JP2835971B2 - 電子写真用キャリア - Google Patents

電子写真用キャリア

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JP2835971B2 JP2012498A JP1249890A JP2835971B2 JP 2835971 B2 JP2835971 B2 JP 2835971B2 JP 2012498 A JP2012498 A JP 2012498A JP 1249890 A JP1249890 A JP 1249890A JP 2835971 B2 JP2835971 B2 JP 2835971B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はトナーと共に静電荷像現像剤を構成するキャ
リアに関する。
[従来の技術] 電子写真法として米国特許第2,297,691号明細書、特
公昭42−23910号公報及び特公昭43−24748号公報等に種
々の方法が記載されているが、これらの方法は、いずれ
も光導電層に原稿に応じた光像を照射することにより静
電潜像を形成し、次いで該静電潜像上にこれとは反対の
極性を有するトナーと呼ばれる着色微粉末を付着させて
該静電潜像を現像し、必要に応じて紙等の転写材にトナ
ー画像を転写した後、熱、圧力或いは溶剤蒸気等により
定着し複写物を得るものである。
該静電潜像を現像する工程は、潜像とは反対の極性に
帯電せしめたトナー粒子を静電引力により吸引せしめて
静電潜像上に付着させるものであるが(反転現像の場合
は、潜像の電荷と同極性の摩擦電荷を有するトナーを使
用)、一般にかかる静電潜像をトナーを用いて現像する
方法としては大別してトナーをキャリアと呼ばれる媒体
に少量分散させた所謂二成分系現像剤を用いる方法と、
キャリアを用いることなくトナー単独使用の所謂一成分
系現像剤を用いる方法とがある。
一般にかかる二成分系現像剤を構成するキャリアは導
電性キャリアと絶縁性キャリアとに大別される。
導電性キャリアとしては通常酸化又は未酸化の鉄粉が
用いられているが、この鉄粉キャリアを成分とする現像
剤においてはトナーに対する摩擦帯電性が不安定であ
り、又現像剤により形成される可視像にカブリが発生す
るという問題点がある。即ち現像剤の使用に伴い、鉄粉
キャリア粒子の表面にトナー粒子が付着するためキャリ
ア粒子の電気抵抗が増大してバイアス電流が低下し、し
かも摩擦帯電性が不安定となり、この結果形成される可
視像の画像濃度が低下しカブリが増大する。
又絶縁性キャリアとしては一般に鉄,ニッケル,フェ
ライト等の強磁性体より成るキャリア芯材の表面を絶縁
性樹脂により均一に被覆したキャリアが代表的なもので
ある。このキャリアを用いた現像剤においては、キャリ
ア表面にトナー粒子が融着することが導電性キャリアの
場合に比べて著しく少なく、耐久性に優れ、使用寿命が
長い点で特に高速の電子複写機に好適であるという利点
がある。
しかしながら、この絶縁性キャリアにおいては、キャ
リア芯材の表面を被覆する被覆層が、十分な耐摩滅性及
び芯材との強力な接着性を有すること(耐久性)、キャ
リア表面にトナーによる膜体が形成されぬよう被覆層が
良好な固着防止特性を有すること(トナースペント特
性)、及びキャリアと共に用いられる特定のトナーとの
摩擦により所望の値ならびに極性の帯電状態が得られる
こと(帯電性)が要求される。即ち、キャリアは現像器
内において、他のキャリア粒子及びトナー粒子と摩擦さ
れるが、キャリア被覆層の表面にトナーが付着して被膜
が形成されると帯電特性が不安定となる。
このようなスペント化を防止するため、従来よりキャ
リア表面に種々の樹脂をコートする方法が提案されてい
るが、十分満足のいくものは得られていない。
例えば、四フッ化エチレン共重合体等のフッ素系樹脂
をコートしたキャリアは臨界表面張力が低いためトナー
のスペント化は起こりにくいが、成膜性が悪くキャリア
芯材を充分均一に覆うことができず安定した帯電特性が
得られない。又、芯材との接着性も弱く、耐摩耗性に不
満足である。更に、その帯電系列との関係から、フッ素
化樹脂コートキャリアは、負帯電性トナーにおいては充
分な帯電能力を持ち得ない。
一方、スチレン・メタクリレート共重合体等のアクリ
ル系樹脂でコートされたキャリアは、成膜性が良好でキ
ャリア芯材との接着性も強く、耐摩耗性に優れており、
