JP2810735B2 - 吸液性繊維集合体及びその製造方法 - Google Patents

吸液性繊維集合体及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、吸液性繊維集合体に関し、詳しくは、衛生
材料の吸収体として、親水性の持続性及び保液性に優れ
た吸液性繊維集合体及びその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、例えば、衛生材料として使用される繊維集合体
からなる吸収体においては、吸液性と保液性を向上させ
ることを目的として、繊維集合体を界面活性剤溶液に浸
漬することにより、その繊維表面に界面活性剤を付着さ
せ、親水化繊維集合体とする方法が知られている。
また、繊維集合体と高吸液性物質とを組み合わせたも
のとして、特開昭58−163438号公報においては、吹きつ
け繊維を凝集させてなるウェブとその中に分散させた高
吸収性の液体吸収性重合体粒子との配列からなるシート
が開示されており、さらには特表昭58−502005号公報に
おいては、溶融噴射された微細繊維からなるウェブであ
って、その全体にわたって高吸収性粒体が実質的に個々
に分かれて散在しているウェブが開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上述した従来のシートあるいはウェブ
では、界面活性剤溶液に繊維集合体を浸漬することによ
り、繊維表面に界面活性剤を付着させたり、あるいは液
状の界面活性剤を噴霧させることにより、繊維表面を親
水化することが提案されているが、該繊維に対して液が
複数回流入した後は、繊維表面の親水性が低下すること
が避けられず、そのため繰り返し使用において安定した
吸液性を発現させることは困難である等の幾つかの問題
がある。
即ち、特開昭58−163438号公報に開示されている、吹
きつけ繊維を凝集させてなるウェブとその中に分散させ
た高吸収性の液体吸収性重合体粒子の配列からなるシー
トとしては、ウェブの親水化の方法として界面活性剤を
ウェブ内に含ませる場合と界面活性剤からなる吸収性粒
子をウェブ内に分散させる場合とが示され、上記ウェブ
中では吸収性粒子が安定して保持させる構造となってい
る。しかし、ウェブに対する複数回の液の流入後はウェ
ブの上側における吸液性が低下することは避けらえず、
そのため、吸収性粒子の効果も低下することになり、十
分な液体吸収能を発揮することができない。
また、特表昭58−502005号公報に開示されている、溶
融噴射された微細繊維からなるウェブであって、その全
体を通じ高吸収性粒体が実質的に個々に分かれて散在し
ているウェブとしては、その繊維に界面活性剤を0.1〜
1.5重量%程度噴霧付着させることにより親水性を付与
し、かつウェブ内に吸収性粒子を均一に分布させるもの
が示されている。しかし、噴霧付着される界面活性剤の
親水性の効果は経時的に低下するため、繊維の基本成分
であるPETあるいはPPあるいはナイロン6の疎水性が発
現してしまい液体吸収能は低下する。また、製造する
際、粒体を搬送する空気流と繊維を随伴している空気流
が合流する個所で激しい渦が生じることにより、粒体が
ウェブ内に均一に分布されるとあるが、上記空気流によ
り搬送された粒体の一部は大気中に飛散し、ウェブの製
造工程における作業環境の悪化(粉塵の発生)を来すと
ともに、粒体をウェブ内に確実に含有させることができ
ないという問題もある。そして、粒体を搬送する空気流
と繊維を随伴している空気流を合流させる場合に生じる
上記問題を解決するためには、繊維化時の圧力を低くお
さえることが必要となるが、これは、溶融噴射される繊
維(樹脂)の吐出量を減少させ、生産性を低下させるこ
とになるため好ましくない。
それ故に、生産性を維持した上で、繊維表面の親水性
を安定して発現させ、且つ吸収性粒子をウェブ内に均一
に分布・保持させる点では、いまだ不十分であると言わ
ざるを得ない。
