JP2816361B2 - 大型異形部材の焼入れ前昇温方法 - Google Patents

大型異形部材の焼入れ前昇温方法

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JP2816361B2 JP62187769A JP18776987A JP2816361B2 JP 2816361 B2 JP2816361 B2 JP 2816361B2 JP 62187769 A JP62187769 A JP 62187769A JP 18776987 A JP18776987 A JP 18776987A JP 2816361 B2 JP2816361 B2 JP 2816361B2
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清澄 黒田
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は高周波誘導加熱による大型異形部材の焼入れ
前昇温方法に関する。 (従来の技術と問題点) 例えば直径が3000mm,巾が500mmの如き大型歯形部材は
歯形に耐摩耗性を付与するため焼入れを施されるが、焼
入れ方法としては、歯形が大きいので(モジュール2
5),1歯づつの焼入れがなされる。この場合、一回の焼
入れ加熱では、発熱しても質量が大きい後背部への熱伝
導が極めて大きく、焼入れ温度まで昇温しないので、焼
入れに先立って切削等の加工時に生じた残留応力除去を
兼ねた予加熱により前昇温させたうえで焼入れに付され
る。 近来、この種大型部材に対する前昇温には、加熱不要
部分まで加熱してしまう炉加熱に替わって、例えば圧延
前に加熱されたスラブ等の巾方向端縁部の温度低下を補
熱する場合と同様に、低周波誘導加熱コイルを用いる加
熱が行われるようになってきた。即ち、第2図の如く、
例えば出力100Kw,周波数60Hzの低周波電源Eから給電さ
れる導体をコ字状に多巻回して形成した低周波用の誘導
加熱コイルC′を用い、図示されるように当該コイル
C′を部材W′の半径方向から対向させて開口部内に部
材W′の周部に形成された加工部分Gが充分内包される
状態とし、当該位置関係を維持しつつ所定時間にわたり
両者を所定速度で相対的に周回させ、所定温度まで昇温
するようにしていた。 実施例では、上記形状の部材W′を上記電源Eからコ
イルC′に給電しつつ4時間にわたり加熱した場合、加
工部分Gである歯形の第3図にイ〜ニとして示す各部は
イ,ロおよびハが90〜100℃,ニが70℃まで昇温する。 然し、上記所要時間が4時間である点は炉加熱に比べ
て早いものの,生産性の見地から決して満足し得る短時
間とは言えず、また上記昇温温度は残留応力除去および
焼入れ前加熱として充分とは云い難いところであった。 而して現今、上記同様な大型歯形部材ではあるが、第
1図(a)に示す如き,両端面に形成されているボスB
が180°隔てて大きく偏芯しており、当該ボスBの基部
が加工部分Gとして形成された歯形の谷に極めて近接し
て位置する型式の部材Wを上記同様に前昇温することが
要求されるようになった。 ところで、第2図に示す低周波誘導加熱コイルC′は
懐を深く………即ち,コ字の腕部c′の長さを大きく…
……しないと加熱作用が極度に低下する。然るに、当該
低周波誘導加熱コイルC′は上述の如く懐を深くするこ
とが必須要件であるので、相対的な周回加熱をしようと
すると腕部c′がボスBの基部に接触するため、加熱不
可能であるという事態が発生した。 そこで、旧来の如く炉加熱による前昇温も考えられる
が、直径が大である点のみならず、ボス部分の長さをも
含めると極めて大型であり、これに見合う容積の炉設備
も大型とならざるを得ず、かてて加えて端面間の巾が50
0mmある部材では加熱時間も極めて長時間(8時間)を
要し、さらに加熱不要部までも加熱する不経済さを伴う
こととなるので、簡単に所要部分のみの加熱が可能な誘
導加熱により解決することが希求されるところであっ
た。 (発明の目的) 本発明は、低周波誘導加熱コイルを相対的に周回させ
得ないために前昇温が不可能な大型異形部材について、
誘導加熱手段によりこれを可能とするとともに、残留応
力除去および焼入れ前の予加熱として効果的な温度まで
短時間で昇温することが可能な大型異形部材の焼入れ前
昇温方法を提供することを目的とする。 (発明の構成) 本発明の要旨は、 (1) 両端面に偏心したボス部を有し、周面に形成さ
