに
近づく。約0.1のkの値は満足であるといえる。 抵抗器42とコンデンサ44は信号DLRの遅延回路を構成
し、抵抗器46とコンデンサ48は信号DCSの遅延回路を構
成する。2個の遅延回路は、しきい(閾)値回路56によ
って制御されるスイッチ52,54によりスイッチ・オンさ
れたりスイッチ・オフされる。これらの遅延回路、スイ
ッチおよび閾値回路の機能は、デコーダ10の作動を説明
した後で以下に説明する。抵抗器62およびコンデンサ64
は信号DLRの平滑回路を構成し、抵抗器66およびコンデ
ンサ68は信号DCSの平滑回路を構成する。1つの実施例
において、2個の平滑回路はおのおの約20ミリ秒の時定
数を有している。 平滑回路によって平滑にされた後で、DLRは逆極性の
2個の半波整流器82,84に加えられる。かくしてLTがRT
より大きな振幅を有するならば、信号DLRは整流器84に
よって阻止されるが整流器82によって通される。整流器
82によって通される信号は、さらにインバータ89により
反転されて信号ELを与える。逆に、RTがLTより大きな振
幅を有するならば、信号DLRは整流器84によって通され
るが整流器82によって阻止される。このようにして、整
流器82および84は2個の方向制御信号ELおよびERを提供
するが、これらの信号はそれぞれ正であるとき優勢信号
DLRの反転値でありかつそれが負であるとき優勢信号DLR
の値である。DLRの値が正であるとき整流器82の出力を
反転させることによって、制御信号EL,ERはいずれも負
である。同様な方法で、反対極性の半波整流86,88およ
び整流器86に接続されるインバータ89は平滑にされた後
で優勢信号DCSから負の方向制御信号ECおよびESを提供
するが、この場合ESは負であるときDCSの値でありかつE
Cは正であるときDCSの反転値である。 要約すると、優勢信号DLRおよびDCSならびに方向制御
信号EL,EC,ERおよびESは下記の通りである。 ただしR=LT+RT,M=LT−RT。 またkは1よりはるかに小さい定数であり、aは定数
である。 方向制御信号EL,EC,ER,ESおよび2個のチャネル信
号から4個の出力L′,R′,C′およびS′を得るアルゴ
リズムをこれから説明する。2個の各信号RTおよびL
Tと、第2定数bと制御信号EL,ER,ECまたはESの中の
1個との積に等しいまで累乗した第1定数とで乗算を行
う。第1定数としては対数変換器22,24の底aを選択す
るのが好都合であるが、言うまでもなく他の定数を代わ
りに選択することができる。乗算における指数項(スケ
ーラ)は以下の通り定義される。 FL=abEL FR=abER FC=abEC FS=abES 制御符号EL,ER,EC,ESをE信号と総称し、指数項
FL,FR,FC,FSをF項と総称してもよい。 ベクトルVは1×5マトリクス〔1 FL FC FR FS〕
によって定められる。 次に出力L′は下記の式により与えられる。 ただしGTは5×2マトリクスである。同様に出力
C′,R′およびS′は下記の式によって定められる。 以下マトリクスGL,GR,GC,GSをマトリクスGと総称
する。 第8図は上記マトリクスの式を直接実現する本発明の
別な実施例を示すデコーダ用マトリクス回路300のブロ
ック図である。第8図のマトリクス回路は上記マトリク
スの式の形で本発明の作動を一段と明確に示すが、下記
の理由で第1図のマトリクス回路100ほど好都合ではな
い。第8図及び第1図に関して、整流器82〜88からの4
個の方向制御信号EL,EC,ER,ESはそれぞれ増幅回路30
2,304,306,308に加えられ、ここでおのおの定数bだけ
増幅され、次に4個の累乗回路312,314,316,318に加え
られてここでそれらは対数変換器22,24と具合よく同じ
底aに対して累乗される。かくて累乗回路312〜318は出
力FL,FC,FR,FSを式(1)〜(4)の4個のマトリク
ス乗算のV×G部分を行うマトリクス乗算回路320に提
供する。回路320は、4個の出力に加えるべきチャネル
信号の割合を決定する出力信号を提供する。これらの信
号は8個の4象限乗算器に加えられ、ここで4個の出力
L′,C′,R′,S′を与えるためにLT,RTを掛ける。 上記の説明から明らかであると思うが、回路300は4
個の出力に関するマトリクス方程式(1)〜(4)に厳
密に従う。しかし、下記に説明される第1図のマトリク
ス回路に比べて、回路300が不都合なのは、複雑で高価
な4象限乗算器を含むからである。第1図の乗算器71〜
78は2象限乗算器を必要とするに過ぎない。 上記のデコード方程式(1)〜(4)におけるマトリ
クス乗算の結果は、第1図の可変マトリクス・デコーダ
10でも得られる。別個に4個の累乗回路312,318と8個
の乗算器とを使用する代わりに、2つの機能を組み合わ
せることが可能である。即ち印加される制御電圧の指数
