JP2822356B2 - 三状態強誘電性条件で駆動させるための液晶電気光学素子 - Google Patents

三状態強誘電性条件で駆動させるための液晶電気光学素子

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、強誘電性カイラルスメクチック液晶化合物
を提供するものであり、該液晶化合物は電界への応答を
利用した表示素子や電気光学素子に使用される液晶化合
物に関するものである。
さらに、本発明は三つの安定した分子配向状態を示す
強誘電性液晶化合物に関する。該液晶化合物は電界への
応答を利用した表示素子や電気光学素子に使用されるも
のである。
〔従来技術〕 液晶を用いた電気光学装置としては、DSM形、TN形、
G−H形、STN形などのネマチック液晶を用いた電気光
学装置が開発され実用化されている。しかしながら、こ
のようなネマチック液晶を用いたものはいずれも応答速
度が数mから数十m secと極めて遅いという欠点を有す
るため、その応用分野に制約がある。ネマチック液晶を
用いた素子の応答速度がおそいのは分子を動かすトルク
が基本的に誘電率の異方性に基づいているため、その力
があまり強くないためである。このような背景の中で、
自発分極(Ps)を持ち、トルクがPs×E(Eは印加電
界)に基づいているため、その力が強く、数μsecから
数十μsecの高速応答が可能な強誘電性液晶がMeyerらに
より開発され(Le Journal de Physique,36巻,1975,L−
69)、又、特開昭63−307837号には、さらに新しい強誘
電性液晶が開示されているが後述する“三状態”につい
ての開示は少ない。
強誘電性液晶を用いた高速電気光学装置が既にいくつ
か提案されている。
代表例を挙げれば、壁面の力でねじれ構造を解き壁面
と平行となった2つの分子配向を印加電界の極性により
変化させるものである(例えば特開昭56−107216号参
照)。
前記のものは、第1図の電界応答波形に示すような理
想の二状態を呈する化合物の存在を前提にしたものであ
る。しかしながら、現実は前記の理想の二状態を呈する
化合物は発見されておらず、これまでに合成された二状
態液晶の電界応答波形は第2図のようになってしまい、
第1図のような応答波形は得られていない。第2図のよ
うな応答波形を示すものを例えば光のスイッチング回路
に利用しようとすると、印加電圧がから側に変化す
るにつれて徐々に透過率が変化する形であるため、単純
にON,OFFの印加電圧変化では充分目的を果すことができ
ないのが実状である。さらにこれまで合成されている二
状態液晶は無電界時のSc相段階において理想の分子
配向状態であるモノドメイン状態をつくることが難し
く、デイスクリネーション(欠陥)を生じたり、ツイス
トとよばれる分子配向の乱れを生ずる。そのため大面積
で前記理想の2状態配向を実現することは困難である。
さらに、閾値(輝度が所定値変化する電圧)が低いの
で、ダイナミツク駆動を行った場合にコントラストが低
下したり、視野角範囲が狭くなったりする。また、これ
までに合成された二状態液晶は第1図のようなヒステリ
シスを示すことができず、第2図のようなヒステリシス
しか示せないためメモリー効果がない。したがって、液
晶に安定なSc相における応答を保持させるために
は、第2図のυの電圧を印加しつづけるか、あるいは
高周波をかけつづけておかなければならず、いずれにし
てもエネルギーロスが大きい。
結局、強誘電性液晶で得られる印加電界と分子配向の
強い結合を効果的に利用した高速液晶電気光学装置が望
まれているものの、従来の強誘電性液晶電気光学装置で
は、まだ多くの問題が残されているのが実状である。
本発明の先願にかかる特開平3−145444号公報によれ
ば、 一般式 〔式中、Rfは炭素数1又は2のフルオロアルキル基を示
し、R1は炭素数3〜18の直鎖又は分岐類アルキル基を示
し、R2は炭素数5〜15の直鎖又は分岐鎖アルキル基を示
し、Aは−COO−、−OCO−、−CH2O−又は−OCH2−を示
