JP2822737B2 - 固体表面の酸化方法とその装置 - Google Patents

固体表面の酸化方法とその装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁体と半導体接合を
利用した半導体素子の形成や、酸化物をエッチングマス
クとした微細構造形成に用いる固体表面の酸化方法とそ
の装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】固体表面の酸化、特にシリコン(S
i),ヒ化ガリウム(GaAs)といった半導体、化合
物半導体表面上への酸化膜の形成は、例えば電界効果ト
ランジスタといった絶縁物と半導体との接合を利用した
素子の製造プロセス上重要である。
【0003】こうした従来からの用途に加え、最近、I
II−V族化合物半導体のナノメータレベルのドライエ
ッチング方法において、半導体表面上の酸化膜形成が注
目されている。その方法は、例えば、ジャーナル・オブ
・アプライド・フィジックス(J.Appl.Phy
s.),Vol.67,No.7(1990)pp.4
297〜4303に掲載されているようなドライエッチ
ング方法である。
【0004】この方法では、次に述べる工程を真空中で
連続して行われる。まず、分子線結晶成長法により成長
したGaAs成長層の表面に、酸素ガス雰囲気中でハロ
ゲンランプによる光照射を行い、GaAs酸化膜を形成
する。次に塩素ガス雰囲気中で電子ビームをGaAs酸
化膜に照射し、選択的にGaAs酸化膜を除去する。次
にパターン化されたGaAs酸化膜をエッチングマスク
として塩素ガスエッチングする。
【0005】以上により、電子ビームが照射された場所
のGaAsが選択的にエッチングされる。ところが、以
上述べた酸素ガス雰囲気中での光照射によるGaAs酸
化膜の形成においては、塩素ガスエッチング耐性を有す
る酸化膜の形成に、1気圧の酸素ガス中で60分という
長時間も光照射しなければならず、また、1気圧の酸素
を高真空まで排気する時間とを合わせると、この酸化膜
形成工程時間だけで、数時間を要してしまうという問題
点があった。
【0006】そこで上記のような、GaAs酸化膜形成
において、形成時間を短縮する方法として、これまで
に、酸素プラズマを用いる方法が提案されている。この
プラズマ酸化方法の一例が、ジャーナル・オブ・バキュ
ーム・サイエンス・アンド・テクノロジー(J.Va
c.Sci.Technol.),Vol.A9,N
o.3(1991)pp.1040〜1044に記載さ
れている。図2を用いてこの従来例を説明する。
【0007】この方法は、マイクロ波による電子サイク
ロトロン共鳴(electron−cyclotron
−resonance;ECR)型酸素プラズマ源(以
下、ECR酸素プラズマ源とする)21の内部に形成さ
れた酸素プラズマ22中に含まれている酸素分子23,
原子状酸素24,酸素イオン25,電子26、及び光子
27を、ECR酸素プラズマ源の開口部28から遺漏せ
しめてGaAs試料29表面上に照射し、主に原子状酸
素24の働きによりGaAs試料29表面上に酸化膜を
形成するものである。
【0008】この方法によると、Ga原子,As原子と
の高反応性を有する原子状酸素を用いているため、試料
の温度が室温であっても効率良く酸化膜を形成すること
ができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
プラズマ酸化法を、前記ドライエッチング方法等の実際
の素子作成における酸化膜形成に利用する場合に、酸素
プラズマ中に含まれる酸素分子,原状酸素は中性であ
り、熱運動拡散により、試料に到達するため、試料に損
傷を与えないが、酸素イオンは、数十Vのプラズマポテ
ンシャルにより試料方向に加速されて試料に照射される
ため、試料に損傷を与えるという問題点があった。
【0010】また、光子もいわゆる複写損傷を試料に与
える。これらの損傷は、特にナノメータレベルの微細構
造を有する素子の形成時には、その素子特性を著しく劣
化させる原因となる。
【0011】本発明の目的は、上記のような損傷を誘起
しない、新規な酸素プラズマを用いた固体表面の酸化方
法と装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による固体表面の酸化方法においては、酸素
プラズマを用いて固体試料表面を酸化する固体表面の酸
化方法であって、固体試料に向けて直進する酸素イオ
ン,電子及び光子などの加速粒子の飛来を阻止し、原子
状酸素,酸素分子を熱運動拡散により固体試料表面に到
達させるものである。
【0013】また、固体表面の酸化装置においては、シ
ャッター板を有し、酸素プラズマを用いて固体表面を酸
化させる固体表面の酸化装置であって、シャッター板
は、酸素プラズマにより生成された酸素イオン,電子,
光子などの加速イオンの直進から固体試料の表面を隔離
するものである。
【0014】
【作用】本発明においては、酸素プラズマにより生成さ
れた酸素イオン,原子状酸素,酸素分子,電子,光子
は、このプラズマ生成領域の外部に配置された試料に向
けて放出される。この時、数十ボルトのプラズマポテン
シャルにより加速された酸素イオン,電子及び光子は、
方向性を有し、試料方向に飛来するが、酸素プラズマと
試料との間に配置されたシャッター板に隔離され、試料
への進行が阻止され、試料に到達することができない。
従って、試料に損傷が導入されない。一方、原子状酸素
及び酸素分子は、熱運動拡散により試料表面に到達す
る。これにより効率良く酸化反応が進行する。
【0015】
【実施例】次に、図1を用いて本発明の実施例を説明す
る。本実施例では、本発明によるプラズマ酸化方法とそ
