JP2002245908A - 真空遮断器に用いる真空バルブ用電極とその製造法及び真空バルブ並びに真空遮断器と真空バルブ電極用電気接点 - Google Patents

真空遮断器に用いる真空バルブ用電極とその製造法及び真空バルブ並びに真空遮断器と真空バルブ電極用電気接点

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JP2002245908A JP2001037324A JP2001037324A JP2002245908A JP 2002245908 A JP2002245908 A JP 2002245908A JP 2001037324 A JP2001037324 A JP 2001037324A JP 2001037324 A JP2001037324 A JP 2001037324A JP 2002245908 A JP2002245908 A JP 2002245908A
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将人 小林
Yoshitomo Goto
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Masaya Takahashi
雅也 高橋
Yasuaki Suzuki
安昭 鈴木
Yoshio Koguchi
義雄 湖口
Noboru Baba
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、ろう付け性及び固相接合性に
優れ、健全で信頼性の高い真空バルブ用電極とその製造
法及びそれを備えた真空バルブ並びに真空遮断器とそれ
に用いる真空バルブ電極用電気接点を提供することにあ
る。 【解決手段】本発明は、耐火性金属と高導電性金属とを
有する焼結合金からなる電気接点と、該電気接点に連な
る電極棒とがろう付け又は固相による拡散接合により接
合され、又、該電気接点の裏面に連なる補強板と、前記
電気接点と補強板とに連なる電極棒とを有し、前記電気
接点と補強板及び補強板と電極棒とがろう付け又は固相
による拡散接合により接合され、前記電気接点は酸素50
〜2000ppm,A1 20〜3000ppm及びSi 100〜2500ppmを有す
ることを特徴とする真空バルブ用電極にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な真空バルブ
用電極とその製造法及び真空バルブ並びに真空遮断器と
真空バルブ電極用接点に関する。
【0002】
【従来の技術】真空遮断器に設置される真空バルブ内の
電極構造は、一対の固定側電極及び可動側電極から成っ
ている。上記固定側及び可動側電極の構造は、電気接点
と該電気接点に連なる電極棒からなり、該電気接点の裏
面にはしばしばステンレス等の板が補強板として設けら
れる。
【0003】大電流、高電圧遮断用接点材料としては、
Cr-Cuの複合金属あるいはこれにW,Co,Mo,V,Nb等を少量
添加した複合金属材料が多く用いられる。この電気接点
の製造方法は、各成分の金属粉末あるいはこれらの混合
粉を所定の組成、形状、空孔量に成形、焼結後、焼結体
のスケルトンにCuあるいはその合金溶湯をしみこませる
いわゆる溶浸法が、あるいは溶浸前の焼結工程で高密度
にするいわゆる粉末冶金法により製造された電気接点部
材を、更に機械加工して所定形状とする。
【0004】一方、電極棒は、純Cu素材から所定形状に
切り出し加工される。このようにして機械加工された各
部品を組立後、ろう付けして一連の電極構造となるが、
ろう付け接合を用いて構成される電極は、各部材の機械
加工とろう付けのための組立に非常な手間と時間がかか
り、併せて、ろう付け不良による電極材の破壊や脱落の
事故原因となる。この対応策として、製造過程において
前述の電気接点及び電極棒を一体化する方法として、電
気接点の構成成分からなる混合粉末を所定の組成、形
状、空孔量に成形したスケルトン上に、電極棒を構成す
る高導電性金属を載置し、これらを加熱し電気接点部材
に高導電性金属を溶浸するとともに、高導電性金属の残
部をもって電極棒を形成する、いわゆる一体溶浸法が開
発された。この製法は特開平7-29461に開示されてい
る。
【0005】特開昭62-5525号公報には、Cr20〜80
%、残部がCu,Agの一方又は双方である合金に対し
て、Alが0.01%以下、Siが0.01%以下、酸素、窒素
の合計が0.1%未満とする一体溶浸法によって製造され
た真空バルブ用接点材料が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一体溶浸法によれば、
ろう付けのための部品組立及びろう付け作業が不要とな
り、工程が大幅に削減できるとともに、ろう付け不良に
よる電極の破壊や脱落がなく、信頼性及び安全性に優れ
た電極が得られる。しかしその一方、得られる電極の電
気接点成分が拡散、固溶により電極棒側に侵食されるた
め、電気接点部材のスケルトンを減少量分だけ厚く作製
する必要があり、製造コストが大きくなる。また、電気
接点部材の減少量はスケルトン内における組成や空孔量
のばらつきにより顕著に変化するため、電気接点と電極
棒との界面位置が不規則になり、製造歩留まりが低下す
る。更に、溶浸後のインゴットには上部に大きな引け巣
ができ、この引け巣を除いた部分から電極を切り出さな
ければならないため、材料の無駄が多い。
【0007】前述の電気接点には、発生したアークに駆
動力を与えて、アークを一箇所に停滞させずに電極の外
周部へ移動させるためのスリット溝が設けられ、羽根型
に分離されている。このスリット溝は溶浸後にエンドミ
ル等で機械加工により作製されるが、曲線形状を持つ溝
