JP2823766B2 - ピックアップ送り装置 - Google Patents

ピックアップ送り装置

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JP2823766B2
JP2823766B2 JP5007920A JP792093A JP2823766B2 JP 2823766 B2 JP2823766 B2 JP 2823766B2 JP 5007920 A JP5007920 A JP 5007920A JP 792093 A JP792093 A JP 792093A JP 2823766 B2 JP2823766 B2 JP 2823766B2
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健治 岩本
公彦 末沢
秀夫 吉田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディスク装置等におい
てピックアップを移動させるピックアップ送り装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、光ディスク装置や光磁気ディ
スク装置には、記録・再生時等に記録媒体に光を照射す
るピックアップが設けられている。ピックアップは、通
常上記のディスク装置内で円盤状の記録媒体の半径方向
に移動するように、ピックアップ送り装置により駆動さ
れるようになっている。次に、ピックアップの駆動源と
して超音波モータを備えたピックアップ送り装置につい
て説明する。
【0003】この種のピックアップ送り装置は、特開平
3−241534号公報に開示されており、図24に示
すように、ガイド軸101・101と、軸受102・1
02とを備えている。ガイド軸101・101は、ディ
スク103の半径方向に沿って互いに平行に配されてい
る。軸受102・102は、ピックアップ104の両側
部に設けられており、ガイド軸101・101が貫挿さ
れている。
【0004】図25に示すように、ガイド軸101は、
ガイド軸芯101aの周囲に圧電素子101bが取り巻
かれており、さらに圧電素子101bに振動板101c
が外嵌されている。振動板101cは、軸受102の内
壁に接触している。上記のガイド軸101・101が固
定子となるとともに、上記の軸受102・102が可動
子となることにより、超音波モータが構成されている。
【0005】上記のように構成される超音波モータに、
図示しない駆動回路により交流電圧を印加すると圧電素
子101bが曲げ振動を発生する。すると、軸受102
・102は、その振動によりガイド軸101・101に
沿って移動し、ディスク103の目的の位置まで送られ
る。そして、ピックアップ104は、目的の位置にてデ
ィスク103に対し記録または再生を行う。
【0006】ところで、一般に、ピックアップ送り装置
においては、故障等により、ピックアップが、ディスク
記録領域外の正規の停止位置で停止せずに駆動されると
駆動機構等と衝突して損傷するおそれがある。このよう
な不都合に対し、従来では、ピックアップが停止位置を
越えても損傷しないようにしたものがある。
【0007】例えば、実公昭63−41659号公報に
開示されているピックアップ送り装置は、送りネジを用
いた送り機構を採用したものであり、送りネジの両端部
のネジ山を小さくしている。このような構造により、ピ
ックアップが停止位置を越えて駆動されても、ピックア
ップが取り付けられた送り台が、ネジ部から非ネジ部に
変わる部分に衝突して損傷することがなくなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の超音波モータを
備えたピックアップ送り装置では、ピックアップ104
をスムーズに移動させるために、超音波モータの固定子
を兼ねるガイド軸101・101の寸法精度を厳密にす
る必要がある。ところが、上記のようなガイド軸101
を固定子とする構造を採用する場合、満足する加工精度
を得ることが容易ではなく、実質上ピックアップ送り装
置の量産化が困難であり、製造コストがかなりかさむと
いう問題がある。
【0009】また、超音波モータは摩擦駆動により動作
するものであり、このため、上記の構成においては、軸
受102がガイド軸101に対し常に圧接される必要が
ある。しかしながら、上記の構成では、そのような圧接
のための手段が設けられていないので、超音波モータが
その機能を十分に果たすことができない。ガイド軸10
1と軸受102とを密に接触させることにより圧接状態
を得ることが考えられるが、この場合は圧接力が強くな
り過ぎると軸受102としての機能が十分果たすことが
できなくなる。
【0010】さらに、上記のピックアップ送り装置は、
2本のガイド軸101・101でピックアップ104を
駆動する構造を有するため、ガイド軸101・101に
等しい大きさの振動を発生させる必要がある。したがっ
て、振動の大きさのバランスが崩れると、ピックアップ
104の送り駆動が困難になるという問題もある。
【0011】一方、上記の損傷防止機能を備えたピック
アップ送り装置では、送りネジのネジ山を両端部で小さ
くしているが、ピックアップがディスク記録領域外にま
で駆動された場合は、ネジ山とこれに螺合する割ナット
との螺合量が少なくなる。このため、再びピックアップ
をディスク記録領域内に移動させるには、かなりのトル
クを必要とする。また、ネジによる送り機構では、ネジ
部のバックラッシュ(ネジのガタ分)があるために、ピ
ックアップ駆動の追従性が悪くなるといった送り機構の
不備が生じる。
【0012】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、ピックアップの駆動源として超音波モータ
を用いるとともに、ピックアップの損傷防止機構を備え
たピックアップ送り装置において、安定してピックアッ
プを駆動する構造を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のピックアップ送
り装置は、上記の課題を解決するために、次の各構成を
採用することを特徴としている。
【0014】すなわち、請求項1に係るピックアップ送
り装置は、ピックアップをディスクの記録面と平行にデ
ィスクの半径方向に案内する案内手段と、ピックアップ
を案内手段に沿って往復移動させるための振動を発生す
る振動発生手段と、振動発生手段とピックアップとの間
に設けられ、振動発生手段の振動を受けてピックアップ
と同体にディスクの半径方向に移動する移動手段と、移
動手段に振動発生手段の振動が伝達されるように移動手
段を振動発生手段に押圧する押圧手段と、ディスクの記
録領域に対応するピックアップの有効移動領域外にある
ピックアップを上記有効移動領域内の方向へのみ移動さ
せる付勢力を発生する付勢手段とを備えており、付勢手
段の付勢力がピックアップの移動力に勝るように、移動
手段と振動発生手段との接触面積が上記有効記録領域内
より上記有効移動領域外で小さくなるようになされてい
る。
【0015】請求項2に係るピックアップ送り装置は、
上記の請求項1に係るピックアップ送り装置を基本とし
て、さらに、移動手段とピックアップとを連結し、移動
手段に生じた振動を吸収する緩衝手段を備えている。ま
た、請求項3に係るピックアップ送り装置は、上記の請
求項1に係るピックアップ送り装置において、押圧手段
に代えて、移動手段に振動発生手段の振動が伝達される
ように移動手段を振動発生手段に押圧するとともに、移
動手段とピックアップとを連結し移動手段に生じた振動
を吸収する押圧緩衝手段を備えている。
【0016】請求項4に係るピックアップ送り装置は、
ピックアップをディスクの記録面と平行にディスクの半
径方向に案内する案内手段と、ピックアップをディスク
の記録領域に対応する有効移動領域内で往復移動させる
ための振動を発生する第1振動発生手段と、上記有効移
動領域外にあるピックアップを上記有効移動領域内の方
向へのみ移動させるための振動を発生する第2振動発生
手段と、ピックアップに第1振動発生手段の振動が直接
伝達されるように第1振動発生手段をピックアップに押
圧する第1押圧手段と、ピックアップに第2振動発生手
段の振動が直接伝達されるように第2振動発生手段をピ
ックアップに押圧する第2押圧手段とを備えている。
【0017】請求項5に係るピックアップ送り装置は、
ピックアップをディスクの記録面と平行にディスクの半
径方向に案内する案内手段と、ピックアップをディスク
の記録領域に対応する有効移動領域内で往復移動させる
ための振動を発生する第1圧電素子を有して振動する第
1振動部と、上記有効移動領域外にあるピックアップを
上記有効移動領域内の方向へのみ移動させるための振動
を発生する第2圧電素子を有して振動する第2振動部と
を有している複合振動発生手段と、ピックアップに複合
振動発生手段の振動が直接伝達されるように複合振動発
生手段をピックアップに押圧する直接押圧手段とを備え
ている。
【0018】請求項6に係るピックアップ送り装置は、
ピックアップをディスクの記録面と平行にディスクの半
径方向に案内する案内手段と、ピックアップをディスク
の記録領域に対応する有効移動領域内で往復移動させる
ための振動を発生する第1圧電素子を有して振動する第
1振動部と、上記有効移動領域外にあるピックアップを
