JP2816751B2 - 自動車用空調装置の日射補正制御装置 - Google Patents

自動車用空調装置の日射補正制御装置

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JP2816751B2
JP2816751B2 JP18356890A JP18356890A JP2816751B2 JP 2816751 B2 JP2816751 B2 JP 2816751B2 JP 18356890 A JP18356890 A JP 18356890A JP 18356890 A JP18356890 A JP 18356890A JP 2816751 B2 JP2816751 B2 JP 2816751B2
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義彦 桜井
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、車室内の左右への配風量を日射条件に応
じて調節するようにした自動車用空調装置の配風制御装
置に関する。
(従来の技術) 光電変換素子を利用した日射センサの出力信号を用い
て車室内の左右配風制御を行なう場合には、光電変換素
子の応答速度が早すぎて不必要に配風バランス制御がな
されてしまう不都合がある。このため、従来において
は、例えば特公昭62−258808号公報に示されるように、
日射センサの出力信号をその急激な増加に対して所定の
勾配をもって徐々に増加し、また、日射量の急激な減少
に対して所定時間が経過した後に所定の勾配をもって徐
々に減少する形に遅延補正することが考えられている。
また、実公昭52−19300号公報においては、車室内の
左右に差し込む日射量の大きさに応じて車室左右の配風
比をオート制御で変化させるか否かを決定し、日射量が
少ないときには偏日射時においても左右の配風比を変え
ず、日射量が所定量以上のときにはじめて配風比を変え
るようにした配風制御装置が開示されている。
(発明が解決しようとする課題) ところで、平均的な日射高度(水平線からの太陽の抑
角で約40゜)のもとにおいて通常の乗用車に乗車する乗
員への日射の当たり具合を計測した実験データによれ
ば、第13図に示されるように、日射の当たる部分(斜線
で示す。)が入射方位(車両進行方向に対する太陽の偏
り)を0゜からずらすにつれて顔面に移行する。顔面は
日射による温熱感を最も敏感に受ける部分であり、この
ため、この部分に真横から急に日射が当たった場合に
は、いち速く空調制御の日射補正を行なうことが望まれ
る。
にもかかわらず、上述の従来技術によれば、日射セン
サからの出力信号の遅延補正や配風制御の開始タイミン
グは、日射方位に無関係に一律に決められているので、
顔面に急に日射が当たった場合に日射補正が乗員の要望
に応じて即座に行なわれない等の弊害が生じる。
そこで、この発明においては、日射方位に応じた空調
制御の日射補正を行ない、乗員の要望に即した快適な配
風状態が実現できる自動車用空調装置の配風制御装置を
提供することを課題としている。
(課題を解決するための手段) しかして、第1の発明の要旨とするところは、第1図
に示すように、車室に入射する光を受け、日射量に応じ
て信号を出力する日射センサ25と、前記日射センサ25の
出力に基づいて車両進行方向に対する日射の入射方位を
演算する入射方位演算手段200と、前記入射方位演算手
段200で演算された入射方位が車両進行方向に対する所
定偏位範囲内であるか否かを判定する判定手段210と、
この判定手段210で入射方位が所定偏位範囲内であると
判定された場合には、前記日射センサ25によって検出さ
れた日射量の変化に対して、第1の所定の遅れをもって
追従する日射補正信号を形成し、前記判定手段210で入
射方位が所定偏位範囲外であると判定された場合には、
前記日射センサ25によって検出された日射量の変化に対
して、前記第1の所定の遅れよりも短い遅れをもって追
従する第2の日射補正信号を形成する日射補正信号形成
手段220と、この日射補正信号形成手段220で形成された
日射補正信号に応じて空調機器の制御状態を補正制御す
る制御手段230とを具備することにある。
第2の発明の要旨とするところは、第2図に示すよう
