JP2586814B2 - キャスターの旋回ロック装置 - Google Patents

キャスターの旋回ロック装置

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JP2586814B2
JP2586814B2 JP5312607A JP31260793A JP2586814B2 JP 2586814 B2 JP2586814 B2 JP 2586814B2 JP 5312607 A JP5312607 A JP 5312607A JP 31260793 A JP31260793 A JP 31260793A JP 2586814 B2 JP2586814 B2 JP 2586814B2
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均 石原
保之 棚橋
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TOKAI KYASUTAA KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はキャスターに係り、特
に、キャスターの旋回を規制して、一定方向の走行だけ
を可能にするキャスターの旋回ロック装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】キャスターは、走行する車輪と、この車
輪が車軸を介して回転自在に支持されたキャスタ本体
と、このキャスタ本体の上記車軸から偏心した位置に設
けられた孔内に回転可能に嵌合されるとともに、家具等
の被取付け体の底部に固定される縦軸とを備えており、
通常は、キャスター本体が上記縦軸を中心に自由に旋回
して任意の方向に走行可能な自在車として使用される。
このキャスターは、家具等を移動させて所定の位置に設
置した後は、自由に移動してしまうことがないように、
車輪の回転を規制する制動装置が設けられている。ま
た、例えば、病院のベッド等では、キャスター本体が旋
回して任意の方向に移動できるようにするだけでなく、
一定の方向にだけ走行させたい場合があり、このような
目的のために、車輪の回転はフリーにしておくととも
に、キャスター本体の旋回は規制して、一定方向の直進
だけを行なわせるように旋回をロックすることができる
ロック機構が設けられたキャスターがすでに知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来から知られたキャ
スターの旋回をロックする機構は、キャスター本体内に
設けられているため、キャスター本体に複雑な加工が必
要であり、キャスター全体が大型化するという問題があ
った。また、旋回をロックする機構を必要としないキャ
スターとの間で部品の互換性がないためコスト高になる
という問題もあった。
【0004】本発明は上記欠点を除くためになされたも
ので、キャスターと独立した旋回ロック装置を設けて、
家具等の被取付け体とキャスターとの間に取付けるだけ
で、既存のキャスターを旋回ロック機構付きキャスター
にすることができるキャスターの旋回ロック装置を提供
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るキャスター
の旋回ロック装置は、車輪がキャスター本体に回転可能
に支持されたキャスターと、このキャスターが旋回可能
に取付けられる家具等の被取付体との間に介装されて、
被取付体側に固定された位置決め固定部材と、この位置
決め固定部材を上下に貫通して形成された円孔に嵌合さ
上下動可能に支持された旋回止めピンと、上記円孔の
上部に形成されたガイド部に上下動可能に嵌合され、上
記旋回ピンに上下に相対移動可能に連結された支持部材
と、この支持部材の下面と上記ガイド部底面との間に配
置され、上記支持部材を常時上方に付勢する第1のスプ
リングと、支持部材下面と旋回止めピン上面との間に配
置された第2のスプリングと、上記位置決め固定部材
に、中間の支点を中心に揺動可能に支持されて、一端が
旋回止めピンの上方に位置し上記支持部材に当接可能な
揺動部材と、揺動部材の他端に係合し、この揺動部材
他端を押上げて上記支持部材を介して旋回止めピンを
方に弾圧させる操作レバーと、上記キャスター本体の上
面に設けられ、旋回止めピンが嵌入可能な孔とを備え、