上記有効移動領域内の方向へのみ移動させるための振動
を発生する第2圧電素子を有して振動する第2振動部と
を有し、これらが連続的かつ一体的に形成されるととも
に、第1振動部と第2振動部との間に振動無発生部が設
けられている全領域振動発生手段と、ピックアップに全
領域振動発生手段の振動が直接伝達されるように全領域
振動発生手段をピックアップに押圧する全領域直接押圧
手段とを備えている。
【0019】
【作用】上記請求項1に係るピックアップ送り装置で
は、移動手段が押圧手段により振動発生手段に押圧され
ているので、振動発生手段が振動すると移動手段がその
振動によりディスクの半径方向に移動する。このとき、
ピックアップは、案内手段に沿って移動手段とともに移
動する。ピックアップが有効移動領域外に移動すると、
移動手段と振動発生手段との接触面積が有効移動領域内
より小さくなり、振動発生手段に伝達される振動が少な
くなってピックアップの移動力が低下する。そして、付
勢手段がの付勢力がピックアップの移動力に勝ると、ピ
ックアップは、付勢手段により有効移動領域内に送り返
される。
【0020】上記の構成によれば、振動発生手段が案内
手段と別体に設けられ、さらに押圧手段により移動手段
が振動発生手段に押圧されることで、振動発生手段の振
動がピックアップの駆動力として有効に伝達される。ま
た、付勢手段によりピックアップが有効移動領域外から
有効移動領域内に送り返されるので、ピックアップが有
効移動領域外における機構と衝突してピックアップを損
傷させるおそれもない。
【0021】上記請求項2に係るピックアップ装置は、
移動手段とピックアップとを連結し、移動手段に生じた
振動を吸収する緩衝手段を備えることにより、振動発生
手段で発生して移動手段に伝達された振動が緩衝手段に
より吸収される。それゆえ、ピックアップに伝達される
振動を大幅に軽減することができる。また、上記請求項
3に係るピックアップ送り装置は、押圧手段に代えて、
移動手段に振動発生手段の振動が伝達されるように移動
手段を振動発生手段に押圧するとともに、移動手段とピ
ックアップとを連結し移動手段に生じた振動を吸収する
押圧緩衝手段を備えることにより、押圧緩衝手段が上記
の押圧手段と緩衝手段とを兼ねるようになり、部品点数
の削減が図られる。
【0022】上記請求項4に係るピックアップ送り装置
では、ピックアップが第1押圧手段により第1振動発生
手段に押圧されているので、第1振動発生手段が振動す
るとピックアップがその振動によりディスクの半径方向
に案内手段に案内されて移動する。ピックアップは、第
2押圧手段により第2振動発生手段に押圧されているの
で、有効移動領域外に移動しても、第2振動発生手段の
発生する振動により有効移動領域内の方向へ移動させら
れる。それゆえ、ピックアップが有効移動領域外を移動
し続けてピックアップを損傷させることを回避すること
ができる。
【0023】上記請求項5に係るピックアップ送り装置
では、ピックアップが直接押圧手段により複合振動発生
手段に押圧されているので、第1圧電素子により第1振
動部が振動すると、ピックアップがその振動によりディ
スクの半径方向に案内手段に案内されて移動する。ピッ
クアップは、有効移動領域外に移動すると、第2圧電素
子により第2振動部に発生した振動により有効移動領域
内の方向に送り返される。それゆえ、ピックアップが有
効移動領域外を移動し続けてピックアップを損傷させる
ことを回避することができる。
【0024】上記請求項6に係るピックアップ送り装置
では、全領域振動発生手段において連続的かつ一体的に
形成された第1振動部と第2振動部との間に振動無発生
部が設けられていることにより、ピックアップが有効移
動領域外に移動を続けるとき、その振動無発生部に達す
るとピックアップの推進力が低下する。そして、ピック
アップは、第2振動部の振動により有効移動領域内に送
り返される。それゆえ、ピックアップが有効移動領域外
を移動し続けてピックアップを損傷させることを回避す
ることができる。しかも、第1振動部と第2振動部とが
連続的かつ一体的に形成されることにより、部品点数の
削減が図られる。
【0025】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の第1の実施例について図1ないし
図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、
本実施例を含む他の各実施例に対応する図において、同
一方向を示す場合は同じ符号を用いる。
【0026】本実施例に係るディスク装置は、図1およ
び図2に示すように、ガイド軸1・1を有するピックア
ップ送り装置を備えている。ガイド軸1・1は、互いに
平行に配されるとともに、ディスク装置のシャーシ2上
にディスク3の記録面とほぼ平行になり、かつディスク
3の半径方向に沿うように配されている。案内手段とし
てのガイド軸1・1には、ピックアップ4が摺動自在に
貫挿されており、ピックアップ4をディスク3の半径方
向であるA方向およびB方向に沿って案内するようにな
っている。
【0027】ディスク3は、図3に示すように、リード
イン部3a、リードアウト部3b、および主情報記録領
域3cをピックアップ4が記録・再生を可能とする記録
領域として備えている。リードイン部3aは、内周端に
設けられ、再生開始の判別コードが記録されているエリ
アである。リードアウト部3bは、外周端に設けられ、
記録・再生終了の判別コードが記録されているエリアで
ある。主情報記録領域3cは、リードイン部3aとリー
ドアウト部3bとの間に設けられ、音楽やコンピュータ
データ等の主体となる情報が記録されるエリアである。
ディスク3は、代表的なものとして8cmや12cmの
直径のものがあるが、他の直径のものであってもよい。
【0028】シャーシ2の一方のガイド軸1側には、凹
部2aが設けられており、この凹部2aには長手方向の
両側端面と間隔をおいて振動体ユニット5が取り付けら
れている。凹部2aは、その深さd1 が、振動体ユニッ
ト5の厚みd2 とほぼ同じ寸法になるように形成されて
いる。また、シャーシ2は、凹部2a側が設けられた面
における凹部2aの両端に続く部分が、後述する連結部
材9を案内するためのガイド部2b・2cとなってい
る。そして、凹部2aの上記の両端と上記のガイド部2
b・2cとの境界部には、傾斜部2d・2eが設けられ
ている。
【0029】振動発生手段としての振動体ユニット5
は、ステータ6と、圧電素子7と、振動体8とにより構
成され、この順に重ねられる構造になっており、これら
が互いに接着されている。この振動体ユニット5は、ガ
イド軸1・1と平行に配されるとともに、ステータ6が
凹部2aの内奥端面に固定されており、振動体8が凹部
2aの開口部に現れている。上記のステータ6は圧電素
子7および振動体8をシャーシ2に固定するものである
が、ステータ6を設ける代わりに、凹部2aの内奥端面
に直接圧電素子7が接着固定されていてもよい。
【0030】圧電素子7は、後述する駆動回路20(図
5参照)に図示しないフレキシブル基板により接続され
ており、駆動回路20からの交流電圧により弾性振動を
起こすようになっている。振動体8は、表面に複数の方
形状の凸部8a…が等間隔に設けられており、これらの
凸部8a…により圧電素子7で発生した振動を増幅する
ようになっている。なお、この凸部8aは、振動を増幅
できれば方形以外の形状であってもよい。また、凸部8
a…のガイド軸1と平行な各端面がガイド部2b・2c
とほぼ同一面上にあるように、ガイド部2b・2cの端
面が形成されている。
【0031】前記のピックアップ4と振動体ユニット5
との間には、全体がT字形状をなす連結部材9が配され
ている。移動手段としての連結部材9は、移動接触部9
aと、連結部9bと、突起9c・9dとからなってい
る。移動接触部9aは、矢印A−B方向に沿って配され
ており、上記の凸部8a…に接触している。この移動接
触部9aにおける凸部8a…との接触面、または凸部8
a…における移動接触部9aとの接触面には、互いの寿
命および振動伝達性を確保するための摩擦材が設けられ
ていてもよい。連結部9bは、移動接触部9aの中央部
から垂直に延びており、その端部がピックアップ4に設
けられた凹部4a内に配されている。突起9c・9d
は、移動接触部9aにおいてピックアップ4と対向する
面の連結部9bの両側にそれぞれ設けられている。
【0032】図4に拡大して示すように、上記の凹部4
aは、ピックアップ4の振動体ユニット5側の側面の中
央部に方形状に形成されている。この凹部4aには、矢
印A−B方向に対向する面に、それぞれ弾性保持部材1
0・11が取り付けられている。緩衝手段としての弾性
保持部材10・11は、例えば板バネからなっており、
それぞれが、固定部10aおよびバネ部10bと、固定
部11aおよびバネ部11bとを有している。固定部1
0a・11aは凹部4aに固定されており、バネ部10
b・11bは屈曲して互いに向かい合う方向に突出して
いる。
【0033】また、ピックアップ4には、上記の突起9
c・9dに対向する位置に突起4b・4cが設けられて
いる。ピックアップ4の突起4b・4cが設けられた面
と、接触移動部9aの突起9c・9dが設けられた面と
の間には、押圧手段としての圧縮スプリング12・13
が介装されている。