に、車室内の左右の送風状態を可変させる送風状態可変
機構240と、車室に入射する光を受け、その光量に応じ
て信号を出力する日射センサ25と、前記日射センサ25の
出力に基づいて日射量に関連する信号を形成する日射関
連信号形成手段250と、前記日射センサ25の出力に基づ
いて車両進行方向に対する日射の入射方位を演算する入
射方位演算手段200と、前記入射方位演算手段200で演算
された入射方位が車両進行方向に対する所定偏位範囲内
であるか否かを判定する判定手段210と、この判定手段2
10で入射方位が所定偏位範囲内であると判定された場合
には、前記日射量に関連する信号が第1の所定値を上回
るときに車室左右の自動配風バランス制御の作動を選択
すると共に、前記日射量に関連する信号が前記第1の所
定値を下回るときに前記自動配風バランス制御の停止を
選択し、前記判定手段210で入射方位が所定偏位範囲外
であると判定された場合には、前記第1の判定値よりも
小さい第2の判定値をもって前記自動配風バランス制御
の作動または停止を選択する制御方式選択手段260と、
この制御方式選択手段260の選択結果に基づいて前記送
風状態可変機構240を駆動制御する駆動制御手段270とを
具備することにある。
尚、上記第1の発明と第2の発明とを組み合わせても
よい。
(作用) したがって、第1の発明によれば、日射方位演算手段
により日射センサの出力信号から日射方位が演算され、
判定手段によりその日射方位が車両進行方向に対して所
定の偏位範囲内か偏位範囲外かが判定され、日射補正信
号形成手段により入射方位が所定の偏位範囲外である場
合には偏位範囲内である場合よりも短い遅れをもって日
射補正信号が形成され、この日射補正信号に基づいて空
調機器の制御状態が補正される。このため、日射補正信
号の遅延状態を切り替える所定の偏位を、入射偏位が大
きくなって日射が顔面に当たり始める偏位に合わせてお
けば、顔面に日射が当たる入射偏位の大きい場合には空
調制御の日射補正を即座に行なうことができる。
また、第2の発明によれば、日射方位と日射量に関連
する信号がそれぞれ日射方位演算手段と日射関連信号形
成手段で得られ、判定手段により、第1の発明と同様に
日射方位が所定の偏位範囲内か範囲外かが判定され、制
御方式選択手段により、入射方位が所定の偏位範囲外で
ある場合には偏位範囲内である場合よりも自動配風バラ
ンス制御が早期に選択される。このため、日射補正信号
の遅延状態を切り替える所定の偏位を、入射偏位が大き
くなって日射が顔面に当たり始める偏位に合わせておけ
ば、顔面に日射が当たる場合に自動配風バランス制御の
早期作動が実現でき、そのため、上記課題を達成するこ
とができるものである。
(実施例) 以下、この発明の実施例を図面により説明する。
第3図において、車両用空調制御装置は、空調ダクト
1の最上流側に内気入口2と外気入口3とが設けられ、
この内気入口2と外気入口3とが分かれた部分に内外気
切替ドア5が配置され、この内外気切替ドア5をアクチ
ュエータ6により操作して空調ダクト1内に導入する空
気を内気と外気とに選択することにより所望の吸入モー
ドが得られるようになっている。
送風機7は、空調ダクト1内に空気を吸い込んで下流
側に送風するもので、この送風機7の後方にはエバポレ
ータ8が配置されている。このエバポレータ8は図示し
ないコンプレッサ、コンデンサ、レシーバタンク、エク
スパンションバルブと共に配管結合されて冷凍サイクル
を構成している。
前記エバポレータ8の後方にはヒータコア9が配置さ
れ、このヒータコア9の上流側にはエアミックスドア10
が設けられており、このエアミックスドア10の開度をア
クチュエータ10aにより調節することで、前記ヒータコ
ア9を通過する空気と、ヒータコア9をバイパスする空
気との量が変えられ、これにより吹出空気が温度制御さ
れるようになっている。
そして、前記空調ダクト1の下流側は、デフロスト吹
出口11、ベント吹出口12及び足元吹出口13が車室30内に
開口し、それぞれの吹出口にモードドア14,15,16が設け
られている。このモードドア15の後流側には車室30内の
右側位置にて開口する右側吹出口21、同じく左側位置に
て開口する左側吹出口20及び中央吹出口19が設けられ、
