JP2822583B2 - 真空インタラプタの製造方法 - Google Patents
真空インタラプタの製造方法Info
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Description
電極が低融点金属を含有している真空インタラプタの製
造方法に関したものである。
タラプタの最後の組立段階における気密ロウ付け部にIn
を含有するCuまたはCu−Ag部材を主成分とするロウ材を
用い、且つロウ付け温度を700℃以下にして組み立てた
後に真空引きすることにより、ロウ付け強度、気密接合
の向上を図ったものである。
図である。
内端に具備するリード棒12と、固定側端板13とを主要な
部材として構成している。2は可動側部材であり、可動
電極21を内端に具備するリード棒22と、可動側端板23
と、ベローズ24とを主要な部材として構成している。3
はセラミックス等の部材からなる絶縁筒であり、31は絶
縁筒の内側に設けた金属シールドである。
を図中で上下方向に可動することにより電流の開閉を行
うものである。
一般には次のような手段により製造されている。
ロウからなるロウ材41〜47を配置して仮組立し、これを
真空炉に入れて加熱排気とロウ付けを同時に行って真空
インタラプタを一括して製造する。
ロウからなるロウ材41〜47を配置して仮組立し、これを
非酸化性雰囲気中(例えば水素雰囲気)でロウ付けを行
い、その後図示省略の排気管を介して大気中にて加熱排
気して真空インタラプタを製造する。
しておき、そして、絶縁筒3との間にロウ材42,47を介
在させて、真空中でロウ付けする。または、ロウ付け後
に真空引きして真空インタラプタを製造する。
ばCu系のロウ材)を配置し、の場合には溶融点の異な
るロウ材(例えばCu系とAg系)を使用するのが一般的で
ある。
たすために電極に低融点金属、例えばBi(ビスマス)
を、0.1〜20重量%含有することが一般的に行われてい
る。
場合には、ロウ付け時の温度(700〜1000℃)にて電極
より低融点金属の一部が蒸発することが知られている。
この蒸発した金属は、真空容器内部材に付着するばかり
か、その一部は溶融しているロウう材内に侵入してロウ
付け接合に悪影響を及ぼす問題がある。
係もあるが、特に問題となるのは気密シール接合部であ
る。
密シール接合としては不十分なものとなってしまうおそ
れがあるからである。
における41,42,45,46,47のロウ材の部位が各々該当する
箇所であり、 真空炉中で一括組立する場合には、これらのロウ材
の箇所全部が該当する。しかも、真空中で一括ロう付け
の場合には、高温加熱状態で真空インタラプタ内で完全
密閉となることから、蒸発したBiが内部にこもりやす
く、気密接合特性を一層悪化させやすい問題がある。
工程で一体化する場合には、42,47のロウ材の箇所が該
当する。
るBiの蒸発飛散が活発となる温度に着目した。
る金属部材において、加熱温度(横軸)と重量減少率
(縦軸)との関係を不活性雰囲気(真空中)で調べたも
のである。
る、つまりBiの蒸発飛散が700℃辺りから活発となるこ
とが判った。換言すれば700℃以下の温度でロウ付けす
れば、Biの蒸発飛散はほとんどなく、悪影響はないこと
が判った。
るロウ材として、Cu−In、更にはAg−Cu−Inで形成すれ
ば、安定にロウ付け接合できることを見い出した。
ば、Biの蒸発飛散のない700℃以下の温度でロウ付けで
きるばかりでなく、ロウ付け部にCu−In、Ag−Cu−Inの
拡散層が存在し、これによって低融点金属の接合界面へ
の侵入を抑制でき、安定にロウ付けできることが判っ
た。
するのではなく、ロウ付け接合した後に真空排気(真空
引き)して製造すれば一層気密シール接合特性が安定で
あることが判った。
る気密シール接合部のロウ材として、第3図に示す組成
範囲のロウ材、すなわち、 Cuが67重量%、Inが33重量%で形成したロウ材。
重量%で形成したロウ材。
飛散が活発とならない700℃以下としたものである。
り外れる場合には安定したロウ付け接合を得ることが出
来なかった。
Sb(アンチモン)等の低融点金属として良く知られてい
る金属が該当する。
金,銀,銀合金,等の導電性に富む金属が該当する。
状に加工するのが各成分の特性が活かされるので好まし
い。
状に圧縮成形する、または、まず板状に圧縮成形した後
