JPH06201027A - 自動車の自動変速装置及び自動変速方法 - Google Patents

自動車の自動変速装置及び自動変速方法

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JPH06201027A
JPH06201027A JP21251093A JP21251093A JPH06201027A JP H06201027 A JPH06201027 A JP H06201027A JP 21251093 A JP21251093 A JP 21251093A JP 21251093 A JP21251093 A JP 21251093A JP H06201027 A JPH06201027 A JP H06201027A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、変速時に絞り弁を操作するこ
となしに歯車式変速機の自動変速が行えるようにするこ
とである。 【構成】第1の歯車29より第2の歯車32に変速する
場合、クラッチ12を有する第3の歯車26を使用し
て、このクラッチ12と第3の歯車26でトルクを伝達
しながら回転同期を行い、第2の歯車32に変速する。 【効果】絞り弁を操作することなく、エンジン出力を減
少することなく変速が可能となり、変速時の車速の変動
が小さくなり、クラッチの使用時間が短くなり耐久性が
向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車の自動変速装置及
び自動変速方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オートマチックトランスミッション車に
対する需要は増大しており、このために現在はトルクコ
ンバータが用いられている。しかし種々の対策が検討さ
れているが、トルクコンバータの動力伝達効率は低いた
めに歯車式変速機に比べて燃料消費量が大きくなってい
る。この問題点を解消するために、歯車式変速機を用い
た自動変速システムが研究されている。その1つは19
84年2月、デトロイトで開催された国際会議の論文、
Watanabe他“Microcomputer Mechanical Clutchand Tra
nsmission Control”,SAE840055 に開示されたもの
で、変速時にクラッチの操作と絞り弁の操作を行うもの
である。また自動車技術会「学術講演会前刷集822」
収録の「メカニカルトランスミッションの自動化」(長
岡他)に示された方法では、変速時にクラッチは操作し
ないが絞り弁を操作して、変速機の入力軸と出力軸の回
転数を同期させ、歯車の接続を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
はいずれの場合にも歯車の接続を行う時に、絞り弁を操
作して回転同期を行っているために変速時間が長くなり
速度の変動も生じ易いという欠点を有している。
【0004】本発明の目的は、変速時に絞り弁を操作す
ることなしに歯車式変速機の自動変速が行えるようにし
た自動変速装置及び自動変速方法を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1の歯車よ
り第2の歯車に変速する場合、クラッチを有する第3の
歯車を使用して、このクラッチと第3の歯車でトルクを
伝達しながら回転同期を行うことにより、変速を行うよ
うにしたことを特徴としたものである。
【0006】
【作用】本発明によれば、第3の歯車でトルクを伝達し
ながら回転同期を行うので、絞り弁を操作せずに変速で
き、変速時の車速の変動が小さくなる。
【0007】
【実施例】図1は本発明の実施例を示すものでシステム
の全体構成図である。エンジン1には絞り弁2,アクセ
ルペダル3がある。エンジン1の出力はダンパクラッチ
4を介して歯車変速機の入力軸5に伝達され、歯車を介
して出力軸14に伝達され、最終減速歯車20より車軸
に伝達される。入力軸5には本発明の特徴とする多板ク
