JP2811272B2 - キャスターの旋回ロック装置 - Google Patents

キャスターの旋回ロック装置

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JP2811272B2 JP5240439A JP24043993A JP2811272B2 JP 2811272 B2 JP2811272 B2 JP 2811272B2 JP 5240439 A JP5240439 A JP 5240439A JP 24043993 A JP24043993 A JP 24043993A JP 2811272 B2 JP2811272 B2 JP 2811272B2
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均 石原
保之 棚橋
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東海キャスター 株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はキャスターに係り、特
に、キャスターの旋回を規制して、一定方向の走行だけ
を可能にするキャスターの旋回ロック装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】キャスターは、走行する車輪と、この車
輪が車軸を介して回転自在に支持されたキャスタ本体
と、このキャスタ本体の上記車軸から偏心した位置に設
けられた孔内に回転可能に嵌合されるとともに、家具等
の被取付け体の底部に固定される縦軸とを備えており、
通常は、キャスター本体が上記縦軸を中心に自由に旋回
して任意の方向に走行可能な自在車として使用される。
このキャスターは、家具等を移動させて所定の位置に設
置した後は、自由に移動してしまうことがないように、
車輪の回転を規制する制動装置が設けられている。ま
た、例えば、病院のベッド等では、キャスター本体が旋
回して任意の方向に移動できるようにするだけでなく、
一定の方向にだけ走行させたい場合があり、このような
目的のために、車輪の回転はフリーにしておくととも
に、キャスター本体の旋回は規制して、一定方向の直進
だけを行なわせるように旋回をロックすることができる
ロック機構が設けられたキャスターがすでに知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来から知られたキャ
スターの旋回をロックする機構は、キャスター本体内に
設けられているため、キャスター本体に複雑な加工が必
要であり、キャスター全体が大型化するという問題があ
った。また、旋回をロックする機構を必要としないキャ
スターとの間で部品の互換性がないためコスト高になる
という問題もあった。
【0004】本発明は上記欠点を除くためになされたも
ので、キャスターと独立した旋回ロック装置を設けて、
家具等の被取付け体とキャスターとの間に取付けるだけ
で、既存のキャスターを旋回ロック機構付きキャスター
にすることができるキャスターの旋回ロック装置を提供
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るキャスター
の旋回ロック装置は、車輪がキャスター本体に回転可能
に支持されたキャスターとこのキャスターが旋回可能
に取付けられる家具等の被取付体との間に取り外し可能
に介装されて、被取付体側に固定された位置決め固定部
材と、この位置決め固定部材に設けられ、被取付体の位
置決め部に嵌合して上記位置決め固定部材を位置決めす
る位置決め手段と、上記位置決め固定部材に上下動可能
に支持された第1の係合手段と、上記位置決め固定部材
に揺動可能に支持されこの第1の係合手段を上下動させ
る操作手段と、上記キャスター本体に設けられ、位置決
め固定部材に支持された第1の係合手段が係合可能な第
2の係合手段と、上記第1の係合手段を後退可能に支持
する弾性体とを備えている。
【0006】
【作用】上記キャスターの旋回ロック装置では、両係合
手段が互いに係合した際に、上記キャスターの旋回を規
制して、車輪の一定方向の走行のみを可能にする。ま
た、一方の係合手段は、弾性体によって後退可能に支持
されているので、キャスターがロックしたい方向と異な
る方向を向いている場合でも、キャスターの旋回に応じ
てその係合手段が後退し、自動的に他方の係合手段に係
合する。
【0007】
【実施例】以下、図面に示す実施例により本発明を説明
する。図1は本発明の一実施例に係るキャスターの旋回