【0034】圧縮スプリング12は、両端が突起4bと
突起9cとにより係止され、圧縮スプリング13は、両
端が突起4cと突起9dとにより係止されている。圧縮
スプリング12・13は、ピックアップ4がガイド軸1
・1により矢印C方向および矢印D方向に位置規制され
ているため、連結部材9を常に矢印D方向に付勢するこ
とになる。なお、押圧手段は、上記の方向に連結部材9
を付勢することができれば、圧縮スプリング12・13
以外の部材であってもよい。
【0035】連結部材9は、上記の連結部9bの端部が
バネ部10b・11bの間に挿入されることにより、バ
ネ部10b・11bに弾性的に保持される。また、連結
部材9は、圧縮スプリング12・13により上記のよう
に付勢されることで振動体8に対し一定の力で押圧され
ている。このように連結部材9が振動体8に押圧される
ことにより、振動体8の振動で連結部材9が摩擦駆動さ
れるようになり、リニア型の超音波モータ14が構成さ
れる。
【0036】ところで、シャーシ2には、ガイド軸1・
1が固定される両壁におけるガイド軸1・1の固定部の
間に圧縮スプリング15・16が取り付けられている。
圧縮スプリング15・16の付勢力は、ピックアップ4
のレンズ部4dが、ピックアップ4がディスク3の記録
領域に対する記録・再生を行う際に移動する有効移動領
域から外に出たとき、ピックアップ4の移動力と釣り合
うように設定されている。上記の有効移動領域は、詳し
くは、ピックアップ4が移動する空間において、レンズ
部4dが、リードイン部3a、リードアウト部3b、お
よび主情報記録領域3cに対し光の照射が可能である領
域である。
【0037】次に、本ピックアップ送り装置のトラッキ
ング制御系について説明する。
【0038】図5に示すように、このトラッキング制御
系は、トラッキングエラー検出回路17と、システムコ
ントローラ18と、駆動回路19・20と、超音波信号
発生回路21とを備えている。
【0039】トラッキングエラー検出回路17は、ピッ
クアップ4のレンズ部4dから発される光が、スピンド
ルモータ22による駆動で回転するディスク3上の目標
のトラックからずれたときの誤差信号を検出する回路で
ある。システムコントローラ18は、超音波モータ14
の制御やトラッキングにおけるサーチ制御等を行う制御
部である。駆動回路19は、トラッキングエラー検出回
路17から得られるトラッキングエラー信号とシステム
コントローラ18からの制御信号とを増幅し、ピックア
ップ4内に設けられた図示しないトラッキングアクチュ
エータを駆動する信号を出力する回路である。
【0040】超音波信号発生回路21は、上記のトラッ
キングエラー信号および制御信号に基づいて、超音波信
号を発生する回路である。駆動回路20は、超音波信号
発生回路21から出力された超音波信号を、超音波モー
タ14における前記の圧電素子7に所定の振動を発生さ
せるのに適した電圧に増幅および昇圧する回路である。
【0041】続いて、上記のように構成されるピックア
ップ送り装置の動作について説明する。
【0042】本ディスク装置にディスク3が装着される
と、駆動回路20からの交流電圧が振動体ユニット5の
圧電素子7に印加され、圧電素子7は、交流電圧によっ
て伸縮して振動を発生する。この振動は、振動体8の凸
部8a…によって増幅され、凸部8a…における連結部
材9との接触端面に進行波が発生する。連結部材9は、
圧縮スプリング12・13により振動体ユニット5に押
圧されているので、上記の進行波を受けて矢印A方向ま
たは矢印B方向に移動する。これにより、ピックアップ
4が、連結部材9に与えられた推進力でガイド軸1・1
上を移動する。
【0043】ピックアップ4の移動時には、連結部材9
が弾性保持部材10・11により弾性的に保持されるこ
とにより、連結部で生じるがたつきが軽減される。ま
た、連結部材9に伝達される振動体8の振動や外部振動
は、弾性保持部材10・11により吸収されて、ほとん
どピックアップ4に伝達されなくなる。
【0044】ピックアップ4は、ディスク3の内周側か
ら外周側に向かう方向(矢印A方向)または外周側から
内周側に向かう方向(矢印B方向)に、定速移動での記
録・再生または高速移動でのサーチを行う。ピックアッ
プ4の送り速度は、圧電素子7に印加される交流電圧を
変化させることにより変更される一方、ピックアップ4
の送り方向は、上記交流電圧の極性を切替えることによ
り瞬時に反転される。
【0045】一方、トラッキング制御系では、トラッキ
ングエラー検出回路17で検出されたトラッキングエラ
ー検出信号と、システムコントローラ18から出力され
る制御信号が加算されて、ピックアップ4から発される
光のディスク3上におけるトラックのトレース状態(定
速送りまたは高速送り)に対応した信号が発生する。そ
して、その信号が駆動回路19により増幅されてピック
アップ4内のトラッキングアクチュエータに与えられる
と、トラッキングアクチュエータが正しくトラッキング
するように駆動される。
【0046】また、超音波信号発生回路21で上記のト
ラッキングエラー検出信号および制御信号に基づいて超
音波信号(交流電圧)が発生する。すると、その信号が
駆動回路20により増幅されて超音波モータ14に与え
られると、超音波モータ14が上記のようにしてピック
アップ4を目標のトラックに移動させる。
【0047】ピックアップ4は、上述のように記録・再
生時やサーチ時においては有効移動領域内を移動する
が、超音波モータ14またはピックアップ4の不具合に
より有効移動領域外に移動する場合がある。
【0048】図6に示すように、ピックアップ4が定速
または高速で矢印B方向に送られて有効移動領域外に出
た場合、ピックアップ4は、その移動力により圧縮スプ
リング15を押し縮める。また、このとき、連結部材9
における接触移動部9aの一部がシャーシ2のガイド部
2bに達するため、振動体8の凸部8a…と接触移動部
9aとの接触面積が減少する。これにより、ピックアッ
プ4が矢印B方向に進むにしたがって、連結部材9が振
動体8から受ける進行波が減少してピックアップ4の推
進力が徐々に低下する。そして、圧縮スプリング15の
付勢力がピックアップ4の移動力より勝るようになる
と、ピックアップ4がその付勢力により有効移動領域内
に押し返される。
【0049】逆に、図7に示すように、ピックアップ4
が矢印A方向に送られて有効移動領域外に出た場合も、
基本的な動作としては上記の場合と同様である。すなわ
ち、ピックアップ4が圧縮スプリング16を押し縮める
一方、ピックアップ4が矢印A方向に進むにしたがって
接触移動部9aとガイド部2cとの接触面積が増加し
て、ピックアップ4の推進力が徐々に低下する。そし
て、圧縮スプリング16の付勢力がピックアップ4の移
動力より勝るようになると、ピックアップ4がその付勢
力により有効移動領域内に押し返される。
【0050】以上述べたように、本実施例では、連結部
材9が圧縮スプリング12・13により振動体8に押圧
されているので、振動体8の振動が連結部材9を移動さ
せるために十分利用され、ピックアップ4を送るための
推進力を確保することができる。しかも、連結部材9と
ピックアップ4とが弾性保持部材10・11により連結
されるので、連結部材9に伝達される振動体8からの不
要な振動や外部振動が、弾性保持部材10・11で吸収
されてピックアップ4にはほとんど伝達されなくなる。
加えて、圧縮スプリング12・13も振動軽減の機能を
有するため、ピックアップ4を安定して送ることができ
る。
【0051】また、ピックアップ4が有効移動領域外に
出ても自然に推進力が低下するとともに、圧縮スプリン
グ15・16によりピックアップ4を有効記録領域に押
し返すようになっているので、ピックアップ4がそのま
まシャーシ2に衝突することはない。
【0052】さらに、超音波モータ14を構成すること
によりピックアップ4の駆動力を得ているので、超音波
モータ14としての特性を活用することができる。例え
ば、連結部材9の保持トルクを高くすることができるた
め、従来のモータによる送り装置に見られるようなギア
のバックラッシュによる追従性の悪さを改善することが
できるとともに、優れた反転性によりピックアップ4の
方向を瞬時に反転させることができる。このように、本
実施例は、超音波モータ14を備えることにより、制御
が容易で信頼性が高く、かつ駆動音の小さいピックアッ
プ送り装置を提供することができる。
【0053】〔実施例2〕本発明の第2の実施例につい
て図5、図8ないし図12に基づいて説明すれば、以下
の通りである。なお、本実施例における構成要素で前記
の実施例1における構成要素と同等の機能を有するもの
については、同一の符号を付記してその説明を省略す
る。
【0054】本実施例に係るディスク装置は、図8およ
び図9に示すように、シャーシ2内にガイド軸1・1を
有するピックアップ送り装置を備えている。このピック
アップ送り装置では、第1の実施例と同様、ピックアッ
プ4が、ガイド軸1・1により矢印A−B方向(ディス
ク3の半径方向)に案内されるとともに、振動体ユニッ
ト5に発生した振動により駆動されるようになってい
る。また、本ピックアップ装置では、移動手段として、
前記第1の実施例における連結部材9(図1参照)に代
えて連結部材31が設けられている。
【0055】連結部材31は、全体がT字形状をなして
