JP2000149732A - 真空遮断器とそれに用いる真空バルブ及びその電極 - Google Patents

真空遮断器とそれに用いる真空バルブ及びその電極

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JP2000149732A
JP2000149732A JP10321665A JP32166598A JP2000149732A JP 2000149732 A JP2000149732 A JP 2000149732A JP 10321665 A JP10321665 A JP 10321665A JP 32166598 A JP32166598 A JP 32166598A JP 2000149732 A JP2000149732 A JP 2000149732A
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arc
side electrode
diameter
highly conductive
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JP10321665A
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English (en)
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Shigeru Kikuchi
菊池  茂
Masahito Kobayashi
将人 小林
Katsuhiro Komuro
勝博 小室
Toru Tanimizu
徹 谷水
Yoshimi Hakamata
好美 袴田
Katsuzo Kuroda
勝三 黒田
Hitoshi Okabe
均 岡部
Noboru Baba
馬場  昇
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、製造工程を短縮でき、小型で
高性能の真空遮断器とそれに用いる真空バルブ及び真空
バルブ用電極を提供することにある。 【解決手段】本発明は、固定側電極及び可動側電極は互
いに向き合う全面が耐火性金属と高導電性金属とを有す
る合金からなるアーク電極と、該アーク電極を支持する
高導電性金属からなる電極棒とを有し、前記アーク電極
と電極棒とは固相による拡散接合によって一体に形成さ
れていることを特徴とする真空遮断器とそれに用いる真
空バルブとその電極にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な真空遮断器
とそれに用いる真空バルブ及びそれに用いるその電極に
関する。
【0002】
【従来の技術】真空遮断器に設置される真空バルブ内の
電極構造は、一対の固定側電極及び可動側電極からなっ
ている。上記固定側及び可動側電極の構造は、電気接点
と該電気接点に連なる電極棒からなり、該電気接点の裏
面にはしばしばステンレス等の板が補強板として設けら
れる。
【0003】大電流,高電圧遮断用接点材料としては、
Cr−Cuの複合金属あるいはこれにW,Co,Mo,
V,Nb等を少量添加した複合金属材料が多く用いられ
る。この電気接点の製造方法は、各成分の金属粉末ある
いはこれらの混合粉を所定の組成,形状,空孔量に成
形,焼結後、焼結体のスケルトンにCuあるいはその合
金溶湯をしみこませるいわゆる溶浸法が、あるいは溶浸
前の焼結工程で高密度にするいわゆる粉末冶金法により
製造された電気接点部材を、更に機械加工して所定形状
とする。
【0004】一方、電極棒は、純Cu素材から所定形状
に切り出し加工される。
【0005】このようにして機械加工された各部品を組
立後、ろう付けして一連の電極構造となるが、ろう付け
接合を用いて構成される電極は、各部材の機械加工とろ
う付けのための組立に非常な手間と時間がかかり、併せ
て、ろう付け不良による電極材の破壊や脱落の事故原因
となる。
【0006】この対応策として、製造過程において前述
の電気接点及び電極棒を一体化する方法として、電気接
点の構成成分からなる混合粉末を所定の組成,形状,空
孔量に成形したスケルトン上に、電極棒を構成する高導
電性金属を載置し、これらを加熱し電気接点部材に高導
電性金属を溶浸するとともに、高導電性金属の残部をも
って電極棒を形成する、いわゆる一体溶浸法が開発され
た。この製法は特開平7−29461号に開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一体溶浸法によれば、
ろう付けのための部品組立及びろう付け作業が不要とな
り、工程が大幅に削減できるとともに、ろう付け不良に
よる電極の破壊や脱落がなく、信頼性及び安全性に優れ
た電極が得られる。しかしその一方、得られる電極の電
気接点成分が拡散,固溶により電極棒側に侵食されるた
め、電気接点部材のスケルトンを減少量分だけ厚く作製
する必要があり、製造コストが大きくなる。また、電気
接点部材の減少量はスケルトン内における組成や空孔量
のばらつきにより顕著に変化するため、電気接点と電極
棒との界面位置が不規則になり、製造歩留まりが低下す
る。
【0008】更に、溶浸後のインゴットには上部に大き
な引け巣ができ、この引け巣を除いた部分から電極を切
り出さなければならないため、材料の無駄が多い。
【0009】前述の電気接点には、発生したアークに駆
動力を与えて、アークを一箇所に停滞させずに電極の外
周部へ移動させるためのスリット溝が設けられ、羽根型
に分離されている。このスリット溝は溶浸後にエンドミ
ル等で機械加工により作製されるが、曲線形状を持つ溝
であるため、加工に多大な時間を要する。
【0010】さらには、得られた電気接点部材を電極棒
に接合する際、組立に時間を要し、またろう材を用い、
ろう付け工程が必要となるためコストがかかるととも
に、ろう付け時の加熱によりろう材成分が揮散し、接点
表面に付着することで遮断性能が不安定になるという問
題があった。
【0011】本発明の目的は、製造工程を短縮でき、小
型で高性能の真空遮断器とそれに用いる真空バルブ及び
真空バルブ用電極を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、真空容器内に
固定側電極と可動側電極とを備えた真空バルブと、該真
空バルブ内の前記固定側電極と可動側電極との各々に前
記真空バルブ外に接続された導体端子と、好ましくは前
記可動側電極に接続された絶縁ロッドを介して前記可動
側電極を駆動する開閉手段とを備えた真空遮断器におい
て、前記固定側電極及び可動側電極は互いに向き合う全
面が耐火性金属と高導電性金属とを有する合金からなる
アーク電極と、該アーク電極を支持し、該アーク電極よ
り細径である裏導体及び該裏導体より大径である外部接
続導体を有する高導電性金属からなる電極棒とを有し、
前記アーク電極と電極棒とは固相による拡散接合によっ
て好ましくしはアーク電極の焼結による形成と同時に一
体に形成されていることを特徴とする。
【0013】更に、本発明は、前記固定側電極と可動側
電極は互いに向き合う面において電極中心部を除く内周
側から外周側にかけて形成された複数本の溝を有し、該
溝は前記アーク電極部を貫通するものであり、前記アー
ク電極の前記面の前記中心部に凹部が形成されているこ
とを特徴とする真空遮断器にある。
【0014】更に、本発明は前述の固定側電極及び可動
側電極を備えた真空バルブにあり、またこれらの電極に
よって構成される真空バルブ用電極にある。
【0015】本発明は、真空容器内好ましくは筒状の絶
縁容器内に一対の固定側電極及び可動側電極として備え
た真空バルブにおいて、前記固定側及び可動側電極は、
耐火性金属と高導電性金属からなる合金粉末、あるいは
耐火性金属粉末と高導電性粉末との混合粉末を、好まし
くはスリット溝によって分離された羽根型で中心に凹部
を有する形状に加圧成形したアーク電極となる成形体と
し、高導電性金属又は合金からなり中心軸上に凸部を有
する前述の構造の電極棒とを、該成形体の凹部と該電極
棒の凸部を嵌め合わせた状態で該高導電性金属の融点以
下の温度に加熱することにより、成形体を焼結すると同
時にアーク電極と電極棒とを金相学的に固相による拡散
接合によって一体に接合されたものである。
【0016】前記アーク電極の裏面には、中心孔を有す
るオーステナイト系ステンレス鋼からなる補強板が設け
られる。該補強板は、前記成形体と前記電極棒との間に
設けられ、電極棒の凸部が挿入されてアーク電極の焼結
と同時に加熱することにより、該アーク電極の裏面に拡
散接合によって固定される。
【0017】前記成形体をなす前記耐火性金属はCr,
W,Mo,Ta,Nb,Be,Hf,Ir,Pt,Z