ロック装置(全体として符号1で示す)の縦断面図、図
2は平面図であり、この旋回ロック装置1は、家具等の
被取付体2の底面とキャスター4との間に装着される。
キャスター4は、キャスター本体6と、このキャスター
本体6に車軸(図示を省略)を介して回転自在に支持さ
れた車輪8と、キャスタ本体6に、上記車軸から偏心さ
せて形成された垂直の取付け孔内に回転自在に嵌合され
た縦軸10とを備えている。この縦軸10は、下部が上
記のようにキャスタ本体6の取付け孔内に嵌合されると
ともに、上部には被取付体2側に螺合されるねじ部10
aが形成され、その中間部にこの縦軸10を回転操作す
るフランジ部10bが設けられている。フランジ部10
bは、円形の両側を平坦に切り欠いた形状をしており、
この平坦面10cにスパナ等の工具を噛合せて回転させ
ることにより、上記ねじ部10aを被取付体2の底面に
固定したナット12に締結する。
【0008】この旋回ロック装置1は、位置決め固定金
具14に上下動可能に支持された旋回止めピン16を、
上記キャスター本体6の上面中央部に形成した円孔6a
内に挿入し、または、抜き出すようになっており、この
旋回止めピン16を円孔6a内に挿入したときに、キャ
スター4の旋回を規制し、旋回止めピン16を円孔6a
から抜き出したときには、キャスター4を自由に旋回さ
せることができるようになっている。なお、車輪8の側
部に設けられたレバー17は、車輪8の回転を止めてキ
ャスター4を固定する制動装置の操作レバーである。
【0009】次に、上記旋回ロック装置1について詳細
に説明する。位置決め固定金具14は、その一方の端部
(図1の左方の固定側端部)の上面に、上記被取付体2
の底面に固定されたナット12が嵌合する6角形の凹部
14aが形成され、この凹部14aの中央に、上記縦軸
10上端のねじ部10aが螺合されるねじ穴14bが設
けられている。位置決め固定金具14は、上記凹部14
aを下方から被取付体2のナット12に嵌合させて位置
決めをし、上記キャスター本体6に回転自在に嵌合させ
た縦軸10上端のねじ部10aを、このねじ穴14bの
下方から挿通し締結することにより、上記被取付体2の
底部に固定される。位置決め固定金具14の中央部に
は、上記固定側から順に、大径の貫通穴14c、円形の
凹部14dおよび小径の貫通穴14eが一直線上に形成
されている。これら2つの貫通穴14c,14eおよび
円孔14dの上方には、平らな板体を折曲げて段付き形
状にした支持金具18が配置されている。この支持金具
18の、上記大径貫通穴14cに対応する位置に細い丸
穴18aが形成され、この丸穴18a内に連結軸20が
昇降自在に挿通されている。連結軸20の下端部には、
上記位置決め固定金具14の大径貫通穴14c内に摺動
自在に嵌合している旋回止めピン16が固定されて一体
的に昇降できるようになっている。支持金具18の下面
と旋回止めピン16の上面との間には、圧縮ばね22が
配置されて旋回止めピン16を常時下方へ付勢してい
る。従って、旋回止めピン16が下方から押されたとき
にはこの圧縮ばね22を撓めて上方へ後退できるように
なっている。なお、連結軸20の上端には、抜け止め2
0aが設けられている。
【0010】支持金具18の小径貫通穴14eに対応す
る位置には、ガイド軸24が垂直に固定されており、こ
のガイド軸24の下部が小径貫通穴14e内に摺動可能
に貫通している。このガイド軸24の下端部には、スト
ッパ用の鍔部24aが形成されて位置決め固定金具14
から抜け出さないようになっている。また、上記円形凹
部14dの底部と支持金具18の下面との間には、戻し
ばね26が配置されており、支持金具18を常時上方へ
付勢している。支持金具18は、後に説明するように、
揺動金具28の揺動によって下方へ押し下げられ、戻し
ばね26によって上方へ復帰するようになっている。支
持金具18はこの昇降時に、上記旋回止めピン16とガ
イド軸24の2本の軸が位置決め固定金具14の大小貫
通穴14c,14e内を摺動するので、水平な状態を維
持して上下動する。また、上記ガイド軸24に設けられ
たストッパ用の鍔部24aによって、支持金具18が必
要以上に上昇しないようになっている。
【0011】上記位置決め固定金具14の、被取付体2
に固定されている部分と逆側の端部(図の右方)寄りに
は、位置決め固定金具14を横断する第1の支点ピン3
0を介して揺動金具28が揺動可能に支持されている。
この揺動金具28は、くの字状に折曲げられた板体から
成っており、その中央部が上記支点ピン30に支持され
ている。そして、上記支持金具18側の揺動端28a
