JP2815102B2 - アクティブマトリクス型液晶表示装置 - Google Patents

アクティブマトリクス型液晶表示装置

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JP2815102B2
JP2815102B2 JP22763992A JP22763992A JP2815102B2 JP 2815102 B2 JP2815102 B2 JP 2815102B2 JP 22763992 A JP22763992 A JP 22763992A JP 22763992 A JP22763992 A JP 22763992A JP 2815102 B2 JP2815102 B2 JP 2815102B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に多結晶シリコン
(以下、「ポリシリコン」と呼ぶ)等で駆動回路が構成
された駆動回路内臓型のアクティブマトリクス型液晶表
示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】駆動回路一体型のアクティブマトリクス
型液晶表示装置においては、ガラスや石英等の透明絶縁
性基板上に、表示部と一体化してソースドライバーやゲ
ートドライバー等の駆動回路を構成する必要があり、通
常、ポリシリコンの薄膜MOSトランジスタ(以下、
「ポリシリコンTFT」と呼ぶ)で駆動回路を構成す
る。しかし、単結晶シリコンを用いた駆動回路と比較し
て、ポリシリコンTFTは動作スピードが非常に遅いと
いう欠点がある。特に、表示部のソースバスラインを駆
動するためのソースドライバーにおいては、大画面・大
容量の表示を行う場合、ソースドライバーを構成するシ
フトレジスタの動作スピードが不足するので、ポリシリ
コンTFTで構成したシフトレジスタの動作スピードを
越えない範囲で駆動する方法が、種々検討されている。
【0003】図5に、シフトレジスタに要求される動作
スピードを低減させる方法の一例である2系統のシフト
レジスタを用いる駆動回路内臓型のアクティブマトリク
ス型液晶表示装置を示す。図5に基づいて、従来の駆動
回路内臓型のアクティブマトリクス型液晶表示装置の構
造を説明する。
【0004】図示するように、この液晶表示装置は透明
絶縁性基板101上に、ソースバスラインS11〜S1N
ゲートバスラインG11〜G1Mとが縦横に配線され表示部
102を構成している。表示部102が形成されている
基板101上で、ソースバスラインS11〜S1Nの一端に
は、ソースバスラインS11〜S1Nを駆動するためのソー
スドライバー103が形成され、ゲートバスラインG11
〜G1Mの一端には、ゲートバスラインG11〜G1Mを駆動
するためのゲートドライバー104が形成されている。
【0005】表示部102において、ソースバスライン
S1n(1≦n≦N)とゲートバスラインG1m(1≦m≦
M)とで囲まれた部分が表示の一単位である絵素120
となる。
【0006】図6に、1つの絵素120の一例の等価回
路を示す。図示するように、絵素120は、ソースバス
ラインS1nとゲートバスラインG1mとの交点に形成され
たスイッチング素子として機能する薄膜トランジスタ1
20aと、ソースバスラインS1nから印加されるビデオ
信号電位D11、D12、…を印加し液晶容量を駆動する絵
素電極120bと、絵素電極120bと並列に設けられ
た電荷保持用容量120cとから構成される。
【0007】ソースドライバー103は、図5に示すよ
うに、ソースバスラインS11〜S1Nに印加する原信号で
あるビデオ信号(以下、「原ビデオ信号」と呼ぶ)Vid
eoを入力するためのビデオ信号ライン131と、ビデオ
信号ライン131と各ソースバスラインS11〜S1Nとの
間に形成されたアナログスイッチ132及びサンプリン
グコンデンサ133と、アナログスイッチ132の動作
を制御する2系統のシフトレジスタSRA1及びSRB
1とで構成されている。アナログスイッチ132は、ビ
デオ信号ライン131からのビデオ信号Videoをサンプ
リングするためのものである。サンプリングコンデンサ
133は、サンプリングしたビデオ信号電位D11、D
12、…をソースバスラインS11〜S1Nと共通電極134
との間に保持するためのものである。シフトレジスタS
RA1は、奇数番目のソースバスラインS11〜S1Nー1
接続されており、シフトレジスタSRB1は、偶数番目
のソースバスラインS12〜S1Nに接続されている。各系