であるため、加工に多大な時間を要する。さらには、得
られた電気接点部材を電極棒に接合する際、組立に時間
を要し、またろう材を用い、ろう付け工程が必要となる
ためコストがかかるとともに、ろう付け時の加熱により
ろう材成分が揮散し、接点表面に付着することで遮断性
能が不安定になるという問題があった。
【0008】又、前述の接点材料においては、焼結材に
対するろう付けについては示されていない。
【0009】本発明の目的は、ろう付け性及び固相接合
性に優れ、健全で信頼性の高い真空バルブ用電極とその
製造法及びそれを備えた真空バルブ並びに真空遮断器と
それに用いる真空バルブ電極用電気接点を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、耐火性金属と
高導電性金属とを有する焼結合金からなる電気接点と、
該電気接点に連なる電極棒とがろう付け又は固相による
拡散接合により接合され、又、該電気接点の裏面に連な
る補強板と、前記電気接点と補強板とに連なる電極棒と
を有し、前記電気接点と補強板及び補強板と電極棒とが
ろう付け又は固相による拡散接合により接合され、前記
電気接点は酸素50〜2000ppm,A1 20〜3000ppm及びSi 100
〜2500ppmを有することを特徴とする真空バルブ用電極
にある。
【0011】電気接点は3本以上のスリット溝を有し、
該スリット溝は前記電気接点の中心部から外周部に亘っ
て形成されていること、又、中心に凹部を有することが
好ましい。
【0012】本発明は、耐火性金属と高導電性金属とを
有する焼結合金からなる羽根型電気接点と、該電気接点
と連なる電極棒とがろう付け又は固相による拡散接合に
より接合され、又、耐火性金属と高導電性金属とを有す
る焼結合金からなる羽根型電気接点と、該電気接点の内
周部に設けられ耐火性金属と高導電性金属とを有する焼
結合金からなる円形接点部材と、該円形接点部材に連な
る電極棒とを有し、前記円形接点部材と電極棒とがろう
付け又は固相による拡散接合により接合され、又、耐火
性金属と高導電性金属とを有する焼結合金からなる羽根
型電気接点と、該電気接点の裏面に連なる補強板と、前
記電気接点の内周部に設けられ耐火性金属と高導電性金
属とを有する焼結合金からなる円形接点部材と、該円形
接点部材に連なる電極棒とを有し、前記電気接点と補強
板及び前記円形接点部材と電極棒とがろう付け又は固相
による拡散接合により接合され、前記電気接点は酸素50
〜2000ppm,A1 20〜3000ppm及びSi 100〜2500ppmを有す
ることを特徴とする真空バルブ用電極にある。
【0013】電気接点は3個以上有し、羽根車状に形成
されていること、又、前記円形接点部材における前記耐
火性金属の含有率は、前記羽根型接点部材における耐火
性金属の含有率より小さいこと、又、前記円形接点部材
の導電率は、前記羽根型接点部材の導電率よりも大きい
こと、又、前記円形接点部材は中心に凹部を有すること
が好ましい。
【0014】耐火性金属と高導電性金属とを有する焼結
合金からなる一体型電気接点又は複数の羽根からなら電
気接点を組み合せた羽根型電気接点と、該電気接点と連
なる電極棒とがろう付け又は固相による拡散接合により
接合され、前記電気接点が酸素50〜2000ppm,A1 20〜300
0ppm及びSi 100〜2500ppmを有する真空バルブ用電極の
製造法であって、前記電気接点は前記耐火性金属と高導
電性金属とを有する合金粉末、又は耐火性金属粉末と高
導電性粉末との混合粉末を加圧成形後、加熱焼結するこ
とによって形成することを特徴とする真空バルブ用電極
の製造法にある。
【0015】真空容器内に一対の固定側電極及び可動側
電極とを備えた真空バルブにおいて、前記固定側電極及
び可動側電極の少なくとも一方が前述に記載の電極から
なることを特徴とする。
【0016】真空容器内に一対の固定側電極及び可動側
電極とを備えた真空バルブと、該真空バルブ内の前記固
定側電極及び可動側電極の各々に前記真空バルブ外に接
続された導体端子と、前記可動側電極を駆動する開閉手
段とを備えた真空遮断器において、前記真空バルブが前
述に記載の真空バルブからなることを特徴とする。
【0017】本発明は、耐火性金属と高導電性金属とを
有する一体の平板状焼結合金又は平板状羽根型焼結合金
からなり、酸素50〜2000ppm,A1 20〜3000ppm及びSi 100
〜2500ppmを有する中心部から外周部に亘って3本以上の
スリット溝が形成されていることを特徴とする真空バル
ブ電極用電気接点にある。
【0018】本発明の固相での拡散接合によるもので
は、電気接点と電極棒からなる電極を、絶縁容器内に一
対の固定側電極及び可動側電極として備えた真空バルブ
において、前記固定側及び可動側電極は、耐火性金属と
高導電性金属からなる合金粉末、あるいは耐火性金属粉
末と高導電性粉末との混合粉末を、スリット溝によって
分離された羽根型の一体型で中心に凹部を有する形状に
加圧成形した成形体と、高導電性金属又は合金からなり
中心軸上に凸部を有する電極棒とを、該成形体の凹部と
該電極棒の凸部を填め合わせた状態で該高導電性金属の
融点以下の温度に加熱することにより、成形体を焼結し
て電気接点とすると共に該電気接点と電極棒とが高温で
の拡散接合によって金相学的に一体に接合される。耐火
性金属中には、酸素を50〜2000ppm,A1を50〜3000ppm,Si
を400〜2500ppm含むものが好ましい。
【0019】又、本発明の拡散接合によるものでは、固
定側及び可動側電極は、耐火性金属と高導電性金属から
なる合金粉末、あるいは耐火性金属粉末と高導電性粉末
との混合粉末よりなる層と、高導電性金属粉末よりなる