上記旋回止めピンを下方に弾圧させてキャスター本体の
孔に嵌合させることによりキャスターの旋回を規制し
て、車輪の一定方向の走行のみを可能にするようにした
ものである。
【0006】
【0007】
【作用】発明に係るキャスターの旋回ロック装置で
は、旋回止めピンがキャスター本体の孔に係合した際
に、上記キャスターの旋回を規制して、車輪の一定方向
の走行のみを可能にする。また、旋回止めピンが、第2
のスプリングによって後退可能に支持されているので、
キャスターがロックしたい方向と異なる方向を向いてい
る場合でも、キャスターの旋回に応じて旋回止めピンが
後退し、自動的にキャスター本体の孔に係合する。
【0008】
【0009】
【実施例】以下、図面に示す実施例により本発明を説明
する。図1は本発明の一実施例に係るキャスターの旋回
ロック装置(全体として符号1で示す)の縦断面図、図
2は平面図であり、この旋回ロック装置1は、家具等の
被取付体2の底面とキャスター4との間に装着される。
キャスター4は、キャスター本体6と、このキャスター
本体6に車軸(図示を省略)を介して回転自在に支持さ
れた車輪8と、キャスタ本体6に、上記車軸から偏心さ
せて形成された垂直の取付け孔内に回転自在に嵌合され
た縦軸10とを備えている。この縦軸10は、下部が上
記のようにキャスタ本体6の取付け孔内に嵌合されると
ともに、上部には被取付体2側に螺合されるねじ部10
aが形成され、その中間部にこの縦軸10を回転操作す
るフランジ部10bが設けられている。フランジ部10
bは、円形の両側を平坦に切り欠いた形状をしており、
この平坦面10cにスパナ等の工具を噛合せて回転させ
ることにより、上記ねじ部10aを被取付体2の底面に
固定したナット12に締結する。
【0010】この旋回ロック装置1は、位置決め固定金
具14に上下動可能に支持された旋回止めピン16を、
上記キャスター本体6の上面中央部に形成した円孔6a
内に挿入し、または、抜き出すようになっており、この
旋回止めピン16を円孔6a内に挿入したときに、キャ
スター4の旋回を規制し、旋回止めピン16を円孔6a
から抜き出したときには、キャスター4を自由に旋回さ
せることができるようになっている。
【0011】次に、上記旋回ロック装置1について詳細
に説明する。位置決め固定金具14は、図3ないし図8
に示すように、その一方の端部(図1の左方に位置する
固定側端部)の上面に、上記被取付体2の底面に固定さ
れているナット2が嵌合する凹部14aが形成され、こ
の凹部14aの中央に、縦軸10の上端のねじ部10a
が螺合されるねじ穴14bが設けられている。位置決め
固定金具14は、上記凹部14aを被取付体2に固定さ
れた六角形のナット12に下方から嵌合させて位置決め
をし、キャスター本体6の取付け孔内に回転自在に嵌合
させた縦軸10の上端のねじ部10aを、このねじ穴1
4bの下方から挿通し締結することにより、上記被取付
体2の底部に固定される。
【0012】位置決め固定金具14の中央部には、この
位置決め固定金具14を横断する2つの直立した側壁に
よって区画されたガイド部14fが形成され、このガイ
ド部14fの中央に、下面側まで貫通する円孔14cが
形成されている。ガイド部14f内には、図9および図
10に示すような、正方形の板体から成る支持金具18
が嵌合しており、両側壁に案内されて水平な状態を維持
したまま昇降できるようになっている。支持金具18の
中央には、小さい穴18aが設けられて連結ピン20が
挿通されている。連結ピン20は、図11および図12
に示すように、頭部には抜止め用の鍔部20aが、ま
た、先端部には雄ねじ部20bがそれぞれ設けられてい
る。この連結ピン20の先端の雄ねじ部20aに、上述
した旋回止めピン16が螺合固定される。旋回止めピン
16は、図13および図14に示すように、外径が連結
ピン20の外径よりも大きい円柱状をしており、その一
方の端面側(図13の左側)から上記連結ピン20より
も大径の円孔16aが形成され、この円孔16aの中心
に連結ピン20の雄ねじ部20aが螺合される雌ねじ部
16bが設けられている。
【0013】旋回止めピン16は、支持金具18の小穴
18a内を挿通された連結ピン20の先端雄ねじ部20
aに螺合固定され、連結ピン20とともに支持金具18
に対して上下に相対移動できるようになっている。この
