JP2808542B2 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は磁気ディスク等の磁気記録媒体の製造方法に
係り、特に耐食性及び耐摩耗性に優れた磁気記録媒体の
製造方法に関するものである。
[従来の技術] 金属磁性薄膜を記録層とする磁気記録媒体において
は、磁気ヘッド(以下、単に「ヘッド」と称する。)と
の接触に耐えられるだけの充分な耐摩耗性と、水分等の
腐食環境に充分に耐える耐食性とが要求されている。
このため、耐摩耗性の改善を目的として、従来より、
炭素質膜が優れたヘッド浮上性を与えることから、金属
磁性薄膜層上にアルゴン等の希ガス雰囲気下でグラファ
イトやアモルファスカーボンをターゲットとしてスパッ
タッリングにより炭素質保護膜層を形成して被覆するこ
とが行なわれている。
更に、この炭素質保護膜上に フロロカーボン等の各種潤滑剤を塗布する方法 フッ素化処理を行ない表面を改質する方法 プラズマCVDで水素を含む炭素の複合膜を設ける方
法 等により、ヘッドに対する磁気記録媒体の耐摩耗性を改
善することが試みられている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、の方法では潤滑剤層の膜厚を厚く塗
るとヘッドと磁気記録媒体との吸着がおきるため、20〜
50Å程度の膜厚に管理することが必要である。このよう
に膜厚の管理が必要である上に、使用環境の温度が高い
場合には吸着水分層が潤滑剤層に付加されることとな
り、上記膜厚が適正レベルに管理されていても、ヘッド
と磁気記録媒体との吸着という致命的な障害が発生する
という問題がある。
また、の方法ではフッ素化処理の条件制御が難しい
のみならず、例えば金属磁性薄膜層としてCo合金層を用
いた場合にはフッ素ガスがCo合金と反応しCo合金を非磁
性化することで信号欠陥を引き起こす等の問題点もあ
る。
更に、の方法は未だ技術的に確立されておらず、微
粉末状の反応生成物が生成し、これが成膜に悪影響を及
ぼすことを解決する十分な対策が提供されていない。ま
た、反応ガス流の条件制御が困難である等の問題点もあ
る。
このように前記〜の方法は、いずれも解決すべき
問題点を有する上に、これらの方法を採用することはい
ずれもコストアップに結びつき、工業的には必ずしも有
利とは言えない。
本発明は、上記従来の問題点を解決し、耐食性及び耐
摩耗性に著しく優れた磁気記録媒体を製造する方法を提
供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の磁気記録媒体の製造方法は、ディスク状基板
上に磁性薄膜層を設けてなる磁気記録媒体の製造方法に
おいて、基板上に下地層を形成した後、金属磁性薄膜層
及び炭素質保護薄膜層をスパッタリングにより順次形成
し、次いで得られた磁気記録媒体を極性溶媒で洗浄処理
することを特徴とする。
即ち、本発明者等は上記従来の状況に鑑み、磁気記録
媒体の保護膜層に特別な処理を施したり、或いは保護膜
層上に更に潤滑剤層を設けたりすることなしに、磁気記
録媒体の耐食性及び耐摩耗性を著しく改善する方法を提
供するべく鋭意検討を重ねた結果、ディスク状基板上に
下地層を形成した後、金属磁性薄膜層及び炭素質保護薄
膜層をスパッタリングにより順次形成し、次いで得られ
た磁気記録媒体を極性溶媒で洗浄処理することにより、
その表面性状が著しく改善され、耐摩耗性及び耐食性が
大幅に改善された磁気記録媒体が得られることを見出
し、本発明を完成した。
以下、本発明につき詳細に説明する。
本発明に用いられる磁気記録媒体のディスク状基板と
しては、一般にアルミニウム合金からなるディスク状基
板が用いられ、通常、アルミニウム基板を所定の厚さに
加工した後、その表面を鏡面加工したものに、第1次下
地層として硬質非磁性金属、例えばNi−P合金を無電解
メッキ或いは陽極酸化処理により形成し、しかる後、第
2次下地層としてCrをスパッタリングしたものが用いら
れる。基板としては、上記第1次下地層を形成せずに、
鏡面加工したアルミニウム基板上に直接下地層としてCr
をスパッタリングしたものを用いることもできる。
このような基板の下地層上に形成される金属磁性薄膜
層としては、Co−Cr,Co−Ni,Co−Cr−X,Co−Ni−X,Co−
W−X等で表わされるCo系合金磁性薄膜層が好適であ
る。ここでXとしてはLi,Si,Ca,Ti,V,Cr,Ni,As,Y,Zr,N
b,Mo,Ru,Rh,Ag,Sb,Hf,Ta,W,Re,Os,Ir,Pt,Au,La,Ce,Pr,N
d,Pm,Sm及びEuよりなる群から選ばれた1種又は2種以
上の元素が挙げられる。
このようなCo系合金からなる金属磁性薄膜層は、スパ
ッタリングによって基板の下地層上に被着形成される。
該金属磁性薄膜層の膜厚は、通常、200〜2500Åの範囲
とされる。
上記金属磁性薄膜層上に形成される炭素質保護薄膜層
は、アルゴン、ヘリウム等の希ガス雰囲気下でダイヤモ
ンド状、グラファイト状又はアモルファス状のカーボン
をターゲットとして、スパッタリングにより該金属磁性
