JPH06157781A - ポリプロピレン延伸フイルムの製造方法 - Google Patents
ポリプロピレン延伸フイルムの製造方法Info
- Publication number
- JPH06157781A JPH06157781A JP31691392A JP31691392A JPH06157781A JP H06157781 A JPH06157781 A JP H06157781A JP 31691392 A JP31691392 A JP 31691392A JP 31691392 A JP31691392 A JP 31691392A JP H06157781 A JPH06157781 A JP H06157781A
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- JP
- Japan
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- polypropylene
- stretching
- film
- polypropylene resin
- synthetic silica
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】ポリプロピレン延伸フイルムを製造するに当
り、原料として、メルトフローレートが1〜5g/10
分のポリプロピレン樹脂100重量部に対し、平均粒径
が2μm以下、細孔容積が0.5ml/g以下の合成シ
リカを0.01〜0.4重量部を配合したポリプロピレ
ン樹脂組成物を使用する。 【効果】耐ブロッキング剤の配合に際して特殊なミキシ
ング処理を必要とせず、透明性に優れ且つ耐ブロッキン
グ性に優れたポリプロピレン延伸フイルムを製造するこ
とが出来る。
り、原料として、メルトフローレートが1〜5g/10
分のポリプロピレン樹脂100重量部に対し、平均粒径
が2μm以下、細孔容積が0.5ml/g以下の合成シ
リカを0.01〜0.4重量部を配合したポリプロピレ
ン樹脂組成物を使用する。 【効果】耐ブロッキング剤の配合に際して特殊なミキシ
ング処理を必要とせず、透明性に優れ且つ耐ブロッキン
グ性に優れたポリプロピレン延伸フイルムを製造するこ
とが出来る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリプロピレン延伸フ
イルムの製造方法に関するものであり、詳しくは、透明
性に優れ且つ耐ブロッキング性に優れたポリプロピレン
延伸フイルムの製造方法に関するものである。
イルムの製造方法に関するものであり、詳しくは、透明
性に優れ且つ耐ブロッキング性に優れたポリプロピレン
延伸フイルムの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレン二軸延伸フイルムは、透
明性、光沢等の光学的特性、耐熱性、耐薬品性および電
気的特性に優れ、且つ、引張強度、剛性等の機械的特性
も良好であることから、各種の包装用を初めとし、コン
デンサー、電気ケーブル等の電気物品用等に広く使用さ
れている。
明性、光沢等の光学的特性、耐熱性、耐薬品性および電
気的特性に優れ、且つ、引張強度、剛性等の機械的特性
も良好であることから、各種の包装用を初めとし、コン
デンサー、電気ケーブル等の電気物品用等に広く使用さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリプ
ロピレン二軸延伸フイルム(以下、「OPP」と称す)
は、優れた透明性を有している反面、表面が余りにも平
滑であるためにフイルム同志が密着を起こし易いという
欠点を有している。上記の欠点は、ブロッキング性と呼
ばれ、特に、自動包装工程ラインにおいては、商品ラッ
ピング時のしわの発生、フイルムの円滑な送りの障害を
惹起して作業能率の低下を来す。また、時には、フイル
ム切断の原因にもなる。
ロピレン二軸延伸フイルム(以下、「OPP」と称す)
は、優れた透明性を有している反面、表面が余りにも平
滑であるためにフイルム同志が密着を起こし易いという
欠点を有している。上記の欠点は、ブロッキング性と呼
ばれ、特に、自動包装工程ラインにおいては、商品ラッ
