JPH10217743A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JPH10217743A
JPH10217743A JP2173397A JP2173397A JPH10217743A JP H10217743 A JPH10217743 A JP H10217743A JP 2173397 A JP2173397 A JP 2173397A JP 2173397 A JP2173397 A JP 2173397A JP H10217743 A JPH10217743 A JP H10217743A
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好則 一志
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マルチディスプレイ型タッチパネルを備える
車両用空調装置において、当該タッチパネルを有効に活
用することで、車室内への入射日射量の補正を、車室内
の複数の空間部の空調感に合うように補正することを目
的とする。 【解決手段】 インストルメントパネル10に設けたマ
ルチディスプレイ型タッチパネル150には、日射量補
正器156が設けられている。この日射量補正器156
は、タッチパネル150上の車両パターンPに配置した
複数のタッチ部WLf、WLi、WLr、WRf、WR
i、WRr、Wc、WRr、Waを有しており、これら
各タッチ部は、当該車両の左側窓、右側窓、天井、後側
窓、壁にそれぞれ対応し、入射日射量の補正にあたり操
作される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用空調装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば、RV車においては、同一
車種であっても、サンルーフや後側窓用遮光膜(所謂、
ウインドフィルム)の有無により、車室内への日射の影
響が異なっている。また、車室内の後席側空調感を向上
させるため、車室内への偏日射の補正に対する高度化が
要求されている。さらに、車体の色による熱吸収率の相
違が車室内各領域の空調感に影響を与えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、以上のような
きめ細かい補正を自動的に行おうとすると、多数のセン
サが必要となり現実的でない。これに対しては、特開平
3−54016号公報にて示すように車速信号で日射補
正を可変としたり、実公昭61−100607号公報に
て示すようにユーザが手動により天候に応じて日射補正
量を調整するものがあるが、これらのものによる補正の
程度では不十分である。
【0004】そこで、本発明は、以上のようなことに対
処するため、マルチディスプレイ型タッチパネルを備え
る車両用空調装置において、当該タッチパネルを有効に
活用することで、車室内への入射日射量の補正を、車室
内の複数の空間部の空調感に合うように補正することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1乃至5に記載の発明によれば、日射量補正
手段が、車室内への入射日射量を、複数の空間部にそれ
ぞれ対応して補正する。そして、吹出温度制御手段が、
車室内の設定温度、車室内外の温度、入射日射量及びそ
の各補正量に応じて各空気流の吹出温度を各目標温度に
制御する。
【0006】これにより、各乗員の好みや遊び感覚に応
じたきめの細かい空調制御が、車室内の各空間部に対応
して行える。ここで、請求項2に記載の発明のように、
日射量補正手段が、車室内のマルチディスプレイ型タッ
チパネルに設けた上記複数の空間部に対応する複数のタ
ッチ部により構成されれば、当該タッチパネルを有効に
活用しつつ、請求項1に記載の発明の作用効果を達成で
きる。
【0007】また、請求項3及び4に記載の発明によれ
ば、タッチパネルに設けた車両の外観を表す外観パター
ンが、車両の外観を区分けした複数の外観部に対応する
複数の外観パターン部からなり、複数のタッチ部が、前
記複数の外観パターン部にそれぞれ配置されている。こ
れにより、例えば、車両の窓、天井及び壁にそれぞれ対
応する各タッチ部が、入射日射量の補正にあたり、当該
窓の遮光膜の有無、天井のサンルーフの有無及び車両の
壁の色に応じて操作される。
【0008】その結果、窓、天井、壁の色に応じた日射
補正でもって、請求項1に記載の発明の作用効果をより
一層向上できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明が車両(所謂、ワ
ンボックスカー)に搭載した空調装置に適用された例を
示している。この空調装置は、前席側空調ユニットUf
と、後席側ヒータユニットUrhと、後席側クーラユニ
ットUrcとを備えている。
【0010】空調ユニットUfは、当該車両の車室内の
インストルメントパネル10の裏面側に配置されてい
る。また、ヒータユニットUrhは、車室内の前席20
のうち助手席の下方にて、車室床面の下側に配設されて
おり、一方、クーラユニットUrcは、車室内中席30
の後方にて後席40側の車室内壁と車体外板との間に配
設されている。
【0011】なお、空調ユニットUfは、車室内の前席
20側空間部を冷暖房により空調する。また、ヒータユ
ニットUrh及びクーラユニットUrcは、車室内の中
席30及び後席40の双方側空間部を暖冷房により空調
する。空調ユニットUfは、図1及び図2(a)にて示
すような構成からなる。この空調ユニットUfはエアダ
