JP2821066B2 - 包装材 - Google Patents

包装材

Info

Publication number
JP2821066B2
JP2821066B2 JP26181992A JP26181992A JP2821066B2 JP 2821066 B2 JP2821066 B2 JP 2821066B2 JP 26181992 A JP26181992 A JP 26181992A JP 26181992 A JP26181992 A JP 26181992A JP 2821066 B2 JP2821066 B2 JP 2821066B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyester
packaging material
structural unit
group
gas barrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP26181992A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06107775A (ja
Inventor
伸二 田井
次史 柏村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP26181992A priority Critical patent/JP2821066B2/ja
Publication of JPH06107775A publication Critical patent/JPH06107775A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2821066B2 publication Critical patent/JP2821066B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Wrappers (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の共重合ポリエス
テルからなる包装材に関する。本発明の包装材は透明性
に優れ、なおかつガスバリヤー性に優れることから、食
品、飲料、医薬品、化粧品等の包装用のフィルム、シー
ト、容器等として有用である。
【0002】
【従来の技術】ナフタレン−2,6−ジカルボキシレー
ト系ポリエステルは、現在広く用いられているポリエチ
レンテレフタレート(PET)およびポリブチレンテレ
フタレート(PBT)に代表されるテレフタレート系ポ
リエステルよりもさらに優れた特性を有する素材として
注目されている。例えば、ポリブチレン−2,6−ナフ
タレート(PBN)は耐酸化劣化性、耐アルカリ性、耐
加水分解性、耐熱性、耐薬品性、機械的特性に優れてお
り、繊維用、成形品用素材として極めて有用なものと期
待されている(特開昭50−5619号公報、特開昭5
0−18722号公報、特開昭50−34697号公報
等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らはPBNに
ついて検討したところ、PBNがガスバリヤー性におい
て優れた特性を示すことを見出し、さらに包装材用途へ
の応用について検討を行った。しかしながらPBNは、
結晶化速度が高く高結晶性であるため、発生した球晶に
より可視光が散乱されて白化しやすく、ガスバリヤー性
のみならず透明性も要求される包装材用途に適用し難い
一面を有していることが判明した。しかして本発明の目
的は、ガスバリヤー性および透明性の両方に優れたポリ
エステル系包装材を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはさらに鋭意
検討を重ねた結果、PBNに特定量のコモノマーユニッ
トを導入した特定の共重合ポリエステルが高結晶性を有
するにもかかわらず加熱雰囲気下でも透明性を失わない
こと、およびこの共重合ポリエステルを素材として用
い、さらに熱処理を行うことにより、透明性とガスバリ
ヤー性の両方に優れた包装材が得られることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明は、主として一般式(I)
【0006】
【化4】
【0007】で示される構成単位(1)、一般式(II)
【0008】
【化5】
【0009】で示される構成単位(2)および一般式
(III)
【0010】
【化6】
【0011】(式中、Xは炭素原子数1〜4のアルキレ
ン基もしくはアルキリデン基、カルボニル基、スルホニ
ル基、酸素原子または単結合を表す)
【0012】で示される構成単位(3)からなり、かつ
構成単位(2)と構成単位(3)のモル比が(2)/
(3)で99/1〜75/25の範囲内であるポリエス
テルからなり、35℃で測定した酸素透過率が300c
c・20μm/m2・day・atm以下であることを
特徴とする包装材である。
【0013】構成単位(2)と構成単位(3)のモル比
は(2)/(3)で99/1〜75/25であることが
必要であり、特に好ましくは97/3〜85/15であ
る。構成単位(2)に対する構成単位(3)のモル比が
小さすぎると、ポリエステルの結晶化速度が高すぎるた
めに白化しやすく、透明性に優れた包装材を得ることが
困難になる。また、構成単位(2)に対する構成単位
(3)のモル比が大きすぎると、結晶性が低下するため
に得られる包装材のガスバリヤー性、機械的強度、耐熱
性等の物理的特性が低下するので好ましくない。
【0014】上記一般式(III)中のXが表すことのあ
る炭素原子数1〜4のアルキレン基としては、メチレン
基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基などが例示
され、また炭素原子数1〜4のアルキリデン基としては
エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、
ブチリデン基などが例示される。
【0015】本発明の包装材の素材となる前記ポリエス
テルは主として構成単位(1)、構成単位(2)および
構成単位(3)からなるが、少量、好ましくは構成単位
(1)、(2)および(3)のモル数の和に対して5モ
ル%以下の量、であれば、他の構成単位を含んでいても
よい。他の構成単位としては、アジピン酸、アゼライン
酸、セバチン酸などの多価脂肪族カルボン酸の単位;テ
レフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、ピロメリ
ット酸などの、2,6−ナフタレンジカルボン酸以外の
多価芳香族カルボン酸の単位;エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,
4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサン
ジメタノール、トリメチロールプロパン、ペンタエリス
リトールなどの、1,4−ブタンジオールおよび一般式
(IV)
【0016】
【化7】
【0017】(式中、Xは前記定義のとおりである)
【0018】で示されるグリコール以外の多価アルコー
ルの単位を含んでいてもよい。本発明の包装材の素材と
なる前記ポリエステルにおいては、フェノールとテトラ
クロロエタンの等重量混合溶媒中、30℃で測定した極
限粘度が0.4dl/g以上であることが、得られる包
装材の強度などの機械的性能が高くなることから好まし
い。ただし極限粘度が大きすぎる場合では、溶融粘度が
過大となって成形性が悪くなるので、包装材への成形性
および得られる包装材の機械的性能をいずれも良好とし
うる点から、該ポリエステルの極限粘度は0.5〜1.