前述のフッ素系樹脂と混合して使用されたり単独で使用
される。しかしながら、このアクリル系樹脂は臨界表面
張力が比較的高いため、繰返しの使用に際してはやはり
トナーのスペントが起こり易く、現像剤の寿命に若干問
題がある。
又、成膜性が良くなれば必然的に高抵抗化し、前述の
様なトナーのチャージアップによるキャリアからのトナ
ー離れが悪くなる。
更に、この様にトナーがキャリアから離れづらくなっ
た状態で現像を長時間続けていると、上述のトナーによ
るキャリアのスペント化が一層促進されることとなり好
ましくない。
又、キャリアがあまりに高抵抗すぎる場合、画像濃度
の低下、ベタ部中間調の再現性の劣化、或いは、感光体
上へキャリアが現像されてしまい感光体を傷つけたり、
画像上にキャリアが付着してしまうことがある。
この様に、キャリア表面の抵抗をコントロールしつつ
コート材の成膜性をそこなわない様にすることは大変重
要でありながら困難なことなのである。
又、キャリアの表面抵抗は一般に低温低湿、高温高湿
度の環境条件の変動に伴い変化し易い。その結果、例え
ば低温低湿下では水分量減少による高抵抗化、及びチャ
ージアップによる画像濃度低下等を発生させ、又、高温
高湿下では吸水量増大による低抵抗化、トリボ低下によ
るカブリ、飛散といった問題を発生させてしまう。
従って、キャリアの表面抵抗が環境変動に依存しない
ことは重要な特性である。
[発明が解決しようとする課題] 以下に本発明の目的を列挙する。
本発明の目的は、キャリア芯材に対して優れた接着性
を有する被覆材で被覆されたキャリアを提供することに
ある。
更に他の目的は摩耗及び衝撃等に対して充分な機械的
強度を有する被覆材で被覆されたキャリアを提供するこ
とにある。
さらに他の目的はトナースペント化しにくく高耐久な
被覆キャリアを提供することにある。
更に他の目的は環境の変動に対して摩擦帯電特性の変
動が小さく、長期にわたって極めて安定した画像を与え
るキャリアを提供することにある。
更に他の目的は適度な表面抵抗を有し、チャージアッ
プすることが少なく、常に安定して高い現像効率を与
え、高い画像濃度を維持しうるキャリアを提供すること
にある。
更に他の目的は適度な表面抵抗を有し、感光体上及び
紙上へキャリア付着することのないキャリアを提供する
ことにある。
更に他の目的は、流動性に優れ、現像器内でトナーと
容易に混合し、現像部への搬送性に優れたキャリアを提
供することにある。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明は、キャリア芯材が、一般式(A)で表わされ
る単位成分を含む重合体又は共重合体でグラフト化され
たアルコキシアルキル化ホリアミド樹脂、及びアクリル
系樹脂で被覆さていることを特徴とする電子写真用キャ
リアに関する。
一般に、6ナイロン等に代表されるポリアミド樹脂は
耐摩耗性、及び弾力性に富んでおり、良好なキャリア被
覆用樹脂と考えられていたが、一般的な有機溶剤に対し
て溶けにくく、流動床によるスプレー法等で樹脂溶液を
被覆させるのが一般的であるキャリアの被覆樹脂として
は難点があった。本発明においては、これを改良すべ
く、ナイロンを原料として、ナイロンのアミド結合−NH
CO−の水素原子をアルコキシアルキル基で置換し、アル
コール等に可溶とした後、更に一般式(A)で示される
単位成分を含む重合体又は共重合体でグラフト化したこ
とを特徴とする樹脂と、アクリル系樹脂をキャリア被覆
樹脂に用いるものである。
本発明においてポリアミド樹脂を用いることの大きな
特徴として、このアルコキシアルキル化により、樹脂の
抵抗がコントロールできること、及び上記特定の重合体
でグラフト化することにより樹脂に新たな性質を付与す
ることができることが挙げられる。即ち、6ナイロン等
の通常のナイロンは、その体積固有抵抗が1014Ω・cm以
上と非常に高く、先述した様にこのままでは高抵抗過ぎ
てしまうが、本発明の如くアルコキシアルキル化するこ
とにより抵抗を108〜1013Ω・cmにコントロールできる
のである。更にグラフト化することで、グラフト鎖の性
質を樹脂に付与することができる。即ち、グラフト化す
ることでグラフト鎖が有する耐摩耗性、機械的強度、吸
湿性、帯電性等の諸特性を樹脂に付与することが可能と
なるのである。
この特定の重合体によるグラフト化により得られる別
の大きな特徴は帯電特性が温湿度の影響を受けにくいと