ラッチ12があり、多板クラッチアクチュエータ13に
よりクラッチの接続,開放がなされる。またF−R切替
アクチュエータ15,変速アクチュエータ16,ブレー
キディスク22を駆動するパーキングブレーキアクチュ
エータ21がある。制御回路8には、運転状態を計測す
る信号として、絞り弁開度センサ6の出力,吸入圧力セ
ンサ51の出力,エンジン回転数センサ7の出力,出力
軸回転数センサ52の出力、及び変速位置信号TP が入
力されている。また運転者の意志を入力する信号とし
て、運転モードセレクトレバー18よりの後退R,駐車
P、あるいは前進Dの信号、E,S切替レバー19から
の経済走行E,運転性重視走行Sの信号も入力されてい
る。一方出力信号としては、多板クラッチアクチュエー
タ13,F−R切替アクチュエータ15,変速アクチュ
エータ16,17,パーキングブレーキアクチュエータ
21への操作信号を出力する。また上記の各アクチュエ
ータは油圧により駆動され、油タンク9,油圧ポンプ1
0,油圧レギュレータ11より構成された油圧発生装置
に接続されている。以上のように構成されたシステムの
動作を次に述べる。
【0008】図2Aは発進時の動作説明図で、運転者が
運転モードセクレトレバ18を前進Dにして発進する場
合で、発進の条件が成立するとアクチュエータ15のシ
リンダ15aを右側に移動し、スリーブ24で出力軸1
4と歯車(5速)26を連結する。この時多板クラッチ
12は開放されているため、従来より使用されているシ
ンクロメッシュ式の同期装置で車輪の状態(回転の有無
及び方向)に無関係に連結できる。ここでアクチュエー
タ13のシリンダ13aに油圧を徐々に供給すると、多
板クラッチ12には摩擦板23を介して入力軸5の回転
力が伝達され、多板クラッチ12とは一体の歯車25か
ら歯車26に回転が伝達され、これとスリーブ24によ
り連結された出力軸14が回転して発進する。ここで多
板クラッチ12の伝達トルクTD は TD=μP ここにμは摩擦板のすべり率 Pは摩擦板の押受け力 であるので、入力軸5と出力軸14の回転数を見ながら
シリンダ13aの操作圧力を制御することにより出力軸
14の回転数を負荷(道路の状態,車体重量等)に応じて
制御できる。この時のエンジン出力の伝達径路は入力軸
5→摩擦板23→歯車25→歯車26→スリーブ24→
出力軸14となる。ここでエンジン回転数Ne(入力軸)
と車速(出力軸)が1速の回転比になると(多板クラッ
チのすべりμが無くなれば5連の回転比まで調整可能)
図2Bに示すようにアクチュエータ17のシリンダ17
aに油圧を供給し、スリーブ27を左方へ移動し、歯車
29と出力軸14を連結する。この時の回転同期は多板
クラッチ12で行うため、ボークリング30を使用する
ことにより歯車を傷付けることなくかみ合わせが可能で
ある。歯車29と出力軸14が連結されれば、シリンダ
13aの油圧供給を停止する。この結果、エンジン出力
の伝達経路は入力軸5→歯車28→歯車29→スリーブ
27→出力軸14となる。このようにして1速運転にな
る。
【0009】図3A及び図3Bは図2Bの1速運転状態
より2速運転に変速する場合の説明図である。車速が変
速状態になると図3Aに示すようにスリーブ27を中心
位置に戻し歯車29と出力軸14の連結を開放する。そ
れと同時にシリンダ13aに油圧を供給し、摩擦板23
によりエンジン出力を歯車26(5速)を介して出力軸
14に伝達する。このシリンダ13aの操作力Pにより
エンジン出力は車軸に伝達され車体の加速に消費される
と共にエンジン回転数は、歯車26が使われているため
変速比が小さくなっており、このためエンジンの負荷が
大きくなって低下し、出力軸(車速)と入力軸の変速比
が1速の変速比より2速の変速比(小さくなる方向)に
近づいてくる。この時のエンジン出力の伝達経路は発進
時と同様に入力軸5→前擦板23→歯車25→歯車26
→スリーブ24→出力軸14となる。ここで入力軸5と
出力軸14の変速比が2速の変速比になると図3Bに示
すようにシリンダ17aに油圧を供給してスリーブ27
