JP2816628B2 - シリコン単結晶の引き上げ方法 - Google Patents

シリコン単結晶の引き上げ方法

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JP2816628B2
JP2816628B2 JP14342192A JP14342192A JP2816628B2 JP 2816628 B2 JP2816628 B2 JP 2816628B2 JP 14342192 A JP14342192 A JP 14342192A JP 14342192 A JP14342192 A JP 14342192A JP 2816628 B2 JP2816628 B2 JP 2816628B2
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眞次 野村
全史 今吉
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コマツ電子金属株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコン単結晶の引き
上げ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の基本材料であるシリコ
ン単結晶の製造方法の一つとして、るつぼ内の原料融液
から円柱状の単結晶を引き上げるチョクラルスキー法が
用いられている。チョクラルスキー法においては、チャ
ンバ内に設けた石英るつぼに収容した原料をヒータによ
って加熱溶融し、シード軸に取り付けた種子結晶を前記
融液に浸漬し、シード軸を回転しつつ上方に引き上げて
単結晶を成長させている。シリコン単結晶の高品質化要
求は、半導体集積回路素子の集積度向上に伴ってますま
す厳しいものとなっているが、シリコン単結晶の引き上
げ過程において、前記単結晶の内部に酸素誘起積層欠陥
(OSFともいう)が発生することがある。この欠陥は
基板表面層に欠陥を生じさせるものであるため、その低
減は集積回路素子の歩留りに直接影響すると見なされて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記酸素誘起積層欠陥
の発生原因として、るつぼからの酸素供給量、るつぼ回
転速度、単結晶回転速度、融液温度、チャンバ内温度、
融液の対流、アルゴンガスの流動、チャンバ形状その他
の影響が考えられるため、これらの諸条件を適切に設定
してシリコン単結晶の製造を行っているが、未だ酸素誘
起積層欠陥発生防止のコントロールが不十分である。本
発明は上記従来の問題点に着目してなされたもので、チ
ョクラルスキー法によるシリコン単結晶の引き上げ工程
において酸素誘起積層欠陥の発生を抑制し、前記欠陥値
の微小なシリコン単結晶を得ることができるようなシリ
コン単結晶の引き上げ方法を提供することを目的として
いる。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るシリコン単結晶の引き上げ方法は、チ
ョクラルスキー法によるシリコン単結晶の引き上げにお
いて、テール部の引き上げ時間を200×{引き上げ単
結晶の直径(インチ)}/6分以下とし、かつ、テール
部の円錐の頂角が50度以上となるように円錐の直径減
少量を連続して制御することとした。
【0005】
【作用】本発明は、チョクラルスキー法によるシリコン
単結晶引き上げの最終工程であるテール部の引き上げ時
間およびテール部を形成する円錐の頂角の大きさと、前
記酸素誘起積層欠陥値との間に密接な関係があることを
利用して酸素誘起積層欠陥の発生を低減させようとする
ものである。すなわち、実験的にるつぼ回転速度、単結
晶回転速度、融液温度、単結晶のメインボデイ引き上げ
速度をそれぞれ所定範囲内に維持し、テール部の引き上
げ時間を変化させて単結晶の引き上げを行ったところ、
たとえば6インチ単結晶の場合、テール部引き上げ時間
を190分以下にすると酸素誘起積層欠陥値は急激に減
少し、特に140分以下では減少の程度が著しい。8イ
ンチ、10インチ、12インチの単結晶引き上げに関し
ても、テール部をそれぞれの特定値以下の時間で引き上
げると、6インチ単結晶の場合と同様に酸素誘起積層欠
陥値を急激に減少させることができる。そして、各直径