層とを、スリット溝によって分離された羽根型で中心に
凹部を有する形状に一体に加圧成形した成形体と、高導
電性金属又は合金からなり中心軸上に凸部を有する電極
棒とを、該成形体の凹部と該電極棒の凸部を填め合わせ
た状態で該高導電性金属の融点以下の温度に加熱するこ
とにより、成形体を焼結して電気接点とすると共に該電
気接点と電極棒とが金相学的に一体に接合され、該耐火
性金属は酸素を50〜2000ppm,A1を50〜3000ppm,Siを400
〜2500ppm含むものが好ましい。
【0020】更に、本発明のろう付けによるものでは、
耐火性金属と高導電性金属とを有する焼結合金からなる
羽根型電気接点と、該電気接点と連なる電極棒とがろう
付けにより接合され、前記電気接点は前記電極棒の周方
向に3個以上の均等な配置によって羽根車状に形成され
ること、又、該電気接点の内周部に設けられ耐火性金属
と高導電性金属とを有する焼結合金からなる円形接点部
材と、該円形接点部材に連なる電極棒とを有し、前記電
気接点と円形接点部材及び前記円形接点部材と電極棒と
がろう付けにより接合され、前記電気接点は前記円形接
点部材の周方向に3個以上の均等な配置によって羽根車
状に形成されていること、又、前述の羽根型電気接点
と、該電気接点の裏面に連なる補強板と、前記電気接点
の内周部に設けられ耐火性金属と高導電性金属とを有す
る焼結合金からなる円形接点部材と、該円形接点部材に
連なる電極棒とを有し、前記電気接点と補強板及び前記
円形接点部材と電極棒とがろう付けにより接合され、前
記電気接点は前記円形接点部材の周方向に3個以上の均
等な配置によって羽根車状に形成されていることがこの
ましい。
【0021】電気接点の裏面には電極棒との間にステン
レス鋼から成る補強板が設けられるのが好ましい。補強
板は、前記成形体と前記電極棒との間に載置して該高導
電性金属の融点以下の温度に加熱することにより、該電
気接点の裏面に固定される。即ち、前記成形体と前記電
極棒との間にステンレス鋼からなる補強板を配置し、該
成形体の凹部と該電極棒の凸部を填め合わせた状態で前
記高導電性金属の融点以下の温度に加熱することによ
り、成形体を焼結して電気接点とすると共に該電気接点
と電極棒とがいずれの方法においても金相学的に一体に
接合され、該補強板が電気接点の裏面に固定される。
【0022】前記成形体の成形圧力は120〜500MPaであ
ることが好ましく、該成形体を成す前記耐火性金属はC
r,W,Mo,Ta,Nb,Be,Hf,Ir,Pt,Zr,Ti,Te,Si,Rh及びRuの1種
叉は2種以上の混合物あるいはこれらの化合物からな
り、前記高導電性金属はCu,AgまたはAuあるいはこれら
を主にした合金からなるのが好ましい。また、前記耐火
性金属と高導電性金属からなる・合金粉末、あるいは耐
火性金属粉末と高導電性粉末との混合粉末は、15〜40重
量%の該耐火性金属と、60〜85重量%の該高導電性金属か
らなるのが好ましい。さらに、前記耐火性金属と高導電
性金属からなる合金粉末、あるいは耐火性金属粉末と高
導電性粉末との混合粉末の粒径は104μm以下がよい。
【0023】又、拡散接合によるものでは、前記成形体
の凹部と前記電極棒の凸部との填め合い公差は、該合金
粉末あるいは混合粉末の粒径が104μm以下61μm以上の
場合には該凹部寸法の0.5〜4%、60μm以下の場合には該
凹部寸法の1.5〜9%の値をとることが望ましい。前記成
形体を焼結することにより金相学的に一体化された前記
電気接点と前記電極棒との填め合わせ方向における引き
離し強度は、2000N以上であることが好ましい。
【0024】
【作用】本発明における真空バルブ内の電極構造は、電
気接点とそれに連なる電極棒からなり、電気接点には発
生したアークを移動させるための曲線形状を持つスリッ
ト溝が設けられ、羽根型に分離されている。このスリッ
ト溝は、スリット溝を形成して羽根型を形作ることので
きる金型に、電気接点を構成する原料粉末を充填して加
圧成形することで、簡単に短時間で得ることができる。
また、加圧成形により得られた羽根型の成形体を、構成
成分である高導電性金属の融点以下の温度で焼結するこ
とにより、前述のスリット溝を持つ羽根型の形状を保っ
たままで電気接点を得ることができる。これにより、焼
結後の機械加工による溝切りが不要となり、加工時問が
大幅に短縮できる。なお、スリット溝の外周側端部は成
形、焼結までつないだ形状とし、焼緒後に外周切削によ
り溝端部を切り離すことによって、焼結収縮時の変形を
防止することができる。
【0025】又、拡散接合においては、前記成形体の中
心には金型成形により凹部が形成され、電極棒の中心軸
上に設けられた凸部と填め合わせた状態で焼結すること
により、成形体が収縮していわゆる焼き填めの状態とな
り、電気接点と電極棒を焼結過程で金相学的に一体化す
ることが可能となる。これにより、ろう付け工程が不要
となるとともに、ろう材を用いないので遮断時のアーク
加熱による接合部の欠落が防止でき、さらにはろう材成
分の飛散による遮断性能の低下が防止できる。
【0026】本発明における電気接点は、耐火性金属と
高導電性金属との複合金属からなるが、電極棒側に高導
電性金属のみで構成される層があっても良く、これによ
り電気接点の電気抵抗を小さくでき、原料コストを低減
できる。また、電気接点の裏面にはステンレス鋼の補強
板が設けられ、電極開閉時の衝撃による電気接点の変
形、破壊を防止できる。この補強板は、中心に前記成形
体凹部と同形状同寸法の穴を設けておき、成形体と電極
棒の間に載置して電極棒の凸部に填め合わせて焼結する
拡散接合により、電気接点の裏面に一工程で固定するこ
とが可能となる。
【0027】前記耐火性金属には、酸素を50〜2000ppm,