を右側に移動し、歯車32と出力軸14を連結する。連
結が完了するとシリンダ13aの油圧供給を停止して摩
擦板23の操作力を開放する。これで1速より2速への
変速が完了する。この時のエンジン出力の伝達経路は、
入力軸5→歯車31→歯車32→スリーブ27→出力軸
14となる。
【0010】以上のように変更時1速を開放してニュー
トラル状態となるが、この時多板クラッチ12により5
速歯車(歯車25,歯車26)によりエンジン出力の車
軸への伝達が行われるため、運転者はアクセルペダルを
戻す必要(エンジン出力の調整)がない。このようにす
ることにより車速を加速しながら歯車変速機の変速が可
能となる。一方運転者が変速中にアクセルペダルを戻し
た場合は、多板クラッチ12による入力軸と出力軸14
の回転同期が早くなる(エンジン回転数が早く低下する
ため)だけで変速には好都合となる。3速,4速の変速
も同様に変速できる。5速にする場合は、シリンダ13
aの操作力を最大値にし、他のスリーブ27,33を中
立位置にすることにより達成できる。
【0011】図4は後退時の動作を示したものである。
この時は図1〜図3とは逆にシリンダ15aによってス
リーブ24を左側に移動、出力軸14と歯車37を連結
する。この場合もシリクロメッシュ34により出力軸1
4の状態に無関係に連結できる。ここで多板クラッチ1
2の摩擦板23,40,41,42,43を押し付ける
ことにより多板クラッチ12が回転し、歯車35,歯車
36を介して歯車37が回転し出力軸14が後退方向に
回転する。軸38は逆転用の歯車36の支持軸である。
従来の装置では、歯車36を移動して出力軸の逆転を行
っている。このようにする場合は歯車37を出力軸14
に固定しておき、多板クラッチ12にブレーキ装置を付
け歯車35と歯車37を停止した状態にして歯車36を
連結することが可能である。多板クラッチ12は入力軸
5に歯車44によりスプライン結合した摩擦板23,4
1,43から成っている。また多板クラッチ12の歯車
45によりスプライン結合した摩擦板40,42をボー
ル39を介してシリンダで押し付けるようにしてある。
【0012】なお変速比を大きくする(シフトダウン)
場合は図3Aの状態で目的とする変速比となるように多
板クラッチの伝達力を制御すればよい。
【0013】以上は図1の実施例の機構部分の動作であ
ったが、これらの動作は制御回路8により制御され、そ
の詳細を以下に説明する。図5〜図10及び図12はこ
の制御の全体を示すフローチャートである。図5ではま
ずステップ100で車速Nの判定を行い、N=0(停止
状態)であれば同図の発進プログラムが実行され、N≠
0の時は変速判定プログラムへジャンプする。発進プロ
グラムの時は運転者はセレクトレバー18により、R,
P,D,1速のいずれかを選択している。R(後退)が
セレクトされていると、ステップ101でスリーブ24
がR側に移動される(シリンダー15aに油圧をかけて
スリーブ24を動かすように指令を出すことによりこれ
は実行されるが、このような機構部分については前述し
てあるので以下ではこのような機構との関連は簡単に述
べる)。ここで運転者がアクセルペダルをふみ込んだこ
とがステップ102の絞り弁OFFアイドルで確認され
ると後述(図12)する後退プログラムがスタートし実
行される。N(車速)=KR(後退変速比)×Ne(エンジ
ン回転数)となるまで後退プログラムが実行し、この条
件の成立がステップ103で確認されると多板クラッチ
操作力Pを最大値にし(ステップ104)、発進プログ
ラムが終了してスタートに戻る。後退プログラム実行中
に絞り弁がアイドル位置になりブレーキがふまれると割
込信号となり、後退プログラムは中止されステップ10
5へジャンプしてP=0とし、続いてステップ106で
N=0(停止)が確認されるとステップ107でパーキ
ングブレーキをONしてスタートに戻る。
【0014】セレクト18によりP(パーキング)がセ
レクトされている時はステップ108でパーキングブレー
キをONとし、スタートに戻る。セレクタ18によりD