従って、本発明の目的は、生産性を損なうことなく、
液が複数回流入しても、吸液性が低下せず(親水性の持
続性に優れ)、高い保液性を備えた吸液性繊維集合体を
提供することにある。
また、本発明の他の目的は、上記吸収性繊維集合体を
形成するに好適な吸収性繊維集合体の製造方法を提供す
ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等、種々検討した結果、特定の熱可塑性樹脂
に吸液性ポリマーと特定の界面活性剤とを溶融練込みし
て吸液性繊維集合体を形成することにより上記目的が達
成されることを知見した。
本発明は、上記知見によりなされたもので、繊維形成
能を有し、かつ引張弾性率Emが0.25×104kg/cm2以下の
熱可塑性高分子重合体に、吸液性ポリマーと下記
(a)、(b)及び(c)に示された親水性の界面活性
剤の少なくとも一種類とを溶融練込みしてなる親水性繊
維で形成したことを特徴とする吸液性繊維集合体を提供
するものである。
(a)ポリオキシエチレンウラリルエーテル。
C12H25−O−(CH2CH2O)mH m=4〜6モル (b)ポリオキシエチレンモノステアレート。
C17H35COO(CH2CH2O)nH n=11〜15モル (c)下記構造式(A)若しくは(B)で示されるポリ
オキシエチレンソルビタンモノラウレート又はそれらの
混合物。
また、本発明は、上記吸液性繊維集合体の製造に好適
な製造方法として、繊維形成能を有し、かつ引張弾性率
Emが0.25×104kg/cm2以下の熱可塑性高分子重合体に、
親水性の界面活性剤及び吸液性ポリマーを溶融混練した
後、この混練物の溶融紡糸を行いネット上に繊維を集積
する工程と、集積された集積繊維に対してニードルパン
チ加工等により繊維間を交絡させる工程と、交絡させた
繊維を熱融着させる工程とからなることを特徴とする請
求項(1)記載の吸液性繊維集合体の製造方法を提供す
るものである。
〔作用〕
本発明の吸液性繊維集合体においては、その作用は必
ずしも明らかでないが、繊維の親水性は、繊維の内部か
ら界面活性剤が経時的に繊維表面に移行してくる、いわ
ゆるブリードアウト現象による発現すると考えられるの
で、親水性の持続性に優れたものとなり、液、例えば、
血液、尿又は水等を素早く拡散させるものと解され、ま
た、例えば、改質澱粉、アクリル重合体から得られた吸
液性ポリマーが、実質的に親水性繊維表面および内部に
配置された構造となっているため、吸液性ポリマーは脱
落することがなく、その結果、液を吸収する際に優れた
吸液性及び保液性を発揮するものと解される。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の吸液性繊維集合体の形成に用いられる熱可塑
性樹脂は繊維形成能を有し、通常の方法による溶融紡糸
が可能である。
また、熱可塑性樹脂は、引張弾性率Emが0.25×104kg/
cm2以下であることを要し、好ましくは0.02〜0.20kg/cm
2である。Emが0.25×104kg/cm2以上であると、形成され
た繊維の表面及び内部に配置されている吸液性ポリマー
の吸液・膨潤する作用を阻害することとなり、また、ダ
イ(溶融紡糸装置)内の溶融混練物の流動性を高くする
ためにダイ温度を必要以上に高温にすることになるの
で、混合する界面活性剤の耐熱性が問題となってくるか
らである。尚、ここで、引張弾性率Em及びその測定方法
は、JIS K7113“プラスチックの引張試験方法”に基づ
いている。
また、熱可塑性樹脂としては、上記特性を備えている
ものであれば、特に限定されないが、ポリオレフィン系
樹脂が好ましい。ポリオレフィン系樹脂の具体例として
は、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンあ
るいはエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)等を挙げる
ことができる。