(以下押圧部と呼ぶ)が支持金具18のほぼ中央部の上
面に当接している。この押圧部28aの当接位置は、上
記旋回止めピン16の中心とガイド軸24の中心とのほ
ぼ中間に位置しており、支持金具18が昇降する際に、
こじられることなくスムーズに昇降できるようになって
いる。
【0012】また、揺動金具28の他方の端部28b
(図の右方)には、操作レバー32のカム部32aが当
接してこの揺動金具28を揺動させる。操作レバー32
は、位置決め固定金具14の端部を横断する第2の支点
ピン34に回転可能に支持されている。操作レバー32
はL字状に折曲げられた形状をしており、第2の支点ピ
ン34によって支持されているカム部32aと、人手に
より操作を行なう操作部32bとを備えている。カム部
32aは、図1に実線で示すように、操作部32bが上
方に位置している状態で、揺動金具28の下面に接触す
る面(支持面)32cと、操作部32bを下方に押し下
げて図1に想像線で示す状態にしたときに揺動金具28
の下面に当接する面(作用面)32dとを有しており、
これら支持面32cと作用面32dとがほぼ90度の角
度をなしている。作用面32dと第2の支点ピン34の
中心との距離は、支持面32cと第2の支点ピン34の
中心との距離よりも大きくなっており、支持面32cが
揺動金具28の下面に向いているときには、揺動金具2
8の右端側を押し上げる力が作用せず、逆に、揺動金具
28の押圧部28aが、戻しばね26によって押し上げ
られた支持金具18を介して、図1における時計回り方
向へ揺動されて上昇する。また、操作レバー32の操作
によって作用面32dが揺動金具28に当接したときに
は、この揺動金具28を押し上げて反時計回り方向へ回
転させる。揺動金具28が反時計回り方向へ回転する
と、その押圧部28aが上記支持金具18の中央部を押
圧して水平な状態のまま下降させる。上記旋回止めピン
16は、圧縮ばね22によって、支持金具18に対して
下方へ付勢されているので、支持金具18の下降に伴な
って位置決め固定金具14の下面側へ突出する。
【0013】なお、キャスター本体6の前後方向(車輪
の走行方向)から見た外面形状はほぼ円弧状の曲面(図
3参照)になっており、旋回止めピン16は、上述のよ
うに位置決め固定金具14の下方側へ突出したときの先
端が、この曲面部よりも下方の平面部に当たらないよう
に、しかも、キャスタ本体6の円孔6a内に嵌入するこ
とができるようにその突出量が決定されている。
【0014】以上の構成に係るキャスターの旋回ロック
装置1の作用について説明する。この旋回ロック装置1
は、キャスター4を家具等の被取付体2の底面に取付け
る際に同時に取付けられる。先ず、位置決め固定金具1
4の固定側端部に形成された凹部14aを、被取付体2
の底部に固定されているナット12に嵌合させて位置決
めをする。この時の位置決め固定金具14の方向は、キ
ャスター4の旋回をロックした際にこのキャスター4の
車輪8が走行することができる方向に一致させる。次
に、キャスター4の縦軸10のねじ部10aを、位置決
め固定金具14のねじ穴14bおよびナット12の雌ね
じ内に挿入し、フランジ部10bの平坦面10cに工具
を嵌合させて回転操作し、位置決め固定金具14とキャ
スター4とを同時に被取付体2の下面に取付ける。
【0015】上記キャスター4をいわゆる自在車として
任意の方向に移動可能な状態で使用する場合には、操作
レバー32を上方に向けておく(図1に実線で示す位
置)。このときには、操作レバー32のカム部32aの
支持面32cが揺動金具28の下面に対向するので、揺
動金具28はフリーの状態になる。支持金具18は、揺
動金具28の押圧部28aによる押圧力が作用しないの
で、戻しばね26によって水平な状態のまま押し上げら
れ、揺動金具28を図1の時計回り方向に揺動させる。
支持金具18が上昇すると、連結軸20も共に上昇し、
その下端に固定されている旋回止めピン16を引き上げ
てキャスター本体6の円孔6aから抜き出す。その結
果、キャスター4は上記旋回ロック装置1との関係が遮
断され、通常のキャスター4として任意の方向に旋回す
ることができる。
【0016】キャスター4の旋回をロックし、いわゆる
固定車として一定の方向にだけ走行可能にする場合に
は、操作レバー32の操作部32bを下方へ押し下げる
(図1の想像線に示す位置)。すると、操作レバー32
が第2の支点ピン34を中心に回転し、そのカム部32
aの作用面32dが揺動金具28の下面に係合して押し
上げることにより、揺動金具28を反時計回り方向へ回
転させる。カム部32aの支持面32cと作用面32d
