JP2810352B2 - 通信機器用収納装置およびその組立方法 - Google Patents

通信機器用収納装置およびその組立方法

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将仁 脇元
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、幹線系光多重装
置、無線伝送装置の如き機器類を効率良く収納し、かつ
その配線処理をも整然と行い得る通信機器用収納装置お
よびその組立方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の収納装置は、汎用的な鋼
材・雑品等を多数出荷し、現場で通信機器の台数・フロ
アレイアウト・機器室の構造に合わせ継ぎはぎの工事、
すなわち多数出荷した部材(鉄骨)のほとんどに、何ら
かの現地加工を行って収納装置を組み立てていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように従来では、
全ての部材を現地で何らかの加工を行うため、作業が煩
雑であり、ある程度、作業を熟知した人間が居なけれ
ば、光多重装置、無線伝送装置またはこれらに付随する
分電盤やALM監視用BOX、架照明器具等の通信機器
用の収納装置を簡単、かつ迅速に組み立てることができ
ず、しかも実際、現場に出向くと機器設置位置、工法
等、事前の打ち合わせと異なることが多く、限られた作
業員、作業時間内での収納装置の組み立て、設置に多大
の苦労をしいられることが多い、という課題があった。
また、従来では分電盤は壁などに取付けていた。この場
合、アンカボルトなどを用いて取付けの作業を行い、か
つ壁などに取付けた分電盤と通信装置間には若干の距離
があり、その間をケーブルで接続しなければならず、取
付けや機器間の接続などの作業が煩雑である、という課
題があった。
【0004】この発明は上記のことに鑑み提案されたも
ので、その目的とするところは、組み立て図を確認する
ことにより作業経験の浅い人であっても容易、かつ迅速
に各種通信機器類を収納することのできる通信機器用収
納装置およびその組立方法を簡素化し、容易に提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、フロア(2)
上に間隔をあけて設けられる複数個の基台(1)と、こ
の基台(1)を介して立設される梯子状をなす複数のユ
ニット(3,4)と、これらのユニット(3,4)上に
設けられるケーブル配線部(7)とを備え、前記ユニッ
ト(3,4)は前記基台(1)の両端に下端がそれぞれ
固定され、かつ互いに平行に立設された一対の支柱
(5)と、これらの支柱(5)間に橋絡された連結部
(6)からなり、かつ前記各構成部材は鋼材を板状、棒
状、樋状その他の適形状に予め加工し、かつ最小単位の
各構成部材をキット化することにより、上記目的を達成
している。また、フロア(2)上にキット化された基台
(1)を間隔をあけて複数取付け、この基台(1)の両
端に下端をそれぞれ固定し、かつ互いに平行をなし、橋
絡された連結部(6)を有する支柱(5)からなるキッ
ト化された梯子状のユニット(3,4)を立設し、これ
らのユニット(3,4)上にキット化された部材を組立
ててなるケーブル配線部(7)を取付け、各構成部材相
互はボルト類を用いて取付け固定し、かつ前記ユニット
(3,4)間のスペースに通信機器(23)を収納し、
かつ前記ケーブル配線部(7)にケーブルを配線するよ
うにして上記目的を達成している。なお、上記において
通信機器としては、無線通信機、光多重通信機または分
電盤、その他無線通信に必要とされる機器からなり、基
台(1)はフロア(2)上に固定される板状の底板(1
a)と、この底板(1a)上に設けられた平面から見て
ほぼコ字状の支柱取付部(1b)からなり、ケーブル配
線部(7)は、各ユニット(3,4)のほぼ垂直に立設
された一対の支柱(5)に対しほぼ水平方向に設けられ
た一対の水平支柱(8)と、これらの水平支柱(8)
と、ほぼ垂直方向に立設された支柱(5)とを連結する
ほぼT字状やほぼL字状をなす連結部材(9,10)