r,Ti,Fe,Co,Si,Rh及びRuの1種又は
2種以上の混合物あるいはこれらの化合物からなり、前
記高導電性金属はCu,AgまたはAuあるいはこれら
を主にした合金からなるのが好ましい。
【0018】また、前記耐火性金属と高導電性金属から
なる合金粉末、あるいは耐火性金属粉末と高導電性粉末
との混合粉末は、15〜40重量%の該耐火性金属と、
60〜85重量%の該高導電性金属からなるのが好まし
い。
【0019】さらに、前記耐火性金属と高導電性金属か
らなる合金粉末、あるいは耐火性金属粉末と高導電性粉
末との混合粉末の粒径は104μm以下がよく、前記成
形体の凹部と前記電極棒の凸部との嵌め合い公差は、該
合金粉末あるいは混合粉末の粒径が104μm以下61
μm以上の場合には該凹部寸法の0.5 〜4%,60μ
m以下の場合には該凹部寸法の1.5〜9%の値をとる
ことが望ましい。
【0020】前記成形体を焼結することにより金相学的
に一体化された前記アーク電極と前記電極棒との嵌め合
わせ方向における引き離し強度は、200kgf 以上であ
ることが好ましく、これにより相手側電極と溶着した場
合にも接合部分からアーク電極部分の欠落を防止するこ
とができる。
【0021】本発明における真空バルブ用電極は、アー
ク電極とそれに連なる前述の電極棒からなり、アーク電
極には発生したアークを移動させるための曲線形状を持
つスリット溝が設けられ、好ましくは羽根型に分離され
ている。このスリット溝は、スリット溝を形成して羽根
型を形作ることのできる金型に、アーク電極を構成する
原料粉末を充填して加圧成形することで、簡単に短時間
で得ることができる。また、加圧成形により得られた羽
根型の成形体を、構成成分である高導電性金属の融点以
下の温度で焼結することにより、前述のスリット溝を持
つ羽根型の形状を保ったままでアーク電極を得ることが
できる。これにより、焼結後の機械加工による溝切りが
不要となり、加工時間が大幅に短縮できる。なお、スリ
ット溝の外周側端部は成形,焼結までつないだ形状と
し、焼結後に外周切削により溝端部を切り離すことによ
って、焼結収縮時の変形を防止することができる。
【0022】また前記成形体の中心には金型成形により
凹部が形成され、電極棒の中心軸上に設けられた凸部と
嵌め合わせた状態で焼結することにより、成形体が収縮
して固相により拡散接合されるいわゆる焼き嵌めの状態
となり、アーク電極と電極棒を焼結過程で金相学的に一
体化することが可能となる。これにより、ろう付け工程
が不要となるとともに、ろう材を用いないので遮断時の
アーク加熱による接合部の欠陥が防止でき、さらにはろ
う材成分の飛散による遮断性能の低下が防止できる。
【0023】本発明におけるアーク電極は、耐火性金属
と高導電性金属とを有する合金からなるが、電極棒側に
高導電性金属のみで構成される層があっても良く、これ
によりアーク電極の電気抵抗を小さくでき、原料コスト
を低減できる。また、アーク電極の裏面にはオーステナ
イト系ステレンス鋼の補強板が設けられ、電極開閉時の
衝撃によるアーク電極の変形,破壊を防止できる。この
補強板は、中心に前記成形体凹部と同形状同寸法の穴を
設けておき、成形体と電極棒の間に載置して電極棒の凸
部に嵌め合わせて焼結することにより、電気接点の裏面
に固定することが可能となる。
【0024】前記成形体の成形圧力は1.5〜4ton/cm
2 がよく、これより小さいと成形密度が小さくなり成形
体が崩れやすく、これより大きいと成形密度が高くなり
焼結時の収縮率が小さくなるので、成形体の収縮による
電極棒との接合が困難になる。
【0025】前述の耐火性金属と高導電性金属との配合
比は耐火性金属を15〜40重量%,高導電性金属を6
0〜85重量%とすることで、遮断性能,耐電圧特性に
優れ、電気抵抗が比較的小さい真空バルブ用が得られ
る。
【0026】さらに成形体を構成する耐火性金属と高導
電性金属からなる原料粉末の粒径を104μm以下とす
ることで、電気接点表面が均一な微細組織となり、優れ
た遮断性能,耐電圧,耐溶着性が得られるとともに、成
形体の収縮率が大きくなり、電極棒との強固な接合が可
能となる。原料粉末の流動性が悪く、型充填が困難な場
合には、適当なバインダーを添加し、スプレードライ法
などにより造粒して顆粒状にしてもよい。また成形体に
設けた凹部と電極棒の凸部との嵌め合い公差は、成形体
の原料粉末の粒径が104μm以下61μm以上の場合
には凹部寸法の0.5〜4%、60μm以下の場合には
1.5〜9%の値とすることで適正な接合状態が得られ
る。即ち、嵌め合い公差の値を上記範囲より小さくとる
と成形体の焼結収縮に支障を来たし、健全な焼結体が得
られず、また上記範囲より大きいと電極棒の凸部を焼き
嵌めする効果が小さくなり、十分な接合強度が得られな
い。本発明は、真空容器好ましくは絶縁容器内に固定側
電極と可動側電極とを備えた真空バルブと、該真空バル
ブ内の前記固定側電極と可動側電極との各々に前記真空
バルブ外に接続された導体端子と、好ましくは前記可動
側電極に接続された絶縁ロッドを介して前記可動側電極
を駆動する開閉手段とを備えた真空遮断器において、前
記固定側電極及び可動側電極は耐火性金属粒子と高導電
性金属と好ましくは低融点金属とを含む合金からなるア
ーク電極と、該アーク電極を支持する高導電性金属から
なる電極支持部と、該電極支持部より細径である裏導体
及び該裏導体より大径である外部接続導体を有する高導
電性金属からなる電極棒とを有し、前記電極支持部と電
極棒とは焼結と同時に又は固相による拡散接合によって
一体に形成される。アーク電極と電極支持部は好ましく
は前記耐火性金属粒子は全耐火性金属に対して重量で粒
径140μm以上が5%以下,70μm〜140μm未
満が45〜90%,40μm〜70μm未満が7〜35
%及び40μm未満が0.5〜15% であることが好ま
しい。
【0027】前記アーク電極は前述の耐火性金属のうち
特にCuに対して固溶量が3重量%以下である1800
℃以上の融点のCr,W,Mo及びTaの1種又は2種
以上の混合物が好ましく、Cu,Ag及びAuの1種か
らなる高導電性金属又はこれらを主にした高導電性合金
との複合材料からなり、前記電極支持部は前記高導電性
金属又は合金からなるのが好ましい。
【0028】更に、前記アーク電極は耐火性金属として
Cr,W,Mo及びTaの1種又は2種以上の合計量1
5〜40重量%と高導電性金属としてCu,Ag及びA
uの1種又はこれらを主にした合金60〜85重量%と
の複合材料、また、前記電極支持部,裏導体及び外部導
体接続部はCr,Ag,W,V,Nb,Mo,Ta,Z
r,Si,Be,Ti,Co,Feの1種又は2種以上
の合計量が2.5 重量%以下好ましくは0.5〜2.0重
量%とCu,Ag又はAuとの合金とし、特に耐力を大
幅に高めることができるので好ましい。その結果、電極
間の接触圧力の増大,電極開閉時の衝撃力に充分対応で
き、経時的な変形も解決できる。
【0029】本発明におけるアーク電極は耐火性金属と
高導電性金属との複合合金よりなり、前記アーク電極と
電極棒又は電極支持部とはアーク電極の形成時の焼結又
は拡散接合によって一体に形成される。
【0030】本発明における電極支持部は0.2%耐力
が10kg/mm2以上で、比抵抗が2.8μΩcm以下のものが
好ましい。
【0031】本発明は、前記固定側電極と可動側電極は
互いに接触するアーク電極部の中央に真円の凹部が設け
られているものである。
【0032】前記アーク電極と電極支持部とは粉末冶金
による焼結によって形成すると同時に電極棒を固相接合
によって一体に形成するものである。
【0033】前述のスリット溝は複数本、好ましくは3
〜6本であり、スパイラル状を有する。従ってアーク電
極はスリット溝によって分離された前述の羽根型の形状
が好ましい。
【0034】前記アーク電極又はアーク電極と電極支持
部に設けられる。スリット溝は直線状のスリット溝でも
よい。
【0035】本発明の電極の中央部側から外周側方向に
延びた外周端側より電極側面に達する前述の複数のスリ
ット溝は、各スリット溝間に形成した複数のアーク走行
面と、上記スリット溝外周側とアーク走行面外周端との
間のスリット溝を跨いで両アーク走行面と一体に連絡
し、且つ両アーク走行面から流れる電流の通路が一方側
アーク走行面の方が他方側アーク走行面より長くした両
アーク走行面と同抵抗値を有する連絡部とを備え、上記
連絡部の断面積を調整して両アーク走行面から上記連絡
部に流れる電流を制御するように形成するのが好まし
い。
【0036】本発明は、真空容器内に固定側電極と可動
側電極とを備えた真空バルブと、該空気バルブ内の前記
固定側電極と可動側電極との各々に前記真空バルブ外に
