JP2814118B2 - 電子写真用キャリア - Google Patents

電子写真用キャリア

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、トナーとともに静電荷像現像剤を構成する
キャリアに関する。
[従来の技術] 電子写真法として米国特許第2,297,691号明細書、特
公昭42−23910号公報及び特公昭43−24748号公報等に種
々の方法が記載されているが、これらの方法は、いずれ
も光導電層に原稿に応じた光像を照射することにより静
電潜像を形成し、次いで該静電潜像上にこれとは反対の
極性を有するトナーと呼ばれる着色微粉末を付着させて
該静電潜像を現像し、必要に応じて紙等の転写材にトナ
ー画像を転写した後、熱、圧力、熱圧或は溶剤蒸気等に
より定着し複写物を得るものである。
該静電潜像を現像する工程は、潜像とは反対の極性に
帯電せしめたトナー粒子を静電引力により吸引せしめて
静電潜像上に付着させるものであるが(反転現像の場合
は、潜像の電荷と同極性の摩擦電荷を有するトナーを使
用)、一般にかかる静電潜像をトナーを用いて現像する
方法としては大別してトナーをキャリアと呼ばれる媒体
に少量分散させたいわゆる二成分系現像剤を用いる方法
と、キャリアを用いることなくトナー単独使用のいわゆ
る一成分系現像剤を用いる方法とがある。
一般にかかる二成分系現像剤を構成するキャリアは導
電性キャリアと絶縁性キャリアとに大別される。
導電性キャリアとしては通常酸化又は未酸化の鉄粉が
用いられているが、この鉄粉キャリアを成分とする現像
剤においてはトナーに対する摩擦帯電性が不安定であ
り、又現像剤により形成される可視像にカブリが発生す
るという問題点がある。即ち現像剤の使用に伴い、鉄粉
キャリア粒子の表面にトナー粒子が付着するためキャリ
ア粒子の電気抵抗が増大してバイアス電流が低下し、し
かも摩擦帯電性が不安定となり、この結果形成される可
視像の画像濃度が低下しカブリが増大する。
又絶縁性キャリアとしては一般に鉄,ニッケル,フェ
ライト等の強磁性体より成るキャリア芯材の表面を絶縁
性樹脂により均一に被覆したキャリアが代表的なもので
ある。このキャリアを用いた現像剤においては、キャリ
ア表面にトナー粒子が融着することが導電性キャリアの
場合に比べて著しく少なく、耐久性に優れ、使用寿命が
長い点で特に高速の電子複写機に好適であるという利点
がある。
しかしながら、この絶縁性キャリアにおいては、キャ
リア芯材の表面を被覆する被覆層が、十分な耐摩滅性及
び芯材との強力な接着性を有すること(耐久性)、キャ
リア表面にトナーによる膜体が形成されぬよう被覆層が
良好な固着防止特性を有すること(トナースペント特
性)、及びキャリアと共に用いられる特定のトナーとの
摩擦により所望の値ならびに所望の極性の帯電状態が得
られること(帯電性)が要求される。即ち、キャリアは
現像器内において、他のキャリア粒子及びトナー粒子と
摩擦されるが、キャリア被覆層の表面にトナーが付着し
て被膜が形成されると帯電特性が不安定となる。
このようなスペント化を防止するため、従来よりキャ
リア表面に種々の樹脂をコートする方法が提案されてい
るが、十分満足のいくものは得られていない。
例えば、四フッ化エチレン共重合体等のフッ素系樹脂
をコートしたキャリアは臨界表面張力が低いためトナー
のスペント化は起こりにくいが、成膜性が悪くキャリア
芯材を充分均一に覆うことが困難であり安定した帯電特
性が得られない。また、芯材との接着性も弱く、耐摩耗
性に不満足である。さらに、その帯電系列との関係か
ら、フッ素系樹脂コートキャリアは、負帯電性トナーに
おいては充分な帯電能力を持ち得ない。
一方、スチレン・メタクリレート共重合体等のアクリ
ル系樹脂でコートされたキャリアは、成膜性が良好でキ
ャリア芯材との接着性も強く、耐摩耗性に優れており、
前述のフッ素系樹脂と混合して使用されたり単独で使用
される。しかしながら、このアクリル系樹脂は臨界表面
張力が比較的高いため、繰返しの使用に際してはやはり
トナーのスペントが起こり易く、現像剤の寿命に若干問
題がある。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、キャリア芯材に対する優れた接着性
と、摩耗及び衝撃等に対する充分な機械的強度を有する
被覆材で被覆されたキャリアを提供することにある。
さらに本発明の他の目的は、トナースペント化しにく
く高耐久で、且つ環境の変動に対して摩擦帯電特性の変