ピング時のしわの発生、フイルムの円滑な送りの障害を
惹起して作業能率の低下を来す。また、時には、フイル
ム切断の原因にもなる。
【0004】フイルムのブロッキング性の改良方法とし
て、従来より種々研究されており、例えば、ケイ酸マグ
ネシウムを添加する方法(特公昭48−14423号公
報)、微粒シリカを添加する方法(特公昭49−410
99号公報)等が知られている。しかしながら、上記の
各方法では、フイルムの透明性を維持したままでは十分
な耐ブロッキング性を得ることは困難である。
て、従来より種々研究されており、例えば、ケイ酸マグ
ネシウムを添加する方法(特公昭48−14423号公
報)、微粒シリカを添加する方法(特公昭49−410
99号公報)等が知られている。しかしながら、上記の
各方法では、フイルムの透明性を維持したままでは十分
な耐ブロッキング性を得ることは困難である。
【0005】また、上記の微粒シリカの他に、OPP用
の耐ブロッキング剤として、極めて粒径が小さくて嵩高
のシリカも知られている。しかしながら、上記のような
シリカは、2次凝集を起して凝集体を生成し、結果とし
てフイルムの透明性を著しく悪化させる傾向がある。従
って、ポリプロピレンに配合するに際し、高速ミキサー
等で凝集体の破壊処理を行なう必要があり、そのため
に、工程の繁雑化を免れず、しかも、最終製品のOPP
の品質(特に透明性)にバラツキが多いと言う欠点があ
る。上述のように、ポリプロピレン延伸フイルムについ
ては、透明性を損うことなく、耐ブロッキング性を改良
する優れた方法は、未だ見い出されていない現状にあ
る。
の耐ブロッキング剤として、極めて粒径が小さくて嵩高
のシリカも知られている。しかしながら、上記のような
シリカは、2次凝集を起して凝集体を生成し、結果とし
てフイルムの透明性を著しく悪化させる傾向がある。従
って、ポリプロピレンに配合するに際し、高速ミキサー
等で凝集体の破壊処理を行なう必要があり、そのため
に、工程の繁雑化を免れず、しかも、最終製品のOPP
の品質(特に透明性)にバラツキが多いと言う欠点があ
る。上述のように、ポリプロピレン延伸フイルムについ
ては、透明性を損うことなく、耐ブロッキング性を改良
する優れた方法は、未だ見い出されていない現状にあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記実情
に鑑み鋭意検討を重ねた結果、ポリプロピレンにある特
定性状の合成シリカを配合することにより、繁雑な前処
理工程を必要とせずに、透明性、耐ブロッキング性に優
れた延伸フイルムが安定して得られることを見い出し、
先に特願平4−32626号として提案した。本発明は
先の提案を更に改良し、ヘーズ値、目視外観に優れたフ
イルムを得ることを目的になされたものである。すなわ
ち、本発明の要旨は、ポリプロピレン延伸フイルムを製
造するに当り、原料として、メルトフローレートが1〜
5g/10分のポリプロピレン樹脂100重量部に対
し、平均粒径が2μm以下、細孔容積が0.5ml/g
以下の合成シリカを0.01〜0.4重量部を配合した
ポリプロピレン樹脂組成物を使用することを特徴とする
ポリプロピレン延伸フイルムの製造方法に存する。
に鑑み鋭意検討を重ねた結果、ポリプロピレンにある特
定性状の合成シリカを配合することにより、繁雑な前処
理工程を必要とせずに、透明性、耐ブロッキング性に優
れた延伸フイルムが安定して得られることを見い出し、
先に特願平4−32626号として提案した。本発明は
先の提案を更に改良し、ヘーズ値、目視外観に優れたフ
イルムを得ることを目的になされたものである。すなわ
ち、本発明の要旨は、ポリプロピレン延伸フイルムを製
造するに当り、原料として、メルトフローレートが1〜
5g/10分のポリプロピレン樹脂100重量部に対
し、平均粒径が2μm以下、細孔容積が0.5ml/g
以下の合成シリカを0.01〜0.4重量部を配合した
ポリプロピレン樹脂組成物を使用することを特徴とする
ポリプロピレン延伸フイルムの製造方法に存する。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいては、メルトフローレートが1〜5g/10分、好
ましくは1.5〜4.0g/10分のポリプロピレン樹