に比例する利得を有する乗算器又は電圧制御増幅器を使
用することによって、この累乗計算を乗算を行う同一要
素内で行う。かかる指数に応答する電圧制御増幅器とし
ては、フィリップスTDA 1074A型がある。 第1図から、マトリクス回路100はおのおの2個の入
力を持つ8個の乗算回路71〜78を備えている。チャネル
信号LTは乗算器71〜74に加えられ、チャネル信号RTは乗
算器75〜78の入力に加えられる。 次に方向制御信号EC,ESはそれぞれ乗算器74,78およ
び72,76の残りの入力に加えられる。方向制御信号EL,E
Rも同様に乗算器71,72及び73,77の残りの入力にそれぞ
れ加えられる。乗算器71,72,73,74は、出力マトリクス
回路90に4個の積信号を提供するために、上述の方法で
LTに方向制御信号EL,ER,EC,ESの指数関数信号FL,
FR,FC,ESを掛ける。 乗算器75,76,77,78は、出力マトリクス回路90に4個
の付加的積信号を提供するために、上述の方法でRTに方
向制御信号EL,ER,EC,ESの指数関数信号FL,FR,FC,
ESを掛ける。2個のチャネル信号LTおよびRTは同回路90
にも加えられる。次に回路90は、その時点での可変マト
リクス・デコーダ10の出力信号である4個の出力L′,
C′,R′,S′を提供するために当該10個の信号の加重合
計を提供する。これらの4個の出力は第8図のマトリク
ス回路300のものと同一である。 上記マトリクス方程式(1)〜(4)において、マト
リクスVは上述の方法で2個のチャネル信号LT,RTから
得られる方向情報を提供する。4個のマトリクスGL,
GR,GC,GSは、出力信号の方向特性を増強するためにど
のような方法でこの情報を用いるかを定める。方向情報
のいくらかが符号化の過程で失われているので、LT,RT
およびマトリクスVに含まれる方向情報は、出力L′,
R′,C′,S′の方向特性を完全に定めるには不適当であ
る。従って、マトリクスVによって同じ方向情報が提供
されることを前提とすれば、4個の出力としてある範囲
の値を採用できる。Gマトリクスは各出力を、マトリク
スVの各成分に対して与えられた値に対応する唯一の値
に制限し、Gマトリクスはさらに4個の出力の方向音効
果を定めるとともに方向づけを行う。 上記から明らかな通り、マトリクスVによって一定の
方向情報が提供されることを前提とすれば、4個の出力
の値を完全に設定するために、更に条件を設定しなけれ
ばならない。これらの条件は、LT,RT,PすなわちLT+
RT,およびMすなわちLT−RTの特定な値において4個の
各出力に現われるLTおよびRTの割合を特定することによ
って設定される。これらの条件でGマトリクスの係数が
決定される結果、当該Gマトリクスを用いる上記4個の
マトリクス方程式により、LT,RT,P,Mの特定な値に対す
る出力においてLT,RTに対し所望の割合が提供される。
好適な実施例では、これらの条件は下記のマトリクス方
程式によって設定される。 Q×GL=HL (5) Q×GR=HR (6) Q×GC=HC (7) Q×GS=HS (8) ここでQは5×5マトリクス、HL,HR,HC,HSは5×2
マトリクスである。以下HL,HR,HC,HSを総称してHマ
トリクスと呼ぶ。 LT,RT,P,Mの5組の値に対応する4個の出力チャネル
において、LTおよびRTの割合を与える1組のHマトリク
スを以下に示す。 LT,RT,P,Mの5組の値は下記の通りである。 1.LTおよびRTの大きさは相等しく、P,Mの大きさも相等
しい。したがってFL=FR=FC=FS=1となる。Vマトリ
クスは〔11111〕である。これは非方向づけ条件として
知られている。Vが方向づけ情報を含まないからであ
る。 2.LTは非ゼロ、RTはゼロ、P,Mは等しい振幅を持つ。こ
れは左方向づけと呼べる。Vマトリクスは〔10111〕で
ある。 3.Pは非ゼロ、Mはゼロである。LT,RTは等しい振幅を
持つ。マトリクスVは〔11011〕である。 4.RTは非ゼロで、LTはゼロ、PとMは同一振幅を有す
る。これは右方向づけと呼べる。Vマトリクスは〔1110
1〕である。 5.Mは非ゼロであるがPはゼロである。LTおよびRTは等
しい振幅を持つ。マトリクスはV〔11110〕である。 Qマトリクスは、上記5個のVマトリクスを順次に重
ねて配列することによって作らえ、すなわち 次に、GLは式Q×GL=HLから得られ、ここでHLの係数は
上に列記された値をとる。かくてHLの第1行は非方向づ
け条件中L′出力に現われるLTおよびRTの割合、 すなわち である。HLの第2行は上記の第2条件中L′出力に現わ
れるLT,RTの割合で、L′=1LT+0RT=LTである。HLの
第3行から第5行までは、それぞれ上に配列された第
3、第4、第5条件中L′出力に現われるLT,RTの割合