接続された導体端子と、前記可動側電極を駆動する開閉
手段とを備えた真空遮断器において、前記固定側電極及
び可動側電極は耐火性金属粒子と高導電性金属とを有す
る合金からなるアーク電極と、該アーク電極を支持し、
該アーク電極より細径である裏導体及び該裏導体より大
径である外部接続導体を有する高導電性金属からなる電
極棒又は前記アーク電極と前記電極棒との間に導電材か
らなる電極支持部とを有し、前記アーク電極と電極棒又
は電極支持部とは焼結又は固相拡散接合によって一体に
形成され、前記絶縁容器は円筒であり、定格電圧(k
V)と遮断電流実効値(kA)とを乗算した値(y)が
前記絶縁容器外径x(mm)に基づいて以下の(1)式に
よって求められる値以下及び(2)式によって求められ
る値以上の範囲内にあることを特徴とする。
【0037】 y=11.25x−525 …(1) y=5.35x−242 …(2) 本発明は、前記アーク電極の直径y(mm)は定格電圧
(kV)と遮断電流実効値(kA)とを乗算した値x
(kVA×103)に基づいて以下の(3)式及び(4)
式によって求められる値以上の範囲内であることを特徴
とする。
【0038】 y=0.15x+22 …(3) y=0.077x+20 …(4) 本発明は、前記真空容器は円筒であり、該真空容器の外
径y(mm)は前記アーク電極の直径x(mm)に基づいて
以下の(5)式によって求められる値以下及び(6)式
によって求められる値以上の範囲内にあることを特徴と
する。
【0039】 y=1.26x+10 …(5) y=1.26x+30 …(6) 前記真空バルブは3相に対しては3組あり、該3組の真
空バルブを横に並べて樹脂の絶縁筒によって一体に組込
んだものが好ましい。
【0040】また、本発明は、高真空に保たれた真空容
器内に固定側電極と可動側電極とを備えた真空バルブに
おいて、前記両電極は耐火性金属粒子と高導電性金属
と、更に好ましくは低融点金属とを含む複合部材よりな
るアーク電極と、該アーク電極を支持する高導電性金属
からなる電極支持部と、該電極支持部より細径である裏
導体及び該裏導体より大径である外部接続導体を有する
高導電性金属からなる電極棒とを有し、前記電極支持部
と電極棒とは焼結又は拡散接合によって一体に形成され
ていることを特徴とする。
【0041】本発明における真空バルブ用電極の構成は
前述と同様である。
【0042】アーク電極支持部には純Cuが好ましい
が、強度が小さいことからこれら各部材の変形防止対策
として鉄系材料の純Fe,ステンレス鋼で補強し電極の
変形防止を図ることが好ましい。
【0043】また、アーク電極と電極支持部以降の2層
構造とし、電極支持部以降はアーク電極を補強支持する
もので、その半分以上の厚さとするのが好ましく、特に
それと同等以上の厚さとすることが好ましい。耐火金属
としては特に、耐電圧特性を高めるためにCrに対して
0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜2重量%のN
b,V,Fe,Ti,Zrの1種又は2種以上を含むこ
とができる。
【0044】本発明のアーク電極は重量で特にCr30
〜60%,Nb0.5〜5.0%、好ましくは0.5〜3.
0%を有するCu又はこれにPb0.1〜0.5%を含む
Cu合金からなるのが好ましい。
【0045】以上のように、アーク電極材とアーク電極
支持部材以降とは非接合であるとともに金相学的に連続
した一体化構造にしたことと、上記核部材の高強度化の
組み合わせにより従来の電極構造に比べて悪影響を除去
したより信頼性及び安全性の高い真空遮断器を提供でき
る。
【0046】前述のようにアーク電極には発生したアー
クを移動させるための曲線形状を持つスリット溝が設け
られ、羽根型とするのが好ましい。このスリット溝は、
スリット溝を形成して羽根型を形作ることのできる金型
に、電気接点を構成する原料粉末を充填して加圧成形す
ることで、簡単に短時間で得ることができる。また、加
圧成形により得られた羽根型の成形体を、構成成分であ
る高導電性金属の融点以下の温度で焼結することによ
り、前述のスリット溝を持つ羽根型の形状を形成でき
る。なお、スリット溝の外周側端部は焼結収縮時の変形
防止のために、成形,焼結まで溝端部をつないだ形状と
し、焼結後に外周切削により溝端部を切り離しても良
い。
【0047】電極棒側に高導電性金属のみで構成される
層があっても良く、これにより電気接点の電気抵抗を小
さくでき、原料コストを低減できる。また、電極棒側に
更にCuが主成分でNi,Ti,Zn,Cr,Cd及び
Beの1種又は2種以上を含む合金粉末よりなる層を設
けても良く、これにより電気接点の強度が向上し、電極
開閉時の衝撃による電気接点の変形を防止できる。
【0048】アーク電極及びアーク電極支持部と電極棒
とは、焼結過程において金相学的に一体に接合するのが
望ましい。具体的には、所望の形状に加工した電極棒と
アーク電極とその支持部の接合すべき側の面に載置し、
真空中あるいは還元雰囲気中で焼結することにより拡散
接合される。また、アーク電極支持部に凹部を設けて成
形し、電極棒に設けた凸部をはめ合わせ、電気接点の焼
結収縮により電極棒の凸部を締め付けて接合すれば、よ
り強固な接合状態が得られる。
【0049】アーク電極支持部と電極棒の間には、必要
に応じてステンレス等の補強板を配置することができ
る。これは、電気接点に設けた凹部と同寸法の穴を補強
板に設け、電極棒の凸部を補強板の穴を通して電気接点
の凹部にはめ合わせ、焼結することで補強板を固定する
ことができる。また、電気接点成分と同じ主成分を持つ
補強板であれば、拡散接合も可能である。
【0050】以上のように本発明によれば、電気接点及
び電極棒を焼結過程においてろう材を用いずに一体化す
ることが可能であり、一体溶浸法と異なり電気接点成分
が電極棒側へ固溶,拡散することが無く、所望の電気接
点寸法が安定して得られる。真空遮断器は、断路器,接
地開閉器,避雷器,変流器等とともに用いられ、高層ビ
ル,ホテル,地下街,石油コンビナート,各種工場,変
電所,駅,病院,会館,車輌,上下水道等の公共設備な
どの電源として欠かせない高圧受変電設備内に用いられ
る。
【0051】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1は、本発明に係
わる電極の部品を示す平面図と断面図である。(a)が
アーク電極の平面図及び(b)が側面図である。図中、
1が焼結後にアーク電極となるCu−25重量%Cr成
形体、2が成形体のスリット溝、(c)がオーステナイ
ト系ステンレス補強板3、(d)がCuの電極棒4、ス
テンレス補強板3の成形体1の反対側の外周には補強用
のリング状突起7が設けられ、接合用の穴9が設けられ
る。電極棒4はアーク電極となる成形体1との接合用支
持部10,嵌合においてストッパとなるとともに裏導体
11,電極棒の強度を保つ強度補強部12及びそれより
太径の補強部13を有する。15は外部導体との接続と
なるネジである。
【0052】製造方法は次の通りである。成形体1はス
リット溝2を形成して羽根型を形作ることのできる金型
に、Cu粉とCr粉を75:25の重量比で予め混合し
た混合粉を入れ、充填した混合粉末を油圧プレスにより
1.5ton/cm2 の圧力で加圧成形した。ここで、原料の
Cu粉は粒径が104μm以下、Cr粉は61〜104μ
mのものを用い、混合粉の金型への充填量は焼結後に所
望の厚さを得るために必要な量とする。なお、成形体の
相対密度は68%であった。
【0053】オーステナイト系ステンレス補強板3と電
極棒4は予め機械加工により作製されたものであり、電
極棒4は無酸素銅の塑性加工材である。酸洗浄の後に成
形体1及び補強板3の穴と電極棒4の凸部を嵌め合わせ
て載置する。これを6.7×10-3Pa以下の真空中で
1050℃×120分間加熱し、成形体1を焼結させて
アーク電極5を得るとともに電極棒4の凸部を固定して
アーク電極5,補強板3及び電極棒4を図2に示す様に
固相により一体に拡散接合する。この後、アーク電極5
の外周部を切削加工し、スリット溝2の端部を切り離し
て開いた溝のアーク電極5が得られる。なお、アーク電
極5は焼結体で気孔が多く、切削油を用いると気孔内に
入り除去が困難となるので、切削油を用いずに加工し、
アーク電極を図3の羽根型の形状とした。(a)はアー
ク電極の平面図、(b)は全体の断面図である。16は
アーク電極5に凹部が形成され、アークの駆動を容易に
する後述するボタンとなるものである。
【0054】上記で得られたアーク電極5の組織を観察
したところ、各原料粒子は焼結により結合されており、
相対密度は76%であった。更に、アーク電極5と電極