本発明の吸液性繊維集合体は、上述した熱可塑性樹脂
に、吸液性ポリマーと界面活性剤とを溶融練込みしてな
る親水性繊維で形成されたものである。
吸液性ポリマーとしては、吸水性を有するポリマーで
あれば任意のものを利用できるが、具体的には、改質澱
粉、アクリル重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合
体塩、ビニルエステル若しくはそのケン化物、又はエチ
レン系不飽和カル酸若しくはその誘導体のケン化物等を
挙げることができる。この吸液性ポリマーは、その最大
粒径が50μm以下であることが好ましく、10μm以下で
あることが更に好ましい。粒径が50μm以上であると繊
維形成性が著しく劣ってしまう。
また、上記吸液性ポリマーの配合割合は、10〜50重量
%であることが好ましく、20〜40重量%であることが更
に好ましい。配合割合が10重量%未満では吸収性能が低
いために実用性に乏しく、50重量%を超えると繊維形成
性が著しく低下する。
界面活性剤としては、下記(a)〜(c)の少なくと
も1種類が用いられる。
(a)ポリオキシエチレンラウリルエーテル。
C12H25−O−(CH2CH2O)mH m=4〜6モル (b)ポリオキシエチレンモノステアレート。
C17H35COO(CH2CH2O)nH n=11〜15モル (c)下記構造式(A)若しくは(B)で示されるポリ
オキシエチレンソルビタンモノラウレート又はそれらの
混合物。
上記界面活性剤の配合割合は、0.1〜5重量%である
ことが好ましく、0.5〜1重量%であることが更に好ま
しい。
配合割合が0.1重量%未満では親水性の効果が乏し
く、5重量%を超えると界面活性剤の耐熱性やコスト高
が問題となり、実用上不敵である。
本発明の吸液性繊維集合体は、例えば、後述する方法
により、上述した熱可塑性樹脂に上記配合割合で吸液性
ポリマー及び界面活性剤を混合し、溶融混練、溶融紡糸
等の工程を経て形成することができるが、溶融紡糸によ
り形成される繊維の平均直径は30μm以下が好ましく、
特に20〜30μmであることが好ましい。平均直径が30μ
mを超えると繊維集合体としての吸液性効果が劣ってし
まう。
尚、本発明の吸液性繊維集合体には、前述した必須成
分の他に、溶融紡糸を行う場合に通常用いられる添加剤
を添加することもできる。
第1図は以上詳述した吸液性繊維集合体の一部を拡大
して模式的に示す説明図である。
図中1は繊維であり、多数本の繊維1が互いに絡まっ
て上記吸液性繊維集合体が形成されているものである。
上記繊維1の要所々々には、吸液性ポリマー2が配さ
れており、吸液性繊維集合体に対して吸液性と保液性を
付与している。即ち、図中上方の上記吸液性繊維集合体
に液が接触した場合には、矢印方向に徐々に液が流れて
拡散し、上記吸液性ポリマー2に吸収される。
上述した吸液性繊維集合体においては、吸液性繊維集
合体を構成する親水性繊維1における吸液性ポリマー2
は繊維上で膨潤するが、吸液性ポリマー2自身が、液吸
収による膨潤現象が妨げられたり、脱落することはな
い。むしろ、親水性繊維表面上に配置されているが故
に、液が親水性繊維1を伝わって吸液性ポリマーへ素早
く到達するのである。この段階で吸収されなかった液
は、更に親水性繊維1を伝わって上述の如く繊維集合体
の下層に向かって拡散し、随時吸液性ポリマー2に吸収
・保持されていくので、上記吸液性繊維集合体は、優れ
た吸液性と保液性とを発揮することになる。
次に、本発明の吸液性繊維集合体の形成に適用して好
適な吸液性繊維集合体の製造方法の一実施態様を第2図
を参照しながら説明する。
前述した熱可塑性樹脂、吸液性ポリマー及び界面活性
剤をそれぞれ所定の割合で溶融混練する。この場合、吸
液性ポリマーと界面活性剤とは、同時に混合しても又は
何れか一方を先に添加混合してもかまわない。
上記溶融混練する具体的方法としては、例えば、押出
機内で行う方法、又はヘンシェルミキサーにて熱可塑性