である。他の3個のマトリクスHC,HR,HSは上述のHLと
ほぼ同じ方法で上記5つの条件中C′,R′,S′出力に現
われるLT,RTの割合を与える。 QおよびHに対する上記の値を用いてGマトリクスを
解くと、Gの係数が下記の通り得られる。 上記のGマトリクスの組によって、マトリクス方程式
(1)〜(4)に示す通り、LT,RTにより提供される方
向情報にしたがって4個の出力信号の方向特性を増強す
る。上記から認められる通り、マトリクス方程式(1)
〜(4)には2個の定数aおよびbがある。しかし、8
個の乗算器による累乗で変換器22,24の対数変換が打ち
消されるので、方程式の定数aがなくなる。定数bはデ
コーダにある制御回路の各段における利得に左右され
る。上記Gの値の組に対しては、出力の方向特性はbが
約0.839であるときに最適となろう。明らかに、bの最
適値はHマトリクスの値と共に変化する。 下記に示す一組のHマトリクスを代わりに用いてもよ
い。 上記一組のマトリクスを用いて2個のチャネル信号を
復号する場合には、定数bが約1.303であることが望ま
しい。 第2A図に示すような4つの仮想スピーカ位置を円で結
んだ仮想聴取区域内の見かけの音声位置を表わすのに移
動角度が用いられる。左スピーカは位置0°、中央スピ
ーカは90°、右スピーカは180°そしてサラウンドスピ
ーカは270°に割り当てられる。かくして0°から180°
まで移動される音源は左スピーカで現われ始め、中央ス
ピーカに向って円周上を時計方向に進み、さらに続いて
右スピーカに進む。音源が例えば左から中央に移動され
るとき、右およびサラウンドスピーカからの出力は音の
位置ぎめを妨げないように非常な低レベルに保たれる。
bおよびGに対する上記一組の値により結果的に漏話レ
ベルは非常に低下する。これは例えば、第2B図から分か
るように、移動によるレベル操作を行わないスピーカか
らの漏話は最大約−35dBの振幅を有する。第3図は0°
から180°までの移動角度における制御信号FL,FCおよ
びFRの値を示す。第4図は復号済の角度誤差が180°の
範囲中約2.5°に過ぎないことを示す。これは音声の符
号化される角度と復号される音声で聴取される角度との
間の角度誤差である。 抵抗器42,コンデンサ44および抵抗器46,コンデンサ48
ならびに2個のスイッチ52,54から成る2個の遅延回路
の機能をこれから説明する。優勢情報を表わす2個の信
号DLR,DCSは閾値検出回路56に供給される。2個の優勢
信号がいずれも一定の定められた閾値以下として検出さ
れる場合、これは優勢信号が検出されていないことを表
わし、方向情報が2個のチャネル信号から得られないこ
とを示す。かかる状況では、前の時間周期中に加えられ
た方向づけを維持することが望ましい。かくて、すべて
の優勢信号が閾値より低い状態を回路56が検出すると
き、それによってスイッチ52および54は2個の遅延回路
を含むように94から96の位置に切り換わる。出力L′,
C′,R′,S′はしたがって、2個の遅延回路の時定数に
よって定められる時間周期の間、当該現レベルに保たれ
る。 第5A図および第5B図は、各差動対数変換器22,24の2
つの代替回路である。第5A図に示す通り、2個の入力信
号(LT,RTまたはPおよびMのいずれか)は全波整流器
102,104によって整流される。整流された信号の小部分
kは減衰器130および加算器132によって漏話信号として
加算され、合成信号は次に2個の対数回路106,108に供
給されるが、回路の出力は同回路106および108の出力間
の差を与える加算器110に加えられる。第5B図は変換器2
2,24の好適実施例を示す差動対数変換器の概略回路図で
ある。信号対(LT,RTまたはP,M)は整流器102,104によ
って整流される。整流された信号の小部分kは次に加算
され、加算済信号は2個のバイポーラ・トランジスタ11
2および114のエミッタにそれぞれ加えられる。トランジ
スタ112および114のエミッタはそれぞれ演算増幅器116
の正および負の入力にも接続されるが、同増幅器の出力
は抵抗器112を介してトランジスタ114のベースに接続さ
れ、トランジスタ114のベースから固定の基準電圧まで
の抵抗器124は減衰器を形成する。トランジスタ112のベ
ースは事実上同じ固定基準電圧に接続される。 演算増幅器116はトランジスタ112および114のエミッ
タを同じ電圧に保とうと努める。簡単にするため、導入
される漏話の小部分は第5B図に関する下記の説明では省
略する。トランジスタ112および114は同一であるように
選択されるので、LTとRTとの大きさが等しいときは、接
続点120の出力電圧は基準電圧に事実上等しい。LTとRT
との大きさがトランジスタ112および整流器102を流れる
電流を増加されるようなものであるならば、トランジス
タ112のエミッタにおける電圧はさらに負となる。演算