いう環境安定性にある。
本発明に用いる特定のグラフト化ポリアミド樹脂の帯
電性が何故に環境変動に対して優れているのか理由は定
かではないが、以下の様な構造要因が考えられる。
即ち、本来直線構造を有するアミド樹脂に側鎖となる
特定のグラフト鎖を導入することで被膜形成時にアモル
ファス化し易く、分子内部に水又はイオン等の導電物質
を保持し易いこと。特に本発明においては、グラフト部
分が極性基を有することにより、水又はイオン性物質等
が吸着、保持され易いこと。
これらの点より低温低湿下でも、抵抗が大きく上がら
ず、又アモルファスに形成された網目構造が分子内部へ
の過剰の水分子等の取込みを防止することで、高温高湿
下でも抵抗が大きく低下しないものと推察される。
一方このポリアミド樹脂とアクリル系樹脂と混合する
ことにより .コート樹脂の芯材への接着性が更に向上し、 .キャリアの流動性が向上し、 且つ、 .ネガトナーに対する帯電付与能をコントロールする
ことができる という新しい効果が得られる。
即ち、各種樹脂の中でも最も芯材との接着性が良好な
樹脂の一つであるアクリル系樹脂を、前記ポリアミド樹
脂に混合することで、キャリア芯材への接着性が更に向
上する。又、ポリアミド樹脂はそれ単独では非常に柔軟
性に富み、ややタックを有するためキャリアに被覆した
際にややキャリアの流動性が低下するが、アクリル系樹
脂と混合することで、適度な表面のすべり性を持ったキ
ャリアが得られ、キャリアの流動性が向上する。又、ポ
リアミド樹脂は、帯電系列上は強いポジ性を示す物質で
あり、トナーに対して強いネガ帯電付与能力がある。そ
こでアクリル系樹脂を適当量混合することで、このネガ
帯電付与能力を適当な値にコントロールすることができ
るわけである。
本発明に用いるグラフト変性アルコキシアルキル化ポ
リアミド樹脂は主鎖に用いるポリアミド樹脂を置換反応
によって、アルコキシアルキル化し、更に少なくとも一
般式(A)で示されたモノマー成分を高分子反応により
グラフト化させる事によって作成される。ところで、本
発明に用いられるポリアミド樹脂を、グラフト化する上
でその母体となるポリアミド樹脂に要求される構造は、
分子内に活性度合の高い官能基を有することである。
一般にアミド結合のN原子の接するメチン又はメチレ
ン基は活性度合がかなり強く、ラジカル化を起こし易い
ので本発明に用いられるポリアミド樹脂を選択する上で
は主鎖のアミド結合のN原子に接する主鎖上の炭素原子
に水素を有するものが好ましい。
本発明に用いるポリアミド樹脂中のアミド結合−NHCO
−の水素原子を置換するアルコキシアルキル基とは、下
記の構造式を有するものである。
R1は、好ましくは炭素数10以下のアルキル基、又、
R2,R3は好ましくは炭素数5以下のアルキル基又は水素
であり、更に好ましくはR2,R3の少くとも一方が水素で
ある。
又、本発明に用いるグラフト変性アルコキシアルキル
化ポリアミド樹脂において、アルコキシアルキル化度
は、10〜50mol%、好ましくは20〜40mol%が適切であ
る。10mol%以下では、本発明の効果が十分でなく、溶
剤にも溶解しづらくなる。又、アルコキシアルキル化度
が高くなるにつれて、溶剤に対する溶解性は増加し、ゴ
ム弾性が増す傾向にあり、50mol%以上では、柔らかす
ぎてキャリアの被覆材としては不適となる。
アルコキシアルキル基の種類にもよるが、上記アルコ
キシアルキル化度を調整することでキャリアの表面抵抗
をコントロールすることができ、上述のアルコキシアル
キル化度10〜50mol%の範囲内でキャリアの表面抵抗が1
08〜1013Ω・cmの範囲に調節でき、本発明の特徴の一つ
である「高すぎない適当な値の」表面抵抗が得られるの
である。
アルコキシアルキル化率の測定は、例えば以下のよう
なViebock−Schwappach法(Berichteder Deutschen Che
mschen Gesellschaft,63,2318(1930))を用いて測定
する。
上式で示すようにアルコキシル基は、ヨウ化水素酸と
ともに加熱すると、容易に分解してヨウ化アルキルを生
成する。生成したヨウ化アルキルは微量の臭素を含む酢
酸ナトリウムと酢酸の混合液に吸収されて臭化エチルと
臭化ヨウ素となる。後者は更にヨウ素酸と臭化水素に酸
化されるが、余分な臭素はギ酸で分解し、臭化水素は酢
酸ナトリウムで中和した後ヨウ化カリウムを加えて、遊