高分子重合体のペレットと界面活性剤とを混合した後
に、吸液性ポリマーを添加し、次いで、二軸混練押出機
にてマスターバッチ化する方法が挙げられる。
その後、上記溶融混練物を用い、所定温度の下で紡糸
装置のノズル(図示せず)から吐出させ、所定の径の繊
維を形成する溶融紡糸を行い、該繊維1をネット上に集
積させ、第2図(a)に示すようなウェブ状の集積繊維
3とする。
次いで、上記集積繊維3に対してニードルパンチ加工
等により、繊維1間を交絡させ、第2図(b)に示すよ
うな要所々々に交絡部4を有する集積繊維3aを形成す
る。
然る後、第2図(b)に示す交絡した状態の集積繊維
3aを所定の加熱雰囲気に置いて熱融着させるこにより、
本発明の吸液性繊維集合体を形成することができる。
以上詳述した製造方法によれば、生産性を低下させる
ことなく、容易且つ確実に本発明の吸液性繊維集合体を
製造できる。
〔実施例〕
次に、実施例により、本発明を更に具体的に説明す
る。但し、本発明は以下に示す実施例に限定されるもの
ではない。
実施例1 引張弾性率Em=0.18×104kg/cm2を有するL−LDPE
(直鎖状低密度ポリエチレン)89重量%に対し、エチレ
ンオキサイド合計6モルを付加したポリオキシエチレン
ソルビタンモノラウレート(界面活性剤)1重量部を溶
融混合し、その後更に、平均粒径が20μmのポリアクリ
ル酸ソーダ架橋体(吸液性ポリマー)10重量%を溶融混
合することにより、溶融混練物(計100重量%)を得
た。
次いで、上記溶融混練物について、ノズル孔径0.7m
m、ノズル孔数300個の紡糸装置を用いて250℃で溶融紡
糸を行うと同時に引取ロールで細化して、平均直径25μ
mのフィラメント(親水性繊維)を得た。次いで、ネッ
ト上に上記繊維を集積してウェブ化し、前記第2図
(a)に示した繊維集合体3とした。
その後、上記集合体3に対してニードルパンチ加工を
行って繊維を交絡させ、第2図(b)に示すように、交
絡部4が形成された繊維集合体3aとした。
然る後、上記繊維集合体3aについて熱処理機にて115
℃の熱風で処理して繊維同志を熱融着させることによ
り、実施例1の吸液性繊維集合体を得た。
尚、本実施例1で用いた上記界面活性剤は、ツウィー
ン20(花王(株)製)、吸液性ポリマーは、アクアリッ
ク(日本触媒(株)製)であった。
実施例2 上記実施例1の場合と同一の原料〔L−LDPE(熱可塑
性樹脂)、界面活性剤、吸液性ポリマー〕を用い、配合
割合を下記の如く変更した以外は実施例1と同じ方法で
実施例2及び比較例1、2の繊維集合体を形成した。ま
た、比較例3の吸液性繊維集合体も下記の如くして形成
した。
実施例2 L−LDPE:69重量% 界面活性剤:1重量% 吸液性ポリマー:30重量% 比較例1 L−LDPE:90重量% 吸液性ポリマー:10重量% 比較例2 L−LDPE:99重量% 界面活性剤:1重量% 比較例3 実施例1と同一の配合で、始めに、L−LDPEに対し、
吸液性ポリマーを溶融配合して溶融混練物とし、これを
同一の紡糸装置で250℃の下で溶融紡糸して平均直径25
μmの繊維を形成した後、ウェブ化する際に溶液状態の
界面活性剤を噴霧付着させ、比較例3の繊維集合体とし
た。
以上の実施例1、2及び比較例1〜3の繊維集合体そ
れぞれについて、以下に示す測定方法に従って、吸収時
間、液戻り量及び液拡散距離を測定し、その結果を下記
表1に示した。
(測定方法) 厚さ約7mmで、全重量が表1に記載の各繊維集合体
を、圧力5〔g/cm2〕の条件で5分間加圧した後、繊維
集合体の表面中央部に、孔(d=5mm)のあいた容器を
置き、その容器に馬脱繊維血液(日本バイオテスト研究
所製)5ccを注入し、その馬脱繊維血液が繊維集合体に
吸収されてしまうまでの時間を測定し、吸収時間(se
c)とした。
次に、3分間無荷重で上記繊維重合体を放置した後、
濾紙(ADVANTEC 4A 158mm TOYO製)10枚を繊維集合体
上に置き、50(g/cm2)の条件で3分間加圧した後、濾