(前進)がセレクトされている時はステップ109でス
リーブ24が前進側に移動される。ここで絞り弁がふみ
込まれるとステップ110から後述(図12)の前進プ
ログラムへ移りこれがスタートする。前進プログラムが
実行され回転数Ne が上昇してN=K1(1速の変速比)
×Ne が成立するとステップ111から112へ進み、
1速スリーブ27がONしてスタートに戻る。ここでも
前進プログラム実行中に絞り弁がアイドル位置になりブ
レーキがONされると割込み信号が入り、ステップ10
5以下の停止動作へジャンプする。セレクタ18により
1速セレクタされている時は前進Dの時と同時にFスリ
ーブON(ステップ113)の後発進プログラムが実行
され、車速Nがエンジンに同期(N=K1e)した後1
速運転状態として(ステップ117)スタートに戻る。
【0015】車が動いている場合はステップ100から
変速判定プログラムへ移り、これが実行される。図6は
変速判定プログラムのフローチャートであり、この時は
セレクタはD,1〜3速のいずれかである。これがDの
セレクト状態の場合は現在のTP(変速位置)をステップ
201〜204で判定する。TP=1 速の場合はNがN
1(車速設定値)より小さい場合でかつ絞り弁がアイドル
位置にあれば(ステップ205,206)、1速スリー
ブをOFFし(ステップ207),停車可能な状態にし
てスタートに戻る。ここで運転者がブレーキをふめばエ
ンストすることなく停車できる。絞り弁が開かれている
とステップ206からスタートへもどり、1速の状態が
続く。車速NがN1 より大きい場合(N≧N1)はステッ
プ205から後述のシフトアッププログラムへジャンプ
する。TP が2速の場合も1速と同様な動作をする(ス
テップ208〜210)。これは1速や2速の場合が動
いている場合であれば絞り弁を開くことにより加速可能
であるためである。TP が3速の場合はNがN4 より大
きい場合はステップ211からシフトアッププログラム
へ移るが、NがN4 より小さい場合で絞り弁を開くとス
テップ212から後述のシフトダウンプログラムAへジ
ャンプする。絞り弁がアイドル位置でNがN3 より小さ
くなるとステップ213よりステップ214へ移り、3
速スリーブをOFFしてニュートラル状態にしてスター
トに戻る。TP=4 速の場合はTP=3速と同様な操作
がなされる(ステップ215〜218)。TP=4 速で
もない場合はステップP最大の判定とし、Pが最大値で
あれば5速と判定し、それ以外はニュートラルとなる。
5速でかつNがN6 より大きい場合は通常の加速が可能
であるためステップ220からスタートに戻る。NがN
6 より小さく、絞り弁がアイドル位置でない場合はステ
ップ221からシフトダウンプログラムAへアイドル位
置でNがN5 より小さくなるとステップ222から22
3へ移りP=0のニュートラル状態にしてスタートに戻
る。なおステップ219で最大値でないニュートラル状
態の場合には図7の車速判定プログラムを実行する。
【0016】運転者が走行中にセレクタ18で1速レン
ヂをセレクトするとまずTP の判定が行われる。TP
1 速の場合はステップ224から225へ移りN≧N
1 を判定しNがN1 より大きい場合は1速状態を続けて
スタートに戻る。NがN1 以下だとステップ226へ進
みここで絞り弁がアイドル位置になると1速スリーブを
OFFして(ステップ227)ニュートラル状態にし
(エンスト防止をしてスタートへ戻る。)。TP が1速
でない場合は1速にするためシフトブウンプログラムB
を実行する。
【0017】運転者がセレクタ18で2速レンヂをセレ
クトすると、ステップ228でTPを判定し1速の場合
はシフトアッププログラムを実行する。続いて1速でも
2速でもない3速の場合はステップ229からシフトダ
ウンプログラムへジャンプしこれを実行する。TP が2
速の場合はNがN2 より小さく(ステップ230)、絞
り弁がアイドル位置の場合(ステップ231)、2速ス
リーブを中立位置にし(ステップ232)、ニュートラ