クト50を備えており、このエアダクト50内には、そ
の上流から下流にかけて、内外気ドア51、ブロワ5
2、エバポレータ53、エアミックスドア54、ヒータ
コア55及び両吹出口ドア56、57が配設されてい
る。
【0012】しかして、内外気ドア51は、サーボモー
タ51a(図3参照)により駆動されて、その開度に応
じて、エアダクト50の内気導入口50aの外気導入口
50bに対する開度の比率を調整する。よって、この調
整比率に基づき、ブロワ52が、車室内外の空気をエア
ダクト50内に空気流として導入し、エバポレータ5
3、エアミックスドア54、ヒータコア55を通りエア
ダクト50の両吹出口50c、50dに向けて送風す
る。。
【0013】ブロワ52は、そのブロワモータ52aに
て、駆動回路52b(図3参照)により駆動されて、上
記空気流をエバポレータ53に向けて送風する。蒸発器
53は、当該車両の搭載の冷凍システムの一構成要素で
あって、この蒸発器53は、当該車両のエンジンの作動
に伴う上記冷凍システムの作動に応じてその電磁弁53
aを通し冷媒を受けてブロワ52からの送風空気流を冷
却する。なお、電磁弁53aは、駆動回路53b(図3
参照)により駆動されて開き蒸発器53に対し冷媒を供
給する。
【0014】エアミックスドア54は、サーボモータ5
4a(図3参照)によって駆動されて、その開度に応
じ、エアミックスドア54からの冷却空気流のうちヒー
タコア55への流入量とこのヒータコア55をバイパス
する量との比率を調整する。ヒータコア55は、当該車
両のエンジン冷却系統から冷却水を受けて上記流入冷却
空気流を加熱する。これにより、このヒータコア55に
より加熱された空気流は、ヒータコア55をバイパスす
る冷却空気流と混合し吹出空気流として両吹出口ドア5
6、57に向けて流れる。
【0015】吹出口ドア56は、サーボモータ56a
(図3参照)により駆動されて、エアダクト50のデフ
ロスタ吹出口50cを開き、上記吹出空気流を当該車両
の前側窓内面に沿い吹き出す。一方、吹出口ドア57
は、サーボモータ57a(図3参照)によって切り換え
駆動されて、エアダクト50のフェイス吹出口50d及
びフット吹出口50eを選択的に開く。そして、フット
吹出口50eを開いたとき、上記吹出空気流が前席20
の着座乗員の上半身に向けて吹き出す。また、フット吹
出口50eが開いたとき、上記吹出空気流が前席20の
着座乗員の足元に向けて吹き出す。
【0016】クーラユニットUrcは、図1及び図2
(b)にて示す構成からなる。このクーラユニットUr
cは、エアダクト60を備えており、このエアダクト6
0内にはその上流から下流にかけて、ブロワ61、蒸発
器62及び配風ドア63が順次配設されている。ブロワ
61は、そのブロワモータ61aにて駆動回路61b
(図3参照)により駆動されて、エアダクト60の内気
導入口60a(後席40の着座乗員の足元付近に開口し
ている)から車室内の空気を導入し蒸発器62及び配風
ドア63を介してエアダクト60の左右両側吹出口60
b、60cに向け送風する。
【0017】蒸発器62は、上記蒸発器53と共に上記
冷凍システムを構成するもので、この蒸発器62は、上
記冷凍システムの作動に伴いその電磁弁62aを通し冷
媒を受けてブロワ61の送風空気流を冷却する。なお、
電磁弁62aは、駆動回路62b(図3参照)により駆
動されて開き蒸発器62に対し冷媒を供給する。配風ド
ア63は、サーボモータ63a(図3参照)により駆動
されて、その開度に応じ、左右両側吹出口60b、60
cに対する蒸発器62からの冷却空気流の配風比を調整
する。
【0018】クーラユニットUrcは、両天井ダクト6
4(図1では、一方の天井ダクト64のみを示す)を備
えており、これら両天井ダクト64は、当該車両の左右
側壁を構成する内板と外板の間を通り、左右両側吹出口
60b、60cからそれぞれ車室内上壁左右両側部まで
延出している。しかして、両天井ダクト64は、その各
吹出口64aから中席30及び後席40の各着座乗員の
上半身に向けて冷却空気流を吹き出す。
【0019】ヒータユニットUrhは、図1及び図2
(c)にて示すごとく、エアダクト70を備えており、
このエアダクト70内には、その上流から下流にかけ
て、ブロワ71、エアミックスドア72及びヒータコア
73が順次配設されている。ブロワ71は、そのブロワ
モータ71aにて、駆動回路71b(図3参照)により
駆動されて、エアダクト70の内気導入口70aから車
室内の空気を導入し、空気流として、エアミックスドア
72及びヒータコア73を介しエアダクト70の吹出口
70bに向けて送風する。
【0020】エアミックスドア72は、サーボモータ7
2aにより駆動されて、その開度に応じ、ブロワ71か
らの送風空気流のヒータコア73への流入量とこのヒー
タコア73のバイパス量との比率を調整する。ヒータコ
ア73は、その流入空気流を、上記エンジン冷却系統の
冷却水に応じて加熱する。これにより、このヒータコア
73により加熱された空気流は、ヒータコア73をバイ
パスする送風空気流と混合し温風として吹出口70bに
向けて流れる。
【0021】また、吹出口70bには、後席側フットダ
クト(図示しない)が接続されており、吹出口70bに
向けて流れる温風が当該フットダクトを通して後席40
の着座乗員の足元に向けて吹き出す。次に、空調ユニッ
トUf、クーラユニットUrc及びヒータユニットUr
hを相互に独立制御するための電子制御回路の構成につ
き、図3に基づいて説明する。
【0022】この電子制御回路は、両内気温センサ80
f、80rを備えており、内気温センサ80fは、車室
