JP2818383B2 - ゴム組成物 - Google Patents

ゴム組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はゴム組成物に関し、特に
エチレン−プロピレン共重合ゴム(EPDM)を用いた
ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ゴム組成物は種々の用途に用いら
れており、耐熱性、耐候性、耐老化性、耐オゾン性等、
ゴム組成物の用途や使用条件等により種々の特性が要求
されている。近年はゴム組成物には高度な性能が要求さ
れており、天然ゴム等のいわゆる汎用ゴムではこのよう
な要求に応えることは非常に困難になってきている。
【0003】このため、各種用途に適した特殊ゴムが用
いられることが多くなっている。例えばスチレン−ブタ
ジエン共重合ゴム(SBR)を配合したゴム組成物や、
EPDMを主成分としたゴム組成物等が知られている。
このうち、SBRはオゾンにより劣化してしまい、SB
Rを配合したゴム組成物は、オゾンによる劣化によって
コーナ部等が切れてしまうおそれがある。
【0004】これに対し、EPDMは、耐オゾン性に優
れており、また、耐熱性、耐候性、耐薬品性、低温特性
等に優れていることから、屋外用部材や自動車部品等に
広く用いられている。
【0005】しかし、EPDMゴムは塗料や接着剤との
密着性や接着性に問題があり、塗料を塗布しても塗膜が
剥離しやすいという難点がある。また、成形時の流動性
が悪く、加工性にも難点がある。
【0006】そこで、例えば特公昭57−6462号公
報には、水素添加されたポリヒドロキシポリブタジエン
をEPDMにブレンドしたゴム組成物が開示されてい
る。このゴム組成物ではEPDMを主成分としているに
もかかわらず、その密着性が向上している。
【0007】また、特公平3−73584号公報には、
ヨウ素価15〜300の水素添加イソプレンゴム(また
はイソプレン−ブタジエン共重合ゴム)をEPDMに3
〜40重量部配合してなるゴム組成物が開示されてい
る。このゴム組成物においては、主にその加工性が改善
されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、水素添加され
たポリヒドロキシポリブタジエンをEPDMにブレンド
したゴム組成物においては、加工性や物性が低下してし
まい、更に、水素添加したポリブタジエンがブリードア
ウトしてしまうという点が問題点として残されている。
【0009】一方、水素添加イソプレンゴムをEPDM
に配合したゴム組成物においては塗料の接着性に問題が
あり、特にウレタン系塗料においては接着性が良くな
い。
【0010】本発明は上記背景の下になされたものであ
り、加工性や耐オゾン性に優れ、かつ密着性が高くて塗
料がはがれにくいゴム組成物を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題を解決
するために、本発明は、分子中に水酸基を有するととも
にヨウ素価15〜300まで水素添加されたジエン系ゴ
ムを、EPDMゴム100部に対して0.5〜50部添
加することを特徴とする。
【0012】好ましくは、前記分子中に水酸基を有する
ジエン系ゴムのヨウ素価を20〜200とする。
【0013】また、好ましくは前記分子中に水酸基を有
するジエン系ゴムの水酸基価を5〜200(mgKO
H)、更に好ましくは20〜120(mgKOH)とす
る。
【0014】以下、本発明を更に詳細に説明する。通
常、EPDMを主成分とするゴム組成物は、塗料の接着
性が悪い。これは、EPDMはその分子構造にOH基
(水酸基)等が含まれないことに起因している。
【0015】塗料とゴム組成物との接着性はゴム組成物
に含まれる不飽和結合、極性基等と密接な関係がある。
通常、塗料には例えばイソシアネート基のような極性基
が多数存在することから、ゴム組成物側に極性基がある
程度存在すると、塗料側及びゴム組成物側の両極性基間
の親和力によって両者の密着性が高くなる。
【0016】一方、EPDMには水酸基のような極性基
がその分子構造に含まれないことから、そのままでは塗
料との接着性が低くなってしまう。本発明では、分子中
に水酸基を有するジエン系ゴムを配合することによっ
て、ゴム組成物側に極性基(水酸基)を提供しているの
で、塗料との密着性が高くなっている。
【0017】なお、ジエン系ゴムはポリブタジエン、ポ
リイソプレン、ポリクロロブレン等のゴムであり、また
これらの共重合体を用いてもよく、更にポリスチレン、
ポリアクリルニトリルゴムと上記ジエン系ゴムとの共重
合体を用いてもよい。
【0018】また、ヨウ素化は二重結合の含有量を表す