脂を使用する。上記のメルトフローレートは、JIS
K 7210に準拠し、温度230℃、荷重2.16k
gの条件で測定した値である。メルトフローレートが前
記範囲より小さいポリプロピレン樹脂の場合は、成形加
工性が低下し、また、前記範囲より大きいポリプロピレ
ン樹脂の場合は、ドローダウンし易く均一なシート(フ
イルム)が得られ難い。
おいては、メルトフローレートが1〜5g/10分、好
ましくは1.5〜4.0g/10分のポリプロピレン樹
脂を使用する。上記のメルトフローレートは、JIS
K 7210に準拠し、温度230℃、荷重2.16k
gの条件で測定した値である。メルトフローレートが前
記範囲より小さいポリプロピレン樹脂の場合は、成形加
工性が低下し、また、前記範囲より大きいポリプロピレ
ン樹脂の場合は、ドローダウンし易く均一なシート(フ
イルム)が得られ難い。
【0008】本発明においては、上記のメルトフローレ
ートの条件を満たす限り、各種のポリプロピレン樹脂を
使用することが出来る。例えば、結晶性を有するアイソ
タクチックプロピレン単独重合体(ホモポリマー)や所
謂プロピレンブロック共重合体として市販されている実
質的に結晶性のプロピレンーエチレンブロック共重合体
を使用することが出来る。上記のプロピレンブロック共
重合体は、エチレン単位の含有量が少ないエチレンプロ
ピレンランダム共重合体から成る共重合部またはプロピ
レン単独重合体からなるホモ重合部とエチレン単位の含
有量が比較的多いエチレンプロピレンランダム共重合体
から成る共重合部とから構成された共重合体である。
ートの条件を満たす限り、各種のポリプロピレン樹脂を
使用することが出来る。例えば、結晶性を有するアイソ
タクチックプロピレン単独重合体(ホモポリマー)や所
謂プロピレンブロック共重合体として市販されている実
質的に結晶性のプロピレンーエチレンブロック共重合体
を使用することが出来る。上記のプロピレンブロック共
重合体は、エチレン単位の含有量が少ないエチレンプロ
ピレンランダム共重合体から成る共重合部またはプロピ
レン単独重合体からなるホモ重合部とエチレン単位の含
有量が比較的多いエチレンプロピレンランダム共重合体
から成る共重合部とから構成された共重合体である。
【0009】また、上記の他、実質的に結晶性のプロピ
レン−エチレン−α−オレフィン共重合体も使用するこ
とが出来る。上記の三元共重合体は、前記のプロピレン
ブロック共重合体における各ホモ重合部または共重合部
にブテン−1等のα−オレフィンを共重合させて得るこ
とが出来る。特に透明性を必要とする用途の場合には、
ポリプロピレンホモポリマーを使用するのが好適であ
る。
レン−エチレン−α−オレフィン共重合体も使用するこ
とが出来る。上記の三元共重合体は、前記のプロピレン
ブロック共重合体における各ホモ重合部または共重合部
にブテン−1等のα−オレフィンを共重合させて得るこ
とが出来る。特に透明性を必要とする用途の場合には、
ポリプロピレンホモポリマーを使用するのが好適であ
る。
【0010】本発明において、ポリプロピレン樹脂は、
特定の合成シリカを配合して使用される。合成シリカと
しては、平均粒径が2μm以下(コールター・カウンタ
ー法による)、細孔容積が0.5ml/g以下の合成シ
リカを使用する必要がある。
特定の合成シリカを配合して使用される。合成シリカと
しては、平均粒径が2μm以下(コールター・カウンタ
ー法による)、細孔容積が0.5ml/g以下の合成シ
リカを使用する必要がある。
【0011】平均粒径が上記の範囲より大きい合成シリ
カの場合は、延伸時にフイルムにボイドが発生し易く、
フイルムの目視外観を低下させる。更にまた、平均粒径
が上記の範囲の合成シリカにおいて細孔容積が上記の範
囲より大きい合成シリカの場合は、二次凝集して粒径が
大きくなり、透明性が低下する。
カの場合は、延伸時にフイルムにボイドが発生し易く、
フイルムの目視外観を低下させる。更にまた、平均粒径
が上記の範囲の合成シリカにおいて細孔容積が上記の範
囲より大きい合成シリカの場合は、二次凝集して粒径が
大きくなり、透明性が低下する。
【0012】合成シリカの使用量は、ポリプロピレン樹
脂100重量部に対して0.01〜0.4重量部、好ま