内の前席20側空間部の空気の温度を前側内気温として
検出する。一方、内気温センサ80rは、車室内の後席
40側空間部の空気の温度を後側内気温として検出す
る。外気温90は、当該車両の空気の温度を外気温とし
て検出する。
【0023】日射センサ100は、図4(a)にて示す
ごとく、当該車両の前側窓Wfの下縁内側近傍にて、イ
ンストルメントパネル10の水平状上壁11上に取り付
けられている。この日射センサ100は、図4(a)、
(b)にて示すごとく、断面直角三角形状の傾斜台10
1を備えており、この傾斜台101はその底壁にてイン
ストルメントパネル10の上壁11上に装着されてい
る。ここで、傾斜台101の傾斜状上壁101aの法線
は、インストルメントパネル10の上壁11に対し所定
角度θ(例えば、約30°)をなしている。
【0024】また、日射センサ100は、補助台102
を備えており、この補助台102は、傾斜台101の上
壁101a上に固定されている。この補助台102は、
山形状の左右両上壁102a、102bを備えており、
これら両上壁102a、102bが交差する頂部102
cは、当該車両の前後方向に平行に延在している。これ
により、上壁102aは、前側窓Wfの左側部を通して
斜め上方を臨み、一方、上壁102bは、前側窓Wfの
右側部を通して斜め上方を臨むように位置する。
【0025】また、日射センサ100は、パネル状の両
受光素子103a、103bを備えており、これら各受
光素子103a、103bは、補助台102の各上壁1
02a、102b上にそれぞれ貼着されている。しかし
て、受光素子103aは、前側窓Wfの左側部を通して
斜め上方から入射する日射の量を受光する。一方、受光
素子103bは、前側窓Wfの右側部を通して斜め上方
から入射する日射の量を受光する。
【0026】温度センサ110f(以下、エバ後温セン
サ110fという)は、空調ユニットUfの蒸発器53
の空気流出口近傍の温度を前側エバ後温として検出す
る。一方、温度センサ110r(以下、エバ後温センサ
110rという)は、クーラユニットUrcの蒸発器6
2の空気流出口近傍の温度を後側エバ後温として検出す
る。
【0027】水温センサ120は、当該車両のエンジン
冷却系統の冷却水温を検出する。導入温センサ130
は、ヒータユニットUrhのエアダクト70内に導入さ
れる空気の温度を導入温として検出する。方位センサ1
40は、当該車両の前進方位を検出する。タッチパネル
150は、インストルメントパネル10に設けられてい
る。タッチパネル150は、空調ユニットUf用のもの
で、このタッチパネル150は、マルチディスプレイと
しての機能をも有する。
【0028】タッチパネル150は、温度設定器15
1、吹出口モード切り換えスイッチ152、内外気モー
ド調整スイッチ153、オートスイッチ154、空調ユ
ニットUfの始動スイッチ155、ブロワスイッチ及び
日射量補正器156等を備えている。温度設定器151
は、車室内の前席20側空間部の目標温度Tset (Fr)を
設定する。なお、オートスイッチ154は空調ユニット
Ufを自動制御するとき操作される。
【0029】日射量補正器156は、タッチパネル15
0上に描かれた車両パターンPを備えており、この車両
パターンPは、当該車両の平面パターンを表す。車両パ
ターンPは、左側窓部WLf、WLi、WLr、右側窓
部WRf、WRi、WRr、天井部Wc、後側窓部WR
r、壁部Wa等を備えており、これら左側窓部WLf、
WLi、WLr、右側窓部WRf、WRi、WRr、天
井部Wc、後側窓部Wr、壁部Wa等は、当該車両の左
側に位置する前側、中側及び後側の各窓、当該車両の右
側に位置する前側、中側及び後側の各窓、当該車両の天
井、当該車両の後側窓並びに当該車両の壁(一色からな
る)等にそれぞれ対応する。
【0030】ここで、左側窓部WLf、WLi、WL
r、右側窓部WRf、WRi、WRr、天井部Wc、後
側窓部Wr、壁部Waは、それぞれ、タッチ部としての
機能を備える。しかして、左側窓部WLf、WLi、W
Lrは、そのタッチ操作により、当該車両の左側に位置
する前側、中側及び後側の各窓からの入射日射量に対す
る補正をそれぞれ行う。
【0031】右側窓部WRf、WRi、WRrは、その
タッチ操作により、当該車両の右側に位置する前側、中
側及び後側の各窓からの入射日射量に対する補正をそれ
ぞれ行う。天井部Wcは、そのタッチ操作により、当該
車両の天井のサンルーフの有無に応じて当該天井から入
射する日射量に対する補正を行う。また、後側窓部Wr
は、そのタッチ操作により、当該車両の後側窓からの入
射日射量に対する補正を行う。
【0032】後側窓部Wrは、そのタッチ操作により、
当該車両の後側窓の遮光膜の有無に応じて当該後側窓か
ら入射する日射量に対する補正を行う。壁部Waは、そ
のタッチ操作により、当該車両の壁の色の吸収熱量に基
づき日射量に対する補正を行う。以下、左側窓部WL
f、WLi、WLr、右側窓部WRf、WRi、WR
r、天井部Wc、後側窓部WRr、壁部Waは、それぞ
れ、当該車両の左側に位置する前側、中側及び後側の各
窓、当該車両の右側に位置する前側、中側及び後側の各
窓、当該車両の天井、当該車両の後側窓並びに当該車両
の壁用のタッチ部という。
【0033】また、タッチパネル150は当該車両の進
行方向表示(図5にて符号157参照)及び車室内への
日射の入射方向表示(図5にて符号158にて示す表示
パターン参照)を行う。タッチパネル160は、車室内
の後席40側天井部に設けられており、このタッチパネ
ル160は、温度設定器、ブロワスイッチ、オートスイ
ッチ等を備えている。このタッチパネル160の温度設