と、水平支柱(8)上に設けられた側板(11)と、一
対の各水平支柱(8)間を連絡する水平連結部(12)
と、各側板(11)を連絡る側板連結部(13)と、各
側板(11)の端部と連結される端板(14)と、水平
連絡部(12)上に必要に応じ設けられる底板(15)
とにて構成されている。
【0006】
【実施例】図1は本発明の通信機器用の収納装置の一例
の斜視図を示す。
【0007】本発明では、収納装置を構成する各種部材
を各種通信機器の種類に応じて予めキット化して標準化
しておく。すなわち、この場合、ほとんどの部材は共通
部材となり、各種通信機器に応じて適切な部材を選択
し、所定の手順に沿って組み立ててゆき、容易に収納装
置を完成させることができるようにしている。
【0008】すなわち、図中1はフロア2上に設置・固
定される標準化された基台、3はこの基台1を介し立設
される梯子状の第1ユニット、4は所定の間隔をあけて
フロア2上に設置された他の基台1を介し立設された同
じく梯子状の他の第2ユニットである。
【0009】なお、図1において第1,第2ユニット
3,4は、基台1の両端に下端がそれぞれ固定され、か
つ互いに平行に立設された一対の前記支柱5と、これら
の支柱5間に橋絡された連結部6にて構成されている。
【0010】しかして、第1,第2ユニット3,4の上
部には、樋状のケーブル配線部7が設けられている。こ
のような部材を最小単位として本発明ではキット化して
いることを特徴としている。
【0011】このケーブル配線部7は、これらの部材か
らなるケーブル配線部7は壁などに固定する取付具16
を介し固定される。なお、上記各構成部材は鋼材を板
状、棒状、樋状、その他の適形状に加工して形成されて
いる。更に、側板11および端板14は、配線部7に布
設するケーブルをカバーすることを目的とするもので、
カバーすることにより、従来行っていたケーブルを整列
させるための網付け作業を省略でき、かつ美観を良くす
ることができる。
【0012】次に、上記収納装置の組立方法について説
明する。
【0013】まず、図2に示すように、通信機器を設置
する部屋17のフロア2上に、フロアレイアウトに合わ
せ所定の間隔でもって基台1を取付け、この基台1を介
し第1,第2ユニット3、ユニット4などを立設する。
【0014】基台1は、図3に示すように、フロア2上
に固定される板状の底板1aと、この底板1a上に設け
られた平面から見てほぼコ字状の支柱取付部1bとを備
えている。
【0015】底板1aおよび支柱取付部1bにはボルト
とナットで固着具を取付けるための取付孔aがそれぞれ
適宜の位置に設けられている。
【0016】図4は、図3中Aで示す部分の詳細図であ
り、フロア2上にアンカーボルト18′′を用いて基台
1を取付ける状態を示す。すなわち、フロア2に孔bを
あけ、アンカーボルト用外筒18′′′を打ち込み後、
アンカーボルト18′′をワッシャ19を介しそこへね
じ込み、基台1の底板1aをしっかりと固定する。
【0017】しかる後、図5、図6および図7に示すよ
うに、支柱5を支柱取付部1bの底板1a上の取付孔a
を有する端板1Cの外側に位置させる。この端板1Cは
ボルト18′とナット21とにより支柱5を内側からと
外側から締め付けることにより固定するもので、バネ2
0は、ナット21を支えているもので一端固定が終了し
てしまうと用済になる。
【0018】すなわち、図7は図6中、丸で囲ったA部
分の拡大図である。支柱5は例えば図6に示すように、
ほぼコ字状をなし、端板1c側からその取付孔aを介し
ボルト18′をねじ込む。なお、支柱5側にはバネ20
とナット21からなるバネ付ナットが設けられ、簡単に
ボルト止めできるように構成されている。なお、バネ2
0の目的は、ナット21がボルト18′がかかり易いよ
うに常に支柱5の内部で適当な位置に止めるものであ
る。支柱5が縦に立っている時であれ、横に寝ている状
態であれ、当バネ20が支柱5のなかでナット21を押
し付けており、ボルト18′がかかり易くなるものであ
る。
【0019】一方、再び図2において、部屋17の壁2
2の所定の位置には、図1で示したケーブル配線部7を