しくは0.05〜0.4重量部の範囲から選択する必要
がある。合成シリカの使用量が上記の範囲未満の場合
は、十分なブロッキング防止効果が得られず、また、上
記の範囲を超える場合は、フイルムの透明性が低下す
る。
脂100重量部に対して0.01〜0.4重量部、好ま
しくは0.05〜0.4重量部の範囲から選択する必要
がある。合成シリカの使用量が上記の範囲未満の場合
は、十分なブロッキング防止効果が得られず、また、上
記の範囲を超える場合は、フイルムの透明性が低下す
る。
【0013】ポリプロピレン延伸フイルムの原料樹脂組
成物は、上記したポリプロピレン樹脂と合成シリカとを
ドライブレンドし、その後に190〜300℃の温度で
溶融混練してペレット化することにより得られる。ドラ
イブレンドには、ヘンシェル型ミキサー、V型ミキサ
ー、リボン型ブレンダー等を利用することが出来、ま
た、溶融混練には、バンバリーミキサー、コンティニュ
アスミキサー、ミキシングロール、押出機等を利用する
ことが出来る。上記の樹脂組成物には、必要に応じて、
熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、その他の
添加剤等のポリプロピレンに使用される公知の各種添加
剤を配合することが出来る。
成物は、上記したポリプロピレン樹脂と合成シリカとを
ドライブレンドし、その後に190〜300℃の温度で
溶融混練してペレット化することにより得られる。ドラ
イブレンドには、ヘンシェル型ミキサー、V型ミキサ
ー、リボン型ブレンダー等を利用することが出来、ま
た、溶融混練には、バンバリーミキサー、コンティニュ
アスミキサー、ミキシングロール、押出機等を利用する
ことが出来る。上記の樹脂組成物には、必要に応じて、
熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、その他の
添加剤等のポリプロピレンに使用される公知の各種添加
剤を配合することが出来る。
【0014】本発明においては、上記で得られたポリプ
ロピレン樹脂組成物を原料とし、先ず、未延伸フイルム
又はシートを成形し、次いで、当該未延伸フイルム又は
シートを延伸して延伸フイルムを製造する。そして、延
伸は、通常、縦方向(フイルムの引取り方向)及び横方
向(フイルムの引き取り方向と直交する方向)の二軸に
行なわれる。
ロピレン樹脂組成物を原料とし、先ず、未延伸フイルム
又はシートを成形し、次いで、当該未延伸フイルム又は
シートを延伸して延伸フイルムを製造する。そして、延
伸は、通常、縦方向(フイルムの引取り方向)及び横方
向(フイルムの引き取り方向と直交する方向)の二軸に
行なわれる。
【0015】未延伸フイルム又はシートの成形は、フイ
ルム又はシートの通常の成形方法に従って行なうことが
出来る。例えば、円形ダイによるインフレーション成形
法、TダイによるTダイ成形法等が採用される。インフ
レーション成形する場合は、ブローアップ比を0.5〜
2.0、ドラフト率を1〜50、樹脂温度を200〜2
70℃の範囲から選択するのが好ましい。また、Tダイ
成形する場合は、ドラフト率を1〜10、樹脂温度を1
90〜300℃の範囲から選択するのが好ましい。な
お、上記のドラフト率は、下記の数式[数1]によって
定義される。
ルム又はシートの通常の成形方法に従って行なうことが
出来る。例えば、円形ダイによるインフレーション成形
法、TダイによるTダイ成形法等が採用される。インフ
レーション成形する場合は、ブローアップ比を0.5〜
2.0、ドラフト率を1〜50、樹脂温度を200〜2
70℃の範囲から選択するのが好ましい。また、Tダイ
成形する場合は、ドラフト率を1〜10、樹脂温度を1
90〜300℃の範囲から選択するのが好ましい。な
お、上記のドラフト率は、下記の数式[数1]によって
定義される。
【0016】
【数1】
【0017】上記の数式中の各記号の意味は下記の通り
である。 G :ダイスリットの幅 t :得られたフイルムの厚み ρm :ダイスリットから押出される樹脂の密度 ρf :フイルムの密度 BUR:ブローアップ比(Tダイ成形の場合はBUR=
1として表わされる)