とはほぼ90度の角度を有しており、揺動金具28に支
持面32cが当接した状態と作用面32dが当接した状
態とで安定して切換えが行なわれる。
【0017】揺動金具28の先端押圧部28aが下方へ
揺動すると、この押圧部28aが支持金具18の中央部
を押圧し、支持金具18を下降させる。支持金具18
は、連結軸20を介して連結されている旋回止めピン1
6が位置決め固定金具14の大径貫通穴14c内に摺動
自在に嵌合するとともに、他端側にガイド軸24が固定
されて、位置決め固定金具14の小径貫通穴14eに摺
動自在に嵌合しているので、水平な状態のまま上下動す
る。支持金具18が下降すると、この支持金具18に対
し連結軸20を介して相対的に昇降可能に支持されてい
る旋回止めピン16は、圧縮ばね22によって下方へ付
勢されているので、位置決め固定金具14の下面へ突出
する。この時点では、キャスター4はどの方向に旋回し
ているか一定ではないが、さらにキャスター4が旋回し
てくると、図3に示すように、キャスター本体6が旋回
止めピン16(図3の16A参照)に当たる。旋回止め
ピン16は圧縮ばね22によって上方から付勢されてい
るので、キャスター本体6の曲面状の外面に当たって下
方から押されると、圧縮ばね22を撓めて上昇し(同図
の16B参照)、キャスタ本体6の外面を移動して上記
円孔6a内に嵌入する(同図の16C参照)。このよう
にして旋回止めピン16がキャスター本体6の円孔6a
に嵌合すると、キャスター4は旋回をロックされて一定
の方向(予め位置決め固定金具14を固定した方向)に
だけ走行可能になり、いわゆる固定車として使用できる
ようになる。以上のように本実施例に係るキャスターの
旋回ロック装置1は、キャスター4とは別体になってお
り、キャスター4を被取付体2に固定する際に一緒に取
付けるものなので、キャスター本体6に旋回止めピン1
6が嵌入する円孔6aを設ける等の僅かな加工をするだ
けで既存のキャスター4に簡単に取付けることができ
る。また、旋回止めピン16は圧縮ばね22によって上
方から付勢されているので、操作レバー24を操作した
ときにキャスター4がどの方向を向いていても、必ず一
定の方向(位置決め固定金具14を固定した方向)をキ
ャスタ本体6が向いたときにその円孔6a内に嵌入して
旋回を規制するようになっている。
【0018】なお、上記実施例では、位置決め固定金具
14を、縦軸10の上部に形成したねじ部10dによっ
て締結固定するようにしているが、これに限らず、例え
ば、被取付体2に設けた取付けプレートに固定するよう
にしてもよい。さらに、この旋回ロック装置1は、単輪
および双輪のいずれかのタイプのキャスターであっても
取付けることができる。
【0019】次に、図4および図5により第2の実施例
について説明する。この実施例に係る旋回ロック装置1
01の位置決め固定金具114は、長円形の固定部11
4aを有している。この固定部114aには、キャスタ
ー104を被取付体102に旋回自在に固定する縦軸1
10の上部に形成されたねじ部110aが螺合されるね
じ穴114bと、この位置決め固定金具114の中心線
1 上に位置する回転規制用の突起114fとが設けら
れている。一方、家具等の被取付体102の底面には、
上記縦軸110のねじ部110aが螺合するナット11
2が固定されるとともに、位置決め固定金具14の回転
規制用突起114fが挿入される小穴102aが形成さ
れている。上記ナット112のねじ穴112aの中心と
この小穴102aの中心とを結ぶ線が、キャスター10
4の旋回をロックしたときに、このキャスター104の
車輪108が走行できる方向に一致している。
【0020】位置決め固定金具114のほぼ中央部には
貫通穴114cが形成され、この貫通穴114c内に、
旋回止めピン116が上下動可能に挿通されている。旋
回止めピン116の上端には鍔部116aが形成され、
一方、貫通穴114cの上部はやや大径になっており、
この旋回止めピン116の上端に形成された鍔部116
aと、貫通穴114cの大径部の底面との間に戻しばね
126が配置され、旋回止めピン116を常時上方へ付
勢している。
【0021】位置決め固定金具114の貫通穴114a
が形成された中央部よりもやや端部寄りに、第1の支点
ピン130を介して揺動金具128が揺動可能に支持さ
れている。この揺動金具128は板ばねから成り、一方
の揺動端に下方への湾曲部128aが形成され、上記旋
回止めピン116の上端面に当接している。また、位置
決め固定金具114の上記固定部114aと逆の端部に