離したヨウ素をチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。
上記の化学反応式から分かるように1molのアルコキシ
ル基が存在すると、3molのヨウ素が遊離し、このヨウ素
は6molのチオ硫酸ナトリウムで滴定されるのである。
今、滴定に用いるチオ硫酸ナトリウムの濃度を0.1
[N]、滴定量をxmlとすると、これはチオ硫酸ナトリ
ウム0.1×x/1000molに相当するので、この量に相当する
アルコキシル基のモル量は である。従ってアルコキシル基を含んだ試料(分子量
M)の全量をSgとすると、 となる。
以上の様にしてアルコキシアルキル化率が求められ
る。
アルコキシアルキル化ナイロンの合成例としては、例
えばナイロン−6樹脂50gをギ酸250g、無水酢酸250gの
混合溶媒中に入れ撹拌溶解する。これにパラホルムアル
デヒド15g、メタノール15gを加え、60℃に加熱し5時間
反応させる。次に反応物溶液を室温まで冷却後アセトン
5中にあけ、再沈過し白色の反応生成物を得る。こ
の生成物を大量の水中で撹拌洗浄し、過後40℃10〜20
mmHgの条件下で減圧乾燥して、54.1gのメトキシメチル
化ナイロン6(アルコキシアルキル化率:30.6mol%)を
得ることができる。
グラフト化を行なう高分子反応は主鎖となるポリアミ
ド樹脂及びグラフト成分となるモノマーをポリアミド樹
脂、モノマーとも溶解する適当な溶媒に溶かし、アゾビ
スイソブチルニトリル(AIBN),過酸化ベンゾイル等の
ラジカル開始剤又は金属Naの様なイオン重合開始剤を投
入する事によりグラフト化ポリアミド樹脂を合成する事
ができる。
又合成後のグラフト化ポリアミド樹脂は開始剤残分等
の不純物が残っている場合が多いので再沈、洗浄などの
精製工程を入れる事が好ましい。
尚、グラフト部分の含有量は、主鎖に用いるポリアミ
ド樹脂100重量部に対して、5〜70重量部が好ましい。
5重量部未満では、本発明の効果が十分でなく、70重量
部より多い場合は、主鎖たるポリアミド樹脂の特徴が顕
著でなくなる。
又本発明のグラフト変性アルコキシアルキル化ポリア
ミド樹脂は架橋しても使用することができる。
以下にグラフト変性アルコキシアルキル化ポリアミド
樹脂の具体的合成例を示す。
<合成例> 前述の方法で合成したメトキシメチル化ナイロン6
(メトキシメチル基の置換率30.6mol%,重量平均分子
量105,000)11.0g、アクリルアミド4.3g,AIBN 0.0002g
をメタノール120g中に溶解し、40℃で3時間加熱撹拌
し、グラフト化反応を行った。次に室温に冷却した反応
混合物溶液をメタノール160gで希釈し、これをメチルエ
チルケトン(MEK)2.0kg,n−ヘキサン1.2kgの混合溶剤
中に滴下し、グラフト化ポリアミドの自己沈殿分散を得
た。この沈殿物を取した後、紙上でMEK 600gを用い
て3回洗浄後、別し、35℃で6時間減圧乾燥を行な
い、13.7gの樹脂(I)(グラフト部分含有量30.1重量
部)を得た。同様の方法で合成した本発明に用いるグラ
フト変性ポリアミド樹脂の例を表1に示す。
(注)グラフト部分含有量は、主鎖となる樹脂100重量
部に対して、添加するグラフト成分量をA、グラフト化
反応後溶液から回収した未反応のグラフト成分量をBと
するとき、次式で表わされる。
グラフト部分含有量=A−B(重量部) と定義される。
又、ポリアミド樹脂と混合するアクリル樹脂として
は、一般のものの単独或いは数種の共重合体が用いら
れ、モノマーとしては、例えばスチレン、α−メチルス
チレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレ
ン、p−クロルスチレン等のスチレン誘導体、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ペンチル、メタ
クリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル
酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシ
ル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ドデシル、
メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸メトキシエチ
ル、メタクリル酸プロポキシエチル、メタクリル酸ブト
キシエチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ペン
チル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アク
リル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシ
ル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ドデシル、の様
なものがあるが、特にフェライト芯材との接着性の良好
なものとして、ヒドロキシル基を含むアクリル樹脂を共
重合させることは有効である。
ヒドロキシル基を含むアクリル系樹脂モノマーとして
は、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−
ヒドロキシプロピル、アクリル酸ヒドロキシブチル、ア
クリル酸2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピ
ル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸
2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシブチ
ル、メタクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシ
プロピル等がある。これらのモノマーは共重合体のヒド
ロキシル価が1〜100(KOHmg/g)が好ましい。
本発明のポリアミド樹脂とアクリル系樹脂との混合比
率は、重量比で、ポリアミド樹脂/アクリル系樹脂(P/
Ac)=95/5〜5/95、好ましくは90/10〜10/90である。
P/Acが95/5以上の場合、本発明のアクリル系樹脂を混
合することによる新規な効果が十分でなく、P/Acが5/95
以下の場合、本発明のポリアミド樹脂の効果が十分でな
い。
本発明による被覆樹脂のキャリア芯材に対する塗布量
は、被覆樹脂固型分が0.1〜30重量%、好ましくは0.2〜
20重量%である。0.1重量%未満では、キャリア芯材の
被覆効果が十分でない。又、30重量%を超える被覆量
は、無意味である。
本発明に用いるキャリア芯材としては、鉄粉、フェラ
イト等の一般に使用されているものが使用でき、その粒
径は10〜1000μm好ましくは、20〜200μmが適当であ
る。
尚、本発明において、電気抵抗の測定方法は、第1図
の方法で測定する方法が例示される。即ち、一般的にキ
ャリアの電気抵抗は第1図に示してある装置で電圧を印
加し、その時き流れる微少電流を測定し、これから比抵
抗ρ(ohm・cm)を求めるが、キャリアは粉体であるた
めに充填率によって変化する場合があり、注意を要す
る。
ここで本発明におけるトナーのキャリアに対する摩擦
帯電量の測定法を第2図を用いて詳述する。
第2図は摩擦帯電量測定装置の説明図である。底に40
0メッシュ(キャリア粒子の通過しない大きさに適宜変
更可能)の導電性スクリーン33のある金属製の測定容器
32に摩擦帯電量を測定しようとする現像剤担持体上の磁
気ブラシ(トナーと磁性粒子の混合物)を入れ金属製の
フタ34をする。この時の測定容器32全体の重量を秤りW1
(g)とする。次に、吸引機31(測定容器32と接する部
分は少なくとも絶縁体)において、吸引口37から吸引し
風量調節弁36を調整して真空計35の圧力を70mmHgとす
る。この状態で充分(約1分間)吸引を行いトナーを吸
引除去する。このときの電位計39の電位をV(ボルト)
とする。ここで38はコンデンサーであり容量をC(μ
F)とする。又、吸引後の測定容器全体の重量を秤りW2
(g)とする。この摩擦帯電量Q(μc/g)は下式の如
く計算される。
ただし、測定条件は、23℃,65%RHとする。
[実施例] 以下、本発明の実施例を示すが、文中の「部」は全て
「重量部」である。
実施例1 上記重合体混合物(合計10部)をトルエンとメタノー
ルの混合溶剤(混合重量比=1:1)90部に溶解して10%
濃度のキャリア被覆溶液を調製した。この被覆溶液を塗
布機(岡田精工社製:スピラコーター)で平均粒径45μ
mの球形フェライト粒子に塗布した。溶剤を40℃−1時