旋回止めピン16の大径の円孔16aと連結ピン20の
外周面との間には、環状の空間が形成されており、この
空間内に、小径の圧縮ばね22が配置されて、旋回止め
ピン16を支持金具18に対して常時下方へ付勢してい
る(図1参照)。
【0014】また、位置決め固定金具14のガイド部1
4f内に設けられた貫通孔14cの周囲に形成されてい
るリブ14dを囲むようにして、大径の圧縮ばね(戻し
ばね)26が配置されており、この大径の圧縮ばね26
によって上記支持金具18が常時上方へ付勢されてい
る。
【0015】上記位置決め固定金具14の、被取付体2
に固定されている部分と逆側の端部(図1の右方)寄り
には、この位置決め固定金具14を横断する第1の支点
ピン30を介して揺動金具28が揺動可能に支持されて
いる。この揺動金具28は、図15および図16に示す
ように、僅かに折曲げられたくの字状の板体から成って
おり、その中央部付近に上記支点ピン30への支持部2
8cが形成されている。そして、上記支持金具18側の
揺動端の中間がU字状に切欠かれており、この切欠部2
8d内に上記連結ピン20の上端に設けられた鍔部20
aが位置するように配置され、切欠部28dの両側が押
圧部28aとして支持金具18のほぼ中央部(位置決め
固定金具14の長手方向に対する中央部)の上面に当接
している。この押圧部28aの当接位置が支持金具18
のほぼ中間であるため、支持金具18が昇降する際に、
こじられることなくスムーズに昇降できるようになって
いる。
【0016】また、揺動金具28の他方の端部28b
(図1の右方)には、操作レバー32のカム部32aが
当接してこの揺動金具28を揺動させるようになってい
る。操作レバー32は、位置決め固定金具14の端部を
横断する第2の支点ピン34に回転可能に支持されてい
る。操作レバー32はL字状に折曲げられた形状をして
おり、第2の支点ピン34によって支持されているカム
部32aと、人手により操作を行なう操作部32bとを
備えている。カム部32aは、位置決め固定金具14の
内部側に位置し、操作部32bは、操作しやすいように
位置決め固定金具14の外部に露出している。
【0017】カム部32aは、図1に実線で示すよう
に、操作部32bが上方に位置している状態で、揺動金
具28の下面に接触する面(支持面)32cと、操作部
32bを下方に押し下げて図1に想像線で示す状態にし
たときに揺動金具28の下面に当接する面(作用面)3
2dとを有しており、これら支持面32cと作用面32
dとがほぼ90度の角度をなしている。作用面32dと
第2の支点ピン34の中心との距離は、支持面32cと
第2の支点ピン34の中心との距離よりも大きくなって
おり、支持面32cが揺動金具28の下面に向いている
ときには、揺動金具28の右端側を押し上げる力は作用
せず、逆に、揺動金具28の押圧部28aが、戻しばね
26によって押し上げられた支持金具18を介して、図
1における時計回り方向へ揺動されて上昇する。また、
操作レバー32の操作によって作用面32dが揺動金具
28に当接したときには、この揺動金具28を押し上げ
て反時計回り方向へ回転させる。揺動金具28が反時計
回り方向へ回転すると、その押圧部28aが上記支持金
具18の上面を押圧して水平な状態のまま下降させる。
上記旋回止めピン16は、圧縮ばね22によって、支持
金具18に対して常時下方へ付勢されているので、支持
金具18の下降に伴なって位置決め固定金具14の下面
側へ突出する。
【0018】なお、キャスター本体6の前後方向(車輪
の走行方向)から見た外面形状は、ほぼ円弧状の曲面
(図21参照)になっており、旋回止めピン16は、上
述のように位置決め固定金具14の下方側へ突出したと
きの先端が、この曲面部よりも下方の平面部に当たらな
いように、しかも、キャスタ本体6の円孔6a内に嵌入
することができるようにその突出量が決定されている。
【0019】また、この実施例では、旋回ロック装置1
の機構部内にごみや埃が入らないようにこの旋回ロック
装置1の外面側にカバー40が装着されている。このカ
バー40は、位置決め固定金具14の上部を覆うことが
できるように、この位置決め固定金具14とほぼ一致す
る形状をしている(図17ないし図20参照)。カバー
40の、位置決め固定金具14の被取付体2への固定部
(図1および図3ないし図6の左方)を覆うほぼ円形の