統のシフトレジスタSRA1、SRB1の出力は、ソー
スバスラインS11〜S1N1本毎に対応するアナログスイ
ッチ132の動作(開閉)を制御している。以上のソー
スドライバー103を構成する各部がポリシリコン薄膜
等で同一基板101上に形成されている。
【0008】図7に、図5に示すソースドライバー10
3の駆動時におけるタイミングチャートを示す。図5及
び図7に基づいて、ソースドライバー103の動作を説
明する。
【0009】2系統のシフトレジスタSRA1、SRB
1の起動は、図7に示すスタート信号SP1で制御され
る。シフトレジスタSRA1はクロック信号ΦA1、Φ
ABar1により制御され、シフトレジスタSRB1はクロ
ック信号ΦB1、ΦBBar1で制御される。クロック信号
ΦA1とクロック信号ΦB1とには、1/4周期分(サン
プリング期間t0)だけ位相がずれた信号が入力され
る。これらのクロック信号ΦA1、ΦABar1、ΦB1、Φ
BBar1により、2系統のシフトレジスタSRA1、SR
B1は、例えば、図7に示すSRA11とSRB11とに見
られるように、それぞれサンプリング期間t0だけ位相
のずれた波形を順次アナログスイッチ132へ出力す
る。アナログスイッチ132は、シフトレジスタSRA
1、SRB1の出力がハイレベルの期間に導通するよう
になっており、これらのシフトレジスタSRA1、SR
B1の出力によりアナログスイッチ132が4t0の期
間導通する。アナログスイッチ132が導通している期
間に、サンプリングコンデンサ133に原ビデオ信号V
ideoをサンプリングし、ソースバスラインS11〜S1N
順次駆動する。ここで、アナログスイッチ132は4t
0の期間導通しているが、1本前のソースバスラインS1
1〜S1Nに接続されているアナログスイッチ132と3
0の期間は重なって導通しているため、結果的には最
後の期間t0(1本前のソースバスラインS11〜S1N
重なりのない期間)の間にサンプリングされた原ビデオ
信号Videoが、サンプリングコンデンサ133にサンプ
リングされることになる。つまり、2系統のシフトレジ
スタSRA1、SRB1を並列駆動することにより、サ
ンプリング期間t0ずつずれた原ビデオ信号Videoがサ
ンプリングコンデンサ133に順次サンプリングされ、
サンプリングされたビデオ信号電位D11、D12、…を、
それぞれ対応するソースバスラインS11〜S1Nに印加す
る。各シフトレジスタSRA1、SRB1は、サンプリ
ング期間t0の4倍の周期で駆動させるので、各シフト
レジスタSRA1、SRB1の動作スピードを1/4に
低減することが出来る。
【0010】上記駆動回路一体型のアクティブマトリク
ス型液晶表示装置は、2系統のシフトレジスタを並列駆
動させる場合であるが、K(Kは整数)系統のシフトレ
ジスタを並列駆動される場合は、シフトレジスタの動作
スピードを1/2Kに低減できる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、複数系
統のシフトレジスタを並列駆動することで、シフトレジ
スタの動作スピードを低減することはできるが、原ビデ
オ信号Videoをサンプリングする真のサンプリング期間
0には変化がない。その結果、大容量・大画面の液晶
表示装置を駆動する場合においては、十分なサンプリン
グ期間t0をとるために、アナログスイッチに高速動作
が要求され、かつ、サンプリング期間t0の不足により
表示画面の解像度が低下、コントラストの低下及び表示
ムラ等の表示品位の劣化の問題が生じる。
【0012】また、複数系統のシフトレジスタを並列駆
動しても、シフトレジスタの総出力本数は、ソースバス
ラインの本数だけ必要であり、シフトレジスタの並列駆
動の本数の増加に伴い、入力信号線(クロック信号ΦA
1、ΦABar1など)等の配線数が増加すると共に、シフ
トレジスタ部分の面積が増加して歩留まりが低下すると
いう問題がある。
【0013】本発明は、上記従来技術の問題を解決すべ
くなされたものであり、シフトレジスタの動作スピード
を低減させ、且つビデオ信号のサンプリング期間を十分
長く取ることにより、画質の向上を図ることができるの
みならず、シフトレジスタの出力本数(シフトレジスタ
を構成するトランジスタ数)及び配線数を低減させ、シ
フトレジスタの占める面積を縮小化することによって、
歩留り良く、大容量・大画面の表示を可能にするアクテ