その分かれた部分に配置された仕切り板22の前方に左右
配風ドア24が設けられている。前記モードドア14,15,16
はアクチュエータ17により、また、前記左右配風ドア24
はアクチュエータ23によりそれぞれ制御されることで所
望の吹出モード及び風量配分が得られるようになってい
る。
そして、前記アクチュエータ6,10a,17,23及び送風機
7のモータは、それぞれ駆動回路40a,40b,40c,40d,40e
からの出力信号に基づいて制御され、この駆動回路40a
〜40eはマイクロコンピュータ33に接続されている。
一方、左右の日射量SR1,SL1を検出する日射センサ2
5、外気の温度Taを検出する外気温度センサ26、車室内
の温度Trを検出する車室内温度センサ27、エバポレータ
8の後流側の温度Teを検出するモードセンサ28、乗員の
頭部近傍の温度を検出する車室内頭部温度センサ29等か
らの検出信号はマルチプレクサ31によって選択されてA/
D変換器32に入力され、ここでデジタル信号に変換され
た後、前記マイクロコンピュータ33に入力される。ま
た、マイクロコンピュータ33には、操作パネル34からの
出力信号が入力される。
操作パネル34は、エバポレータ8を作動させるA/Cス
イッチ41と経済的なコンプレッサ制御を行なうECONスイ
ッチ42とを有し、各空調機器はこれらいずれかのスイッ
チが押されるとオート制御モードに入る。また、操作パ
ネル34は、空調機器の作動を停止させるOFFスイッチ4
3、吹出モードをデフロストモードに設定するDEFスイッ
チ44、車室内の設定温度Tdを設定する温度設定器45、送
風能力を設定する送風能力設定器46、デフロストモード
以外の吹出モードを設定する吹出モード設定器47及び吸
入モードを外気のみを導入するモード(FRESH)または
内気のみを導入するモード(REC)に設定する吸入モー
ド設定器48を備え、設定された温度、送風能力、吹出モ
ード、吸入モードがマイクロコンピュータ33により制御
される表示部49に表示される。
さらに、前記操作パネル34内か、もしくはその近傍に
設置されるべき配風比設定器39(配風レバー39aを有し
ている。)からの設定信号もマイクロコンピュータ33に
入力される。
マイクロコンピュータ33は、図示しない中央処理装置
(CPU)、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセス
メモリ(RAM)、入出力ポート(I/O)等を持つそれ自体
周知のもので、前述した各種入力信号に基づいて、前記
アクチュエータ6,10a,17,23及び送風機7のモータにそ
れぞれ駆動回路40a〜40eを介して制御信号を出力し、各
ドア5,10,14,15,16,24の駆動制御及び送風機7の回転制
御を行なう。
次に、前記マイクロコンピュータ33の空調制御作動例
を第4図に示すフローチャートにより説明する。
マイクロコンピュータ33は、スタートステップ50から
処理を開始し、ステップ52では各センサの検出値のデー
タ入力処理を行なう。即ち、日射センサ25、外気温度セ
ンサ26、車室内温度センサ27、モードセンサ28、車室内
頭部温度センサ29からの各検出値SR1,SL1,Ta,Tr,Te,Trh
を当該マイクロコンピュータ33に入力する。
次のステップ54においては、温度設定器45により設定
された車室内設定温度Tsetのデータ入力処理を行ない、
ステップ56の日射方位演算を行なう。
このステップ56の日射方位演算の具体例は第5図に示
されており、第5図において日射方位演算はステップ90
からスタートし、ステップ92では右側日射センサSRが故
障(ショート故障)しているか否かを判定し、YESであ
ればステップ94へ進んで日射方位を中央とし、その後リ
ターンステップ104へ進んで前記左右配風制御ルーチン
に進む。NOであればステップ96へ進む。ステップ96で
は、左側日射センサSLが故障(ショート故障)している
か否かを判定し、YESであれば前記ステップ94へ進み、N
Oであればステップ98へ進んで右側日射センサの検出値S
R1と左側日射センサの検出値SL1の大きさを比較し、SR1
≧SL1であればステップ101へ進み、SR1<SL1であればス
テップ102へ進む。
前記ステップ101においては、日射右方向の演算、即
