JP2811368B2 - 液状硬化性樹脂組成物 - Google Patents

液状硬化性樹脂組成物

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JP2811368B2
JP2811368B2 JP2335726A JP33572690A JP2811368B2 JP 2811368 B2 JP2811368 B2 JP 2811368B2 JP 2335726 A JP2335726 A JP 2335726A JP 33572690 A JP33572690 A JP 33572690A JP 2811368 B2 JP2811368 B2 JP 2811368B2
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勝利 五十嵐
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、液状硬化性樹脂組成物に関し、更に詳細に
は、光ファイバー用ハード材やテープ状ファイバー用バ
ンドリング材として好適な液状硬化性樹脂組成物に関す
る。
〔従来の技術〕
光ファイバーの製造においては、ガラスファイバーの
熱溶融紡糸直後に保護補強を目的として樹脂被覆が施さ
れている。
この樹脂被覆としては、光ファイバー表面にまず柔軟
な第1次の被覆層を設けその外側に、より剛性の高い第
2次の被覆層を設けた構造がよく知られている。また、
これら樹脂被覆された光ファイバーを数本並べて更に樹
脂被覆して固定化したテープ状ファイバーもよく知られ
ている。
そして、この第1次の被覆層を形成するための樹脂組
成物をソフト材、第2次の被覆層を形成するための樹脂
組成物をハード材、複数の光ファイバーを固定するため
の樹脂組成物をバンドリング材という。
これらの樹脂被覆方法としては、液状樹脂組成物を塗
布し、熱あるいは光、特に紫外線により硬化させる方法
がよく用いられている。
近年、光ファイバーの線引速度の高速化の要求が高ま
り、以前にも増してハード材またはバンドリング材に対
する硬化速度の高度化の要求が強まっている。
更に、その他の特性として、長期信頼性に優れてい
る、表面硬化性が優れている、ヤング率の温度依存性が
小さいことなどが要求されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、硬化速度が速く、表面硬化性及び長期信頼
性に優れる等、光ファイバー用ハード材やバンドリング
材として好適な液状硬化性樹脂組成物を提供することを
目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明は、次の(a)〜(c) (a)ウレタン(メタ)アクリレート (b)一般式(I) (式中、R1は水素原子またはメチル基を示し、R2は炭
化水素基を示す) で表わされる化合物 (c)重合開始剤 を含有することを特徴とする液状硬化性樹脂組成物を
提供するものである。
本発明に用いられる(a)成分のウレタン(メタ)ア
クリレートは、ポリオール、ジイソシアネート及び水酸
基を有する(メタ)アクリレート化合物を反応させるこ
とにより得られ、例えば以下の方法により製造すること
ができる。
〔製法1〕 ポリオールとジイソシアネートとを反応させて得られ
る中間体のイソシアネート基に、水酸基を有する(メ
タ)アクリレートを反応させる方法。
〔製法2〕 ジイソシアネートと水酸基を有する(メタ)アクリレ
ートを反応させることにより得られる付加体のイソシア
ネート基に、ポリオールを反応させる方法。
〔製法3〕 ジイソシアネート、ポリオール及び水酸基を有する
(メタ)アクリレートを同時に反応させる方法。
〔製法4〕 1分子中に、(メタ)アクリロイル基とイソシアネー
ト基を有する化合物に、ポリオールを反応させる方法。
上記製法1〜4に用いられるポリオールとしては、例
えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘプタメチレ
ングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリデ
カメチレングリコール、2種以上のイオン重合性環状化
合物を開環共重合させて得られるポリエーテルジオール
等を挙げることができる。
ここで、イオン重合性環状化合物としては、エチレン
オキシド、プロピレンオキシド、ブテン−1−オキシ
ド、イソブテンオキシド、3,3−ビスクロロメチルオキ
セタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トリオキサ
ン、テトラオキサン、3−メチルテトラヒドロフラン、
2−メチルテトラヒドロフラン、シクロヘキセンオキシ
ド、スチレンオキシド、エピクロルヒドリン、グリシジ
