JP2823388B2 - 透し模様入り延伸成形物 - Google Patents

透し模様入り延伸成形物

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JP2823388B2
JP2823388B2 JP16614191A JP16614191A JP2823388B2 JP 2823388 B2 JP2823388 B2 JP 2823388B2 JP 16614191 A JP16614191 A JP 16614191A JP 16614191 A JP16614191 A JP 16614191A JP 2823388 B2 JP2823388 B2 JP 2823388B2
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忠夫 石橋
和宏 山田
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパール光沢を有する不透
明なフイルムの透し模様入り延伸成形物に関する。さら
に詳しくは、石油樹脂およびポリプロピレン系樹脂を配
合してなる延伸成形物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に無機高充填系のパール光沢様フイ
ルムは菓子包装などに使われているが、部分的に透明性
の優れた透し模様の加工が困難であった。また、特開昭
61−203140には、ポリプロピレンと石油樹脂を
含むフィルムが開示されているが、水蒸気透過率の小さ
いすなわち水蒸気バリア性にすぐれた防湿用フィルムに
関するものであり、パール光沢、透し模様に関する問題
提起がない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、パール光沢を有する不透明な透し模様入り
延伸成形物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため鋭意検討の結果、特定の石油樹脂を特定
量、結晶性ポリプロピレン系樹脂に配合し延伸した成型
物を特定の溶剤で処理することによって、部分的に透明
性の優れた透し模様入りの延伸成形物が得られることを
見出し本発明を完成するに至った。
【0005】本発明の透し模様入り延伸成形物は、軟化
点(環球法)160℃以上のシクロペンタジエン系石油
樹脂20重量部を越え40重量部の範囲、および結晶性
ポリプロピレン系樹脂100重量部の配合組成を延伸成
形し、溶剤処理してなるパール光沢を有する不透明な延
伸成形物に透明性の優れた透し模様があることを特徴と
する。
【0006】この延伸成形の延伸倍率は、シクロペンタ
ジエン系石油樹脂の軟化点以下の温度で一方向に2倍以
上であるのが好ましい。また、溶剤処理は、芳香族系も
しくは脂肪族系有機溶媒または有機ハロゲン化合物溶剤
を筆で塗布するなどにより絵付処理が好ましい。
【0007】本発明の透し模様入り延伸成形物に用いら
れる結晶性ポリプロピレン系樹脂は、プロピレンの単独
重合体、プロピレンを主成分とするエチレンもしくは他
のα‐オレフィンとの重合体、またはそれらの混合物で
あり、具体的には結晶性ポリプロピレン、結晶性エチレ
ン・プロピレン共重合体、結晶性エチレン・ブテン‐1
共重合体、結晶性プロピレン・ヘキセン‐1共重合体、
結晶性エチレン・プロピレン・α‐オレフィン三元共重
合体などが例示される。このうち、n‐ヘプタンに不溶
性の部分を70重量%以上含み、プロピレン成分を70
重量%以上含有する結晶性ポリプロピレンまたは共重合
体が好ましい。
【0008】本発明の透し模様入り延伸成形物に用いる
シクロペンタジエン系石油樹脂は、石油ナフサなどのス
チームクラッキングなどから得られるシクロペンタジエ
ン成分を含有する留分を重合して得られる石油樹脂、も
しくは該石油樹脂の水素化物、またはそれらの混合体で
あって、その軟化点が(環球法)が160℃以上のもの
でなければならない。軟化点が160℃に達しないもの
パール光沢調が不足し、また、150℃以下の低軟化点
では、パール光沢を有する延伸成形物を得ることはでき
ない。上記シクロペンタジエン成分を含有する留分は、
シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、およびシ
クロペンタジエン多量体、もしくはそれらのアルキル置
換体、またはそれらの混合体などを主成分とする留分で
ある。また、上記石油樹脂の水素化物は該留分を重合し
て得られる石油樹脂をパラジウム、ニッケル、コバルト
などの金属もしくはその酸化物などの触媒を用い、溶剤
の存在下で水素化して得ることができる。
【0009】本発明の透し模様入り延伸成形物における
配合組成は、結晶性ポリプロピレン系樹脂100重量部
に対して、軟化点(環球法)160℃以上のシクロペン
タジエン系石油樹脂を20を越え40重量部の範囲で配
合することにより得られ、好ましくは、25〜35重量
部の範囲の添加が本発明の目的達成には最適である。該
石油樹脂の配合量が20重量部以下ではパール光沢調が
不足し、40重量部を越えると溶剤処理部分のフイルム
の透明性が低下する。
【0010】また、上記の結晶性ポリプロピレン系樹脂
とシクロペンタジエン系石油樹脂の配合において、必要