増幅器116はトランジスタ114のベースにおける電圧を減
少させることによって、トランジスタ114のエミッタを
トランジスタ112のエミッタに整合させる。したがって
接続点120における変換器の出力電圧はトランジスタ11
2,114のベースにおける基準電圧に関して減少する。他
方では、RTの大きさがLTの大きさに関して増加し、それ
によってトランジスタ114を流れる電流が増加するなら
ば、これはトランジスタ114のベースとエミッタとの間
の電圧差を増加させる。トランジスタ112のエミッタに
おける電圧は不変に保たれる。演算増幅器116はトラン
ジスタ114のエミッタをトランジスタ112のエミッタに整
合させるので、トランジスタ114のエミッタにおける電
圧も不変に保たれる。したがって、トランジスタ114を
流れるコレクタ電流が増加するとき、接続点120におけ
る出力電圧は増加して、トランジスタ114のベースにお
ける電圧を上昇させる。接続点120における出力電圧
は、トランジスタ114を流れるコレクタ−エミッタ電流
の対数として変化する。したがって、接続点120におけ
る出力電圧はLTおよびRTの振幅比の対数に比例する。 第6図は第1図の閾値検出回路56の概略回路図であ
る。第6図に示す通り、接続点150は外部電源(図示さ
れていない)によって第5B図の基準電圧に等しい基準電
圧に保たれる。第6図に関する下記説明において、接続
点150における電圧よりも大きな電圧は正電圧として定
義され、それより小さい電圧は負電圧と定義される。ダ
イオード152,154および抵抗器156,158,162,164ならびに
DC電圧源166によって、接続点170は接続点150の基準電
圧より少し高い固定の正電圧に保たれ、また接続点172
は接続点150の基準電圧より少し低い固定の負電圧に保
たれる。接続点170,172の電圧は該検出回路の閾値電圧
をセットする。信号DLRは比較器174,176の負および正入
力にそれぞれ加えられる。比較器174の正入力は接続点1
70に接続され、比較器176の負入力は接続点172接続され
る。したがって、もし信号DLRが正でありかつ接続点170
の電圧よりも大きければ、比較器174の出力がローにさ
れる。同様に、信号DLRが負でありかつ接続点172の電圧
よりも小であれば、比較器176の出力もローにされる。
比較器174および176の出力は共に接続される。信号DCS
が一定の固定閾値より低いかどうかを検出するために、
もう1つの同様な回路が使用されることがある。信号D
CSがかかる回路にセットされた閾値よりも高いときは、
比較器178,180の出力はローにされる。4個の比較器17
4,176,178および180はすべて出力で接続されているの
で、優位信号DLR,DCSがセットされた閾値のどれでも1
つを越えて、優勢情報の存在を示すならば、これにより
比較器の出力は1つはローにされ、したがってスイッチ
52,54は位置94に置かれる。かくて、優勢情報が存在す
るときは必ず、両遅延回路は信号路からスイッチ・オフ
される。優勢情報が存在せず、したがって優勢信号が第
6図の回路によりセットされた閾値内であるときは、比
較器174,176,178,180の出力はどれもローになれない。
かくて、ハイ信号がスイッチ52,54に送られてそれらは
位置96にスイッチされ、それによって2個の遅延回路を
スイッチ・オンして既存の方向パターンが保たれる。 上記のような遅延を導入するオン・オフ法を用いる代
わりに、優勢情報の程度と共に変化する可変時定数を有
する遅延回路を用いることができる。第7A図、第7B図は
この方法を示す。第7A図に示す通り、優勢信号DLRは整
流器202によって整流され、かつ増幅器204によって増幅
される。整流・増幅された信号はDCSから得られる同様
な信号に加えられて、次に導入される遅延時定数を変え
る可変抵抗206および207の両方を変えるのに用いられ
る。時定数は信号DLRとDCSとの大きさの和に反比例す
る。第1図の部品42,44,46,48,52,54,56,62,64,66,68は
第7A図の回路に置き替えられ、ここで出力230は整流器8
2,84に加えられ、出力232は整流器86,88に加えられる。 第7B図は第7A図の遅延回路にある可変抵抗器の特別な
実施例であり、ここで同一部品は同じ数字によって表わ
される。可変抵抗206および207は、RCA部品番号CA3080
のような演算相互コンダクタンス増幅器を用いて第7B図
に示す通り実現される。この増幅器の正入力はDLRまた
はDCSのいずれかに接続され、負入力は2個の抵抗器208
および210の接続点に接続される。かかる回路は2個の
抵抗器の和に等しい最大抵抗と、増幅器の最大利得によ
り定められる最小抵抗とを有する。正の入出力間の電圧
差の一部は増幅器212によって増幅されて負荷、この場
合はコンデンサ216に電流として供給される。増幅器の