れた歯形等の加工部分がボスの基部に近接した位置まで
及んでいる大型異形部材の上記加工部分を焼入れに先立
って加工時の応力除去を兼ねて予熱するための大型異形
材の焼入れ前昇温方法であって、 (2) 加熱手段を高周波誘導加熱によるものとし、 (3) 当該加熱には、部材の周面に沿って所定間隔を
隔てて平行に延在し、その一方端が屈折して相寄り接続
してなる周方向導体部と、該周方向導体部からそれぞれ
相離れる方向へ延びて所定位置で周方向導体部のなす面
に対して同一方向へ直角に屈折し、さらに同一寸法のコ
字状を描いて折曲のうえ周方向導体部のなす面に回帰し
て相寄る方向に屈折してなる端面方向巻回導体部とを接
続してなる加熱コイルを使用し、 (4) 当該加熱コイルを部材間に対向位置させて通電
しつつ所定時間にわたる相対的周方向を繰り返して所定
温度まで昇温させる ことを特徴とする大型異形部材の焼入れ前昇温方法にあ
る。 (発明の作用) 本発明は、高周波誘導加熱コイルが低周波誘導加熱コ
イルと異なってコイル形状を所望に形成し得ることに着
目してなされたもので、高周波誘導加熱とすることによ
り、コ字状の端面方向巻回導体部における袖部分の長さ
を部材の加工部分の巾にあわせて短く形成し得て、高い
加熱効率を維持しつつ当該袖部分が周回時にボスと接触
するのを回避可能とし、また周方向導体部を設け得て,
周部の端面間中央部分の昇温促進を可能とし、さらには
磁束収束用の磁性体を要所,要所に装着し得て,高率的
な均熱を可能とする作用がある。 (実施例) 本発明を第1図(b)〜(d)に示す実施例に従って
詳述する。 第1図(b)は本発明実施例高周波誘導加熱コイル
(以下単にコイルと云う)であり、当該コイルCはC1と
して示す周方向導体部と、C2として示す端面方向巻回導
体部とを接続して形成してある。 上記周方向導体部C1は所定間隔を隔てて平行する導体
a,bからなり、その一方端は屈折して相寄り接続し、他
方端は端面方向巻回導体部C2に連なる。当該周方向導体
部C1は加熱時に部材の周面に対向する部分であり、上記
導体a,bそれぞれは部材の端面間の巾方向をほぼ3分割
するが如き間隔を維持している。尚、N1,N2はニップル
取付け孔であり、後述するリードを介して供給されて管
状を呈する導体内を流通するコイル冷却用流体の排出口
とされる。 上記端面方向巻回導体部C2は前記導体a,bそれぞれか
ら互いに相離れる方向へ伸びる導体cおよびdからな
り、当該導体cおよびdはそれぞれ所定位置で周方向導
体部C1のなす面に対して同一方向へ直角に屈折し、さら
に同一寸法のコ字を描いて折曲のうえ周方向導体部C1の
なす面に回帰し、ここで相寄る方向へ屈折する。従って
端面方向巻回導体部C2は側面視および平面視ともにコ字
状を呈することとなる。両者の相対向する端部はSとし
て示す絶縁材で隔てられ、それぞれの端部●印の位置に
はリードRが接続され、所定周波数,出力の高周波電源
Eから給電を受ける。尚、リードRはコイル冷却用流体
の供給管ともなっている。 而して、上記導体c右よびdの側面視されるコ字の中
央部長さは袖部が部材の両端面に所定間隙を隔てて対向
可能に設定される。また、平面視されるコ字の袖部長さ
は加熱時における部材の加工部分Gに端面方向からそれ
ぞれ対向するとともに、加工部分Gに近接して形成され
ているボスの基部と周回時に接触しない長さにそれぞれ
設定される。 Mとして示す複数個のブロックは,例えば積層珪素鋼
板等の磁性材であり、一点破線の矢印に従って各導体a
〜dそれぞれの位置に嵌装される。 上記構成からなるコイルCは,第1図(c)および
(d)に示す如く,側面視コ字の開口に部材Wの外周縁
部を収容する状態で対向位置させ、当該コイルCへ高周
波電流を通電しつつ,所定速度で部材Wの外周に対して
相対的に周回させ、導体a〜dが対向する加工部分Gの
表面温度が所定温度となるまで所定時間にわたり周回を
繰り返す。上記加熱についてさらに詳しくいえば、周回
加熱開始の初期には,コイルCが通過した直後の部材W
の表面は所定温度を充分上回る温度まで昇温するもの
の、後背部への熱伝導で急激に温度降下をきたし、周回
を重ねるに従って段背部に熱が蓄積されるので昇温後の
温度降下度が緩慢となる。而して上記所定温度とは加熱
停止後にしばらくの間維持される部材表面温度を指す。 前掲寸法の部材Wに本発明を実施した場合の加熱条件