5dl/gの範囲内、とりわけ0.6〜1.3dl/g
の範囲内であることが好ましい。
【0019】上述のポリエステルの製法としては、公知
のポリエステル製造方法をそのまま適用することができ
る。すなわち、ジカルボン酸とジオールとを重縮合反応
させる直接法、あるいはジカルボン酸低級アルキルエス
テルとジオールとのエステル交換反応によって重縮合さ
せるエステル交換法のいずれによっても製造されうる。
また重合様式としては、溶融重合法を採用することがで
きるが、高重合度化を望むのであれば、溶融重合法と固
相重合法とを組合わせ、溶融重合で得られたポリエステ
ルを減圧下または不活性ガス流通下において融点または
軟化点以下の温度で熱処理することにより固相重合を行
ってもよい。本発明で使用するポリエステルを、2,6
−ナフタレンジカルボン酸低級アルキルエステル、1,
4−ブタンジオールおよび前記一般式(IV)で示される
グリコールを原料として用いて製造する方法の一例につ
いて次に示す。2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチ
ルと1,4−ブタンジオールおよび2,2−ビス[4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ビス
[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホン
等の一般式(IV)で示されるグリコールからなる混合ジ
オールとを、該混合ジオールの合計量が該2,6−ナフ
タレンジカルボン酸ジメチルに対して過剰モル量、例え
ば1.1〜2.0倍モルとなるような割合で、エステル
交換触媒の存在下に、窒素気流中、常圧下、約150〜
240℃の温度で、生成するメタノールを留出させなが
らエステル交換反応させ、次いで必要に応じて重縮合触
媒、着色防止剤などの添加物を添加した後、5mmHg
以下の減圧下に約200〜280℃で重縮合させる。上
記エステル交換触媒および重縮合触媒としてはそれぞれ
公知の広範囲のものを用いうるが、テトラメトキシチタ
ン、テトラエトキシチタン、テトラn−プロポキシチタ
ン、テトライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタ
ン等のチタン化合物;ジn−ブチル錫ジラウレート、ジ
n−ブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテート等の
錫化合物;マグネシウム、カルシウム、亜鉛などの金属
の酢酸塩と酸化アンチモンまたは上記チタン化合物との
混合物などを挙げることができる。これらの触媒は、生
成するポリエステルに対し0.002〜0.8重量%の
範囲になるような量で用いることが好ましい。また着色
防止剤としては、亜リン酸、リン酸、トリメチルホスフ
ァイト、トリフェニルホスファイト、トリデシルホスフ
ァイト、トリメチルホスフェート、トリデシルホスフェ
ート、トリフェニルホスフェートなどの有機リン化合物
が例示され、生成するポリエステルに対し0.001〜
0.5重量%の範囲となるような量で用いることが効果
的な場合がある。
【0020】本発明の包装材を構成する上記ポリエステ
ルには、目的に応じ、本発明の効果を阻害しない範囲内
で他の熱可塑性樹脂が補助的に混合されていてもよく、
また一般的に熱可塑性樹脂に添加しうることが知られて
いる添加剤、すなわち、紫外線吸収剤等の安定剤、帯電
防止剤、難燃剤、難燃補助剤、染料や顔料等の着色剤、
潤滑剤、可塑剤および結晶化促進剤、無機充填剤等が配
合されていてもよい。
【0021】本発明の包装材の形態としては、フィル
ム、シート、袋状物、有底中空物品等が例示される。包
装材の厚みについて言及するならば、厚みが厚すぎる場
合には、成形時にその表面部分は急冷されて透明となる
ものの、内部は徐冷状態となり白化しやすくなる傾向が
ある。一方、厚みが薄すぎる場合、包装材のガスバリヤ
ー性および機械的強度が低下する傾向がある。したがっ
て本発明の包装材の厚みとしては、一般に、0.01〜
2.5mmの範囲内が好ましく、より好ましくは0.0
2〜1mmの範囲内である。
【0022】本発明の包装材は、上記ポリエステルを素
材として用いて、フィルム、シート、有底中空物品等の
所望の形状に成形したのち、得られた成形品を熱処理に
付し、さらに必要に応じて接合、積層等の所望の後加工
に供することにより製造される。上記ポリエステルの所
望形状の成形品への成形は、通常のポリエステルに採用
される成形方法が適用可能であり、例えばフィルムまた
はシートへの成形方法としては、Tダイ法、インフレー
ション法等による押出成形法などを採用することがで
き、有底中空物品への成形方法としては、前述のごとく
して得られたシートを用いた真空成形、圧空成形等によ
る熱成形などを採用することができる。このようにして
得られた成形品を次に熱処理に付す。この熱処理は、本
発明の包装材に300cc・20μm/m2・day・
atm以下という低い酸素透過率を発現させるうえで重
要である。すなわち熱処理により成形品を構成するポリ
エステルの冷結晶化が十分に施され、透明性を維持した