相互コンダクタンスの増加は接続点220と222との間の与
えられた電圧差に対し負荷に印加される電流の量を増加
させ、負荷に掛かる実効抵抗を減少させる。 第7C図は優勢信号の大きさによって遅延時間を変える
好適な実施例を示す。上記に列挙された部品42〜68が第
7C図の回路に置き替えられるときは、第1図は本出願の
可変マトリクス・デコーダの好適な実施例である。第7C
図の遅延回路は第7A図のそれに若干似ているので、両図
において同一部品は同じ数字で参照される。第7A図の通
り、2個の優勢信号は整流・増幅されて、次に2個の可
変抵抗器250の抵抗を制御する制御信号を接続点218で作
るように加算される。第7A図のような単一のコンデンサ
に接続される代わりに、第7C図の可変抵抗器はおのおの
2個のコンデンサ254,258ならびに2個の抵抗器256,260
に接続される。抵抗器260は入力DLRまたはDCSにも接続
されている。2個の優勢信号を遅延させる2個の通路は
同じであるので、1つだけ、例えばDLRの説明で充分で
ある。 チャネル信号に方向情報が存在するとき、接続点218
における制御信号は有意な振幅を有する。これは可変抵
抗器の抵抗を減少させるとともにコンデンサ254を充電
させる。コンデンサ254のキャパシタンスは比較的小さ
いので、その電圧は優勢信号に速やかに応答し、かかる
電圧は第1図について上記説明の通り整流器82,84によ
って整流されるようにバッファ252によって送られ、次
にマトリクス回路100に送られる。コンデンサ254が充電
される間、コンデンサ258も抵抗器250,256から成る第1
通路および抵抗器260を通る第2通路により充電され
る。しかし、コンデンサ258のキャパシタンスは大きい
ので、その電圧は優勢信号の平均値を表わす。チャネル
信号に優勢情報がほとんどまたは全くないときは、接続
点218の制御信号は0または0近くまで降下する。これ
は可変抵抗器250の抵抗を大きな値まで増加させるの
で、それらは基本的に開路を表わす。コンデンサ254は
抵抗器256を通して速やかに放電するので、出力230,232
は第7C図の回路の両分岐にあるコンデンサ258の両端の
電圧である。 優勢情報がほとんどまたは全くない場合は、優勢信号
DLRは本質的に0または0に近い。したがって、コンデ
ンサ258は抵抗器260を通して放電されるので、チャネル
信号が十分長い時間方向情報を含まないならば、コンデ
ンサ258は完全に放電され、可変マトリクス・デコーダ1
0は本質的に非方向づけ状態に戻る。 第7D図は相互コンダクタンス増幅器264を用いる可変
抵抗器250の実施例である。第7C図、第7D図の同じ部品
は同じ数字で示されている。バッファ252の出力は相互
コンダクタンス増幅器264の反転入力に帰還されるの
で、増幅器は接続点218に加えられる制御信号に反比例
して変化する抵抗を持つ可変抵抗器となる。 上記説明において、2個のチャネル信号のみが記録さ
れ、復号される。言うまでもないと思うが、3個以上の
チャネル信号が記録されるならば、本発明は方向感を増
強するために同じように機能する。3個以上のチャネル
信号が記録されると、信号は対の形にまとめられ、各対
は上記LT,RTと同じように処理される。 上記において、4個の出力L′,R′,C′およびS′は
背景で記載の通り映画館に置かれるスピーカに適用され
る。本発明はビデオ・カセットまたはビデオ・ディスク
あるいは他の消費者媒体の映画を含め、適切な符号化済
み記録物の4チャネル再生を提供する家庭用としても使
用される。適当な組のGマトリクスを選択することによ
って、部屋の隅に置かれるスピーカを駆動する信号を提
供するデコーダを作ることも可能である。すべてのかか
る構成は、本発明の範囲内である。 第9図は、本発明を説明する分割帯域可変マトリクス
・デコーダ400のブロク図である。第9図に示す通り、
本デコーダ400はそれぞれ第1図について前述のように
作られるが上述の通り第7C図によって変形される2個の
デコーダ402,404を含む。2個のチャネル信号LT,RTは
おのおのクロスオーバ・フィルタ406および408を通され
る。2個のクロスオーバ・フィルタは同じクロスオーバ
周波数を有することが望ましい。クロスオーバ周波数よ
り高いLT,RTの周波数成分はデコーダ402に供給され
て、出力L′,C′,R′,S′の高周波成分を得る。クロス
オーバ周波数により低い周波数を持つ成分であるLT,RT
の低周波成分はデコーダ404に供給されて、出力の低周
波成分を得る。次に加算器412は、L′の高・低周波成
分を加算して出力L′を与える。同様に、加算器414〜4
18はおのおの対応する高・低周波数成分を加算して出力
C′,R′,S′を与える。 映画館のような応用では、俳優からの音声信号のみの
方向感だけ増強し、音楽その他の背景音の方向感を増強
