JP2818124B2 - 半導体装置の製法 - Google Patents

半導体装置の製法

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JP2818124B2
JP2818124B2 JP6318743A JP31874394A JP2818124B2 JP 2818124 B2 JP2818124 B2 JP 2818124B2 JP 6318743 A JP6318743 A JP 6318743A JP 31874394 A JP31874394 A JP 31874394A JP 2818124 B2 JP2818124 B2 JP 2818124B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はMBE(分子線エピタキ
シ)装置や真空蒸着装置などの成膜用原材料をルツボに
入れて蒸発させ、その材料を含む膜を基板上に成膜する
半導体装置の製法に関する。さらに詳しくは、原材料の
温度を正確に管理し、品質のすぐれた膜がえられる半
体装置の製法に関する。
【0002】ここにルツボとは、原材料を溶融し蒸発す
るための容器を意味する。
【0003】
【従来の技術】従来、たとえば化合物半導体のGaAs
やAlGaInAsなどを半導体基板上にエピタキシャ
ル成長するばあいや、配線や電極などを形成するため金
属膜を成膜するばあい、MBE装置や真空蒸着装置など
でそれらの原材料であるGa、Al、Inや不純物原材
料であるSi、あるいは配線材料であるAl、Cr、T
aなどをそれぞれルツボに入れ、それぞれ必要な材料を
蒸発させて基板上に堆積させることにより成膜してい
る。それらの材料を蒸発させて堆積するばあい、温度が
低すぎると蒸発量が充分でなくその材料の比率が減少し
て膜組成が変化したり、充分な成膜厚さがえられなかっ
たりし、また温度が高すぎると蒸発量が多すぎてやはり
膜組成が変化したり、厚すぎたりして均質な成膜がえら
れない。そのため、これらの原材料の温度を直接にまた
はルツボの温度を測定して充分な温度制御をしながら成
膜している。
【0004】このような従来のMBE装置の概略説明図
を図8に示す。図8において、1は真空容器でその一部
にルツボの中を見ることができるような窓40が設けら
れている。2は金属などの原材料4を入れる容器である
ルツボで、その周囲に原材料4の温度を上昇させるヒー
タ3が設けられている。42は成膜が施される基板でホ
ルダ43により把持され、ホルダ43は支軸44により
回転できるようになっている。ルツボ2の底部には近接
して熱電対41が設けられ、その一端部は真空容器の外
部に導出され、外部からルツボの温度を測定できるよう
になっている。図8ではルツボ2が1個だけの図で示さ
れているが、AlGaInAsなどの化合物や、Alと
Crなどの積層膜を形成するばあいが普通で、実際には
真空容器1内に複数個のルツボ2が設けられ、それぞれ
に異なる原材料が入れられ、各々のルツボ2の温度がそ
れぞれの材料の蒸発温度になるように温度制御される。
また図示されていないが、各ルツボ2の開口部にはシャ
ッタが設けられ、成膜時に堆積を望まない材料のルツボ
2の開口部は閉塞されるようになっている。したがっ
て、各原材料により設定するルツボの温度が異なり、各
々のルツボごとに精密な温度制御が必要とされる。
【0005】原材料の温度をコントロールするため、温
度測定の他の方法として、図8に一点鎖線で示される赤
外線カメラ45により真空容器1に設けられた窓40か
らルツボ2内の原材料4から発生する赤外線を検出して
温度測定をする方法も採用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】原材料の温度制御をす
るため、従来の熱電対によりルツボ近辺の温度を測定す
る方法では、たとえば図7のHで示されるように、ルツ
ボ(ヒータ)と熱電対との距離により温度が異なるた
め、正確な温度を測定できないという問題がある。とく
に、ルツボ内の材料が減少することにより材料を含むル
ツボの重量が変化したり、昇温による熱膨張と降温によ
る収縮の繰り返しなどに起因して、ルツボと熱電対との
相対的距離が常に変動しやすく、同じように温度コント
ロールを行っていても均質で均一な厚さの成膜がえられ
ないという問題がある。
【0007】一方、真空容器に設けられた窓を介して赤
外線カメラにより温度を測定する方法では、窓部の温度
は低くなるため、ルツボから蒸発した材料や雰囲気ガス
のAsなどが付着し、窓がよごれる。窓が汚れると赤外
線カメラで測定する温度が低く検出されることになり、
この窓の汚れは真空容器の内部であるため、外部から洗