固定するためのほぼL字状の取付具16が取付けられ
る。この取付具16は、壁22側へ固定する固定部16
aと、その上端部においてL字状に折曲され、ケーブル
配線部7を固定するケーブル配線固定部16bとを備
え、それぞれに取付用の取付孔aが形成されている。
【0020】図8は取付具16を壁22にアンカーボル
ト18′′やワッシャ19を用いて取付ける状態を示す
もので、壁22前に取付孔bを設け、アンカーボルト用
外筒18′′′を打ち込み、取付板16をアンカーボル
ト18′′を用いて取付ける。
【0021】次に、図9は立設した支柱5上に、一対の
水平支柱部8、水平連結部12などを取付けた状態を示
す。各部材相互は、上述の如く適切な位置にそれぞれ対
応して取付孔aが形成され、その部分にタッピングネジ
18とボルト18′とを用いて取付ければ良い。
【0022】組立て手順としては、一対の水平支柱部8
を水平連結部12を用いて梯子状に組立てておき、図1
0や図11に示すように、T字状やL字状の連結部材
9,10を外側面に当てがって支柱5の上部にその組立
体を取付ければ良い。取付けは、上述の如く取付孔aに
タッピングネジ18で締め付け簡単に行われる。
【0023】なお、組立体の一端は壁22に取付けられ
た取付具16の折曲されたケーブル配線固定部16bに
取付け、固定され、他端をユニット3と4の上端に取付
けられる。
【0024】なお、この組立体の側部や端部などには、
図12に示すように、側板11、端板14などが取付け
られる。その取付けは、やはり取付け孔aへのタッピン
グネジ方式が採用され、現場にて作業者が図面および/
もしくはマニュアルを見ながら簡単に組立てられるよう
になっている。そして、通信に必要とされる各種の機器
類が収納される。
【0025】図13は第1,第2ユニット3,4間に収
納されるのは、光多重装置、無線機などであり、それら
を収納し、かつ分電盤27、ALM端子板、ALMBO
X等は第1ユニット3上に、更に、特に図示しないが、
架照明器具(蛍光灯)は、側板11の好適な位置に取付
けられる。なお、図において符号24はケーブルであ
る。この分電盤27は第1ユニット3の連結部6などに
ボルトとナットで簡単に取付けることができるようにし
てある。
【0026】従来では離れた壁などにアンカーボルトな
どを用いて取付けていたのを、本発明の通信機器用収納
装置によれば、ボルトとナットを用い第1ユニット3の
上下方向のスペースに分電盤27(最大3台まで)を取
付け可能である。このため、特別な仕様が突然発生して
も分電盤27を3台までなら簡単に追加可能であるとい
う利点がある。また、光多重装置、無線機などの機器類
の近くのため、ケーブルが短くて済み、接続作業も楽で
あり、ケーブルの材料費の節約にもなり、工事施工上の
効率を計ることができる。
【0027】なお、ケーブル配線部7の適宜の位置には
ケーブル24の引出方向に別のケーブル配線部25が取
付けられる。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明では、通信機器の収
納装置を構成する各構成部材をキット化したため、現場
で煩雑な加工作業をしなくても、通信設備の仕様に合わ
せ、それに応じた構成部材を用い、簡単な手順でもって
特別な工事施工経験者でなくても容易に通信機器類の収
納装置を組立てることができる。また、仕様が変わって
も適切なキット構成部材を選択して用いることにより、
柔軟に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による通信機器の収納装置の一実施例の
斜視図を示す。
【図2】本発明の一実施例の収納装置の組立手順の説明
図を示す。
【図3】本発明の一実施例に用いられる基台の斜視図。
【図4】本発明の一実施例に用いられる基台の取付状態
を示す。
【図5】本発明の一実施例に用いられる基台に支柱を取
付ける状態を示す。
【図6】基台に支柱を取付けた状態を示す。
【図7】各部材相互をボルトを用いて取付ける状態を示
す。
【図8】本発明の一実施例に用いられる取付具を壁に取
付ける状態を示す。