しないことが望ましい場合がある。音声信号は普通、低
い周波数範囲にあり、一般に中央のスピーカに向けられ
る。かくて、2個のフィルタのクロスオーバ周波数は、
中央のスピーカに向けられる信号がデコーダ404によっ
てのみ復号され、デコーダ402によっては復号されない
ように選択することが望ましい場合がある。かくて、音
声信号およびその周波数範囲内にある背景信号は、デコ
ーダ404によって完全に処理されて、音声信号の方向効
果が増強され、同時に高い周波数の背景信号が間違って
働かないようにされる。これは原プログラムの一段と真
実に近い印象を作り、この場合音声信号は本来前方ステ
ージから出るのに対し、背景音は多くの方向から出る。 2個のフィルタ406,408のクロスオーバ周波数はLT,R
Tの優勢条件によって変わることがある。分割帯域可変
マトリクス・デコーダの1つの望ましい結果は、2個の
フィルタの共通クロスオーバ周波数が中央スピーカに向
けられる信号の周波数帯の最上端となることである。か
くて、2個のチャネル信号は中央スピーカに向けられる
信号の周波数帯を検出する検出器420に供給される。次
に検出器420は、クロスオーバ周波数がいつでも中央ス
ピーカに向けられる信号の周波数帯の最上端と事実上一
致するように、クロスオーバ周波数をずらす2個のフィ
ルタに加えられる制御信号を供給する。 第9図の回路の1つの特別な実施例は、2個のフィル
タのクロスオーバ周波数が移動される結果、LT,RTの低
周波部分から上記のように得られた優勢信号DCSがこれ
らのチャネル信号の高周波部分から得られた優勢信号D
CSに対して大きな一定の比(例えば10:1)を有する場合
には、中央スピーカ向けに予定される信号成分の大部分
はクロスオーバ周波数より低い低周波数領域内にあると
いう認識に基づいている。かかる環境において、クロス
オーバ周波数は中央スピーカに向けられる周波数帯の最
上端とほぼ一致する。 中央または周囲チャネルの優勢度を示す信号DCSはチ
ャネル信号の低・高周波両部分について、デコーダ402
および404から既に入手し得るので、第9図の分割帯域
可変マトリクス・デコーダ400は、第10図の実施例のよ
うにデコーダから既に入手し得る信号を利用することに
よって簡単に実施することができる。かくて、中央およ
び周囲チャネルの高周波部分に優勢状態があるなら、そ
れを示す優勢信号DHPCSはデコーダ402によって提供され
る。低周波部分の対応する優勢信号DLPCSはデコーダ404
によって提供される。優勢信号DLPCSは減衰器432によっ
て減衰され、次に優勢信号DHPCSから減算される。その
差は次に、電圧制御増幅器436に加えられる。優勢信号D
LPCSは半波整流器及びフィルタ回路434を通されるの
で、増幅器436の利得はDLPCSの中央優勢状態の存在によ
って制御される。増幅器436の出力は定電圧Vsetに加え
られ、次にクロスオーバ周波数をずらす2個のフィルタ
406,408に加えられる。 中央チャネルに向けられた信号の周波数範囲が変わる
と、2個の優勢信号DHPCSおよびDLPCSの値が変わり、こ
れはフィルタ406,408に加えられる制御信号の値を変え
る。2個のフィルタのクロスオーバ周波数が次に変えら
れ、これは順次2個の優勢信号の値を変えて、2個の信
号間の一定比をを保つ。DLPCS対DHPCSの比10:1は満足な
ものといえる。DLPCSが小であるように低周波数範囲内
に中央優勢状態がほとんどまたは全くないときは、クロ
スオーバ周波数をずらさないようにすることが望まし
い。このような場合、増幅器436に加えられるDLPCSの大
きさは小さく、それによって増幅器の利得は0または0
近くまで減少し、クロスオーバ周波数のずれを阻止す
る。低周波部分の中央チャネル用信号の優位がない場
合、定電圧Vsetが2個のフィルタに加えられて、クロス
オーバ周波数を特定の値にセットする。 デコーダ402,404にデコードされた後、各出力信号の
高・低周波部分は4個の加算器442〜448の中の1個によ
って加算され、4個の出力信号L′,C′,R′およびS′
を生じる。以下に説明する理由で、チャネルの若干に非
常に低い周波信号成分を一様に分布することが望まし
い。この理由で、出力L′,C′およびR′は下記の低域
フィルタ474の遮断周波数に合う遮断周波数を持つフィ
ルタ452〜456を通す。 第10図は本発明のもう1つの面を示す。この面は、例
えば150Hz以下のような低周波信号では、信号が1つの
方向だけから来る場合でも、聴取者はかかる信号の方向
を位置づけることが難しい。この理由で、非常に低い低
周波信号の方向感を増強することは不要である。さら
に、方向づけが行われる場合かかる低周波信号は1個の
スピーカに集中されて過負荷を生じさせる。これらの理
由で、非常に低い周波信号成分は一様に分布させること
が望ましい。第10図に示す通り、チャネル信号は加算器