と昇温温度とを以下に示す。 ☆加熱条件 *電源 出 力………250Kw 周波数………6KHz *回転速度……………40min/1回転 *加熱時間……………2Hr ☆昇温温度 第3図にイ〜ニとして示す各位置の表面温度の計測結果
を下記する。 イ…………200℃ ロ…………196℃ ハ…………200℃ ニ…………180℃ 上記の結果は従来に比べて2倍高い温度までの昇温を
従来所要時間の1/2である2時間で達成し、かつ各部の
温度差が僅少であることを示している。また得られた温
度180〜200℃は応力除去加熱としても、焼入れ前昇温と
しても充分に満足する温度である。 尚、本発明は低周波誘導加熱コイルが相対的な回動で
きないことから創出されたものであるが、周縁に加工部
分のある大型部材で低周波誘導加熱コイルが相対的回動
可能な場合にも、爾後本発明が適用され、高効率の前昇
温に付されることになるのは言うまでもない。 (発明の効果) 本発明方法の実施により、低周波誘導加熱では加熱コ
イルの形状条件から相対的に周回させ得ないために不可
能であった大型異形部材の前昇温が可能となる。そのう
え、低周波誘導加熱での前昇温が可能な場合おも含む全
ての大型部材についての残留応力除去および焼入れ前昇
温は、従来法の1/2の時間に短縮され、しかも得られる
温度は従来方法による場合の2倍高温の,効果的である
とされる温度である(従来は時間がかかり過ぎて効果的
温度までの昇温を断念していた)。 従って、本発明はこの種大型部材の熱処理所要時間を
短縮して生産性を大幅に向上するとともに、エネルギー
損失なく効率的な加熱を可能とする効果を齎す。そのう
え、本発明方法により処理された大型部材は従来より高
温に前加熱されているので、焼入れ加熱時,表層深くま
でを容易に焼入れ温度に昇温し得ることとなり、その結
果,厚い硬化層が形成されて歯部等の耐久性を飛躍的に
増大させる等、甚大な効果を奏するとして賞用される。
【図面の簡単な説明】 第1図(a)は本発明が加熱対象とする大型異形部材の
斜視図、第1図(b)は本発明が使用する高周波誘導加
熱コイルの斜視図、第1図(c)および(d)はそれぞ
れ本発明の実施状態を示す側面図および平面図、第2図
は従来低周波誘導加熱コイルによる加熱状態を示す側面
図、第3図は加熱後の部材の温度測定位置を示す部分斜
視図である。 W……大型異形部材 B……ボス G……加工部分 C……加熱コイル C1……周方向導体部 C2……端面方向巻回導体部

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.両端面に偏心したボス部を有し、周面に形成された
    歯形等の加工部分がボスの基部に近接した位置まで及ん
    でいる大型異形部材の上記加工部分を焼入れに先立って
    加工時の応力除去を兼ねて予熱するための大型異形材の
    焼入れ前昇温方法であって、加熱手段を高周波誘導加熱
    によるものとし、当該加熱には、部材の周面に沿って所
    定間隔を隔てて平行に延在し、その一方端が屈折して相
    寄り接続してなる周方向導体部と、該周方向導体部から
    それぞれ相離れる方向へ延びて所定位置で周方向導体部
    のなす面に対して同一方向へ直角に屈折し、さらに同一
    寸法のコ字状を描いて折曲のうえ周方向導体部のなす面
    に回帰して相寄る方向に屈折してなる端面方向巻回導体
    部とを接続してなる加熱コイルを使用し、当該加熱コイ
    ルを部材間に対向位置させて通電しつつ所定時間にわた
    る相対的周方向を繰り返して所定温度まで昇温させるこ
    とを特徴とする大型異形部材の焼入れ前昇温方法。
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JPS5773119A (en) * 1980-10-27 1982-05-07 Toyota Motor Corp Induction hardening method for parts having rugged parts
JPS59193854U (ja) * 1983-06-11 1984-12-22 富士電子工業株式会社 高周波焼入れ用コイル
CH665053A5 (de) * 1984-11-12 1988-04-15 Bbc Brown Boveri & Cie Schalteranordnung zum abschalten einer reaktanz.

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