ルメタクリレート、グリシジルアクリレート、アリルグ
リシジルエーテル、アリルグリシジルカーボネート、ブ
タジエンモノオキシド、イソプレンモノオキシド、ビニ
ルオキセタン、ビニルテトラヒドロフラン、ビニルシク
ロヘキセンオキシド、フェニルグリシジルエーテル、ブ
チルグリシジルエーテル、安息香酸グリシジルエステル
等の環状エーテル類等が挙げられる。
また、上記イオン重合性環状化合物と、エチレンイミ
ン等の環状イミン類、β−プロピオラクトン、グリコー
ル酸ラクチド等の環状ラクトン類またはジメチルシクロ
ポリシロキサン等の環状シロキサン類とを開環共重合さ
せたポリエーテルジオールを使用することもできる。
なお、2種以上のイオン重合性環状化合物の具体的な
組合せとしては、テトラヒドロフランとプロピレンオキ
シド、テトラヒドロフランとエチレンオキシド、プロピ
レンオキシドとエチレンオキシド、3−メチルテトラヒ
ドロフランとテトラヒドロフラン等を挙げることができ
る。
また、2種以上のイオン重合性環状化合物の開環共重
合体は、ランダムに結合していてもよい。
更に、ポリオールとしては、前記ポリオールとフタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマー
ル酸、アジピン酸、セバシン酸等の二塩基酸とを反応し
て得られるポリエステルジオール、前記ポリオールとε
−カプロラクトンとを反応して得られるポリカプロラク
トンジオール等を使用することもできる。これらのポリ
オールは、例えばPTMG1000(三菱化成工業(株))、PT
MG2000(同)、PPG1000(旭オーリン(株));PPG2000
(同)、EXCENOL2020(同)、EXCENOL1020(同)、PEG1
000(日本油脂(株))、ユニセーフDC1100(同)、ユ
ニセーフDC1800(同)、PPTG2000(保土ヶ谷化学)、PP
TG1000(同)、PTG400(同)、PTG3000(同)、PTGL200
0(同)、PTGL3000(同)等の市販品としても入手する
ことができる。
また、ポリオールには、前記以外のポリオールも使用
することができる。
前記以外のポリオールとしては、例えばエチレングリ
コール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコ
ール、1,6−ヘキサンジオール、ネンペンチルグリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、スピログリコ
ール等の低分子量ジオール;上記低分子量ジオールとフ
タル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フ
マール酸、アジピン酸、セバシン酸等の二塩基酸とを反
応して得られるポリエステルジオール;ε−カプロラク
トンとエチレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデ
カンジメタノール、1,4−ブタンジオール等のジオール
とを反応させて得られるポリカプロラクトンジオール;D
N-980(日本ポリウレタン(株))、DN-981(同)、DN-
982(同)、DN-983(同)、PC-8000(米国PPG社)等の
ポリカーボネートジオールが挙げられる。
これらのポリオールのうち、特にテトラヒドロフラン
と3−メチルテトラヒドロフランの共重合ジオール、ポ
リテトラメチレングリコール等が好ましい。
上記製法1〜3に用いられるジイソシアネートとして
は、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジ
イソシアネート、1,3−キシレンジイソシアネート、1,4
−キシレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソ
シアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フ
ェニレンジイソシアネート、3,3′−ジメチル−4,4′−
ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、3,3′−ジメチルフェニレ
ンジイソシアネート、4,4′−ビフェニレンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート、水添ビスフェノールAジイソシアネ
ート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチ
レンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、水添
ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2,4−トリメチ