472によって加算され、低い遮断周波数(例えば150Hz)
を持つ低域フィルタ474を通す。次に非常に低い周波信
号成分は減衰器476によって減衰され、次に加算器482,4
84,486によって出力L′,C′,R′に加えられる。減衰器
476は、非常に低い周波信号を以前の電力レベルの1/3ま
で減少させるような減衰を行う。このようにして、非常
に低い周波信号は出力チャネルL′,C′,R′に一様に分
布される。チャネルC′のスピーカのような単一スピー
カの過負荷は回避される。 復号のために非常に低い周波数を分離することによっ
て、可変マトリクス・デコーダ10が第10図の方式内にデ
コーダ402又は404として組み込まれるとき、第1図の可
変マトリクス・デコーダ10により復号された信号の周波
数範囲を制限することが可能である。この理由で、チャ
ネル信号は、対数変換器22,24に加えられる前に、まず
第1図の帯域フィルタ15を通す。これは可変マトリクス
・デコーダ10に対する要件を減少させ、復号動作の質を
改善する。 回路の実施および方法の上記解説はそれを説明するた
めのものに過ぎず、装置、方法および実施の詳細につい
て各種の変更が特許請求の範囲内で可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を示すデコーダ方式のブロック図、第2A
図は第2B図、第3図および第4図のグラフを説明する4
個のスピーカの仮想位置の略図、第2B図は2個のチャネ
ル入力信号にある方向情報の関数として4個のチャネル
出力を示すグラフ、第3図はチャネル信号の方向情報の
関数として制御電圧の変化を示すグラフ、第4図は認め
られる角度とチャネル出力との間の誤差角と情報のコー
ド化された方向との関係を示すグラフ、第5A図および第
5B図はそれぞれ2個の信号の振幅比の対数を与える2つ
の代替回路を示すブロック図ならびに概略回路図、第6
図は本発明を示す第1図のデコーダ用の限界検出回路の
概略回路図、第7A図は本発明を示す第1図のデコーダに
用いるのに適した可変遅延回路の概略回路図、第7B図は
第7A図の遅延回路の特定の実施例の概略回路図、第7C図
は本発明の好適な実施例を示す第1図のデコーダに用い
るのに適した可変遅延回路の概略回路図、第7D図は第7C
図の遅延回路の特定な実施例の概略回路図、第8図は本
発明の別な実施例を示す可変マトリクス・デコーダに用
いるのに適したマトリクス回路のブロック図、第9図は
本発明のもう1つの面を示す分割帯域可変マトリクス・
デコーダのブロック図、第10図は第9図のデコーダの1
つの実施例を示すとともに本発明のなおもう1つの面を
示す分割帯域可変マトリクス・デコーダの一段と詳細な
ブロック図である。 10……可変マトリクス・デコーダ 22,24……差動対数変換器 90……出力マトリクス回路 200……平均化回路 100,300……マトリクス回路 400……分割帯域可変マトリクス・デコーダ
図は第2B図、第3図および第4図のグラフを説明する4
個のスピーカの仮想位置の略図、第2B図は2個のチャネ
ル入力信号にある方向情報の関数として4個のチャネル
出力を示すグラフ、第3図はチャネル信号の方向情報の
関数として制御電圧の変化を示すグラフ、第4図は認め
られる角度とチャネル出力との間の誤差角と情報のコー
ド化された方向との関係を示すグラフ、第5A図および第
5B図はそれぞれ2個の信号の振幅比の対数を与える2つ
の代替回路を示すブロック図ならびに概略回路図、第6
図は本発明を示す第1図のデコーダ用の限界検出回路の
概略回路図、第7A図は本発明を示す第1図のデコーダに
用いるのに適した可変遅延回路の概略回路図、第7B図は
第7A図の遅延回路の特定の実施例の概略回路図、第7C図
は本発明の好適な実施例を示す第1図のデコーダに用い
るのに適した可変遅延回路の概略回路図、第7D図は第7C
図の遅延回路の特定な実施例の概略回路図、第8図は本
発明の別な実施例を示す可変マトリクス・デコーダに用
いるのに適したマトリクス回路のブロック図、第9図は
本発明のもう1つの面を示す分割帯域可変マトリクス・
デコーダのブロック図、第10図は第9図のデコーダの1
つの実施例を示すとともに本発明のなおもう1つの面を
示す分割帯域可変マトリクス・デコーダの一段と詳細な
ブロック図である。 10……可変マトリクス・デコーダ 22,24……差動対数変換器 90……出力マトリクス回路 200……平均化回路 100,300……マトリクス回路 400……分割帯域可変マトリクス・デコーダ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 クレイグ・シー・トツド
アメリカ合衆国カリフオルニア州ミユ
ア・ビーチ、スター・ルート・ボツクス
458
(72)発明者 アイオアン・アール・アレン
アメリカ合衆国カリフオルニア州サン・