は、第2の支点ピン134を介して操作レバー132が
揺動可能に支持されている。この操作レバー132はカ
ム部132aと操作部132bとを備えており、カム部
132aは上記実施例と同様に、揺動金具128の下面
に当接する支持面132cと作用面132dとを備えて
いる。これら支持面132cと作用面132dとはほぼ
90度の角度を有しており、かつ、作用面132dと第
2の支点ピン134の中心との距離が支持面132cと
第2支点ピン134の中心との距離よりも大きくなって
いる。
【0022】従って、図4に示すように、操作レバー1
32の操作部132を下方へ移動させて作用面132d
を揺動金具128の下面に当接させたときには、この揺
動金具128を反時計回り方向へ回転させ、上記湾曲部
128aによって旋回止めピン116を下方へ押下げ
て、位置決め固定金具114の下方へ突出させる。この
時点ではキャスター104はどの方向を向いていてもよ
い。その後、キャスター104が旋回してキャスター本
体106が旋回止めピン116に当たる。旋回止めピン
116は、板ばねから成る揺動金具128によって上面
を抑えられているので、キャスター本体106側からの
力が作用すると、この揺動金具128を撓めて押し上げ
られて、キャスター本体106の外面上を移動し、円孔
106aの位置にくると揺動金具128の作用によって
この円孔106a内に落ち込む。その結果、キャスター
104はロックされて旋回不能になり、一定方向への走
行のみが可能になる。逆に、図6に示すように、操作レ
バー132の操作部132bを上方へ移動させたときに
は、操作レバー132の支持面132cが揺動金具12
8の下面側に対向するため、揺動金具128を反時計回
り方向に回転させる力が除かれるので、上記旋回止めピ
ン116が圧縮ばね126によって引き上げられ、揺動
金具128を時計回り方向へ揺動させる。この状態で
は、旋回止めピン116がキャスター本体106の円孔
106aから抜け出すので、キャスター104は旋回ロ
ック装置101からフリーな状態となり自由に旋回する
ことができる。この実施例でも上記実施例と同様の効果
を奏することができる。
【0023】図7ないし図10は第3の実施例を示すも
のである。この実施例では、操作レバー232は、平行
した2枚の側板からなる先端の連結部232aと、側板
と天板を有する中央のカバー部232bと、このレバー
232の操作を行なう末端の操作部232cとを備えて
おり、先端の連結部232aが、位置決め固定金具21
4を両側から挾持し、支点ピン234によって揺動可能
に支持されている。位置決め固定金具214には、上記
各実施例と同様に、縦軸210のねじ部210aが螺合
されるねじ穴214bと、この位置決め固定金具214
を図示しない被取付体に固定する際の位置決めを行なう
突起214fが設けられている。
【0024】中央のカバー部232b内に、旋回止め部
材216aが設けられている。この旋回止め部材216
aは、カバー部232b内の操作部232c寄りに設け
られた支点ピン240によって揺動可能に支持されてい
るプレート216の先端に設けられており、下方に向け
て次第に先細となる2つの傾斜面から構成されている。
プレート216のほぼ中央部の上面と、カバー部232
bの内面との間に圧縮ばね222が配置され、このプレ
ート216を常時下方へ付勢している。カバー部232
bの下面側には、内向きのフランジ部232d(図9参
照)が形成され、圧縮ばね222に押されたプレート2
16の下降を規制している。位置決め固定金具214
の、旋回止め部材216a側の内部に空間214aが形
成されており、この空間214aの両側壁に水平方向の
長穴214gが設けられている。一方、操作レバー23
2の先端連結部232aの両側板には、勾玉状に湾曲し
た穴232e(図10参照)が形成され、上記長穴21
4gおよびこの勾玉状の穴232e内に止めピン242
が挿通されている。上記位置決め固定金具214の空間
214aの内部にばね244が配置されて、この止めピ
ン242を勾玉状の穴232eの端面に向けて押し付け
ている。従って、操作レバー232を上下に操作する場
合に、上下それぞれの位置で、止めピン242が勾玉状
の穴232eの端部に圧接されることにより、上方の位
置および下方の位置に安定して停止するようになってい
る。
【0025】一方、キャスター本体206には、円孔2
06aが形成され、この円孔206a内にブッシュ24
6が嵌め込まれており、上記操作レバー232を下方へ
揺動させると、上記旋回止め部材216aは、このブッ