おり、移動接触部31aと、連結部31bとからなるも
のであって、振動体ユニット5とピックアップ4との間
に配されている。この連結部材31は、移動接触部31
aは、矢印A−B方向に沿って配されており、振動体8
における凸部8a…に接触しており、凸部8aとの接触
面に互いの寿命および振動伝達性を確保するための摩擦
材が設けられていてもよい。また、凸部8a…の移動接
触部31aとの接触面にも、同様の摩擦材が設けられて
いてもよい。連結部31bは、移動接触部31aの中央
部から垂直に延びており、その端部がピックアップ4の
凹部4a内に配されている。
【0056】図10に拡大して示すように、上記の凹部
4aには、矢印A−B方向に対向する面に、それぞれ弾
性保持部材32・33が取り付けられている。押圧緩衝
手段としての弾性保持部材32・33は、例えば板バネ
からなっており、それぞれが、固定部32aおよびバネ
部32bと、固定部33aおよびバネ部33bとを有し
ている。固定部32a・33aは、凹部4aに固定され
ており、バネ部32b・33bは、互いに向かい合う方
向に矢印D方向に対し約45°傾斜するように突出して
いる。
【0057】連結部材31は、凹部4a内において、連
結部31bの端部がその角にてバネ部32b・33bに
弾性的に保持されており、バネ部32bにより矢印A方
向に押圧されるとともに、バネ部33bにより矢印B方
向に押圧されるようになっている。また、連結部材31
は、バネ部32b・33bにより矢印D方向に付勢され
ることで振動体8に対し一定の力で押圧されている。こ
のように連結部材31が振動体8に押圧されることによ
り、振動体8の振動で連結部材31が摩擦駆動されるよ
うになり、リニア型の超音波モータ34が構成される。
【0058】上記のように構成されるピックアップ送り
装置において、図5に示す駆動回路20からの交流電圧
により、振動体ユニット5の圧電素子7が振動を発生す
ると、凸部8a…における連結部材31との接触端面に
進行波が発生する。連結部材31は、弾性保持部材32
・33により振動体ユニット5に押圧されることによ
り、上記の進行波を受けて矢印A方向または矢印B方向
に移動する。すると、ピックアップ4が、連結部材31
に与えられた推進力によりガイド軸1・1上を移動す
る。ピックアップ4の移動時には、弾性保持部材32・
33により、連結部で生じるがたつきが軽減されるとと
もに、振動体8の振動や外部振動が吸収される。
【0059】ピックアップ4は、前記第1の実施例の構
成と同様に、超音波モータ34またはピックアップ4の
不具合により有効移動領域外に移動する場合がある。
【0060】図11に示すように、ピックアップ4が矢
印B方向に送られて有効移動領域外に出ると、ピックア
ップ4が圧縮スプリング15を押し縮める一方、振動体
8の凸部8a…と接触移動部31aとの接触面積が減少
する。これにより、ピックアップ4が矢印B方向に進む
にしたがって、連結部材31に与えられる推進力が徐々
に低下する。そして、圧縮スプリング15の付勢力がピ
ックアップ4の移動力より勝るようになると、ピックア
ップ4がその付勢力により有効移動領域内に押し返され
る。
【0061】逆に、図12に示すように、ピックアップ
4が矢印A方向に送られて有効移動領域外に出ると、ピ
ックアップ4が圧縮スプリング16を押し縮める一方、
ピックアップ4が矢印A方向に進むにしたがって推進力
が徐々に低下する。そして、圧縮スプリング16の付勢
力がピックアップ4の移動力より勝るようになると、ピ
ックアップ4がその付勢力により有効移動領域内に押し
返される。
【0062】以上述べたように、本実施例は、前記第1
の実施例と同様、ピックアップ4が有効移動領域外に出
たときのピックアップ4の損傷防止を図るとともに、超
音波モータ34の特性を活用して高性能なピックアップ
送り装置を提供することができる。
【0063】また、本実施例では、連結部材31が弾性
保持部材32・33により振動体8に押圧されているの
で、振動体8の振動が連結部材31を移動させるために
十分利用され、ピックアップ4を送るための推進力を確
保することができる。しかも、連結部材31とピックア
ップ4とが弾性保持部材32・33により連結されるの
で、連結部材31に伝達される振動体8からの不要な振
動や外部振動が、弾性保持部材32・33で吸収されて
ピックアップ4にはほとんど伝達されなくなる。このよ
うに、弾性保持部材32・33が、連結部材31を押圧
する機能と振動吸収の機能とを兼ね備えているので、部
品点数の削減を図ることができる。
【0064】なお、本実施例および前記第1の実施例に
おいては、振動体ユニット5がピックアップ4の側方に
配置される構成を採用したが、このような配置に限ら
ず、例えば振動体ユニット5をピックアップ4の底面に
押圧させるように配置であってもよい。また、振動体ユ
ニット5がシャーシ2に固定されているが、これに限ら
ず、シャーシ2に対し離れて設けられた振動体ユニット
5を圧縮スプリング等でピックアップ4に押圧するよう
な構成であってもよい。さらに、圧縮スプリング15・
16は、シャーシ2に取り付けられているが、ピックア
ップ4に取り付けられていてもよい。
【0065】〔実施例3〕本発明の第3の実施例につい
て図13ないし図18に基づいて説明すれば、以下の通
りである。
【0066】本実施例に係るディスク装置は、図13お
よび図14に示すように、ガイド軸41・41を有する
ピックアップ送り装置を備えている。ガイド軸41・4
1は、互いに平行に配されるとともに、ディスク装置の
シャーシ42上にディスク3の記録面とほぼ平行にな
り、かつ矢印A−B方向(ディスク3の半径方向)に沿
うように配されている。案内手段としてのガイド軸41
・41には、ピックアップ43が摺動自在に貫挿されて
おり、ピックアップ43を矢印A−B方向に沿って案内
するようになっている。
【0067】シャーシ42には、ピックアップ4の矢印
C方向よりに、ガイド軸41に沿って振動体ユニット4
4が配され、この振動体ユニット44の両側に補助振動
体ユニット45・46が配されている。これらの振動体
ユニット44および補助振動体ユニット45・46は、
シャーシ42に設けられた図示しないガイド部により、
矢印C−D方向に水平移動自在となるように取り付けら
れており、複合振動発生手段となっている。
【0068】第1振動発生手段および第1振動部として
の振動体ユニット44は、支持台47と、圧電素子48
と、振動体49とにより構成され、この順に重ねられる
構造になっており、これらが互いに接着されている。第
2振動発生手段および第2振動部としての補助振動体ユ
ニット45・46も同様な構造であり、支持台50・5
1と、圧電素子52・53と、振動体54・55とから
なっている。
【0069】第1圧電素子としての圧電素子48と第2
圧電素子としての圧電素子52・53とは、それぞれが
個別に、後述する駆動回路67〜69(図16参照)に
図示しないフレキシブル基板により接続されており、駆
動回路67〜69からの交流電圧により弾性振動を起こ
すようになっている。振動体49・54・55は、それ
ぞれ、表面に圧電素子48・52・53で発生した振動
を増幅するための複数の方形状の凸部49a…,54a
…,55a…が等間隔に設けられている。なお、凸部4
9a・54a・55aは、振動を増幅できれば方形以外
の形状であってもよい。
【0070】図15に矢印C方向から見た振動体49・
54・55を示す。振動体49は、両端部に下側が欠け
ている段付部49b・49cを有している。一方、振動
体54・55は、振動体49に隣接する側部の上側が欠
けた段付部54b・55bを有して全体がL字形状をな
しており、同図において左右対象に形成されている。こ
れらの振動体54・55は、段付部54b・55bがそ
れぞれ上記の段付部49b・49cに合致するように配
されている。また、段付部54b・55bは、図13お
よび図14に示すように、端部に向かって厚みが減少す
るように傾斜して形成されており、段付部49b・49
cにおける下側の空間内に入り込んでいる。
【0071】振動体ユニット44において、支持台47
には、シャーシ42側の端面の両端付近に突起47a・
47bが設けられている。また、振動体ユニット45・
46において、支持台50・51には、それぞれ、シャ
ーシ42側の端面のほぼ中央に突起50a・51aが設
けられている。
【0072】一方、シャーシ42には、振動体ユニット
44に対向する壁面に、突起47a・47bのそれぞれ
に対向する突起42a・42bが設けられている。ま
た、シャーシ42には、振動体ユニット45・46に対
面する壁面に、突起50a・51aのそれぞれに対向す
る突起42c・42dが設けられている。そして、シャ
ーシ42と振動体ユニット44との間には、第1押圧手
段および直接押圧手段としての圧縮スプリング56・5
7が介装され、シャーシ42と補助振動体ユニット45
との間、シャーシ42と補助振動体ユニット46との間
には、第2押圧手段および直接押圧手段としてのそれぞ
れ圧縮スプリング58・59が介装されている。
【0073】圧縮スプリング56は、両端が突起42a
と突起47aとにより係止され、圧縮スプリング57
は、両端が突起42bと突起47bとにより係止されて
いる。一方、圧縮スプリング58は、両端が突起42c