間で乾燥除去後130℃−1時間乾燥して樹脂コートキャ
リアを得た。
得られた樹脂被覆キャリアの樹脂被覆量は、0.70重量
%であり、電子顕微鏡による観察からフェライトの芯材
が被覆樹脂で、芯材の表面が露出することなく、均一に
被覆されていることが認められた。
このキャリアの第1図の方法による電気抵抗は常温常
湿(23℃/60%RH)、低温低湿(15℃/10%RH)、高温高
湿(32.5℃/90%RH)の各環境で、各々8.2×1011Ω・c
m、8.7×1011Ω・cm、7.8×1011Ω・cmであり、第2図
の方法による電流値は、各々2.0μA、2.0μA、2.4μ
Aであった。このキャリアとキャノン製フルカラー複写
機CLC−500用シアントナーとを混合し(トナー濃度10
%)現像剤を作製し、現像コントラストを350Vに設定し
たCLC−500を用い種々の環境下で画像形成テストを行っ
た。その結果、画像反射濃度は常温常湿(23℃/60%R
H)下で1.50、低温低湿(15℃/10%RH)下で1.48、高温
高湿(32.5℃/90%RH)下で1.52とそれぞれ充分高く、
鮮明で且つ階調性の優れた画像が得られた。又、低温低
湿(15℃/10%RH)下で白ベタを連続300枚複写した直後
にベタ画像を複写したところ、画像反射濃度1.47と充分
高く、チャージアップによる濃度低下やカブリといった
画像劣化は認められなかった。
又、23℃/60%RHの環境下で連続画像出し耐久を10万
枚行なったところ、耐久後の濃度は1.48と、初期とほと
んど変わらない濃度、画質であり、耐久の途中も、潜像
保持体上或いは、紙上へのキャリア付着はほとんど見ら
れなかった。
実施例2 上記重合体混合物(合計20部)をトルエンとメタノー
ルの混合溶剤(混合重量比=1:1)80部に溶解して20%
濃度のキャリア被覆溶液を調製した。この被覆溶液を塗
布機(岡田精工社製:スピラコーター)で平均粒径100
μmの球形鉄粉に塗布した。溶剤を40℃−1時間で乾燥
除去後130℃−1時間乾燥して樹脂コートキャリアを得
た。
得られた樹脂被覆キャリアの樹脂被覆は、1.03重量%
であり、電子顕微鏡による観察から鉄粉の芯剤が被覆樹
脂で、芯材の表面が露出することなく、均一に被覆され
ていることが認められた。
得られたキャリアを常温常湿(23℃/60%RH)、低温
低湿(15℃/10%RH)、高温高湿(32.5℃/90%RH)の各
環境に4日間放置後電気抵抗を第1図の方法で測定した
ところ、各々3.5×1010Ω・cm、3.8×1010Ω・cm、3.2
×1010Ω・cmであった。また、第2図の方法で電流値を
測定したところ、各々3.2μA、3.6μA、3.1μAであ
った。このキャリアとキヤノン製NP−5000用トナーを混
合し(トナー濃度2%)、現像剤を作成し、NP−5000複
写機を用いて種々の環境で画像形成テストを行った。そ
の結果、画像反射濃度は常温常湿(23℃/60%RH)下で
1.37、低温低湿(15℃/10%RH)下で1.33、高温高湿(3
2.5℃/90%RH)下で1.40とそれぞれ高く、鮮明な画像が
得られた。この時のトナーのトリボ電荷量を測定したと
ころ、常温常湿下で−6.8μc/g、低温低湿下で−7.0μc
/g、高温高湿下で−6.6μc/gであり、環境の差に実質的
に依存せず、安定していた。更に、この現像剤を用い
て、常温常湿下で50万枚の複写耐久試験を行ったとこ
ろ、50万枚後でも画像反射濃度1.35と充分高くかつ鮮明
な画像が得られた。又キャリア表面を電子顕微鏡で観察
したところ、トナーのスペント化等による劣化がないこ
とが明らかになった。
実施例3 上記重合体混合物(合計10部)をキシレンとメタノー
ルの混合溶剤(混合重量比=1:1)90部に溶解して10%
濃度のキャリア被覆溶液を調製した。この被覆溶液を塗
布機(岡田精工社製:スピラコーター)で平均粒径45μ
mの球形フェライト粒子に塗布した。溶剤を40℃−1時
間で乾燥除去後130℃−1時間乾燥して樹脂コートキャ
リアを得た。
得られた樹脂被覆キャリアの樹脂被覆量は、0.75重量
%であり、電子顕微鏡による観察からフェライトの芯材
が被覆樹脂で、芯材の表面が露出することなく、均一に
被覆されていることが認められた。
このキャリアの第1図の方法による電気抵抗は常温常
湿(23℃/60%RH)、低温低湿(15℃/10%RH)、高温高