である。 G :ダイスリットの幅 t :得られたフイルムの厚み ρm :ダイスリットから押出される樹脂の密度 ρf :フイルムの密度 BUR:ブローアップ比(Tダイ成形の場合はBUR=
1として表わされる)
【0018】二軸延伸処理は、未延伸フイルムをそのま
ま又は所定の幅にスリットした後、逐次二軸延伸または
同時二軸延伸することにより行なわれる。逐次二軸延伸
において、縦方向の延伸と横方向の延伸の順序は任意で
あり、いずれの延伸を先に行なってもよい。また、同時
二軸延伸において、縦方向と横方向の延伸の時間的配分
は任意であり、例えば、横方向の延伸が完了するまでに
縦方向も徐々に延伸を継続するか、または、延伸開始は
縦方向と横方向を同時にさせるが縦方向の延伸を先に完
了させる等の方法を採用することが出来る。二軸延伸処
理として、特に、テンター法逐次二軸延伸法を採用した
場合には、透明性が著しく改良されるので好ましい。
ま又は所定の幅にスリットした後、逐次二軸延伸または
同時二軸延伸することにより行なわれる。逐次二軸延伸
において、縦方向の延伸と横方向の延伸の順序は任意で
あり、いずれの延伸を先に行なってもよい。また、同時
二軸延伸において、縦方向と横方向の延伸の時間的配分
は任意であり、例えば、横方向の延伸が完了するまでに
縦方向も徐々に延伸を継続するか、または、延伸開始は
縦方向と横方向を同時にさせるが縦方向の延伸を先に完
了させる等の方法を採用することが出来る。二軸延伸処
理として、特に、テンター法逐次二軸延伸法を採用した
場合には、透明性が著しく改良されるので好ましい。
【0019】延伸温度は、150℃〜200℃の範囲が
好ましく、155℃〜175℃の範囲が特に好ましい。
延伸速度は、2〜300%/秒の範囲が好ましく、10
〜150%/秒の範囲が特に好ましい。また、延伸倍率
は、延伸操作性(延伸のし易さ)及び得られた二軸延伸
フイルムの物性の点から、縦方向においては、2〜10
倍、好ましくは4〜9倍の範囲、横方向においては、2
〜10倍、好ましくは4〜9倍の範囲から選択するのが
よい。
好ましく、155℃〜175℃の範囲が特に好ましい。
延伸速度は、2〜300%/秒の範囲が好ましく、10
〜150%/秒の範囲が特に好ましい。また、延伸倍率
は、延伸操作性(延伸のし易さ)及び得られた二軸延伸
フイルムの物性の点から、縦方向においては、2〜10
倍、好ましくは4〜9倍の範囲、横方向においては、2
〜10倍、好ましくは4〜9倍の範囲から選択するのが
よい。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、得られたフイル
ムの物性は、次の方法に従って測定した。
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、得られたフイル
ムの物性は、次の方法に従って測定した。
【0021】(1)耐ブロッキング性 50℃の恒温槽内で2枚のフイルムを軽く重ね合わせ、
8kgの荷重で24時間加圧した後、23℃恒温室に移
して2時間静置する。次いで、2枚のフイルムを平行板
に挟み込み、剥離に必要な力(g/100cm2 )をイ
ンストロンタイプの引張試験機で測定する。測定条件は
次の通りである。 引張スピード:10mm/min サンプル巾 :100mm 接着面積 :100mm×100mm
8kgの荷重で24時間加圧した後、23℃恒温室に移
して2時間静置する。次いで、2枚のフイルムを平行板
に挟み込み、剥離に必要な力(g/100cm2 )をイ
ンストロンタイプの引張試験機で測定する。測定条件は
次の通りである。 引張スピード:10mm/min サンプル巾 :100mm 接着面積 :100mm×100mm
【0022】(2)透明性 ASTM D 1003に準拠しヘーズ(%)を測定 (3)フイルム目視外観 フイルムを目視により観察し透明感、表面のギラギラの
有無等を見た
有無等を見た
【0023】実施例1 メルトフローレート(MFR)が2.4g/10分のポ
リプロピレンホモポリマー100重量部に表1に記載の
合成シリカ(A)を0.20重量部添加し、リボンブレ
ンダーにてブレンドした後、スクリュー径40mmφの
二軸押出機を用い、250℃の温度で溶融混練して押し
出しペレット化した。上記のペレット(融点160℃)