し、*は不斉炭素原子を示し、X1及びX2又は を示し、X1及びX2のうち一方は である。〕 で表わされるナフタレン環を含む液晶化合物が開示され
ているが、このナフタレン環を含む液晶化合物が三状態
を示すことについては全く開示されていない。
そこで、本発明では、無電界で明暗コントラストのは
っきりした安定な分子配向状態を実現し、明確な閾値特
性と第3図に示したような明確なヒステリシスを出現さ
せ、また容易にダイナミック駆動を実現し、さらに高速
応答を可能とした三状態を利用した液晶電気光学素子を
提供することを目的とするものである。
〔目的〕
本発明の目的は、キラスメクチック相を示す強誘電性
液晶および従来の双安定状態相であるキラルスメクティ
ックC相(Sc相)とは異なる、全く新しい三状態を
有する強誘電性液晶を用いて、三状態強誘電性条件で駆
動させるための液晶電気光学素子を提供する点にある。
前記「三状態を有する」とは第一の電極基板と所定の
間隙を隔てて配置されている第二の電極基板の間に強誘
電性液晶が挟まれてなる液晶電気光学装置において、前
記第一及び第二の電極基板に電界形成用の電圧が印加さ
れるよう構成されており、第4図Aで示される三角波と
して電圧を印加したとき、第4図Dのように前記強誘電
性液晶が、無電界時に分子配向が第一の安定状態(第4
図Dの)を有し、かつ、電界印加時に一方の電界方向
に対し分子配向が前記第一の安定状態とは異なる第二の
安定状態(第4図Dの)を有し、さらに他方の電界方
向に対し前記第一及び第二の安定状態とは異なる第三の
分子配向安定状態(第4図Dの)を有することを意味
する。なお、この三安定状態すなわち三状態を利用する
液晶電気光学装置については本出願人は特開昭63−7021
2号として出願している。
これに対して、「市販のネマチック液晶」やこれまで
に合成された二状態液晶は、第4図B,Cでみられるとお
り、三つの安定状態を有していない。
この新しい三状態強誘電性液晶は従来のネマティック
型液晶と較べて液晶ディスプレイとしたとき画期的効果
を発揮する。
従来型は、駆動方式がアクティブマトリックス方式と
いう大へん複雑な構造をとる必要があったのに対し、三
状態強誘電性液晶は単純なマトリックス形表示ですむ。
このため従来型の場合は生産工程が複雑となり、画面の
大型化は困難であり、製造コストも高いものになるのに
対し、三状態強誘電性液晶の場合は生産工程が簡単であ
り、画面も大型化が可能となり、製造コストも安価にで
きるという画期的なものである。
本発明の目的は、この三状態強誘電性を利用した新規
な液晶電気光学素子を提供する点にある。
〔本発明の構成〕
本発明は、ナフタレン骨格を含有する 一般式 〔式中、R1は炭素数5〜18のアルキル基; R2は炭素数6〜16のアルキル基; は光学活性中心を示す。〕 で表わされる液晶化合物を含有する液晶を三状態強誘電
性条件で駆動させるための液晶電気光学素子に関する。
前記液晶化合物の第1のグループは、一般式 〔式中、R3は炭素数10〜16のアルキル基; R4は炭素数6〜14のアルキル基; は光学活性中心を示す。〕 で表わされる三安定状態を示す液晶化合物である。
前記液晶化合物の第2のグループは、一般式 〔式中、R5は炭素数6〜16のアルキル基; R6は炭素数6〜14のアルキル基; は光学活性中心を示す。〕 で表わされる三安定状態を示す液晶化合物である。
本発明の液晶化合物は光学的三安定状態を利用した液
晶として使用できるほか、従来型の光学的二安定状態液
晶としても使用できる。本発明の化合物の合成例は次の
とおりである。
<A法> 2−ヒドロキシ−6−カルボキシナフタレンと、光学
活性な1−トリフルオロメチルアルキルアルコールとを
塩化エチレン中硫酸の存在下にて1−トリフルオロメチ
ルアルキル6−ヒドロキシナフタレン−2−カルボキシ
レートに変える。
アルキルブロマイドと4−ヒドロキシ安息香酸とを溶
媒、たとえばジメチルホルムアミド中炭酸カリウムの存
在下にて反応させ、更に水酸化ナトリウム水溶液にて加
水分解を施し、4−アルキルオキシ安息香酸にする。4
−アルキルオキシ安息香酸をジシクロヘキシルカルボジ
イミドの存在下で1−トリフルオロメチルアルキル6−