の単結晶に共通に当てはめられる特定値の一般式は、 200×{引き上げ単結晶の直径(インチ)}/6
(分) で表すことができる。このときテール部の形状を見る
と、図4に示すテール部3aの円錐の頂角αは、通常5
0°以上であるが、αが50°より小さくなると、図7
に示すように酸素誘起積層欠陥値が増大する傾向が見ら
れる。従って、テール処理時間およびテール角度の制御
は極めて重要であることが分かる。
【0006】図2はテール部引き上げ過程における単結
晶の直径測定の概念図で、シリコン単結晶3の外周と融
液2との境界に輝度の高い部分、いわゆるメニスカスリ
ング22が存在する。このメニスカスリング22を走査
するTVカメラ8は、シリコン単結晶3のメインボデイ
部直径を所定の値に維持するために従来から用いられて
いるが、テール処理においても前記TVカメラ8を使用
する。TVカメラ8の走査線8aが前記メニスカスリン
グ22を通過する際、二つのピークが観測される。これ
らのピークの間隔Dは、前記シリコン単結晶3の外周と
融液2との境界における単結晶の直径を表している。T
Vカメラ8から得られる信号は、増幅後サンプルホール
ド回路で保持され、A/D変換器でアナログ量をデジタ
ル量に変換し、入出力ポートを介して中央処理装置(以
下CPUという)に入力される。CPUでは、前記ピー
ク位置の間隔から単結晶の直径を算出し、更に図4に示
すテール部3aの円錐の頂角αを推定する。これらの情
報は入出力ポートを介してスイッチ素子たとえばサイリ
スタのゲートを制御し、巻き取り装置のモータ回転速度
を制御することによって、単結晶引き上げ速度を制御
し、テール部直径を小さくしていく。この制御はメカニ
カスリングの消失時に終了する。
【0007】
【実施例】以下に本発明に係るシリコン単結晶の引き上
げ方法の実施例について、図面を参照して説明する。図
1は本発明によるシリコン単結晶の引き上げ方法の制御
ブロック図で、1はるつぼ、2はシリコン融液、3は引
き上げ過程にあるシリコン単結晶である。巻き取り装置
4はモータ5により駆動され、前記シリコン単結晶3の
上端にシード軸を介して繋着されたワイヤケーブル6
が、滑車7を介して前記巻き取り装置4に巻き取られる
ことによってシリコン単結晶3が引き上げられる。TV
カメラ8はシリコン単結晶3の外周と融液2との境界に
発生するメニスカスリングを横切る単結晶直径を測定す
る。前記TVカメラ8により得られた信号はシリアルに
出力され、増幅器9、比較器10、波形整形回路11を
介し、更にシフトレジスタ12で入出力ポート13を介
してパラレル信号とした後、CPU14に入力される。
また、前記モータ5の回転速度を検出するタコメータ1
5の出力信号は、増幅器16、波形整形回路17、シフ
トレジスタ18、入出力ポート19を介してCPU20
に入力される。
【0008】CPU14は前記TVカメラ8によって得
られた信号に基づいて単結晶3の直径を算出し、実測値
とする。この実測値が妥当か否かについて、あらかじめ
設定し、記憶させておいた設定値と比較し、妥当であれ
ば上述の値より小さい値を新たな直径として設定すると
ともに、直径の新設定値に対応する引き上げ速度の設定
値を新たに設定する。この値はシリコン単結晶のメイン
ボデイ部直径、テール部の円錐の頂角およびテール部の
長さ等から算出することが可能である。
【0009】上記によって算出された引き上げ速度の設
定値は、CPU14から入出力ポート13および入出力
ポート19を介してCPU20に入力される。CPU2
0はCPU14による前記引き上げ速度の設定値に基づ
いて、場合によってはタコメータ15を利用して確認を
取りながらスイッチ素子21のゲート回路を制御するこ
とによりモータ5の回転速度を決定し、単結晶3の引き
上げ速度を制御する。また、前記設定値より単結晶の直
径が大きい場合は、引き上げ速度を早めるように制御す
る。
【0010】本実施例ではるつぼ回転速度を3〜18r
pm、単結晶回転速度を15〜25rpm、メインボデ
イ部の引き上げ速度を0.5〜2.0mm/分、融液温
度を1450〜1600°Cとして、6インチ単結晶の
引き上げを行った。メインボデイ部の引き上げが終了
し、テール処理に入ってからも更に直径制御のため、T
Vカメラを用いてメニスカスリングの走査を行った。テ