動が小さく、長期に渡って極めて安定した画像を与える
被覆キャリアを提供することにある。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明はキャリア芯材が、グラフト化されたポリアミ
ド樹脂で被覆されていることを特徴とする静電荷像現像
用キャリアに関する。
一般に、6ナイロン等に代表されるポリアミド樹脂は
耐摩耗性、及び弾力性に富んでおり、良好なキャリア被
覆用樹脂と考えられていたが、一般的な有機溶剤に対し
て溶けにくく、流動床によるスプレー法等で樹脂溶液を
被覆させるのが一般的であるキャリアの被覆樹脂として
は難点があった。本発明においては、ナイロン共重合体
をグラフト変性し、グラフト鎖の特性をも更に樹脂に付
与することにより、最適なキャリアの被覆樹脂としうる
ものである。
即ちグラフト化することでグラフト鎖が有する耐摩耗
性、機械的強度、吸湿性、帯電性等の諸特性を樹脂に付
与することが可能となるのである。
更に、このグラフト化により得られる別の大きな特徴
は帯電特性が温湿度の影響を受けにくいという環境安定
性にある。
グラフト化ポリアミド樹脂の帯電性が何故に環境変動
に対して優れているのか、理由は定かではないが、以下
のような構造要因が考えられる。
即ち、本来直線構造を有するアミド樹脂に側鎖となる
グラフト鎖を導入することで被膜形成時にアモルファス
化し易く、分子内部に水又はイオン等の導電物質を保持
し易いこと。特にグラフト部分が極性基を有することに
より、水、又はイオン性物質等が吸着、保持され易いこ
と。これらの点より低温低湿下でも、抵抗が大きく上が
らず、又アモルファスに形成された網目構造が分子内部
への過剰の水分子等の取込みを防止することで、高温高
湿下でも抵抗が大きく低下しないものと推察される。
本発明に用いるグラフト変性ポリアミド樹脂は主鎖に
用いるポリアミド樹脂に適宜に選択されたモノマーを高
分子反応によりグラフト化させる事によって作成され
る。本発明においてポリアミド樹脂をグラフト化する上
で、その母体となるポリアミド樹脂が、分子内に活性度
合の高い官能基を有することが必要である。
一般にアミド結合のN原子の接するメチン又はメチレ
ン基は活性度合がかなり強く、ラジカル化を起こし易い
ので本発明に用いられるポリアミド樹脂を選択する上で
は、主鎖のアミド結合のN原子に接する主鎖上の炭素原
子に水素を有するものが好ましい。
尚、グラフト部分の含有量は、主鎖に用いるポリアミ
ド樹脂100重量部に対して、5〜70重量部が好ましい。
5重量部未満では、本発明の効果が十分でなく、70重量
部より多い場合は、主鎖たるポリアミド樹脂の特徴が顕
著でなくなる。
グラフト化を行なう高分子反応は主鎖となるポリアミ
ド樹脂及びグラフト成分となるモノマーをポリアミド樹
脂、モノマーとも溶解する適当な溶媒に溶かし、アゾビ
スイソブチルニトリル(AIBN),過酸化ベンゾイル等の
ラジカル開始剤又は金属Naの様なイオン重合開始剤を投
入する事によりグラフト化ポリアミド樹脂を合成する事
ができる。
又、合成後のグラフト化ポリアミド樹脂は開始剤残分
等の不純物が残っている場合が多いので再沈、洗浄など
の精製工程を入れる事が好ましい。
グラフト成分となるモノマーとしては例えばスチレ
ン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルス
チレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレ
ン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p
−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p
−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、
p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p
−n−ドデシルスチレン、等のスチレン及びその誘導
体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンな
どのエチレン不飽和モノオレフィン類;塩化ビニル、塩
化ビニリデン、臭化ビニル、弗化ビニルなどのハロゲン
化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾ
エ酸ビニルなどのビニルエステル類;メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタ
クリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタク
リル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、
メタクリル酸フェニルなどのメタクリル酸エステル類;
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−
ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、
アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アク
リル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルなどのア
クリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエ
チルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニル
エーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケト
ン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン
類;ビニルナフタレン類;アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、アクリルアミドなどのアクリル酸もしくは
メタクリル酸誘導体などがある。
これらを単独或は2種以上用いても良いが、先述の様
に、極性基を有するモノマーを用いることが特に好まし
い。例えば、ハロゲン化ビニル類、ビニルエステル類、
メタクリル酸エステル類、アクリル酸エステル類、ビニ
ルエーテル類、ビニルケトン類、アクリル酸もしくはメ
タクリル酸誘導体などが挙げられる。
又本発明のグラフト変性ポリアミド樹脂は架橋しても
使用することができる。
又、キャリア被覆樹脂として、本発明のグラフト変性
ポリアミド樹脂を単独で用いることができるのはもちろ
んであるが、他のキャリア被覆用に使われている樹脂と
混合して用いることもできる。
[実施例] 合成例 6,66,610共重合ナイロン(重量組成比2:1:1、重量平
均分子量=175,000)11.0g、アクリルアミド4.3g,アゾ
ビスイソブチルニトリル(AIBN)0.0002gをメタノール1
20g中に溶解し、40℃で3時間加熱撹拌し、グラフト化
反応を行った。次に室温に冷却した反応混合物溶液をメ
タノール160gで希釈し、これをメチルエチルケトン(ME
K)2.0kg,n−ヘキサン1.2kgの混合溶剤中に滴下し、グ
ラフト化ポリアミドの自己沈殿物を得た。この沈殿物を
取した後、紙上でMEK 600gを用いて3回洗浄後、
別し、35℃で6時間減圧乾燥を行ない、13.7gの樹脂
(I)(グラフト部分含有率28.7重量部)を得た。同様
の方法で合成した本発明に用いるグラフト変性ポリアミ
ド樹脂の例を表1に示す。
ここで本発明におけるトナーのキャリアに対する摩擦
帯電量の測定法を第1図を用いて詳述する。
第1図が摩擦帯電量測定装置の説明図である。底に40
0メッシュ(キャリア粒子の通過しない大きさに適宜変
更可能)の導電性スクリーン33のある金属製の測定容器
32に摩擦帯電量を測定しようとする現像剤担持体上の磁
気ブラシ(トナーと磁性粒子の混合物)を入れ金属製の
フタ34をする。このときの測定容器32全体の重量を秤り
W1(g)とする。次に、吸引機31(測定容器32と接する
部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口37から吸引
し風量調節弁36を調整して真空計35の圧力を70mmHgとす
る。この状態で充分(約1分間)吸引を行いトナーを吸
引除去する。このときの電位計39の電位をV(ボルト)
とする。ここで38はコンデンサーであり容量をC(μ
F)とする。また、吸引後の測定容器全体の重量を秤り
W2(g)とする。この摩擦帯電量Q(μc/g)は下式の
如く計算される。
ただし、測定条件は23℃,65%RHとする。
本発明による被覆樹脂のキャリア芯材に対する塗布量
は、樹脂固形分として、0.05〜20重量%が好ましい。0.