ルヘキサメチレンジイソシアネート、ビス(2−イソシ
アネートエチル)フマレート、6−イソプロピル−1,3
−フェニルジイソシアネート、4−ジフェニルプロパン
ジイソシアネート、リジンジイソシアネート等を挙げる
ことができる。
これらのジイソシアネートのうち、特に2,4−トリレ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水
添ビスフェノールAジイソシアネート、2,2,4−トリメ
チルヘキサメチレンジイソシアネート等が、更にイソホ
ロンジイソシアネートが好ましい。
上記製法1〜3に用いられる水酸基を有する(メタ)
アクリレートとしては、例えばヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒ
ドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ポリエチレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロール
プロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタ
ンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ
(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メ
タ)アクリレート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メ
タ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレー
ト、下記式(II)〜(V)で表わされる(メタ)アクリ
レート、更にアルキルグリシジルエーテル、アリールグ
リシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート等
のグリシジル基含有化合物と(メタ)アクリル酸との付
加反応により得られる化合物も挙げることができる。
(式中、R3はHまたはCH3であり、nは1〜5であ
る) これら水酸基を有する(メタ)アクリレートのうち、
特に2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキ
シプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリ
レートまたは下記式で表わされるアクリレートが好まし
い。
(式中、R3はHまたはCH3であり、nは1〜5であ
る) 上記製法4に用いられる1分子中に(メタ)アクリロ
イル基とイソシアネート基を有する化合物としては、例
えば下記式(VI)で表わされる化合物が挙げられる。
(式中、R3はHまたはCH3である) 上記製法1の実施態様を示す。
ジイソシアネートは、ポリオールの水酸基1当量あた
りイソシアネート当量が約1〜6となるように使用す
る。この反応においては、通常、ナフテン酸銅、ナフテ
ン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、ラウリル酸n−ブチル
スズ、トリエチルアミン等の触媒を反応原料の総量100
重量部に対して0.01〜1重量部用いて反応を行う。この
反応における反応温度は、通常0〜80℃である。
このようにして得られる中間体のイソシアネート基に
対して、水酸基を有する(メタ)アクリレートの使用量
は該中間体のイソシアネート基1当量に対して水酸基約
1当量であり、その反応条件は、前記の中間体の合成に
おける反応条件と同様である。
次に上記製法2の実施態様を示す。
水酸基を有する(メタ)アクリレートの水酸基の1当
量に対してイソシアネート当量が約1〜6となるように
ジイソシアネートを使用して製法1と同様の反応条件で
反応させて得られる付加体のイソシアネート基1当量に
対して、ポリオールの水酸基が約1当量となるように使
用し、製法1と同様の反応条件で反応させる。
次に上記製法3の実施態様を示す。
ポリオールの水酸基1当量あたりのジイソシアネート
のイソシアネート当量が約1〜6となるように使用す
る。また水酸基を有する(メタ)アクリレートの使用量
は、ポリオールの水酸基との合計水酸基量がジイソシア
ネートのイソシアネート基の当量の0.9〜1.1倍になる様
に選ぶ。
次に上記製法4の実施態様を示す。
1分子中に(メタ)アクリロイル基とイソシアネート
基を有する化合物の使用量は、イソシアネート基の当量
がポリオールの水酸基の当量の0.9〜1.1倍になるように
選ぶ。
上記製法1〜4の実施に際し、ポリオールの一部を他
のポリオールまたはジアミンで置換えて併用する場合に
は、ポリオール、他のポリオール並びにジアミンの水酸
基及びアミノ基の和1当量あたりジイソシアネート約0.