薄膜層上に被着形成される。該保護薄膜層の膜厚は通常
100〜1000Åの範囲とされる。
本発明においては、上述の如く、ディスク状基板上に
下地層を形成した後、金属磁性薄膜層及び炭素質保護薄
膜層をスパッタリングにより順次被着形成して得られた
磁気記録媒体を次いで極性溶媒を用いて洗浄処理するこ
とにより耐食性及び耐摩耗性を大幅に向上させるもので
ある。
使用される極性溶媒としては、水又はメタノール、エ
タノール、イソプロパノール等の炭素数1〜3のアルコ
ールが挙げられる。これらの溶媒は1種を単独で用いて
も良く、また、2種以上の混合物として用いても良い。
更に、上記アルコールはフロン、例えば、トリクロロト
リフルオロエタンと混合して用いても良い。
洗浄処理方法としては磁気記録媒体を極性溶媒で蒸気
接触又は液接触させる方法であればいずれの方法でもよ
く、例えば噴霧洗浄、浸漬洗浄、シャワー洗浄、超音波
洗浄等が挙げられる。洗浄後、磁気記録媒体は自然乾
燥、スピン乾燥、温風乾燥等公知の乾燥法により乾燥す
る。
[作用] 本発明の方法に従って、磁気記録媒体を極性溶媒で洗
浄処理することにより、磁気記録媒体の耐食性及び耐摩
耗性が大幅に改善される理由の詳細は明らかではない
が、極性溶媒により磁気記録媒体表面の性状が改善され
ることにより、耐食性、耐摩耗性が向上するものと考え
られる。
[実施例] 以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下
の実施例に限定されるものではない。
実施例1 ディスク状のアルミニウム合金基板上に非磁性Ni−P
メッキを被覆した後、その表面を研磨、洗浄、乾燥し
た。
次に該基板上にスパッタ法にてCr下地層(厚さ2000
Å)を形成し、更にその上に同じくスパッタ法にてCo−
Ni−Cr系合金磁性薄膜層(厚さ500Å)とアモルファス
カーボン保護薄膜層(厚さ400Å)を積層して磁気記録
媒体を製造した。得られた磁気記録媒体につき水溶媒を
用いて超音波洗浄を2分間行なった。
洗浄後、乾燥した磁気記録媒体につき、下記方法で品
質評価を行なった。
結果を第1表に示す。
耐湿試験(耐食性試験) 24℃、100%湿度の環境下に上記媒体を放置し、放置
日数の経過を追い、腐食痕を測定し、その増加が認めら
れた時点を寿命と判断した。
CCS試験(耐摩耗性試験) 上記媒体に、ポリフッ化エーテルをトリクロロトリフ
ルオロエタン(フロン113)に溶解したものをデイピン
グ法(15cm/min)によって20Åの膜厚に塗布したものに
ついて、2×104回のCCS動作を行ない、動作前後の動摩
擦係数を求めた。なお、ヘッドは3370ミニモノリシック
を用いた。
比較例1 実施例1において、水溶媒を用いた洗浄処理を全く行
なわなかったこと以外は同様にして、磁気記録媒体の製
造を行ない、その品質を評価した。
比較例2 実施例1において、水洗浄のかわりにトリクロロトリ
フルオロエタンで洗浄を行なったこと以外は同様にし
て、磁気記録媒体の製造を行ない、その品質を評価し
た。
結果を第1表に示す。
第1表より明らかなように、本発明の方法に従って、
水洗浄を行なった磁気記録媒体は、耐湿試験において、
20日経過後も腐食痕は殆ど認められず、著しく耐食性に
優れる。これに対し、水洗浄を行なわないものでは、寿
命は6日と非常に短く、耐食性に劣る。
また、CCS試験において、水洗浄品は未洗浄品に比べ
動摩擦係数が0.62倍に減少し、耐摩耗性が改善されてい
ることが明らかである。
[発明の効果] 以上詳述した通り、本発明の磁気記録媒体の製造方法
によれば、簡単な操作で、低コストにかつ効率的に耐食
性及び耐摩耗性に著しく優れた磁気記録媒体を製造する
ことができ、工業的に極めて有利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−249934(JP,A) 特開 昭62−256227(JP,A) 特開 昭59−124032(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディスク状基板上に磁性薄膜層を設けてな
    る磁気記録媒体の製造方法において、基板上に下地層を
    形成した後、金属磁性薄膜層及び炭素質保護薄膜層をス
    パッタリングにより順次形成し、次いで得られた磁気記
    録媒体を極性溶媒で洗浄処理することを特徴とする磁気
    記録媒体の製造方法。
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JPS61158601A (ja) * 1984-12-29 1986-07-18 松本 政信 ロウソクの保護具
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JPS63249934A (ja) * 1987-04-07 1988-10-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 磁気記録媒体の製造方法

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