ヒドロキシナフタレン−2−カルボキシレートと反応さ
せ、1−トリフルオロアルキル6−(4−アルキルオキ
シフエニルカルボニルオキシ)ナフタレン−2−カルボ
キシレートを得る。
<B法> 脂肪酸塩化物と4−ヒドロキシ安息香酸とを反応さ
せ、4−アルキルカルボニルオキシ安息香酸にする。4
−アルキルカルボニルオキシ安息香酸と1−トリフルオ
ロメチルアルキル6−ヒドロキシナフタレン−2−カル
ボキシレートとをジシクロヘキシルカルボジイミドの存
在下で反応させ、1−トリフルオロメチルアルキル6−
(4−アルキルカルボニルオキシフエニルカルボニルオ
キシ)ナフタレン−2−カルボキシレートを得る。
〔実施例〕 次に、製造例、実施例を掲げて本発明を説明するが、
これに限定されるものではない。
製造例1 1) 1−トリフルオロメチルノニル6−ヒドロキシナ
フタレン−2−カルボキシレートの合成 2−ヒドロキシ−6−カルボニルナフタレン1gと光学
活性な1−トリフルオロメチルノニルアルコール1.1gと
を50mlの塩化メチレンに溶解する。濃硫酸を数滴加え、
約2日間かきまぜながら還流する。
反応混合物を水中に入れ、有機層を集める。水酸化ナ
トリウム水溶液、水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、溶媒を留去する。残査物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフ(展開溶媒:クロロホルム)にて精製
し、目的物0.58gを得る。
2) 4−n−オクチルオキシ安息香酸の合成 オクチルブロマイド4.19gと4−ヒドロキシ安息香酸3
gと炭酸カリウム3gとをジメチルホルムアミド100mlに入
れる。130℃にて2時間かきまぜた後、反応混合物を水
中に入れる。希塩酸を加え溶液を中性にした後、ジエチ
ルエーテルにて抽出する。溶媒を留去して得られる残査
物を水酸化ナトリウム3.3g、水10ml、エタノール50mlよ
りなる溶液中に加え、約一日還流する。希硫酸を加え、
溶液を中性にした後、溶媒を留去し濃縮する。析出した
固形物を集め、水−エタノール混合溶媒にて再結晶し、
目的物3.88gを得る。
3) トリフルオロメチルノニルオキシカルボニル6−
(4−n−オクチルオキシフエニルカルボニルオキシ)
ナフタレン−2−カルボキシレートの合成 1)で得た1−トリフルオロメチルノニル6−ヒドロ
キシナフタレン−2−カルボキシレート0.5gと、2)で
得た4−n−オクチルオキシ安息香酸0.4gとを40mlのテ
トラヒドロフランに溶解する。ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド0.45gとジメチルアミノピリジン0.05gとを加え
室温にて一昼夜かきまぜる。溶媒留去後、残査物を50ml
のジクロロメタンに溶解させる。希塩酸、水の順に洗浄
し、有機層を集め無水硫酸マグネシウムにて乾燥する。
溶媒を留去し、残査物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フ(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=20/1)にて精製
し、目的物0.39g得る。目的物の比旋光度は▲〔α〕20 D
▼=+45.79゜を観察した。
本発明の目的物の相転移温度はホットステージの顕微
鏡観察により、 を示した。
目的物の赤外吸収スペクトル(KBr)を第5図に示
す。
製造例2 1) 4−n−ドデシルオキシ安息香酸の合成 ドデシルブロマイド8.2gと4−ヒドロキシ安息香酸5g
と炭酸カリウム5gとをジメチルホルムアミド100mlに入
れる。130℃にて2時間かきまぜた後、反応物を水中に
入れる。希塩酸を加え、溶液を中性にした後、ジエチル
エーテルで抽出する。溶液を留去して得られた残査物を
水酸化ナトリウム3g、水10ml、エタノール50mlよりなる
溶液中に加え、約一日還流する。希塩酸を加え溶液を中
性にした後、溶媒を留去し濃縮する。析出した固形物を
集め、水−エタノール混合溶液にて再結晶し、目的物4.