湿(32.5℃/90%RH)の各環境で、各々7.6×1011Ω・c
m、7.9×1011Ω・cm、7.1×1011Ω・cmであった。この
キャリアとキヤノン製フルカラー複写機CLC−500用シア
ントナーとを混合し(トナー濃度10%)現像剤を作成
し、現像コントラストを350Vに設定したCLC−500を用い
て種々の環境下で画像形成テストを行った。その結果、
画像反射濃度は常温常湿(23℃/60%RH)下で1.48、低
温低湿(15℃/10%RH)下で1.46、高温高湿(32.5℃/90
%RH)下で1.49とそれぞれ充分高く、鮮明で且つ階調性
の優れた画像が得られた。又、低温低湿(15℃/10%R
H)下で白ベタを連続300枚複写した直後にベタ画像を複
写したところ、画像反射濃度1.70と充分高く、チャージ
アップによる濃度低下やカブリといった画像劣化は認め
られなかった。
又、23℃/60%RHの環境下で連続画像出し耐久を10万
枚行なったところ、耐久後の濃度は1.78と、初期とほと
んど変わらない濃度、画質であり、耐久の途中も、潜像
保持体上或いは、紙上へのキャリア付着はほとんど見ら
れなかった。
実施例4 上記重合体混合物(合計20部)をキシレンとメタノー
ルの混合溶剤(混合重量比=1:1)80部に溶解して20%
濃度のキャリア被覆溶液を調製した。この被覆溶液を塗
布機(岡田精工社製:スピラコーター)で平均粒径100
μmの球形鉄粉に塗布した。溶剤を40℃−1時間で乾燥
除去後130℃−1時間乾燥して樹脂コートキャリアを得
た。
得られた樹脂被覆キャリアの樹脂被覆量は、1.00重量
%であり、電子顕微鏡による観察から鉄粉の芯材が被覆
樹脂で、芯材の表面が露出することなく、均一に被覆さ
れていることが認められた。
得られたキャリアを常温常湿(23℃/60%RH)、低温
低湿(15℃/10%RH)、高温高湿(32.5℃/90%RH)の各
環境に4日間放置後電気抵抗を第1図の方法で測定した
ところ、各々1.8×1010Ω・cm、2.0×1010Ω・cm、1.4
×1010Ω・cmであった。このキャリアとキヤノン製NP−
5000用トナーを混合し(トナー濃度2%)、現像剤を作
成し、NP−5000複写機を用いて種々の環境で画像形成テ
ストを行った。その結果、画像反射濃度は常温常湿(23
℃/60%RH)下で1.32、低温低湿(15℃/10%RH)下で1.
30、高温高湿(32.5℃/90%RH)下で1.37とそれぞれ高
く、鮮明な画像が得られた。この時のトナーのトリボ電
荷量を測定したところ、常温常湿下で−7.0μc/g、低温
低湿下で−7.0μc/g、高温高湿下で−6.7μc/gであり、
環境の差に実質的に依存せず、安定していた。更に、こ
の現像剤を用いて、常温常湿下で50万枚の複写耐久試験
を行ったところ、50万枚後でも画像反射濃度1.30と充分
高く、且つ鮮明な画像が得られた。又キャリア表面を電
子顕微鏡で観察したところ、トナーのスペント化等によ
る劣化がないことが明らかになった。
実施例5〜8 実施例1において、表−1の合成例(I)のかわり
に、合成例(II)〜(V)を用いたこと以外は、実施例
1と同様にして樹脂被覆キャリアを得た。このキャリア
を用いて、実施例1と同様の評価をしたところ、実施例
1と同様に良好な結果が得られた。
[発明の効果] 以上説明した様に、本発明のキャリアは従来のトナー
スペント化や耐久性等問題点を解決し、これを用いるこ
とによりいかなる環境下においても優れた画像を長期に
渡って提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、キャリアの電気抵抗値を測定するための装置
を模式的に示した概略図であり、第2図は、二成分系現
像剤のトナーの摩擦電荷を測定するための装置を模式的
に示した概略図である。 1……主電極、2……上部電極 3……絶縁物、4……電流計 5……電圧計、6……定電圧装置 7……キャリア、8……測定セル

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャリア芯材が下記一般式(A)で示され
    る単位成分を含む重合体又は、共重合体でグラフト化さ
    れたアルコキシアルキル化ポリアミド樹脂、及び、アク
    リル系樹脂で被覆された電子写真用キャリア。
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