05重量%未満では、樹脂によるキャリア芯材の被覆効果
が不十分であり、20重量%を超える被覆量は無意味であ
る。
本発明に用いるキャリア芯材としては、鉄粉、フェラ
イト等の一般に使用されているものが使用でき、平均粒
径は10〜1000μm、好ましくは、20〜200μmが適当で
ある。
以下、「部」は全て重量部を示す。
[実施例] 実施例1 前述した樹脂例(I)5部をメタノール95部に溶解
し、キャリア被覆溶液を調製した。この溶液を塗布機
(スピラコーター、岡田精工社製)を用いて、平均粒径
100μmの不定形鉄粉に塗布した。乾燥工程を経て得ら
れた樹脂被覆キャリアの樹脂被覆量は、0.70重量%であ
り、電子顕微鏡による観察から鉄粉の芯材が被覆樹脂
で、芯材の表面が露出することなく、均一に被覆されて
いることが認められた。
このキャリアとキヤノン製NP−5000用トナーを混合し
(トナー濃度2重量%)、現像剤を作成し、NP−5000複
写機を用いて種々の環境で画像形成テストを行った。そ
の結果、画像反射濃度は常温常湿(23℃/60%RH)下で
1.32、低温低湿(15℃/10%RH)下で1.28、高温高湿(3
2.5℃/90%RH)下で1.33とそれぞれ高く、鮮明な画像が
得られた。この時のトナーのトリボ電荷量を測定したと
ころ、常温常湿下で−7.4μc/g、低温低湿下で−7.6μc
/g、高温高湿下で−7.2μc/gであり、環境の差に実質的
に依存せず、安定していた。更に、この現像剤を用い
て、常温常湿下で10万枚の複写耐久試験を行ったとこ
ろ、10万枚後でも画像反射濃度1.30と充分高く且つ鮮明
な画像が得られた。又キャリア表面を電子顕微鏡で観察
したところ、トナーのスペント化等による劣化がないこ
とが明らかになった。
実施例2 前述した樹脂例(I)5部をメタノール95部に溶解
し、キャリア被覆溶液を調製し、平均粒径45μmのフェ
ライト粒子に実施例1と同様の方法で塗布し樹脂被覆キ
ャリアを得た。このキャリアの樹脂被覆量は0.60重量%
であり、電子顕微鏡による観察から、樹脂による均一な
被覆がなされていることが認められた。
このキャリアとキヤノン製フルカラー複写機CLC−1
用シアントナーとを混合し(トナー濃度10重量%)現像
剤を作成し、現像コントラストを300Vに設定したCLC−
1を用い種々の環境下で画像形成テストを行った。その
結果、画像反射濃度は常温常湿(23℃/60%RH)下で1.7
0、低温低湿(15℃/10%RH)下で1.68、高温高湿(32.5
℃/90%RH)下で1.75とそれぞれ充分高く、鮮明で且つ
階調性の優れた画像が得られた。
実施例3 前述した樹脂例(V)5部をメタノール95部に溶解
し、被覆溶液を調製し、平均粒径100μmのフェライト
粒子に実施例1と同様の方法で塗布し、樹脂被覆キャリ
アを得た。このキャリアの樹脂被覆量は0.92重量%であ
り、電子顕微鏡による表面観察から樹脂による均一な被
覆がなされていることが認められた。
このキャリアとNP−5000用トナーを混合し(トナー濃
度2重量%)現像剤を作成し、三環境トリボを測定した
ところ、常温常湿(23℃/60%RH)下で−7.6μc/g、低
温低湿(15℃/10%RH)下で−7.8μc/g、高温高湿(32.