9gを得る。
2) 1−トリフルオロメチルノニルオキシカルボニル
6−(4−n−ドデシルオキシフエニルカルボニルオキ
シ)ナフタレン−2−カルボキシレートの合成 1)で得た4−n−ドデシルオキシ安息香酸0.52g
と、製造例1の1)で得た1−トリフルオロメチルノニ
ル6−ヒドロキシナフタレン−2−カルボキシレート0.
47gとを40mlのテトラヒドロフランに溶解する。ジシク
ロヘキシルカルボジイミド0.45gとジメチルアミノピリ
ジン0.05gとを加え、室温にて一昼夜かきまぜる。
溶媒留去後、残査物を50mlのジクロロメタンに溶解す
る。希塩酸、水の順に洗浄し、有機層を集め無水硫酸マ
グネシウムにて乾燥する。溶媒を留去し、残査物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフ(展開溶媒:ヘキサン/酢
酸エチル=20/1)にて精製し、目的物0.42gを得る。目
的物の比旋光度は▲〔α〕20 D▼=+43.46゜を観察し
た。
本発明の目的物の相転移温度はホットステージの顕微
鏡観察により、 を示した。ここで、S(3)は三安定状態相を表わ
す。
目的物の赤外吸収スペクトル(KBr)を第6図に示
す。
製造例3 1) 1−トリフルオロメチルヘプチル6−ヒドロキシ
ナフタレン−2−カルボキシレートの合成 2−ヒドロキシ−6−カルボキシナフタレン2gと光学
活性な1−トリフルオロメチルヘプチルアルコール2.2g
とを50mlの塩化エチレンに溶解する。濃硫酸を数滴加
え、約2日間かきまぜながら還流する。反応混合物を水
中に入れ、有機層を集める。水酸化ナトリウム水溶液、
水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒
を留去する。
残査物をシリカゲルクロマトグラフ(展開溶媒:クロ
ロホルム)にて精製し、目的物1.2gを得る。
2) 4−n−ノニルカルボニルオキシ安息香酸の合成 4−ヒドロキシ安息香酸3gとデカン酸塩化物4.3gと、
トリエチルアミン2.4gとジメチルアミノピリジン0.2gと
を50mlの塩化メチレンに入れる。室温にて24時間かきま
ぜた後、反応溶液を水中に入れる。希塩酸を加え溶液を
中性にし、ジメチルエーテルにて抽出する。無水硫酸マ
グネシウムで脱水した後、溶媒を留去する。残査物をヘ
キサンでよく洗浄し、目的物2.7gを得る。
3) 1−トルフルオロメチルヘプチルオキシカルボニ
ル6−(4−n−ノニルカルボニルオキシフエニルカル
ボニルオキシ)ナフタレン−2−カルボキシレートの合
1)で得た1−トリフルオロメチル6−ヒドロキシナ
フタレン−2−カルボキシレート0.6gと、2)で得た4
−n−ノニルカルボニルオキシ安息香酸0.45gとを400ml
のテトラヒドロフラン中に溶解する。ジシクロヘキシル
カルボジイミド0.45gとジメチルアミノピリジン0.05gと
を加え一昼夜かきまぜる。
溶媒留去後、残査物を40mlのジクロロメタン中に溶解
する。希塩酸、水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウム
にて脱水する。溶媒を留去し、残査物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフ(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=
20/1)にて精製し、目的物0.05g得る。目的物の比旋光
度は▲〔α〕20 D▼=+42.86゜を観察した。
本発明の目的物の相転移温度はホットステージの顕微
鏡観察により、 を示した。ここで、S(3)は三安定状態液晶相を表