を原料とし、T−ダイ式成形機を用い、樹脂温度285
℃、冷却ロール温度60℃、巻取速度5.0m/分の条
件下で成形を行い、厚み1mmのシートを得た。続い
て、上記のシートをテンター法二軸延伸機に供給し、縦
方向に145℃で5倍延伸した後、横方向に165℃で
8倍延伸して厚み約25μの二軸延伸フイルムを製造し
た。得られたフイルムの物性を表1に示した。
リプロピレンホモポリマー100重量部に表1に記載の
合成シリカ(A)を0.20重量部添加し、リボンブレ
ンダーにてブレンドした後、スクリュー径40mmφの
二軸押出機を用い、250℃の温度で溶融混練して押し
出しペレット化した。上記のペレット(融点160℃)
を原料とし、T−ダイ式成形機を用い、樹脂温度285
℃、冷却ロール温度60℃、巻取速度5.0m/分の条
件下で成形を行い、厚み1mmのシートを得た。続い
て、上記のシートをテンター法二軸延伸機に供給し、縦
方向に145℃で5倍延伸した後、横方向に165℃で
8倍延伸して厚み約25μの二軸延伸フイルムを製造し
た。得られたフイルムの物性を表1に示した。
【0024】実施例2 メルトフローレートが2.5g/10分のポリプロピレ
ンホモポリマー100重量部に表1に記載の合成シリカ
(A)を3重量部添加し、高速ミキサー(ヘンシェル)
でブレンドしてマスターバッチを作成した。上記と同様
のポリプロピレンホモポリマー100重量部に上記のマ
スターバッチを7重量部添加し、リボンブレンダーにて
ブレンドした後、スクリュー径40mmφの二軸押出機
を用い、250℃の温度で溶融混練して押し出しペレッ
ト化した。上記のペレットを原料とし、実施例1と同様
にして二軸延伸フイルムを得、その物性を表1に示し
た。
ンホモポリマー100重量部に表1に記載の合成シリカ
(A)を3重量部添加し、高速ミキサー(ヘンシェル)
でブレンドしてマスターバッチを作成した。上記と同様
のポリプロピレンホモポリマー100重量部に上記のマ
スターバッチを7重量部添加し、リボンブレンダーにて
ブレンドした後、スクリュー径40mmφの二軸押出機
を用い、250℃の温度で溶融混練して押し出しペレッ
ト化した。上記のペレットを原料とし、実施例1と同様
にして二軸延伸フイルムを得、その物性を表1に示し
た。
【0025】比較例1 実施例1において、合成シリカの種類を表1に記載の
(B)に代えた他は、実施例1と同様にして二軸延伸フ
イルムを得、その物性を表1に示した。
(B)に代えた他は、実施例1と同様にして二軸延伸フ
イルムを得、その物性を表1に示した。
【0026】比較例2 実施例2において、合成シリカの種類を表1に記載の
(C)に代えた他は、実施例1と同様にして二軸延伸フ
イルムを得、その物性を表1に示した。
(C)に代えた他は、実施例1と同様にして二軸延伸フ
イルムを得、その物性を表1に示した。
【0027】比較例3、4及び5 実施例1において、合成シリカの種類を表1に記載の
(D)、(E)、(F)に代えた他は、実施例1と同様
にして二軸延伸フイルムを得、その物性を表1に示し
た。
(D)、(E)、(F)に代えた他は、実施例1と同様
にして二軸延伸フイルムを得、その物性を表1に示し
た。
【0028】
【表1】 実 施 例 比 較 例 1 2 1 2 3 4 5 ポリプロピレン MFR(g/10分) 2.4 2.5 2.4 2.5 2.4 2.4 2.4 合成シリカ 種類 A A B C D E F 配合量(重量部) 0.1 0.1 0.2 0.1 0.1 0.1 0.1 平均粒径(μm) 1.8 1.8 1.4 5.2 3.0 4.5 1.8 細孔容積(ml/g) 0.4 0.4 1.6 1.25 0.44 1.25 1.8 フイルム 厚み(μm ) 25 25 25 25 25 25 25 ヘーズ(%) 2.1 1.8 5.6 4.2 4.8 2.3 5.1 耐ブロッキング性 (g/100cm2 ) 28 28 74 25 26 35 58 フイルム目視外観 良好 良好 白濁 白濁 白濁 ギラギラ 白濁
【0029】表1中の合成シリカの各記号は次の商品
(商品名)を表す。 A:「ミズカシルP554」(水澤化学社製) B:「サイロイド150」(富士デビソン化学社製) C:「サイロイド404」(富士デビソン化学社製) D:「サイロイド66」(富士デビソン化学社製) E:「サイロイド161」(富士デビソン化学社製) F:「ミズカシルP707」(水澤化学社製)