ィブマトリクス型液晶表示装置を提供することを目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のアクティブマト
リクス型液晶表示装置は、基板上に複数のゲートバスラ
インと複数のソースバスラインとが直交するように配設
され、隣合う2本の該ゲートバスラインと隣合う2本の
該ソースバスラインとで囲まれる領域に絵素が形成され
ており、該ゲートバスラインを駆動するゲートドライバ
ー及び該ソースバスラインを駆動するソースドライバー
が形成されたアクティブマトリクス型液晶表示装置にお
いて、該ソースバスラインに各々サンプルアンドホール
ド回路が形成されていると共に、各サンプルアンドホー
ルド回路が隣合うL(2以上の整数)個を1組とし、各
組における各々の該サンプルアンドホールド回路がL系
統のビデオ信号ラインの1つずつに順に接続され、且
つ、各サンプルアンドホールド回路に備わったスイッチ
手段を制御するシフトレジスタがK(2以上の整数)系
統設けられ、1組のスイッチ手段を1系統のシフトレジ
スタに対応させた状態で、隣合う各組のスイッチ手段が
別の系統のシフトレジスタにより駆動されるように該ソ
ースドライバーが構成され、該L系統のビデオ信号ライ
ンの各々に、有効水平走査期間を有効ソースバスライン
数で割ったサンプリング期間だけサンプリング位相をず
らして、該サンプリング期間のL倍の周期で原信号であ
るビデオ信号をサンプリングしたL種のビデオ信号を位
相を揃えて印加すると共に、該シフトレジスタに、各系
統毎に該サンプリング期間のL倍の期間がずれ、且つ該
サンプリング期間の2KL倍の周期のクロック信号が与
えられており、そのことによって、上記目的が達成され
る。
【0015】前記L種のビデオ信号間の出力信号レベル
差を検出し、該出力信号レベル差に基づくゲイン補正及
びオフセット補正を行う補正回路によって、該出力信号
レベル差をゲインが0.5%以下にし、且つオフセット
が20mV以下としてもよい。
【0016】前記絵素が電荷保持用容量を備え、前記サ
ンプルアンドホールド回路の容量が該電荷保持用容量の
10倍以上であってもよい。
【0017】前記絵素を駆動するスイッチング素子とし
て薄膜トランジスタを備え、該薄膜トランジスタ、前記
ゲートドライバー及び前記ソースドライバーが多結晶シ
リコンからなっていてもよい。
【0018】
【作用】本発明においては、ソースバスラインを駆動す
るソースドライバーを構成するシフトレジスタをK系統
設け、かつ、各系統のシフトレジスタの1出力でL個の
スイッチ手段を同時に制御し、シフトレジスタの各系統
毎に、サンプリング期間のL倍の期間がずれ、且つサン
プリング期間の2KL倍の周期のクロック信号が与えら
れている。その結果、スイッチ手段を2KLの期間だけ
導通状態にし、隣合うスイッチ手段の間で、導通期間が
サンプリング期間のL倍だけずれる。
【0019】上記同時に制御されるL個のスイッチ手段
は、それぞれ異なったL系統のビデオ信号ラインに接続
されており、ビデオ信号ラインには、サンプリング期間
だけサンプリング位相をずらして、サンプリング期間の
L倍の周期で原ビデオ信号をサンプリングしたL種のビ
デオ信号を位相を揃えて印加する。その結果、原ビデオ
信号をサンプリング期間でサンプリングした信号がソー
スバスラインに印加される。
【0020】
【実施例】本発明の実施例について以下に説明する。
【0021】図1に、本発明の一実施例である2系統の
シフトレジスタを用いる駆動回路内臓型のアクティブマ
トリクス型液晶表示装置を示す。図1に基づいて、本実
施例の駆動回路内臓型のアクティブマトリクス型液晶表
示装置の構造を説明する。
【0022】図示するように、この液晶表示装置は透明
絶縁性基板1上に、ソースバスラインS1〜SNとゲート
バスラインG1〜GMとが縦横に配線され表示部2を構成
している。表示部2が形成されている基板1上で、ソー
スバスラインS1〜SNの一端には、ソースバスラインS
1〜SNを駆動するためのソースドライバー3が形成さ
れ、ゲートバスラインG1〜GMの一端には、ゲートバス
ラインG1〜GMを駆動するためのゲートドライバー4が
形成されている。
【0023】表示部2において、ソースバスラインSn
(1≦n≦N)とゲートバスラインGm(1≦m≦M)
とで囲まれた部分が表示の一単位である絵素20とな
る。絵素20は、図6示す絵素と同様の構成をしてお
り、ソースバスラインSnとゲートバスラインGmとの交
点に形成されたスイッチング素子として機能する薄膜ト
ランジスタ20aと、ソースバスラインSnから印加さ
