JP2818282B2 - 耐熱性カスタード風味高油分フラワーペーストの製造法 - Google Patents

耐熱性カスタード風味高油分フラワーペーストの製造法

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JP2818282B2
JP2818282B2 JP2252934A JP25293490A JP2818282B2 JP 2818282 B2 JP2818282 B2 JP 2818282B2 JP 2252934 A JP2252934 A JP 2252934A JP 25293490 A JP25293490 A JP 25293490A JP 2818282 B2 JP2818282 B2 JP 2818282B2
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朋彦 足立
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Description

【発明の詳細な説明】 【発明の目的】
[産業上の利用分野] 本発明は、冷凍後に焼成しても保形性があり、かつ油
相分離を生じないカスタード風味を持つ高油分フラワー
ペーストの製造法に関する。 [従来の技術] (1)背景 フラワーペーストは、澱粉を主体とするペースト状の
甘味食品素材であって、焼菓子類、パイ、菓子パンなど
のセンター材(フィリング材)として広く利用されてい
る。 (2)従来技術の問題点 しかしながら、従来のフラワーペーストは、食感が糊
的であった。その改良策として高油分化(SRD植木氏の
特許)の検討がなされていた。さらに、カスタード風味
を導入することにより、喉通りがよく、風味良好なフラ
ワーペーストが得られる。だが、高油分フラワーペース
トにカスタードを添加すると、焼き菓子類、パイ、菓子
パンなどの製造に際し、必然的に受ける熱の影響によ
り、型崩れしたり又は油相分離を起こすという欠点があ
る。そこで、澱粉、糖、油脂、卵等の全原料をホモジナ
イズしてから炊き上げる方法が行われているが、この改
良法によっても焼成に伴う型崩れや油相分離を実質的に
抑制するのは困難である。 [発明が解決しようとする課題] そこで本発明の目的は、冷凍後に焼成しても保形形が
あり、かつ油相分離を生じないカスタード風味を持つ高
油分フラワーペーストを提供することである。
【発明の構成】
[課題を解決するための手段] (1)概念 カスタード風味高油分フラワーペーストにおける乳化
剤として作用しているのは卵アルブミン及び卵黄中のフ
ォスファチド(レシチン)である。本発明者は、フラワ
ーペーストの製造に採用されている含卵組成物に対する
均質化処理が却って焼成時の耐熱性及び保形性を弱める
という事実を見出し、種々の実験事実から、この現象
が、恐らくホモジナイジングに際して、レシチンが却っ
て解乳化剤として作用することに基づくものであろうと
の知見を得た。そこで進んでホモジナイジングによるレ
シチンへの悪影響を避ける手段を考究した結果、卵成分
を含まない大豆蛋白含有カスタード風味高油分フラワー
ペースト組成物を均質化した後、得られた均質化組成物
に全卵成分を加えて炊き上げるという二段階法を採用す
ることによって、カスタード風味高油分フラワーペース
トの欠点である耐熱性の低さ、即ち、保形性の低さ及び
油相分離のし易さという問題点を解決することができ
た。 (2)概要 以上の知見に基づき、本発明は、粉末状大豆蛋白、油
脂及び澱粉を含む除卵フラワーペースト原料を均質化
後、全卵を添加し、加熱、糊化させることを特徴とする
耐熱性カスタード風味高油分フラワーペーストの製造法
を要旨とする。 以下、発明の構成に関する諸要素等につき項分けして
説明する。 (3)原材料 本発明に係るカスタード風味高油分フラワーペースト
の原料としては、従来の同種フラワーペーストの原材料
である澱粉類、糖類、油脂、水及び全卵の他に、特に粉
末状大豆蛋白が使用される。 ここに澱粉類としては、例えばコーンスターチ、コム
ギ澱粉、タピオカ澱粉、バレイショ澱粉、加工澱粉等が
単独で、又は混合して使用されるが、勿論例示のものの
みに限られるものではない、全組成物中の澱粉類の割合
は、好ましくは2〜5%である。 また糖類としては、庶糖、果糖、ブドウ糖、麦芽糖な
どの甘味糖類が利用される。これら糖類の比率は、同様
15〜25%である。 更に油脂としては、種々の動植物油脂又はそれらの硬
化油脂、分別油脂、エステル交換油脂などが利用される
が、口溶けを良くするためには融点が体温以上のものは
好ましくなく、また保形性の観点で常温で油状のものも
不向きである。油脂類の適当な割合は、組成物中5〜30
%である。 本発明原材料中の特有成分である粉末状大豆蛋白とし
ては、分離大豆蛋白、濃縮大豆蛋白又は脱脂若しくは全
脂大豆粉などを例示できるが、乳化力の点で頭記の分離
大豆蛋白の高純度のものが望ましい。粉末状大豆蛋白の
量は、全組成物中0.1〜3%程度であるのが好適であ
る。 水量は全体の50%前後が適当であるが、後段で全卵の
代わりに乾燥全卵末が使用される場合は当然全卵由来の