(商品名)を表す。 A:「ミズカシルP554」(水澤化学社製) B:「サイロイド150」(富士デビソン化学社製) C:「サイロイド404」(富士デビソン化学社製) D:「サイロイド66」(富士デビソン化学社製) E:「サイロイド161」(富士デビソン化学社製) F:「ミズカシルP707」(水澤化学社製)
【0030】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、耐ブロッ
キング剤の配合に際して特殊なミキシング処理を必要と
せず、透明性に優れ且つ耐ブロッキング性に優れたポリ
プロピレン延伸フイルムを製造することが出来る。よっ
て、本発明の工業的価値は大である。
キング剤の配合に際して特殊なミキシング処理を必要と
せず、透明性に優れ且つ耐ブロッキング性に優れたポリ
プロピレン延伸フイルムを製造することが出来る。よっ
て、本発明の工業的価値は大である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:16 B29L 7:00 4F (72)発明者 和田 裕 岡山県倉敷市潮通3丁目10番地 三菱化成 株式会社水島工場内
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリプロピレン延伸フイルムを製造する
に当り、原料として、メルトフローレートが1〜5g/
10分のポリプロピレン樹脂100重量部に対し、平均
粒径が2μm以下、細孔容積が0.5ml/g以下の合
成シリカを0.01〜0.4重量部を配合したポリプロ
ピレン樹脂組成物を使用することを特徴とするポリプロ
ピレン延伸フイルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31691392A JPH06157781A (ja) | 1992-11-26 | 1992-11-26 | ポリプロピレン延伸フイルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31691392A JPH06157781A (ja) | 1992-11-26 | 1992-11-26 | ポリプロピレン延伸フイルムの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06157781A true JPH06157781A (ja) | 1994-06-07 |
Family
ID=18082313
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31691392A Pending JPH06157781A (ja) | 1992-11-26 | 1992-11-26 | ポリプロピレン延伸フイルムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06157781A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006096939A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-13 | Sumitomo Chemical Co Ltd | アンチブロッキング剤マスターバッチおよびポリプロピレンフィルム用組成物およびその製造方法 |
-
1992
- 1992-11-26 JP JP31691392A patent/JPH06157781A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006096939A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-13 | Sumitomo Chemical Co Ltd | アンチブロッキング剤マスターバッチおよびポリプロピレンフィルム用組成物およびその製造方法 |
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