れるビデオ信号電位D1、D2、…を印加し液晶容量を駆
動する絵素電極20bと、絵素電極20bと並列に設け
られた電荷保持用容量20cとからなる。
【0024】ソースドライバー3は、図1に示すよう
に、ソースバスラインS1〜SNに印加するビデオ信号V
ideo1、Video2を入力するための2系統のビデオ信号
ライン31a、31bと、ビデオ信号ライン31a、3
1bと各ソースバスラインS1〜SNとの間に形成された
アナログスイッチ32及びサンプリングコンデンサ33
からなるサンプルアンドホールド回路と、アナログスイ
ッチ32の動作を制御する2系統のシフトレジスタSR
A及びSRBとで構成されている。奇数番目のソースバ
スラインS1〜SNー1は、ビデオ信号ライン31aに接続
され、ビデオ信号Video1が印加される。偶数番目のソ
ースバスラインS2〜SNは、ビデオ信号ライン31bに
接続され、ビデオ信号Video2が印加される。アナログ
スイッチ32は、ビデオ信号ライン31a、31bから
のビデオ信号Video1、Video2をサンプリングするた
めのものである。サンプリングコンデンサ33は、サン
プリングしたビデオ信号電位D1、D2、…をソースバス
ラインS1〜SNと共通電極34との間に保持するための
ものである。2系統のシフトレジスタSRA、SRB
は、2本ずつ交互にソースバスラインS1〜SNに接続さ
れている。各系統のシフトレジスタSRA、SRBの出
力は、それぞれ2本毎のソースバスラインS1〜SNに対
応するアナログスイッチ32の動作(開閉)を制御して
いる。以上のソースドライバー3を構成する各部がポリ
シリコン薄膜等で同一基板1上に形成されている。
【0025】本実施例では、表示部2と同一基板1上に
ソースドライバー3及びゲートドライバー4等の駆動回
路を一体形成しているが、駆動回路を表示部2と別に形
成して、表示部2に取り付けた構成にしても構わない。
【0026】図2に、図1に示すソースドライバー3の
駆動時におけるタイミングチャートを示す。図1及び図
2に基づいて、ソースドライバー3の駆動時の動作を説
明する。
【0027】2系統のシフトレジスタSRA、SRBの
起動は、図2に示すスタート信号SPで制御される。シ
フトレジスタSRAはクロック信号ΦA、ΦABarによ
り制御され、シフトレジスタSRBはクロック信号Φ
B、ΦBBarで制御される。クロック信号ΦAとクロッ
ク信号ΦBとには、1/4周期分(有効水平走査期間を
有効ソースバスライン数で割った値であるサンプリング
期間t0の2倍)だけ位相がずれた信号が入力される。
これらのクロック信号ΦA、ΦABar、ΦB、ΦBBarに
より、2系統のシフトレジスタSRA、SRBは、例え
ば、図2に示すSRA1とSRB1とに見られるように、
それぞれサンプリング期間2t0だけ位相のずれた波形
を順次アナログスイッチ32へ出力する。
【0028】2系統のビデオ信号ライン31a、31b
は、原ビデオ信号Videoをそれぞれ期間t0だけ位相を
ずらしてサンプリングしたビデオ信号Video1及びVid
eo2を同じタイミングで2t0の期間出力する信号が入
力される。ビデオ信号Video1及びVideo2の作成方法
は後述する。
【0029】ここで、シフトレジスタSRA、SRBの
1出力により制御される2個のアナログスイッチ32
は、それぞれ異なったビデオ信号ライン31a、31b
に接続されており、図2に示すビデオ信号Video1及び
Video2のように、位相の異なったビデオ信号電位
1、D2、…を同時にサンプリングする。アナログスイ
ッチ32は、シフトレジスタSRA、SRBの出力がハ
イレベルの期間に導通するようになっており、シフトレ
ジスタSRA、SRBの1出力により、同時に2個のア
ナログスイッチ32が期間8t0の間導通する。アナロ
グスイッチ32が導通している期間に、ビデオ信号Vid
eo1、Video2をサンプリングコンデンサ33にサンプ
リングし、ソースバスラインS1〜SNを2本ずつ順次駆
動する。アナログスイッチ32は、2本前のソースバス
ラインS1〜SNに接続されているアナログスイッチ32
と同一のビデオ信号ライン31a、31bに接続されて
いるので、2本前のソースバスラインS1〜SNに接続さ
れているアナログスイッチ32と6t0の期間重なって
導通する。その結果、最後の期間2t0(2本前のソー
スバスラインS1〜SNと重ならない期間)の間にサンプ
リングされたビデオ信号Video1、Video2が、サンプ
リングコンデンサ33にサンプリングされることにな