ち、車両進行方向に対して右方向の日射方位角度をDR
してDR=K1・(SR1−SL1)/SR1(但し、K1は定数)の演
算を行なった後、リターンステップ104へ進む。前記ス
テップ102においては、日射左方向の演算、即ち、車両
進行方向に対して左方向の日射方位角度をDLとしてDL
K1・(SL1−SR1)/SL1(但し、K1は定数)の演算を行な
った後、リターンステップ104へ進む。この実施例にお
いては、第13図に示すように、右方向を正、左方向を負
の角度として表わす。そして、このリターンステップ10
4を介して第4図のステップ58へ進む。
ステップ58においては、第6図に示す日射量演算が行
なわれ、この演算処理を第6図に基づいて説明すると、
マイクロコンピュータ33はステップ110からスタート
し、ステップ112において、右側日射センサSRが故障
(ショート故障)しているか否かを判定し、YESであれ
ばステップ114へ進み、NOであればステップ116へ進む。
前記ステップ114では、左側日射センサSLが故障(シ
ョート故障)しているか否かを判定し、YESであればス
テップ118へ進んで日射量(日射強度)Tsに零を設定し
た後、リターンステップ132へ進む。NOであればステッ
プ120へ進んで日射量Tsに左側日射センサSLの検出値SL1
を設定し、前記リターンステップ132へ進む。
前記ステップ116においては、左側日射センサSLが故
障(ショート故障)しているか否かを判定し、YESであ
ればステップ122へ進み、NOであればステップ124へ進
む。前記ステップ122においては、日射量Tsに右側日射
センサSRの検出値SR1を設定して前記リターンステップ1
32へ進む。
前記ステップ124においては、右側日射センサSRの検
出値SR1と左側日射センサSLの検出値SL1の大きさを比較
し、SR1≧SL1であればステップ126へ進む。
前記ステップ126においては、右側日射センサSRの検
出値SR1と、右側日射センサSRの検出値SR1と左側日射セ
ンサSLの検出値SL1との合成値(SR1+SL1)/K2(但し、
K2は定数。)とを比較し、(SR1+SL1)/K2≧SR1であれ
ばステップ130へ進み、(SR1+SL1)/K2<SR1であれば
前記ステップ122へ進む。
一方、前記ステップ128においては、左側日射センサS
Lの検出値SL1と、右側日射センサSRの検出値SR1と左側
日射センサSLの検出値SL1との合成値(SR1+SL1)/K
2(但し、K2は定数。)とを比較し、(SR1+SL1)/K2
SL1であればステップ130へ進み、(SR1+SL1)/K2<SL1
であれば前記ステップ120へ進む。
前記ステップ130においては、日射量Tsに前記右側日
射センサSRの検出値SR1と左側日射センサSLの検出値SL1
との合成値(SR1+SL1)/K2を設定し、前記リターンス
テップ132を介してメインルーチンの次のステップ60へ
進む。尚、Tsは温度相当量の値をもって表わされる。
ステップ60では、前記ステップ58で演算された日射量
Tsに対して遅延処理を行ない、その遅延信号を日射補正
信号Tscとする。
その具体的ルーチン例が第7図に示されており、ステ
ップ170,172においては、前記ステップ56で算出された
日射方位DR,DLが第1の所定角度内(−D1〜D1)にある
か否かを判定し、日射方位がAゾーン領域以外にある場
合には、ステップ174,176において、日射方位DR,DLが第
1の所定角度よりもさらに偏って第2の所定角度内(−
D2〜D2)にあるか否かを判定する。ここで、D1<D2であ
り、D1は日射が顔面に当たり始める例えば60゜が割り当
てられている。このため、前記ステップ170,172におけ
る処理は、第13図に示すように、日射が顔面に当たらな
いAゾーン領域(−60゜〜60゜)であるか否かの判定を
行なっているものである。また、D2は日射が顔面にほと
んど当たらなくなるほど偏る例えば120゜が割り当てら
れており、前記ステップ174,176においては、日射が顔
面に当たるBゾーン領域(60゜〜120゜または−60゜〜
−120゜)であるか否かの判定を行なっている。
そして、日射方位がAゾーン領域にある場合には、ス
テップ178へ進み、第8図のパターンIに示すような制