浄することができず、成膜するにしたがって測定温度が
不正確になり、やはり均質な膜や均一な厚さの成膜をす
ることができない。また真空容器内の温度を測定するこ
とになるため、赤外線カメラなどのセンサを直接ルツボ
の近くに設置することができず、正確な温度測定をでき
ないという問題がある。
【0008】本発明はこのような問題を解決し、ルツボ
の温度を常に正確に測定して温度制御をすることにより
膜質が均質で、かつ、均一な厚さの成膜がえられる成膜
方法を提供することを目的とする。
【0009】本発明の他の目的は、均質、かつ、均一厚
さの成膜により品質の安定した半導体装置をうるための
製法を提供することにある。
【0010】
【0011】
【課題を解決するための手段】 本発明の半導体装置の製
法は、真空容器内に設けられたルツボに成膜用原材料を
入れ、該ルツボの周囲に設けられるヒータにより加熱し
て前記成膜用原材料を蒸発させ該原材料の少なくとも
一部を含む膜を半導体基板上に成膜する半導体装置の製
法であって、先端が前記ヒータのコイル間で前記ルツボ
と対向するように光ファイバを設け、該光ファイバによ
り前記ルツボから放射される赤外線を検出することによ
、前記原材料の温度を制御しつつ成膜することを特徴
とする。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】前記ルツボの近傍と前記真空容器にそれぞ
れ赤外線透過窓を設け、該2つの赤外線透過窓間の赤外
線透過領域の周囲を隔壁で迷路状に覆い蒸発物が赤外線
透過窓に付着しないようにして前記ルツボから放射され
る赤外線を検出することによっても赤外線透過窓に蒸発
物が付着しないで正確に温度を測定できる。
【0019】
【0020】
【0021】
【作用】本発明の半導体装置の製法によれば、光ファイ
バや真空容器の赤外線透過窓を清浄に保つ具体的な構造
を提供して、ルツボの底面または側面から放射される赤
外線を測定してルツボの温度制御を行っているため、放
射される赤外線の波長を測定することによりルツボの温
度を正確に測定することができる。すなわち、ルツボの
底面または側面の近傍など温度の高い部分にその先端が
位置するように配設された光ファイバや赤外線透過窓を
介して測定することにより、光ファイバの先端や赤外線
透過窓に原材料などの蒸発物が付着して曇ることがな
く、かつ、確実に真空容器外へルツボから放射される赤
外線を導出することができ、より一層正確な温度測定に
よる温度制御をすることができる。その結果、膜質が安
定で、しかも均一な厚さの成膜がえられる。
【0022】また、本発明の半導体装置の製法によれ
ば、AlGaInAsなどの化合物半導体層でも各元素
の組成比を正確に制御した半導体層や半導体層に導入す
る不純物濃度も正確にうることができる。
【0023】
【実施例】つぎに図面を参照しながら本発明の成膜方法
を説明する。なお本発明の成膜方法を半導体基板への半
導体層や配線用の金属膜の成膜などに適用することによ
り本発明の半導体装置の製法がえられる。
【0024】図1は本発明の成膜方法に用いるMBE装
置のルツボ部分の説明図、図2は図1の光ファイバとル
ツボとの位置関係を説明するための図、図3は光ファイ
バの光を真空容器外に導出するための真空容器壁部分の
説明図、図4〜6は光ファイバとルツボの位置関係の他
の実施例を示す図、図7は大気中でのヒータと熱電対ま
たは光ファイバ先端との距離に対する測定温度の変化を
示した図である。
【0025】図1において、1は真空容器でA側が真空
容器外、B側が真空容器内である。2はGa、Al、I
nなどの原材料4を入れる容器である、たとえばボロン
ナイトライド(BN)を高真空中で作製したPBN製の
ルツボ、3は加熱用ヒータ、4は原材料、5は光ファイ
バで、その周囲をモリブデンなどからなるファイバカバ
ー6により保護されている。7は光ファイバ5を介して
真空容器1の外部に導出された赤外線を検出する赤外線
カメラなどからなり、その波長により温度を測定する温
度計、8はヒータ3の両端に電圧を印加してルツボ2内
の原材料4を加熱するための電源、9a、9bはヒータ
3のリード線や光ファイバ5の光を真空容器1の外側に
導出しながら真空を維持するためのフランジで、銅ガス
ケットなどにより締めつけられるようになっている。1
4はFCコネクタで外部の光ファイバを簡単に接続でき
る構造になっている。15は赤外線を導出するための光
ファイバである。21はヒータ3の熱が外部に放散され
てムダにならないように熱放散を防ぐ、たとえばタンタ
ルなどからなるヒータカバー、22はヒータカバーを支
持する支持台、23はルツボ2の底面からの熱放散を防