る。
【0030】上述のように駆動することによって、ソー
スバスラインS1〜SNには、サンプリング期間t0ずつ
ずれたビデオ信号電位D1、D2、…を印加することにな
り、表示画像の解像度は低下しない。しかも、各系統の
シフトレジスタSRA、SRBをサンプリング期間t0
の8倍の周期で駆動するので、各シフトレジスタSR
A、SRBの動作スピードを1/8にすることが可能と
なり、かつ1個のアナログスイッチ32に割当てられる
真のサンプリング期間は2t0と長くなる。
【0031】また、2系統のビデオ信号Video1、Vid
eo2を用いる場合は、シフトレジスタSRA、SRBの
総出力本数は、ソースバスラインS1〜SNの総本数の1
/2で駆動することが可能になり、シフトレジスタSR
A、SRBが基板1に占める面積が約1/2に低減でき
る。その結果、歩留り良くソースドライバー3を作製す
ることができる。
【0032】ここで、原ビデオ信号Videoを本実施例の
2系統のビデオ信号Video1、Video2に変換するビデ
オ信号作成回路の一例を図3に示す。図3を参照して、
このビデオ信号作成回路の構成を説明する。
【0033】図示するように、原ビデオ信号Videoが入
力され、入力された原ビデオ信号VideoをA/D変換す
ると共に、サンプリング期間t0でサンプリングするA
/D変換回路41の出力側に、ガンマ補正回路42が接
続されている。ガンマ補正回路42は、A/D変換回路
41からの出力を非線形変換することによって、液晶表
示装置において、原ビデオ信号Videoに対して正しい輝
度が再現できるように補正する回路である。ガンマ補正
回路42の出力側には、ガンマ補正回路の出力信号をラ
ッチするための2系統のデータラッチ回路43b、43
cが接続されている。データラッチ回路43bの出力側
には、D/A変換回路44bを介してバッファアンプ回
路45bが接続されており、データラッチ回路43cの
出力側には、D/A変換回路44cを介してバッファア
ンプ回路45cが接続されている。バッファアンプ回路
45b、45cの出力であるビデオ信号Video1、Vid
eo2に基づいて、2系統のビデオ信号Video1及びVid
eo2のレベル差を補正するゲイン・オフセット補正回路
46が設けられている。
【0034】図4に上記ビデオ信号作成回路の動作を表
すタイミングチャートを示す。図4に基づいて、このビ
デオ信号作成回路の動作を説明する。
【0035】先ず、原ビデオ信号VideoがA/D変換回
路41に入力され、A/D変換回路41によって、入力
された原ビデオ信号VideoをA/D変換すると共に、図
4に示すように、サンプリング期間t0でサンプリング
し、ビデオ信号電位D1、D2、…を出力する。A/D変
換回路41からの出力は、ガンマ補正回路42に入力さ
れ、ガンマ補正される。
【0036】次に、ガンマ補正回路42の出力は、2系
統のデータラッチ回路43b、43cへ入力される。2
系統のデータラッチ回路43b、43cでは、サンプリ
ング期間t0だけ位相のずれたクロック信号CKb及び
CKcにより、ビデオ信号電位D1、D2、…がサンプリ
ング期間t0の2倍の期間ラッチされる。この時、デー
タラッチ回路43bには、図示するように奇数番目のビ
デオ信号電位D1、D3、…がラッチされ、データラッチ
回路43cには、図示するように偶数番目のビデオ信号
電位D2、D4、…がラッチされる。2系統のデータラッ
チ回路43b、43cの出力は、各々対応するD/A変
換回路44b、44cへ入力される。D/A変換回路4
4b、44cは、クロック信号CKdにより駆動され、
その結果、2つのD/A変換回路44b、44cの間
で、サンプリング期間t0だけ位相のずれたビデオ信号
電位D1、D2、…が同じタイミングで、各々対応するバ
ッファアンプ回路45b、45cへ出力される。
【0037】以上のようにして、上述の2系統のビデオ
信号Video1及びVideo2が得られる。
【0038】一般に、2系統のビデオ信号Video1、V
ideo2相互間では、D/A変換回路44b、44c及び
バッファアンプ回路45b、45cの特性のばらつき等
により、出力信号レベルの差が生じる。このビデオ信号
Video1、Video2間のレベル差に起因して、液晶表示
装置に表示ムラが生じる。
【0039】多数の被験者に対し行った実験から、この
ビデオ信号Video1、Video2間のレベル差が、ゲイン
が0.5%以下で、オフセットが約20mV以下であれ
ば実用上表示ムラとならず、問題ないことが分かった。