紙に付着した馬脱繊維血液の重量を測定し、液戻り量
(g)とした。
また、そのときの繊維集合体における液の拡散状態を
観察し、その縦方向の拡がりを測定し、液拡散距離(m
m)とした。
さらに、60分間・5(g/cm2)の条件で繊維集合体を
加圧した後、繊維集合体の表面中央部に、孔(d=5m
m)のあいた容器を置き、その容器に上記馬脱繊維血液5
ccを注入し、その馬脱繊維血液が繊維集合体に吸収され
てしまうまでの時間を測定し、吸収時間(sec)とし
た。
上記表1の測定結果から考察すると、まず実施例1と
比較例3とを比較すると、界面活性剤の添加方法が、実
施例1では繊維に練込んだ場合、比較例3では噴霧法に
より繊維に付着させた場合である。上記両者は、吸収時
間は同程度であるが、吸収時間は実施例1では吸収
時間とほとんど変わらないのに対し、比較例3では5
倍になっている。つまり、比較例3においては繊維表面
の親水性が低下していることを示している。
次に、実施例1と比較例2とを比較すると、該両者の
相違点は吸液性ポリマーの有無にあるが、吸収時間、
及び液拡散距離は同程度であるのに対し、液戻り量は
比較例2が実施例1の1.5倍になっている。つまり、実
施例1の方が比較例2より保液性が高いことを示してい
る。
また、実施例2と比較例1とを比較すると、該両者の
相違点は界面活性剤の有無にあるが、吸収時間、は
比較例1が100(sec)以上と全く液を吸収しなかった。
このことは、界面活性剤が繊維集合体に対して親水性を
付与する上で重要な役割を果たしていることを示してい
る。
〔発明の効果〕
本発明の吸液性繊維集合体は、繊維表面が経時的に安
定して親水化されて(優れた親水性の持続性を備えて)
おり、しかも容易且つ確実に製造できるので、高い生産
性をも備えている。
また、本発明の吸液性繊維集合体の製造方法によれ
ば、上記吸液性繊維集合体を容易且つ確実に製造するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の吸液性繊維集合体の一例の要部を拡大
して示す概略説明図、第2図(a)、(b)は本発明の
吸液性繊維集合体の製造方法の一例を示す概略説明図で
ある。 1;繊維、2;吸液繊維ポリマー 3、3a;集積繊維
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D04H 1/42 A61F 13/18 303

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維形成能を有し、かつ引張弾性率Emが0.
    25×104kg/cm2以下の熱可塑性高分子重合体に、吸液性
    ポリマーと下記(a)、(b)及び(c)に示された親
    水性の界面活性剤の少なくとも一種類とを溶融練込みし
    てなる親水性繊維で形成したことを特徴とする吸液性繊
    維集合体。 (a)ポリオキシエチレンラウリルエーテル。 C12H25−O−(CH2CH2O)mH m=4〜6モル (b)ポリオキシエチレンモノステアレート。 C17H35COO(CH2CH2O)nH n=11〜15モル (c)下記構造式(A)若しくは(B)で示されるポリ
    オキシエチレンソルビタンモノラウレート又はそれらの
    混合物。
  2. 【請求項2】繊維形成能を有し、かつ引張弾性率Emが0.
    25×104kg/cm2以下の熱可塑性高分子重合体に、親水性
    の界面活性剤及び吸液性ポリマーを溶融混練した後、こ
    の混練物の溶融紡糸を行いネット上に繊維を集積する工
    程と、集積された集積繊維に対してニードルパンチ加工
    等により繊維間を交絡させる工程と、交絡させた繊維を
    熱融着させる工程とからなることを特徴とする請求項
    (1)記載の吸液性繊維集合体の製造方法。
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