御の上で用いる日射補正信号Tscを形成する。即ち、Tsc
は、日射量Tsの時間変化に対する急激な立ち上り(例え
ば0℃から3℃への立ち上り)を10秒あたりに1℃の割
合でゆっくり漸増する形に補正し、また、日射量Tsの急
激な立ち下り(例えば3℃から0℃への立ち下り)に対
して所定時間(例えば30秒)変化させず、その後、10秒
あたりに1℃の割合でゆっくり漸減する形に補正したも
のである。このようにTsを遅延処理するのは、車両が木
かげを通過するなどTsが頻繁に変化しても空調の変化が
滑らかになるようにするためである。
これに対して、日射方位がBゾーン領域にある場合に
は、、ステップ180へ進み、第8図のパターンIIに示す
ような日射補正信号Tscを形成する。即ち、このTscは、
Tsの急激な立ち上りに対しては、前記パターンIの変化
割合(1℃/10秒)よりも大きい割合で漸増する形に補
正し、Tsの急激な立ち下りに対しては、前記パターンI
の不変化時間(30秒)よりも小さい時間経過した後、パ
ターンIと同様の変化割合をもって漸減する形に補正し
たものであり、パターンIよりも遅延時間を短くしてあ
る。
尚、この実施例においては、日射方位が車両後方へ大
きく偏ってAゾーンにもBゾーンにも属さない場合に
は、遅延処理を行なわないようになっている。
次に、ステップ62においては、車室内の熱負荷相当量
を、前記各センサの検出値に基づいて、例えば(1)式
で示す総合信号Tの形として求める。
T=Tr+KsTs+KeTe+KaTa+KsetTset+C……(1)
式 但し、Ka,Ks,Ke,Ksetは利得定数、Cは演算定数であ
る。
ステップ64では、エアミックスドア10の目標開度の演
算を前記総合信号から行ない、ステップ66へ進む。ステ
ップ66では、前記目標開度の演算結果に基づいてアクチ
ュエータ10aを駆動してエアミックスドア10を制御し、
ステップ68へ進む。
ステップ68では、送風機7の目標風量の演算を行な
う。ステップ68で演算される目標風量は日射量が大きく
なるにつれて大きな値になる。そして、ステップ70にお
いて前記目標風量の演算結果に基づいて送風機7のモー
タを駆動する。
次のステップ72では、左右配風ドア24の制御量演算が
行なわれ、この演算ルーチンにおいて、前記日射補正量
Tsと車室内温度Trとに基づいて左右の配風制御の制御方
式(オートかマニュアル)を判定し、且つ、決定した制
御方式における左右配風ドア24の制御量を決定するもの
で、具体的には第9図に示す処理が行なわれる。
即ち、マイクロコンピュータ33は、スタートステップ
140からこの処理の実行を開始し、ステップ142では、配
風レバー39aの設定位置が左端か否かの判定を行ない、Y
ESであればステップ144へ進んで左側吹出口20を全開固
定としてリターンステップ166へ進み、NOであればステ
ップ146へ進む。このステップ146では、配風レバー39a
の設定位置が右端か否かの判定を行ない、YESであれば
ステップ148へ進んで右側吹出口21を全開固定としてリ
ターンステップ166へ進み、NOであればステップ150へ進
む。このステップ150では、吹出モードがベントモード
であるか否かの判定を行ない、YESであればステップ154
へ進み、NOであればステップ152へ進む。このステップ1
52では、吹出モードがバイレベルモードであるか否かを
判定し、YESであれば前記ステップ154へ進み、NOであれ
ばステップ156へ進んで左右配風ドア24を中央に固定し
てリターンステップ166へ進む。
前記ステップ154においては、前述した日射量補正信
号Tsと車室内温度Trとに基づいて、車室内の左右の配風
制御をオートとするかマニュアルとするかを決定するた
めの演算を行なう。
第10図において、その具体的なルーチン例が示されて
おり、ステップ184,186においては日射方位が第13図に
示すAゾーンにあるか否かを、また、ステップ188,190
においては日射方位がBゾーンにあるか否かを判定す
る。
そして、日射方位がAゾーンにある場合にはステップ
192へ進み、第11図のパターンIに示すような判定値を
もって配風ドア24の制御方式(オート制御かマニュアル
制御か)を決定する。即ち、日射量補正量Tscが所定量
β(例えば2.0℃)以上で車室内温度Trが例えば35℃以