ものであり、添加剤として用いられるジエン系ゴム中の
二重結合があまりに多いと、加硫時においてイオウが添
加剤で消費されてしまい、EPDMゴム本体の加硫が進
まなくなり物性が低下するおそれがある。
【0019】従って、本発明においては予め添加剤に水
素添加を行うことで、ヨウ素価を15〜300、好まし
くは20〜200という適当な値に調整している。水素
添加方法は特に限定されるものではなく、公知の方法に
より水素添加を行って良い。水素添加方法としては、例
えば、Ni、Pd、Pt、Ru、Rh等の金属を炭素や
アルミナ等に担持させた触媒や、ラネーニッケル漆原ニ
ッケル等の不均一系触媒または遷移金属ハライドとアル
ミニウム、アルカリ土類金属またはアルカリ金属等のア
ルキル化物との組み合わせによるチーグラー触媒等の均
一系触媒を用いる方法が挙げられる。これらの触媒を用
い、常温〜200(℃)程度で常圧〜300気圧の水素ガ
スと1分〜1200分接触させる方法が挙げられる。ま
た、p−トルエンスルホニルヒドラジドによって還元す
る方法等も挙げられる。
【0020】また、本発明のゴム組成物では、EPDM
の優れた特性を失わせない範囲で他のゴム成分を配合し
てもよい。例えば、スチレン−ブタジエン共重合ゴム
(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NB
R)、クロロプレンゴム、ブチルゴム、天然ゴム等を用
いることができる。また、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等の樹脂を用いることも可能である。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。ま
ず、ゴム組成物の試料を作成した。その基本組成を表1
に示す。
【0022】
【表1】 EPDM 100 添加物 2〜20 亜鉛華 5 カーボン 50 ステアリン酸 1 イオウ 1.5 加硫促進剤a 1.5 加硫促進剤b 0.5 なお、加硫促進剤aとしてはN−シクロヘキシル−Z−
ベンゾチアジルスルフェンアミド[大内新興化学工業
(株)製 ノクセラーCZ]、加硫促進剤bとしてはジ
ペンタメチレンチウラムテトラスルフィド[大内新興化
学工業(株)製ノクセラーTRA]を用いた。また、加
硫条件は150(℃)×30分とした。
【0023】上記基本組成のゴム組成物において、添加
物の種類または添加量がそれぞれ異なるゴム試料を製造
し、このゴム試料にウレタンコーティング材を塗布して
200(℃)×5分で硬化させ、ゴム試料のコーティング
材の接着状況を調べた。この密着試験の説明図を図1
(a)、(b)に示す。
【0024】図1(a)は試験部材の説明図であり、1
はゴム試料、2はウレタンコーティング材である。密着
試験においては、ウレタンをコーティングして硬化させ
た試験部材を2つ用意し、図1(b)に示されるように
これら試験部材双方のウレタンコーティング面を瞬間接
着剤等でしっかり接着した後に両者を強制的に引きはが
し、ゴム試料とコーティング材とのハクリ状況を調べ
た。
【0025】上記密着試験における添加剤の種類と添加
量、及びその試験結果を併せて表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】この表に示されるように、添加剤は比較例
1ではPolybd(登録商標)R45HT[出光石油化学
製:1,4ポリブタジエン]、比較例2ではテレキーリッ
クLIRTL−20[クラレ製:テレキーリック液状イ
ソプレン]実施例1〜6ではテレキーリック水素添加液
状イソプレンゴム、比較例3では水素添加ポリテール
H、比較例4ではPolybd(登録商標)R15HT[出光
石油化学製:1,4ポリブタジエン]を用いた。ウレタン
コーティング剤に関しては、主剤としてデスモフェン1
150を100部(住友バイエルウレタン製:ポリエス
テルエーテルポリオール)、硬化剤としてスミジュール
N3500 57部(住友バイエルウレタン製:HDI
変成体)を用いた。
【0028】また、実施例1〜6では液状イソプレンゴ
ムを公知の方法によって水素添加して用いており、実施
例1、2、4、6は分子量が約2600、実施例3は分
子量が約1300、実施例5では分子量が約5000で
ある。また、比較例1、2、4で用いた添加剤には水素
添加はされていない。この表においては、ゴム試料面の
材料破壊が起きた場合を〇、ゴム試料が一部破壊した場
合を△、ゴム試料とコーティング材とがハクリした場合
を×として試験結果を示した。
【0029】表2の密着試験結果に示されるように、比
較例3を除いては、水酸基価が高いほどゴム試料とコー