部分40aには、被取付体2のナット12が貫通できる
大きい穴40bが形成されており、その他のほぼ長方形
の部分40cの下面側には、このカバー40を位置決め
固定金具14に固定する4本の固定爪40dが下方に向
けて設けられている。これら各固定爪40dは外側を向
いて相手方(この例では位置決め固定金具14)の掛止
部に引っ掛かるようになっている。一方、相手方の位置
決め固定金具14には、これら固定爪40dに対応する
位置にそれぞれ掛止部としての係合穴14gが設けられ
ており、各固定爪40dが各係合穴14gに挿入され
て、係合穴14gの外側底面に引っ掛かることによりこ
の位置決め固定金具14に固定される。これら固定爪4
0dは、外側から押圧されて内方へ変形すると、外れて
しまうおそれがあるため、位置決め固定金具14の各係
合穴14gの長手方向の両側には、それぞれ一対の突起
14hが設けられており、固定爪40dが係合穴14g
から簡単に抜け出さないようになっている。
【0020】以上の構成に係る旋回ロック装置1の作用
について説明する。この旋回ロック装置1は、キャスタ
ー4を家具等の被取付体2の底面に取付ける際に同時に
取付けられる。先ず、位置決め固定金具14の固定側端
部に形成された凹部14aを、被取付体2の底部に固定
されているナット12に嵌合させて位置決めをする。こ
の時の位置決め固定金具14の方向は、キャスター4の
旋回をロックした際にこのキャスター4の車輪8が走行
することができる方向に一致させる。次に、キャスター
4の縦軸10のねじ部10aを、位置決め固定金具14
のねじ穴14bおよびナット12の雌ねじ内に挿入し、
フランジ部10bの平坦面10cに工具を嵌合させて回
転操作し、位置決め固定金具14とキャスター4とを同
時に被取付体2の下面に取付ける。
【0021】上記キャスター4をいわゆる自在車として
任意の方向に移動可能な状態で使用する場合には、操作
レバー32を上方に向けておく(図1に実線で示す位
置)。このときには、操作レバー32のカム部32aの
支持面32cが揺動金具28の下面に対向するので、揺
動金具28はフリーの状態になる。支持金具18は、揺
動金具28の押圧部28aによる上方からの押圧力が作
用しないので、戻しばね26によって水平な状態のまま
押し上げられ、揺動金具28の押圧部28aを押上げて
この揺動金具28を図1の時計回り方向に揺動させる。
支持金具18が上昇すると、連結ピン20も共に上昇
し、その下端に固定されている旋回止めピン16を引き
上げてキャスター本体6の円孔6aから抜き出す。その
結果、キャスター4は上記旋回ロック装置1との関係が
遮断され、通常のキャスター4として任意の方向に旋回
することができる。
【0022】キャスター4の旋回をロックし、いわゆる
固定車として一定の方向にだけ走行可能にする場合に
は、操作レバー32の操作部32bを下方へ押し下げる
(図1の想像線に示す位置)。すると、操作レバー32
が第2の支点ピン34を中心に回転し、そのカム部32
aの作用面32dが揺動金具28の下面に係合して押し
上げることにより、揺動金具28を図1における反時計
回り方向へ回転させる。操作レバー32のカム部32a
に形成された支持面32cと作用面32dとはほぼ90
度の角度を有しており、揺動金具28に支持面32cが
当接した状態と作用面32dが当接した状態とで安定し
て切換えが行なわれる。
【0023】揺動金具28の先端押圧部28aが下方へ
揺動すると、この押圧部28aが支持金具18の中央部
を押圧し、支持金具18を下降させる。支持金具18
は、位置決め固定金具14のガイド部14fの両側壁に
よって案内されて水平な状態のまま下降する。支持金具
18が下降すると、この支持金具18に対し連結ピン2
0を介して相対的に昇降可能に支持されている旋回止め
ピン16は、小径の圧縮ばね22によって常時い下方へ
付勢されているので、先端部が位置決め固定金具14の
下面側へ突出する。
【0024】この時点では、キャスター4はどの方向に
旋回しているか一定ではないが、旋回止めピン16の先
端が偶然にキャスター本体6の円孔6a内に嵌合した場
合を除きキャスター4は自由に旋回可能な状態にある。
そこで、さらにキャスター4が旋回してくると、図21
に示すように、キャスター本体6が旋回止めピン16に
当たる(図21の16A参照)。旋回止めピン16は小