【図9】本発明の一実施例において支柱上にケーブル配
線部の構成部材である水平支柱等を取付けた状態を示
す。
【図10】立設された支柱に水平支柱を連結する状態を
示す。
【図11】同立設された支柱に水平支柱を連結する状態
を示す。
【図12】連結された水平支柱に側板や端板などを取付
けた状態を示す。
【図13】組立てられた収納装置に各種通信機器を設置
し、かつケーブル配線部にケーブルを配線した状態を示
す。
【符号の説明】
1 基台 2 フロア 3 第1ユニット 4 第2ユニット 5 支柱 6 連結部 7 ケーブル配線部 8 水平支柱 9 連結部材 10 連結部材 11 側板 12 水平連結部 13 側板連結部 14 端板 15 底板 16 取付具 17 部屋 18 タッピングネジ 18′ ボルト 18′′アンカーボルト 18′′′ アンカーボルト用外筒 19 ワッシャ 20 バネ 21 ナット 22 壁 23 通信機器 24 ケーブル 25 ケーブル配線部 26 支持部材 27 分電盤

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 収納装置は、フロア(2)上に間隔をあ
    けて設けられる複数個の基台(1)と、この基台(1)
    を介して立設される梯子状をなす複数のユニット(3,
    4)と、これらのユニット(3,4)上に設けられるケ
    ーブル配線部(7)とを備え、前記ユニット(3,4)
    は前記基台(1)の両端に下端がそれぞれ固定され、か
    つ互いに平行に立設された一対の支柱(5)と、これら
    の支柱(5)間に橋絡された連結部(6)からなり、か
    つ前記各構成部材は鋼材を板状、棒状、樋状その他の適
    形状に予め加工し、かつ最小単位の各構成部材をキット
    化したことを特徴とした通信機器用収納装置。
  2. 【請求項2】 フロア(2)上にキット化された基台
    (1)を間隔をあけて複数取付け、この基台(1)の両
    端に下端をそれぞれ固定し、かつ互いに平行をなし、橋
    絡された連結部(6)を有する支柱(5)からなるキッ
    ト化された梯子状のユニット(3,4)を立設し、これ
    らのユニット(3,4)上にキット化された部材を組立
    ててなるケーブル配線部(7)を取付け、各構成部材相
    互はボルト類を用いて取付け固定し、かつ前記ユニット
    (3,4)間のスペースに通信機器(23)を収納し、
    かつ前記ケーブル配線部(7)にケーブルを配線するこ
    とを特徴とする通信機器用収納装置用組立方法。
  3. 【請求項3】 通信機器としては、無線通信機、光多重
    通信機または分電盤、その他無線通信に必要とされる機
    器からなり、基台(1)はフロア(2)上に固定される
    板状の底板(1a)と、この底板(1a)上に設けられ
    た平面から見てほぼコ字状の支柱取付部(1b)からな
    り、ケーブル配線部(7)は、各ユニット(3,4)の
    ほぼ垂直に立設された一対の支柱(5)に対しほぼ水平
    方向に設けられた一対の水平支柱(8)と、これらの水
    平支柱(8)と、ほぼ垂直方向に立設された支柱(5)
    とを連結するほぼT字状やほぼL字状をなす連結部材
    (9,10)と、水平支柱(8)上に設けられた側板
    (11)と、一対の各水平支柱(8)間を連絡する水平
    連結部(12)と、各側板(11)を連結する側板連結
    部(13)と、各側板11の端部と連結される端板(1
    4)と、水平連絡部(12)上に必要に応じ設けられる
    底板(15)とにて構成された請求項1または請求項2
    記載の通信機器用収納装置または通信機器用収納装置の
    組立方法。
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JP7181516B2 (ja) * 2017-11-29 2022-12-01 河村電器産業株式会社 ラック列給電システム

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