A1を20〜3000ppm,Siを100〜2500ppm含むものであるが、
酸素を50〜2000ppm,A1を50〜3000ppm,Siを400〜2500ppm
含むことが望ましく、より酸素を500〜1200ppm,A1を60
〜1000ppm,Siを300〜1000ppm含むことが望ましい。これ
らの不純物成分によって遮断時に優れた消弧作用が得ら
れ、遮断性能が向上する。なお、A1,Siはそれぞれ酸化
物として存在してもよく、高融点で硬質の微細なA1,Si
酸化物が均一に分散していることにより優れた耐溶着
性、耐電圧特性が得られる。しかし、いずれの元素も上
限より多い含有量ではろう付け及び固相拡散接合性が顕
著に低下するので、避けるべきである。
【0028】前記成形体の成形圧力は120〜500MPaがよ
く、これより小さいと成形密度が小さくなり成形体が崩
れやすく、これより大きいと成形密度が高くなり焼結時
の収縮率が小さくなるので、成形体の収縮による電極棒
との接合が困難になる。
【0029】また成形体を成す耐火性金属はCr,W,Mo,T
a,Nb,Be,Hf,Ir,Pt,Zr,Ti,Te,Si,Rh及びRuの1種叉は2種
以上の混合物あるいはこれらの合金とし、高導電性金属
はCu,AgまたはAuあるいはこれらを主にした合金とする
ことが好ましく、耐火性金属と高導電性金属との配合比
は耐火性金属を15〜40重量%、高導電性金属を60〜85重
量%とすることで、遮断性能、耐電圧特性に優れ、電気
抵抗が比較的小さい電気接点材料が得られる。
【0030】さらに成形体を構成する耐火性金属と高導
電性金属から成る原料粉末の粒径を104μm以下とするこ
とで、電気接点表面が均一な微細組織となり、優れた遮
断性能、耐電圧、耐溶着性が得られるとともに、成形体
の収縮率が大きくなり、電極棒との強固な接合が可能と
なる。原料粉末の流動性が悪く、型充填が困難な場合に
は、適当なバインダーを添加し、スプレードライ法など
により造粒して穎粒状にしてもよい。
【0031】拡散接合においては、成形体に設けた凹部
と電極棒の凸部との填め合い公差は、成形体の原料粉末
の粒径が104μm以下61μm以上の場合には凹部寸法の0.5
〜4%、60μm以下の場合には1.5〜9%の値とすることで適
正な接合状態が得られる。即ち、填め合い公差の値を上
記範囲より小さくとると成形体の焼桔収縮に支障を来た
し、健全な焼結体が得られず、また上記範囲より大きい
と電極棒の凸部を焼き填めする効果が小さくなり、十分
な接合強度が得られない。
【0032】なお、電気接点と電極棒との引き離し強度
は2000N以上あることが望ましく、これにより相手側電
極と溶着した場合にも接合部分から電気接点が欠落する
ことはない。
【0033】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1は、本発明に係わ
る真空バルブ用電極の製造工程において用いられる各部
材の断面図である。図1に示す様に、焼結後に電気接点
となるCu-25%Cr成形体1、成形体のスリット溝2、ステ
ンレス補強板3及びCuの電極棒4からなる。図2は図1
に示す各部材を組み合わせて焼結したままの断面図であ
る。図3は、図2で得られたその電極の電気接点5の対
向面側を切削加工した電極の断面図である。
【0034】製造方法は次の通りである。成形体1はス
リット溝2を形成して羽根型を形作ることのできる金型
に、Cu粉とCr粉を75:25の重量比で予め混合した混合粉
を入れ、充填した混合粉末を油圧プレスにより150MPaの
圧力で加圧成形した。ここで、原料のCu粉は粒径が104
μm以下、Cr粉は61〜104μmのものを用い、混合粉の金
型への充填量は焼結後に所望の厚さを得るために必要な
量とする。原料のCr粉末には、酸素が860ppm,A1が60pp
m,Siが440ppm含まれている。なお、成形体の相対密度は
68%であった。
【0035】ステンレス補強板3と電極棒4は予め機械加
工により作製しておき、酸洗浄の後に成形体1及び補強
板3の穴と電極棒4の凸部を填め合わせて載置する。これ
を6.7×10-3Pa以下の真空中で1050℃×120分間加熱
し、成形体1を焼結させて電気接点5を得るとともに電
極棒4の凸部を固定して電気接点5、補強板3及び電極棒4
を接合し、図2の電極が得られる。
【0036】この後、図3に示す様に、電気接点5の外
周部を切削加工し、スリット溝2の端部を切り離して電
極が得られる。なお、電気接点5は焼結体で気孔が多
く、切削油を用いると気孔内に入り除去が困難となるの
で、切削油を用いずに加工した。上記で得られた電気接
点5の組織を観察したところ、各原料粒子は焼結により
結合されており、相対密度は76%であった。更に、電気
接点5と電極棒4との接合界面組織を観察したところ、隙
間等の欠陥はなく、両者が金相学的にお互いに拡散接合
によって接合されていることが確認された。
【0037】このように本発明によれば、電気接点に成
形過程で溝入れが可能であり、焼緒によって電気接点の
組織が強固に結合されると同時に、電極棒との一体化が
可能となる。
【0038】(実施例2)図4は、本発明に係わる電極
の製造工程に用いられる各部材の断面図である。図中、
1aは成形体1のCu-25%Cr層、1bはCu層である。図5は図
1に示す各部材を組み合わせて焼結したままの断面図で
ある。図6は、図5で得られたその電極の電気接点5の
対向面側を切削加工した電極の断面図である。
【0039】製造方法は次の通りである。成形体1はス
リット溝2を形成して羽根型を形作ることのできる金型
に、まずCu粉とCr粉を75:25の重量比で予め混合した混
合粉を入れ、ほぼ平らにならし、続いてCu粉末を充填し