にレーザ等にて簡便に得られる。
にして塗布することも差し支えない。なお、粉末は、−
100メッシュ以下(149μm以下)の粒径のものが好まし
い。
らと絶縁筒とを一体化する場合。
体化し、その後全体を一体化する場合。
良い。また低融点金属の含有量が少ない電極とリード棒
との接合の場合は本発明で用いたInを含有したロウ材で
なく、従来一般的に使用されているCu−Mn−Ni等のロウ
材であっても差し支えない。ただし、本発明で使用した
Inを含有したロウ材を用いるのが望ましい。
材全体がCu、またはCuを主成分とする材料である必要は
ない。
属の飛散は少なく、またロウ付け時には真空インタラプ
タ内は完全密閉ではないので、蒸発した低融点金属が真
空インタラプタの内部にこもることは減少する。しかも
ロウ付け接合部にAg,Cu,Inの拡散層が存在することで低
融点金属の接合界面への侵入を抑制でき、低融点金属を
含有する電極を備えた真空インタラプタの気密シール接
合を確実に且つ信頼性の高いものにできる。
る。
らなる、低融点金属含有の金属部材と無酸素銅との接合
例である。
ナ容器(内径68mm)に約160g入れ、このCr粉末上にCu−
Bi合金(約400g)を載置し、容器に蓋をかぶせ、これを
真空炉内にて脱ガスと共にCu−Bi合金の融点以下の温度
で加熱処理して、まずCr粒子を拡散結合させて多孔質の
溶浸母材を形成する。
る。
なり、Biを多量に含有した複合金属が得られる。
面を機械加工して所定の寸法形状にする。
を45g、Cuを30g、Inを25gの割合(第3図のイ点)で混
合機にて充分に混合する。
に均一に充填し、30トンで加圧成形して厚さ約0.4mmの
円形状の薄い成形体を得る。
材と、無酸素銅からなる部材との間に入れ、これらをア
ルミナ容器内に設置し、且つ蓋をし、真空炉にて加熱処
理(660℃,15分間)して接合した。
ており、しかもロウ材も十分に流動していることが確認
された。
察すると、Ag,Cu,Inの拡散層によって、Biの界面への析
出は防止され、安定したロウ付け接合層が形成されてい
ることが確認された。
ウ材を用い、温度条件を950℃とし、且つ他の条件は上
記実験と同様にしてロウ付けを試みたが剥離し、ロウ付
けができなかった。
であれば低融点金属を含有するCu(銅)部材を直接接合
しても十分な接合強度が得られることが判ったので、こ
のロウ材を用いて第1図に示す真空インタラプタを構成
した。
に際して、まず第2図(a)に示す固定側部材1、及び
第2図(b)に示す可動側部材2を各々前工程で形成す
る。
からなるリード棒12、Cuからなる排気管14からなるもの
で、これらの各部材の間に、ロウ材(板状ロウ材、線状
ロウ材)を配置して仮組立し、非酸化性雰囲気中(真空
中)にて約1000℃の温度に加熱して接合形成する。
からなるリード棒22、SUS(ステンレス鋼)からなるベ
ローズ24からなるもので、これら各部材間に、ロウ材を
配置して仮組立し、非酸化性雰囲気中(真空中)にて約
1000℃の温度に加熱して接合形成する。
用した。
2とは、第1図に示すように、各リード棒12,22の内端
部にロウ材43,44(板状ロウ材)を介して、電極(Cuが5
0重量%、Crが40重量%、Biが10重量%の成分)を設け
て仮組立する。また、両端部にCu(銅)からなる補助部
材131,231を備えた絶縁筒3に各々ロウ材42,47(板状ロ
ウ材)を介して仮組立する。これらロウ材42,43,44,47
は、45Ag−30Cu−25In(重量%)であり、非酸化性雰囲
気中(真空)にて前工程のロウ付け温度より低い温度の
約660℃でロウ付け接合して所定の真空インタラプタを
一体化構成し、その後、加熱すると共に排気管14を介し
て真空引きして排気し、排気管14をピンチオフすること
により所望の真空インタラプタを得る。
板13,23と補助金具131,231とは強固に接合され、ヘリウ
ム・リークデテクターにより調査した結果リークの全く
無いことが確認できた。
としていることから、ロウ付け加熱温度を700℃以下で
行うことができるので、低融点金属の蒸発飛散を効果的
に防止でき、これによってロウ付け部に低融点金属の侵
入がなくなる。しかも、ロウ付け部にAg,Cu,Inの拡散層
が形成されるので、この拡散層が低融点金属の接合界面
への侵入を抑制できることから、低融点金属を含有(0.