棒4との接合界面組織を観察したところ、隙間等の欠陥
はなく、両者が金相学的に接合されていることが確認さ
れた。
【0055】このように本発明によれば、アーク電極に
成形過程で溝入れが可能であり、焼結によってアーク電
極の組織が強固に結合されると同時に、電極棒との一体
化が可能となる。
【0056】(実施例2)図4は、本発明に係わる電極
の部品を示す平面図と断面図である。(a)がアーク電
極の平面図及び(b)が断面図である。図中、1aはア
ーク電極となる成形体1のCu−25%Cr層、1bは
アーク電極支持部となるCu層である。
【0057】製造方法は次の通りである。成形体1はス
リット溝2を形成して羽根型を形作ることのできる金型
に、まずCu粉とCr粉を75:25の重量比で予め混
合した混合粉を入れ、ほぼ平らにならし、続いてCu粉
末を充填して油圧プレスにより1.5ton/cm2 の圧力で
加圧成形し、Cu−25%Cr層とCu層とを一体に成
形した。ここで、原料のCu粉は粒径が104μm以
下、Cr粉は61〜104μmのものを用い、Cu−25
%Cr混合粉及びCu粉の金型への充填量は焼結後に所
望の厚さを得るために必要な量とする。なお、成形体の
相対密度は69%であった。
【0058】成形体1のCu−25%Cr層が接点面と
なるようにして、実施例1と同様の方法により、先ず図
5の様に焼結と同時にアーク電極,アーク電極支持部及
び電極棒を一体とした。その後切削加工により図6に示
す羽根型の真空バルブ用電極を得た。図中の符号は実施
例1と同じである。
【0059】上記で得られたアーク電極5の組織を観察
したところ、各原料粒子は焼結により結合され、Cu−
25%Cr層とCu層との界面は一体化しており、相対
密度は77%であった。更に、アーク電極5と電極棒4
とは実施例1と同様に固相にて拡散接合されその接合界
面組織を観察したところ、隙間等の欠陥はなく、両者が
金相学的に接合されていることが確認された。
【0060】このように本発明によれば、2層からなる
アーク電極の場合にも成形過程で溝入れが可能であり、
焼結によってアーク電極の組織が強固に結合され、2層
間の界面が一体化されると同時に、電極棒と一体化が可
能となる。
【0061】(実施例3)図7は、第1実施例で得られ
た電極において、成形体の凹部と電極棒の凸部の嵌め合
い公差を変化させた場合の、アーク電極と電極棒の引き
離し力を測定した結果の一例である。本実施例では粒度
の異なる3種の原料粉末を用い、成形体の外径を49m
m,中央に設けた穴の内径を9.15mm とし、電極棒凸
部の径を変えることによって嵌め合い公差を変化させ
た。
【0062】アーク電極と電極棒の引き離し力は嵌め合
い公差の値が小さいほど大きくなるが、公差が小さ過ぎ
ると嵌め合わせ作業の効率が悪くなるとともに、成形体
の焼結収縮に支障を来たし、健全なアーク電極が得られ
なくなる。また、嵌め合い公差の値が大きすぎると引き
離し力が不足し、電極が溶着した際に接合部分でアーク
電極が欠落する。このため、引き離し力は200kgf 以
上を有することが望ましい。適正な嵌め合い公差は、原
料粉末の粒径のみならず、粒度分布あるいは嵌め合い部
寸法などによっても変わるが、図7に示す如く成形体の
凹部寸法の0.5〜9%が良く、詳しくは原料粉末の粒径
が61〜104μmの場合には0.5〜4%,60μm
以下の場合には1.5〜9%の範囲で公差をとるのが望
ましい。このように本発明による嵌め合い公差をもつこ
とで、適切な強度をもち、健全な接合部を有したアーク
電極と電極棒との一体化が可能となる。
【0063】(実施例4)図8は実施例1及び2で製作
した真空バルブ用電極を用いた真空バルブの断面図であ
る。絶縁材より絶縁筒体35の上・下開口部に上・下一
体をなすシールリング38a,38bを設けて真空室を
形成する真空容器を構成し、上記シールリング38aの
中程に固定電極30aを垂設し、この固定電極30aの
直下に位置する上記シールリング38bの中程に可動電
極30bの一部を形成する可動側の電極棒34を昇降自
在に設け、上記固定電極30aのアーク電極に対して上
記可動電極30bのアーク電極を接離するようにし、上
記可動側の電極棒34の周りに位置する上記シールリン
グ38bの内側に金属製のベローズ37を伸縮するよう
にして被冠して設け、さらに、上記両アーク電極の周り
に円筒状をなす金属板のシール部材36を絶縁筒体35
の真空容器によって設置し、このシール部材36は上記
絶縁筒体35の真空容器の絶縁性を損なわないようにし
て構成したものである。固定電極30aにはネジ穴45
aが設けられるが、可動電極30bは外部への接続用電
極棒34にろう付けされる構造である。固定電極と同様
にネジによって固定することも可能である。
【0064】絶縁筒体35からなる真空容器には陶器,
ガラス,セラミックス焼結体が用いられる。絶縁筒体3
5からなる真空容器はシールリング38a,38bにコ
バール等のガラス,セラミックスの熱膨脹係数に近い合
金板を介してろう付けされ、10-6mmHg以下の高真空
に保たれる。
【0065】いずれの電極においても外部導体接続部に
はネジ45a,45bが設けられ、外部端子に接続さ
れ、電流の通路となる。排気管(図示なし)はシールリ
ング38aに設けられ、排気のとき真空ポンプに接続さ
れる。ゲッタは真空容器内部に微量のガスが発生した場
合に吸収して真空を保つ働きとして設けられる。シール
部材36はアークによって発生した主電極表面の金属蒸
気を付着させ、冷却させる働きを有し、また付着した金
属はゲッタ作用を有する真空度保持の働きを有する。
【0066】図中の寸法は43が絶縁筒の外径、44が
その長さ、16は所望の深さを有する真円の凹部からな
るボタンである。
【0067】(実施例5)図9は、本発明の方法で試作
した、電極の断面を示すものである。図中、21が電気
接点のアーク電極となるCu−25%Cr層、22がア
ーク電極支持部となるCu−40%Ni合金層、23が
外部導体接続部となるCuの電極棒であり、24がスリ
ット溝である。(a)は一部断面を示す正面図、(b)
はアーク電極の平面図である。
【0068】製造方法は次の通りである。スリット溝2
4はアーク電極21及びアーク電極支持部22を貫通し
て羽根型を形作ることのできる金型に、CuとCrを7
5:25の重量比で混合した混合粉を入れ、金型内でブ
ラシを用いてほぼ平らにならし、更にCu−40%Ni
合金の粉末を充填して平らにならす。ここで、それぞれ
の粉末は、焼結後に所望寸法を得るために必要な量を充
填する。充填した粉末を油圧プレスにより3ton/cm2
圧力で成形し、スリット溝24を有した羽根型の成形体
を得た。なお、成形体の相対密度は79%である。
【0069】次に、得られた成形体のCu−Ni層側の
面に、予め所望形状に加工したCuの外部導体接続部と
なる電極棒23を載置し、6.7×10-3Pa 以下の真
空中で1050℃×120分間保持し、アーク電極21
と電極支持部22を焼結させるとともに、電極棒23を
拡散接合させた。
【0070】上記で得られた電気接点の組織を観察した
ところ、各原料粒子は焼結により結合されており、相対
密度は87%であった。更に、電極支持部22と電極棒
23との界面組織を観察したところ、両者の結晶が金相
学的に接合されていることが確認された。アーク電極2
1の中心には円形の凹部16が設けられる。凹部は遮断
時にアークが電極間で発生した場合に、外周側に容易に
移動できる作用を有し、大電流遮断が可能となる。
【0071】このように本発明によれば、電気接点に成
形過程で溝入れが可能であり、焼結によって電気接点の
組織が強固に結合されると同時に、電極棒との一体化が
可能となる。
【0072】(実施例6)図10は本発明の方法で試作
した電極の断面を示すものである。図中、アーク電極支
持部22はステンレス製の補強板であり、電気接点のア
ーク電極21及びアーク電極支持部22は中央の円形の
穴25が貫通した形状を持つ。
【0073】製造方法は次の通りである。スリット溝2
4を形成して羽根型を形作ることのできる金型に、Cu
とCrを75:25の重量比で混合した混合粉を充填
し、平らにならす。ここで、粉末は焼結後に所望寸法を
得るために必要な量を充填する。充填した粉末を油圧プ
レスにより3ton/cm2の圧力で成形することで、中央の
穴25が貫通し、スリット溝24を有した羽根型の成形
体を得た。なお、成形体の相対密度は77%である。ア
ーク電極21の表面には実施例5と同様に凹部16が形
成される。
【0074】次に、得られた成形体の電極棒側の面に、
予め所望形状に加工したアーク電極支持部22を重ねて
載置し、更に、外部導体接続部となる電極棒23の凸部
をアーク電極支持部22と成形体の穴にはめ込み、6.