ール部の引き上げ速度と引き上げ時間とを制御するプロ
グラムを作り、TVカメラによりテール部直径を測定し
ながら、テール処理を行った。
【0011】6インチ単結晶シリコンインゴットにおけ
るテール部引き上げ時間と酸素誘起積層欠陥値との相関
を図3に示す。この場合試料の採取方法として、図4に
示すように単結晶シリコン棒のメインボデイを4分割
し、4個の試料S1 ,S2 ,S3 ,S4 に存在する酸素
誘起積層欠陥の総和を酸素誘起積層欠陥値とした。図3
において、テール部引き上げ時間が200分以上の場合
は酸素誘起積層欠陥値が高い値を示しているが、200
分を境としてそれ以下の時間では急激に低い値となり、
140分以下では更に低い値となった。なお、テール部
引き上げ時間が200分の場合の角度αは58度であ
る。
【0012】図5は、8インチの単結晶シリコンインゴ
ットを引き上げたときのテール部引き上げ時間と酸素誘
起積層欠陥値との相関を示す図である。酸素誘起積層欠
陥値は、テール部引き上げ時間が270分以下になると
急激に減少し、210分以下では更に低い値となった。
なお、テール部引き上げ時間が270分の場合の角度α
は60度である。また、図6は10インチの単結晶シリ
コンインゴットを引き上げたときの酸素誘起積層欠陥値
との相関を示し、テール部引き上げ時間が330分以下
になると欠陥値が急激に減少することが分かる。なお、
10インチの単結晶シリコンインゴットの場合、テール
部引き上げ時間が330分の場合の角度αは62度であ
る。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、チ
ョクラルスキー法によるシリコン単結晶の引き上げにお
いて、テール部の引き上げ時間を200×{引き上げ単
結晶の直径(インチ)}/6分以下とし、かつ、テール
部の円錐の頂角が50度以上となるように引き上げ速度
を制御することにしたので、従来から低減が困難であっ
た酸素誘起積層欠陥の発生を抑制し、欠陥値の微小な高
品質のシリコン単結晶を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シリコン単結晶の引き上げにおける制御ブロッ
ク図である。
【図2】メニスカスリング走査状況の説明図である。
【図3】6インチシリコン単結晶におけるテール部引き
上げ時間と酸素誘起積層欠陥値との相関を示す図であ
る。
【図4】酸素誘起積層欠陥値調査試料を採取する際のシ
リコンインゴット切断状況およびテール部形状に関する
説明図である。
【図5】8インチシリコン単結晶におけるテール部引き
上げ時間と酸素誘起積層欠陥値との相関を示す図であ
る。
【図6】10インチシリコン単結晶におけるテール部引
き上げ時間と酸素誘起積層欠陥値との相関を示す図であ
る。
【図7】テール部角度と酸素誘起積層欠陥値との相関を
示す図である。
【符号の説明】
1 るつぼ 2 融液 3 シリコン単結晶 3a テール部 8 TVカメラ 8a 走査線 22 メニスカスリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−21280(JP,A) 特開 昭62−105994(JP,A) 特開 平1−257195(JP,A) 特開 平4−160088(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C30B 15/20 - 15/28 C30B 29/06 502

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チョクラルスキー法によるシリコン単結
    晶の引き上げにおいて、テール部の引き上げ時間を20
    0×{引き上げ単結晶の直径(インチ)}/6分以下と
    し、かつ、テール部の円錐の頂角が50度以上となるよ
    うに円錐の直径減少量を連続して制御することを特徴と
    するシリコン単結晶の引き上げ方法。
JP14342192A 1992-05-08 1992-05-08 シリコン単結晶の引き上げ方法 Expired - Lifetime JP2816628B2 (ja)

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