て油圧プレスにより150MPaの圧力で加圧成形し、Cu-25%
Cr層とCu層とを一体に成形した。ここで、原料のCu粉は
粒径が104μm以下、Cr粉は61〜104μmのものを用い、Cu
-25%Cr混合粉及びCu粉の金型への充填量は焼結後に所望
の厚さを得るために必要な量とする。原料のCr粉末に
は、酸素が860ppm,A1が60ppm,Siが440ppm含まれてい
る。なお、成形体の相対密度は69%であった。
【0040】成形体1のCu-25%Cr層が接点面となるよう
にして、実施例1と同様に図5の様に組み合わせ、加熱
焼結することにより、電極6を得た。又、この後に、図
6に示すように切削加工を行った。上記で得られた電気
接点5の組織を観察したところ、各原料粒子は焼結によ
り結合され、Cu-25%Cr層とCu層との界面は一体化してお
り、相対密度は77%であった。更に、電気接点5と電極棒
4との接合界面組織を観察したところ、隙間等の欠陥は
なく、両者が金相学的に接合されていることが確認され
た。
【0041】このように本発明によれば、2層からなる
電気接点の場合にも成形過程で溝入れが可能であり、焼
結によって電気接点の組織が強固に結合され、2層間の
界面が一体化されると同時に、電極棒との一体化が可能
となる。
【0042】(実施例3)図7は、実施例1で得られた
電極において、成形体の凹部と電極棒の凸部の填め合い
公差を変化させた場合の、電気接点と電極棒の引き離し
力を測定した結果の一例である。本実施例では粒度の異
なる3種の原料粉末を用い、成形体の外径を49mm,中央に
設けた穴の内径を9.15mmとし、電極棒凸部の径を変える
ことによって填め合い公差を変化させた。
【0043】電気接点と電極棒の引き離し力は填め合い
公差の値が小さいほど大きくなるが、公差が小さ過ぎる
と填め合わせ作業の効率が悪くなるとともに、成形体の
焼結収縮に支障を来たし、健全な電気接点が得られなく
なる。また、填め合い公差の値が大きすぎると引き離し
力が不足し、電極が溶着した際に接合部分で電気接点が
欠落する。このため、引き離し力は2000N以上を有する
ことが望ましい。適正な填め合い公差は、原料粉末の粒
径のみならず、粒度分布あるいは填め合い部寸法などに
よっても変わるが、図7に示す如く成形体の凹部寸法の
O.5〜9%が良く、詳しくは原料粉末の粒径が61〜104μm
の場合には0.5〜4%、60μm以下の場合には1.5〜9%の範
囲で公差をとるのが望ましい。このように本発明による
填め合い公差をもつことで、適切な強度をもち、健全な
接合部を有した電気接点と電極棒との一体化が可能とな
る。
【0044】(実施例4)図8は、本発明のろう付けに
係わる真空バルブ用電極の構造を示す平面図(a)及び
断面図(b)である。本電極は、羽根型接点部材21、
円形接点部材22、電極棒23、ろう材24からなる。
【0045】まず、羽根型接点部材21の製造方法は次
の通りである。高導電性金属であるCu粉と耐火性金属
であるCr粉を65:35の重量比で予め混合した混合
粉を、焼結後に図9に示した寸法となるような、羽根型
接点部材21の形状を形作ることのできる金型に充填す
る。ここで、 原料のCu粉は粒径が 60μm以下、C
r粉は104μm以下のものを用い、混合粉の金型への
充填量は焼結後に所望の厚さを得るために必要な量とす
る。原料のCr粉末には、不純物として酸素が1100
ppm、Alが800ppm、Siが440ppm含ま
れている。充填した混合粉末を油圧プレスにより250
MPaの圧力で加圧成形した。成形体の相対密度は73
%であった。これを6.7×10-3Pa以下の真空中で
1050℃×120分間加熱し、図8に示す一定の厚さ
の羽根型接点部材21を3個作製した。加熱焼結後の相
対密度は98%であった。これは単純な構造であるため
高い焼結密度のものが得られた。
【0046】羽根型接点部材21は幅に対して2倍の長
さを有し、円形接点部材22に接する部分が円形接点部
材22の径と同じ円弧を有し、その接する部分が最も幅
広になっており、通ざかるにつれて幅は小さくなってい
る。幅に対する長さは1.5〜2.5倍が好ましく、よ
り1.7〜2.2倍が好ましい。
【0047】次に、円形接点部材22の製造方法は次の
通りである。高導電性金属であるCu粉と耐火性金属で
あるCr粉を75:25の重量比で予め混合した混合粉
を、焼結後に図10に示した寸法となるような、円形接
点部材22の形状を形作ることのできる金型に充填す
る。ここで、原料の粒径は羽根型接点部材21に用いた
ものと同様である。充填した混合粉末を油圧プレスによ
り250MPaの圧力で加圧成形した。成形体の相対密
度は75%であった。これを羽根型接点部材21の焼結
と同様の条件で加熱し、図10に示す円形接点部材2を
作製した。加熱焼結後の相対密度は98%であった。こ
れについても前述と同様であった。円形接点部材22
は、中央に円形の凹部を有するカップ部と、その凹部の
径より小さい径の電極棒3に挿入される挿入部とを有す
るものである。尚、図9及び10の中の矢印で示す数値
は寸法(mm)である。
【0048】さらに、上記で得られた羽根型接点部材2
1および円形接点部材22を用いて、図8に示す電極を
作製する方法を示す。電極棒23は無酸素銅からなり、
あらかじめ機械加工により図8に示す様に円形接点部材
22の挿入部となる凹部と、その凹部の外径より大きい
径を有する外部胴体との接続部とを有する部材を作製し
ておく。羽根型接点部材21は、円形接点部材22と嵌
め合うようにあらかじめ所定の形状に加工しておく。こ
の際の加工は、焼結体である羽根型接点部材21に切削
油が浸入しないように無切削油加工が望ましいが、加工
形状が比較的単純なため、切削油を用いなくても簡単に