7×10-3Pa 以下の真空中で1050℃×120分
間保持し、アーク電極21を焼結させるとともに、電極
棒23を拡散接合させ、アーク電極支持部22を固定し
た。このとき、電極棒23の凸部の径をアーク電極21
の焼結後の穴の径より大きく設定し、焼結後のはめ合い
部には径方向に圧縮応力が残るようにする。
【0075】上記で得られたアーク電極21の組織を観
察したところ、各原料粒子は焼結により結合されてお
り、相対密度は84%であった。また、アーク電極21
と電極棒23との界面組織を観察したところ、両者の結
晶が金相学的に接合されていることが確認された。更
に、アーク電極支持部22はアーク電極21と電極棒と
の間で強固に固定されていた。
【0076】このように本発明によれば、電気接点の凹
部と電極棒の凸部をはめ合わせて焼結することにより、
接合部に焼結収縮を利用した機械的圧縮力が加わり、よ
り強固な接合状態が得られる。
【0077】(実施例7)図11は実施例5及び6と同
様に製造した本実施例におけるスパイラル型電極の平面
図及び図12はその断面図である。電極はこれらの図に
示すように更に切削加工によって電極中央部の真円の凹
部25Aと互いの接触面を兼ねるようにその外側にアー
ク走行面25B,25C,25Dを一体に設け、各アー
ク走行面25B,25C,25D間には凹部25Aから
アーク走行面25B,25C,25Dの外周端25Eの
手前までに3本のスリット溝24A〜24Cを螺旋状に
アーク電極21とアーク電極支持部22に切られてい
る。このスパイラル構造の溝は3本であるが4本でも5
本でもよく、曲線又は直線でもよい。真円の凹部25A
は裏導体11の直径とほぼ同じ径とするのが好ましい。
【0078】複数のスリット溝24A〜24Cは凹部2
5Aからスリット溝の外周側先端部24Eより電極側面
に達している。各スリット溝間に複数のアーク走行面2
5B〜25Dを形成している。連絡部27は外周側先端
部24Eとアーク走行面外周端25Eとの間のスリット
溝24A〜24Cを跨いでいる。つまり橋の役割をして
いる。連絡部27は両アーク走行面25B〜25Dと一
体に形成すると共に、両アーク走行面25A〜25Cと
同じ抵抗値を有している。
【0079】このため、アークAが各アーク走行面と連
絡部27とを流れ時の発生熱が少なく、電極の電流容量
を向上することができる。連絡部27は両アーク走行面
25B〜25Dと一体に形成することは、連絡部27と両
アーク走行面25B〜25Dとの表面を等しい高さにで
きるので、軸方向を縮小できるばかりか、また電界集中
がなく、電界を緩和することができるので、更に遮断電
流容量を向上することができる。
【0080】一方側アーク走行面例えば25Bを流れる
電流i1 の電流通路の方が他方側アーク走行面25Dを
流れる分流電流i2 の電流通路より長く形成されている
時に、一方側アーク走行面25Bから他方側アーク走行
面25Dに電流i1 が流れるように上記連絡部27を調
整して電流を制御する。例えば連絡部27の外径と内径
との間の幅Lを設定する。具体的には、連絡部27の外
径寸法D1 と内径寸法D2 とのD2/D1の関係が0.9
を超え、1を下回る幅L寸法に設定する。又連絡部27
は一方側アーク走行面例えば5Bを流れる電流i1 の電
流通路の方が他方側アーク走行面25Dを流れる分流電
流i2 の電流通路より長くなるように設けられているこ
とになる。
【0081】この固定電極と可動電極とを、電極内を流
れる電流i1 の経路を制御して、ほぼ周方向に往復の電
路を構成することができる。この電路に電流i1 が流れ
る時に発生する磁界Hにより、電極間に発生したアーク
Aは電極の円周方向に駆動され、アーク走行面上を移動
する。
【0082】例えばアーク走行面25B上を移動し、ア
ーク走行面25Dとの境界に来た時、アークAは連絡部
27を通過して、アーク走行面25Dに移行するはずで
あるが、アーク走行面25Dの電流i1 はスリット溝2
4Aを介して分流する所謂分流電流i2 が流れる。分流
電流i2 はアーク走行面25Bの電流i1 がアーク走行
面25Dに流れるのを阻止する働きをし、アーク電極2
1が連絡部27付近で停滞し、電極の局部加熱,局部溶
融になり、遮断不能を生じることがあることに本発明者
達は気付いた。
【0083】そこで、本発明者達は、連絡部27の断面
積例えば幅,厚み等を調整して、電流i1 ,分流電流i
2 が連絡部27に流れるのを制御することで、上述の課
題を解決した。即ち、連絡部27の外径寸法D1 と内径
寸法D2 とのD2/D1の関係が0.9 を超え、1を下回
る幅L寸法に設定した。この結果、アークAは電極の円
周方向に駆動され、アーク走行面上を磁気駆動して、著
しく遮断電流容量を増加することができるようになっ
た。例えば連絡部27の幅Lを調整しない従来技術の電
極の遮断電流容量を1とすれば、本発明の電極の遮断電
流容量を2にすることができるようになった。この分、
本発明の電極は従来技術の電極に比べて小型化及び軽量
化を図ることができるようになった。
【0084】この理由は、連絡部27の幅L寸法が0.
9 以下になると、幅寸法が広くなり、分流電流i2
電流i1 より多く流れ、電流i1 が連絡部27付近で停
滞して、遮断不能を生じる。連絡部27の幅寸法が1以
上になると、上述とは逆に連絡部27の幅寸法が狭くな
り、連絡部27を電流i1 が流れ過ぎて、磁界Hが強く
なり、アークAが電磁力Fにより電極より外部に飛び出
してシールド10に衝突し、遮断器として使用できな
い。従って、外径寸法D1 と内径寸法D2 とのD2/D1
の関係が0.9を超え、1を下回る幅L寸法に設定する
と、電流i1 と分流電流i2 が連絡部27に流れるのを
適宜に制御することができる。この場合、分流電流i2
を制御する方が、電流i1 に比べて連絡部27の幅を狭
くできるので、電極の重量を軽くできる利点がある。こ
の結果、上述の効果を達成することができる。このこと
は、幅Lを調整するだけで遮断電流容量の増減,遮断電
流容量の増減に応じた電極寸法及び重量を任意設計でき
る。連絡部27の調整は幅Lと下記厚みとを調整すれば
より好ましい。連絡部27の幅Lを調整する場合には、
作業者が連絡部27の幅Lを見ながら微調整ができるの
で、調整作業がやりやすく、作業能率が良い。
【0085】(実施例8)表1は各種定格における真空
バルブの諸元を示すものである。本実施例における真空
バルブ用電極は実施例1〜3及び5〜7に示す組成及び
構造によって得られるものである。
【0086】図13は表1に示すNo.1の真空バルブ、
図14はNo.4の真空バルブの断面図である。
【0087】
【表1】
【0088】絶縁材で形成された絶縁筒体35の上・下
開口部に上・下一体をなすシールリング38a,38b
を設けて真空室を形成する真空容器を構成し、上記シー
ルリング38aの中程に固定電極30aを垂設し、この
固定電極30aの直下に位置する上記シールリング38
bの中程に可動電極30bの一部を形成する可動側の電
極棒34を昇降自在に設け、上記固定電極30aのアー
ク電極31aに対して上記可動電極30bのアーク電極
31bを接離するようにし、上記可動側の電極棒34の
周りに位置する上記シールリング38bの内側に金属製
のベローズ37を伸縮するようにして被冠して設け、さ
らに、上記両アーク電極の周りに円筒状をなす金属板の
シール部材36を絶縁筒体35の真空容器によって設置
し、このシール部材36は上記絶縁筒体35の真空容器
の絶縁性を損なわないようにして構成したものである。
【0089】さらに、上記アーク電極31a,31bは
前述と同様に得られたアーク電極支持部32a,32b
に一体固着され、更に外部導体接続部33a,33b及
び裏導体39a,39bによって構成されている。絶縁
筒体35からなる真空容器にはガラス,セラミックス焼
結体が用いられる。絶縁筒体35からなる真空容器はシ
ールリング38a,38bにコバール等のガラス,セラ
ミックスの熱膨脹係数に近い合金板を介してろう付けさ
れ、10-6mmHg以下の高真空に保たれる。
【0090】いずれの電極においても外部導体接続部に
はネジ45a,45bが設けられ、外部端子に接続さ
れ、電流の通路となる。排気管(図示なし)はシールリ
ング38aに設けられ、排気のとき真空ポンプに接続さ
れる。ゲッタは真空容器内部に微量のガスが発生した場
合に吸収して真空を保つ働きとして設けられる。シール
部材36はアークによって発生した主電極表面の金属蒸
気を付着させ、冷却させる働きを有し、また付着した金
属はゲッタ作用を有する真空度保持の働きを有する。
【0091】図中の寸法は43が絶縁筒の外径、44が
その長さ、41が電極裏導体直径、40が電極本体の直
径、42が電極の厚さである。46はガイド、47はボ
タンである。ボタン47は所望の深さを有する真円から
なる凹部で、図15に示す凹部5Aと同じものである。
【0092】表1に示すように、本発明に係る真空バル
ブは定格の遮断容量の違いによって絶縁筒の外径,長
さ,裏導体の直径,電極本体の直径,厚さ,凹部径,凹
部深さ,スパイラル溝本数及びスパイラルが異なるもの
である。
【0093】図15は遮断電圧電流実効値(y)と絶縁
筒外径(x)との関係を示す線図である。遮断電圧電流
実効値は遮断電圧(kV)と遮断電流実効値(kA)とを乗
算したものである。図15に示すように遮断電圧電流実
効値(y)は11.25x−525と5.35x−241.