止するためのタンタルなどからなる反射板、24はルツ
ボ2を支持するルツボストッパ、25はルツボ2をヒー
タカバー21の上にのせるためのタンタルなどからなる
キャップ、26は支持台22を支えるモリブデンなどか
らなる支柱である。
【0026】光ファイバ5の先端5aとルツボ2の底面
との関係は、その部分の拡大図が図2に示されるよう
に、光ファイバ5の先端5aが底面のルツボストッパ2
4から数mm程度離間してルツボ2の底面に向けて設け
られている。この光ファイバ5はルツボストッパ24に
設けられた孔を介してルツボ2の底面から放射される赤
外線をその内部に導入し、真空容器1の外部で赤外線用
の温度計7により計測するため、ルツボ2の底面などに
直接接触させなくても、一定間隔を離間した状態で損失
なく正確に測定することができる。
【0027】本発明ではルツボ2の温度を制御するため
にルツボ2の温度を測定するのに、ルツボ2から放射さ
れる赤外線を検出し、その波長によりルツボ2の温度、
ひいては原材料4の温度を測定することに特徴がある。
すなわち、従来の熱電対を利用してルツボ2の温度を測
定すると熱電対の位置により測定温度にバラツキが生じ
るが、赤外線を測定すれば両者間の距離が変化しても赤
外線が遮断されない限り誤差は殆ど生じない。図7に大
気中でヒータと熱電対との距離、およびヒータと赤外線
カメラのピントずれの距離に対するヒータと接触時の温
度との差を調べた結果を示す。図7から明らかなよう
に、熱電対による温度測定では熱電対の位置ずれにより
25℃/mm程度の誤差が生じるのに対して、赤外線カ
メラを使用したばあいはピントずれが生じても殆ど温度
変化が生じない。このデータは大気中で行ったものであ
るが、真空中では熱伝導が一層悪くなるため、熱電対に
よる誤差はさらに大きくなることが明らかである。
【0028】本実施例ではルツボ2から放射される赤外
線を測定するのに、光ファイバ5の先端などルツボ2か
らの赤外線を取り出す部分を真空容器1内のルツボ2に
比較的近いところに設けることが好ましい。これは真空
容器1の外部から赤外線カメラなどで測定すると真空容
器1に設けられた窓を介さなければならず、窓部の温度
は低下して蒸発した原材料などが付着し易く、窓の汚れ
が生じ、検出する赤外線が減衰する。しかし、温度の高
い場所であれば、たとえ蒸発物が付着しても再度蒸発し
表面が清浄に保持されるためである。したがって光ファ
イバ5の先端などの温度は真空容器1内で蒸発している
材料の融点以上の場所に設けることが好ましい。たとえ
ばAlGaAsなどの化合物半導体膜を成膜するばあ
い、Asガスが真空容器内に充満しており、As分子が
一番付着し易い。As分子は300℃程度で蒸発するた
め、300℃以上の雰囲気部分に光ファイバ5の先端な
どが位置するように配設することにより清浄な状態で測
定をすることができる。通常、AlGaAsなどの半導
体膜を成長するばあい、Asに比べて、GaやAlは蒸
発量か少なく、ルツボの側底面まで回りこむことがない
ので、Asの付着を避ければ問題はない。このばあい、
光ファイバ5の保護のためになるべく低温にする方がよ
い。
【0029】また光ファイバ5により導出された赤外線
を真空容器外の温度計7に接続しなければならない。そ
のため、光ファイバ5を真空容器1内に配設するばあ
い、光ファイバ5と真空容器1外の光ファイバとの接続
を損失することなく行わなければならない。図3は本発
明を実施するための真空容器壁部の光ファイバの接続例
を示した図である。図3で一方のフランジ9aは真空容
器1の一部をなし、他方のフランジ9bのねじ止めによ
り銅ガスケットを介して気密封止されている。光ファイ
バ5の端部はフランジ9bに設けられた石英ガラスなど
からなる窓ガラス10に突き当てられている。窓ガラス
10に対向する真空容器1の外側にはxyテーブル13
を介してFCコネクタ14が設けられ、温度計7に接続
された光ファイバを差し込むことにより接続される構造
になっている。xyテーブル13はこのFCコネクタ1
4に光ファイバが接続された際に真空容器1内の光ファ
イバ5と完全に同心となり、ロスなく接続できるように
位置を微動調整するためのもので、真空容器1内の原材
料充填や成膜される半導体基板の装着が行なわれたの
ち、位置調整しておくことにより温度計のファイバコー
ドをFCコネクタ14に接続するだけで確実に、しかも
正確に温度を測定することができる。なお、11、12
はそれぞれねじ止め部である。
【0030】光ファイバ5を真空容器1内から真空容器
1外に損失なく導出する他の例として、図6(a)に示
されるように、真空容器壁の一部となるフランジ9bを
貫通させた光ファイバ5を直接フランジ9bとガラス3