径の圧縮ばね22によって上方から下方へ向けて付勢さ
れているので、キャスター本体6の曲面状の外面に当た
って下方から押されると、小径の圧縮ばね22を撓めて
上昇し(同図の16B参照)、キャスター本体6の外面
を移動して最終的には上記円孔6a内に嵌入する(同図
の16C参照)。このようにして旋回止めピン16がキ
ャスター本体6の円孔6aに嵌合すると、キャスター4
は旋回をロックされて一定の方向(予め位置決め固定金
具14を固定した方向)にだけ走行可能になり、いわゆ
る固定車として使用できるようになる。なお、旋回止め
ピン16および連結ピン20がキャスター本体6の外面
に押されて上昇した際に、連結ピン20の抜止め用鍔部
20aが干渉しないように、揺動金具28の押圧部28
aの中央には切欠き28が設けられており、この切欠
き28内に連結ピン20の鍔部20aが位置してい
る。
【0025】以上のように本実施例に係るキャスターの
旋回ロック装置1は、キャスター4とは別体になってお
り、キャスター4を被取付体2に固定する際に一緒に取
付けるものなので、キャスター本体6に旋回止めピン1
6が嵌入する円孔16aを設ける等の僅かな加工をする
だけで既存のキャスター4に簡単に取付けることができ
る。また、旋回止めピン16は小径の圧縮ばね22によ
って常時上方から下方へ向けて付勢されているので、操
作レバー24を操作したときにキャスター4がどの方向
を向いていても、必ず一定の方向(位置決め固定金具1
4を固定した方向)をキャスタ本体6が向いたときにそ
の円孔6a内に嵌入して旋回を規制するようになってい
る。
【0026】なお、上記実施例では,キャスター本体6
の上面中央に円孔6aを形成し、位置決め固定金具14
に旋回止めピン16を上下動可能に支持させて、キャス
ター4の旋回のロックおよび解除を行なうようにした
が、、逆に、キャスター本体6に突起を設け、位置決め
固定金具14に凹部を設けてこれらを係合させるように
してもよいことは勿論である。また、位置決め固定金具
14を、縦軸10の上部に形成したねじ部10dによっ
て締結固定するようにしているが、これに限らず、例え
ば、被取付体2に設けた取付けプレートに固定するよう
にしてもよい。さらに、この旋回ロック装置1は単輪お
よび双輪のいずれのタイプのキャスターであっても取付
けることができる。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、車輪
がキャスター本体に回転可能に支持されたキャスター
と、このキャスターが旋回可能に取付けられる家具等の
被取付体との間に介装されて、被取付体側に固定された
位置決め固定部材と、この位置決め固定部材を上下に貫
通して形成された円孔に嵌合され上下動可能に支持され
た旋回止めピンと、上記円孔の上部に形成されたガイド
部に上下動可能に嵌合され、上記旋回ピンに上下に相対
移動可能に連結された支持部材と、この支持部材の下面
と上記ガイド部底面との間に配置され、上記支持部材を
常時上方に付勢する第1のスプリングと、支持部材下面
と旋回止めピン上面との間に配置された第2のスプリン
グと、上記位置決め固定部材に、中間の支点を中心に揺
動可能に支持されて、一端が旋回止めピンの上方に位置
し上記支持部材に当接可能な揺動部材と、揺動部材の他
端に係合し、この揺動部材の他端を押上げて上記支持部
材を介して旋回止めピンを下方に弾圧させる操作レバー
と、上記キャスター本体の上面に設けられ、旋回止めピ
ンが嵌入可能な孔とを備えるよう構成したことにより、
旋回止めピン、揺動部材、操作レバーおよび第1、第2
のスプリング等の各部品がすべて位置決め固定部材に設
けられて一体のアセンブリとして構成されているので、
この位置決め固定部材をキャスターと被取付体との結合
時に介装するだけで、旋回ロック装置を得ることができ
る。従って、キャスターを大型化することなく、しか
も、キャスターおよび被取付体の外側に張出す部分のな
い、コンパクトなキャスターの旋回ロック装置を得るこ
とができる。また、一体のアセンブリであり簡単に着脱
できるので、既存のキャスタを旋回ロック装置付きのキ
ャスターに変更することも、逆に旋回ロック装置をもた
ないキャスターに変更することも容易である。また、キ
ャスターおよび被取付体にはほとんど加工をする必要が
ないので、組立時の作業が極めて簡略化され、コストダ