1〜20重量%)する電極を備えた真空インタラプタにお
いても気密シール接合を確実且つ安定なものにできる。
のロウ材であるから、接合部材及び他の構成部材に与え
る熱的影響を軽減することができる。
排気管を介して真空引きして所望の真空インタラプタを
得るので、ロウ付け時には真空インタラプタ構成部材内
は、完全密閉体ではないので、蒸発したBi等の金属が内
部にこもることは減少し、気密シール接合を一層確実で
安定なものにできる。
向上が図れ、品質向上に寄与できるものである。
の概略構成図、第2図(a),(b)は、第1図におけ
る真空インタラプタの部分組立図、第3図は、本発明の
ロウ材に係る組成範囲の説明図、第4図は、加熱温度と
重量減少率との関係図、第5図は、従来の真空インタラ
プタの概略構成図である。 1……固定側部材、2……可動側部材、11……固定電
極、12……リード棒、13……固定側端板、14……排気
管、21……可動電極、22……リード棒、23……可動側端
板、131……補助部材、231……補助部材。
Claims (4)
- 【請求項1】少なくともリード棒と端板とを備えた固定
側部材と、少なくともリード棒とベローズとを備えた可
動側部材と、これらの部材の端板が気密接合される絶縁
筒と、各リード棒の内端に設けた電極とを主要な構成部
材とした真空インタラプタの製造方法において、 前記固定側部材、及び可動側部材を形成する第1工程
と、 形成した固定側部材及び可動側部材と絶縁筒とのロウ付
け気密接合、及び各リード棒の内端に電極をロウ付け接
合して真空インタラプタを組み立てる第2工程と、 組み立てた真空インタラプタ内を真空排気して真空イン
タラプタを得る第3工程とからなり、 前記電極は低融点金属を含有する材料で形成し、 前記第2工程におけるロウ付け部分となる部材の少なく
とも端部を銅材で形成し、 前記第2工程における少なくとも気密接合部にInを含有
するCuまたはCu−Ag部材を主成分とするロウ材を用い、
且つロウ付け加熱温度を700℃以下としたことを特徴と
する真空インタラプタの製造方法。 - 【請求項2】第1工程で電極の少なくとも一方をリード
棒内端にロウ付けすることを特徴とする請求項1項に記
載の真空インタラプタの製造方法。 - 【請求項3】少なくともリード棒と端板とを備えた固定
側部材と、少なくともリード棒とベローズとを備えた可
動側部材と、これらの部材の端板が気密接合される絶縁
筒と、各リード棒の内端に設けた電極とを主要な構成部
材とした真空インタラプタの製造方法において、 前記固定側部材または可動側部材の何れか一方の部材を
形成する第1工程と、 固定側部材または可動側部材の何れか他方の部材を絶縁
筒の一方の端部にロウ付け気密接合する第2工程と、 前記第1工程で得た部材と絶縁筒の他方の端部とのロウ
付け気密接合、及び各リード棒の内端に電極をロウ付け
接合して真空インタラプタを構成する第3工程と、 組み立てた真空インタラプタの真空容器内を真空排気し
て真空インタラプタを得る第4工程とからなり、 前記電極は低融点金属を含有する材料で形成し、 前記第3工程におけるロウ付け部分となる部材の少なく
とも端部を銅材で形成し、 前記第3工程における少なくとも気密接合部にInを含有
するCuまたはCu−Ag部材を主成分とするロウ材を用い、
且つロウ付け加熱温度を700℃以下としたことを特徴と
する真空インタラプタの製造方法。 - 【請求項4】第1工程及び第2工程で電極の少なくとも
一方をリード棒内端にロウ付けすることを特徴とする請
求項3項に記載の真空インタラプタの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10267290A JP2822583B2 (ja) | 1990-04-18 | 1990-04-18 | 真空インタラプタの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10267290A JP2822583B2 (ja) | 1990-04-18 | 1990-04-18 | 真空インタラプタの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH042016A JPH042016A (ja) | 1992-01-07 |
JP2822583B2 true JP2822583B2 (ja) | 1998-11-11 |
Family
ID=14333727
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10267290A Expired - Lifetime JP2822583B2 (ja) | 1990-04-18 | 1990-04-18 | 真空インタラプタの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2822583B2 (ja) |
-
1990
- 1990-04-18 JP JP10267290A patent/JP2822583B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
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