5とで求められる値の間に入るように遮断電圧電流実効
値に対して絶縁筒外径とするのが好ましい。
【0094】図16はアーク電極直径(mm)と遮断電圧
電流実効値(×103kVA)との関係を示す線図であ
る。遮断電圧電流実効値(x)に対してアーク電極直径
(y)は、0.15x+22と0.077x+20とで求
められる値の間に設定することが好ましい。
【0095】図17は絶縁筒外径(y)とアーク電極直
径(x)との関係を示す線図である。絶縁筒外径(y)
は1.26x+10と1.26x+30とで求められる値
の間に設定することが好ましい。本実施例においてはy
=1.26x+19.6によって求められる値にほぼ設定
されている。
【0096】図18はアーク電極直径(y)と凹部直径
(x)又は電極裏導体直径(x)との関係を示す線図で
ある。アーク電極直径(y)は2.4x+6.4と2.32
x−3.0とで求められる値の間に設定するのが好まし
い。
【0097】(実施例9)図19は本発明に係る実施例
4及び8に記載の真空バルブ59とその操作機とを示す
真空遮断器の構成図である。
【0098】操作機構部を前面配置とし、背面に真空バ
ルブを支持する3相一括型の3組の耐トラッキング性を
有するエポキシレジン筒60を配置した小型,軽量な構
造である。
【0099】各相端はエポキシレジン筒,真空バルブ支
持板で水平に支持された水平引き出し形である。真空バ
ルブは、絶縁操作ロッド61を介して、操作機構によっ
て開閉される。
【0100】操作機構部は、構造が簡単で、小型,軽量
な電磁操作式の機械的引外し自由機構である。開閉スト
ロークが少なく、可動部の質量が小さいために衝撃は僅
少である。本体前面には、手動連結式の二次端子のほ
か、開閉表示器,動作回数計,手動引外しボタン,手動
投入装置,引出装置およびインターロックレバーなどが
配置されている。
【0101】(a)閉路状態 遮断器の閉路状態を示し、電流は上部端子62,主電極
30,集電子63,下部端子64を流れる。主電極間の
接触力は、絶縁操作ロッド61に装着された接触ばね6
5によって保たれている。
【0102】主電極の接触力,早切ばねの力および短絡
電流による電磁力は、支えレバー66およびプロップ6
7で保持されている。投入コイルを励磁すると開路状態
からプランジャ68がノッキングロッド69を介してロ
ーラ70を押し上げ、主レバー71を回して接触子を閉
じたあと、支えレバー66で保持している。
【0103】(b)引外し自由状態 開離動作により可動主電極が下方に動かされ、固定・可
動両主電極が開離した瞬間からアークが発生する。アー
クは、真空中の高い絶縁耐力と激しい拡散作用によって
短時間に消弧される。
【0104】引外しコイル72が励磁されると、引外し
レバー73がプロップ67の係合を外し、主レバー71
は早切ばねの力で回って主電極が開かれる。この動作
は、閉路動作の有無には全く関係なく行われる機械的引
外し自由方式である。
【0105】(c)開路状態 主電極が開かれたあと、リセットばね74によってリン
クが復帰し、同時にプロップ67が係合する。この状態
で投入コイル75を励磁すると(a)の閉路状態にな
る。76は排気筒である。
【0106】真空遮断器は高真空中でアーク遮断し、真
空の持っている高い絶縁耐力と、アークの高速拡散作用
により優れた遮断性能を有しているが、反面無負荷のモ
ートル,変圧器を開閉する場合電流が零点に達する以前
に遮断してしまい、いわゆるさい断電流を生じ、この電
流とサージインピーダンスの積に比例する開閉サージ電
圧を発生する場合がある。このため3kV変圧器や3k
V,6kV回転機などを真空遮断器で直接開閉するとき
は、サージアブソーバを回路に接続してサージ電圧を抑
制し、機器を保護する必要がある。サージアブソーバと
しては、コンデンサを標準としますが、負荷の衝撃波耐
電圧値によって、ZnO非直線抵抗体を使用することも
できる。
【0107】以上の本実施例により、圧力150kg,遮
断速度0.93m/秒で、7.2kV,31.5kV の遮
断が可能となる。
【0108】図20は本実施例の真空遮断器2段積スイ
ッチギアの内部構造を示すものである。91は上段遮断
器コンパートメント、92はメタルクラッドフレームコ
ンパートメント、93は下段遮断器コンパートメント、
94は母線コンパートメント、95は変流器、96は接
続導体、97はケーブルコンパートメント、98は制御
引込ケーブル部、99はサージアブソーバである。真空
遮断器は電源が3相であるので一電源に対して紙面に対
して奥行きに3個有する。
【0109】本実施例によれば、真空バルブを同じ遮断
容量で比較して小型化が可能となり、従ってその電極自
身が小型となるとともに顕著に重量が軽くなることから
操作機構が軽量となり、正確な操作ができること、更に
電極径を小さくできたことから電極間の遮断間隔を小さ
くできる効果が得られる。
【0110】
【発明の効果】本発明によれば、簡単に短時間で所望形
状の電気接点が得られ、材料費,加工コストが大幅に低
減できる。また、電気接点と電極棒とは電気接点の焼結
過程において一体に接合されるため、ろう材を必要とせ
ず、組立及びろう付の工程を削減できる。更に、一体溶
浸法と異なり電気接点成分が電極棒側へ固溶,拡散する
ことが無く、所望の電気接点寸法が安定して得られる。
【0111】また、従来のろう付け接合に伴う各部材の
機械加工工程及び組立工程の低減とろう付け接合不良に
よる電極材の破壊や脱落を防止するとともに強度向上に
も役だち、電極変形に伴う溶着障害を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係わる電極の各部品の平面
図とその断面図。
【図2】実施例1にて得た電極の断面図。
【図3】実施例1で得た電極の平面図と断面図。
【図4】本発明の実施例2に係わる電極の各部品の平面
図とその断面図。
【図5】実施例2で得た電極の断面図。
【図6】実施例2で得た電極の平面図と断面図。
【図7】成形体と電極棒との嵌め合い公差と引き離し力
の関係を表す線図。
【図8】実施例4の真空バルブの断面図。
【図9】本発明の実施例5に係わる真空バルブ用電極の
断面図。
【図10】本発明の実施例6に係わる真空バルブ用電極
の断面図。
【図11】本発明の実施例7に係わるスパイラル溝を有
する真空バルブ用電極の平面図。
【図12】図11の断面図。
【図13】真空バルブの断面図。
【図14】真空バルブの断面図。
【図15】遮断電圧電流実効値と絶縁筒外径との関係を
示す線図。
【図16】アーク電極直径と遮断電圧電流実効値との関
係を示す線図。
【図17】絶縁筒外径とアーク電極直径との関係を示す
線図。
【図18】アーク電極直径と凹部直径又は電極裏導体直
径との関係を示す線図。
【図19】真空遮断器の全体構成図。
【図20】真空遮断器2段積スイッチギアの構成図。
【符号の説明】
1…成形体、1a…Cu−25%Cr層、1b…Cu
層、2,2A,2B,2C,2E…スリット溝、3…ス
テンレス補強板、4,23,33a,33b,34…電
極棒、5,21,31a,31b,…アーク電極、7…
リング状突起、8,9…穴、10…接合用支持部、1
1,39a,39b…裏導体、12…強度補強部、13
…補強部、15…ネジ、22…アーク電極支持部、25
A…凹部、25B,25C,25D…アーク走行面、2
5E…電極外周端、27…連絡部、L…幅、30a…固
定電極、30b…可動電極、33a,33b…外部導体
接続部、35…絶縁筒体、36…シール部材、37…ベ
ローズ、38a,38b…シールリング、39a,39
b…裏導体、60…エポキシレジン筒、61…絶縁操作
ロッド、62…上部端子、63…集電子、64…下部端
子、65…接触ばね、66…支えレバー、68…プラン
ジャ、71…主レバー、72…引外しコイル、75…投
入コイル、76…排気筒。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小室 勝博 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 谷水 徹 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分工場内 (72)発明者 袴田 好美 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分工場内 (72)発明者 黒田 勝三 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分工場内 (72)発明者 岡部 均 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分工場内 (72)発明者 馬場 昇 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 5G026 EA04