下の時にはオート制御とし(35℃以上の時でも日射量補
正量Tscが比較的多い時はオート制御)、日射量補正量T
scが所定量α(例えば1.5℃)以下の時や車室内温度Tr
が比較的高く、例えば35℃以上の時にはTscが大きくて
もマニュアル制御とする。尚、中間領域(斜線部)は、
ハンチング防止のための移行領域である。
これに対して、日射方位がBゾーンにある場合には、
ステップ194へ進み、第11図のパターンIIに示すような
判定値をもって制御方式を決定する。即ち、前記パター
ンIの判定値α,βから所定値を減じて、βよりも小さ
いβ′とαよりも小さいα′に基づいて制御方式をオー
トとマニュアルとの間で切り替えるようにしたもので、
日射補正信号Tscの小さいうちから配風ドア24のオート
制御が選択されるようになっている。
尚、この実施例においては、日射方位が車両後方へ大
きく偏って、AゾーンにもBゾーンにも属さない場合に
は、現在までの制御方式をそのまま維持するようになっ
ている。
その後、ステップ158へ進み、車室内設定温度Tsetが
最低温度(MAX COOL)に設定されているか否かを判定
し、YESであればステップ160へ進み、NOであればステッ
プ162へ進む。このステップ162においては、前記ステッ
プ154の演算結果がオート制御であるか否かを判定し、Y
ESであればステップ164へ進み、NOであれば前記ステッ
プ160へ進む。
ステップ160においては、配風レバー39aにより左右配
風のマニュアル設定を行なう。即ち、第12図の右側に示
すように、マニュアル設定においては、配風レバー39a
の設定位置と左右の吹出口20,21の風量割合(左右配風
ドア24の開度)は正比例関係にあり、配風レバー39aの
操作で乗員の望む配風比を設定できるようにしたもので
ある。このステップ160の後は、リターンステップ166へ
進む。
また、前記ステップ164においては、オート制御によ
る左右配風の制御量の演算を行なう。即ち、第12図に示
すように、左右の日射検出値SR1,SL1に基づいて演算さ
れた日射方位に応じて左右の配風割合を決定する。同図
において、例えば日射方位が+40゜から+60゜(−40゜
から−60゜)に変化した時、即ち、車両の右方向から日
射がさして主に運転席側に日射が当たっている場合(車
両の左方向から日射がさして主に助手席側に日射が当た
っている場合)は、右側吹出口21(左側吹出口20)の配
風増加割合は例えば30%であり、この制御特性は、同図
の破線で示すように、配風レバー39aの設定位置に応じ
て配風ドア24の位置を左右どちらかに移動するものであ
る。このステップ164の後は、リターンステップ166へ進
み、前述したメインルーチンに復帰する。
そして、メインルーチンのステップ74では、前記ステ
ップ72で演算された左右配風ドア24の制御量に基づき、
駆動回路40dがアクチュエータ23を介して左右配風ドア2
4を駆動する。その後、リターンステップ76を介してス
タートステップ50へ復帰する。
したがって、日射方位が第13図のAゾーンにあり、日
射が顔面に当たらない場合には、第8図のパターンIに
示すような遅延時間の比較的長い日射補正信号Tscに基
づいて、第11図のパターンIに示される比較的大きな判
定値から配風ドアの制御態様が決定れることになり、例
えば日かげから日なたに出た場合には、Tsの急激な増加
に対してTscはゆっくり増加してゆき、しかも、Tscが比
較的大きな判定値を越えた時点で配風ドア24がオートに
て駆動され、車室内空調の日射補正が行なわれる。
これに対して、日射方位が第13図のBゾーンにある場
合、即ち日射が顔面に当たる場合には、第8図のパター
ンIIに示すような遅延時間の比較的短い日射補正信号Ts
cに基づいて、第11図のパターンIIに示される比較的小
さな判定値から配風ドアの制御態様が決定される。この
ため、日かげから出て車両横から急に日射が顔面に当た
る場合には、Tscは幾分速めに増加し、しかも、Tscが比
較的小さい時点から配風ドア24がオートにて駆動される
状態となり、日射の当たる側への配風量の増加が早期に
行なわれて、日射が顔面に当たった場合に敏感に感じる
温熱感を効果的に除去することができる。
(発明の効果) 以上述べたように、この発明によれば、日射が顔面に