5℃/90%RH)下で−7.5μc/gと安定していた。この現像
剤を用いてNP−5000改造機で常温常湿(23℃/60%RH)
下で連続1万枚の複写耐久試験を行った。その結果、耐
久初期、画像反射濃度1.33であったが、1万枚の複写後
でも1.30と充分濃度が高く、且つカブリ、飛散等による
画像劣化も認められなかった。又、1万枚耐久後の現像
剤を採取し、キャリアだけ分離して電子顕微鏡で表面観
察を行ったところ、トナーのスペント化や被覆材の剥離
等のキャリア劣化も認められなかった。
実施例4 前述した樹脂例(III)8部をメタノール92部に溶解
し、キャリア被覆溶液を調製した。この溶液を塗布機
(スプラコーター、岡田精工社製)を用いて、平均粒径
70μmのフエライト粒子に塗布した。乾燥工程を経て得
られた樹脂被覆キャリアの樹脂被覆量は、0.78重量%で
あり、電子顕微鏡による観察から鉄粉の芯材が被覆樹脂
で、芯材の表面が露出することなく、均一に被覆されて
いることが認められた。
このキャリアとキヤノン製複写機NP−4835用青トナー
とを混合し(トナー濃度8重量%)、現像剤を作成し、
画像形成テストを行ったところ、画像反射濃度は常温常
湿(23℃/60%RH)下で1.35、低温低湿(15℃/10RH)下
で1.30、高温高湿(32.5℃/90%RH)下で1.34とそれぞ
れ高く、カブリのない鮮明な画像が得られた。この時の
トナーのトリボ電荷量は常温常湿下で+16.8μc/g、低
温低湿下で+17.2μc/g、高温高湿下で+16.6μc/gであ
り、環境の差に実質的に依存せず、安定していた。また
上記各々の環境で上記現像剤を1ヵ月放置した後、同様
の画出しを行ったが、この際の初期画像においても異常
は認められなかった。
実施例5 前述した樹脂例(IV)8部をメタノール92部に溶解
し、被覆溶液を調製し、平均粒径100μmの球形鉄粉に
実施例1と同様の方法で塗布し、樹脂被覆キャリアを得
た。このキャリアの樹脂被覆量は0.92重量%であり、電
子顕微鏡による表面観察から樹脂による均一な被覆がな
されていることが認められた。
このキャリアとNP−5000用トナーを混合し(トナー濃
度2重量%)現像剤を作成し、三環境トリボを測定した
ところ、常温常湿下で−7.9μc/g、低温低湿下で−8.2
μc/g、高温高湿下で−7.8μc/gであり、画像形成テス
トを行ったところ上記の各々の環境で画像反射濃度がそ
れぞれ1.32,1.29,1.35と充分高く、鮮明で且つ階調性に
優れた良好な画像が得られた。又、常温常湿下でベタ黒
画像の連続複写を行って、ベタ黒画像追従性を検討した
ところ、100枚後でも画像濃度1.33と充分高く且つムラ
のない画像が得られ、キャリアが素速くトナーを取り込
み、且つトナーに充分なトリボを付与していることが判
明した。
比較例1 6,66,610共重合ナイロン(重量組成比2:1:1、重量平
均分子量175,000)2部をメタノール98部に溶解しこの
溶液を塗布機(スピラコーター、岡田精工社製)を用い
て、平均粒径100μmの不定形鉄粉に塗布した。実施例
1と同様の工程を経て得られたキャリアの樹脂被覆量
は、0.71重量%であった。電子顕微鏡によるキャリア表
面の観察を行なったところ、一部、芯材の突起部分が露
出していることが認められた。
このキャリアを用いて、実施例1と同様の現像剤を作
成し、実施例1と同様の評価を行なった。その結果、画
像濃度は、23℃/60%RH下で1.35、15℃/10%RH下で0.9
2、32.5℃/90%RH下で1.45と濃度差が著しく、32.5℃/9
0%RH下では画像にカブリも認められた。この時の各々
のトリボ電荷量は、各々順番に、−6.0μc/g,−10.1μc
/g,−4.2μc/gと環境変動が認められた。
[発明の効果] 以上の通り本発明によるといかなる環境においても長
期に渡って高品質の画像を安定して提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はトナーのキャリアに対する摩擦帯電量の測定装
置の説明図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−115549(JP,A) 特開 平1−118150(JP,A) 特開 昭62−75650(JP,A) 特開 昭54−2133(JP,A) 特開 昭55−127569(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/113

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャリア芯材が、グラフト変性されたポリ
    アミド樹脂で被覆されていることを特徴とする電子写真
    用キャリア。
  2. 【請求項2】該グラフト変性されたポリアミド樹脂は、
    主鎖のポリアミド樹脂100重量部に対して、5〜70重量
    部のグラフト成分でグラフト変性されていることを特徴
    とする請求項1に記載の電子写真用キャリア。
  3. 【請求項3】該グラフト成分は、極性基を有するモノマ
    ーを有することを特徴とする請求項2に記載の電子写真
    用キャリア。
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