と突起50aとにより係止され、圧縮スプリング59
は、両端が突起42dと突起51aとにより係止されて
いる。
【0074】圧縮スプリング56・57は、上記のよう
に設けられることで振動体ユニット44を常に矢印D方
向に付勢している。また、圧縮スプリング58・59
は、上記のように設けられることで、それぞれ、補助振
動体ユニット45・46を常に矢印D方向に付勢してい
る。第1および第2押圧手段および直接押圧手段は、振
動体ユニット44および補助振動体ユニット46を上記
の方向に適正な付勢力(例えば10g〜1kg)で付勢
することができれば、圧縮スプリング56〜59以外の
部材であってもよい。
【0075】振動体ユニット44は、圧縮スプリング5
6・57により上記のように付勢されることでピックア
ップ43に対し一定の力で押圧されている。このように
振動体ユニット44がピックアップ43に押圧されるこ
とにより、振動体ユニット44の振動でピックアップ4
3が摩擦駆動されるようになる。補助振動体ユニット4
5・46は、図13に示すようにピックアップ43が振
動体ユニット44のみに接触している位置にあるときに
は、振動体54・55が振動体49より若干矢印D方向
に張り出すように、シャーシ42に設けられた図示しな
い位置決め部材により位置決めされている。
【0076】このような位置決めにより、ピックアップ
43の補助振動体ユニット45・46への移動が妨げら
れないようになっている。そして、ピックアップ43が
補助振動体ユニット45・46に移動してきた際には、
補助振動体ユニット45・46が圧縮スプリング58・
59により上記のように付勢されることでピックアップ
43に対し一定の力で押圧され、補助振動体ユニット4
5・46の振動でピックアップ43が摩擦駆動されるよ
うになっている。
【0077】上記のように振動体ユニット44および補
助振動体ユニット45・46が、圧縮スプリング56〜
59によりピックアップ43に押圧されることで、ピッ
クアップ43に対し矢印A−B方向の推進力を発生する
ようになり、リニア型の超音波モータが構成される。
【0078】シャーシ42には、突起42a〜42dが
設けられた壁面と平行な壁面には、補助振動体ユニット
45・46に対向する位置に、スイッチ62・63が設
けられている。スイッチ62・63は、通常矢印C方向
に突出しており、ピックアップ43が有効記録領域外に
移動すると接触してONする位置に配されている。つま
り、スイッチ62・63は、ピックアップ43が有効移
動領域外に移動したことを検出するようになっている。
なお、この検出は、スイッチ62・63に限らず、例え
ばセンサで行うようにしてもよい。
【0079】また、シャーシ42には、図13および図
14には図示しないが、振動体ユニット44の支持台4
7側にソレノイド74が配されている。図16に示すよ
うに、ソレノイド74は、コイル74aと、プランジャ
74bとを有しており、プランジャ74bが振動体ユニ
ット44の支持台47に連結されている。このソレノイ
ド74は、コイル74aに後述する駆動回路70で増幅
された駆動電流が供給されると、プランジャ74bを矢
印D方向に移動させて、振動体ユニット44を同方向に
引き寄せるようになっている。
【0080】次に、本ピックアップ送り装置のトラッキ
ング制御系について説明する。
【0081】図16に示すように、このトラッキング制
御系は、トラッキングエラー検出回路64と、システム
コントローラ65と、駆動回路66〜70と、超音波信
号発生回路71・72とを備えている。
【0082】トラッキングエラー検出回路64は、ピッ
クアップ43のレンズ部43aから発される光が、スピ
ンドルモータ73による駆動で回転するディスク3上の
目標のトラックからずれたときの誤差信号を検出する回
路である。システムコントローラ65は、超音波モータ
の制御やトラッキングにおけるサーチ制御等を行う制御
部であり、他に、スイッチ62・63からのON信号が
入力されるとソレノイド74を動作させるようになって
いる。
【0083】駆動回路66は、トラッキングエラー検出
回路64から得られるトラッキングエラー信号とシステ
ムコントローラ65からの制御信号とを増幅し、ピック
アップ43内に設けられた図示しないトラッキングアク
チュエータを駆動する信号を出力する回路である。駆動
回路70は、システムコントローラ65からスイッチ6
2・63からのON信号に基づいて出力された制御信号
を、ソレノイド74を動作させるのに適した電圧に増幅
する回路である。
【0084】超音波信号発生回路71は、上記のトラッ
キングエラー信号および制御信号に基づいて、振動体ユ
ニット44を振動させるための超音波信号を発生する回
路である。駆動回路67は、超音波信号発生回路71か
ら出力された超音波信号を、振動体ユニット44の圧電
素子48に所定の振動を発生させるのに適した電圧に増
幅および昇圧する回路である。
【0085】超音波信号発生回路72は、システムコン
トローラ65からの専用の制御信号に基づいて、振動体
ユニット45・46にピックアップ43をそれぞれディ
スク3の外周側と内周側とに移動させるための超音波信
号を発生する回路である。駆動回路68・69は、超音
波信号発生回路72から出力された超音波信号を、それ
ぞれ振動体ユニット45・46の圧電素子52・53に
所定の振動を発生させるのに適した電圧に増幅および昇
圧する回路である。
【0086】続いて、上記のように構成されるピックア
ップ送り装置の動作について説明する。
【0087】本ディスク装置にディスク3が装着される
と、駆動回路67からの交流電圧が振動体ユニット44
の圧電素子48に印加され、圧電素子48は、交流電圧
によって伸縮して振動を発生する。この振動は、振動体
49の凸部49a…によって増幅され、凸部49a…に
おけるピックアップ43との接触端面に進行波が発生す
る。
【0088】ピックアップ43は、振動体ユニット44
が圧縮スプリング56・57に押圧されているので、上
記の進行波を受けてガイド軸41・41上を矢印A方向
または矢印B方向に移動する。また、ピックアップ43
は、矢印A方向または矢印B方向に、定速移動での記録
・再生または高速移動でのサーチを行う。ピックアップ
43の送り速度は、圧電素子48に印加される交流電圧
を変化させることにより変更される一方、ピックアップ
43の送り方向は、上記交流電圧の極性を切替えること
により瞬時に反転される。
【0089】一方、トラッキング制御系では、トラッキ
ングエラー検出回路64で検出されたトラッキングエラ
ー検出信号と、システムコントローラ65から出力され
る制御信号が加算されて、ピックアップ43から発され
る光のディスク3上におけるトレース状態(定速送りお
よび高速送り)に対応した信号が発生する。そして、そ
の信号が駆動回路66により増幅されてピックアップ4
3内のトラッキングアクチュエータに与えられると、ト
ラッキングアクチュエータが正しくトラッキングするよ
うに駆動される。
【0090】また、超音波信号発生回路71で上記のト
ラッキングエラー検出信号および制御信号に基づいて超
音波信号(交流電圧)が発生する。すると、その信号が
駆動回路67により増幅されて振動体ユニット44に与
えられると、振動体ユニット44がピックアップ43を
目標のトラックに移動するように駆動する。
【0091】ピックアップ43は、上述のように記録・
再生時やサーチ時においては有効移動領域内を移動する
が、超音波モータまたはピックアップ43の不具合によ
り有効移動領域外に移動する場合がある。
【0092】図17に示すように、ピックアップ43が
定速または高速で矢印B方向に送られて有効移動領域外
に出ようとする場合、補助振動体ユニット45の振動体
54は、ピックアップ43が段付部54bの傾斜面に接
触しながら移動することにより、矢印C方向に押し付け
られる。このように補助振動体ユニット45が後退する
ことにより、補助振動体ユニット45とシャーシ42の
位置決め部との間に隙間ができる。
【0093】ピックアップ43がさらに矢印B方向に進
んでレンズ部43aが有効移動領域外に達すると、ピッ
クアップ43がスイッチ62に接触してスイッチ62が
ONする。すると、スイッチ62からのON信号がシス
テムコントローラ65に入力され、システムコントロー
ラ65により制御信号が出力される。この制御信号は、
駆動回路70により増幅されてソレノイド74に与えら
れる。この結果、振動体ユニット44が、ソレノイド7
4により矢印C方向に引き寄せられ、ピックアップ43
から離れる。これにより、ピックアップ43は、振動体
ユニット44から推進力が与えられなくなる。
【0094】また、このとき同時に、システムコントロ
ーラ65により振動体ユニット44への交流電圧の印加
が停止するとともに、システムコントローラ65から出
力された制御信号に基づいて超音波信号発生回路72で
超音波信号が発生する。この超音波信号が駆動回路68
で増幅されて補助振動体ユニット45の圧電素子52に
与えられると、振動体54に振動が発生してピックアッ
プ43に矢印A方向の推進力が与えられる。これによ
り、ピックアップ43は、有効移動領域内に押し返され
る。
【0095】ピックアップ43がディスク3のリードイ
ン部3aにほぼ達すると、スイッチ62がOFFするこ
とにより圧電素子52への電圧印加が停止し、振動体ユ