ルにする。
【0018】運転者がセレクト18で3速レンジをセレ
クトすると、TP =1速及び2速の場合はシフトアップ
プログラムへジャンプする(ステップ233,23
4)。
【0019】TP =3速の場合はセレクト18で1速,
2速をセレクトしない時と同様の動作をする(ステップ
235〜237)。このようにして1速,2速又は3速
レンヂをセレクトした時はそのセレクトした速度にTP
を変更し、以後はそのTP を維持する。このようにする
ことによりエンジンブレーキ効果や長い坂道を登るとい
った運転状態がカバーできる。
【0020】図7は車速判定プログラムのフローチャー
トである。この車速判定プログラムは、ニュートラル状
態で走行中に加工する場合のプログラムであって、ま
ず、絞り弁がアイドル位置で車が停止(N=0)するとス
テップ301,302からステップ303へ移り、ここ
で、パーキングブレーキをONして駐車状態にし、スタ
ートに戻る。絞り弁が開いており、NがN2より小さい
場合は1速運転,N2≦N<N4 の場合は2速運転,N4
≦N<N5の場合は3速運転,N5≦N<N6の場合は4
速運転,N≦N6 以上で5速運転と判定される(ステッ
プ304〜307)。図8はシフトアッププログラムの
フローチャートである。運転者が切替レバー19でE
(経済走行)をセレクトすると、ステップ401で吸入
圧力Pb を判定し、Pb≦Pb1でTPが4速の場合(ステ
ップ402)はキックダウンプログラムを実行する。即
ちまず4速スリーブを中立位置にし(ステップ40
3)、P制御により回転同期を行い(ステップ40
4)、N=K3eが成立すれば(ステップ405)3速
スリーブを連結する(ステップ406)。ここでPb
b3 であれば(ステップ407)スタートに戻る。P
b がPb3より小さければNe=Ne3 になるまで(ステッ
プ408)3速運転を続ける。TP が4速でなく5速の
場合はステップ409から404へ移り、以後Pを制御
して回転同期を行い、3速運転に入る。TP が3速の場
合はステップ410からステップ406へ移り、P≧P
b3かNe=Ne3 が成立するまで変速しない。2速,1速
の場合はキックダウンせずに通常の運転を続ける。
【0021】ステップ401でPb≧Pb1 が成立しない
場合は通常の加速であるため、Ne≧Ne1になるまで変
速しない(ステップ411からスタートへ)。Ne がN
e1以上になると、1速の場合(ステップ412)は2速
にシフトアップ(ステップ413〜416)、2速の場
合(ステップ417)は3速に(ステップ418〜42
1)、3速の場合(ステップ422)は4速に(ステッ
プ423〜426)する。TP が4速の場合(ステップ
427)は4速スリーブを中立位置にし(ステップ42
8)、Pを最大値にし(ステップ429)4速運転に入
る。TP が5速の場合は変速の必要がないためスタート
に戻る。
【0022】運転者が切替レバー19でS(運転性重
視)運転をセレクトするとキックダウン条件の基準値が
b2(>Pb1)と大きくなり(ステップ430)、キッ
クダウンを行うTP 位置は4速,5速でこれはE運転と
同様である。変速点となるNeもNe2(>Ne1)と大き
く設定される(ステップ431)。
【0023】このようにすることによりエンジン回転数
e をE運転より高回転で使用できる。
【0024】図9はシフトダウンプログラムBのフロー
チャートである。シフトダウンプログラムBは運転者が
走行中にセレクトバー18を3速(2速)から2速(1
速)運転に切替えた場合の制御プログラムである。これ
は下坂でエンジンブレーキの動作を強くする場合に使用
される。すなわち3速運転では車速が速すぎる場合2速
運転とする。この場合運転者がアクセルペダルをふめ込
めば、エンジン回転数の上昇があり、多板クラッチの回
転同期(シフトダウンプログラムA)が可能であるが、
下り坂であるのでアクセルペダルはアイドル位置であ
る。このため絞り弁をバイパスする空気弁(例えばアイ
ドルスピードコントロール弁等)によりエンジン回転数