当たるような日射偏位の大きい場合には、日射が顔面に
当たらない日射偏位の小さい場合に比べて早い時期に日
射補正制御ないしは自動配風バランス制御が行なわれる
ので、日射が顔面に急に当たったときにその温熱感を即
座に除去することができ、乗員の要望に即した快適な配
風状態を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1の発明を示す機能ブロック図、第2図は第
2の発明を示す機能ブロック図、第3図は第1及び第2
の発明に用いる自動車用空調装置の実施例を示す概略構
成図、第4図は同上の自動車用空調装置に用いられるマ
イクロコンピュータのメインルーチンを示すフローチャ
ート、第5図は日射方位の演算処理を表わすフローチャ
ート、第6図は日射量の演算処理を表わすフローチャー
ト、第7図は日射量の遅延処理を表わすフローチャー
ト、第8図は日射補正信号の特性を示す線図、第9図は
配風ドアの制御量演算処理を表わすフローチャート、第
10図は配風ドアの制御方式の演算処理を表わすフローチ
ャート、第11図は制御方式の切替特性を表わす線図、第
12図は配風ドアの開度と日射方位及び配風レバーとの関
係を示す特性線図、第13図は入射方位と日射の当たり方
を示す説明図である。 25……日射センサ、200……日射方位演算手段、210……
判定手段、220……日射補正信号形成手段、230……制御
手段、240……送風状態可変機構、250……日射関連信号
形成手段、260……制御方式選択手段、270……駆動制御
手段。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車室に入射する光を受け、日射量に応じて
    信号を出力する日射センサと、 前記日射センサの出力に基づいて車両進行方向に対する
    日射の入射方位を演算する入射方位演算手段と、 前記入射方位演算手段で演算された入射方位が車両進行
    方向に対する所定偏位範囲内であるか否かを判定する判
    定手段と、 この判定手段で入射方位が所定偏位範囲内であると判定
    された場合には、前記日射センサによって検出された日
    射量の変化に対して、第1の所定の遅れをもって追従す
    る日射補正信号を形成し、前記判定手段で入射方位が所
    定偏位範囲外であると判定された場合には、前記日射セ
    ンサによって検出された日射量の変化に対して、前記第
    1の所定の遅れよりも短い遅れをもって追従する第2の
    日射補正信号を形成する日射補正信号形成手段と、 この日射補正信号形成手段で形成された日射補正信号に
    応じて空調機器の制御状態を補正制御する制御手段と、 を具備することを特徴とする自動車用空調装置の日射補
    正制御装置。
  2. 【請求項2】車室内の左右の送風状態を可変させる送風
    状態可変機構と、 車室に入射する光を受け、その光量に応じて信号を出力
    する日射センサと、 前記日射センサの出力に基づいて日射量に関連する信号
    を形成する日射関連信号形成手段と、 前記日射センサの出力に基づいて車両進行方向に対する
    日射の入射方位を演算する入射方位演算手段と、 前記入射方位演算手段で演算された入射方位が車両進行
    方向に対する所定偏位範囲内であるか否かを判定する判
    定手段と、 この判定手段で入射方位が所定偏位範囲内であると判定
    された場合には、前記日射量に関連する信号が第1の所
    定値を上回るときに車室左右の自動配風バランス制御の
    作動を選択すると共に、前記日射量に関連する信号が前
    記第1の所定値を下回るときに前記自動配風バランス制
    御の停止を選択し、前記判定手段で入射方位が所定偏位
    範囲外であると判定された場合には、前記第1の判定値
    よりも小さい第2の判定値をもって前記自動配風バラン
    ス制御の作動または停止を選択する制御方式選択手段
    と、 この制御方式選択手段の選択結果に基づいて前記送風状
    態可変機構を駆動制御する駆動制御手段と、 を具備することを特徴とする自動車用空調装置の日射補
    正制御装置。
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