ニット45の動作が停止するとともに、ソレノイド74
がOFF状態となる。これにより、振動体ユニット44
が、ソレノイド74による引き寄せから開放され、圧縮
スプリング56・57により矢印D方向に押し戻され
る。このようにして、振動体ユニット44は、ピックア
ップ43に押圧されて動作を再開し、ピックアップ43
を一旦所定の位置まで移動させた後、通常の送り動作を
行う。
【0096】逆に、図18に示すように、ピックアップ
43が矢印A方向に送られて有効移動領域外に出た場合
も、基本的な動作としては上記の場合と同様である。す
なわち、補助振動体ユニット46は、ピックアップ43
が段付部55bの傾斜面に接触しながら移動することに
より、振動体55が矢印C方向に押し付けられて後退す
る。このときも、補助振動体ユニット46とシャーシ4
2の位置決め部との間に隙間ができる。
【0097】ピックアップ43がさらに矢印A方向に進
んでレンズ部43aが有効移動領域外に達した位置でス
イッチ63をONさせると、システムコントローラ65
により制御信号が出力される。すると、ソレノイド74
が動作して振動体ユニット44がピックアップ43から
離れることにより、ピックアップ43は、振動体ユニッ
ト44から推進力が与えられなくなる。
【0098】また、このとき同時に、振動体ユニット4
4への交流電圧の印加が停止するとともに、超音波信号
発生回路72で発生した超音波信号が駆動回路69で増
幅されて補助振動体ユニット46の圧電素子53に与え
られる。すると、振動体55に振動が発生し、ピックア
ップ43は、矢印B方向の推進力が与えられることによ
り、有効移動領域内に押し返される。
【0099】ピックアップ43がディスク3のリードア
ウト部3bにほぼ達すると、スイッチ63がOFFして
振動体ユニット46の動作が停止するとともに、ソレノ
イド74がOFF状態となる。これにより、振動体ユニ
ット44は、ソレノイド74から開放され、スプリング
56・57の付勢力で元の位置に戻される。そして、振
動体ユニット44は、ピックアップ43を一旦所定の位
置、例えばリードイン部3aまで移動させた後、通常の
送り動作を行う。
【0100】以上述べたように、本実施例では、超音波
モータによりピックアップ43を駆動することにより、
前記第1および第2の実施例と同様、ピックアップ43
が有効移動領域外に出たときのピックアップ43の損傷
防止を図るとともに、超音波モータの特性を活用して高
性能なピックアップ送り装置を提供することができる。
【0101】また、振動体ユニット44が圧縮スプリン
グ56・57によりピックアップ43に押圧されている
ので、振動体49の振動が直接ピックアップ43の推進
力として伝達され、低推進力でピックアップ43を移動
させることができる。
【0102】さらに、本実施例では、スイッチ62・6
3によりピックアップ43が有効移動領域外に移動した
ことを検出し、振動体ユニット44の動作を停止させた
うえで、補助振動体ユニット45・46を動作させてピ
ックアップ43を有効記録領域内に戻すようになってい
る。これにより、ピックアップ43がそのままシャーシ
2に衝突することはない。しかも、補助振動体ユニット
45・46が動作している間は振動体ユニット44の動
作が停止しているので、消費電力の低減を図ることがで
きる。
【0103】〔実施例4〕本発明の第4の実施例につい
て図19ないし図23に基づいて説明すれば、以下の通
りである。なお、本実施例における構成要素で前記第3
の実施例における構成要素と同等の機能を有するものに
ついては、同一の符号を付記してその説明を省略する。
【0104】本実施例に係るディスク装置は、図19お
よび図20に示すように、シャーシ81内にガイド軸4
1・41を有するピックアップ送り装置を備えている。
このピックアップ送り装置では、第3の実施例と同様、
ピックアップ43が、ガイド軸41・41により矢印A
−B方向に案内されるようになっている。また、本ピッ
クアップ装置では、前記第3の実施例における振動体ユ
ニット44および補助振動体ユニット45・46(図1
3参照)に代えて振動体ユニット82が設けられてい
る。
【0105】複合振動発生手段および全領域振動発生手
段としての振動体ユニット82は、支持台83と、圧電
素子84〜86と、振動体87とにより構成され、この
順に重ねられる構造になっており、これらが互いに接着
されている。
【0106】圧電素子84〜86は、第1圧電素子とし
ての圧電素子84の両側に第2圧電素子としての圧電素
子85・86が配され、それぞれが、後述する駆動回路
67〜69に図示しないフレキシブル基板により接続さ
れており、駆動回路67〜69からの交流電圧により弾
性振動を起こすようになっている。振動体87は、表面
に圧電素子84〜86で発生した振動を増幅するための
複数の方形状の凸部87a…,87b…,87c…が等
間隔に設けられている。なお、凸部87a・87b・8
7cは、振動を増幅できれば方形以外の形状であっても
よい。
【0107】振動体87における凸部87a…,87b
…,87c…を有する部分は、それぞれ振動部88〜9
0となっている。第1振動部としての振動部88は、圧
電素子84が発生する振動により振動し、第2振動部と
しての振動部89・90は、それぞれ圧電素子85・8
6が発生する振動により振動する。振動部88と振動部
89との間には、振動無発生部としての平坦部87dが
設けられている。また、振動部88と振動部90との間
には、同じく振動無発生部としての平坦部87eが設け
られている。
【0108】振動部88の矢印A−B方向の長さt
1 は、ピックアップ43のレンズ部43aが記録領域3
c内でディスク3に光を照射しうるようにピックアップ
43を往復移動させる寸法に設定されている。また、平
坦部87dの矢印A−B方向の長さt2 は、圧電素子8
4・85により振動部88・89に発生する進行波が干
渉しない程度の寸法に設定されている。同様に、平坦部
87eの矢印A−B方向の長さt3 は、圧電素子84・
86により振動部88・90に発生する進行波が干渉し
ない程度の寸法に設定されている。
【0109】振動体ユニット82において、支持台83
には、シャーシ81側の端面の両端付近に突起83a・
83bが設けられている。一方、シャーシ81には、振
動体ユニット82に対向する壁面に、突起83a・83
bのそれぞれに対向する突起81a・81bが設けられ
ている。また、シャーシ81と振動体ユニット82との
間には、直接押圧手段および全領域直接押圧手段として
の圧縮スプリング91・92が介装されている。圧縮ス
プリング91は、両端が突起81aと突起83aとによ
り係止され、圧縮スプリング92は、両端が突起81b
と突起83bとにより係止されている。
【0110】圧縮スプリング91・92は、上記のよう
に設けられることで振動体ユニット82を常に矢印D方
向に付勢している。直接押圧手段および全領域直接押圧
手段は、振動体ユニット82を上記の方向に適正な付勢
力(例えば10g〜1kg)で付勢することができれ
ば、圧縮スプリング91・92以外の部材であってもよ
い。
【0111】本ピックアップ送り装置のトラッキング制
御系は、図21に示すように、トラッキングエラー検出
回路64と、システムコントローラ65と、駆動回路6
6〜70と、超音波信号発生回路71・72とを備えて
おり、さらにポテンショメータ93が設けられている。
【0112】ポテンショメータ93は、直線変位形のも
のであり、抵抗体93aと、スライド接触子93bとを
有している。抵抗体93aは、直流電源94に直列に接
続されており、ピックアップ43の移動可能な範囲の全
域か、あるいはディスク3の全記録領域の内周端から外
周端にわたる範囲に設けられている。スライド接触子9
3bは、ピックアップ43に追従して移動するように設
けられており、抵抗体93aに接触するようになってい
る。
【0113】このように構成されるポテンショメータ9
3は、スライド接触子93bの位置に応じて変化する抵
抗体93aの抵抗値により、ピックアップ43の位置に
対応する位置検出電圧を得るようになっている。なお、
上記のポテンショメータ93は、位置検出電圧によりピ
ックアップ43の位置検出を行うが、これに代えて他に
リニアスケール等の位置検出手段を用いてもよい。
【0114】上記のスライド接触子93bは、システム
コントローラ65に接続されている。システムコントロ
ーラ65は、スライド接触子93bにより得られる位置
検出電圧をサーチ制御のための制御信号にフィードバッ
クさせて精度の高いサーチ制御を行うようになってい
る。また、システムコントローラ65は、上記の位置検
出電圧によりピックアップ43が有効移動領域外に達し
たことを認識して、超音波信号発生回路72に超音波信
号を発生させるための制御信号を送出するようになって
いる。
【0115】続いて、上記のように構成されるピックア
ップ送り装置の動作について説明する。
【0116】本ディスク装置にディスク3が装着される
と、駆動回路67からの交流電圧が振動体ユニット82
の圧電素子84に印加され、圧電素子84が振動を発生
する。この振動により、振動部88の凸部87a…にお
けるピックアップ43との接触端面には、進行波が発生
する。ピックアップ43は、振動体ユニット82が圧縮