5〜3モル使用する。
更に、上記製法1〜3を実施するに際し、ジオール、
ジアミンまたはジイソシアネートを使用する場合には、
ジオールに対して二官能以外のポリオール、ジアミンに
対して二官能以外のポリアミンまたはジイソシアネート
に対して二官能以外のポリイソシアネートを生成物がゲ
ル化しない程度に併用することができ、通常、その併用
量は、ジオール、ジアミンまたはジイソシアネート100
重量部に対して5〜30重量部である。ここにおける二官
能以外のポリオールとしては、例えばグリセリンとプロ
ピレンオキサイドの付加生成物、グリセリン、1,2,3−
ペンタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、トリ
(2−ヒドロキシポリオキシプロピル)ポリシロキサ
ン、ポリカプロラクトントリオール、ポリカプロラクト
ンテトラオール、1分子中に2個を超える数の水酸基を
有する液状ポリブタジエンまたはこの水添物等を挙げる
ことができる。二官能以外のポリアミンとしては、例え
ばジエチレントリアミン、1,2,3−トリアミノプロパ
ン、ポリオキシプロピレンアミン等を挙げることがで
き、二官能以外のポリイソシアネートとしては、例えば
ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、トリフェニ
ルメタン4,4′,4″−トリイソシアネート等を挙げるこ
とができる。
本発明において、ウレタン(メタ)アクリレート
(a)はエチレン性不飽和基を、通常、0.8〜8重量
%、好ましくは1〜5重量%含有するものであり、その
数平均分子量は、1000〜7000であることが好ましく、特
に1500〜5000の範囲が好ましい。ウレタン(メタ)アク
リレート(a)の数平均分子量が1000未満であると、得
られる組成物の硬化物の破断伸びが減少し、靱性が低下
しやすくなると共に、低温でのヤング率が上昇しやすく
なり、7000を超えると、組成物の粘度が高くなり取扱い
にくくなる。
以上説明したウレタン(メタ)アクリレート(a)
は、本発明の組成物に、40〜90重量%、特に50〜90重量
%の範囲で配合することが好ましい。ウレタン(メタ)
アクリレート(a)の割合が40重量%未満であると、得
られる組成物の硬化物の破断伸びが減少し、また90重量
%を超えると硬化物の室温付近におけるヤング率が減少
すると共に組成物の粘度が上昇し、取扱いにくくなる。
本発明における(b)成分である一般式(I)で表わ
される化合物において、R1は水素原子またはメチル基を
示すが、特に水素原子が好ましい。また、R2は炭化水素
基を示し、脂肪族または芳香族炭化水素基等が挙げら
れ、脂肪族炭化水素基としてはC1〜C18の直鎖または分
岐鎖の炭化水素基が、芳香族炭化水素基としては、フェ
ニル基、アルキルフェニル基等が挙げられる。これらの
うち、脂肪族炭化水素基としては、C2〜C8の直鎖の炭化
水素基が好ましく、芳香族炭化水素基としては、フェニ
ル基が好ましい。
これら一般式(I)の化合物は、例えばモノイソシア
ネートとヒドロキシエチル(メタ)アクリレートをウレ
タン化触媒存在下に反応させることにより製造すること
ができ、また市販品として容易に入手することができる
(例えばSNPE社製Acticryl CL1039)。
これら(b)成分は、本発明の組成物に5〜50重量
%、特に5〜45重量%配合するのが好ましい。
本発明に用いられる(c)成分の重合開始剤として
は、特に限定されず、例えば1−ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニル
アセトフェノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、キ
サントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレ
ン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾー
ル、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェ
ノン、4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、4,4′−ジア
ミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロ
ピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ヘンジルジ
メチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−
2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−
ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−
オン、チオキサントン系化合物、2−メチル−1−〔4
−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパ
ン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニ
ルフォスフィンオキサイド等が挙げられ、特に好ましく
は1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベン
ジルジメチルケタノール、2−メチル−1−〔4−(メ
チルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1
−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォ
スフィンオキサイド等の光重合開始剤が挙げられる。
これらの光重合開始剤は1種または2種以上を組合せ
て用いられ、必要に応じて本発明の効果を妨げない範囲
でアミン系化合物等の増感剤(光重合促進剤)を併用す
ることができる。また、光重合開始剤以外に熱重合開始
剤を用いることもできる。
上記(c)成分の使用量は本発明の組成物中通常、0.