まま結晶化度が向上し、熱処理後は透明性および高結晶
化度に由来するガスバリヤー性が安定に保持されるよう
になる。包装材を構成する上記ポリエステルの結晶化度
が高いほど酸素ガスバリヤー性等のガスバリヤー性が向
上する傾向があるので、包装材中の該ポリエステルは、
後記するDSC測定に基づき求められる相対結晶化度
(CR)が50%以上であることが好ましい。相対結晶
化度が50%以上であると、包装材のガスバリヤー性が
良好となるだけでなく、耐熱性が著しく高められ、たと
えば120℃で加熱処理しても収縮等の変形が少ないも
のとなる。
【0023】
【作用】本発明で使用するPBNの基本骨格中に少量の
構成単位(3)が導入された上記ポリエステルは、PB
N本来の高結晶性をほぼ維持しながら結晶化速度が低減
されているために、熱処理時に、可視光の波長より微小
な球晶を高密度で発生する結果、透明性およびガスバリ
ヤー性の両方に優れた包装材を提供しうるものと推定さ
れる。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。なお、主な特性値の測定条件は次のとおりであ
る。
【0025】(1)ポリエステルのコモノマー導入率 ポリエステル分子中の1,4−ブタンジオール以外のグ
リコールから誘導された構成単位の全グリコール単位基
準での割合(モル%)を、ポリエステルを重水素化トリ
フルオロ酢酸を溶媒として1H−NMR測定して得られ
た分析結果に基づき求めた。
【0026】(2)ポリエステルの固有粘度 フェノールとテトラクロロエタンの等重量混合溶媒中で
30℃で測定した。
【0027】(3)ポリエステルの融点(Tm) JIS K7121に基づき示差熱分析法(DSC)に
より昇温速度10℃/分で測定した。
【0028】(4)相対結晶化度 得られたフィルム状成形品から切り出した試料をDSC
で10℃/分の昇温条件下に熱分析し、その分析値を下
記式に適用することにより、相対結晶化度(CR)
(%)を求めた。
【0029】
【数1】
【0030】[ただし、ΔHmは試料の10℃/分の昇
温条件下での測定による結晶融解熱(J/g)を表し、
ΔHccは試料の10℃/分の昇温条件下での測定によ
る冷結晶化ピークの転移熱(J/g)を表し、ΔHc’
はPBNホモポリマーを溶融状態から10℃/分の降温
条件下でDSC測定したときに認められる結晶化熱(J
/g)を表す]
【0031】なお、上記昇温条件下では先に冷結晶化が
進行した後に結晶が融解するので、試料の相対結晶化度
を求めるためには、結晶融解熱(ΔHm)から冷結晶化
ピークの転移熱(ΔHcc)の絶対値を差し引くことが
必要である。
【0032】(5)ヘイズ値 得られたフィルム状の試料を用いてJIS K7105
に基づき測定した。なお透明性は下記の評価基準で表し
た。
【0033】◎:極めて良好(ヘイズ値が5%未満) ○:良好 (ヘイズ値が5%以上15%未満) △:やや不良 (ヘイズ値が15%以上20%未満) ×:不良 (ヘイズ値が20%以上)
【0034】(6)ガスバリヤー性 得られたフィルム状の試料を用いて、気体透過率測定装
置(理化精機工業株式会社製K−315N型)にて、3
5℃、相対湿度0%の条件で酸素透過率を測定した。酸
素透過率が低いほど酸素ガスバリヤー性に優れると判定
できる。
【0035】(7)食品保存性 得られたフィルムより作製した袋(寸法:縦20cm×
横10cm)にマヨネーズを充填し、密封し、室温下に
30日間放置したのち、回収されたマヨネーズの色およ
び風味の変化の有無に基づき、次の基準で評価した。
【0036】○:色調および風味に変化なし。 △:色調変化がなく、風味変化(酸味の増加)もほとん
どない。 ×:黄変し、酸味が強い。
【0037】製造例1(ポリエステルAの合成) 2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル341.5重量
部、1,4−ブタンジオール180.2重量部および2,2
−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プ
ロパン31.0重量部をエステル交換触媒としてのテトラブ
チルチタネートの0.8重量部と共に攪拌下に混合したの
ち留出管を備えた反応器に仕込み、十分に窒素置換した
後、常圧下で180℃まで温度を上げ、攪拌を開始した。
さらに、副生するメタノールを留去しながら徐々に温度
を上昇させた。温度が240℃に達した時点から徐々に反
応器中を減圧させ始め、3.0トールの圧力および260
℃の温度に到達した時点で、更に圧力を0.1トールま
で低下させ、この温度で1時間攪拌を続けた。このよう
にして固有粘度0.95dl/gの共重合ポリエステル
樹脂を得た(以下、得られた共重合ポリエステル樹脂を
ポリエステルAと称する)。該ポリエステルAについ
て、上記したような特性評価を行った。結果を表1に示
す。
【0038】 製造例2および3(ポリエステルBおよびCの合成) 2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、1,4−ブ
タンジオールおよび2,2−ビス[4−(2−ヒドロキ
シエトキシ)フェニル]プロパンの使用量を表1に示す