スプリング91・92に押圧されているので、上記の進
行波を受けてガイド軸41・41上を矢印A方向または
矢印B方向に移動する。
【0117】図22に示すように、ピックアップ43が
定速または高速で矢印B方向に送られて有効移動領域外
に出ようとする場合、ピックアップ43は、平坦部87
dの位置に達するため、振動部88との接触面積が減少
して振動部88により与えられる推進力が低下する。ま
た、ピックアップ43が振動部89に当接し始めると、
このことがポテンショメータ93により検出される。す
ると、システムコントローラ65が、そのとき得られた
位置検出電圧に基づいて超音波信号発生回路72に超音
波信号を発生させる。
【0118】これにより、圧電素子85に振動が発生し
て、振動部85に矢印A方向の推進力が誘起される。そ
して、ピックアップ43と振動部89との接触面積が増
大して、振動部85による推進力が振動部88による推
進力に勝ると、ピックアップ43は、有効移動領域内に
押し返される。
【0119】逆に、図23に示すように、ピックアップ
43が矢印A方向に送られて有効移動領域外に出た場合
も、基本的な動作としては上記の場合と同様である。す
なわち、ピックアップ43は、平坦部87dの位置に達
して振動部88との接触面積が減少し、さらに振動部8
9との接触面積が増大して振動部86による推進力が振
動部88による推進力に勝ると、有効移動領域内に押し
返される。
【0120】以上述べたように、本実施例では、超音波
モータによりピックアップ43を駆動することにより、
前記第1ないし第2実施例と同様、ピックアップ43が
有効移動領域外に出たときの機構保護を図るとともに、
超音波モータの特性を活用して高性能なピックアップ送
り装置を提供することができる。また、振動体ユニット
82が圧縮スプリング91・92によりピックアップ4
3に押圧されているので、前記第3の実施例と同様、低
推進力でピックアップ43を移動させることができる。
【0121】さらに、本実施例では、振動部88〜90
が一体に形成された振動体ユニット82を採用している
ので、支持台83および振動体87を1つの部品で構成
するなどして部品点数を削減することができる。一方、
トラッキング制御系においては、ポテンショメータ93
が設けられることにより、トラッキング制御の精度が向
上し、トラックに対する追従性を高めることができる。
【0122】なお、本実施例において、前記第3の実施
例で用いたスイッチによりピックアップ43の位置検出
を行うようにしてもよい。また、逆に、前記第3の実施
例において、ポテンショメータ93を用いてピックアッ
プ43の位置検出を行うようにしてもよい。
【0123】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1に係る
ピックアップ送り装置は、ピックアップをディスクの記
録面と平行にディスクの半径方向に案内する案内手段
と、ピックアップを案内手段に沿って往復移動させるた
めの振動を発生する振動発生手段と、振動発生手段とピ
ックアップとの間に設けられ、振動発生手段の振動を受
けてピックアップと同体にディスクの半径方向に移動す
る移動手段と、移動手段に振動発生手段の振動が伝達さ
れるように移動手段を振動発生手段に押圧する押圧手段
と、ディスクの記録領域に対応するピックアップの有効
移動領域外にあるピックアップを上記有効移動領域内の
方向へのみ移動させる付勢力を発生する付勢手段とを備
えており、付勢手段の付勢力がピックアップの移動力に
勝るように、移動手段と振動発生手段との接触面積が上
記有効記録領域内より上記有効移動領域外で小さくなる
ようになされている構成である。
【0124】これにより、振動発生手段が案内手段と別
体に設けられ、さらに押圧手段により移動手段が振動発
生手段に押圧されることで、振動発生手段の振動がピッ
クアップの駆動力として有効に伝達される。また、付勢
手段によりピックアップが有効移動領域外から有効移動
領域内に送り返されるので、ピックアップと有効移動領
域外における機構との衝突を回避することができる。
【0125】本発明の請求項2に係るピックアップ送り
装置は、上記の請求項1に係るピックアップ送り装置
に、さらに、移動手段とピックアップとを連結し、移動
手段に生じた振動を吸収する緩衝手段を加えた構成であ
るので、ピックアップに伝達される振動を大幅に軽減す
ることができる。
【0126】本発明の請求項3に係るピックアップ送り
装置は、上記の請求項1に係るピックアップ送り装置に
おいて、押圧手段の代わりに、移動手段に振動発生手段
の振動が伝達されるように移動手段を振動発生手段に押
圧するとともに、移動手段とピックアップとを連結し移
動手段に生じた振動を吸収する押圧緩衝手段を備えてい
る構成であるので、押圧緩衝手段が上記の押圧手段と緩
衝手段とを兼ねるようになり、部品点数の削減を図るこ
とができる。
【0127】本発明の請求項4に係るピックアップ送り
装置は、ピックアップをディスクの記録面と平行にディ
スクの半径方向に案内する案内手段と、ピックアップを
ディスクの記録領域に対応する有効移動領域内で往復移
動させるための振動を発生する第1振動発生手段と、上
記有効移動領域外にあるピックアップを上記有効移動領
域内の方向へのみ移動させるための振動を発生する第2
振動発生手段と、ピックアップに第1振動発生手段の振
動が直接伝達されるように第1振動発生手段をピックア
ップに押圧する第1押圧手段と、ピックアップに第2振
動発生手段の振動が直接伝達されるように第2振動発生
手段をピックアップに押圧する第2押圧手段とを備えて
いる構成である。
【0128】これにより、有効移動領域外に移動して
も、第2振動発生手段の発生する振動により有効移動領
域内の方向へ移動させられ、ピックアップと有効移動領
域外における機構との衝突を回避することができる。
【0129】本発明の請求項5に係るピックアップ送り
装置は、ピックアップをディスクの記録面と平行にディ
スクの半径方向に案内する案内手段と、ピックアップを
ディスクの記録領域に対応する有効移動領域内で往復移
動させるための振動を発生する第1圧電素子を有して振
動する第1振動部と、上記有効移動領域外にあるピック
アップを上記有効移動領域内の方向へのみ移動させるた
めの振動を発生する第2圧電素子を有して振動する第2
振動部とを有している複合振動発生手段と、ピックアッ
プに複合振動発生手段の振動が直接伝達されるように複
合振動発生手段をピックアップに押圧する直接押圧手段
とを備えている構成であるので、ピックアップと有効移
動領域外における機構との衝突を回避することができ
る。
【0130】本発明の請求項6に係るピックアップ送り
装置は、ピックアップをディスクの記録面と平行にディ
スクの半径方向に案内する案内手段と、ピックアップを
ディスクの記録領域に対応する有効移動領域内で往復移
動させるための振動を発生する第1圧電素子を有して振
動する第1振動部と、上記有効移動領域外にあるピック
アップを上記有効移動領域内の方向へのみ移動させるた
めの振動を発生する第2圧電素子を有して振動する第2
振動部とを有し、これらが連続的かつ一体的に形成され
るとともに、第1振動部と第2振動部との間に振動無発
生部が設けられている全領域振動発生手段と、ピックア
ップに全領域振動発生手段の振動が直接伝達されるよう
に全領域振動発生手段をピックアップに押圧する全領域
直接押圧手段とを備えている構成である。
【0131】これにより、ピックアップと有効移動領域
外における機構との衝突を回避することができる。しか
も、第1振動部と第2振動部とが連続的かつ一体的に形
成されることにより、部品点数の削減を図ることができ
る。
【0132】以上の各請求項に係るピックアップ送り装
置によれば、各々の振動発生手段と押圧手段とにより有
効にピックアップを駆動することができるとともに、ピ
ックアップが有効移動領域外に移動したときのピックア
ップの損傷防止を図ることができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るピックアップ送り
装置の構成を示す平面図である。
【図2】図1のピックアップ送り装置の要部を示す斜視
図である。
【図3】図1のピックアップ送り装置で送られるピック
アップにより記録または再生されるディスクの記録面を
示す平面図である。
【図4】図1のピックアップ送り装置におけるピックア
ップと連結部材との連結状態を詳細に示す平面図であ
る。
【図5】図1のピックアップ送り装置および本発明の第
2の実施例に係るピックアップ送り装置のトラッキング
制御系を示すブロック図である。
【図6】図1のピックアップ送り装置によりピックアッ
プがディスクの内周側の有効移動領域外に移動したとき
の様子を示す平面図である。
【図7】図1のピックアップ送り装置によりピックアッ
プがディスクの外周側の有効移動領域外に移動したとき
の様子を示す平面図である。
【図8】本発明の第2の実施例に係るディスク装置にお
けるピックアップ送り装置の構成を示す平面図である。
【図9】図8のピックアップ送り装置の要部を示す斜視
図である。
【図10】図8のピックアップ送り装置におけるピック
アップと連結部材との連結状態を詳細に示す平面図であ
る。
【図11】図8のピックアップ送り装置によりピックア
ップがディスクの内周側の有効移動領域外に移動したと