【0040】この実験結果に基づいて、2系統のビデオ
信号Video1、Video2間のレベル差を検出し、ゲイン
・オフセット補正回路46により、ビデオ信号Video
1、Video2のゲイン及びオフセットの補正を行い、ビ
デオ信号Video1、Video2間のレベル差をゲインが
0.5%以下で、オフセットが20mV以下となるよう
に調節する。
【0041】本実施例の液晶表示装置においては、上述
のように、ビデオ信号Video1、Video2のゲイン及び
オフセットの補正を行っているので、液晶表示装置の表
示ムラを解消している。
【0042】なお、上記2系統のビデオ信号Video1、
Video2は、アナログサンプルアンドホールド回路等を
用いても得ることが可能である。この場合も、必要であ
ればゲイン及びオフセットの補正を行って、ビデオ信号
Video1、Video2間のレベル差をゲインが0.5%以
下で、オフセットが20mV以下となるように調節すれ
ば、液晶表示装置の表示ムラを解消できる。
【0043】また、アナログスイッチ32及びサンプリ
ングコンデンサ33からなるサンプルアンドホールド回
路の容量(ソースバスラインS1〜SNの寄生容量を含
む)と表示部2のソースバスラインS1〜SNとゲートバ
スラインG1〜GMとの各交点に形成された電荷保持用容
量20cの容量との比によっては、液晶表示装置の表示
ムラが発生することが判明した。これは、製造工程に於
て、フォトリソグラフィーにより各部をパターン形成す
る時にパターンのばらつきが生じ、これにより、電荷の
転送効率が変化することに起因すると考えられる。
【0044】このパターンのばらつきに起因する表示ム
ラは、実験により、サンプルアンドホールド回路の容量
(ソースバスラインS1〜SNの寄生容量を含む)が、表
示部2の電荷保持用容量20cの容量と比較して、10
倍以上、望ましくは50倍以上とすれば解消されること
が分かった。
【0045】従って、本実施例に於て、サンプルアンド
ホールド回路の容量(ソースバスラインS1〜SNの寄生
容量を含む)を、表示部2の電荷保持用容量20cの容
量の50倍とした。これにより、表示ムラのない均一な
表示が得られた。
【0046】上記実施例は、2系統のシフトレジスタS
RA、SRBを並列駆動させ、2系統のビデオ信号Vid
eo1、Video2を入力する場合であるが、K(2以上の
整数)系統のシフトレジスタを並列駆動させ、かつ、L
(2以上の整数)系統のビデオ信号を入力して、L個の
サンプルアンドホールド回路を構成するスイッチ手段を
同時に制御することによって、ソースバスラインを駆動
させれば、シフトレジスタの動作スピードは1/2KL
に低減できる。この時の原ビデオ信号Videoのサンプリ
ング期間はt0であるので、表示画像の解像度は低下せ
ず、且つスイッチ手段に割当てられる真のサンプリング
期間はサンプリング期間t0のL倍になる。
【0047】又、シフトレジスタの総出力本数は、ソー
スバスラインの総本数の1/Lの本数での駆動が可能に
なり、シフトレジスタが基板に占める面積を約1/Lに
低減できる。その結果、更に歩留り良くソースドライバ
ーを作製することができる。
【0048】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のアクティブマトリクス型液晶表示装置によれば、原ビ
デオ信号のサンプリング期間よりも、ソースドライバー
を構成するシフトレジスタの動作スピードを低減するこ
とが可能となると同時に、原ビデオ信号のサンプリング
期間は従来のままで、ソースドライバーを構成するサン
プルアンドホールド回路においてサンプリング期間を十
分長くとることができるため、表示画質の向上並びにス
イッチ手段の動作スピードの低減を図ることができる。
【0049】また、シフトレジスタの出力本数の低減及
びシフトレジスタの占める面積の縮小化が可能になるの
で、歩留まり良くソースドライバーを形成することが可
能となるのみならず、単結晶シリコンに比べトランジス
タの動作スピードの遅いポリシリコン薄膜等の材料を用
いて、大容量・大画面の駆動回路一体型のアクティブマ
トリクス表示装置を構成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例であるアクティブマトリクス
型液晶表示装置の回路図である。
【図2】図1に示すソースドライバーの動作時のタイミ
ングチャートである。
【図3】本発明の2系統のビデオ信号作成回路の一例の