に応じて、ポリプロピレンに添加することが公知な各種
添加剤、例えば公知のフェノール系ないしリン系ないし
チオエーテル系などの加工安定剤・酸化防止剤、高級脂
肪酸ないしステアリン酸カルシウムなどの高級脂肪酸の
金属塩、脂肪酸アミド系などの滑剤・スリップ剤、帯電
防止剤、炭酸カルシウム、タルクなどの無機充填剤、顔
料、紫外線吸収剤、各種ポリマー類などを目的を損なわ
ない範囲で併用することができる。
【0011】この配合は、通常のブレンダーまたはミキ
サーなどで前記の所定樹脂を所定量、必要に応じて添加
剤を混合することにより容易に得ることができるが、押
出機、バンバリーミキサーなどを用いて溶融混合しペレ
ット状として得るのが特に好ましい。
【0012】本発明の透し模様入り延伸成形物は、こう
して得られたペレットを溶融押出法にて原反シートを作
成した後に、一軸ないし二軸延伸して成形した延伸成形
物を特定の溶剤で処理することにより得られる。
【0013】この延伸の方法は、ロール延伸、オーブン
延伸、熱板延伸などの一軸延伸方法またはチューブラー
延伸、テンター法延伸などの同時もしくは逐次二軸延伸
などの公知の方法のいずれでも良いが、その延伸時の原
反の温度が組成物中の石油樹脂の軟化点以下にするこ
と、また、少なくとも一方向に2倍以上延伸することに
よって本発明の目的の一つであるパール光沢様フイルム
の延伸成形物が得られるが、面積倍率4倍以上の延伸が
好ましい。面積倍率が10〜60倍前後で延伸される同
時もしくは逐次二軸延伸がより適している。
【0014】溶剤処理の方法は、前記延伸により得られ
た延伸成形物に、筆などで溶剤を塗布する絵付けなどを
行なうことにより透明性の優れた透し模様が得られる
が、工業的には、例えば、所望の形状に型どりされた溶
剤保持板でのスタンピングで透明性の優れた透し模様の
加工ができる。
【0015】本発明の透し模様入り延伸成形物における
溶剤処理に用いる溶剤は、芳香族系もしくは脂肪族系有
機溶剤または有機ハロゲン化合物溶剤であり、たとえば
ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、トリ
クロロエチレン、クルルホルム、n‐ヘキサンなどが適
しているが中でもトルエンが最適である。
【0016】本発明の透し模様入り延伸成形物の溶剤処
理前の延伸成形物、すなわち透し模様入り延伸成形物の
溶剤処理されない部分は、その内部に微細な空隙を多数
有し、その全光線透過率が40%以下であることが特徴
であり、全光線透過率が40%を越えたものでは不透明
感が不足し、独特のパール感を有する延伸成形物が得ら
れない。全光線透過率が30%以下、見掛け密度が0.
75以下の延伸成形物が不透明感および真珠様光沢に優
れて特に好ましい。
【0017】本発明で得られた透し模様入り延伸成形物
には、必要に応じて空気、酸素、窒素の雰囲気下でコロ
ナ処理、プラズマ処理等の表面処理を施すこともでき
る。
【0018】本発明の透し模様入り延伸成形物は、不透
明なパール光沢様成形物に透明性の優れた透し模様が加
工されたものであり、商品展示の際に効果のあがるマー
キング、内容物かすっきり見える覗き窓のついた包装材
料など、商品の販売促進に利用できるフィルム加工製品
が得られる。
【0019】(実施例及び比較例)以下、実施例および
比較例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発
明はこれらの実施例によって制約されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例で用いたシクロペンタ
ジエン系石油樹脂と特性値の評価を以下に示す。
【0020】シクロペンタジエン系石油樹脂(DCPD
と略する。)石油ナフサのスチームクラッキングより得
られたジシクロペンタジエン75重量%と飽和炭化水素
からなる留分を公知の方法でキシレン中で窒素雰囲気中
で熱重合し、未反応材料、溶剤を除去し、さらに2段目
の重合として減圧下、200℃以上の温度で一定時間保
持し、その後の冷却固化して得た。シクロペンタジエン
系石油樹脂の水素化物(DCPD水素化物と略する。)
上記DCPDを本分中に記載した公知の方法で水素化し
て得た水素化樹脂を用いた。 脂環族樹脂:荒川化学工業(株)製「アルコン P12
5」用いた。
【0021】実施例、比較例に示す軟化点、メルトフロ
ーレート、全光線透過率は下記の方法で測定した。 (1).軟化点(℃;感球法):JIS K2207に
準拠。 (2).メルトフローレート(MFR;g/10):J
IS K7210−1776に準拠。 (3).全光線透過率(%):JIS K−6714に
準拠。
【0022】(実施例)n‐ヘプタンに不溶性の成分を
96%を含有するMFR2.1の結晶性ポリプロピレン
粉末100重量部、フェノール系酸化防止剤BHT
0.2重量部、ステアリン酸カルシウム0.1重量部、
軟化点(環球法)176℃のDCPD水素化物30重量
部、およびグリセリンモノステアレート0.1重量部を
配合し、ヘンシェルミキサーで混合した後、押出機を通
し230℃で溶融混合し、冷却・カットしてペレット状
の組成物を得た。得られた組成物は、直径40mmのTダ
イ用押出機のTダイを用いて270℃の温度で溶融押出
し、50℃に保った鏡面冷却ロールで急冷して厚み1.