1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%である。
本発明の液状硬化性樹脂組成物には、(a)成分のウ
レタン(メタ)アクリレート以外のプレポリマーを配合
することができる。かかるプレポリマーとしては、ポリ
カプロラクトンジオール、ポリカーボネートジオール、
ポリエステルジオールおよびジアミンから選ばれる化合
物を前記ジイソシアネートと前記水酸基を有する(メ
タ)アクリレートとを反応させることにより得られるプ
レポリマーを挙げることができる。また、ポリイソシア
ネートと、水酸基を有する(メタ)アクリレートとのウ
レタン化反応により生成した重合体化合物が挙げられ
る。このような重合体化合物の具体例としては、トリレ
ンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート(モル比1:2)のウレタン化反応生成物、ジ
フェニルメタンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート(モル比1:2)のウレタン化反
応生成物、イソホロンジイソシアネートと2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート(モル比1:2)のウレタ
ン化反応生成物等を挙げることができる。
また、一般式(I)で表わされる化合物以外の反応希
釈剤を配合することができ、単官能性化合物および多官
能性化合物のいずれをも使用することができる。これら
単官能性化合物および多官能性化合物は特に限定するも
のでなく、次のようなものを例示することができる。
単官能性化合物としては、例えばN−ビニルピロリド
ン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メ
タ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレー
ト、エチルジエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノ
キシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール
(メタ)アクリレート、メチルトリエチレンジグリコー
ル(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリル
アミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、t−オクチル
(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、トリシク
ロデカニル(メタ)アクリレートおよび下記式(VII)
〜(VIII)で表わされる化合物が挙げられる。
〔式中、R3は前記のとおりであり、R6は炭素原子数2
〜8のアルキレン基であり、pは1〜8である〕 〔式中、R3、R6およびpは前記のとおりであり、R7
水素原子またはメチル基である〕 更に、単官能性化合物として脂環式構造を有するエチ
レン性不飽和モノマーを挙げることができる。硬化物の
耐水性、耐熱水性、耐酸性、耐アルカリ性等が更に向上
し、長期信頼性がより向上することから単官能性化合物
の中でも好ましい。かかる脂環式構造を有するエチレン
性不飽和モノマーとしては、例えばイソボルニル(メ
タ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリ
レート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、シ
クロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロデカン
ジメタノールジ(メタ)アクリレート、下記式(IX)で
表わされる化合物等が挙げられ、中でも特にイソボルニ
ルアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアク
リレートが好ましい。
〔式中、R3は前記と同じ意味を有し、R4は炭素原子数
2〜6、好ましくは2〜4のアルキレン基であり、R5
水素原子または炭素原子数1〜12のアルキル基であり、
mは0〜12である〕 また、市販品としては、例えばアローニクスM111(東
亜合成化学製)M113(同)、M114(同)、M117(同)、
KAYARAD TC110S(日本化薬製)、R629(同)、R644
(同)、ビスコート3700(大阪有機化学製)等が挙げら
れる。
多官能性化合物としては、例えばトリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、
ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレ
ート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリ
レート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート、
ジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、トリス(2
−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)ア
クリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシア
ヌレートジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAの
ジグリシジルエーテルに(メタ)アクリレートを付加さ
せたエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、市販品としては、例えばユピマーUV SA1002
(三菱油化製)、SA2007(同)、ビスコート700(大阪
有機化学製)、KAYARAD R-604(日本化薬製)、DPCA-20
(同)、DPCA-30(同)、DPCA-60(同)、DPCA-120
(同)、HX-620(同)、D-310(同)、D-330(同)、ア