わす。
目的物の赤外線吸収スペクトル(KBr)を第7図に示
す。
実施例1 ラビング処理したポリイミド配向膜をITO電極基板上
に有するセル厚2.1μmの液晶セルに、製造例2で得ら
れた液晶化合物をIsotropic相において充填し、液晶薄
膜セルを作成した。
この薄膜セルを0.1〜1.0℃/1分間の温度勾配にて徐冷
し、SA相を配向させ、±30V、10Hzの三角波を印加し、
フォトマルチプライヤー付偏光顕微鏡にて電気光学的応
答動作を検出したところ、第8図に示すように、SA相に
おいて印加電界(a)に対して光学応答するエレクトロ
クリニック効果(b)を観察した。他の製造例の化合物
においても同一の効果が観察された。
実施例2 実施例1と全く同様の方法にて作成した液晶セルを2
枚の偏光板を直交させたフォトマルチプライヤー付き偏
光顕微鏡に、マイナス電圧印加時の分子長軸方向と偏光
子が重なる状態に配置した。この液晶セルを0.1〜1.0℃
/1分間の温度勾配にてS*(3)相まで徐冷した。さら
に冷却してゆき、13.1℃〜18℃の温度範囲において、±
30V、10Hzの三角波電圧(a)を印加した場合を第9図
に示した。印加電圧がマイナス域での暗状態、0ボルト
域での中間状態、プラス域での明状態と光透過率が三つ
の状態に変化(b)し、三つの安定な液晶分子の配向状
態があることを確認した。他の製造例の化合物において
も同一の効果が観察された。
〔効果〕
本発明により、安定な三状態を示す特定の液晶化合物
を含有する液晶を三状態強誘電性条件で駆動することに
より、高性能の表示デバイスやスイッチングデバイスな
どとして有用な液晶電気光学素子を提供することができ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、現実には得られていない理想の二状態液晶の
ヒステリシスを、第2図は現実にこれまでに合成された
二状態液晶のヒステリシスを、第3図は本発明にかかる
三状態液晶のヒステリシスをそれぞれ示すものであり、
第1〜3図とも、横軸は印加電圧を、縦軸は透過率
(%)を示す。第4図はAが印加される三角波を、Bが
市販ネマチック液晶の、Cはこれまでに合成された二状
態液晶の、Dは三状態液晶の、それぞれの光学応答特性
を示す。 第5図ないし第7図は本発明液晶化合物の赤外線吸収ス
ペクトルを示す。 第8図はエレクトロクリニック効果を示したもので、図
中aは液晶電気光学素子に印加した交番電圧を、図中b
は図中aの交番電圧に対する光透過率の変化を示したも
のである。 第9図は、本発明の化合物の三状態スイッチングを示し
たもので、図中aは液晶電気光学素子に印加した三角波
電圧を、図中bは分極反転電流を、そして図中cは図中
aの三角波電圧に対する光透過率の変化を示したもので
ある。
フロントページの続き (72)発明者 大出 泰 東京都千代田区霞が関3丁目2番5号 昭和シェル石油株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−145444(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 19/20 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、R1は炭素数5〜18のアルキル基; R2は炭素数6〜16のアルキル基; で表わされる液晶化合物を含有する液晶を三状態強誘電
    性条件で駆動させるための液晶電気光学素子。
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