mmの未延伸原反シートを得た。つぎに、この原反シー
トを正方形に切断し、パンダグラフ型二軸延伸機を用い
て152℃の温度で原反のタテ方向(樹脂の流れ方向)
およびその直角(ヨコ)方向に同時に5倍延伸し、同温
度で10秒間緊張下で熱処理して二軸延伸成形物を得
た。次に、この二軸延伸成形物に溶剤処理としてトルエ
ン溶剤を含ませた筆にて絵つけを行い、透し模様入り延
伸成形物を得た。パール光沢を有する透し模様入り延伸
成形物の溶剤未処理部分(溶剤処理前の二軸延伸成形
物)と溶剤処理部分(透し部分)との全光線透過率を表
1に示す。
【0023】(比較例1)シクロペンタジエン系石油樹
脂の添加量を10重量部にした以外は実施例に準拠して
延伸成形物を作成した。この延伸成形物は溶剤未処理部
分と溶剤処理部分の全光線透過率の値の差が少なく、パ
ール光沢に欠けて透しは鮮明な感じをうけなかった。
(比較例2)シクロペンタジエン系石油樹脂にかえて軟
化点125℃の脂環族樹脂を用いる以外は実施例1に準
拠して延伸成形物を作成した。この延伸成形物はパール
光沢はなく、全体が透明となり透し模様が得られなかっ
た。
【0024】
【表1】
【0025】表1の全光線透過率の値から明らかなごと
く、実施例1の本発明に係わる延伸成形物は、溶剤未処
理部分は全光線透過率の値が小さく不透明でパール光沢
調を有し、溶剤処理部分は透明性があり、透し模様の入
ったパール光沢を有する延伸成形物である。一方、比較
例1は溶剤処理部分は透明であるが未処理部分は不透明
性に欠けパール光沢はなく、実質的に透し模様は鮮明で
なかった。比較例3は不透明性およびパール光沢はまっ
たくなく、全体が透明となり、透し模様が得られない。
【0026】
【発明の効果】本発明の透し模様入り延伸成形物は、不
透明なパール光沢様フイルムに透明性の優れた透し模様
を有するものである。すなわち、パール光沢調フイルム
に所望の形状に透明性の優れる透し模様を加えることに
より、飛躍的な高級感を得ることができる。たとえば、
菓子包装など各種装飾用包装材料に高級感を与えてかつ
内容物をアピールする覗き窓などをつけられるなど、従
来得られなかった包装材料の提供が可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08J 5/18 C08J 9/00 - 11/28 C08L 1/00 - 101/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟化点(環球法)160℃以上のシクロ
    ペンタジエン系石油樹脂20重量部を越え40重量部
    範囲、および結晶性ポリプロピレン系樹脂100重量部
    の配合組成の延伸成形物を溶剤処理してなるパール光沢
    を有する透し模様入り延伸成形物。
  2. 【請求項2】 延伸はシクロペンタジエン系石油樹脂の
    軟化点以下の温度で少なくとも一方向に2倍以上である
    請求項1記載の透し模様入り延伸成形物。
JP16614191A 1991-06-12 1991-06-12 透し模様入り延伸成形物 Expired - Lifetime JP2823388B2 (ja)

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