ローニクスM-210(東亜合成化学製)、M-215(同)、M-
315(同)、M-325(同)等が挙げられる。
上記一般式(I)で表わされる化合物以外の反応希釈
剤は、本発明の組成物に通常0〜70重量%、好ましくは
0〜60重量%、特に3〜50重量%の範囲で配合すること
が更に好ましい。
また、本発明の液状硬化性樹脂組成物には、添加剤と
してエポキシ樹脂、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポ
リウレタン、ポリブタジエン、クロロプレン、ポリエー
テル、ポリエステル、ペンタジエン誘導体、スチレン/
ブタジエン/スチレンブロック共重合体、スチレン/エ
チレン/ブチレン/スチレンブロック共重合体、スチレ
ン/イソプレン/スチレンブロック共重合体、石油樹
脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、フッ素系オリゴマー、
シリコーン系オリゴマー、ポリスルフィド系オリゴマー
等も配合できる。更に酸化防止剤、着色剤、紫外線吸収
剤、シランカップリング剤、熱重合禁止剤、レベリング
剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、溶媒、フィラー、老化
防止剤、濡れ性改良剤、塗面改良剤等を配合することも
できる。
本発明の液状硬化性樹脂組成物は、前記各成分の常法
により混合して製造することができる。
このようにして調製される本発明の組成物の粘度は、
通常、1000〜20000cp/25℃、好ましくは2000〜10000cp/
25℃であり、硬化後のヤング率は、通常10〜90kg/mm2
ある。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが
本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
製造例 反応容器にトリシクロデカンジメタノールジアクリレ
ート720g、イソホロンジイソシアネート1255g、ジブチ
ル錫ジラウレート4g、フェノチアジン0.4gおよび2,6−
ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール1gを仕込んだ。
反応容器を氷水で冷却しながら、これに2−ヒドロキシ
エチルアクリレート921gを内温が20℃を超えない様にし
て内液を撹拌しながら添加した。添加終了後、内温を5
〜20℃に保持し、1時間攪拌を継続した後、トリシクロ
デカンジメタノール160gを内温が50℃を超えない様にし
て、内液を攪拌しながら添加した。添加終了後、内温を
40〜50℃に保持し、1時間攪拌を継続した後、数平均分
子量2000のポリテトラメチレングリコール(三菱化成
製、TMG2000)1725gを内温を40〜50℃に保持して残留イ
ソシアネートが0.1重量%以下になるまで攪拌を継続し
た。
得られたウレタンアクリレート(a)の溶液をPVとす
る。PVのウレタンアクリレートとトリシクロデカンジメ
タノールジアクリレートの重量比は(100:17.7)であ
る。
実施例1〜3 表1に示す組成の各成分を混合し、40〜50℃で3時間
攪拌し、組成物を得た。
〔試験例〕 上記実施例で調製した各組成物について、下記の方法
で評価した。結果を表2に示す。
(ヤング率) 組成物をガラス板上に硬化後の厚さが0.2mmとなる様
に塗布した後、その上に、照射エネルギーが25mJ/cm2
500mJ/cm2に相当する紫外線をメタルハライドランプを
用いて照射し、硬化皮膜を得た。
硬化皮膜を幅6mmのテープ状に残して剥離したものを
試料とし、JIS K7127に規定の引張り試験法により標線
間25mmで23℃におけるヤング率を測定した。
(硬化速度) 下記式から算出した。
(破断強度および破断伸び) ヤング率の測定で用いた試料と同じ試料を用い、JIS
K7127に規定の引張り試験法により測定した。
(タック性) ヤング率の評価試験で使用したガラス板上に形成した
硬化皮膜を指でさわり、フィルム表面のべとつき具合を
判断した。評価は○:べとつき無し、×:べとつき有り
で行った。
〔発明の効果〕 本発明の液状硬化性樹脂組成物は、硬化速度が速く、
しかも硬化皮膜が強靱であり、表面硬化性および長期信
頼性に優れたものである。従って、特に光ファイバー用
ハード材やバンドリング材として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 毅 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (72)発明者 大▲高▼ 亨 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (72)発明者 五十嵐 勝利 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (72)発明者 ケビン ピー.ムレイ アメリカ合衆国 60195 イリノイ州, ホフマン エステーツ,グレン レイク 1759 (56)参考文献 特開 平4−74735(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 290/00 - 290/06 C08F 299/06 C08F 220/36

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の(a)〜(c) (a)ウレタン(メタ)アクリレート (b)一般式(I) (式中、R1は水素原子またはメチル基を示し、R2は炭化
    水素基を示す) で表わされる化合物 (c)重合開始剤 を含有することを特徴とする液状硬化性樹脂組成物。
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JP5555089B2 (ja) * 2010-08-04 2014-07-23 新中村化学工業株式会社 ウレタン(メタ)アクリレートおよびそれを含有する光硬化性樹脂組成物

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