1などにより封止し、フランジ9bをフランジ9aに気
密に取りつけてもよい。また、図6(b)に示されるよ
うに、光コネクタ32と光ファイバ5とをガラス31な
どにより封止し、光コネクタ32が溶接されたフランジ
9bをフランジ9aに取りつける構造にしてもよい。
【0031】前述の実施例では、ルツボ2の近傍に光フ
ァイバ5を設置し、その赤外線を真空容器1の外部に導
出して温度を測定したが、光ファイバ5は1100℃程
度の高温にも耐えられ、ヒータ3(最高温度1200℃
程度)に直接接触させない限り温度の高い所に配置で
き、汚れを防止できて好ましい。また後述するように真
空容器1の壁の一部をルツボに近接させ、その部分に石
英ガラスなどからなる赤外線透過窓を設けることによ
り、窓の外から直接赤外線カメラで計測することもでき
る。
【0032】この方法でルツボの温度を制御しながらた
とえば半導体基板上にGaAsなどの単結晶層をエピタ
キシャル成長させたばあい、従来の熱電対による温度制
御の方法では同じ温度の制御で成膜しても1μmの成膜
予定に対し、±数%のバラツキが生じたのに対し、本発
明によれば、1%以内のバラツキの範囲内に収まる。ま
た、AlGaAsなどの結晶を成膜するばあい、たとえ
ばAlとGaの組成比が完全に一致せずバラツキが生
じ、発光特性にもバラツキが生じたが、本発明によれば
常に一定の組成比がえられ、品質の安定した半導体装置
がえられた。
【0033】図4〜5はルツボ2から放射される赤外線
を検知するための光ファイバ5などの設置場所を変更し
た例を示す図である。前述のように、光ファイバ5の先
端は真空容器1内に蒸発している材料の蒸発温度より高
いところ、さらに正確には付着量より蒸発量の方が大き
くなる温度のところに配設することが、光ファイバ5の
先端などの汚れを防止できるため好ましい。また、光フ
ァイバをルツボ2の近傍に配設しなくても要はルツボ2
から放射される赤外線を減衰させることなく効率よく赤
外線温度計7に取り込めばよい。そのための種々の例が
図4〜5に示されている。
【0034】図4(a)に示される実施例は、光ファイ
バ5の先端部をルツボ2の側面に近接させ、ヒータ3の
あいだに挿入固定した例である。光ファイバ5は前述の
ように、1100℃程度まで耐えうることができ、12
00℃程度まで上昇するヒータ3に直接接触させなけれ
ば損傷することはなく、ヒータ3のコイル間に配設する
ことにより温度が高く表面に付着物が付着して汚れるこ
とはない。その結果正確に温度測定をできる。なお光フ
ァイバ5の他端側の真空容器1の壁面については前述の
例と同様にしてハーメチックシールを維持しながら外部
に導出する。
【0035】図4(b)に示される実施例は、真空容器
1の壁面を一部ルツボ2の底面に近接するように凹部1
aを設けて形成し、ルツボ2との近接部分に石英ガラス
などからなる赤外線透過窓1cを設けた例である。透過
窓1c部分はルツボ2に近いため温度は800℃程度以
上と高く、透過窓1cが汚れることはなく正確に測温で
きる。このばあい、真空容器1の凹部1a内に光ファイ
バ15または赤外線センサからなる温度計7を直接配設
することができる。
【0036】図4(c)に示される実施例は、石英ロッ
ド16がルツボ2の底面近傍から真空容器を貫通して設
けられたもので、その石英ロッド16の他端部側(真空
容器外)から赤外線カメラなどの温度計7によりまたは
光ファイバを介してルツボ2より放射される赤外線を検
出する例である。本実施例においても、石英ロッド16
は1100℃程度まで耐えることができ、高温部分に配
設することができ、端面に曇を生ずることなく光ファイ
バのばあいと同様に正確に測定することができる。
【0037】図5(a)は真空容器壁にとくに凹部を設
けないで、ルツボ2の近傍に設けた石英ガラスなどから
なる赤外線透過窓17と真空容器1の壁面に設けられた
石英ガラスなどからなる赤外線透過窓1cとのあいだに
径の異なる円筒状隔壁18が断面形状でくし歯をかみ合
わせた構造に設けられたもので、迷路状となり、真空容
器1側の赤外線透過窓1cへの付着物が生じないように
されている。その結果、温度が低くなる真空容器1側の
赤外線透過窓1cへの蒸発物の付着を防止できるととも
にルツボ2側の赤外線透過窓17は高温で蒸発物が付着
しないため、2つの赤外線透過窓17、1cを介して真
空容器1の外側から赤外線カメラなどの温度計により直
接測定することができる。本実施例によれば、真空容器
1の一部に凹部などを設けなくても真空容器の外側に設
けたセンサまたは光ファイバなどにより正確な温度を測
定することができる。
【0038】図5(b)に示される構造は、真空容器の