きの様子を示す平面図である。
【図12】図8のピックアップ送り装置によりピックア
ップがディスクの外周側の有効移動領域外に移動したと
きの様子を示す平面図である。
【図13】本発明の第3の実施例に係るディスク装置に
おけるピックアップ送り装置の構成を示す平面図であ
る。
【図14】図13のピックアップ送り装置を示す斜視図
である。
【図15】図13のピックアップ送り装置の振動体ユニ
ットと補助振動体ユニットとにおける各振動体を示す正
面図である。
【図16】図13のピックアップ送り装置のトラッキン
グ制御系を示すブロック図である。
【図17】図13のピックアップ送り装置によりピック
アップがディスクの内周側の有効移動領域外に移動した
ときの様子を示す平面図である。
【図18】図13のピックアップ送り装置によりピック
アップがディスクの外周側の有効移動領域外に移動した
ときの様子を示す平面図である。
【図19】本発明の第4の実施例に係るディスク装置に
おけるピックアップ送り装置の構成を示す平面図であ
る。
【図20】図19のピックアップ送り装置を示す斜視図
である。
【図21】図19のピックアップ送り装置のトラッキン
グ制御系を示すブロック図である。
【図22】図19のピックアップ送り装置によりピック
アップがディスクの内周側の有効移動領域外に移動した
ときの様子を示す平面図である。
【図23】図19のピックアップ送り装置によりピック
アップがディスクの外周側の有効移動領域外に移動した
ときの様子を示す平面図である。
【図24】従来のピックアップ送り装置を示す斜視図で
ある。
【図25】図24のピックアップ送り装置におけるガイ
ド軸および軸受の構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1・41 ガイド軸(案内手段) 3 ディスク 4・43 ピックアップ 5 振動体ユニット(振動発生手段) 9・31 連結部材(移動手段) 10・11 弾性保持部材(緩衝手段) 12・13 圧縮スプリング(押圧手段) 15・16 圧縮スプリング(付勢手段) 32・33 弾性保持部材(押圧緩衝手段) 44 振動体ユニット(第1振動発生手段、
第1振動発生部、複合振動発生部) 45・46 補助振動体ユニット(第2振動発生手
段、第2振動発生部、複合振動発生部) 48 圧電素子(第1圧電素子) 52・53 圧電素子(第2圧電素子) 56・57 圧縮スプリング(第1押圧手段、直接
押圧手段) 58・59 圧縮スプリング(第2押圧手段、直接
押圧手段) 82 振動体ユニット(複合振動発生手段、
全領域振動発生手段) 84 圧電素子(第1圧電素子) 85・86 圧電素子(第2圧電素子) 87d・87e 平坦部(振動無発生部) 91・92 圧縮スプリング(直接押圧手段、全領
域直接押圧手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 秀夫 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−295277(JP,A) 特開 昭58−177566(JP,A) 特開 昭62−75969(JP,A) 特開 昭62−177776(JP,A) 特開 平2−76172(JP,A) 実開 平2−60963(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 21/02 G11B 7/085

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピックアップをディスクの記録面と平行に
    ディスクの半径方向に案内する案内手段と、 ピックアップを案内手段に沿って往復移動させるための
    振動を発生する振動発生手段と、 振動発生手段とピックアップとの間に設けられ、振動発
    生手段の振動を受けてピックアップと同体にディスクの
    半径方向に移動する移動手段と、 移動手段に振動発生手段の振動が伝達されるように移動
    手段を振動発生手段に押圧する押圧手段と、 ディスクの記録領域に対応するピックアップの有効移動
    領域外にあるピックアップを上記有効移動領域内の方向
    へのみ移動させる付勢力を発生する付勢手段とを備えて
    おり、 付勢手段の付勢力がピックアップの移動力に勝るよう
    に、移動手段と振動発生手段との接触面積が上記有効記
    録領域内より上記有効移動領域外で小さくなるようにな
    されていることを特徴とするピックアップ送り装置。
  2. 【請求項2】ピックアップをディスクの記録面と平行に
    ディスクの半径方向に案内する案内手段と、 ピックアップを案内手段に沿って往復移動させるための
    振動を発生する振動発生手段と、 振動発生手段とピックアップとの間に設けられ、振動発
    生手段の振動を受けてピックアップと同体にディスクの
    半径方向に移動する移動手段と、 移動手段に振動発生手段の振動が伝達されるように移動
    手段を振動発生手段に押圧する押圧手段と、 移動手段とピックアップとを連結し、移動手段に生じた
    振動を吸収する緩衝手段と、 ディスクの記録領域に対応するピックアップの有効移動
    領域外にあるピックアップを上記有効移動領域内の方向
    へのみ移動させる付勢力を発生する付勢手段とを備えて
    おり、 付勢手段の付勢力がピックアップの移動力に勝るよう
    に、移動手段と振動発生手段との接触面積が上記有効記
    録領域内より上記有効移動領域外で小さくなるようにな
    されていることを特徴とするピックアップ送り装置。
  3. 【請求項3】ピックアップをディスクの記録面と平行に
    ディスクの半径方向に案内する案内手段と、 ピックアップを案内手段に沿って往復移動させるための
    振動を発生する振動発生手段と、 振動発生手段とピックアップとの間に設けられ、振動発
    生手段の振動を受けてピックアップと同体にディスクの
    半径方向に移動する移動手段と、 移動手段に振動発生手段の振動が伝達されるように移動
    手段を振動発生手段に押圧するとともに、移動手段とピ
    ックアップとを連結し移動手段に生じた振動を吸収する
    押圧緩衝手段と、 ディスクの記録領域に対応するピックアップの有効移動
    領域外にあるピックアップを上記有効移動領域内の方向
    へのみ移動させる付勢力を発生する付勢手段とを備えて
    おり、 付勢手段の付勢力がピックアップの移動力に勝るよう
    に、移動手段と振動発生手段との接触面積が上記有効記
    録領域内より上記有効移動領域外で小さくなるようにな
    されていることを特徴とするピックアップ送り装置。
  4. 【請求項4】ピックアップをディスクの記録面と平行に
    ディスクの半径方向に案内する案内手段と、 ピックアップをディスクの記録領域に対応する有効移動
    領域内で往復移動させるための振動を発生する第1振動
    発生手段と、 上記有効移動領域外にあるピックアップを上記有効移動
    領域内の方向へのみ移動させるための振動を発生する第
    2振動発生手段と、 ピックアップに第1振動発生手段の振動が直接伝達され
    るように第1振動発生手段をピックアップに押圧する第
    1押圧手段と、 ピックアップに第2振動発生手段の振動が直接伝達され
    るように第2振動発生手段をピックアップに押圧する第
    2押圧手段とを備えていることを特徴とするピックアッ
    プ送り装置。
  5. 【請求項5】ピックアップをディスクの記録面と平行に
    ディスクの半径方向に案内する案内手段と、 ピックアップをディスクの記録領域に対応する有効移動
    領域内で往復移動させるための振動を発生する第1圧電
    素子を有して振動する第1振動部と、上記有効移動領域
    外にあるピックアップを上記有効移動領域内の方向への
    み移動させるための振動を発生する第2圧電素子を有し
    て振動する第2振動部とを有している複合振動発生手段
    と、 ピックアップに複合振動発生手段の振動が直接伝達され
    るように複合振動発生手段をピックアップに押圧する直
    接押圧手段とを備えていることを特徴とするピックアッ
    プ送り装置。
  6. 【請求項6】ピックアップをディスクの記録面と平行に
    ディスクの半径方向に案内する案内手段と、 ピックアップをディスクの記録領域に対応する有効移動
    領域内で往復移動させるための振動を発生する第1圧電
    素子を有して振動する第1振動部と、上記有効移動領域
    外にあるピックアップを上記有効移動領域内の方向への
    み移動させるための振動を発生する第2圧電素子を有し
    て振動する第2振動部とを有し、これらが連続的かつ一
    体的に形成されるとともに、第1振動部と第2振動部と
    の間に振動無発生部が設けられている全領域振動発生手
    段と、 ピックアップに全領域振動発生手段の振動が直接伝達さ
    れるように全領域振動発生手段をピックアップに押圧す
    る全領域直接押圧手段とを備えていることを特徴とする
    ピックアップ送り装置。
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