水分量を補う必要がある。 (4)カスタード風味高油分フラワーペーストの製造 本発明に係るカスタード風味高油分フラワーペースト
は、除卵原料の混合及び均質化並びに基質化除卵原料に
全卵の添加及び炊き上げの二段階の工程により行われ
る。 前段の均質化工程では、除卵原料中の大豆蛋白が乳化
剤として作用するため格別乳化剤を添加する必要はな
い。均質化は、先段の予備乳化と、後段の本乳化とに分
けて行うのが有利であって、予備乳化のためには、例え
ばホモミキサー(商品名)の如き機械的な攪拌混合手段
が、また本乳化のためには、例えばホモジナイザー又は
コロイドミルのような物理的剪断装置が利用される。 後段の炊き上げ工程には、攪拌装置付蒸気加熱式釜を
用いて先の均質化工程で得られた均質化除卵原料に全卵
を加えながら攪拌、加熱して糊化を完了させる。 (5)用途 本発明に係るカスタード風味高油分フラワーペースト
は、従来の同種ペーストと同様、パン、焼菓子類のセン
ター材料、積層材料などとして広汎な用途を有する。 具体的な例としては、例えばクリームパン、クリーム
ビスケット、クリームパイなどがある。 [作用] 本発明においては、大豆蛋白を含む除卵原料を均質化
後、これに全卵を加えて炊き上げる工程を採用している
ため前段の均質化工程で卵黄中のレシチンが劣化する恐
れがなく、しかも大豆蛋白の乳化作用により、安定な均
質化物(乳化物)が得られる。従って、後段の炊き上げ
工程で添加される全卵に対しては、主として風味剤とし
ての作用が求められるだけで、卵黄中のレシチンの変性
が製品カスタード風味高油分フラワーペーストの物性に
影響することがなく、結局、全体として安定な品質のカ
スタード風味高油分フラワーペーストが得られるものと
推定される。 [実施例] 以下、実施例により発明実施の態様を説明するが、例
示は単に説明用のもので、発明思想の制限又は限定を意
味するものではない。 実施例1〜3及び比較例1 下表−1記載の配合の原材料をホモミキサーR(特殊
機械(株)製)に仕込み、7,000r.p.m20分の条件で予備
乳化した。なお、表中の単位は重量部である。 得られた各予備乳化物を、ホモジナイザー(マントン
−ゴーリン社,米国製)を用い、ゲージ圧150kg/cm2
条件下に本乳化させた。 得られた各乳化物を、攪拌機付蒸気釜に入れ、夫々全
卵15重量部を加え、攪拌しつつ品温90℃まで昇温、糊化
させた後、−30℃の冷蔵庫中で保存した。 次いで、上記各試料を200℃で10分間加熱し、耐熱保
形性、油相分離の有無及び食感を評価した。結果は下表
−2記載の通りであった。 上表から明らかなように、除卵原料組成物中に分離大
豆蛋白を1〜2%の割合で含む実施例1及び2の試料
は、耐熱保形性に優れると共に、油相分離も発生せず、
かつ食感も良好であった。これに対し分離大豆蛋白を同
じ鵜4%の割合で含む実施例3の試料は、乳化安定性の
面では問題がなかったものの、やや食感が劣り、耐熱保
形性も幾分悪かった。 以上に反し、対照の比較例1の試料は、耐熱保形性及
び乳化安定性のいずれにおいても最も劣っていた。 実施例2 前記実施例1の実験を一部変更し、全卵を均質化前の
配合物に加えた以外同例と同様に実施した。得られた比
較試料は、凍結後の焼成テストにおいて型崩れを生じな
かったが、油相分離を起こしていた。この結果から、た
とえ適量の大豆蛋白が存在していても、全卵配合物を均
質化処理すると油相分離を防止できないことが判る。
【発明の効果】
以上説明し、かつ実証した如く、本発明は、冷凍後に
焼成しても保形性があり、かつ油相分離を生じないカス
タード風味を持つ高油分フラワーペーストを提供できた
ことにより国民の食生活の向上に貢献しうる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23L 1/19

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉末状大豆蛋白、油脂及び澱粉を含む除卵
    フラワーペースト原料を均質化後、全卵を添加し、加
    熱、糊化させることを特徴とする耐熱性カスタード風味
    高油分フラワーペーストの製造法。
  2. 【請求項2】除卵フラワーペースト原料が、粉末状大豆
    蛋白を0.1〜3%及び油脂を5〜30%含む請求項1記載
    のフラワーペーストの製造法。
JP2252934A 1990-09-21 1990-09-21 耐熱性カスタード風味高油分フラワーペーストの製造法 Expired - Lifetime JP2818282B2 (ja)

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US5494695A (en) * 1992-08-21 1996-02-27 Fuji Oil Company Limited Custard cream
JP4556948B2 (ja) * 2004-07-13 2010-10-06 不二製油株式会社 澱粉性食品素材若しくは澱粉性食品

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