近傍に石英ガラスなどからなる赤外線透過窓1cを設け
るとともに、その赤外線透過窓1cの加熱用のヒータ1
9を設けることにより、赤外線透過窓1cの温度を高く
して付着物の発生を防止し、赤外線透過窓1c表面の清
浄性を維持している。
【0039】図5(c)に示される構造はルツボ加熱用
ヒータ3の近傍の真空容器1の側壁に石英ガラスなどか
らなる赤外線透過窓1cを設け、ルツボ2の底面から放
射される赤外線を反射鏡20によって赤外線透過窓1c
側に反射させ、赤外線透過窓1cを介して真空容器1の
外側から赤外線カメラなどの温度計で測定するものであ
る。本実施例によればヒータ3の近傍に赤外線透過窓1
cが設けられるため、蒸発物などの付着は生じず、しか
もルツボ2からの赤外線を赤外線透過窓1c側に反射さ
せて真空容器1の赤外線透過窓1cの外側から赤外線を
測定しているため、ヒータ3の温度と混合することな
く、確実にルツボ2の底面の温度を正確に測定すること
ができる。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明の原材料の温度制
御法によれば、ルツボの底面または側面から放射される
赤外線を、ルツボ近傍に光ファイバなどをもうけ、また
は真空容器の窓部を蒸発物が付着しないような温度に上
昇させて測定しているため、安定した温度測定がえら
れ、正確な温度制御をすることができる。その結果、正
確な膜厚がえられるとともに、AlGaAsなどの混晶
の半導体単結晶層を成膜するばあいでも組成比を正確に
維持することができ、品質の安定した半導体装置がえら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成膜方法に用いるMBE装置のルツボ
部分の断面説明図である。
【図2】図1の光ファイバとルツボとの位置関係を説明
する図である。
【図3】図1の光ファイバの真空容器内外での接続構造
の一例を示す説明図である。
【図4】ルツボの底面または側壁の赤外線を測定する他
の実施例の構造を示す説明図である。
【図5】ルツボの底面または側壁の赤外線を測定する他
の実施例の構造を示す説明図である。
【図6】ルツボの底面または側壁の赤外線を測定するさ
らに他の実施例の構造を示す説明図である。
【図7】大気中でのヒータと熱電対との距離およびヒー
タと赤外線カメラの焦点ズレの距離に対する測定温度の
差を示す図である。
【図8】従来のMBE装置のルツボ部分を説明するため
の概略図である。
【符号の説明】
1 真空容器 1c 赤外線透過窓 2 ルツボ 3 ヒータ 5 光ファイバ 4 原材料 7 温度計 16 石英ロッド 17 赤外線透過窓 18 隔壁 20 反射鏡
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−77133(JP,A) 特開 平2−38396(JP,A) 特開 昭60−222732(JP,A) 特開 平5−87637(JP,A) 特開 平3−156326(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/203 H01L 21/20 C30B 25/00 - 25/22 C30B 23/00 - 23/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器内に設けられたルツボに成膜用
    原材料を入れ、該ルツボの周囲に設けられるヒータによ
    り加熱して前記成膜用原材料を蒸発させ、該原材料の少
    なくとも一部を含む膜を半導体基板上に成膜する半導体
    装置の製法であって、先端が前記ヒータのコイル間で前
    記ルツボと対向するように光ファイバを設け、該光ファ
    イバにより前記ルツボから放射される赤外線を検出する
    ことにより、前記原材料の温度を制御しつつ成膜するこ
    とを特徴とする半導体装置の製法。
  2. 【請求項2】 真空容器内に設けられたルツボに成膜用
    原材料を入れ、該成膜用原材料を蒸発させて該原材料の
    少なくとも一部を含む膜を半導体基板上に成膜する半導
    体装置の製法であって、前記ルツボの近傍と前記真空容
    器にそれぞれ赤外線透過窓を設け、該2つの赤外線透過
    窓間の赤外線透過領域の周囲を隔壁で迷路状に覆い蒸発
    物が赤外線透過窓に付着しないようにして前記ルツボか
    ら放射される赤外線を検出することにより、前記原材料
    の温度を制御しつつ成膜することを特徴とする半導体装
    置の製法。
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