シュ246内に嵌入できる高さまで下降する。また、操
作レバー232を上方へ揺動させたときには、図7に示
すように、旋回止め部材216aがブッシュ246から
抜け出し、キャスター204をフリーな状態にして自由
に旋回できるようにする。この実施例でも、旋回止め部
材216aは、圧縮ばね222によって下方へ向けて付
勢されており、下方から押し上げる力が作用すると上方
へ向けて後退できるようになっている。従って、操作レ
バー232を下方へ揺動させて旋回止め部材216aを
下降させた際のキャスター204の位置にかかわらず、
このキャスター204が旋回してくれば、旋回止め部材
216aはキャスター本体206に当たり、その外面に
よって押し上げられた後、上記ブッシュ246内に自動
的に嵌合するようになっている。特に、この実施例で
は、旋回止め部材216aが両側に傾斜面を有している
ので、キャスター本体206の肩部がこの傾斜面に当た
って、旋回止め部材216aをスムーズに押し上げるこ
とができる。
【0026】次に、図11により本発明の第4の実施例
を説明する。この実施例の旋回ロック装置301では、
位置決め固定金具314は、固定側に縦軸310のねじ
部310aが螺合されるねじ穴314aと、このねじ穴
314aの上部に形成された6角形の凹部314bとを
備えており、その他の部分は、下面が開放した枠状にな
っている。位置決め固定金具314の一端には、支点ピ
ン360を介して、先端に旋回止め部材316aが設け
られたプレート316が揺動可能に支持されている。こ
のプレート316の揺動端すなわち旋回止め部材316
aが設けられている部分の上面と、位置決め固定金具3
14の内面との間に圧縮ばね320が配置され、プレー
ト316を常時下方へ付勢している。
【0027】位置決め固定金具314の、固定側(図1
1の左側)と逆の端部よりやや内側に、揺動金具328
が第2の支点ピン330を介して揺動可能に支持されて
いる。この揺動金具328の一方の揺動端328aは、
上記旋回止め部材316aが設けられているプレート3
16の下面に係合し、他方の揺動端328bは、操作レ
バー332のカム部332aに係合している。操作レバ
ー332は、位置決め固定金具314の端部に第3の支
点ピン334を介して回転可能に支持されており、この
操作レバー332の操作部332bを図11のように上
方へ回転させたときには、カム部332aが揺動金具3
28のカム部側端部328bを押し下げて、揺動金具3
28を時計回り方向へ揺動させることにより、他方の端
部328aによって旋回止め部材316aを持ち上げて
キャスター本体306に形成されている円孔306aか
ら抜き出し、キャスタ304が自由に旋回できるように
する。逆に、揺動レバー332を下方へ回転させたとき
には、揺動金具328を時計回り方向へ回転させる力が
除かれるため、旋回止め部材316aが設けられている
プレート316が圧縮ばね322によって押し下げられ
て、旋回止め部材316aが下方へ突出し、キャスター
本体306に形成されている円孔306a内に嵌合可能
な状態になる。この実施例でも上記各実施例と同様に、
旋回止め部材316aは圧縮ばね322によって常に下
方へ付勢されているので、キャスター304の位置に関
係なく、旋回止め部材316aを下降させれば、キャス
ター304の旋回によって自動的にキャスター本体30
6の円孔306a内に嵌合してキャスター304の旋回
を所定の方向でロックすることができる。
【0028】
【0029】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、旋回
ロック装置が、車輪がキャスター本体に回転可能に支持
されたキャスターとこのキャスターが旋回可能に取付
けられる家具等の被取付体との間に取り外し可能に介装
されて、被取付体側に固定された位置決め固定部材と、
この位置決め固定部材に設けられ、被取付体の位置決め
部に嵌合して上記位置決め固定部材を位置決めする位置
決め手段と、上記位置決め固定部材に上下動可能に支持
された第1の係合手段と、上記位置決め固定部材に揺動
可能に支持されこの第1の係合手段を上下動させる操作
手段と、上記キャスター本体に設けられ、位置決め固定
部材に支持された第1の係合手段が係合可能な第2の係
合手段と、上記第1の係合手段を後退可能に支持する弾
性体とを備えるよう構成したことにより、キャスター自
体に大幅な変更をする必要のない簡単な構成でキャスタ
ーの旋回をロックして一方向にのみ走行可能にすること
ができる。さらに、操作手段が位置決め固定部材に設け