e を制御して回転同期をする必要がある。そこで図9
で、セレクトレバー18により1速運転がセレクトされ
ると、スリーブを中立位置(ニュートラル)にし(ステ
ップ501)バイパス弁で回転同期を行う(ステップ5
02)。Ne=k1Nになると(ステップ503)1速ス
リーブをONして(ステップ504)、スタートに戻
る。2速,3速運転の場合も同様である。
【0025】図10はシフトダウンプログラムAのフロ
ーチャートである。シフトダウンプログラムAは変速機
を連結状態で減速し、車速が低下した時に加速する場合
で、絞り弁開度が大きい(吸入負圧の低下が大きい)場
合はキックダウンになるが、比較的ゆるやかな加速の場
合のプログラムである。この時の運転モードはDレンヂ
である。なお変速機がニュートラル状態の場合は図7の
車速判定プログラムが実行される。図10において、N
がN3 より小さい場合(ステップ601)は1速か2速
であり、そのまま加速できるためスタートに戻る。N3
<N<N4の場合はステップ602から603〜605
を実行することにより2速運転になる。同様にN4≦N
<N5の場合は3速(ステップ609〜611)、N5
N<N6の場合は4速(ステップ606〜608)とな
る。N6 以上では5速の状態を続ける。
【0026】図11は車速Nとエンジン回転数Ne の関
係の一例を示す図である。4速の場合を例に説明する
と、E運転ではN=N6 で3速より4速に変速され、N
=k4eの関係で変化する。ここでNe=Ne1 となると
4速より5速に変更される。S運転ではNe=Ne2 で5
速に変速される。4速状態でNがN5 以上の場合はシフ
トダウンせずに加速する。N4<N≦N5の間では3速に
シフトダウンする。NがN4 以下で絞り弁がアイドル位
置になるとニュートラルになる。キックダウン時はNe
=Ne3 まで4速状態が続き5速に変更される。
【0027】図12(a)は前進プログラム、(b)に
後プログラムを示す。本発明は多板クラッチのトルク伝
達力の制御で発進,変速時の車速及びエンジン回転数制
御を行うことが特徴である。一般にエンジン出力Te
伝達トルクTの関係は I×dω/dt=Te−T …(1) となりTe とTの差がエンジンの角度速度ωの変化にな
って現われる。但しIはエンジンの慣性能率である。一
方クラッチの伝達トルクは T=μp …(2) ここでμは摩擦板の回転差による係数、Pは摩擦板の押
付け力である。以上のことから図12(a)では、運転
者が絞り弁を開き、その開度をθとすると、ある定数n
e に対してステップ701で Te=θne …(3) を算出する。このエンジン出力Te と多板クラッチの伝
達トルクTをTe=T になるようにすれば、(1)式の
エンジンの加速分(I×dω/dt)を車軸に伝達し、
エンジン回転数が低下(エンスト)することなく発進で
きる。次にμ=Kμ(Ne−N)で(2)式のμを計算
し(ステップ702)、P=Te/μで多板クラッチの
操作力Pを計算する(ステップ703)。この結果より
Pを設定する(ステップ704)。ここでパーキングブ
レーキをOFFし(ステップ705)、Nの状態を判定す
る(ステップ706)。Nが負(後退)の場合はパーキ
ングブレーキをONし(ステップ707)、N=N1e
を判定する(ステップ708)。この場合はNoであるの
でスタートに戻り再度Pの設定を変更する。前進プログ
ラムは図5に示したように絞り弁がOFFアイドル(絞
り弁開の条件)でスタートするため、絞り弁開度θによ
りPの設定は徐々に大きくなり(I×dω/dt)×N
が正になり発進できる。N=K1eとなると1速スリー
ブをONしP=0として1速運転となる(ステップ70
9,710)。
【0028】図12(b)は後進プログラムである。後
退プログラムは基本的には前進プログラムと同じである
が、Nが負の状態でパーキングブレーキを開放する(ス
テップ716)点が異なっている。またN=KRe成立
(ステップ718)後Pを最大値に設定する(ステップ
719)。
【0029】なお、図1の出力軸回転センサ52の出力