値に変えた以外は製造例1と同様にして反応を行い、種
々の共重合組成比の共重合ポリエステル樹脂を得た(以
下、製造例2および3で得られた共重合ポリエステル樹
脂をそれぞれポリエステルBおよびCと称する)。得ら
れたポリエステルについて、特性評価を行った。結果を
表1に示す。
【0039】 製造例4および5(ポリエステルDおよびEの合成) 2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニ
ル]プロパンをビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)
フェニル]スルホンに代え、各モノマーを表1に示す使
用量で用いた以外は製造例1と同様にして反応を行い、
種々の共重合組成比の共重合ポリエステル樹脂を得た
(以下、製造例4および5で得られた共重合ポリエステ
ル樹脂をそれぞれポリエステルDおよびEと称する)。
得られたポリエステルについて、特性評価を行った。結
果を表1に示す。
【0040】比較製造例1(ポリエステルFの合成) テレフタル酸ジメチルおよび1,4−ブタンジオールを
表1に示す使用量で反応させ、ポリブチレンテレフタレ
ート樹脂(PBT)を得た(以下、得られたPBTをポ
リエステルFと称する)。得られたポリエステルについ
て、特性評価を行った。結果を表1に示す。
【0041】比較製造例2(ポリエステルGの合成) テレフタル酸ジメチル、1,4−ブタンジオールおよび
2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニ
ル]プロパンを表1に示す使用量で用いた以外は製造例
1と同様にして反応を行い、共重合ポリエステル樹脂を
得た(以下、得られた共重合ポリエステル樹脂をポリエ
ステルGと称する)。得られたポリエステルについて、
特性評価を行った。結果を表1に示す。
【0042】比較製造例3および4(ポリエステルHお
よびIの合成) 2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニ
ル]プロパンに代えて、エチレングリコールまたは1,
4−シクロヘキサンジメタノールを表1に示す使用量で
用いた以外は製造例1と同様にして反応を行い、種々の
共重合組成の共重合ポリエステル樹脂を得た(以下、比
較製造例3および4で得られた共重合ポリエステル樹脂
をそれぞれポリエステルHおよびIと称する)。得られ
たポリエステルについて、特性評価を行った。結果を表
1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】なお、上記表1においてはモノマーを略号
で表記しており、BDは1,4−ブタンジオールを、C
HDMは1,4−シクロヘキサンジメタノールを、DM
Nは2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルを、DM
Tはテレフタル酸ジメチルを、EGはエチレングリコー
ルを、EOBPAは2,2−ビス[4−(2−ヒドロキ
シエトキシ)フェニル]プロパンを、EOBPSはビス
[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホン
を、それぞれ表す。
【0045】実施例1〜5、比較例1〜4 ポリエステルA、B、C、DまたはE(実施例1〜5)
およびポリエステルF、G、HまたはI(比較例1〜
4)について、それぞれ同一条件下でフィルム化および
熱処理を行い、得られた熱処理フイルムについて評価を
行った。すなわち、260℃の溶融ポリエステルを、一
定の引取り速度および得られるフィルムの厚みが0.1
mmになるような押出し速度で、T−ダイより60℃の
冷却ロール上に押出し、フィルムに溶融成形した。得ら
れた厚み0.1mmのフィルムについて、透明性および
相対結晶化度の評価結果を表2に示す。このフィルムを
100℃の乾燥機中に10分間静置して熱処理を行っ
た。得られた熱処理された厚み0.1mmのフィルムの
透明性、相対結晶化度、ガスバリヤー性(酸素透過率)
および食品保存性についての評価結果を表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】実施例6および7 ポリエステルの押出し速度を変えた以外は実施例1と同
様にして、厚みの相違するフィルムを作製し熱処理し
た。得られた熱処理前および熱処理後の各フィルムの評
価を行った。その結果を表3に示す。
【0048】
【表3】
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、上記の実施例から明ら
かなとおり、透明性およびガスバリヤー性に優れ、食品
保存性の良好な包装材が提供される。このため、本発明
により提供される包装材は、各種食品、飲料、医薬品、
化粧品等の包装用のフィルム、シート、容器等として好
適である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主として一般式(I) 【化1】 で示される構成単位(1)、一般式(II) 【化2】 で示される構成単位(2)および一般式(III) 【化3】 (式中、Xは炭素原子数1〜4のアルキレン基もしくは