の装置を、GaAsの微細パターン形成に適用する例を
述べる。
【0016】図1において、本発明装置は、プラズマ室
12と、試料室15とクライオポンプ10とを有し、試
料室15内にシャッター板113を装備したものであ
る。プラズマ室12内には、酸素ガス11及びマイクロ
波14の導入口をそれぞれ有し、外周には、磁場コイル
13が設置されている。
【0017】試料室15には、試料112が設置されて
いる。試料室15と、プラズマ室12との間には、イオ
ン引きだし電極16が設けられ、電極の多数の孔17を
通して連通しており、試料112は、その直下に設置す
るものである。シャッター板113は、試料112の上
方に設置され、プラズマ室12に形成された酸素プラズ
マと試料112との間を隔離するものであり、試料11
2よりも充分に大きな面積を有している。
【0018】クライオポンプ10は、試料室15を真空
脱気するものである。試料室15内は、クライオポンプ
10により予め、3×10-8Torrまで真空排気され
ている。
【0019】まず、装置内に5×10-5Torrの酸素
ガス11を導入した後、プラズマ室12に、磁場コイル
13により875ガウスの磁場を印加し、2.45GH
zのマイクロ波14を導入する。マイクロ波14の導入
によりこのプラズマ室12内には、ECR酸素プラズマ
が形成される。この時、プラズマ室12と試料室15と
の間に設けられたイオン引きだし電極16には、酸素プ
ラズマを安定に形成するため32Vの電圧を印加する。
【0020】この状態では、イオン引きだし電極16に
設けられた多数の孔17を介してプラズマ室12から試
料室15へと、酸素分子18,原子状酸素19,酸素イ
オン110,光子111が放出される。このうち、酸素
イオン110は、イオン引きだし電極16に印加された
32Vの電圧により加速され、試料112表面へと直進
する。また、光子も試料表面へと直進する。
【0021】しかしこの時、試料よりも充分大きなシャ
ッター板113により、これらの、直進性を有する酸素
イオン及び光子は、試料表面に到達することができな
い。従って、試料に損傷が導入されることはない。
【0022】一方、酸素分子18及び原子状酸素19
は、他の原子,分子との衝突による熱運動拡散により、
試料表面上に到達することができるため、酸化が進行す
る。この条件下では、Ga原子,As原子との高い反応
性を有する原子状酸素を用いているため、室温でも、2
分間で、数十オングストロームの厚さの酸化膜を無損傷
で形成することができる。
【0023】次に、この酸素膜表面に加速電圧3keV
の電子ビームを部分的に照射し、微細パターンを描画す
る。次に、この試料を100℃に加熱し、5×10-5
orrの塩素ガス雰囲気中で30分間ガスエッチングを
行う。
【0024】この結果、電子ビームを照射したGaAs
酸化膜表面だけがガスエッチングされ、さらにその部分
のGaAs結晶も深さ60nmが引き続きガスエッチン
グされる。一方、電子ビームが照射されなかったGaA
s酸化膜には、塩素ガスによるガスエッチングは起きな
い。以上の工程により、GaAs結晶に損傷を与えず
に、微細パターンを形成することができる。
【0025】なお、本実施例では試料の温度を室温とし
たが、さらに高温で行えば、より早く酸化膜を形成する
ことができる。また、シャッター板として、試料よりも
充分大きなものを用いたが、試料より小さなシャッター
板を用いても、これにより部分的に無損傷な酸化膜を形
成することができる。また、図1では試料表面は、シャ
ッター板を介して酸素プラズマ方向を向いているが、無
損傷で酸化膜を形成しようとする試料表面部分が酸素プ
ラズマを見込んでいなければ、どちらを向いていても良
い。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明によるときには、酸
素プラズマからのイオン,光子による損傷を与えずに、
試料である固体の表面に酸化膜を形成することができ
る。また、高い反応性を有する原子状酸素を用いている
ため、試料の温度が室温程度であっても効率良く酸化膜
が形成できる。
【0027】また、低ガス圧でもプラズマ放電が可能な
ECRプラズマを用いているので、酸化膜形成後、直ち
に酸素ガスを高真空まで排気することができるため、速
やかに次の工程へと移行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例を説明する図である。
【図2】従来法を説明する図である。
【符号の説明】
11 酸素ガス 12 プラズマ室 13 磁場コイル 14 マイクロ波 15 試料室 16 イオン引きだし電極 17 孔 18 酸素分子 19 原子状酸素 110 酸素イオン 111 光子 112 試料 113 シャッター板

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素プラズマを用いて固体試料表面を酸
    化する固体表面の酸化方法であって、 固体試料に向けて直進する酸素イオン,電子及び光子な
    どの加速粒子の飛来を阻止し、原子状酸素,酸素分子を
    熱運動拡散により固体試料表面に到達させることを特徴
    とする固体表面の酸化方法。
  2. 【請求項2】 シャッター板を有し、酸素プラズマを用
    いて固体表面を酸化させる固体表面の酸化装置であっ
    て、 シャッター板は、酸素プラズマにより生成された酸素イ
    オン,電子,光子などの加速イオンの直進から固体試料
    の表面を隔離するものであることを特徴とする固体表面
    の酸化装置。
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