加工することが出来る。
【0049】また、図8のように、羽根型接点部材21
に対して電極外周側の厚さが薄くなるようなテーパをつ
けることにより、電極開閉時における羽根型接点部材2
1の曲げ変形を抑制できる。羽根型接点部材21、円形
接点部材22及び電極棒23を図7に示すような順序で
ろう材4を介して載置する。ろう材4にはCu−Mn系
ろうを用いた。これを、8.2×10-4Pa以下の真空
中で980℃×8分間加熱し、図8に示す電極を作製し
た。電極棒3は羽根型接点部材21に接続される細径部
とそれに続く大径部とすることによって羽根型接点部材
21に生じるアークを急速に移動させることが出来る。
細径部に対して大径部は1.3〜2.0倍が好ましい。
【0050】なお、組成が25Cr−Cuである円形接
点部材22は、組成が35Cr−Cuである羽根型接点
部材21よりも焼結時の収縮率が大きいことを利用し
て、ろう材24を電極棒23の凹部のみに置き、円形接
点部材22の収縮により羽根型接点部材21を挟み込ん
で焼きばめする方法でも電極を作製することが可能であ
る。これにより、電極表面に融点の比較的低いろう材成
分が露出することなく、遮断性能が安定した電極を作製
することが出来る。
【0051】このように本発明によれば、単純形状の羽
根型接点部材21を複数個並べて用いることで、溝で分
割された羽根型構造を有する電極を比較的簡単に作製す
ることが出来る。また、羽根型接点部材21の用いる枚
数を変えることによって径の異なる電極を作製できるた
め、同一部品で小容量から大容量までの電極を低コスト
で作製することが可能となる。さらに、円形接点部材2
2を用いることにより、電極中央部における羽根型接点
部材21の繋ぎ部を覆って段差を無くし、電界集中を防
ぎ、耐電圧特性を安定に維持することが出来る。
【0052】(実施例5)図11は、実施例4と同様の
ろう付けによる方法で作製した電極で、羽根型接点部材
21の裏面に補強板25を設けたものである。
【0053】この製造方法は次の通りである。電極棒2
3は無酸素銅からなり、実施例4と同様である。また、
補強板25はSUS304からなり、あらかじめ機械加
工により中心部に孔を有し、円形の平板を作製してお
く。羽根型接点部材21には、円形接点部材22が嵌め
合うようにあらかじめ所定の形状に加工しておく。羽根
型接点部材21、円形接点部材22、補強板25及び電
極棒23を図11に示すような順序でろう材24を介し
て載置する。ろう材24にはCu−Mn系ろうを用い
た。これを、8.2×10-4Pa以下の真空中で980
℃×8分間加熱し、図11に示す電極を作製した。補強
板25の外径は羽根型接点部材1が接合される径と同じ
にした。他の構造は実施例4と同様である。
【0054】このように補強板25を設けることで、羽
根型接点部材21を並べてろう付けする際に、補強板2
5が土台となり組み立てが容易になり、また、遮断時に
発生する金属蒸気や溶融金属の飛散を防止するシールド
の役目を成し、耐電圧特性の低下を防止することが出来
る。
【0055】なお、羽根型接点部材21の裏面に凸部を
設け、また補強板25においてこの凸部に対応する位置
に穴を設け、この凸部と穴を嵌め合わせて電極を組み立
て、ろう付けすることにより、羽根型接点部材21の位
置決めが容易になり、作業性が向上する。
【0056】(実施例6)図12は、実施例1で得た電
極を用いた真空バルブの断面構造を示す図である。図1
2において、7a,7bはそれぞれ固定側接点、可動側
接点、5a,5bは補強板、3a,3bはそれぞれ固定
側電極棒、可動側電極棒で、これらをもってそれぞれ固
定側電極8a、可動側電極8bを構成する。可動側電極
8bは、遮断時の金属蒸気等の飛散を防ぐ可動側シール
ド10を介して可動側ホルダー14にろう付け接合され
る。これらは、固定側端板11a、可動側端板11b、
及び絶縁筒15によって高真空にろう付け封止され、固
定側電極8a及び可動側ホルダー14のネジ部をもって
外部導体と接続される。絶縁筒15の内面には、遮断時
の金属蒸気等の飛散を防ぐシールド9が設けられ、ま
た、可動側端板11bと可動側ホルダー14の間には摺
動部分を支えるためのガイド13が設けられる。可動側
シールド10と可動側端板11bの間にはべローズ12
が設けられ、真空バルブ内を真空に保ったまま可動側ホ
ルダー14を上下させ、固定側電極8aと可動側電極8
bを開閉させることが出来る。
【0057】実施例1で得られた電極を7.2kV,12.5kA用
真空バルブに搭載し、遮断試験を行なった。試験結果を
表1に示す。表1には比較として、原料Cr粉末の不純物と
して、酸素を45ppm,A1を10ppm,Siを50ppm有する、同条
件で焼結した電気接点を用いた電極の遮断試験結果を併
せて示す。
【0058】
【表1】
【0059】表1より、比較例の電気接点を用いた場合
には定格遮断電流の160%で遮断不能を生ずるのに対し、
本実施例の電気接点を用いた場合には200%で遮断不能に
なっている。このように、原料には本発明による不純物
を含む耐火性金属を用いることで、優れた遮断性能が得
られることが確認された。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、ろう付け性及び固相接
合性に優れ、健全で信頼性の高い真空バルブ用電極が得
られ、その結果優れた遮断性能が得られるものである。
又、スリット溝を形成して羽根型を形作ることのできる
金型に、電気接点を構成する原料粉末を充填して加圧成
形し、成形体に設けた凹部と電極棒の凸部とを填め合わ
せた状態で焼結する拡散接合により、簡単に短時間で所
望形状の電気接点が得られ、材料費、加工時間が大幅に
低減できる。また、電気接点と電極棒とは電気接点の焼