定器は、車室内中席30及び後席40側の空間部の目標
温度Tset (Rr)を設定する。また、タッチパネル160
のオートスイッチは、クーラユニットUrc及びヒータ
ユニットUrhの双方を自動制御するとき操作される。
【0034】A−D変換器170は、各センサ80f、
80r、90、100、110f、110r、120、
130及び140の検出出力をディジタル変換し前側内
気温Tr (Fr)、後側内気温Tr (Rr)、外気温Tam、左側
日射量Tsl、右側日射量Tsr、前側エバ後温Te (Fr)、
後側エバ後温Te (Rr)、水温Tw 、導入温Tin(Rr)とし
てマイクロコンピュータ180に入力する。
【0035】マイクロコンピュータ180は、図6及び
図7にて示すフローチャートに従い、コンピュータプロ
グラムを実行し、この実行中において、A−D変換器1
70の出力及び両タッチパネル150、160の出力に
基づき空調ユニットUf、クーラユニットUrc及びヒ
ータユニットUrhの駆動回路やサーボモータを制御す
るための演算処理をする。
【0036】なお、マイクロコンピュータ180は、当
該車両のイグニッションスイッチの操作により、バッテ
リ(図示しない)から給電されて作動する。また、上記
コンピュータプログラムはマイクロコンピュータ180
のROMに予め記憶されている。このように構成した本
実施形態において、マイクロコンピュータ180がその
作動によりコンピュータプログラムを図6及び図7のフ
ローチャートに従い実行し始めると、まず、ステップ2
00にて初期化の処理がなされる。
【0037】次のステップ210にて、両タッチパネル
150、160の各温度設定器にて設定した設定温度T
set (Fr)、Tset (Rr)及び日射量補正器157による日
射補正量(以下、日射補正量Aという)が読み込まれ
る。そして、ステップ220にて、A−D変換器170
の各ディジタル出力Tr (Fr)、Tr (Rr)、Tam、Tsl、
Tsr、Te (Fr)、Te (Rr)、Tw 、Tin(Rr)が読み込ま
れる。
【0038】ついで、ステップ230にて、前席20側
の必要吹出温度TAO(Fr)が次の数1の式(マイクロコ
ンピュータ180のROMに予め記憶済み)に基づき上
記各読み込みデータに応じて算出される。
【0039】
【数1】 TAO(Fr)=Kset (Fr)×Tset (Fr)−Kr (Fr)×Tr (Fr)−Kam(Fr)×Tam −Ks (Fr)×{(Tsl+Tsr)/2}−A+C(Fr) (℃) なお、数1の式で、Aは、日射量補正器156の出力の
うち、天井用タッチ部Wcによる日射補正量(以下、日
射補正量Sroofという)及び壁用タッチ部Waによ
る日射補正量(以下、日射補正量Bcolorという)
の和であるとする。また、Kset (Fr)、Kr (Fr)、Kam
(Fr)及びKs (Fr)は、それぞれ、補正ゲインであり、C
(Fr)は補正定数である。
【0040】しかして、数1の式により算出された必要
吹出温度TAO(Fr)は、車室内の前席20側空間部にお
ける入射日射量を当該車両の壁の色及びサンルーフの有
無により減量補正した値をも考慮したものとして得られ
る。次のステップ240にて、空調ユニットUfの内外
気調整モードが、必要吹出温度TAO(Fr)と、図11に
て示すマップ(マイクロコンピュータ180のROMに
予め記憶済み)とに基づき決定される。
【0041】なお、図11のマップは、内外気ドア51
の目標開度SWIと必要吹出温度TAO(Fr)との関係を
示しており、目標開度SWIが、SWI=100(%)
のときに、完全外気導入モード、SWI=0(%)のと
きに完全内気循環モードとなる。そして、ステップ25
0にて、空調ユニットUfの吹出モード(前席側吹出モ
ード)が、必要吹出温度TAO(Fr)に応じて図12にて
示すマップ(マイクロコンピュータ180のROMに予
め記憶済み)に基づいて決定される。
【0042】ここで、図12のマップは、上記前側吹出
モードと必要吹出温度TAO(Fr)との関係を示してい
る。このマップにおいて、フェイスモードFACEと
は、空調ユニットUfの吹出口50dを通し前席20の
着座乗員の上半身に向けて吹出空気流を吹き出すモード
である。また、バイレベルモードB/Lとは、空調ユニ
ットUfの両吹出口50d、50eを通して、前席20
の着座乗員の上半身と足元の両方に向けて吹出空気流を
吹き出すモードである。また、フットモードFOOTと
は、空調ユニットUfの吹出口50eを通し前席20の
着座乗員の足元に向けて吹出空気流を吹き出すモードで
ある。
【0043】ステップ250の処理後、次のステップ2
60にて、空調ユニットUfのブロワモータ52aに印
加するブロワ電圧(前席側ブロワ電圧)が、図13のマ
ップ(マイクロコンピュータ180のROMに予め記憶
済み)に基づいて決定される。ここで、図13のマップ
は、上記前席側ブロワ電圧と必要吹出温度TAO(Fr)と
の関係を示している。
【0044】次に、ステップ270にて、中席30及び
後席40側の必要吹出温度TAO(Rr)が、次の数2の式
(マイクロコンピュータ180のROMに予め記憶済
み)に基づき上記読み込みデータに応じて算出される。
【0045】
【数2】 TAO(Rr)=Kset (Rr)×Tset (Rr)−Kr (Rr)×Tr (Rr)−Kam(Rr)×Tam −Ks (Rr)×{(Tsl+Tsr)/2}−A1+C(Rr)+f(Rr)(℃ ) なお、数2の式で、A1は、日射量補正器156の出力
のうち、日射補正量Sroof、日射補正量Bcolo
r及び後側窓用タッチ部Wrによる日射補正量(以下、
日射補正量Wfilmという)の和であるとする。ま
た、Kset (Rr)、Kr (Rr)、Kam(Rr)及びKs (Rr)は、
それぞれ補正ゲインであり、C(Rr)は補正定数である。
また、f(Rr)は、前席20から後席40への熱移動(温
度干渉)を打ち消すための補正項であり、例えば、定数
αを用いて、次の数3の式(マイクロコンピュータ18
0のROMに予め記憶済み)のように表される。
【0046】
【数3】f(Rr)=α×(Tset (Fr)−Tset (Rr)) そして、ステップ280にて、クーラユニットUrcと
ヒータユニットUrhとによる後席側吹出モードが図1
4のマップ(マイクロコンピュータ180のROMに予
め記憶済み)に基づき必要吹出温度TAO(Rr)に応じて
決定される。
【0047】しかして、数2の式により算出された必要
吹出温度TAO(Rr)は、車室内の中席30及び後席40
側空間部における入射日射量を当該車両の壁の色、サン
ルーフ及び遮光膜の有無により減量補正した値をも考慮
したものとして得られる。ここで、図14のマップは、
後席側吹出モードと必要吹出温度TAO(Rr)との関係を
示す。また、後席側フェイスモードFACE(Rr)とは、
クーラユニットUrcのみが作動するモードである。ま
た、後席側バイレベルモードB/L(Rr)とは、クーラユ
ニットUrcとヒータユニットUrhの両方が同時に作
動するモードである。また、後席側フットモードFOO
T(Rr)とは、ヒータユニットUrhのみが作動するモー
ドである。
【0048】その後、配風比決定ルーチン290が実行
される(図7乃至図9参照)。この配風比決定ルーチン
290では、まず、図8及び図9にて示す入射方位演算
サブルーチン291の処理が、日射の入射方位αを算出
すべく次のようにして行われる。ここで、入射方位α
は、車室内への日射の入射方向の当該車両の進行方向に
対する偏りをいう。
【0049】図9のステップ291aでは、A−D変換
器170からの左側日射量Tslと右側日射量Tsrとが比
較判定される。ここで、Tsl−Tsr≧0であれば、ステ
ップ291aにおける判定がYESとなる。これに伴
い、ステップ291bにて、入射方位SDが次の数4の
式に基づき両日射量Tsl、Tsrに応じて算出される。
【0050】
【数4】 その後、ステップ291cにて、入射方位αが、上記入
射方位SDに応じて次の数5の式に基づき算出される。
【0051】
【数5】α=K・SD 一方、ステップ291aにおける判定がNOとなる場合
には、ステップ291dにて、入射方位SDが次の数6
の式に基づき両日射量Tsl、Tsrに応じて算出される。
【0052】
【数6】 その後、ステップ291eにて、入射方位αが、数6の
式による入射方位SDに応じて次の数7の式に基づき算
出される。
【0053】
【数7】α=−K・SD なお、数5及び数7の両式において、Kは、入射方位α
が実際の入射方位と一致するように実験等により予め設
定された定数である。また、入射方位αは、運転者側へ
の日射の偏りを正の値で、一方、助手席側への日射の偏
りを負の値で表す。
【0054】このようにしてステップ291c又は29
1eにおける処理が終了すると、次のステップ291f
にて、ステップ291c又は291eにおける入射方位
αが入射方位表示データとしてタッチパネル150に出
力される。これにより、タッチパネル150が、車室内
への日射の入射方位を表示パターン158にて表示す
る。
【0055】上述のようにして入射方位αが演算表示さ
れると、次のステップ292(図8参照)にて、車室内
の後席40側空間部の左右配風のバランス制御を要する
か否かが判定される。この判定基準については詳述しな
いが、好ましくは、車室内の温調状態が目標とする温調
状態に近づいてゆく過渡状態では左右配風制御を行わ
ず、目標とする温調状態に至って車室内温調が安定する
場合に左右配風制御を開始するような判定基準を採択す
るのがよい。
【0056】このステップ292において、左右配風制
御を要しない場合には、NOとの判定のもと、ステップ
293にて、配風ドア63の位置が、左右中央(両側吹
出口60b、60cに対する配風比を同一にする開度に
対応する)に固定するように決定出力される。このた
め、配風ドア63の位置がサーボモータ63aにより左
右中央に固定される。
【0057】一方、ステップ292にてYESとの判定
がなされた場合には、ステップ294にて、配風バラン
ス制御処理が、図15のマップ(マイクロコンピュータ
180のROMに予め記憶済み)に基づき次のようにな
される。ここで、図15のマップは、配風ドア63の開
度と入射方位αとの関係を示している。このマップにお
いて、配風ドア63が図2(b)にて示す位置(左右中
央の位置)にあるとき、この配風ドア63の開度を50
(%)とする。この開度50(%)は、入射方位α=3
0°乃至−30°の範囲で維持される。
【0058】また、配風ドア63の開度は、入射方位α
が−30°よりも小さくなるにつれて小さくなり、α=
−80°以下で10(%)に維持される。一方、配風ド
ア63の開度は、入射方位αが30°よりも大きくなる
につれて大きくなり、α=80°以上で90(%)に維
持される。なお、両側吹出口60b、60cの一方に対
する配風比が増大すると、これに伴い他方に対する配風
比が減少する。
【0059】よって、配風ドア63の開度、即ち、両側
吹出口60b、60cに対する配風バランスが、上記図
15のマップに基づき入射方位αに応じたサーボモータ
63aの作動により制御される。このようにして配風比
決定ルーチン290の処理が終了すると、図7のステッ
プ300において、クーラユニットUrcによる後席側
必要吹出温度TAOC(Rr)及びヒータユニットUrhに
よる後席側必要吹出温度TAOH(Rr)が算出される。
【0060】具体的には、後席側フェイスモード時は、
クーラユニットUrcのみが作動するときなので、必要
吹出温度TAOC(Rr)が、下記数式8(マイクロコンピ
ュータ180のROMに予め記憶済み)に基づいて算出
する。
【0061】
【数8】TAOC(Rr)=TAO(Rr)(℃) つまり、この数8の式で算出された必要吹出温度TAO
C(Rr)は、数2の式で算出された必要吹出温度TAO(R
r)と同様の入射日射量に対する補正が加味されている。
【0062】また、後席側バイレベルモード時は、ヒー
タユニットUrh及びクーラユニットUrcが同時に作
動するときなので、上記両必要吹出温度TAOC(Rr)、
TAOH(Rr)が、下記数9及び数10の各式(マイクロ
コンピュータ180のROMに予め記憶済み)に基づい
てそれぞれ算出される。
【0063】
【数9】TAOC(Rr)=TAO(Rr)−TA(℃)
【0064】
【数10】TAOH(Rr)=TAO(Rr)+TA(℃) しかして、両必要吹出温度TAOC(Rr)、TAOH(Rr)
は、TAに加え、数2の式で算出された必要吹出温度T
AO(Rr)と同様の入射日射量に対する補正が加味されて
いる。
【0065】また、後席側フットモード時は、ヒータユ
ニットUrhのみが作動するときなので、上記必要吹出
温度TAOH(Rr)が、下記数11の式に基づいて算出さ
れる。
【0066】
【数11】TAOH(Rr)=TAO(Rr)(℃) しかして、この必要吹出温度TAOH(Rr)は、数2の式
で算出された必要吹出温度TAO(Rr)と同様の入射日射
量に対する補正が加味されている。このように、後席側
バイレベルモード時に、TAOC(Rr)とTAOH(Rr)と
に温度差をもたせているのは、後席40への吹出風に上
下温度差をもたせて、後席40の着座乗員の頭寒足熱を
実現するためである。なお、数9及び数10の両式で、
TAは所定温度であり、本実施形態では10(℃)とし
ている。
【0067】そして、次の後席側ブロワ電圧決定ルーチ
ン310(図7及び図10参照)では、以下に詳細に述
べるごとく、クーラユニットUrcのブロワモータ61
aに印加する後席クーラ側ブロワ電圧BLWC(Rr)及び
ヒータユニットUrhのブロワモータ71aに印加する
後席ヒータ側ブロワ電圧BLWH(Rr)が決定される。ま
ず、図10のステップ311では、図7のステップ28
0にて決定済みの後席側吹出モードに応じて分岐処理が
行われる。ここで、後席側吹出モードが後席側フェイス
モードのときは、ステップ311aにてBLWH(Rr)=
0とセットされる。そして、次のステップ311bに
て、ブロワ電圧BLWC(Rr)が、上記必要吹出温度TA
O(Rr)に応じて、図16の実線のマップ(マイクロコン
ピュータ180のROMに予め記憶済み)に基づいて算
出される。
【0068】また、ステップ311にて、後席側吹出モ
ードが後席側バイレベルモードと判定されたときは、ス
テップ311cにて、ブロワ電圧BLWH(Rr)が、上記
必要吹出温度TAO(Rr)に応じて、図17の破線のマッ
プ(マイクロコンピュータ180のROMに予め記憶済
み)に基づいて算出される。そして、次のステップ31
1dにて、ブロワ電圧BLWC(Rr)が、上記必要吹出温
度TAO(Rr)に応じて、図16の破線のマップに基づい
て算出される。
【0069】また、ステップ311にて、後席側吹出モ
ードが後席側フットモードと判定されたときは、ステッ
プ311eにて、ブロワ電圧BLWH(Rr)が、上記必要
吹出温度TAO(Rr)に応じて、図17の実線のマップ
(マイクロコンピュータ180のROMに予め記憶済
み)に基づき算出される。そして、次のステップ311
fにて、BLWC(Rr)=0とセットされる。
【0070】ここで、図16、図17に示すように、後
席側バイレベルモード時のブロワ電圧BLWC(Rr)、B
LWH(Rr)が、後席側フェイスモード時のブロワ電圧B
LWC(Rr)及び後席側フットモード時のブロワ電圧BL
WH(Rr)に比べて小さいのは、後席側フェイスモード時
又は後席側フットモード時での風量を、後席側バイレベ
ルモード時に、クーラユニットUrc及びヒータユニッ
トUrhの双方で分配するためである。
【0071】そして、ステップ311d或いは311f
の処理後、次のステップ312において、必要吹出温度
TAO(Rr)が所定温度T1(本実施形態では40
(℃))より高いか否かで、車室内を急速暖房するとき
か否かが判定される。ここで、YESと判定されたとき
は、急速暖房を行うときなので、次のステップ313に
おける判定が行われる。
【0072】このステップ313では、A−D変換器1
70からの出力水温Tw が第1所定水温Tw2(本実施形
態では65(℃))よりも低いか否かで、ウォームアッ
プ制御を行う必要があるか否かが判定される。ここで、
YESとの判定時には、ウォームアップ制御を行う必要
があるときなので、次のステップ314での判定が行わ
れる。
【0073】このステップ314では、上記水温Tw が
第2所定水温Tw1(本実施形態では35(℃))よりも
低いか否かで、ヒータユニットUrhの空気加熱能力が
所定能力以下か否かが判定される。ここでYESとの判
定時には、上記空気加熱能力が所定能力以下であり、送
風停止条件が成立したときである。このときは、送風を
行うとストーブ比が低下し、却って後席40の着座乗員
に冷風感を与えてしまう。このため、ステップ314a
にて、両ブロワ電圧BLWC(Rr)、BLWH(Rr)が共に
零とセットされる。
【0074】ステップ312、313、314のいずれ
かでのNOとの判定或いはステップ314aでの処理が
なされると、図7のステップ320において、クーラユ
ニットUrcの吹出温度制御処理がなされる。具体的に
は、まず、上記数8及び数9の両式の一方にて算出した
必要吹出温度TAOC(Rr)に応じて、図18のマップ
(マイクロコンピュータ180のROMに予め記憶済
み)に基づき、目標蒸発器温度TEO(Rr)が決定され
る。
【0075】ここで、図18のマップは、TAO(Rr)≦
Te1(本実施形態では0)(℃)のときはTEO(Rr)=
Te1(℃)で一定としている。これは、クーラユニット
Urcの蒸発器62のフロスト防止のためである。ま
た、Te1≦TAO(Rr)≦Te2(本実施形態では15
(℃))のときは、TEO(Rr)=TAO(Rc)(℃)とセ
ットされている。また、TAO(Rc)≧Te2(℃)のとき
は、TEO(Rr)=Te2(℃)で一定とされている。これ
は、Te2(℃)以上の風を蒸発器62にて作ると、この
蒸発器62から異臭が発生する恐れがあるためである。
【0076】更に、図7のステップ320では、エバ後
温センサ110rが検出したエバ後温Te (Rr)が上記目
標エバ後温TEO(Rr)となるように、図19のマップ
(マイクロコンピュータ180のROMに予め記憶済
み)に基づいて電磁弁62a(図2(b)参照)をオン
オフ制御することによって、必要吹出温度TAOC(Rr)
が得られる。
【0077】そして、次のステップ330にて、両エア
ミックスドア54、72の各目標開度θ(Fr)、θ(Rr)
が、下記数12、数13の各式(マイクロコンピュータ
180のROMに予め記憶済み)に基づいてそれぞれ決
定される。
【0078】
【数12】 θ(Fr)=100×(TAO(Fr)−Te (Fr))/(Tw −Te (Fr))(%)
【0079】
【数13】 θ(Rr)=100×(TAOH(Rr)−Tin(Rr))/(Tw −Tin(Rr))(%) ここで、Te (Fr)は空調ユニットUfのエバ後温センサ
110fの検出値に対応するA−D変換器170の出力
値であり、Tin(Rr)は導入温センサ130の検出値に対
応するA−D変換器170の出力値である。
【0080】しかして、数12及び13の各式で算出さ
れた目標開度θ(Fr)、θ(Rr)は、必要吹出温度TAO(F
r)、TAOH(Rr)における入射日射量に対する補正と同
様の補正が加味される。そして、次のステップ340に
て、上記各ステップ240乃至260、280、31
0、330にて決定した各モードが得られるように、各
駆動回路やサーボモータへ制御信号が出力される。
【0081】そして、次のステップ350にて、所定の
制御周期時間τが経過したか否かが判定される。ここ
で、YESとの判定時にはステップ210の処理に戻
り、NOとの判定時には制御周期時間τの経過を待つ。
以上説明したように、本実施形態では、マルチディスプ
レイとしての機能を有するタッチパネル150に日射量
補正器156を設けた。
【0082】そして、上述のごとく、数1の式により算
出された必要吹出温度TAO(Fr)が、車室内の前席20
側空間部における入射日射量を、日射量補正器156の
タッチ部の操作のもと、当該車両の壁の色及びサンルー
フの有無により減量補正した値をも考慮して得られる。
また、数2の式により算出された必要吹出温度TAO(R
r)が、車室内の中席30及び後席40側空間部における
入射日射量を、日射量補正器156ののタッチ部の操作
のもと、当該車両の壁の色、サンルーフ及び遮光膜の有
無により減量補正した値をも考慮して得られる。
【0083】また、数8の式で算出された必要吹出温度
TAOC(Rr)が、上記必要吹出温度TAO(Rr)と同様の
入射日射量に対する補正が加味される。また、数9及び
数10で算出された両必要吹出温度TAOC(Rr)、TA
OH(Rr)が、上記必要吹出温度TAO(Rr)と同様の入射
日射量に対する補正が加味され、数11の式で算出した
必要吹出温度TAOH(Rr)は、上記必要吹出温度TAO
(Rr)と同様の入射日射量に対する補正が加味される。
【0084】また、数12及び数13の各式で算出され
た目標開度θ(Fr)、θ(Rr)は、必要吹出温度TAO(F
r)、TAOH(Rr)における入射日射量に対する補正と同
様の補正が加味される。これにより、前席20、中席3
0及び後席40の各着座乗員に向けて吹き出す各空気流
の温度は、日射量補正器156による上記補正操作を加
味してそれぞれ独立的に調整される。その結果、各乗員
の好みや遊び感覚に応じたきめの細かい空調制御が、車
室内の各空間部に対応して行える。このことは、上記入
射日射量補正でもって、各乗員の着座位置にそれぞれ応
じた快適な空調感を確保できることを意味する。
【0085】なお、本発明の実施にあたり、クーラユニ
ットUrc及びヒータユニットUrhに代えて後席側空
調ユニットを採用して実施してもよい。また、本発明の
実施にあたり、日射量補正器156は、上記実施形態の
ようにタッチパネル150に設けるのではなく、適宜な
複数の操作部やタッチ部を有する構成として実施しても
よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の概略側面図である。
【図2】(a)は図1の空調ユニットUfの概略構成
図、(b)は図1のクーラユニットUrcの概略構成
図、(c)は図1のヒータユニットUrhの概略構成図
である。
【図3】図1の各ユニットのための電子制御回路を示す
ブロック図である。
【図4】(a)は、図3の日射センサの配置状態を示す
側面図であり、(b)は、当該日射センサの斜視図であ
る。
【図5】図3のタッチパネルの正面図である。
【図6】図3のマイクロコンピュータの作用を示すフロ
ーチャートの前段部である。
【図7】図3のマイクロコンピュータの作用を示すフロ
ーチャートの後段部である。
【図8】図7の配風比決定ルーチン290の詳細フロー
チャートである。
【図9】図8の入射方位αの算出のためのサブルーチン
を示す詳細フローチャートである。
【図10】図7の後席側ブロワ電圧決定ルーチンを示す
詳細フローチャートである。
【図11】内外気調整モードと必要吹出温度TAO(Fr)
との関係を示すマップである。
【図12】前側吹出モードと必要吹出温度TAO(Fr)と
の関係を示すマップである。
【図13】前席側ブロワ電圧と必要吹出温度TAO(Fr)
との関係を示すマップである。
【図14】後席側吹出モードと必要吹出温度TAO(Rr)
との関係を示すマップである。上記実施形態のTAO(R
r)に関する後席ヒータブロワ電圧BLWH(Rr)について
のマップである。
【図15】配風ドア開度と入射方位αとの関係を示すマ
ップである。上記実施形態の水温Tw に関する後席ヒー
タブロワ電圧BLWHW(Rr)についてのマップである。
【図16】後席クーラ側ブロワ電圧BLWC(Rr)と必要
吹出温度TAO(Rr)との関係を示すマップである。
【図17】後席ヒータ側ブロワ電圧BLWH(Rr)と必要
吹出温度TAO(Rr)との関係を示すマップである。
【図18】目標エバ後温TEO(Rr)と必要吹出温度TA
O(Rr)との関係を示すマップである。
【図19】図2(b)の電磁弁62aのオンオフ作動を
パラメータとするエバ後温Te(Rr)と必要吹出温度TA
OC(Rr)との関係を示すマップである。
【符号の説明】
P…外観パターン、Uf…空調ユニット、Urc…クー
ラユニット、Urh…ヒータユニット、WLf、WL
i、WLr、WRf、WRi、WRr、Wc、WRr、
Wa…タッチ部、52b、53b、61b、62b、7
1b…駆動回路、51a、54a、56a、57a、6
3a、72a…サーボモータ、80f、80r…内気温
センサ、90…外気温センサ、100…日射センサ、1
10f、110r…エバ後温センサ、150、160…
タッチパネル、156…日射量補正器、180…マイク
ロコンピュータ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載されて車室内の複数の空間部
    に空気流を吹き出す空調ユニット(Uf、Urc、Ur
    h)と、 車室内への入射日射量を検出する日射センサ(100)
    と、 前記入射日射量を前記複数の空間部にそれぞれ対応して
    補正する日射量補正手段(156)と、 車室内の設定温度、車室内外の温度、前記入射日射量及
    び前記各補正量に応じて前記各空気流の吹出温度を各目
    標温度に制御する吹出温度制御手段(210、230、
    270、300、330)とを備えた車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 車室内にはマルチディスプレイ型タッチ
    パネル(150)が備えられており、 前記日射量補正手段が、前記タッチパネルに設けた前記
    複数の空間部に対応する複数のタッチ部(WLf、WL
    i、WLr、WRf、WRi、WRr、Wc、WRr、
    Wa)からなり、 これら各タッチ部がその操作に応じて前記入射日射量を
    それぞれ補正することを特徴とする請求項1に記載の車
    両用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記タッチパネルには車両の外観を表す
    外観パターン(P)が描かれており、 この外観パターンが、車両の外観を区分けした複数の外
    観部に対応する複数の外観パターン部からなり、 前記複数のタッチ部が、前記複数の外観パターン部にそ
    れぞれ配置されていることを特徴とする請求項2に記載
    の車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 前記複数のパターン部が、車両の窓、天
    井及び壁にそれぞれ対応する窓パターン部、天井パター
    ン部及び壁パターン部の少なくとも一つを含んでおり、 前記複数のタッチ部のうち前記窓パターン部に対応する
    タッチ部が、当該窓の遮光膜の有無に応じて操作され、 前記複数のタッチ部のうち前記天井パターン部に対応す
    るタッチ部が、前記天井のサンルーフの有無に応じて操
    作され、 また、前記複数のタッチ部のうち前記壁パターン部に対
    応するタッチ部が、前記壁の色に応じて操作されること
    を特徴とする請求項3に記載の車両用空調装置。
  5. 【請求項5】 前記空調ユニットが、前記複数の空間部
    のうち前席側空間部を空調する前席側空調ユニット部
    と、前記複数の空間部のうち後席側空間部を空調する後
    席側空調ユニット部とからなり、 前記日射量補正手段が、その日射補正を、前記前席側空
    間部及び後席側空間部の少なく共一方への入射日射量に
    対して行うことを特徴とする請求項1乃至4に記載の車
    両用空調装置。
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