特性は図13に示されており、この出力軸回転センサ5
2は直流発電機であって、このため回転方向によりその
出力VN の極性が変化し回転方向が識別できるものとす
る。また図14は多板クラッチアクチュエータ13の構
成図である。電磁ソレノイド13bに入力するとシリン
ダ13aの圧力が上昇し、摩擦板23が押し付けられ伝
達力が増す。電磁ソレノイド13cに入力するとシリン
ダ13aの油圧が低下して伝達力が低下する。油圧検出
器48を制御回路8にフィードバックして制御性の向上
を計っている。ばね47によりピストンが戻る。
【0030】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば、エンジン出力を減少することなく歯車変速
機の変速が可能となるため、変速時の車速の変動が小さ
くなり、また本発明では5速運転と変速時のみクラッチ
を介してトルクを伝達するため、クラッチの使用時間が
短かくなり耐久性が向上するという効果がある。更にエ
ンジン出力をダンパを介して変速機に伝達するため、変
速機の耐久性の向上がはかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の全体構成を示す図。
【図2】発進時の機構部動作説明図。
【図3】変速時の機構部動作説明図。
【図4】後退時の機構部動作説明図。
【図5】本発明の実施例の制御方法を示すフローチャー
トの全体図。
【図6】変速判定プログラムのフローチャート。
【図7】車速判定プログラムのフローチャート。
【図8】シフトアッププログラムのフローチャート。
【図9】シフトダウンプログラムBのフローチャート。
【図10】シフトダウンプログラムAのフローチャー
ト。
【図11】車速とエンジン回転数の関係の説明図。
【図12】前進プログラム及び後退プログラムのフロー
チャート。
【図13】出力軸回転数センサの特性図。
【図14】多板クラッチアクチュエータの系統図。
【符号の説明】
1…エンジン、2…絞り弁、5…入力軸、6…絞り弁開
度検出センサ、7…エンジン回転数センサ、8…制御回
路、12…多板クラッチ、13…多板クラッチアクチュ
エータ、14…出力軸、15…F−R切替アクチュエー
タ、16…変速アクチュエータ、17…変速アクチュエ
ータ、21…パーキングブレーキアクチュエータ、22
…ブレーキデスク、52…出力回転数センサ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a).回転出力を発生する内燃機関; (b).前記内燃機関の回転出力が伝達される回転出力軸; (c).車両の駆動輪を駆動する駆動軸; (d).前記回転出力軸と前記駆動軸の間に設けられた複数
    の変速段を有する自動変速機構; (e).前記自動変速機構の変速比を切り替える変速比変更
    手段; (f).運転モードがニュートラルレンジ(Nレンジ)から
    ドライブレンジ(Dレンジ)に変更された場合に、発進
    変速段より変速比が小さい変速段を経由して前記発進変
    速段に変速段を移行させる変速信号を前記変速比変更手
    段に与える変速制御手段とを備えた自動車の自動変速装
    置。
  2. 【請求項2】回転出力を発生する内燃機関の回転出力が
    伝達される回転出力軸と車両の駆動輪を駆動する駆動軸
    の間に複数の変速段を有する自動変速機構を配置し、更
    に自動車の運転状態に応じて適切な変速位置を求めて前
    記自動変速機構の変速比を切り替える変速比変更手段へ
    与えて前記自動変速機構の変速段を選択する変速制御手
    段を備える自動車の自動変速装置において、運転モード
    がニュートラルレンジ(Nレンジ)からドライブレンジ
    (Dレンジ)に変更された場合には、第1速より変速比
    が小さい変速段を経由して前記第1速に変速段を戻すよ
    うに変速することを特徴とする自動車の自動変速方法。
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