結過程において一体に接合されるため、ろう材を必要と
せず、組立及びろう付の工程を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1に係わる電極の各部材の断
面図。
【図2】 本発明の実施例1の製造のままの電極の断面
図。
【図3】 本発明の実施例1の加工後の電極の断面図。
【図4】 本発明の実施例2に係わる電極の各部材の断
面図。
【図5】 本発明の実施例2の製造のままの電極の断面
図。
【図6】 本発明の実施例2の加工後の電極の断面図。
【図7】 本発明の実施例6に係わる成形体と電極棒と
の填め合い公差と引き離し力の関係を表す線図。
【図8】 本発明の実施例4に係わる電極の平面図及び
断面図。
【図9】 本発明の実施例4に係わる羽根型電気接点の
平面図。
【図10】 本発明の実施例4に係わる円形接点部材の
平面図及び断面図。
【図11】 本発明の実施例5に係わる電極の平面図及
び断面図。
【図12】 本発明の実施例5に係わる真空バルブの断
面図。
【符号の説明】
1…Cu-25%Cr成形体、1a…Cu-25%Cr層、1b…Cu層、2…ス
リット溝、3…ステンレス補強板、3a…固定側電極
棒、3b…可動側電極棒、4…Cu電極棒、5…電気接点、
7a…固定側接点、7b…可動側接点、8a…固定側電
極、8b…可動側電極、9…シールド、10…可動側シ
ールド、11a…固定側端板、11b…可動側端板、1
2…べローズ、13…ガイド、14…可動側ホルダー、
21…羽根型接点部材、22…円形接点部材、23…電
極棒、24…ろう材、25…補強板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 芳友 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所電機システム事業部内 (72)発明者 高橋 雅也 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 鈴木 安昭 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所電機システム事業部内 (72)発明者 湖口 義雄 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所電機システム事業部内 (72)発明者 馬場 昇 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 5G026 BA05 BB02 BB14 CA01 CB02 CC05 5G051 AA05 AB07 AC07 AC14 AC15

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐火性金属と高導電性金属とを有する焼結
    合金からなる電気接点と、該電気接点に連なる電極棒と
    がろう付け又は固相による拡散接合により接合され、前
    記電気接点は酸素50〜2000ppm,A1 20〜3000ppm及びSi 1
    00〜2500ppmを有することを特徴とする真空バルブ用電
    極。
  2. 【請求項2】耐火性金属と高導電性金属とを有する焼結
    合金からなる電気接点と、該電気接点の裏面に連なる補
    強板と、前記電気接点と補強板とに連なる電極棒とを有
    し、前記電気接点と補強板及び補強板と電極棒とがろう
    付け又は固相による拡散接合により接合され、前記電気
    接点は酸素50〜2000ppm,A1 20〜3000ppm及びSi 100〜25
    00ppmを有することを特徴とする真空バルブ用電極。
  3. 【請求項3】前記電気接点は3本以上のスリット溝を有
    し、該スリット溝は前記電気接点の中心部から外周部に
    亘って形成されていることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の真空バルブ用電極。
  4. 【請求項4】前記電気接点は中心に凹部を有することを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の真空バルブ
    用電極。
  5. 【請求項5】耐火性金属と高導電性金属とを有する焼結
    合金からなる羽根型電気接点と、該電気接点と連なる電
    極棒とがろう付け又は固相による拡散接合により接合さ
    れ、前記電気接点は酸素50〜2000ppm,A1 20〜3000ppm及
    びSi 100〜2500ppmを有することを特徴とする真空バル
    ブ用電極。
  6. 【請求項6】耐火性金属と高導電性金属とを有する焼結
    合金からなる羽根型電気接点と、該電気接点の内周部に
    設けられ耐火性金属と高導電性金属とを有する焼結合金
    からなる円形接点部材と、該円形接点部材に連なる電極
    棒とを有し、前記円形接点部材と電極棒とがろう付け又
    は固相による拡散接合により接合され、前記電気接点は
    酸素50〜2000ppm,A1 20〜3000ppm及びSi 100〜2500ppm
    を有することを特徴とする真空バルブ用電極。
  7. 【請求項7】耐火性金属と高導電性金属とを有する焼結
    合金からなる羽根型電気接点と、該電気接点の裏面に連
    なる補強板と、前記電気接点の内周部に設けられ耐火性
    金属と高導電性金属とを有する焼結合金からなる円形接
    点部材と、該円形接点部材に連なる電極棒とを有し、前
    記電気接点と補強板及び前記円形接点部材と電極棒とが
    ろう付け又は固相による拡散接合により接合され、前記