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空容器内に固定側電極と可動側電極とを
    備えた真空バルブと、該真空バルブ内の前記固定側電極
    と可動側電極との各々に前記真空バルブ外に接続された
    導体端子と、前記可動側電極を駆動する開閉手段とを備
    えた真空遮断器において、前記固定側電極及び可動側電
    極は互いに向き合う全面が耐火性金属と高導電性金属と
    を有する合金からなるアーク電極と、該アーク電極を支
    持し、該アーク電極より細径である裏導体及び該裏導体
    より大径である外部接続導体を有する高導電性金属から
    なる電極棒とを有し、前記アーク電極と電極棒とは固相
    による拡散接合によって一体に形成されていることを特
    徴とする真空遮断器。
  2. 【請求項2】真空容器内に固定側電極と可動側電極とを
    備えた真空バルブと、該真空バルブ内の前記固定側電極
    と可動側電極との各々に前記真空バルブ外に接続された
    導体端子と、前記可動側電極を駆動する開閉手段とを備
    えた真空遮断器において、前記固定側電極及び可動側電
    極は互いに向き合う全面が耐火性金属と高導電性金属と
    を有する合金からなるアーク電極とによって構成され、
    該アーク電極を支持し、該アーク電極より細径である裏
    導体及び該裏導体より大径である外部接続導体を有する
    高導電性金属からなる電極棒とを有し、前記アーク電極
    と電極棒とは固相による拡散接合によって一体に形成さ
    れ、前記固定側電極と可動側電極は互いに向き合う面に
    おいて電極内周側から外周側にかけて形成された複数本
    の溝を有し、該溝は前記アーク電極部とを貫通している
    ことを特徴とする真空遮断器。
  3. 【請求項3】真空容器内に固定側電極と可動側電極とを
    備えた真空バルブにおいて、前記両電極は互いに向き合
    う全面が耐火性金属と高導電性金属とを有する合金より
    なるアーク電極と、該アーク電極を支持し、該アーク電
    極より細径である裏導体及び該裏導体より大径である外
    部接続導体を有する高導電性金属からなる電極棒とを有
    し、前記アーク電極と電極棒とは固相による拡散接合に
    よって一体に形成され、前記固定側電極と可動側電極は
    互いに向き合う面において電極内周側から外周側にかけ
    て形成された複数本の溝を有し、該溝は前記アーク電極
    部と電極支持部とを貫通していることを特徴とする真空
    バルブ。
  4. 【請求項4】真空容器内に固定側電極と可動側電極とを
    備えた真空バルブにおいて、前記両電極は互いに向き合
    う全面が耐火性金属と高導電性金属とを有する合金より
    なるアーク電極と、該アーク電極を支持し、該アーク電
    極より細径である裏導体及び該裏導体より大径である外
    部接続導体を有する高導電性金属からなる電極棒とを有
    し、前記アーク電極と電極棒とは固相による拡散接合に
    よって一体に形成され、前記固定側電極と可動側電極は
    互いに向き合う面において電極内周側から外周側にかけ
    て形成された複数本の溝を有し、該溝は前記アーク電極
    を貫通していることを特徴とする真空バルブ。
  5. 【請求項5】固定側電極と可動側電極とを有する真空バ
    ルブ用電極において、前記両電極は互いに向き合う全面
    が耐火性金属と高導電性金属との合金からなるアーク電
    極と、該アーク電極を支持し、該アーク電極より細径で
    ある裏導体及び該裏導体より大径である外部接続導体を
    有する高導電性金属からなる電極棒とを有し、前記アー
    ク電極と電極棒とは固相による拡散接合によって一体に
    形成されていることを特徴とする真空バルブ用電極。
  6. 【請求項6】固定側電極と可動側電極とを有する真空バ
    ルブ用電極において、前記両電極は互いに向き合う全面
    が耐火性金属と高導電性金属とを有する合金からなるア
    ーク電極と、該アーク電極を支持し、該アーク電極より
    細径である裏導体及び該裏導体より大径である外部接続
    導体を有する高導電性金属からなる電極棒とを有し、前
    記アーク電極と電極棒とは固相による拡散接合によって
    一体に形成され、前記固定側電極と可動側電極は互いに
    向き合う面において電極内周側から外周側にかけて形成
    された複数本の溝を有し、該溝は前記アーク電極を貫通
    していることを特徴とする真空バルブ用電極。
  7. 【請求項7】真空容器内に固定側電極と可動側電極とを
    備えた真空バルブと、該真空バルブ内の前記固定側電極
    と可動側電極との各々に前記真空バルブ外に接続された
    導体端子と、前記可動側電極を駆動する開閉手段とを備
    えた真空遮断器において、前記固定側電極及び可動側電
    極は互いに向き合う全面が耐火性金属と高導電性金属と
    を有する合金からなるアーク電極と、該アーク電極を支
    持し、該アーク電極より細径である裏導体及び該裏導体
    より大径である外部接続導体を有する高導電性金属から
    なる電極棒とを有し、前記アーク電極と電極棒とは固相
    による拡散接合によって一体に形成され、前記固定側電
    極と可動側電極は互いに向き合う面において電極中心部
    を除く内周側から外周側にかけて形成された複数本の溝
    を有し、該溝は前記アーク電極部を貫通するものであ
    り、前記アーク電極の前記面の前記中心部に凹部が形成
    されていることを特徴とする真空遮断器。
  8. 【請求項8】真空容器内に固定側電極と可動側電極とを
    備えた真空バルブにおいて、前記両電極は互いに向き合
    う全面が耐火性金属と高導電性金属とを有する合金から
    なるアーク電極と、該アーク電極を支持し、該アーク電
    極より細径である裏導体及び該裏導体より大径である外
    部接続導体を有する高導電性金属からなる電極棒とを有
    し、前記アーク電極と電極棒とは固相による拡散接合に
    よって一体に形成され、前記固定側電極と可動側電極は
    互いに向き合う面において電極内周側から外周側にかけ
    て形成された複数本の溝を有し、該溝は前記アーク電極
    部を貫通するものであり、前記アーク電極の前記面の中
    心部に凹部が形成されていることを特徴とする真空バル
    ブ。
  9. 【請求項9】固定側電極と可動側電極とを有する真空バ
    ルブ用電極において、前記両電極は互いに向き合う全面
    が耐火性金属と高導電性金属とを有する合金からなるア
    ーク電極と、該アーク電極を支持し、該アーク電極より
    細径である裏導体及び該裏導体より大径である外部接続
    導体を有する高導電性金属からなる電極棒とを有し、前
    記アーク電極と電極棒とは固相による拡散接合によって
    一体に形成され、前記固定側電極と可動側電極は互いに
    向き合う面において電極内周側から外周側にかけて形成
    された複数本の溝を有し、該溝は前記アーク電極を貫通
    するものであり、前記アーク電極の前記面の中心部に凹
    部が形成されていることを特徴とする真空バルブ用電
    極。
  10. 【請求項10】真空容器内に固定側電極と可動側電極と
    を備えた真空バルブと、該真空バルブ内の前記固定側電
    極と可動側電極との各々に前記真空バルブ外に接続され
    た導体端子と、前記可動電極を駆動する開閉手段とを備
    えた真空遮断器において、前記固定側電極及び可動側電
    極は耐火性金属粒子と高導電性金属とを有する合金から
    なるアーク電極と、該アーク電極を支持する高導電性金
    属からなる電極支持部と、該電極支持部より細径である
    裏導体及び該裏導体より大径である外部接続導体を有す
    る高導電性金属からなる電極棒とを有し、前記電極支持
    部と電極棒とは固相による拡散接合によって一体に形成
    されていることを特徴とする真空遮断器。