ウンを図ることができる。さらに、旋回止めピンを上方
へ後退可能に支持する第2のスプリングを備えているの
で、操作レバーを操作した際にキャスターがどの方向を
向いていても、必ず旋回止めピンをキャスター本体の孔
内に嵌合させることができ、自動的に旋回をロックする
ことが可能である。
【0028】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るキャスターの旋回ロッ
ク装置がキャスターと被取付体との間に装着された状態
を示す縦断面図である。
【図2】上記キャスターの旋回ロック装置の平面図であ
る。
【図3】位置決め固定金具の平面図である。
【図4】図3のA−A線に沿う断面図である。
【図5】位置決め固定金具の側面図である。
【図6】位置決め固定金具の下面図である。
【図7】図5のB−B線に沿う断面図である。
【図8】図5のC−C線に沿う断面図である。
【図9】支持金具の平面図である。
【図10】支持金具の側面図である。
【図11】連結ピンの正面図である。
【図12】図11の右側面図である。
【図13】旋回止めピンの縦断面図である。
【図14】図13の右側面図である。
【図15】揺動金具の平面図である。
【図16】揺動金具の正面図である。
【図17】カバーの平面図である。
【図18】カバーの一部を断面とした正面図である。
【図19】カバーの下面図である。
【図20】カバーの一部を断面とした側面図である。
【図21】上記旋回ロック装置によってキャスターがロ
ックされる過程を説明する説明図である。
【符号の説明】 1 キャスターの旋回ロック装置 2 被取付体 4 キャスター 6 キャスター本体 6a 第2の係合手段(キャスター本体の円孔) 8 車輪 14 位置決め固定部材(位置決め固定金具) 16 第1の係合手段(旋回止めピン) 22 第2の弾性体(圧縮ばね) 26 第1の弾性体(戻しばね) 32 操作手段(操作レバー)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪がキャスター本体に回転可能に支持
    されたキャスターと、このキャスターが旋回可能に取付
    けられる家具等の被取付体との間に介装されて、被取付
    体側に固定された位置決め固定部材と、この位置決め固
    定部材を上下に貫通して形成された円孔に嵌合され上下
    動可能に支持された旋回止めピンと、上記円孔の上部に
    形成されたガイド部に上下動可能に嵌合され、上記旋回
    ピンに上下に相対移動可能に連結された支持部材と、こ
    の支持部材の下面と上記ガイド部底面との間に配置さ
    れ、上記支持部材を常時上方に付勢する第1のスプリン
    グと、支持部材下面と旋回止めピン上面との間に配置さ
    れた第2のスプリングと、上記位置決め固定部材に、中
    間の支点を中心に揺動可能に支持されて、一端が旋回止
    めピンの上方に位置し上記支持部材に当接可能な揺動部
    材と、揺動部材の他端に係合し、この揺動部材の他端
    押上げて上記支持部材を介して旋回止めピンを下方に弾
    させる操作レバーと、上記キャスター本体の上面に設
    けられ、旋回止めピンが嵌入可能な孔とを備え、上記旋
    回止めピンを下方に弾圧させてキャスター本体の孔に嵌
    合させることによりキャスターの旋回を規制して、車輪
    の一定方向の走行のみを可能にするキャスターの旋回ロ
    ック装置。
  2. 【請求項2】 持部材の中央に連結ピンを介して旋回
    止めピンを上下動可能に連結して、この連結ピンの周囲
    に第2のスプリングを配置するとともに、この第2のス
    プリングの外周側に第1のスプリングを配置したことを
    特徴とする請求項に記載のキャスターの旋回ロック装
    置。
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JPS5679120A (en) * 1979-11-29 1981-06-29 Mitsubishi Electric Corp Flame-retardant liquid rubber composition

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