られているので、ワンタッチで操作することができる。
また、キャスターと別体の装置としたことにより、キャ
スター自体の加工は最小限に留め、キャスターの大型化
を防止し、コストダウンを図り、しかも、既存のキャス
ターにも簡単に取付けたり取り外したりすることができ
る。さらに、取り付け時に、位置決め手段を被取付体の
位置決め部に嵌合させて位置決め固定部材を位置決めす
るようになっているので、容易に位置決めすることがで
き、取り付け作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るキャスターの旋回ロッ
ク装置がキャスターと被取付体との間に装着された状態
を示す縦断面図である。
【図2】上記キャスターの旋回ロック装置の平面図であ
る。
【図3】上記旋回ロック装置によってキャスターがロッ
クされる過程を説明する説明図である。
【図4】第2の実施例に係るキャスターの旋回ロック装
置の縦断面図である。
【図5】第2の実施例に係るキャスターの旋回ロック装
置の平面図である。
【図6】第2の実施例に係るキャスターの旋回ロック装
置の作動を説明する部分断面図である。
【図7】第3の実施例に係るキャスターの旋回ロック装
置の縦断面図である。
【図8】第3の実施例に係るキャスターの旋回ロック装
置の平面図である。
【図9】第10図のIX−IX線に沿う断面図である。
【図10】第3の実施例に係るキャスターの旋回ロック
装置の作動を説明する部分断面図である。
【図11】第4の実施例に係るキャスターの旋回ロック
装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1 キャスターの旋回ロック装置 2 被取付体 4 キャスター 6 キャスター本体 6a 第2の係合手段(キャスター本体の円孔) 8 車輪 14 位置決め固定部材(位置決め固定金具) 16 第1の係合手段(旋回止めピン) 22 弾性体(圧縮ばね) 32 操作手段(操作レバー)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭57−191604(JP,U) 実開 昭57−108401(JP,U) 実開 昭63−25602(JP,U) 米国特許97347(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60B 33/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪がキャスター本体に回転可能に支持
    されたキャスターとこのキャスターが旋回可能に取付
    けられる家具等の被取付体との間に取り外し可能に介装
    されて、被取付体側に固定された位置決め固定部材と、
    この位置決め固定部材に設けられ、被取付体の位置決め
    部に嵌合して上記位置決め固定部材を位置決めする位置
    決め手段と、上記位置決め固定部材に上下動可能に支持
    された第1の係合手段と、上記位置決め固定部材に揺動
    可能に支持されこの第1の係合手段を上下動させる操作
    手段と、上記キャスター本体に設けられ、位置決め固定
    部材に支持された第1の係合手段が係合可能な第2の係
    合手段と、上記第1の係合手段を後退可能に支持する弾
    性体とを備え、両係合手段が互いに係合した際に、上記
    キャスターの旋回を規制して、車輪の一定方向の走行の
    みを可能にするキャスターの旋回ロック装置。
  2. 【請求項2】 車輪がキャスター本体に回転可能に支持
    されたキャスターとこのキャスターが旋回可能に取付
    けられる家具等の被取付体との間に取り外し可能に介装
    されて、被取付体側に固定された位置決め固定部材と、
    この位置決め固定部材に設けられ、被取付体の位置決め
    部に嵌合して上記位置決め固定部材を位置決めする嵌合
    部と、上記位置決め固定部材に上下動可能に支持された
    旋回止めピンと、上記位置決め固定部材に揺動可能に支
    持されこの旋回止めピンを上下動させる操作レバーと、
    上記キャスター本体の上面に設けられ、旋回止めピンが
    嵌入可能な孔と、旋回止めピンを下方へ向けて付勢する
    スプリングとを備え、上記旋回止めピンをキャスター本
    体の孔に嵌合させた際に、キャスターの旋回を規制し
    て、車輪の一定方向の走行のみを可能にするキャスター
    の旋回ロック装置。
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