    アルキリデン基、カルボニル基、スルホニル基、酸素原
    子または単結合を表す)で示される構成単位(3)から
    なり、かつ構成単位(2)と構成単位(3)のモル比が
    (2)/(3)で99/1〜75/25の範囲内である
    ポリエステルからなり、35℃で測定した酸素透過率が
    300cc・20μm/m2・day・atm以下であ
    ることを特徴とする包装材。
JP26181992A 1992-09-30 1992-09-30 包装材 Expired - Fee Related JP2821066B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26181992A JP2821066B2 (ja) 1992-09-30 1992-09-30 包装材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26181992A JP2821066B2 (ja) 1992-09-30 1992-09-30 包装材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06107775A JPH06107775A (ja) 1994-04-19
JP2821066B2 true JP2821066B2 (ja) 1998-11-05

Family

ID=17367171

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26181992A Expired - Fee Related JP2821066B2 (ja) 1992-09-30 1992-09-30 包装材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2821066B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06107775A (ja) 1994-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102138388B1 (ko) 내열성이 개선된 투명한 반-결정질 물품
EP1112174B1 (en) Isosorbide containing polyesters and methods for making same
KR101801704B1 (ko) 폴리에스테르/폴리카보네이트 블렌드
WO1984004100A1 (en) Polyesters having improved gas barrier properties and containers made therefrom
KR101851013B1 (ko) 스파이로-글리콜, 사이클로헥산다이메탄올 및 테레프탈산을 포함하는 폴리에스터 조성물
CN114514286B (zh) 聚酯树脂共混物、聚酯膜及其制备方法
EP2870201B1 (en) Ternary blends of terephthalate or isophthalate polyesters containing eg, chdm, and tmcd
EP0698631B1 (en) Ester copolymer resin, alloy thereof and packaging material using the same
EP3130463B1 (en) Multi-layer polyester sheet and molded product thereof
JPH0346487B2 (ja)
JP2821066B2 (ja) 包装材
US6531548B1 (en) Blends of poly(1,3-propylene 2,6-naphthalate)
JP3365450B2 (ja) 高重合度ポリエステルの製造方法
JP2003246918A (ja) ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物
JP2000001605A (ja) ポリエステル樹脂組成物
JP3135270B2 (ja) 透明ポリエステルフィルム、シート及びその製造法
KR101222791B1 (ko) 공중합 폴리에스테르 수지를 이용한 압출 성형 제품
JP3742550B2 (ja) 熱成形用シート用樹脂組成物および熱成形用シート
JPH069764A (ja) ポリエステル共重合体及びポリエステル熱成形物
JPH09100398A (ja) 新規なポリエステル組成物
JP3238424B2 (ja) 透明ポリエステルフィルム、シート及びその製造法
JP3228535B2 (ja) 透明ポリエステルフィルム、シート及びその製造法
JP2674812B2 (ja) ガスバリヤー性ポリエステル
JP3086276B2 (ja) 透明ポリエステルフィルム、シート及びその製造法
JP2003171541A (ja) 透明耐熱軟質ポリエステル製成形体

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees