JP2816688B2 - 変速機の制御方法 - Google Patents
変速機の制御方法Info
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- JP2816688B2 JP2816688B2 JP63292182A JP29218288A JP2816688B2 JP 2816688 B2 JP2816688 B2 JP 2816688B2 JP 63292182 A JP63292182 A JP 63292182A JP 29218288 A JP29218288 A JP 29218288A JP 2816688 B2 JP2816688 B2 JP 2816688B2
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- transmission
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、走行機械や建設機械等の車両に搭載され
る変速機の制御方法に関し、特に主変速機および副変速
機から成る2段構成のクラッチを持つ変速機において前
記車両の発進時における変速ショックを低減させるに好
適な方法に関する。
る変速機の制御方法に関し、特に主変速機および副変速
機から成る2段構成のクラッチを持つ変速機において前
記車両の発進時における変速ショックを低減させるに好
適な方法に関する。
近年、ダンプトラック、モータスクレーパ、ホイール
ローダ等の建設車両においてオペレータ(ユーザー)等
から変速ショック低減の要望がある。
ローダ等の建設車両においてオペレータ(ユーザー)等
から変速ショック低減の要望がある。
ここに、周知のように、変速ショックとは、変速時に
各回転体がもつ回転エネルギーが不整合になり、したが
って駆動側と負荷側のトルクが不整合となり、これが瞬
間的な過渡的トルク変動として顕われることをいうもの
である。
各回転体がもつ回転エネルギーが不整合になり、したが
って駆動側と負荷側のトルクが不整合となり、これが瞬
間的な過渡的トルク変動として顕われることをいうもの
である。
上記建設車両が搭載する変速機は、入力軸側(エンジ
ン側)にある第1段目のクラッチ(副変速機)と出力軸
側(走行負荷側)にある第2段目のクラッチ(主変速
機)とから成る2段構成のものであり、これら副変速機
側の所定のクラッチと主変速機側の所定のクラッチをそ
れぞれ選択、係合させることにより変速が行なわれる
(もちろん一方のクラッチのみを選択、係合させること
も有り得る)。
ン側)にある第1段目のクラッチ(副変速機)と出力軸
側(走行負荷側)にある第2段目のクラッチ(主変速
機)とから成る2段構成のものであり、これら副変速機
側の所定のクラッチと主変速機側の所定のクラッチをそ
れぞれ選択、係合させることにより変速が行なわれる
(もちろん一方のクラッチのみを選択、係合させること
も有り得る)。
本発明者等は、こうした変速機において変速ショック
を低減させるべく、変速ショックが低減するように個々
のクラッチを係合制御するクラッチ係合制御システムを
提案、刊行物に発表をしている(小松技報第30巻第4号
昭和60年2月25日発行)。
を低減させるべく、変速ショックが低減するように個々
のクラッチを係合制御するクラッチ係合制御システムを
提案、刊行物に発表をしている(小松技報第30巻第4号
昭和60年2月25日発行)。
また、同発明者等は、特願昭62−88305号において、
主変速機側のクラッチと副変速機側のクラッチに対し時
間差を設けて油圧を供給するようにして変速ショックを
低減させるようにしている。
主変速機側のクラッチと副変速機側のクラッチに対し時
間差を設けて油圧を供給するようにして変速ショックを
低減させるようにしている。
さらに同発明者等は、特願昭63−133743号において、
変速時には、主変速機側のクラッチから係合を始め、主
変速機側のクラッチのフィリングが終了した時点で副変
速機側のクラッチへの圧油供給を開始するとともに、副
変速機側のクラッチの油圧ビルドアップ率(増加率)を
主変速機側のそれよりも高く設定し、主変速機側のクラ
ッチの係合途中に副変速機側のクラッチの係合を終了さ
せることで変速ショックを低減させるようにしている。
変速時には、主変速機側のクラッチから係合を始め、主
変速機側のクラッチのフィリングが終了した時点で副変
速機側のクラッチへの圧油供給を開始するとともに、副
変速機側のクラッチの油圧ビルドアップ率(増加率)を
主変速機側のそれよりも高く設定し、主変速機側のクラ
ッチの係合途中に副変速機側のクラッチの係合を終了さ
せることで変速ショックを低減させるようにしている。
いずれにせよ従来の技術は、 変速時の状況に応じてクラッチの継ぎ方を変える。
(クラッチ係合制御) 主変速機と副変速機の各変速タイミイングを変化さ
せる。
(クラッチ係合制御) 主変速機と副変速機の各変速タイミイングを変化さ
せる。
のいずれかの方法または組合わせによって変速ショック
を低減するものである。
を低減するものである。
ところで、上記建設車両が停止状態の場合、トルクコ
ンバータ、これに連結される上記入力軸はフリー状態で
あり、これら入力軸等にはいわゆる「回転エネルギーが
溜った状態」になっている。一方、上記出力軸の回転数
は、概ね零であり、その回転エルギーはほぼ零である。
ンバータ、これに連結される上記入力軸はフリー状態で
あり、これら入力軸等にはいわゆる「回転エネルギーが
溜った状態」になっている。一方、上記出力軸の回転数
は、概ね零であり、その回転エルギーはほぼ零である。
こうした状況下で発進に応じた変速(N→前進一速)
を行なった場合には、入力軸の回転エネルギーが、副変
速機、副変速機・主変速機間の中間軸、主変速機、出力
軸、走行負荷に伝達され、上記車両が発進されるわけで
あるが、上記回転エネルギーが回転数零の出力軸に伝
達、放出されるため、これが主変速機側のクラッチ係合
終了時において変速ショックとなって顕われる。さらに
いうならば、主変速機側のクラッチの入力軸側の回転体
は、上記回転エネルギーに応じた回転数で回転し、か
つ、同クラッチの出力軸側の回転体は、ほぼ回転数が零
でありこうした両回転体の相対回転数が大である状態が
同クラッチのフィリングタイム終了後まで続く。このよ
うに相対回転数が大である状態(これはクラッチの入力
軸側・出力軸側間で急激なトルクの伝達がなされている
ことを意味する)が、フィリングタイム終了後まで続い
た場合には、同クラッチの係合終了時に、その相対回転
数の大きさに応じた変速ショックが発生するのである。
を行なった場合には、入力軸の回転エネルギーが、副変
速機、副変速機・主変速機間の中間軸、主変速機、出力
軸、走行負荷に伝達され、上記車両が発進されるわけで
あるが、上記回転エネルギーが回転数零の出力軸に伝
達、放出されるため、これが主変速機側のクラッチ係合
終了時において変速ショックとなって顕われる。さらに
いうならば、主変速機側のクラッチの入力軸側の回転体
は、上記回転エネルギーに応じた回転数で回転し、か
つ、同クラッチの出力軸側の回転体は、ほぼ回転数が零
でありこうした両回転体の相対回転数が大である状態が
同クラッチのフィリングタイム終了後まで続く。このよ
うに相対回転数が大である状態(これはクラッチの入力
軸側・出力軸側間で急激なトルクの伝達がなされている
ことを意味する)が、フィリングタイム終了後まで続い
た場合には、同クラッチの係合終了時に、その相対回転
数の大きさに応じた変速ショックが発生するのである。
確かに、前記従来の技術は、通常走行時における変速
ショック低減には、有効であろうが、上記説明したよう
なメカニズムで発生する発進時における変速ショックに
対しては、上記従来の技術では、適切に対処できないと
いう問題が明らかになってきた。
ショック低減には、有効であろうが、上記説明したよう
なメカニズムで発生する発進時における変速ショックに
対しては、上記従来の技術では、適切に対処できないと
いう問題が明らかになってきた。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたもので、主
変速機および副変速機から成る2段構成のクラッチを持
つ変速機に適用されて、発進時、主変速機側のクラッチ
の相対回転数が同クラッチのフィリングタイム終了後に
なっても大となる可能性のある状況下において、上記相
対回転数の大きさに起因する変速ショックの発生を防止
することのできる変速機の制御方法を提供することをそ
の目的としている。
変速機および副変速機から成る2段構成のクラッチを持
つ変速機に適用されて、発進時、主変速機側のクラッチ
の相対回転数が同クラッチのフィリングタイム終了後に
なっても大となる可能性のある状況下において、上記相
対回転数の大きさに起因する変速ショックの発生を防止
することのできる変速機の制御方法を提供することをそ
の目的としている。
そこで本発明では、上記するような変速ショックが起
こり得る状況下において変速を行なう際、副変速機側の
係合しようとするクラッチ以外の他のクラッチに対して
も係合制御を開始し、該他のクラッチによる係合負荷に
よって入力軸の回転エネルギーを吸収させ、上記相対回
転数の早期低減を図るようにしている。
こり得る状況下において変速を行なう際、副変速機側の
係合しようとするクラッチ以外の他のクラッチに対して
も係合制御を開始し、該他のクラッチによる係合負荷に
よって入力軸の回転エネルギーを吸収させ、上記相対回
転数の早期低減を図るようにしている。
すなわち、本発明の第1発明では、上記2段構成の変
速機の個々のクラッチの係合制御が、係合しようとする
クラッチに対応する圧力制御弁を作動し圧油を供給して
いき、該クラッチのフィリングタイム終了時から上記ク
ラッチのクラッチ圧を所定のパターンで漸増するようこ
のクラッチにかかる圧力制御弁を制御することによって
行なわれる変速機の制御方法において、前記変速機を搭
載した車両を発進させる場合に、前記副変速機側のクラ
ッチのうち、係合しようとするクラッチを含む少なくと
も2つのクラッチについて前記係合制御の実行を開始す
る行程と、前記主変速機側のクラッチのうち、係合しよ
うとするクラッチについて前記係合制御の実行を開始す
る行程と、前記主変速機側の係合しようとするクラッチ
のフィリングタイム終了時点以後の時点であって、該ク
ラッチの係合終了時点以前の時点において前記少なくと
も2つのクラッチのうち係合しようとするクラッチを除
く他のクラッチのクラッチ圧が零になるように該他のク
ラッチに対応する圧力制御弁を制御する行程とを実行し
て前記副変速機および前記主変速機側の係合しようとす
るクラッチをそれぞれ係合させるようにしている。
速機の個々のクラッチの係合制御が、係合しようとする
クラッチに対応する圧力制御弁を作動し圧油を供給して
いき、該クラッチのフィリングタイム終了時から上記ク
ラッチのクラッチ圧を所定のパターンで漸増するようこ
のクラッチにかかる圧力制御弁を制御することによって
行なわれる変速機の制御方法において、前記変速機を搭
載した車両を発進させる場合に、前記副変速機側のクラ
ッチのうち、係合しようとするクラッチを含む少なくと
も2つのクラッチについて前記係合制御の実行を開始す
る行程と、前記主変速機側のクラッチのうち、係合しよ
うとするクラッチについて前記係合制御の実行を開始す
る行程と、前記主変速機側の係合しようとするクラッチ
のフィリングタイム終了時点以後の時点であって、該ク
ラッチの係合終了時点以前の時点において前記少なくと
も2つのクラッチのうち係合しようとするクラッチを除
く他のクラッチのクラッチ圧が零になるように該他のク
ラッチに対応する圧力制御弁を制御する行程とを実行し
て前記副変速機および前記主変速機側の係合しようとす
るクラッチをそれぞれ係合させるようにしている。
すなわち、かかる構成によれば、副変速機側の係合し
ようとするクラッチを含む少なくとも2つのクラッチに
ついて上記係合制御の実行が開始される。
ようとするクラッチを含む少なくとも2つのクラッチに
ついて上記係合制御の実行が開始される。
つぎに、主変速機側のクラッチのうち、係合しようと
するクラッチについて同じく係合制御の実行が開始され
る。
するクラッチについて同じく係合制御の実行が開始され
る。
すると、副変速機側では、一の係合しようとするクラ
ッチのみについて係合制御が行なわれる通常の発進変速
の場合と異なり、このクラッチ以外の他のクラッチに対
しても係合制御の実行が開始されるので、この他のクラ
ッチによる係合負荷分だけ余分に入力軸の回転エネルギ
ーが吸収されることになる。したがって、入力軸の回転
数は迅速に減少する。これに伴ない、中間軸の回転数、
主変速機側の係合しようとするクラッチの入力軸側の回
転体の回転数も迅速に減少して、この結果、主変速機側
の係合しようとするクラッチのフィリングタイム終了時
以前において該クラッチの相対回転数が零になる。これ
は、係合しようとするクラッチの入力軸側・出力軸側間
でクラッチ係合のためのトルクの伝達が終了したことを
意味する。やがて、上記他のクラッチのクラッチ圧を主
変速機側のクラッチのフィリングタイム終了時点以後で
あって同クラッチの係合終了時点以前の時点において零
にするように他のクラッチに対応する圧力制御弁の制御
が実行される。このため、副変速機側の係合しようとす
るクラッチのみが係合されることとなる。
ッチのみについて係合制御が行なわれる通常の発進変速
の場合と異なり、このクラッチ以外の他のクラッチに対
しても係合制御の実行が開始されるので、この他のクラ
ッチによる係合負荷分だけ余分に入力軸の回転エネルギ
ーが吸収されることになる。したがって、入力軸の回転
数は迅速に減少する。これに伴ない、中間軸の回転数、
主変速機側の係合しようとするクラッチの入力軸側の回
転体の回転数も迅速に減少して、この結果、主変速機側
の係合しようとするクラッチのフィリングタイム終了時
以前において該クラッチの相対回転数が零になる。これ
は、係合しようとするクラッチの入力軸側・出力軸側間
でクラッチ係合のためのトルクの伝達が終了したことを
意味する。やがて、上記他のクラッチのクラッチ圧を主
変速機側のクラッチのフィリングタイム終了時点以後で
あって同クラッチの係合終了時点以前の時点において零
にするように他のクラッチに対応する圧力制御弁の制御
が実行される。このため、副変速機側の係合しようとす
るクラッチのみが係合されることとなる。
一方、副変速機側の係合しようとするクラッチについ
ては、その相対回転数がフィリング終了時点以前におい
て零にされた状態のままで係合されることとなる。した
がって係合終了時点において相対回転数の大きさに起因
する変速ショックは発生しない。
ては、その相対回転数がフィリング終了時点以前におい
て零にされた状態のままで係合されることとなる。した
がって係合終了時点において相対回転数の大きさに起因
する変速ショックは発生しない。
また、本発明の第2発明では、上記第1発明と同様
に、上記2段構成の変速機の個々のクラッチの係合制御
が、係合しようとするクラッチに対応する圧力制御弁を
作動し圧油を供給していき、該クラッチのフィリングタ
イム終了時から上記クラッチのクラッチ圧を所定のパタ
ーンで漸増するようこのクラッチにかかる圧力制御弁を
制御することによって行なわれる変速機の制御方法にお
いて前記変速機を搭載した車両の発進させる場合に、 前記副変速機側のクラッチのうち、係合しようとする
クラッチを含む少なくとも2つのクラッチについて前記
係合制御の実行を開始する行程と、前記主変速機側のク
ラッチのうち、係合しようとするクラッチについて前記
係合制御の実行を開始する行程と、前記主変速機側の係
合しようとするクラッチの相対回転数が該クラッチのフ
ィリングタイム終了時点以前において零になるように前
記少なくとも2つのクラッチのうち係合しようとするク
ラッチを除く他のクラッチに対応する圧力制御弁を制御
する行程と、前記主変速機側の係合しようとするクラッ
チのフィリングタイム終了時点以後の時点であって、該
クラッチの係合終了時点以前の時点において前記他のク
ラッチのクラッチ圧が零になるように該他のクラッチに
対応する圧力制御弁を制御する行程とを実行して前記副
変速機および前記主変速機側の係合しようとするクラッ
チをそれぞれ係合させるようにしている。
に、上記2段構成の変速機の個々のクラッチの係合制御
が、係合しようとするクラッチに対応する圧力制御弁を
作動し圧油を供給していき、該クラッチのフィリングタ
イム終了時から上記クラッチのクラッチ圧を所定のパタ
ーンで漸増するようこのクラッチにかかる圧力制御弁を
制御することによって行なわれる変速機の制御方法にお
いて前記変速機を搭載した車両の発進させる場合に、 前記副変速機側のクラッチのうち、係合しようとする
クラッチを含む少なくとも2つのクラッチについて前記
係合制御の実行を開始する行程と、前記主変速機側のク
ラッチのうち、係合しようとするクラッチについて前記
係合制御の実行を開始する行程と、前記主変速機側の係
合しようとするクラッチの相対回転数が該クラッチのフ
ィリングタイム終了時点以前において零になるように前
記少なくとも2つのクラッチのうち係合しようとするク
ラッチを除く他のクラッチに対応する圧力制御弁を制御
する行程と、前記主変速機側の係合しようとするクラッ
チのフィリングタイム終了時点以後の時点であって、該
クラッチの係合終了時点以前の時点において前記他のク
ラッチのクラッチ圧が零になるように該他のクラッチに
対応する圧力制御弁を制御する行程とを実行して前記副
変速機および前記主変速機側の係合しようとするクラッ
チをそれぞれ係合させるようにしている。
すなわちかかる構成によれば、上記第1発明の構成に
加えて、主変速機側の係合しようとするクラッチの相対
回転数が該クラッチのフィリングタイム終了時点以前に
おいて零になるように前記他のクラッチに対応する圧力
制御弁を制御する行程が実行される。
加えて、主変速機側の係合しようとするクラッチの相対
回転数が該クラッチのフィリングタイム終了時点以前に
おいて零になるように前記他のクラッチに対応する圧力
制御弁を制御する行程が実行される。
つまり、車輌を停止状態から発進させる場合にあって
は、副変速機側の他のクラッチについても、係合しよう
とするクラッチと同様の係合制御の実行を開始して、前
記所定のパターンに従がい、クラッチ圧を増加させてい
くだけで、主変速機側の係合すべきクラッチの相対回転
数を早期に(同クラッチのフィリングタイム終了前に)
低減させることができ、変速ショックの低減が図られる
という初期の目的を達成できるわけであるが、車両があ
る程度の車速で惰行走行している場合にあっては、車速
に応じて発進変速前の上記相対回転数が異なる。このた
め、第1発明のごとく所定のパターンで一律に上記他の
クラッチのクラッチ圧を増加させていくのでは、上記初
期の目的を達成し難い面がある。
は、副変速機側の他のクラッチについても、係合しよう
とするクラッチと同様の係合制御の実行を開始して、前
記所定のパターンに従がい、クラッチ圧を増加させてい
くだけで、主変速機側の係合すべきクラッチの相対回転
数を早期に(同クラッチのフィリングタイム終了前に)
低減させることができ、変速ショックの低減が図られる
という初期の目的を達成できるわけであるが、車両があ
る程度の車速で惰行走行している場合にあっては、車速
に応じて発進変速前の上記相対回転数が異なる。このた
め、第1発明のごとく所定のパターンで一律に上記他の
クラッチのクラッチ圧を増加させていくのでは、上記初
期の目的を達成し難い面がある。
そこで第2発明では、上記他のクラッチのクラッチ圧
が、相対回転数が主変速機側の係合しようとするクラッ
チのフィリングタイム終了時以前において零になるよう
に積極的に制御するようにしている。
が、相対回転数が主変速機側の係合しようとするクラッ
チのフィリングタイム終了時以前において零になるよう
に積極的に制御するようにしている。
以下、図面を参照して本発明に係る変速機の制御方法
の実施例について説明する。
の実施例について説明する。
第4図は、本発明に係る方法を実施するための変速制
御システムの装置の一例を示す。
御システムの装置の一例を示す。
同第4図において、エンジン1の出力はトルクコンバ
ータ2を介してトランスミッション3に伝達され、トラ
ンスミッション3の出力は差動装置、終減速機4を介し
て駆動輪5に伝えられる。
ータ2を介してトランスミッション3に伝達され、トラ
ンスミッション3の出力は差動装置、終減速機4を介し
て駆動輪5に伝えられる。
トランスミッション3は、トルクコンバータ2の出力
軸2a(以下、これを入力軸2aという)に連結される1段
目の変速用クラッチHおよびLを有する副変速機と、こ
の副変速機の出力軸15a(以下、これを中間軸15aとい
う)に連結される2段目の変速用クラッチ1st,2ndを有
する変速機とで構成されていて、これら副変速機側のク
ラッチH,Lと主変速機側のクラッチ1st,2ndとの組合わせ
で変速段(L1:1速,H1:2速,L2:3速,H2:4速)を選択する
(後進R用のクラッチは図示せず。)。
軸2a(以下、これを入力軸2aという)に連結される1段
目の変速用クラッチHおよびLを有する副変速機と、こ
の副変速機の出力軸15a(以下、これを中間軸15aとい
う)に連結される2段目の変速用クラッチ1st,2ndを有
する変速機とで構成されていて、これら副変速機側のク
ラッチH,Lと主変速機側のクラッチ1st,2ndとの組合わせ
で変速段(L1:1速,H1:2速,L2:3速,H2:4速)を選択する
(後進R用のクラッチは図示せず。)。
上記中間軸15aには該軸15aの回転数(回転角速度、以
下同じ)ωmを検出する中間軸回転センサ15が、上記主
変速機の出力軸3a(以下これを出力軸3aという)には該
軸3aの回転数ω0を検出する出力軸回転センサ16がそれ
ぞれ付設されていて、これら各センサ15および16の検出
値ωmおよびω0はコントローラ7に入力される。
下同じ)ωmを検出する中間軸回転センサ15が、上記主
変速機の出力軸3a(以下これを出力軸3aという)には該
軸3aの回転数ω0を検出する出力軸回転センサ16がそれ
ぞれ付設されていて、これら各センサ15および16の検出
値ωmおよびω0はコントローラ7に入力される。
アクセルペダル12には、スロットルセンサ13が付設さ
れていて同センサ13によってペダル12の踏込量が検出さ
れ、この踏込量を示す信号Sがコントローラ7に加えら
れる。シフトセレクタ8は、シフトレバー8aによって選
択されたポジション(R,N,D,I,…)を示す信号をコント
ローラ7に入力する。なお、以下説明の便宜上後進Rの
説明は省略することとする。
れていて同センサ13によってペダル12の踏込量が検出さ
れ、この踏込量を示す信号Sがコントローラ7に加えら
れる。シフトセレクタ8は、シフトレバー8aによって選
択されたポジション(R,N,D,I,…)を示す信号をコント
ローラ7に入力する。なお、以下説明の便宜上後進Rの
説明は省略することとする。
上記トランスミッション3の各クラッチに圧油を供給
するクラッチ圧油供給装置9は、第5図に示す如く、油
圧ポンプ10、リリーフバルブ11の他に、上記クラッチH,
L,1stおよび2ndに油圧を作用させる電子式圧力制御弁2
1,22,23および24を各クラッチ毎に各別に備えている。
これら圧力制御弁21〜24はコントローラ7から電気指令
によって各別に作動される。
するクラッチ圧油供給装置9は、第5図に示す如く、油
圧ポンプ10、リリーフバルブ11の他に、上記クラッチH,
L,1stおよび2ndに油圧を作用させる電子式圧力制御弁2
1,22,23および24を各クラッチ毎に各別に備えている。
これら圧力制御弁21〜24はコントローラ7から電気指令
によって各別に作動される。
第6図は、上記圧力制御弁21〜24の一構成例を示して
いる。この圧力制御弁は、第1ピストン部401、第2ピ
ストン部402および第3ピストン部403を備えたスプール
204を有し、このスプール401の左端は比例ソレノイド40
5のプランジャ406に、また該スプール404の右端はバネ4
07で左方に付勢されたリテーナ408に各々当接されてい
る。
いる。この圧力制御弁は、第1ピストン部401、第2ピ
ストン部402および第3ピストン部403を備えたスプール
204を有し、このスプール401の左端は比例ソレノイド40
5のプランジャ406に、また該スプール404の右端はバネ4
07で左方に付勢されたリテーナ408に各々当接されてい
る。
上記第1ピストン部401と第2ピストン部402は油室40
9を画成し、第2ピストン部402と第3ピストン部403は
油室410を画成るしている。そして油室409および油室41
0には、各々入力ポート411およびタンクポート412が開
口されている。
9を画成し、第2ピストン部402と第3ピストン部403は
油室410を画成るしている。そして油室409および油室41
0には、各々入力ポート411およびタンクポート412が開
口されている。
バネ407およびリテーナ408が配設された油室413は、
油路414を介して出力ポート415に連通されている。
油路414を介して出力ポート415に連通されている。
比例ソレノイド405は、上記スプール404を移動させる
アクチュエータとして設けたものであり、そのプランジ
ャ406はスプール404の左側面に当接している。この比例
ソレノイド405は、プランジャ406の推力が入力電流に比
例する特性をもっている。
アクチュエータとして設けたものであり、そのプランジ
ャ406はスプール404の左側面に当接している。この比例
ソレノイド405は、プランジャ406の推力が入力電流に比
例する特性をもっている。
この図示する状態においては、出力ポート415は第2
ピストン部402によって閉塞されている。
ピストン部402によって閉塞されている。
いま比例ソレノイド405が作動されてスプール404が右
行すると、入力ポート411に供給されている油が出力ポ
ート415に流れ込み、その際出力ポート415を通過する油
の一部が前記油路414を介して油室413内に流入する。こ
の際、油室313内に流入した油はスプール404を左行させ
る方向に作用するので、この結果油室413の油圧の上昇
に伴ってスプール404が左行される。そして、スプール4
04が左行されると、出力ポート415への油の流入が断た
れるとともに、出力ポート415側よりタンクポート412側
に油がドレンされる。
行すると、入力ポート411に供給されている油が出力ポ
ート415に流れ込み、その際出力ポート415を通過する油
の一部が前記油路414を介して油室413内に流入する。こ
の際、油室313内に流入した油はスプール404を左行させ
る方向に作用するので、この結果油室413の油圧の上昇
に伴ってスプール404が左行される。そして、スプール4
04が左行されると、出力ポート415への油の流入が断た
れるとともに、出力ポート415側よりタンクポート412側
に油がドレンされる。
かくして、スプール404はプランジャ406の推力と油室
413内の油圧による力とがつり合うように作動する。
413内の油圧による力とがつり合うように作動する。
したがって、出力ポート415の油圧はソレノイド405の
駆動電流に比例することになり、コントローラ7は圧力
制御弁21〜24の各ソレノイドに加える駆動電流を適宜制
御することにより任意のクラッチ油圧を与えることがで
きる。なお、バネ407のバネ定数が小さいので、上記の
説明ではバネの作用を無視している。
駆動電流に比例することになり、コントローラ7は圧力
制御弁21〜24の各ソレノイドに加える駆動電流を適宜制
御することにより任意のクラッチ油圧を与えることがで
きる。なお、バネ407のバネ定数が小さいので、上記の
説明ではバネの作用を無視している。
以下、かかる構成の具体的作用を第8図から第10図に
示すクラッチ油圧のタイムチャート並びに第1図から第
3図に示す制御フローチャートを併せ参照して説明す
る。
示すクラッチ油圧のタイムチャート並びに第1図から第
3図に示す制御フローチャートを併せ参照して説明す
る。
なお、第2図および第3図は、本発明に係る変速機の
制御方法の一実施例を示すフローチャートである。
制御方法の一実施例を示すフローチャートである。
なお、この実施例では、フィリングタイムは実験等に
よって測定することにより各クラッチ毎に適当な値を予
め設定し、変速開始後この設定時間が経過した時点をフ
ィリング終了と認定するようにしている。
よって測定することにより各クラッチ毎に適当な値を予
め設定し、変速開始後この設定時間が経過した時点をフ
ィリング終了と認定するようにしている。
第1図に示すごとく、まずコントローラ7は、シフト
セレクタ8の出力に基づいて発進に伴なう変速を行なう
か否かを判定する。ここに、発進に伴なう変速とは、第
1図のシステムを搭載した車両が完全な停止状態から発
進する場合または、惰行走行状態から発進する場合に行
なわれる変速であり、トランスミッション3の各クラッ
チが係合されておらず、副変速機の所要のクラッチおよ
び主変速機の所要のクラッチの両クラッチを共に係合さ
せる必要がある場合をいう。
セレクタ8の出力に基づいて発進に伴なう変速を行なう
か否かを判定する。ここに、発進に伴なう変速とは、第
1図のシステムを搭載した車両が完全な停止状態から発
進する場合または、惰行走行状態から発進する場合に行
なわれる変速であり、トランスミッション3の各クラッ
チが係合されておらず、副変速機の所要のクラッチおよ
び主変速機の所要のクラッチの両クラッチを共に係合さ
せる必要がある場合をいう。
したがって、コントローラ7は、シフトセレクタ8か
らの入力信号に基づき主変速機側のクラッチおよび副変
速機側の両方の係合であるか否かを判定することによっ
て発進に伴なう変速であるかを判定することができる
(ステップ101)。
らの入力信号に基づき主変速機側のクラッチおよび副変
速機側の両方の係合であるか否かを判定することによっ
て発進に伴なう変速であるかを判定することができる
(ステップ101)。
ステップ101の判断結果がNOである場合、つまり発進
に伴なう変速でないと判断された場合には、本発明の趣
旨とは異なる通常の変速機制御ルーチン(図示せず)に
移行されて、所要の変速が実行される(ステップ10
5)。
に伴なう変速でないと判断された場合には、本発明の趣
旨とは異なる通常の変速機制御ルーチン(図示せず)に
移行されて、所要の変速が実行される(ステップ10
5)。
ステップ101の判断結果がYES、つまり両方のクラッチ
の係合である場合は、つぎに、スロットルセンサ13の入
力信号に基づき、エンジン1の目標回転数がアイドル回
転数に設定されているか否かが判断される(ステップ10
2)。同ステップ102の判断結果がNOの場合にも上記ステ
ップ101の判断結果NOの場合と同様手順は上記ステップ1
05に移行され、上記通常の変速機制御ルーチンが実行さ
れる。
の係合である場合は、つぎに、スロットルセンサ13の入
力信号に基づき、エンジン1の目標回転数がアイドル回
転数に設定されているか否かが判断される(ステップ10
2)。同ステップ102の判断結果がNOの場合にも上記ステ
ップ101の判断結果NOの場合と同様手順は上記ステップ1
05に移行され、上記通常の変速機制御ルーチンが実行さ
れる。
ここに、エンジン1の目標回転数がアイドル回転数よ
りも大きい回転数に設定されていた場合に、以下に説明
する本発明に係る制御ルーチンを実行しないのは、アク
セルペダル12が踏み込まれた状態では、トルクコンバー
タ2から入力軸2aに入力されるトルクが大となり、クラ
ッチ耐久性に悪影響を与える虞れがあることと、同ペダ
ル12が踏み込まれた状態では、オペレータは官能的に変
速ショックを感じにくいという理由によるものである。
りも大きい回転数に設定されていた場合に、以下に説明
する本発明に係る制御ルーチンを実行しないのは、アク
セルペダル12が踏み込まれた状態では、トルクコンバー
タ2から入力軸2aに入力されるトルクが大となり、クラ
ッチ耐久性に悪影響を与える虞れがあることと、同ペダ
ル12が踏み込まれた状態では、オペレータは官能的に変
速ショックを感じにくいという理由によるものである。
ステップ102の判断結果がYESである場合には、出力軸
回転センサ16の入力信号に基づいて上記車両の現在の車
速Vsが検出され、検出された車速Vsが零であるか否かが
判断される(ステップ103)。同ステップ103の判断結果
がYESの場合、つまり上記車両が現在完全に停止してい
る場合には、第2図に示す後述する第1の変速機制御サ
ブルーチンに移行される(ステップ106)。
回転センサ16の入力信号に基づいて上記車両の現在の車
速Vsが検出され、検出された車速Vsが零であるか否かが
判断される(ステップ103)。同ステップ103の判断結果
がYESの場合、つまり上記車両が現在完全に停止してい
る場合には、第2図に示す後述する第1の変速機制御サ
ブルーチンに移行される(ステップ106)。
上記ステップ106の判断結果がNO、つまり上記車両が
完全な停止状態でなくて、傾斜地等において惰行走行し
ている場合には、現在の進行方向と同方向に進行させる
ための発進変速であるか否かが判断される(ステップ10
4)。以下、説明の便宜のため、係合すべきクラッチが
クラッチL、1st、つまり前進走行させるためのクラッ
チ係合である場合を想定して説明する。この場合、上記
ステップ106で検出された車速VsがVs<0(後進走行)
である場合は、ステップ104の判断結果はNOとなり、一
方、車速VsがVs>0である場合は、ステップ104の判断
結果はYESとなり、手順は、それぞれ上記ステップ106の
第1の変速機制御サブルーチン、またはステップ107に
移行される。
完全な停止状態でなくて、傾斜地等において惰行走行し
ている場合には、現在の進行方向と同方向に進行させる
ための発進変速であるか否かが判断される(ステップ10
4)。以下、説明の便宜のため、係合すべきクラッチが
クラッチL、1st、つまり前進走行させるためのクラッ
チ係合である場合を想定して説明する。この場合、上記
ステップ106で検出された車速VsがVs<0(後進走行)
である場合は、ステップ104の判断結果はNOとなり、一
方、車速VsがVs>0である場合は、ステップ104の判断
結果はYESとなり、手順は、それぞれ上記ステップ106の
第1の変速機制御サブルーチン、またはステップ107に
移行される。
ステップ107では、現在の車速Vsの速さ|Vs|が所定値
εよりも小さいか否かが判断される。ここにεとは、ク
ラッチ1stの各回転体の相対回転数が零になった時の上
記車両の速さであり、後述する第2の変速機制御サブル
ーチンを実行するか否かを判断するためのしきい値であ
る(ステップ107)。同ステップ107の判断結果がNOの場
合には、手順は上記ステップ105の上記通常の変速機制
御ルーチンが実行される。つまり、上記車両がε以上の
速さをもって走行している場合には、通常の変速を行な
ったとしても変速ショックはそれ程生ぜず、、上記第2
の変速機制御サブルーチンの実行による顕著な効果は見
られないからである。
εよりも小さいか否かが判断される。ここにεとは、ク
ラッチ1stの各回転体の相対回転数が零になった時の上
記車両の速さであり、後述する第2の変速機制御サブル
ーチンを実行するか否かを判断するためのしきい値であ
る(ステップ107)。同ステップ107の判断結果がNOの場
合には、手順は上記ステップ105の上記通常の変速機制
御ルーチンが実行される。つまり、上記車両がε以上の
速さをもって走行している場合には、通常の変速を行な
ったとしても変速ショックはそれ程生ぜず、、上記第2
の変速機制御サブルーチンの実行による顕著な効果は見
られないからである。
一方、ステップ107の判断結果がYESの場合、つまり上
記車両の速さ|Vs|が、εよりも小さい場合には、第3図
に示す後述する第2の変速機サブルーチンに移行される
(ステップ108)。
記車両の速さ|Vs|が、εよりも小さい場合には、第3図
に示す後述する第2の変速機サブルーチンに移行される
(ステップ108)。
かくして、上記車両が完全停止状態または後進走行し
ている場合であって、発進変速(前進)を行なう場合に
は、第2図に示すフローチャートが、また同車両がわず
かに前進走行している場合であって、発進変速を行なう
場合には、第3図に示すフローチャートがそれぞれ実行
されることになる。
ている場合であって、発進変速(前進)を行なう場合に
は、第2図に示すフローチャートが、また同車両がわず
かに前進走行している場合であって、発進変速を行なう
場合には、第3図に示すフローチャートがそれぞれ実行
されることになる。
第2図に示す処理では、まず副変速機側、主変速機側
の各係合しようとするクラッチL,1stが選定される(ス
テップ201)。
の各係合しようとするクラッチL,1stが選定される(ス
テップ201)。
つぎにコントローラ7は、副変速機側の係合しようと
するクラッチLの圧力制御弁22に対して圧油を供給する
とともに内蔵タイマ(図示せず)を始動する。さらに副
変速機側の他のクラッチHの圧力制御弁に対しても圧油
を供給するとともに上記タイマと同様の内蔵タイマを始
動する(ステップ202、第8図時刻t1)。この際、コン
トローラ7はクラッチLの圧力制御弁22のソレノイドお
よびクラッチHの圧力制御弁21のソレノイドに、第8図
(a)および(b)に実線で示すような指令値パターン
をそれぞれ加える。この指令値パターンにおいては、初
め高レベルの指令を与えることにより大流量の油をクラ
ッチ入力し、その後のフィリング終了前に指令圧を低レ
ベルに下げることによりクラッチ係合初期圧を低く維持
し、変速ショックを抑えるようにしている。
するクラッチLの圧力制御弁22に対して圧油を供給する
とともに内蔵タイマ(図示せず)を始動する。さらに副
変速機側の他のクラッチHの圧力制御弁に対しても圧油
を供給するとともに上記タイマと同様の内蔵タイマを始
動する(ステップ202、第8図時刻t1)。この際、コン
トローラ7はクラッチLの圧力制御弁22のソレノイドお
よびクラッチHの圧力制御弁21のソレノイドに、第8図
(a)および(b)に実線で示すような指令値パターン
をそれぞれ加える。この指令値パターンにおいては、初
め高レベルの指令を与えることにより大流量の油をクラ
ッチ入力し、その後のフィリング終了前に指令圧を低レ
ベルに下げることによりクラッチ係合初期圧を低く維持
し、変速ショックを抑えるようにしている。
この実施例では、クラッチHのフィリングタイム設定
時間は、係合しようとするクラッチLのフィリングタイ
ム設定時間よりも短かく設定されているものとする(周
知のようにフィリングタイムは、クラッチパックの容積
で決定される)。したがって、まず、内蔵タイマによっ
てクラッチHのフィリングタイム用に設定した所定の時
間(<T1)が経過したか否かが判断され(ステップ20
3)、この経過時点において同クラッチHに対する油圧
の漸増を所定のパターンで開始する(ステップ204、第
8図(b)参照)。
時間は、係合しようとするクラッチLのフィリングタイ
ム設定時間よりも短かく設定されているものとする(周
知のようにフィリングタイムは、クラッチパックの容積
で決定される)。したがって、まず、内蔵タイマによっ
てクラッチHのフィリングタイム用に設定した所定の時
間(<T1)が経過したか否かが判断され(ステップ20
3)、この経過時点において同クラッチHに対する油圧
の漸増を所定のパターンで開始する(ステップ204、第
8図(b)参照)。
つぎに、内蔵タイマによって係合しようとするクラッ
チLのフィリングタイム用に設定した所定の時間T1が経
過したか否かが判断され(ステップ205)、この経過時
点t2(第8図参照)において係合しようとする同クラッ
チLに対する油圧の漸増を所定のパターンで開始する
(ステップ206、第8図(a)参照)と同時に、主変速
機側の係合しようとするクラッチ1stに対して圧油供給
を開始し(ステップ207、第8図(c)参照)、さらに
内蔵タイマを始動する。なお、コントローラ7は、この
クラッチ1stに対する油圧制御の際にも第8図(c)に
示すごとく、前述と同様な指令値パターンを与えるよう
にする。
チLのフィリングタイム用に設定した所定の時間T1が経
過したか否かが判断され(ステップ205)、この経過時
点t2(第8図参照)において係合しようとする同クラッ
チLに対する油圧の漸増を所定のパターンで開始する
(ステップ206、第8図(a)参照)と同時に、主変速
機側の係合しようとするクラッチ1stに対して圧油供給
を開始し(ステップ207、第8図(c)参照)、さらに
内蔵タイマを始動する。なお、コントローラ7は、この
クラッチ1stに対する油圧制御の際にも第8図(c)に
示すごとく、前述と同様な指令値パターンを与えるよう
にする。
ここに、ステップ207でクラッチ1stに対して圧油が供
給されると同時に、同クラッチ1stの両回転体の相対回
転数ωC1が零になったか否かが逐次判断される。ここに
相対回転数ωC1は、中間軸回転センサ15および出力軸回
転センサ16の各検出信号並びに、主変速機における1st
クラッチの各回転体側の減速比に基づいて容易に求める
ことができる(ステップ208)。やがて相対回転数ωC1
が零になると図示していないタイマがスタートする(ス
テップ209)。
給されると同時に、同クラッチ1stの両回転体の相対回
転数ωC1が零になったか否かが逐次判断される。ここに
相対回転数ωC1は、中間軸回転センサ15および出力軸回
転センサ16の各検出信号並びに、主変速機における1st
クラッチの各回転体側の減速比に基づいて容易に求める
ことができる(ステップ208)。やがて相対回転数ωC1
が零になると図示していないタイマがスタートする(ス
テップ209)。
この後、コントローラ7は、クラッチ1stに対して設
定した所定の時間T2が経過すると(ステップ210)、前
記同様この経過時点t3においてクラッチ1stに対する油
圧のビルドアップを所定のパターンで開始するようにす
る(ステップ211、第8図(c)参照)。
定した所定の時間T2が経過すると(ステップ210)、前
記同様この経過時点t3においてクラッチ1stに対する油
圧のビルドアップを所定のパターンで開始するようにす
る(ステップ211、第8図(c)参照)。
なお、第8図において破線は、実際のクラッチ油圧を
示すものである。
示すものである。
こうして主変速機側の係合しようとするクラッチ1st
の油圧が漸増し始めた時点(フィリングタイム終了時点
t3)以降において、上記ステップ209でスタートされた
タイマが設定時間T0を経過したかが判断される。設定時
間T0は、第8図に示すように経過時点tOFFが、クラッチ
1stのフィリングタイム終了時点t3以後の時点であっ
て、同クラッチ1stのクラッチ係合終了時点t4(クラッ
チ設定圧の1/2程度の圧力になる時点)以前の時点にな
るように予設定されたものである。
の油圧が漸増し始めた時点(フィリングタイム終了時点
t3)以降において、上記ステップ209でスタートされた
タイマが設定時間T0を経過したかが判断される。設定時
間T0は、第8図に示すように経過時点tOFFが、クラッチ
1stのフィリングタイム終了時点t3以後の時点であっ
て、同クラッチ1stのクラッチ係合終了時点t4(クラッ
チ設定圧の1/2程度の圧力になる時点)以前の時点にな
るように予設定されたものである。
しかして設定時間T0が経過すると(ステップ212)、
経過時点tOFFにおいて副変速機側の係合しようとするク
ラッチLとは異なるクラッチHの圧力制御弁21に対して
クラッチHの油圧を零にするための駆動指令信号を出力
する。すなわち、圧力制御弁21のスプール404をクラッ
チHシリンダが縮退する方向に移動させてクラッチHに
供給された圧油をドレインし、クラッチHの油圧が零
(クラッチ解放状態)になるようにする(ステップ21
3、第8図(b)参照)。やがて時刻t4において主変速
機側の係合しようとするクラッチ1stが係合され(副変
速機側の係合しようとするクラッチLはすでに係合され
ている)、発進変速が終了する。
経過時点tOFFにおいて副変速機側の係合しようとするク
ラッチLとは異なるクラッチHの圧力制御弁21に対して
クラッチHの油圧を零にするための駆動指令信号を出力
する。すなわち、圧力制御弁21のスプール404をクラッ
チHシリンダが縮退する方向に移動させてクラッチHに
供給された圧油をドレインし、クラッチHの油圧が零
(クラッチ解放状態)になるようにする(ステップ21
3、第8図(b)参照)。やがて時刻t4において主変速
機側の係合しようとするクラッチ1stが係合され(副変
速機側の係合しようとするクラッチLはすでに係合され
ている)、発進変速が終了する。
ここで、第12図、第15図のタイムチャートを併せ参照
して、上記第1の変速機制御サブルーチンの作用をより
詳細に説明するとともに同サブルーチンの実行による効
果に及ぶ。
して、上記第1の変速機制御サブルーチンの作用をより
詳細に説明するとともに同サブルーチンの実行による効
果に及ぶ。
第12図(a),(b),(c),(d),(e),
(f)および(g)は、それぞれ上記第1の変速機制御
サブルーチンの処理の実行に伴なう入力軸回転数ωi、
中間軸回転数ωm、出力軸ωo、クラッチL相対回転数
ωCL、クラッチH相対回転数ωCH、クラッチ1st相対回
転数ωC1および出力軸トルクTのタイムチャートを一覧
する。
(f)および(g)は、それぞれ上記第1の変速機制御
サブルーチンの処理の実行に伴なう入力軸回転数ωi、
中間軸回転数ωm、出力軸ωo、クラッチL相対回転数
ωCL、クラッチH相対回転数ωCH、クラッチ1st相対回
転数ωC1および出力軸トルクTのタイムチャートを一覧
する。
一方、第15図(a),(b),(c),(d),
(e)および(f)は、クラッチHの圧力制御弁21に対
して第8図(b)に示す指令値パターンを与えず(クラ
ッチHの油圧零のままで)、係合しようとするクラッチ
L、クラッチ1stの各制御弁に対してのみ同図(a),
(c)に示す指令値パターンを与えた場合における入力
軸回転数ωi、中間軸回転数ωm、出力軸回転数ωo、
クラッチL相対回転数ωCL、クラッチ1st相対回転数ω
C1および出力軸トルクTのタイムチャートをそれぞれ示
す。
(e)および(f)は、クラッチHの圧力制御弁21に対
して第8図(b)に示す指令値パターンを与えず(クラ
ッチHの油圧零のままで)、係合しようとするクラッチ
L、クラッチ1stの各制御弁に対してのみ同図(a),
(c)に示す指令値パターンを与えた場合における入力
軸回転数ωi、中間軸回転数ωm、出力軸回転数ωo、
クラッチL相対回転数ωCL、クラッチ1st相対回転数ω
C1および出力軸トルクTのタイムチャートをそれぞれ示
す。
なお、この実施例では、各クラッチの係合制御開始前
(発進変速開始前)の時点では、第12図(a)のAまた
は第15図(a)のBに示すごとく入力軸2aはトルクコン
バータ2から入力されるトルクによって所定の回転数で
連れ回っていて、かつ中間軸15aにはこれによる連れ回
りトルクが伝達しておらず、第12図(b)のCまたは第
15図(b)のDに示すごとくその回転数ωmは零である
場合を想定している。
(発進変速開始前)の時点では、第12図(a)のAまた
は第15図(a)のBに示すごとく入力軸2aはトルクコン
バータ2から入力されるトルクによって所定の回転数で
連れ回っていて、かつ中間軸15aにはこれによる連れ回
りトルクが伝達しておらず、第12図(b)のCまたは第
15図(b)のDに示すごとくその回転数ωmは零である
場合を想定している。
やがて、時刻t2においてクラッチLおよびクラッチH
の両方の油圧が漸増し始めると、同図(a)の矢印Eに
示すようにこれら両クラッチL,Hのクラッチトルクによ
って入力軸2aの回転数ωiは急激に減少し、両クラッチ
L,Hの係合終了時点tCH、(クラッチLは時刻tCLにて係
合終了(同図(d)参照)、クラッチHは時刻tCH(>t
CL)にて係合終了(同図(c)参照))において零にな
る。一方、中間軸回転数ωmも、同図(b)の矢印Fに
示すように両クラッチL,Hの油圧漸増開始(時刻t2)と
ともに上昇を開始するが、上記するように入力軸回転数
ωiが急激に減少するのに伴ない、その最大回転数もそ
れ程高くならずなだらかなカーブを描いて両クラッチL,
Hの係合終了前であって、クラッチ1stのフィリングタイ
ム終了時点t3以前において零になる。
の両方の油圧が漸増し始めると、同図(a)の矢印Eに
示すようにこれら両クラッチL,Hのクラッチトルクによ
って入力軸2aの回転数ωiは急激に減少し、両クラッチ
L,Hの係合終了時点tCH、(クラッチLは時刻tCLにて係
合終了(同図(d)参照)、クラッチHは時刻tCH(>t
CL)にて係合終了(同図(c)参照))において零にな
る。一方、中間軸回転数ωmも、同図(b)の矢印Fに
示すように両クラッチL,Hの油圧漸増開始(時刻t2)と
ともに上昇を開始するが、上記するように入力軸回転数
ωiが急激に減少するのに伴ない、その最大回転数もそ
れ程高くならずなだらかなカーブを描いて両クラッチL,
Hの係合終了前であって、クラッチ1stのフィリングタイ
ム終了時点t3以前において零になる。
したがって、クラッチ1stの相対回転数ωC1も同図
(f)の矢印Gに示すように上記中間軸回転数ωmと同
様のなだらかなカーブを描いてクラッチ1stのフィリン
グタイム終了時点t3以前には零になることとなる。
(f)の矢印Gに示すように上記中間軸回転数ωmと同
様のなだらかなカーブを描いてクラッチ1stのフィリン
グタイム終了時点t3以前には零になることとなる。
このようにクラッチ1stの相対回転数ωC1はフィリン
グタイム終了時点t3以前において、零になり、以後クラ
ッチ1stの油圧が漸増している間、クラッチ1stの両回転
体間で急激なトルクの伝達は行なわれない。このため、
やがて係合すべきでないクラッチHを解放状態にして、
クラッチ1stが係合を終了した時点においては、同図
(g)のJに示すように出力軸3aにおいて急激なトルク
変動は発生しない。すなわち、出力軸トルクTはなだら
かな上昇カーブを描くこととなり、オペレータに不快な
ショックを与えることがない。しかして、同図(c)の
矢印Iに示すように上記車両はスムーズに発進すること
となる。
グタイム終了時点t3以前において、零になり、以後クラ
ッチ1stの油圧が漸増している間、クラッチ1stの両回転
体間で急激なトルクの伝達は行なわれない。このため、
やがて係合すべきでないクラッチHを解放状態にして、
クラッチ1stが係合を終了した時点においては、同図
(g)のJに示すように出力軸3aにおいて急激なトルク
変動は発生しない。すなわち、出力軸トルクTはなだら
かな上昇カーブを描くこととなり、オペレータに不快な
ショックを与えることがない。しかして、同図(c)の
矢印Iに示すように上記車両はスムーズに発進すること
となる。
これに対して、クラッチL、クラッチ1stの圧力制御
弁のみに第8図(a),(c)に示す指令値パターンを
与え、両クラッチL,1stの係合制御を行なった場合に
は、時刻t2においてクラッチLの油圧が漸増し始める
と、第15図(a)の矢印E′に示すようにクラッチLの
クラッチトルクによって入力軸2aの回転数ωiは減少す
るものの、一のクラッチの係合負荷による入力軸2aの回
転エネルギーの吸収であるため、クラッチLの係合終了
時点tCL(同図(d)参照)において入力軸回転数ωi
を零まで下降させるに至らない。以後、入力軸回転数ω
iは、同図(a)の矢印E″に示すようにクラッチ1st
のフィリングタイム終了時点t3を超えても依然高回転を
保ったままで下降していくこととなる。
弁のみに第8図(a),(c)に示す指令値パターンを
与え、両クラッチL,1stの係合制御を行なった場合に
は、時刻t2においてクラッチLの油圧が漸増し始める
と、第15図(a)の矢印E′に示すようにクラッチLの
クラッチトルクによって入力軸2aの回転数ωiは減少す
るものの、一のクラッチの係合負荷による入力軸2aの回
転エネルギーの吸収であるため、クラッチLの係合終了
時点tCL(同図(d)参照)において入力軸回転数ωi
を零まで下降させるに至らない。以後、入力軸回転数ω
iは、同図(a)の矢印E″に示すようにクラッチ1st
のフィリングタイム終了時点t3を超えても依然高回転を
保ったままで下降していくこととなる。
一方、中間軸回転数ωmも、同図(b)の矢印F′に
示すようにクラッチLの油圧漸増開始(時刻t2)ととも
に上昇を開始するが、上記するように入力軸回転数ωi
は急激に減少しないので、その回転数ωmは急激に上昇
して、クラッチ1stのフィリングタイム終了時点t3にお
いて高回転を維持する状態となる。以後、回転数ω
mは、矢印F″に示すようにクラッチ1stの油圧の漸増
とともに下降をするものの、依然高回転を維持すること
となる。
示すようにクラッチLの油圧漸増開始(時刻t2)ととも
に上昇を開始するが、上記するように入力軸回転数ωi
は急激に減少しないので、その回転数ωmは急激に上昇
して、クラッチ1stのフィリングタイム終了時点t3にお
いて高回転を維持する状態となる。以後、回転数ω
mは、矢印F″に示すようにクラッチ1stの油圧の漸増
とともに下降をするものの、依然高回転を維持すること
となる。
したがって、クラッチ1stの相対回転数ωC1も同図
(e)の矢印G′に示すように上記中間回転数ωmと同
様の急峻なカーブを描いて上昇することになり、クラッ
チ1stのフィリングタイム終了時点t3以後になっても高
回転を維持しつつ下降を続け、クラッチ1stの係合終了
時点t4になって零になることとなる。
(e)の矢印G′に示すように上記中間回転数ωmと同
様の急峻なカーブを描いて上昇することになり、クラッ
チ1stのフィリングタイム終了時点t3以後になっても高
回転を維持しつつ下降を続け、クラッチ1stの係合終了
時点t4になって零になることとなる。
このようにクラッチ1stの相対回転数ωC1は、フィリ
ングタイム終了時点t3になっても零にならないので、以
後クラッチ1stの油圧が漸増している間、クラッチ1stの
両回転体間で急激なトルクの伝達が行なわれることとな
る。このため、やがてクラッチ1stが係合を終了した時
点t4において、同図(f)のJ′に示すように急激なト
ルク変動が発生してオペレータに不快なショックを与え
るとともに、同図(c)のI′に示すごとく上記車両は
車体のショックを発生しつつ発進することになる。
ングタイム終了時点t3になっても零にならないので、以
後クラッチ1stの油圧が漸増している間、クラッチ1stの
両回転体間で急激なトルクの伝達が行なわれることとな
る。このため、やがてクラッチ1stが係合を終了した時
点t4において、同図(f)のJ′に示すように急激なト
ルク変動が発生してオペレータに不快なショックを与え
るとともに、同図(c)のI′に示すごとく上記車両は
車体のショックを発生しつつ発進することになる。
以上説明したように、第2図の第1の変速機制御リブ
ルーチンを実行して、副変速機側の係合しようとするク
ラッチLのみならず他のクラッチHに対しても圧油の供
給を開始し、その後、主変速機側の係合しようとするク
ラッチ1stに対して係合制御の実行を開始して、クラッ
チHの解放をクラッチ1stのフィリングタイム終了時点t
3以後であって同クラッチ1stの係合終了時点t4以前に行
なった場合には、クラッチ1stの相対回転数ωC1が同ク
ラッチ1stのフィリングタイム終了時点t3以前において
零になり、その後相対回転数ωC1は零になったままでク
ラッチ1stが係合されるので、従来の技術に比較して変
速ショックを伴なわない発進が実現されるという効果が
得られる。
ルーチンを実行して、副変速機側の係合しようとするク
ラッチLのみならず他のクラッチHに対しても圧油の供
給を開始し、その後、主変速機側の係合しようとするク
ラッチ1stに対して係合制御の実行を開始して、クラッ
チHの解放をクラッチ1stのフィリングタイム終了時点t
3以後であって同クラッチ1stの係合終了時点t4以前に行
なった場合には、クラッチ1stの相対回転数ωC1が同ク
ラッチ1stのフィリングタイム終了時点t3以前において
零になり、その後相対回転数ωC1は零になったままでク
ラッチ1stが係合されるので、従来の技術に比較して変
速ショックを伴なわない発進が実現されるという効果が
得られる。
なお、実施例では、主変速機側の係合しようとするク
ラッチ1stについての圧油供給の開始を副変速機側の係
合しようとするクラッチLのフィリングタイム終了時点
t2から行なうようにしているが、これに限定されること
なくクラッチHのフィリングタイム終了時点から行なう
ようにしてもよく、またフィリングタイム終了時点から
開始することなく、別途タイマ等を設け、副変速機側の
クラッチに圧油が供給されてから所定時間が経過したと
きをもってクラッチ1stのクラッチに対して圧油を供給
し始める実施も可能である。さらに、副変速機側のクラ
ッチL,Hと主変速機側のクラッチ1stに対して同時に圧油
供給を開始する実施もまた可能である。
ラッチ1stについての圧油供給の開始を副変速機側の係
合しようとするクラッチLのフィリングタイム終了時点
t2から行なうようにしているが、これに限定されること
なくクラッチHのフィリングタイム終了時点から行なう
ようにしてもよく、またフィリングタイム終了時点から
開始することなく、別途タイマ等を設け、副変速機側の
クラッチに圧油が供給されてから所定時間が経過したと
きをもってクラッチ1stのクラッチに対して圧油を供給
し始める実施も可能である。さらに、副変速機側のクラ
ッチL,Hと主変速機側のクラッチ1stに対して同時に圧油
供給を開始する実施もまた可能である。
要は、主変速機側のクラッチ1stのフィリングタイム
終了時点t3以前において副変速機側のクラッチHの油圧
がすでに漸増し始めるような圧油供給の開始のタイミン
グであればよい。
終了時点t3以前において副変速機側のクラッチHの油圧
がすでに漸増し始めるような圧油供給の開始のタイミン
グであればよい。
また実施例では、副変速機側の係合すべきではないク
ラッチHの油圧を零にする圧力制御弁21の制御を、主変
速機側の係合しようとするクラッチ1stの相対回転数ω
C1が零になった時点t0から所定時間T0が経過した時点t
OFFにおいて行なうようにして時間管理をしている。こ
の時間管理は、クラッチ1stの相対回転数ωC1が零にな
った時点でクラッチHの油圧を零にした場合(クラッチ
H解放状態)には、再び相対回転数ωC1が零から上昇す
る虞れがあるために行なうものであるが、これに限定さ
れることなく、時間管理は、クラッチ1stのフィリング
タイム終了時点t3または、クラッチ1stの圧油供給開始
時点t2を起点として行なう実施もまた可能である。
ラッチHの油圧を零にする圧力制御弁21の制御を、主変
速機側の係合しようとするクラッチ1stの相対回転数ω
C1が零になった時点t0から所定時間T0が経過した時点t
OFFにおいて行なうようにして時間管理をしている。こ
の時間管理は、クラッチ1stの相対回転数ωC1が零にな
った時点でクラッチHの油圧を零にした場合(クラッチ
H解放状態)には、再び相対回転数ωC1が零から上昇す
る虞れがあるために行なうものであるが、これに限定さ
れることなく、時間管理は、クラッチ1stのフィリング
タイム終了時点t3または、クラッチ1stの圧油供給開始
時点t2を起点として行なう実施もまた可能である。
なお第8図では、クラッチHの油圧が零になる時点t
OFFが、クラッチ1stの係合終了時点t4より手前になって
いるが、これら各時点tOFF、t4を一致させるよう時間管
理を行なうことでより顕著な変速ショック低減の効果が
期待できる。
OFFが、クラッチ1stの係合終了時点t4より手前になって
いるが、これら各時点tOFF、t4を一致させるよう時間管
理を行なうことでより顕著な変速ショック低減の効果が
期待できる。
さらに実施例では、副変速機側の両クラッチL,Hにつ
いての圧油供給の開始を同時に行なうようにしている
が、エンジン回転数が低い場合(アイドリング回転数)
には、ポンプ10の容量によっては、フィリングタイムが
長期化する等の不都合が生じる場合も有り得る。そこで
第9図に示すように副変速機側の両クラッチL,Hに圧油
を供給し始めるタイミングをずらす制御を行ないポンプ
容量不足を補ぎなうようにしてもよい。
いての圧油供給の開始を同時に行なうようにしている
が、エンジン回転数が低い場合(アイドリング回転数)
には、ポンプ10の容量によっては、フィリングタイムが
長期化する等の不都合が生じる場合も有り得る。そこで
第9図に示すように副変速機側の両クラッチL,Hに圧油
を供給し始めるタイミングをずらす制御を行ないポンプ
容量不足を補ぎなうようにしてもよい。
同図に対応するフローチャートは、図示していない
が、概ね以下のような手順で行なわれる。
が、概ね以下のような手順で行なわれる。
(1)すなわち、まず、副変速機側の係合しようとする
クラッチLの圧力制御弁22に対して時刻t′1において
圧油を供給するとともに内蔵タイマを始動する。
クラッチLの圧力制御弁22に対して時刻t′1において
圧油を供給するとともに内蔵タイマを始動する。
(2)つぎに内蔵タイマによってクラッチLのフィリン
グタイム用に設定した所定の時間T′1が経過したか否
かが判断され、この経過時点t′2において同クラッチ
Lに対する油圧の漸増を開始し、以後所定のパターンで
油圧を漸増していく。これと同時に副変速機側の他のク
ラッチHの圧力制御弁21に対して圧油を供給し始め、内
蔵タイマを始動する。
グタイム用に設定した所定の時間T′1が経過したか否
かが判断され、この経過時点t′2において同クラッチ
Lに対する油圧の漸増を開始し、以後所定のパターンで
油圧を漸増していく。これと同時に副変速機側の他のク
ラッチHの圧力制御弁21に対して圧油を供給し始め、内
蔵タイマを始動する。
(3)つぎに内蔵タイマによってクラッチHのフィリン
グタイム用に設定した所定の時間T′2が経過したか否
かが判断され、この経過時点t′3において、同クラッ
チHに対する油圧の漸増を開始し、以後所定のパターン
で油圧を漸増していく。これと同時に主変速機側の係合
しようとするクラッチ1stの圧力制御弁23に対して圧油
を供給し始め、内蔵タイマを始動する。
グタイム用に設定した所定の時間T′2が経過したか否
かが判断され、この経過時点t′3において、同クラッ
チHに対する油圧の漸増を開始し、以後所定のパターン
で油圧を漸増していく。これと同時に主変速機側の係合
しようとするクラッチ1stの圧力制御弁23に対して圧油
を供給し始め、内蔵タイマを始動する。
(4)以後、副変速機側のクラッチHの油圧は、上記所
定のパターンに応じたビルドアップ率で漸増していく
が、たとえば、クラッチ1stの相対回転数ωC1が零にな
った時点t′0を始点として時間管理を行なう。
定のパターンに応じたビルドアップ率で漸増していく
が、たとえば、クラッチ1stの相対回転数ωC1が零にな
った時点t′0を始点として時間管理を行なう。
(5)つぎに内蔵タイマによってクラッチ1stのフィリ
ングタイム用に設定した所定の時間T′3が経過したか
否かが判断され、この経過時点t′4において同クラッ
チ1stに対する油圧の漸増を開始し、以後所定のパター
ンで油圧を漸増していく。
ングタイム用に設定した所定の時間T′3が経過したか
否かが判断され、この経過時点t′4において同クラッ
チ1stに対する油圧の漸増を開始し、以後所定のパター
ンで油圧を漸増していく。
上記時間管理にともない所定時間T′0が経過した時
点t′OFFにおいてクラッチHの油圧を零にする圧力制
御弁21の制御が実行される。
点t′OFFにおいてクラッチHの油圧を零にする圧力制
御弁21の制御が実行される。
(6)やがて(またはほぼ同時に)主変速機側の係合し
ようとするクラッチ1stの係合が終了(副変速機側の係
合しようとするクラッチLはすでに係合を終了してい
る)して、発進変速が終了する。
ようとするクラッチ1stの係合が終了(副変速機側の係
合しようとするクラッチLはすでに係合を終了してい
る)して、発進変速が終了する。
第13図(a),(b),(c),(d),(e),
(f)および(g)は、上記(1)〜(6)の処理の実
行に伴なう入力軸回転数ωi、中間軸回転数ωm、出力
軸回転数ωo、クラッチL相対回転数ωCL、クラッチH
相対回転数ωCH、クラッチ1st相対回転数ωC1および出
力軸トルクTのタイムチャートをそれぞれ示す。同図に
おいて符号A1,C1,E1,F1,I1,J1はそれぞれ上記第12図の
A,C,E,I,Jと同態様の変化をする部分であることを意味
する符号である。
(f)および(g)は、上記(1)〜(6)の処理の実
行に伴なう入力軸回転数ωi、中間軸回転数ωm、出力
軸回転数ωo、クラッチL相対回転数ωCL、クラッチH
相対回転数ωCH、クラッチ1st相対回転数ωC1および出
力軸トルクTのタイムチャートをそれぞれ示す。同図に
おいて符号A1,C1,E1,F1,I1,J1はそれぞれ上記第12図の
A,C,E,I,Jと同態様の変化をする部分であることを意味
する符号である。
すなわち、要部を説明するに、時刻t′2以降クラッ
チLの油圧が漸増し始め、その後クラッチHの油圧も漸
増し始めると入力軸2aの回転数ωiは急激に減少し、両
クラッチL,Hの係合終了時点tCHにおいて零になる(同図
(a),矢印E1参照)。一方、中間軸回転数ωmもクラ
ッチLの油圧漸増開始(時刻t2)以降上昇を開始する
が、入力軸回転数ωiの急激な減少に伴ない、クラッチ
1stのフィリングタイム終了時点t′4前に零になる
(同図(b)、矢印F1参照)。
チLの油圧が漸増し始め、その後クラッチHの油圧も漸
増し始めると入力軸2aの回転数ωiは急激に減少し、両
クラッチL,Hの係合終了時点tCHにおいて零になる(同図
(a),矢印E1参照)。一方、中間軸回転数ωmもクラ
ッチLの油圧漸増開始(時刻t2)以降上昇を開始する
が、入力軸回転数ωiの急激な減少に伴ない、クラッチ
1stのフィリングタイム終了時点t′4前に零になる
(同図(b)、矢印F1参照)。
したがって、クラッチ1stの相対回転数ωC1も上記中
間軸回転数ωmと同様のカーブを描いてクラッチ1stの
フィリングタイム終了時点t′4前には零になることと
なる(同図(f)、矢印G1参照)。
間軸回転数ωmと同様のカーブを描いてクラッチ1stの
フィリングタイム終了時点t′4前には零になることと
なる(同図(f)、矢印G1参照)。
このように、クラッチ1stの相対回転数ωC1は、その
フィリングタイム終了時点t′4以前において零にな
り、以後クラッチ1stの油圧が漸増している間、クラッ
チ1stの両回転体間で急激なトルクの伝達は行なわれな
い。このため、やがて係合すべきでないクラッチHを解
放状態にして、クラッチ1stが係合を終了した時点にお
いては、出力軸3aにおいて急激なトルク変動は発生しな
い。すなわち、出力軸トルクTはなだらかな上昇カーブ
を描くこととなりオペレータに不快な変速ショックを与
えることがない(同図(g)、J1参照)。しかして上記
車両はスムーズに発進する(同図(c)、I1参照)。
フィリングタイム終了時点t′4以前において零にな
り、以後クラッチ1stの油圧が漸増している間、クラッ
チ1stの両回転体間で急激なトルクの伝達は行なわれな
い。このため、やがて係合すべきでないクラッチHを解
放状態にして、クラッチ1stが係合を終了した時点にお
いては、出力軸3aにおいて急激なトルク変動は発生しな
い。すなわち、出力軸トルクTはなだらかな上昇カーブ
を描くこととなりオペレータに不快な変速ショックを与
えることがない(同図(g)、J1参照)。しかして上記
車両はスムーズに発進する(同図(c)、I1参照)。
このように、上記(1)〜(6)の処理手順を実行し
た実施例においても、前記第1の変速機制御サブルーチ
ンの処理の実行と同様に、オペレータに与える変速ショ
ックによる不快感と車両に与える機械的衝撃(特に動力
伝達系)との防止を図ることができるという効果が得ら
れる。
た実施例においても、前記第1の変速機制御サブルーチ
ンの処理の実行と同様に、オペレータに与える変速ショ
ックによる不快感と車両に与える機械的衝撃(特に動力
伝達系)との防止を図ることができるという効果が得ら
れる。
以下、第1図のフローチャートのステップ108におい
て第2の変速機制御サブルーチンの実行が指示された場
合について説明する。
て第2の変速機制御サブルーチンの実行が指示された場
合について説明する。
第3図に示す処理では、まず副変速機側、主変速機側
の各係合しようとするクラッチL,1stが選定される。
の各係合しようとするクラッチL,1stが選定される。
以下、この第2の変速機制御サブルーチンでは、クラ
ッチLに第9図(a)に示す指令値パターンを、クラッ
チ1stに同図(c)に示す指令値パターンを、クラッチ
Hには、第10図(a)に示す指令値パターンを与えるも
のとする(ステップ301)。
ッチLに第9図(a)に示す指令値パターンを、クラッ
チ1stに同図(c)に示す指令値パターンを、クラッチ
Hには、第10図(a)に示す指令値パターンを与えるも
のとする(ステップ301)。
つぎにコントローラ7は、副変速機側の係合しようと
するクラッチLの圧力制御弁22に対して圧油を供給する
とともに内蔵タイマを始動する(ステップ302、第9図
時刻t′1)。
するクラッチLの圧力制御弁22に対して圧油を供給する
とともに内蔵タイマを始動する(ステップ302、第9図
時刻t′1)。
つぎに、内蔵タイマによって係合しようとするクラッ
チLのフィリングタイム用に設定した所定の時間T′1
が経過したか否かが判断され(ステップ303)、この経
過時点t′2(第9図参照)において同クラッチLに対
する油圧の漸増を開始し、以後所定のパターンで油圧を
漸増していく(ステップ304、第9図(a)参照)。ク
ラッチLに対する油圧の漸増開始と同時に副変速機側の
係合しようとするクラッチLとは異なる他のクラッチH
の圧力制御弁21に対しても圧油を供給するとともに内蔵
タイマを始動する(ステップ305、第10図(a)参
照)。
チLのフィリングタイム用に設定した所定の時間T′1
が経過したか否かが判断され(ステップ303)、この経
過時点t′2(第9図参照)において同クラッチLに対
する油圧の漸増を開始し、以後所定のパターンで油圧を
漸増していく(ステップ304、第9図(a)参照)。ク
ラッチLに対する油圧の漸増開始と同時に副変速機側の
係合しようとするクラッチLとは異なる他のクラッチH
の圧力制御弁21に対しても圧油を供給するとともに内蔵
タイマを始動する(ステップ305、第10図(a)参
照)。
つぎに内蔵タイマによってクラッチHのフィリングタ
イム用に設定した所定の時間T′2が経過したか否かが
判断され(ステップ306)、この経過時点t′3(第9
図参照)において同クラッチHに対する油圧の漸増を開
始するわけであるが、ここで、クラッチ1stのフィリン
グタイム終了時点においてクラッチ回転数ωC1を零にす
るための指令値パターン(圧力制御弁21に対する指令
値)を後述するメモリから読み出す処理が実行される。
イム用に設定した所定の時間T′2が経過したか否かが
判断され(ステップ306)、この経過時点t′3(第9
図参照)において同クラッチHに対する油圧の漸増を開
始するわけであるが、ここで、クラッチ1stのフィリン
グタイム終了時点においてクラッチ回転数ωC1を零にす
るための指令値パターン(圧力制御弁21に対する指令
値)を後述するメモリから読み出す処理が実行される。
すなわち、現在の時刻t′3における上記相対回転数
ωC1の大きさによっては、一律な油圧増加率でクラッチ
Hの油圧を漸増した場合には、クラッチ1stの相対回転
数ωC1をクラッチ1stのフィリングタイム終了時点にお
いて零にすることはできないことがある。つまり、クラ
ッチ1stのフィリングタイム終了時にクラッチ1stの相対
回転数ωC1を零にするには現在の時刻t3における相対回
転数ωC1の大きさに応じて油圧増加率を可変する必要が
ある。定性的には、現在相対回転数ωC1が大きい場合
(車速Vsが小さい場合)には、迅速にクラッチHの油圧
を漸増させて、入力軸2aの回転エネルギーを吸収する必
要があり、また現在の相対回転数ωC1が小さい場合には
迅速にクラッチHの油圧を漸増せずとも、入力軸2aの回
転エネルギーを吸収することができる。しかして、コン
トローラ7の図示していないメモリには、現在の時刻t3
におけるクラッチ1stの相対回転数ωC1が大きくなる
程、その油圧増加率が大きくなる(第10図(a)矢印K
参照)指令値パターンM…が、また同相対回転数ωC1が
小さくなる程、その油圧増加率が小さくなる(第10図
(a)、矢印L参照)指令値パターンNが、現在の時刻
t′3におけるクラッチ1stの相対回転数ωC1の大きさ
に各対応して記憶、格納されている。
ωC1の大きさによっては、一律な油圧増加率でクラッチ
Hの油圧を漸増した場合には、クラッチ1stの相対回転
数ωC1をクラッチ1stのフィリングタイム終了時点にお
いて零にすることはできないことがある。つまり、クラ
ッチ1stのフィリングタイム終了時にクラッチ1stの相対
回転数ωC1を零にするには現在の時刻t3における相対回
転数ωC1の大きさに応じて油圧増加率を可変する必要が
ある。定性的には、現在相対回転数ωC1が大きい場合
(車速Vsが小さい場合)には、迅速にクラッチHの油圧
を漸増させて、入力軸2aの回転エネルギーを吸収する必
要があり、また現在の相対回転数ωC1が小さい場合には
迅速にクラッチHの油圧を漸増せずとも、入力軸2aの回
転エネルギーを吸収することができる。しかして、コン
トローラ7の図示していないメモリには、現在の時刻t3
におけるクラッチ1stの相対回転数ωC1が大きくなる
程、その油圧増加率が大きくなる(第10図(a)矢印K
参照)指令値パターンM…が、また同相対回転数ωC1が
小さくなる程、その油圧増加率が小さくなる(第10図
(a)、矢印L参照)指令値パターンNが、現在の時刻
t′3におけるクラッチ1stの相対回転数ωC1の大きさ
に各対応して記憶、格納されている。
一方、現在の時刻t′3におけるクラッチの1stの相
対回転数ωC1は前記するように、中間軸回転センサ15お
よび出力軸回転センサ16の各検出値に基づいて求めるこ
とができ、こうして得られた相対回転数ωC1に対応する
指令値パターンが上記メモリから読み出され(ステップ
307)、この読み出された指令値パターンに従い時刻
t′3以降クラッチHの油圧の漸増を開始する(ステッ
プ308)。一方、この時点t′3においてクラッチ1stに
対して圧油供給が開始され、さらに内蔵タイマを始動す
る(ステップ309、第9図(c)参照)。
対回転数ωC1は前記するように、中間軸回転センサ15お
よび出力軸回転センサ16の各検出値に基づいて求めるこ
とができ、こうして得られた相対回転数ωC1に対応する
指令値パターンが上記メモリから読み出され(ステップ
307)、この読み出された指令値パターンに従い時刻
t′3以降クラッチHの油圧の漸増を開始する(ステッ
プ308)。一方、この時点t′3においてクラッチ1stに
対して圧油供給が開始され、さらに内蔵タイマを始動す
る(ステップ309、第9図(c)参照)。
つぎに内蔵タイマによってクラッチ1stのフィリング
タイム用に設定した所定のT′3が経過したか否かが判
断され(ステップ310)、この経過時点t′4において
同クラッチ1stに対する漸増を開始し、以後所定のパタ
ーンで油圧を漸増していく(ステップ311、第9図
(c)参照)。そして、この時点t′4において図示し
ていないタイマがスタートし(ステップ312)、タイマ
の設定時間T4が経過した時点t′OFFにおいて(ステッ
プ313、第10図(a)参照)、前記ステップ213と同様に
係合すべきでないクラッチHを開放状態(油圧零)にす
る処理が実行される(ステップ314、第10図(a)参
照)。やがて主変速機側の係合しようとするクラッチ1s
tの係合が終了(副変速機側の係合しようとするクラッ
チLはすでに係合を終了している。)して、発進変速が
終了する。
タイム用に設定した所定のT′3が経過したか否かが判
断され(ステップ310)、この経過時点t′4において
同クラッチ1stに対する漸増を開始し、以後所定のパタ
ーンで油圧を漸増していく(ステップ311、第9図
(c)参照)。そして、この時点t′4において図示し
ていないタイマがスタートし(ステップ312)、タイマ
の設定時間T4が経過した時点t′OFFにおいて(ステッ
プ313、第10図(a)参照)、前記ステップ213と同様に
係合すべきでないクラッチHを開放状態(油圧零)にす
る処理が実行される(ステップ314、第10図(a)参
照)。やがて主変速機側の係合しようとするクラッチ1s
tの係合が終了(副変速機側の係合しようとするクラッ
チLはすでに係合を終了している。)して、発進変速が
終了する。
第14図(a),(b),(c),(d),(e),
(f)および(g)は、上記第2の変速機制御サブルー
チンの処理の実行に伴なう入力軸回転数ωi、中間回転
数ωm、出力軸回転数ωo、クラッチL相対回転数
ωCL、クラッチH相対回転数ωCH、クラッチ1st相対回
転数ωC1および出力軸トルクTのタイムチャートをそれ
ぞれ示したものである。
(f)および(g)は、上記第2の変速機制御サブルー
チンの処理の実行に伴なう入力軸回転数ωi、中間回転
数ωm、出力軸回転数ωo、クラッチL相対回転数
ωCL、クラッチH相対回転数ωCH、クラッチ1st相対回
転数ωC1および出力軸トルクTのタイムチャートをそれ
ぞれ示したものである。
同図の符号A2,C2,E2,F2,I2およびJ2は前記第12図の符
号A,C,E,F,IおよびJと同態様の変化の様子を意味する
符号である。
号A,C,E,F,IおよびJと同態様の変化の様子を意味する
符号である。
すなわち、要部を説明するに、時刻t′3においてク
ラッチHの油圧が漸増し始めると、以降クラッチ1stの
フィリングタイム終了時前t′4まで入力軸回転数ωi
は急激に減少する(同図(a)、矢印E2参照)。これに
伴ない中間軸回転数ωmは、時刻t′2・t′3間にお
けるクラッチLの油圧の漸増によって回転上昇はするも
のの時刻t′3・t′4間(クラッチ1stのフィリング
タイム)でクラッチHの油圧の漸増によって急激に減少
する。
ラッチHの油圧が漸増し始めると、以降クラッチ1stの
フィリングタイム終了時前t′4まで入力軸回転数ωi
は急激に減少する(同図(a)、矢印E2参照)。これに
伴ない中間軸回転数ωmは、時刻t′2・t′3間にお
けるクラッチLの油圧の漸増によって回転上昇はするも
のの時刻t′3・t′4間(クラッチ1stのフィリング
タイム)でクラッチHの油圧の漸増によって急激に減少
する。
このため、クラッチ1st相対回転数ωC1は、始め所定
の車速に応じた所定の回転数(同図(f)矢印U参照)
であったものが、中間軸回転数ωmの上昇(時刻t′2
・t′3間)に応じて上昇し、その後クラッチHの油圧
の漸増(時刻t′3・t′4間)に伴ない減少し、時刻
t′4において零になる(同図(f)、矢印G2参照)。
の車速に応じた所定の回転数(同図(f)矢印U参照)
であったものが、中間軸回転数ωmの上昇(時刻t′2
・t′3間)に応じて上昇し、その後クラッチHの油圧
の漸増(時刻t′3・t′4間)に伴ない減少し、時刻
t′4において零になる(同図(f)、矢印G2参照)。
このように、クラッチ1stの相対回転数ωC1は、その
フィリングタイム終了時点t′4において零になり、以
後クラッチ1stの油圧が漸増している間、クラッチ1stの
両回転板間で急激なトルクの伝達は行なわれない。この
ため、やがて係合すべきでないクラッチHを開放状態に
して、クラッチ1stの係合が終了した時点においては、
出力軸3aにおいて急激なトルク変動は発生しないことと
なる。すなわち、出力軸トルクTは、なだらかな上昇カ
ーブを描くこととなり、オペレータに不快な変速ショッ
クを与えることがない(同図(g),J2参照)。
フィリングタイム終了時点t′4において零になり、以
後クラッチ1stの油圧が漸増している間、クラッチ1stの
両回転板間で急激なトルクの伝達は行なわれない。この
ため、やがて係合すべきでないクラッチHを開放状態に
して、クラッチ1stの係合が終了した時点においては、
出力軸3aにおいて急激なトルク変動は発生しないことと
なる。すなわち、出力軸トルクTは、なだらかな上昇カ
ーブを描くこととなり、オペレータに不快な変速ショッ
クを与えることがない(同図(g),J2参照)。
一方、出力軸回転数ωoは発進変速前、所定の車速に
応じた所定の回転数(同図(c)矢印R参照)であった
ものが急激な回転変動を伴なわずに該所定の回転数から
スムーズに上昇していくこととなる(同図(c)、矢印
I2参照)。
応じた所定の回転数(同図(c)矢印R参照)であった
ものが急激な回転変動を伴なわずに該所定の回転数から
スムーズに上昇していくこととなる(同図(c)、矢印
I2参照)。
一方、第16図(a),(b),(c),(d),
(e),および(g)は、クラッチHの油圧を零の状態
のまま、係合しようとするクラッチL、クラッチ1stの
各制御弁に対してのみ第8図(a),(c)に示す指令
値パターンを与えた場合における入力軸回転数ωi,中間
軸回転数ωm,出力軸回転数ωo,クラッチL相対回転数ω
cL、クラッチ1st相対回転数ωC1および出力軸トルクT
のタイムチャートをそれぞれ示したものであり、同図
(A)は、同図(B)の場合よりも発進変速前の車速が
大きい状況下におけるタイムチャートである。
(e),および(g)は、クラッチHの油圧を零の状態
のまま、係合しようとするクラッチL、クラッチ1stの
各制御弁に対してのみ第8図(a),(c)に示す指令
値パターンを与えた場合における入力軸回転数ωi,中間
軸回転数ωm,出力軸回転数ωo,クラッチL相対回転数ω
cL、クラッチ1st相対回転数ωC1および出力軸トルクT
のタイムチャートをそれぞれ示したものであり、同図
(A)は、同図(B)の場合よりも発進変速前の車速が
大きい状況下におけるタイムチャートである。
すなわち要部を説明するに、同図(A)に示すように
発進変速前の車速が大きい場合(同図(A),(C)、
矢印RA参照)には、クラッチ1stの相対回転数ωC1は大
きく(同図(A),(e)、矢印UA参照)、やがて時
刻t′2・t′3間で中間軸回転数ωmが急激に上昇し
たとしても、これが上記相対回転数ωC1の大きさを相殺
方向に作用するから、クラッチ1stのフィリングタイム
終了時点t3において相対回転数ωC1はそれ程大きくなら
ずに済み(同図(A),(e),矢印GA参照)、時刻t
3を超えても相対回転数ωC1が零でないとしても、発進
時における変速ショックは小さいものになる(同図
(A),(f),JA参照)。
発進変速前の車速が大きい場合(同図(A),(C)、
矢印RA参照)には、クラッチ1stの相対回転数ωC1は大
きく(同図(A),(e)、矢印UA参照)、やがて時
刻t′2・t′3間で中間軸回転数ωmが急激に上昇し
たとしても、これが上記相対回転数ωC1の大きさを相殺
方向に作用するから、クラッチ1stのフィリングタイム
終了時点t3において相対回転数ωC1はそれ程大きくなら
ずに済み(同図(A),(e),矢印GA参照)、時刻t
3を超えても相対回転数ωC1が零でないとしても、発進
時における変速ショックは小さいものになる(同図
(A),(f),JA参照)。
また、同図(B)に示すように発進変速前の車速が小
さい場合(同図(B),(C)矢印RB参照)には、ク
ラッチ1st相対回転数ωC1は対応して小さく(同図
(B),(e)矢印UB参照)、やがて時刻t′2・
t′3間で中間軸回転数ωmが急激に上昇した場合に、
これが相対回転数ωC1の大きさを相殺する方向に作用す
るがこれを大巾に越えてしまい、クラッチ1stのフィリ
ングタイム終了時点t3において相対回転数ωC1は大とな
り(同図(B),(e)矢印GB参照)、発進時におけ
る変速ショックは同図(A)の場合に較べて大きいもの
になる(同図(B),(f)矢印JB参照)。
さい場合(同図(B),(C)矢印RB参照)には、ク
ラッチ1st相対回転数ωC1は対応して小さく(同図
(B),(e)矢印UB参照)、やがて時刻t′2・
t′3間で中間軸回転数ωmが急激に上昇した場合に、
これが相対回転数ωC1の大きさを相殺する方向に作用す
るがこれを大巾に越えてしまい、クラッチ1stのフィリ
ングタイム終了時点t3において相対回転数ωC1は大とな
り(同図(B),(e)矢印GB参照)、発進時におけ
る変速ショックは同図(A)の場合に較べて大きいもの
になる(同図(B),(f)矢印JB参照)。
このように、車速の大きさに応じて変速ショックの大
きさが異なるが、上記第2の変速制御サブルーチンを実
行した場合には、こうした車速(クラッチ1stの相対回
転数ωC1)の大きさに応じて確実にクラッチ1stのフィ
リングタイム終了時点t′4において相対回転数ωC1を
零にすることができ、したがって変速ショックを適切に
低減することができるという効果を得ている。
きさが異なるが、上記第2の変速制御サブルーチンを実
行した場合には、こうした車速(クラッチ1stの相対回
転数ωC1)の大きさに応じて確実にクラッチ1stのフィ
リングタイム終了時点t′4において相対回転数ωC1を
零にすることができ、したがって変速ショックを適切に
低減することができるという効果を得ている。
なお、実施例では、クラッチHのフィリングタイム終
了時点t′3における相対回転数ωC1を検出して、この
検出値の大きさに応じた指令値パターンを選択するよう
にしているが、これに限定されることなく、発進変速前
の相対回転数ωC1(第14図(f)U参照)の大きさに応
じた指令値パターンをメモリに記憶、格納にしておき、
そして発進変速前の相対回転数ωC1を検出して、この検
出値に応じた指令値パターンを読み出す実施も可能であ
る。
了時点t′3における相対回転数ωC1を検出して、この
検出値の大きさに応じた指令値パターンを選択するよう
にしているが、これに限定されることなく、発進変速前
の相対回転数ωC1(第14図(f)U参照)の大きさに応
じた指令値パターンをメモリに記憶、格納にしておき、
そして発進変速前の相対回転数ωC1を検出して、この検
出値に応じた指令値パターンを読み出す実施も可能であ
る。
また同様に、発進変速前の車速(出力回転数ωoに基
づき得られる)に応じた指令値パターンを上記メモリに
記憶、格納する実施もまた可能である。さらに、また同
様にクラッチHのフィリングタイム終了時点t′3にお
ける車速(出力軸回転数ωoに基づき得られる)に応じ
た指令値パターンを上記メモリに記憶、格納する実施も
可能である。
づき得られる)に応じた指令値パターンを上記メモリに
記憶、格納する実施もまた可能である。さらに、また同
様にクラッチHのフィリングタイム終了時点t′3にお
ける車速(出力軸回転数ωoに基づき得られる)に応じ
た指令値パターンを上記メモリに記憶、格納する実施も
可能である。
また、実施例では、主変速機側の係合しようとするク
ラッチ1stについての圧油供給の開始を副変速機側のク
ラッチHのフィリングタイム終了時点t′3から行なう
ようにしているが、これに限定されることなく別途タイ
マ等を設け、クラッチHに圧油が供給されてから所定時
間が経過したときをもってクラッチ1stに対して圧油を
供給し始めるようにしてもよい。要は、クラッチ1stの
フィリングタイム終了時点t′4以前においてクラッチ
Hの油圧がすでに漸増し始める圧油供給開始のタイミン
グであればよい。
ラッチ1stについての圧油供給の開始を副変速機側のク
ラッチHのフィリングタイム終了時点t′3から行なう
ようにしているが、これに限定されることなく別途タイ
マ等を設け、クラッチHに圧油が供給されてから所定時
間が経過したときをもってクラッチ1stに対して圧油を
供給し始めるようにしてもよい。要は、クラッチ1stの
フィリングタイム終了時点t′4以前においてクラッチ
Hの油圧がすでに漸増し始める圧油供給開始のタイミン
グであればよい。
また、実施例では、副変速機側の供給すべきでないク
ラッチHの油圧を零にする圧力制御弁21の制御を、主変
速機側の係合しようとするクラッチ1stのフィリングタ
イム終了時点t′4から所定時間T4が経過した時点t′
OFFにおいて行なうよう時間管理をしているが、これに
限定されることなく、クラッチ1stのフィリングタイム
終了時点t′4においてクラッチHの油圧を零にすると
いう実施もまた可能である。
ラッチHの油圧を零にする圧力制御弁21の制御を、主変
速機側の係合しようとするクラッチ1stのフィリングタ
イム終了時点t′4から所定時間T4が経過した時点t′
OFFにおいて行なうよう時間管理をしているが、これに
限定されることなく、クラッチ1stのフィリングタイム
終了時点t′4においてクラッチHの油圧を零にすると
いう実施もまた可能である。
なお実施例では、クラッチHの圧油を漸増させるため
の各種指令値パターンをメモリに記憶、格納しておき、
最適な指令値パターンを読み出し、この読み出した指令
値パターンに従ってクラッチHの油圧の制御を行なうよ
うにしているが、これに限定されることなく、クラッチ
Hの油圧の漸増開始時以降、逐次クラッチ1stの相対回
転数ωC1を検出し、この検出値と目標値(クラッチ1st
の相対回転数ωC1零)との偏差の大きさに応じた油圧の
漸増率が得られるようクラッチHの圧力制御弁21を制御
するフィードバック制御を行ない、クラッチ1stの相対
回転数ωC1のフィリングタイム終了時には回転数ωC1を
零にするようにしてもよい。
の各種指令値パターンをメモリに記憶、格納しておき、
最適な指令値パターンを読み出し、この読み出した指令
値パターンに従ってクラッチHの油圧の制御を行なうよ
うにしているが、これに限定されることなく、クラッチ
Hの油圧の漸増開始時以降、逐次クラッチ1stの相対回
転数ωC1を検出し、この検出値と目標値(クラッチ1st
の相対回転数ωC1零)との偏差の大きさに応じた油圧の
漸増率が得られるようクラッチHの圧力制御弁21を制御
するフィードバック制御を行ない、クラッチ1stの相対
回転数ωC1のフィリングタイム終了時には回転数ωC1を
零にするようにしてもよい。
第10図(B)のQは、上記制御を行なった場合のクラ
ッチ圧の変化の様子を示す。
ッチ圧の変化の様子を示す。
また、実施例では、クラッチ1stの相対回転数ωC1が
同クラッチ1stのフィリングタイム終了時点t′4にお
いて零になるようクラッチHの油圧制御を行なうように
しているが、これに限定されることなく、クラッチ1st
の相対回転数ωC1が同クラッチ1stのフィリングタイム
終了時点t′4よりも前において零になるようクラッチ
Hの油圧を制御する実施も可能である。
同クラッチ1stのフィリングタイム終了時点t′4にお
いて零になるようクラッチHの油圧制御を行なうように
しているが、これに限定されることなく、クラッチ1st
の相対回転数ωC1が同クラッチ1stのフィリングタイム
終了時点t′4よりも前において零になるようクラッチ
Hの油圧を制御する実施も可能である。
なお、また実施例では、各クラッチのフィリングの終
了を内蔵タイマによって時間管理し、各クラッチの係合
制御を行なうようにしているが、これに限定されること
なく、各クラッチのフィリングタイムの終了を圧力制御
弁に設けたフィリング検出センサで検出し、この検出出
力に基づきクラッチの係合制御を行なうようにしてもよ
い。
了を内蔵タイマによって時間管理し、各クラッチの係合
制御を行なうようにしているが、これに限定されること
なく、各クラッチのフィリングタイムの終了を圧力制御
弁に設けたフィリング検出センサで検出し、この検出出
力に基づきクラッチの係合制御を行なうようにしてもよ
い。
第7図は、かかる制御を行なうためのバルブ構成を示
すものであり、上記第1、第2の変速機制御サブルーチ
ンではこの第7図に示すバルブを第6図に示した圧力制
御弁の代わりに用いるようにする。
すものであり、上記第1、第2の変速機制御サブルーチ
ンではこの第7図に示すバルブを第6図に示した圧力制
御弁の代わりに用いるようにする。
このクラッチ油圧制御バルブ500はクラッチ油圧を制
御する圧力制御弁501と、流量検出弁502と、フィリング
およびクラッチ圧検出用のセンサ部503とで構成されて
いる。圧力制御弁501はコントローラ7によって制御さ
れ、またセンサ部503の検出信号はコントローラ7に入
力される。
御する圧力制御弁501と、流量検出弁502と、フィリング
およびクラッチ圧検出用のセンサ部503とで構成されて
いる。圧力制御弁501はコントローラ7によって制御さ
れ、またセンサ部503の検出信号はコントローラ7に入
力される。
このクラッチ油圧制御バルブ500は入力ポート510を介
して図示しないポンプからの油を流入し、出力ポート51
1を介してクラッチへ油を供給する。ポート512は閉塞さ
れ、またポート513,514はドレンポートである。
して図示しないポンプからの油を流入し、出力ポート51
1を介してクラッチへ油を供給する。ポート512は閉塞さ
れ、またポート513,514はドレンポートである。
電子式圧力制御弁501はスプール515を有し、このスプ
ール515の右端は比例ソレノイド516のプランジャ517に
当接され、左端にはバネ518が設けられている。スプー
ル515とピストン519によって画成された油室520にはス
プール515内に形成された油路521を介して油路522の油
圧がパイロットされている。
ール515の右端は比例ソレノイド516のプランジャ517に
当接され、左端にはバネ518が設けられている。スプー
ル515とピストン519によって画成された油室520にはス
プール515内に形成された油路521を介して油路522の油
圧がパイロットされている。
流量検出弁502はスプール525を有し、このスプール52
5によって油室526,527および528を画成する。このスプ
ール525の油室527,528間にはオリフィス530が形成して
ある。このスプール525は3つの異なる受圧面積A1,A2,
およびA3を有するよう構成され、これら面積間にはA1+
A3>A2,かつA2>A3の関係を持たせている。このスプー
ル525の左端にはバネ531が、右端にはバネ532が設けら
れており、このスプール525は油室527,528に圧力がたっ
ていないときにはバネ531および532の各自由長の位置で
第7図に示す中立位置を保持するようになっている。す
なわちこの場合、バネ531はスプール525の戻しバネとし
て作用し、またバネ532はクラッチ油圧検出のための圧
設定用バネとして働く。
5によって油室526,527および528を画成する。このスプ
ール525の油室527,528間にはオリフィス530が形成して
ある。このスプール525は3つの異なる受圧面積A1,A2,
およびA3を有するよう構成され、これら面積間にはA1+
A3>A2,かつA2>A3の関係を持たせている。このスプー
ル525の左端にはバネ531が、右端にはバネ532が設けら
れており、このスプール525は油室527,528に圧力がたっ
ていないときにはバネ531および532の各自由長の位置で
第7図に示す中立位置を保持するようになっている。す
なわちこの場合、バネ531はスプール525の戻しバネとし
て作用し、またバネ532はクラッチ油圧検出のための圧
設定用バネとして働く。
バルブボディ533の上部右側には金属製の検出ピン534
が設けられ、この検出ピン534によりスプール525がバネ
532のバネ力に抗して第7図に示す中立位置から更に右
に移動したことを検出する。この検出ピン534はカバー5
35によって絶縁シート536を介してボディ533に取付けら
れており、この検出ピン534からはリード線537が引き出
されている。
が設けられ、この検出ピン534によりスプール525がバネ
532のバネ力に抗して第7図に示す中立位置から更に右
に移動したことを検出する。この検出ピン534はカバー5
35によって絶縁シート536を介してボディ533に取付けら
れており、この検出ピン534からはリード線537が引き出
されている。
このリード線537は直列接続された抵抗R1およびR2間
のa点に接続されている。これら抵抗R1,R2間には所定
の直流電圧V(例えば12V)が印加されており、またボ
ディ533はアースされている。
のa点に接続されている。これら抵抗R1,R2間には所定
の直流電圧V(例えば12V)が印加されており、またボ
ディ533はアースされている。
このセンサ部503を備えたクラッチ油圧制御バルブ500
が各変速段のクラッチ対して個別に設けられている。
が各変速段のクラッチ対して個別に設けられている。
かかる構成のバルブ500の作用を第11図のタイムチャ
ートを参照して説明する。
ートを参照して説明する。
尚、第11図において、(a)はコントローラ7からの
指令電流I,(b)は油室528の油圧(クラッチ圧)、
(c)はセンサ503の出力を示すものである。
指令電流I,(b)は油室528の油圧(クラッチ圧)、
(c)はセンサ503の出力を示すものである。
当該変速段のクラッチを係合しようとする場合、コン
トローラ7は当該バルブ500のソレノイド516にトリガ指
令を入力し、その後指令電流Iをクラッチ油圧初期圧に
対応する所定の初期圧指令電流に降下させ、この状態で
フィリング終了時まで待機する(第11図(a)参照)。
トローラ7は当該バルブ500のソレノイド516にトリガ指
令を入力し、その後指令電流Iをクラッチ油圧初期圧に
対応する所定の初期圧指令電流に降下させ、この状態で
フィリング終了時まで待機する(第11図(a)参照)。
前記トリガ指令の入力により、圧力制御弁501のスプ
ール515が左方向に移動し、ポンプからの油は入力ポー
ト510、油路522を介して流量検出弁502の油室527に流入
する。油室527に入った油は、オリフィス530を介して油
室528へ流入し、出力ポート511を介してクラッチへ流れ
込む。このときオリフィス530によって油室527と528と
の間に差圧が発生するのでスプール525は左行する。
ール515が左方向に移動し、ポンプからの油は入力ポー
ト510、油路522を介して流量検出弁502の油室527に流入
する。油室527に入った油は、オリフィス530を介して油
室528へ流入し、出力ポート511を介してクラッチへ流れ
込む。このときオリフィス530によって油室527と528と
の間に差圧が発生するのでスプール525は左行する。
この結果、流量検出弁502は開となり、油路529に流入
したポンプからの油は油室526を介して油室527に流入
し、その後、オリフィス530、油室528、油路523、出力
ポート511を介してクラッチへ流入する。この油の流れ
はクラッチパックが油で充満されるまで続く。
したポンプからの油は油室526を介して油室527に流入
し、その後、オリフィス530、油室528、油路523、出力
ポート511を介してクラッチへ流入する。この油の流れ
はクラッチパックが油で充満されるまで続く。
ここで、スプール525が第7図に示す中立位置にある
とき、およびスプール525が該中立位置より左に移動し
ているフィリングタイムtfの期間中には、スプール525
は検出ピン534から離間している。
とき、およびスプール525が該中立位置より左に移動し
ているフィリングタイムtfの期間中には、スプール525
は検出ピン534から離間している。
このため、この状態においてはa点の電位は第11図
(c)に示す如く電圧Vを抵抗R1,R2で分圧した電圧値
となっている。
(c)に示す如く電圧Vを抵抗R1,R2で分圧した電圧値
となっている。
クラッチパックが油で充満すると、フィリング終了と
なり、もはや油が流れなくなるのでオリフィス530前後
に差圧がなくなる。
なり、もはや油が流れなくなるのでオリフィス530前後
に差圧がなくなる。
したがって、スプール525はバネ531の復帰力にスプー
ル525の受圧面積差(A1+A3−A2)による力を加えた力
で右方向に移動する。
ル525の受圧面積差(A1+A3−A2)による力を加えた力
で右方向に移動する。
このスプール525の復帰の際、ポンプからの油圧が油
路529、油室527、オリフィス530、油室528等を介してク
ラッチ油圧にかかり、この結果第11図(b)に示すよう
なシュート圧が発生する。
路529、油室527、オリフィス530、油室528等を介してク
ラッチ油圧にかかり、この結果第11図(b)に示すよう
なシュート圧が発生する。
ここで、前記バネ532のバネ定数は第11図(b)に示
す如く前記シュート圧より小さな圧力値Thに設定してあ
る。
す如く前記シュート圧より小さな圧力値Thに設定してあ
る。
したがってこの復帰動作の際スプール525は第7図に
示す中立位置まで右行した後、前述のシュート圧によっ
てバネ532の付勢力に打勝って更に右行し、その右端面
が検出ピン534に接触する。
示す中立位置まで右行した後、前述のシュート圧によっ
てバネ532の付勢力に打勝って更に右行し、その右端面
が検出ピン534に接触する。
この結果、検出ピン534はスプール525を介してアース
されたボディ533と導通することになるので、a点電位
は第11図(c)に示す如く零まで降下し、a点には電圧
は現われなくなる。
されたボディ533と導通することになるので、a点電位
は第11図(c)に示す如く零まで降下し、a点には電圧
は現われなくなる。
このa点電位はコントローラ7に入力されており、コ
ントローラ7は、該a点電位の立下がりをもってフィリ
ング終了を判定する。このフィリング終了を判定する
と、コントローラ7は直ちに当該クラッチに対する指令
電流Iを初期圧指令電流値から徐々に増大させてゆく
(第11図(a))。
ントローラ7は、該a点電位の立下がりをもってフィリ
ング終了を判定する。このフィリング終了を判定する
と、コントローラ7は直ちに当該クラッチに対する指令
電流Iを初期圧指令電流値から徐々に増大させてゆく
(第11図(a))。
この結果、当該クラッチのクラッチ圧は第11図(b)
に示す如く前記シュート圧値から初期圧に降下した後、
漸増されてゆく。したがって、スプール525はピン534に
接した状態から一旦中立位置方向へ左行する。その後、
クラッチ圧は、漸増されていくので、ある時点において
バネ532の設定圧Thを超える。この結果、スプール525は
バネ532の付勢力に打勝って再び右行し、その右端面を
検出ピン534に接触する。
に示す如く前記シュート圧値から初期圧に降下した後、
漸増されてゆく。したがって、スプール525はピン534に
接した状態から一旦中立位置方向へ左行する。その後、
クラッチ圧は、漸増されていくので、ある時点において
バネ532の設定圧Thを超える。この結果、スプール525は
バネ532の付勢力に打勝って再び右行し、その右端面を
検出ピン534に接触する。
この為、a点電位は再び零まで降下し、以後この零レ
ベルを維持することになる。
ベルを維持することになる。
すなわちa定点電位は、クラッチに設定圧Th以上の圧
がたっているとき、零となり、クラッチ圧が設定Th以下
のとき所定の電圧値となるので、コントローラ7はこの
a点電位をモニタすることでフィリング終了検知のみな
らず、クラッチ圧力の状態すなわちクラッチの係合状態
を知ることができる。
がたっているとき、零となり、クラッチ圧が設定Th以下
のとき所定の電圧値となるので、コントローラ7はこの
a点電位をモニタすることでフィリング終了検知のみな
らず、クラッチ圧力の状態すなわちクラッチの係合状態
を知ることができる。
かかるフィリング検出センサ500を備えたバルブ構成
では、たとえば第1の変速機制御サブルーチンの場合、
第2のフローチャートのステップ203,205および210内容
を「フィリング終了信号オン?」に置き換え、各クラッ
チに接続したバルブの前記センサ503からフィリング終
了信号が入力された時点で、対応するクラッチに対する
油圧漸増を開始する等の制御がなされる。
では、たとえば第1の変速機制御サブルーチンの場合、
第2のフローチャートのステップ203,205および210内容
を「フィリング終了信号オン?」に置き換え、各クラッ
チに接続したバルブの前記センサ503からフィリング終
了信号が入力された時点で、対応するクラッチに対する
油圧漸増を開始する等の制御がなされる。
このようにフィリング検出センサの出力にしたがって
制御を行なうようにした場合は、内臓タイマを使用する
実施に較べより正確な制御をなし得るという利点があ
る。
制御を行なうようにした場合は、内臓タイマを使用する
実施に較べより正確な制御をなし得るという利点があ
る。
なお、また、実施例では、副変速機側のクラッチが2
種(H,L)である場合について説明したが、もちろん3
種(H,L,M)あるいはそれ以上のクラッチを有する副変
速機に対しても本発明としては適用可能である。たとえ
ば3種(H,L,M)のクラッチを有する副変速機であれ
ば、クラッチLを係合させようとする場合、クラッチH
に対してのみまたはクラッチMに対してのみ実施例のク
ラッチHと同様の制御を実施してもよく、また、両クラ
ッチH,Mに対して実施例のクラッチHと同様の制御を行
なうようにしてもよい。
種(H,L)である場合について説明したが、もちろん3
種(H,L,M)あるいはそれ以上のクラッチを有する副変
速機に対しても本発明としては適用可能である。たとえ
ば3種(H,L,M)のクラッチを有する副変速機であれ
ば、クラッチLを係合させようとする場合、クラッチH
に対してのみまたはクラッチMに対してのみ実施例のク
ラッチHと同様の制御を実施してもよく、また、両クラ
ッチH,Mに対して実施例のクラッチHと同様の制御を行
なうようにしてもよい。
また、本発明はマニュアル変速車、自動変速車のいず
れにも適用可能である。
れにも適用可能である。
以上説明したように本発明によれば、発進変速時にお
ける変速ショックが大幅に低減されるよう変速機が制御
されるので、変速ショックによるオペレータに与える不
快感の防止と車体に与える機械的衝撃の発生防止とが具
現される。したがって、オペレータの疲労が大幅に低減
されるとともに、車両の耐久性が大幅に向上する。
ける変速ショックが大幅に低減されるよう変速機が制御
されるので、変速ショックによるオペレータに与える不
快感の防止と車体に与える機械的衝撃の発生防止とが具
現される。したがって、オペレータの疲労が大幅に低減
されるとともに、車両の耐久性が大幅に向上する。
第1図は、本発明に係る変速機の制御方法を実施する場
合に使用される制御フローチャートの一例を示すフロー
チャート、第2図および第3図は本発明に係る変速機の
制御方法の一実施例をそれぞれ示すフローチャート、第
4図は、本発明に係る方法の実施に使用される変速シス
テムの一構成例を概念的に示すブロック図、第5図は、
第4図のシステム内のクラッチ油圧供給装置の内部構成
例を示す油圧回路図、第6図は、この発明の実施に使用
される圧力制御弁の内部構成例を示す断面図、第7図
は、この発明の実施に使用されるクラッチ油圧制御バル
ブの内部構成例を示す断面図、第8図から第10図はそれ
ぞれ、この発明の実施例の動作例を示すタイミングチャ
ート、第11図は、第7図のクラッチ油圧制御バルブの具
体作用例を説明するために用いたタイミングチャート、
第12図から第14図は、それぞれ本発明に係る方法の実施
例の作用を説明するために用いた図で、変速機の各要素
の変化の様子を示すタイミングチャート、第15図、第16
図はそれぞれ、従来の技術における変速機の各要素の変
化の様子を示すタイミングチャートである。 1……エンジン、2……トルクコンバータ、3……トラ
ンスミッション、4……デファレンシャル&ファイナル
ギヤ、5……駆動輪、7……コントローラ、8……シフ
トセレクタ、9……クラッチ油圧供給装置、10……ポン
プ、21〜24……圧力制御弁、H,L……副変速機側クラッ
チ、1st,2nd……主変速機側クラッチ。
合に使用される制御フローチャートの一例を示すフロー
チャート、第2図および第3図は本発明に係る変速機の
制御方法の一実施例をそれぞれ示すフローチャート、第
4図は、本発明に係る方法の実施に使用される変速シス
テムの一構成例を概念的に示すブロック図、第5図は、
第4図のシステム内のクラッチ油圧供給装置の内部構成
例を示す油圧回路図、第6図は、この発明の実施に使用
される圧力制御弁の内部構成例を示す断面図、第7図
は、この発明の実施に使用されるクラッチ油圧制御バル
ブの内部構成例を示す断面図、第8図から第10図はそれ
ぞれ、この発明の実施例の動作例を示すタイミングチャ
ート、第11図は、第7図のクラッチ油圧制御バルブの具
体作用例を説明するために用いたタイミングチャート、
第12図から第14図は、それぞれ本発明に係る方法の実施
例の作用を説明するために用いた図で、変速機の各要素
の変化の様子を示すタイミングチャート、第15図、第16
図はそれぞれ、従来の技術における変速機の各要素の変
化の様子を示すタイミングチャートである。 1……エンジン、2……トルクコンバータ、3……トラ
ンスミッション、4……デファレンシャル&ファイナル
ギヤ、5……駆動輪、7……コントローラ、8……シフ
トセレクタ、9……クラッチ油圧供給装置、10……ポン
プ、21〜24……圧力制御弁、H,L……副変速機側クラッ
チ、1st,2nd……主変速機側クラッチ。
Claims (19)
- 【請求項1】入力軸から第1段目にある副変速機側のク
ラッチと第2段目にある主変速機側のクラッチとの組合
わせで速度段を選択するとともに、これら複数のクラッ
チに対し電気指令によって作動する圧力制御弁を個別に
接続した変速機における個々のクラッチを係合しようと
する場合に、係合しようとするクラッチに対応する圧力
制御弁を作動し圧油を供給していき、該クラッチのフィ
リングタイム終了時から上記クラッチのクラッチ圧を所
定のパターンで漸増するようこのクラッチにかかる圧力
制御弁を制御するクラッチの係合制御が行なわれる変速
機の制御方法において、 前記変速機を搭載した車両を発進させる場合に、 前記副変速機側のクラッチのうち、係合しようとするク
ラッチを含む少なくとも2つのクラッチについて前記係
合制御の実行を開始する行程と、 前記副変速機側の前記少なくとも2つのクラッチについ
ての係合制御の実行開始時点以後であって、これら少な
くとも2つのクラッチによる係合負荷によって、前記主
変速機側のクラッチのうち、係合しようとするクラッチ
の相対回転数が該クラッチのフィリングタイム終了時以
前において零にされるタイミングで、該クラッチについ
て前記係合制御の実行を開始する行程と、 前記主変速機側の係合しようとするクラッチのフィリン
グタイム終了時点以後の時点であって、該クラッチの係
合終了時点以前の時点において、前記少なくとも2つの
クラッチのうち係合しようとするクラッチを除く他のク
ラッチのクラッチ圧が零になるように該他のクラッチに
対応する圧力制御弁を制御する行程と を実行して前記副変速機および前記主変速機側の係合し
ようとするクラッチをそれぞれ係合させるようにしたこ
とを特徴とする変速機の制御方法。 - 【請求項2】前記フィリングタイムはフィリングタイム
の終了を検出するセンサの検出出力に基づいて終了を確
認するものである請求項(1)記載の変速機の制御方
法。 - 【請求項3】前記フィリングタイムは、前記圧油の供給
開始時点から所定の時間が経過した時を終了時とする請
求項(1)記載の変速機の制御方法。 - 【請求項4】前記副変速機側のクラッチについての前記
係合制御の実行の開始は、係合しようとするクラッチ、
前記他のクラッチの順に行なわれるものである請求項
(1)記載の変速機の制御方法。 - 【請求項5】前記副変速機側のクラッチについての前記
係合制御の実行の開始は、係合しようとするクラッチに
ついて行なわれた後、この係合しようとするクラッチの
フィリングタイム終了時点で前記他のクラッチについて
行なわれるものである請求項(4)記載の変速機の制御
方法。 - 【請求項6】前記主変速機側のクラッチについての前記
係合制御の実行の開始は、前記他のクラッチのフィリン
グタイム終了時点において行なわれるものである請求項
(5)記載の変速機の制御方法。 - 【請求項7】前記副変速機側のクラッチについての前記
係合制御の実行の開始は、前記少なくとも2つのクラッ
チについて同時に行なわれるものである請求項(1)記
載の変速機の制御方法。 - 【請求項8】前記主変速機側のクラッチについての前記
係合制御の実行の開始は、前記少なくとも2つのクラッ
チのうち係合しようとするクラッチのフィリングタイム
終了時点において行なわれるものである請求項(7)記
載の変速機の制御方法。 - 【請求項9】前記他のクラッチのクラッチ圧を零にする
前記圧力制御弁の制御は、前記主変速機側の係合しよう
とするクラッチのフィリングタイム終了時点から所定の
時間が経過した時に行なわれるものである請求項(1)
記載の変速機の制御方法。 - 【請求項10】前記他のクラッチのクラッチ圧を零にす
る前記圧力制御弁の制御は、前記主変速機側の係合しよ
うとするクラッチの相対回転数が零になった時点から所
定の時間が経過した時に行なわれるものである請求項
(1)記載の変速機の制御方法。 - 【請求項11】入力軸から第1段目にある副変速機側の
クラッチと第2段目にある主変速機側のクラッチとの組
合わせで速度段を選択するとともに、これら複数のクラ
ッチに対し電気指令によって作動する圧力制御弁を個別
に接続した変速機における個々のクラッチを係合しよう
とする場合に、係合しようとするクラッチに対応する圧
力制御弁を作動し圧油を供給していき、該クラッチのフ
ィリングタイム終了時から上記クラッチのクラッチ圧を
所定のパターンで漸増するようこのクラッチにかかる圧
力制御弁を制御するクラッチの係合制御が行なわれる変
速機の制御方法において、 前記変速機を搭載した車両を発進させる場合に、 前記副変速機側のクラッチのうち、係合しようとするク
ラッチを含む少なくとも2つのクラッチについて前記係
合制御の実行を開始する行程と、 前記副変速機側の前記少なくとも2つのクラッチについ
ての係合制御の実行開始時点以後に、前記主変速機側の
クラッチのうち、係合しようとするクラッチについて前
記係合制御の実行を開始する行程と、 前記少なくとも2つのクラッチのうち係合しようとする
クラッチについては、該クラッチのクラッチ圧を前記所
定のパターンで漸増するようこのクラッチにかかる圧力
制御弁を制御するとともに、前記少なくとも2つのクラ
ッチのうち係合しようとするクラッチを除く他のクラッ
チについては、前記主変速機側の係合しようとするクラ
ッチの相対回転数が該クラッチのフィリングタイム終了
時点以前において零になるように、当該他のクラッチの
クラッチ圧を前記所定のパターンとは異なるパターンで
漸増するようこのクラッチにかかる圧力制御弁を制御す
る行程と、 前記主変速機側の係合しようとするクラッチのフィリン
グタイム終了時点以後の時点であって、該クラッチの係
合終了時点以前の時点において、前記他のクラッチのク
ラッチ圧が零になるように該他のクラッチに対応する圧
力制御弁を制御する行程と を実行して前記副変速機および前記主変速機側の係合し
ようとするクラッチをそれぞれ係合させるようにしたこ
とを特徴とする変速機の制御方法。 - 【請求項12】前記フィリングタイムは、フィリングタ
イムの終了を検出するセンサの検出出力に基づいて終了
を確認するものである請求項(11)記載の変速機の制御
方法。 - 【請求項13】前記フィリングタイムは、前記圧油の供
給開始時点から所定の時間が経過した時を終了時とする
請求項(11)記載の変速機の制御方法。 - 【請求項14】前記副変速機側のクラッチについての前
記係合制御の実行の開始は、係合しようとするクラッ
チ、前記他のクラッチの順に行なわれるものである請求
項(11)記載の変速機の制御方法。 - 【請求項15】前記副変速機側のクラッチについての前
記係合制御の実行の開始は、係合しようとするクラッチ
について行なわれた後、この係合しようとするクラッチ
のフィリングタイム終了時点で前記他のクラッチについ
て行なわれるものである請求項(14)記載の変速機の制
御方法。 - 【請求項16】前記主変速機側のクラッチについての前
記係合制御の実行の開始は、前記他のクラッチのフィリ
ングタイム終了時点において行なわれるものである請求
項(15)記載の変速機の制御方法。 - 【請求項17】前記主変速機側の係合しようとするクラ
ッチの相対回転数を零にする前記他のクラッチに対応す
る圧力制御弁の制御は、該他のクラッチのクラッチ圧の
増加率が異なる前記所定のパターンを複数設定してお
き、これらパターンの中から前記車両の現在の車速に応
じて一のパターンを選択して、この選択したパターンで
前記他のクラッチのクラッチ圧を漸増するように制御す
るものである請求項(11)記載の変速機の制御方法。 - 【請求項18】前記他のクラッチのクラッチ圧を零にす
る前記圧力制御弁の制御は、前記主変速機側の係合しよ
うとするクラッチのフィリングタイム終了時点から所定
の時間が経過した時に行なわれるものである請求項(1
1)記載の変速機の制御方法。 - 【請求項19】前記他のクラッチのクラッチ圧を零にす
る前記圧力制御弁の制御は、前記主変速機側の係合しよ
うとするクラッチの相対回転数が零になった時点から所
定の時間が経過した時に行なわれるものである請求項
(11)記載の変速機の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63292182A JP2816688B2 (ja) | 1988-11-17 | 1988-11-17 | 変速機の制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63292182A JP2816688B2 (ja) | 1988-11-17 | 1988-11-17 | 変速機の制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02138570A JPH02138570A (ja) | 1990-05-28 |
JP2816688B2 true JP2816688B2 (ja) | 1998-10-27 |
Family
ID=17778625
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63292182A Expired - Fee Related JP2816688B2 (ja) | 1988-11-17 | 1988-11-17 | 変速機の制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2816688B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3938839B2 (ja) | 2000-09-18 | 2007-06-27 | ジヤトコ株式会社 | 自動変速機のピストンストローク終了判断装置 |
-
1988
- 1988-11-17 JP JP63292182A patent/JP2816688B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02138570A (ja) | 1990-05-28 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
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