  11. 【請求項11】前記固定側電極と可動側電極は互いに接
    触する前記アーク電極部中央に真円の凹部が設けられて
    いる請求項1〜3のいずれかに記載の真空遮断器。
  12. 【請求項12】前記アーク電極,前記電極支持部及び電
    極棒は互いに焼結によって一体に形成されている請求項
    1〜4のいずれかに記載の真空遮断器。
  13. 【請求項13】真空容器内に固定側電極と可動側電極と
    を備えた真空バルブと、該真空バルブ内の前記固定側電
    極と可動側電極との各々に前記真空バルブ外に接続され
    た導体端子と、前記可動電極を駆動する開閉手段とを備
    えた真空遮断器において、前記固定側電極及び可動側電
    極は耐火性金属粒子と高導電性金属とを有する合金から
    なるアーク電極と、該アーク電極を支持し、該アーク電
    極より細径である裏導体及び該裏導体より大径である外
    部接続導体を有する高導電性金属からなる電極棒又は前
    記アーク電極と前記電極棒との間に導電材からなる電極
    支持部とを有し、前記アーク電極と電極棒又は電極支持
    部とは固相による拡散接合によって一体に形成され、前
    記絶縁容器は円筒であり、定格電圧(kV)と遮断電流実
    効値(kA)とを乗算した値(y)が前記絶縁容器外径x
    (mm)に基づいて以下の(1)式より求められる値以下
    及び(2)式によって求められる値以上の範囲内にある
    ことを特徴とする真空遮断器。 y=11.25x−525 …(1) y=5.35x−242 …(2)
  14. 【請求項14】真空容器内に固定側電極と可動側電極と
    を備えた真空バルブと、該真空バルブ内の前記固定側電
    極と可動側電極との各々に前記真空バルブ外に接続され
    た導体端子と、前記可動側電極を駆動する開閉手段とを
    備えた真空遮断器において、前記固定側電極及び可動側
    電極は耐火性金属粒子と高導電性金属とを有する合金か
    らなるアーク電極と、該アーク電極を支持し、該アーク
    電極より細径である裏導体及び該裏導体より大径である
    外部接続導体を有する高導電性金属からなる電極棒又は
    前記アーク電極と前記電極棒との間に導電材からなる電
    極支持部とを有し、前記アーク電極と電極棒又は電極支
    持部とは固相による拡散接合によって一体に形成され、
    前記アーク電極の直径y(mm)は定格電圧(kV)と遮
    断電流実効値(kA)とを乗算した値x(kVA×1
    3)に基づいて以下の(3)式によって求められる値
    以下及び(4)式によって求められる値以上の範囲内で
    あることを特徴とする真空遮断器。 y=0.15x+22 …(3) y=0.077x+20 …(4)
  15. 【請求項15】真空容器内に固定側電極と可動側電極と
    を備えた真空バルブと、該空気バルブ内の前記固定側電
    極と可動側電極との各々に前記真空バルブ外に接続され
    た導体端子と、前記可動側電極を駆動する開閉手段とを
    備えた真空遮断器において、前記固定側電極及び可動側
    電極は耐火性金属粒子と高導電性金属とを有する合金か
    らなるアーク電極と、該アーク電極を支持し、該アーク
    電極より細径である裏導体及び該裏導体より大径である
    外部接続導体を有する高導電性金属からなる電極棒又は
    前記アーク電極と前記電極棒との間に導電材からなる電
    極支持部とを有し、前記アーク電極と電極棒又は電極支
    持部とは固相による拡散接合によって一体に形成され、
    前記真空容器は円筒であり、該絶縁容器の外径y(mm)
    は前記アーク電極の直径x(mm)に基づいて以下の
    (5)式によって求められる値以下及び(6)式によっ
    て求められる値以上の範囲内にあることを特徴とする真
    空遮断器。 y=1.26x+10 …(5) y=1.26x+30 …(6)
  16. 【請求項16】真空容器内に固定側電極と可動側電極と
    を備えた真空バルブにおいて、前記両電極は耐火性金属
    粒子と高導電性金属とを有する複合部材よりなるアーク
    電極と、該アーク電極を支持する高導電性金属からなる
    電極支持部と、該電極支持部より細径である裏導体及び
    該裏導体より大径である外部接続導体を有する高導電性
    金属からなる電極棒とを有し、前記電極支持部と電極棒
    とは固相による拡散接合によって一体に形成されている
    ことを特徴とする真空バルブ。
  17. 【請求項17】真空容器内に固定側電極と可動側電極と
    を備えた真空バルブにおいて、前記両電極は耐火性金属
    粒子と高導電性金属とを有する複合部材よりなるアーク
    電極と、該アーク電極を支持し、該アーク電極より細径
    である裏導体及び該裏導体より大径である外部接続導体
    を有する高導電性金属からなる電極棒又は前記アーク電
    極と前記電極棒との間に導電材からなる電極支持部とを
    有し、前記アーク電極と電極棒又は電極支持部とは固相
    による拡散接合によって一体に形成され、前記絶縁容器
    は円筒であり、定格電圧(kV)と遮断電流実効値(k
    A)とを乗算した値(y)が前記真空容器外径x(mm)
    に基づいて以下の(1)式によって求められる値以下及
    び(2)式によって求められる値以上の範囲内にあるこ
    とを特徴とする真空バルブ。 y=11.25x−525 …(1) y=5.35x−242 …(2)
  18. 【請求項18】真空容器内に固定側電極と可動側電極と
    を備えた真空バルブにおいて、前記両電極は耐火性金属
    粒子と高導電性金属と低融点金属とを有する複合部材よ
    りなるアーク電極と、該アーク電極を支持し、該アーク
    電極より細径である裏導体及び該裏導体より大径である
    外部接続導体を有する高導電性金属からなる電極棒又は
    前記アーク電極と前記電極棒との間に導電材からなる電
    極支持部とを有し、前記アーク電極と電極棒又は電極支
    持部とは固相による拡散接合によって一体に形成され、
    前記アーク電極の直径y(mm)は定格電圧(kV)と遮断
    電流実効値(kA)とを乗算した値x(kVA×103
    に基づいて以下の(3)式によって求められる値以下及
    び(4)式によって求められる値以上の範囲内であるこ
    とを特徴とする真空バルブ。 y=0.15x+22 …(3) y=0.077x+20 …(4)
  19. 【請求項19】真空容器内に固定側電極と可動側電極と
    を備えた真空バルブにおいて、前記両電極は耐火性金属
    粒子と高導電性金属とを有する複合部材よりなるアーク
    電極と、該アーク電極を支持し、該アーク電極より細径
    である裏導体及び該裏導体より大径である外部接続導体
    を有する高導電性金属からなる電極棒又は前記アーク電
    極と前記電極棒との間に導電材からなる電極支持部とを
    有し、前記アーク電極と電極棒又は電極支持部とは固相
    による拡散接合によって一体に形成され、前記絶縁容器
    は円筒であり、該絶縁容器の外径y(mm)は前記アーク
    電極の直径x(mm)に基づいて以下の(5)式によって求
    められる値以下及び(6)式によって求められる値以上
    の範囲内にあることを特徴とする真空バルブ。 y=1.26x+10 …(5) y=1.26x+30 …(6)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009026565A (ja) * 2007-07-19 2009-02-05 Advanced Systems Japan Inc 凸形スパイラルコンタクタの製造方法
JP2009026566A (ja) * 2007-07-19 2009-02-05 Advanced Systems Japan Inc 接触子の接合方法

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JP2009026565A (ja) * 2007-07-19 2009-02-05 Advanced Systems Japan Inc 凸形スパイラルコンタクタの製造方法
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