ティング材との密着性が高くなっていることがわかる。
比較例3では添加部数を20部としても十分な密着性は
得られない。他のゴム試料に比較してヨウ素価が極端に
低いことが密着性を低下させる原因と考えられる。
【0030】なお、添加剤の添加量を多くすると密着性
は高くなるが、EPDMの優れた特性を損なわないよう
にするためには、添加剤の添加量をできるかぎり少なく
することが好ましい。比較例1では添加量を5部とした
時点で既に十分良好な結果が得られているので、これ以
上添加量を多くした場合に関しては測定は行わなかっ
た。比較例2〜4や実施例1〜6に関しても同様であ
る。
【0031】このように、実施例1〜6及び比較例1〜
4の各ゴム試料にて所定の密着強度を得るために必要な
添加量を求めた後に、求められた添加量におけるJIS
K6301の加硫ゴム引張試験を行った。その結果を表
3に示す。
【0032】
【表3】
【0033】この表に示されるように、実施例1〜6及
び比較例3においてはいずれも引張試験結果が良好であ
り、引張強度TBが特に高くなっている。これらにおい
ては、それぞれ水素添加した添加剤を用いている。
【0034】また、ヨウ素価が高い比較例1,2,4
は、EPDMとの相溶性が悪く、水酸基がゴムの表皮に
出易いのでコーティング材との密着性は高いが、ゴム物
性が低い。添加剤とイオウとの相溶性が良く、EPDM
分が加硫しないためと考えられる。
【0035】ヨウ素価が低い比較例3では、EPDMと
の相溶性が良いので水酸基が表皮に出難く、添加量を多
くしないと密着性が高くならない。また、添加剤中に2
重結合がなく、多量に添加した場合ゴムと共加硫しない
ため物性も多少低下している。
【0036】水酸基価が高い比較例4では、少量添加す
ることで密着性が上がる。ヨウ素化が高いとゴムとの共
加硫性が劣るので良好な物性が得られなくなるが、添加
量が少なくヨウ素化が低い場合は物性が低下することは
ない。
【0037】また、実施例5,6においては、他の実施
例に比較して水酸基価低いので表皮に出る水酸基が少な
く、密着性を高くするためには、ある程度の添加量を多
くすることが必要である。
【0038】比較例3は特に密着性が低下しており、比
較例4は物性(100%Mの硬度と引張強度)が低下し
ていることから好ましくない。
【0039】以上、好ましくは、ヨウ素価が20〜20
0(水素添加により下げる)で水酸基価が20〜120
(mgKOH)のジエン系ゴムを2〜20部添加すること
で、EPDMの優れた物性を低下させることなくウレタ
ン系コーティングを行うことが可能となった。これは、
例えば表2に示される密着試験で、上記条件を満たす実
施例1〜6の試料で確実なゴム面の材料破壊が起きてい
ることからも示される。
【0040】なお、添加剤の添加量がEPDMゴムに対
して0.5部未満では密着性の向上が認められず、50
部より多いとゴム物性が低下してしまう。従って、添加
量は、好ましくは0.5部以上50部以下とする。
【0041】また、この実施例ではEPDMを用いた
が、EPDMに適宜他のゴムをブレンドして用いてもよ
い。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明においては
分子の中に水酸基を有するジエン系ゴムに水素添加を行
って添加剤とし、この添加剤をEPDMゴムに添加して
いる。
【0043】これにより、加工性や耐オゾン性に優れ、
かつ密着性が高くて塗料がはがれにくいゴム組成物が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】密着試験の説明図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 23/00 - 23/36 C08L 9/00 - 11/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子中に水酸基を有するとともにヨウ素
    価15〜300まで水素添加されたジエン系ゴムをエチ
    レン−プロピレンターポリマー共重合ゴム100部に対
    して0.5〜50部添加することを特徴とするゴム組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記ジエン系ゴムのヨウ素価は20〜2
    00であることを特徴とする請求項1記載のゴム組成
    物。
  3. 【請求項3】 前記ジエン系ゴムの水酸基価は20〜1
    20(mgKOH)であることを特徴とする請求項1記載
    のゴム組成物。
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