ブロック図である。
【図4】図3に示す回路の動作時のタイミングチャート
である。
【図5】従来例のアクティブマトリクス型液晶表示装置
の回路図である。
【図6】図5に示す絵素の等価回路の一例である。
【図7】図5に示すソースドライバーの動作時のタイミ
ングチャートである。
【符号の説明】
1 基板 2 表示部 3 ソースドライバー 4 ゲートドライバー 20 絵素 31a、31b ビデオ信号ライン 32 アナログスイッチング 33 サンプリングコンデンサ 34 共通電極 S1〜SN ソースバスライン G1〜GM ゲートバスライン SRA、SRB シフトレジスタ Video 原ビデオ信号 Video1、Video2 ビデオ信号 D1、D2、… ビデオ信号電位(データ) ΦA、ΦABar、ΦB、ΦBBar クロック信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲高▼藤 裕 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 佐々木 修 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−82294(JP,A) 特開 平3−180890(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/133 G09G 3/36

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に複数のゲートバスラインと複数
    のソースバスラインとが直交するように配設され、該ゲ
    ートバスラインと該ソースバスラインとの各交点に絵素
    が形成されており、該ゲートバスラインを駆動するゲー
    トドライバー及び該ソースバスラインを駆動するソース
    ドライバーが形成されたアクティブマトリクス型液晶表
    示装置において、 該ソースバスラインに各々サンプルアンドホールド回路
    が形成されていると共に、各サンプルアンドホールド回
    路が隣合うL(2以上の整数)個を1組とし、各組にお
    ける各々の該サンプルアンドホールド回路がL系統のビ
    デオ信号ラインの1つずつに順に接続され、且つ、各サ
    ンプルアンドホールド回路に備わったスイッチ手段を制
    御するシフトレジスタがK(2以上の整数)系統設けら
    れ、1組のスイッチ手段を1系統のシフトレジスタに対
    応させた状態で、隣合う各組のスイッチ手段が別の系統
    のシフトレジスタにより駆動されるように該ソースドラ
    イバーが構成され、該L系統のビデオ信号ラインの各々
    に、有効水平走査期間を有効ソースバスライン数で割っ
    たサンプリング期間だけサンプリング位相をずらして、
    該サンプリング期間のL倍の周期で原信号であるビデオ
    信号をサンプリングしたL種のビデオ信号を位相を揃え
    て印加すると共に、該シフトレジスタに、各系統毎に該
    サンプリング期間のL倍の期間がずれ、且つ該サンプリ
    ング期間の2KL倍の周期のクロック信号が与えられる
    アクティブマトリクス型液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記L種のビデオ信号間の出力信号レベ
    ル差を検出し、該出力信号レベル差に基づくゲイン補正
    及びオフセット補正を行う補正回路によって、該出力信
    号レベル差をゲインが0.5%以下にし、且つオフセッ
    トが20mV以下とした請求項1に記載のアクティブマ
    トリクス型液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記絵素が電荷保持用容量を備え、前記
    サンプルアンドホールド回路の容量が該電荷保持用容量
    の10倍以上である請求項1又は2に記載のアクティブ
    マトリクス型液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記絵素を駆動するスイッチング素子と
    して薄膜トランジスタを備え、該薄膜トランジスタ、前
    記ゲートドライバー及び前記ソースドライバーが多結晶
    シリコンからなる請求項1、2又は3に記載のアクティ
    ブマトリクス型液晶表示装置。
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