    電気接点は酸素50〜2000ppm,A1 20〜3000ppm及びSi 100
    〜2500ppmを有することを特徴とする真空バルブ用電
    極。
  8. 【請求項8】前記電気接点は3個以上有し、羽根車状に
    形成されていることを特徴とする請求項5〜7のいずれ
    かに記載の真空バルブ用電極。
  9. 【請求項9】前記円形接点部材における前記耐火性金属
    の含有率は、前記羽根型接点部材における耐火性金属の
    含有率より小さいことを特徴とする請求項6〜8のいず
    れかに記載の真空バルブ用電極。
  10. 【請求項10】前記円形接点部材の導電率は、前記羽根
    型接点部材の導電率よりも大きいことを特徴とする請求
    項6〜9のいずれかに記載の真空バルブ用電極。
  11. 【請求項11】前記円形接点部材は中心に凹部を有する
    ことを特徴とする請求項6〜10のいずれかに記載の真
    空バルブ用電極。
  12. 【請求項12】前記耐火性金属は、Cr,W,Mo,T
    a,Nb,Be,Hf,Ir,Pt,Zr,Ti,T
    e,Si,Rh及びRuの1種叉は2種以上の各金属の
    混合物又はこれらの合金からなり、前記高導電性金属は
    Cu,Ag、Au又はこれらを主にした合金のいずれか
    からなる請求項1〜11のいずれかに記載の真空バルブ
    用電極。
  13. 【請求項13】耐火性金属と高導電性金属とを有する焼
    結合金からなる電気接点と、該電気接点と連なる電極棒
    とがろう付け又は固相による拡散接合により接合され、
    前記電気接点が酸素50〜2000ppm,A1 20〜3000ppm及びSi
    100〜2500ppmを有する真空バルブ用電極の製造法であ
    って、前記電気接点は前記耐火性金属と高導電性金属と
    を有する合金粉末、又は耐火性金属粉末と高導電性粉末
    との混合粉末を加圧成形後、加熱焼結することによって
    形成することを特徴とする真空バルブ用電極の製造法。
  14. 【請求項14】耐火性金属と高導電性金属とを有する焼
    結合金からなる羽根型電気接点と、該電気接点と連なる
    電極棒とがろう付け又は固相による拡散接合により接合
    され、前記電気接点が酸素50〜2000ppm,A1 20〜3000ppm
    及びSi 100〜2500ppmを有する真空バルブ用電極の製造
    法であって、前記電気接点の各々は前記耐火性金属と高
    導電性金属を有する合金粉末、又は耐火性金属粉末と高
    導電性粉末との混合粉末を加圧成形後、加熱焼結するこ
    とによって形成することを特徴とする真空バルブ用電極
    の製造法。
  15. 【請求項15】前記電気接点は、15〜40重量%の耐
    火性金属及び60〜85重量%の高導電性金属とを有す
    ることを特徴とする請求項13又は14に記載の真空バ
    ルブ用電極の製造法。
  16. 【請求項16】前記加圧成形時の圧力が120〜500
    MPaであることを特徴とする請求項13〜15のいず
    れかに記載の真空バルブ用電極の製造法。
  17. 【請求項17】前記合金粉末又は混合粉末の粒径が10
    4μm以下であることを特徴とする請求項13〜16の
    いずれかに記載の真空バルブ用電極の製造法。
  18. 【請求項18】真空容器内に一対の固定側電極及び可動
    側電極とを備えた真空バルブにおいて、前記固定側電極
    及び可動側電極の少なくとも一方が請求項1〜11に記
    載の電極からなることを特徴とする真空バルブ。
  19. 【請求項19】真空容器内に一対の固定側電極及び可動
    側電極とを備えた真空バルブと、該真空バルブ内の前記
    固定側電極及び可動側電極の各々に前記真空バルブ外に
    接続された導体端子と、前記可動側電極を駆動する開閉
    手段とを備えた真空遮断器において、前記真空バルブが
    請求項17に記載の真空バルブからなることを特徴とす
    る真空遮断器。
  20. 【請求項20】耐火性金属と高導電性金属とを有する平
    板状焼結合金からなり、酸素50〜2000ppm,A1 20〜3000p
    pm及びSi 100〜2500ppmを有する中心部から外周部に亘
    って3本以上のスリット溝が形成されていることを特徴
    とする真空バルブ電極用電気接点。
  21. 【請求項21】耐火性金属と高導電性金属とを有する平
    板状羽根型焼結合金からなり、酸素50〜2000ppm,A1 20
    〜3000ppm及びSi 100〜2500ppmを有することを特徴とす
    る真空バルブ電極用電気接点。
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US7230304B2 (en) 2004-01-08 2007-06-12 Hitachi, Ltd. Electric contacts and method of manufacturing thereof, and vacuum interrupter and vacuum circuit breaker using thereof
JP2007323850A (ja) * 2006-05-30 2007-12-13 Toshiba Corp 真空バルブの接点と通電軸の製造方法
CN111801757A (zh) * 2017-10-12 2020-10-20 通贝国际有限公司 固体电介质正面不带电电气开关组件

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