フランシスコ、ハムウエイ・テラス 18
(72)発明者 マーク・エフ・デビス
アメリカ合衆国カリフオルニア州パシフ
イシイア、マンザニタ・ドライブ 1110
(56)参考文献 特公 昭52−35282(JP,B2)
実公 昭47−513(JP,Y1)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.方向情報を含む少なくとも4つの入力信号が少なく
とも2チャネル信号に符号化される方向情報方式におい
て、該少なくとも2チャネル信号を復号するデコーダで
あって、 1対のチャンネル信号から少なくとも第1優勢信号DLR
を発生させる第1装置と、 該1対のチャンネル信号から少なくとも第2優勢信号D
CSを発生させる第2装置と、 前記少なくとも2チャネル信号及び前記少なくとも2つ
の優勢信号に応答して方向効果が高められる複数の出力
信号を発生させるマトリックス装置とから成り、 該2チャネル信号がLT及びRTであり、P=LT+RT、M=
LT−RT、a及びkが定数であって前記第1優勢信号及び
第2優勢信号が下式で表され、 前記マトリックス装置が下式により4つの方向制御信号
を導出する装置を含む、デコーダ。 2.前記マトリックス装置が、下式により定められる4
つの出力信号を発生させる、請求項1のデコーダ。 ここでVは1×5マトリックス[1 FL FR FC FS]、G
L、GR、GC、GSは先決係数による5×2マトリックス、
bは定数、FL、FR、FC、FSは下式で与えられる。 FL=abEL FR=abER FC=abEC FS=abES 3.前記マトリックス装置は、該積信号の各々がLT又は
RTとFL、FR、FC、FSのうちの1つとの積である、8つの
積信号を発生させる装置と、出力信号L′、C′、
R′、S′を得るために該8つの積信号の加重和を加算
する装置とをさらに含む、請求項2のデコーダ。 4.前記マトリックス装置が、EL、ER、EC、ES信号から
4つの信号FL、FR、FC、FSを発生させる装置と、マトリ
ックス乗算V×GL、V×GR、V×GC、V×GSを行う装置
とをさらに含む、請求項3のデコーダ。 5.方向情報を含む少なくとも4つの入力信号が少なく
とも2チャネル信号に符号化される方向情報方式におい
て、該少なくとも2チャネル信号を復号する方法であっ
て、 1対のチャンネル信号から少なくとも第1優勢信号DLR
を発生させ、 該1対のチャンネル信号から少なくとも第2優勢信号D
CSを発生させ、 前記少なくとも2チャネル信号及び前記少なくとも2つ
の優勢信号に応答して方向効果が高められる複数の出力
信号を発生させることから成り、該2チャネル信号がLT
及びRTであり、P=LT+RT、M=LT−RT、a及びkが定
数であって前記第1優勢信号及び第2優勢信号が下式で
表され、 前記出力信号発生段階が下式により4つの方向制御信号
を導出することを含む、復号方法。 6.前記出力信号発生段階が、下式により定められる4
つの出力信号を発生させる、請求項5の方法。 ここでVは1×5マトリックス[1 FL FR FC FS]、G
L、GR、GC、GSは先決係数による5×2マトリックス、
bは定数、FL、FR、FC、FSが下式で与えられる。 FL=abEL FR=abER FC=abEC FS=abES 7.前記出力信号発生段階は、積信号の各々がLT又はRT
とFL、FR、FC、FSのうちの1つとの積である、8つの積
信号を発生させ、出力信号L′、C′、R′、S′を得
るために該8つの積信号の加重和を加算することをさら
に含む、請求項6の方法。 8.前記出力信号発生段階が、EL、ER、EC、ES信号から
4つの信号FL、FR、FC、FSを発生させ、マトリックス乗
算V×GL、V×GR、V×GC、V×GSを行うことをさらに
含む、請求項7の方法。
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US708982 | 1985-03-07 | ||
US833120 | 1986-02-26 | ||
US06/833,120 US4799260A (en) | 1985-03-07 | 1986-02-26 | Variable matrix decoder |
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JP61050251A Expired - Lifetime JP2824642B2 (ja) | 1985-03-07 | 1986-03-07 | 可変マトリクス・デコーダ |
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GB (2) | GB2174275B (ja) |
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