JP2805635B2 - 光磁気記録・再生方法 - Google Patents

光磁気記録・再生方法

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JP2805635B2 JP1135275A JP13527589A JP2805635B2 JP 2805635 B2 JP2805635 B2 JP 2805635B2 JP 1135275 A JP1135275 A JP 1135275A JP 13527589 A JP13527589 A JP 13527589A JP 2805635 B2 JP2805635 B2 JP 2805635B2
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【発明の詳細な説明】 以下の順序で本発明を説明する。
A.産業上の利用分野 B.発明の概要 C.従来の技術 D.発明が解決しようとする課題 E.課題を解決するための手段 F.作用 G.実施例 G1.光磁気記録装置の説明(第1図) G2.第1の実施対象例(第2図,第3図) G3.第2の実施対象例(第4図) G4.第1の実施例(第5図〜第8図) G5.第2の実施例(第9図,第10図) H.発明の効果 A.産業上の利用分野 本発明は、光磁気ディスク等に対し磁界変調記録方式
により消し残りなくオーバーライトできる光磁気記録・
再生方法に関するものである。
B.発明の概要 本発明は、光磁気ディスク等の光磁気記録媒体に対
し、磁界変調記録方式によりオーバーライトする光磁気
記録・再生方法において、 あらかじめ光磁気記録媒体の記録部分の磁化方向を一
方向にそろえておき、記録を行う場合において、その一
方向と同一方向に記録する場合はレーザービームを強く
照射するかまたは変調磁界を強く印加し、反対方向に記
録する場合はレーザービームを弱く照射するかまたは変
調磁界を弱く印加し、反対方向の記録部分に同一方向の
記録をオーバーライトするときに、同一方向の記録範囲
が反対方向の記録範囲を確実にカバーできるようにし
て、反対方向の記録範囲が残らないようにするととも
に、その一方向と同一方向に記録する場合においては、
レーザービームの照射を遅らせるか、または立ち上がり
時の強さを弱めることにより、 消し残りなく、かつ再生波形の時間的な歪を発生する
ことなくオーバーライトできるようにしたものである。
C.従来の技術 従来より、光磁気効果(磁気カー効果)を持つ記録媒
体を用いた光磁気記録・再生方法が知られている。この
光磁気記録・再生方法は、垂直磁化膜等の光磁気記録媒
体にその保磁力以下の磁界を印加しておいて、レーザー
ビームスポットを照射しキュリー温度以上に温度を上
げ、その保磁力の減少により記録または消去を行う。一
方、記録の再生は、磁気カー効果による記録部分でのレ
ーザー反射光の偏光面のカー回転方向を検出して行われ
る。
上記における光磁気記録方法には、記録の間、磁界を
常に印加しておいて、レーザービームをデータに従って
変調して記録するレーザ変調記録方式と、記録の間、レ
ーザービームを常に印加しておいて、磁界の極性をデー
タに従って反転させて記録する磁界変調記録方式とがあ
る。磁界変調記録方式は、既に記録してある記録部分に
オーバーライトすることが可能であり、現在、実用化ま
での時間を考えると、磁界変調記録方式が若干有利と見
られている。この磁界変調記録方式には、レーザービー
ムを連続で照射する方式とレーザーパルスとして照射す
る方式とがある。さらに、記録信号の再生方法に対応す
る記録方式として、ポジション記録とエッジ記録とがあ
る。ポジション記録の場合は、11−4変換や2−7変換
で記録がなされ、その再生では信号の頂点を見つけて記
録マークの検出が行なわれるので、エラーレートは小さ
いが記録密度は大きくできない。これに対して、エッジ
記録では再生信号をフィルタに通して微分することによ
り、その立ち上がりを検出して記録信号を再生する。こ
の場合、エラーレートはポジション記録より劣るが、記
録密度を高くできる利点がある。
以上に述べた記録方式では、いずれの場合において
も、記録時のレーザービームやレーザーパルスの照射強
度および磁界の強度は一定とされている。
D.発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記従来の技術における光磁気記録・
再生方法のうちの磁界変調記録方式では、オーバーライ
トを行った際に消し残りが発生する場合があることが問
題点となっていた。この消し残りは、場合によってはエ
ラーレートの増加等の原因となる虞れがある。
第11図(a),(b),第12図(a),(b)は、従
来の技術における上記消し残りの説明図である。第11図
はレーザー照射の仕方がパルス方式である場合を示し、
第12図はそれが連続方式である場合を示している。それ
ぞれにおいて、(a)は以前の記録状態を示し、(b)
は以前より低レーザーパワーで(a)のマークMの記録
部分に新たにマークM′をオーバーライトした状態を示
している。各図の(b)に示すように、オーバーライト
のときのレーザーパワーが低いため、以前のマークMの
全部を消すことができず、そのマークMの周辺の一部が
残ってしまう。これが消し残りである。この消し残りが
発生する場合の例としては、 (1)あるディスクドライブで記録した光磁気ディスク
を別のディスクドライブでオーバーライトする場合であ
って、後のディスクドライブの記録パワー(レーザーパ
ワーもしくは磁界強度)が前のディスクドライブよりも
低めに設定されている場合。
(2)一台のディスクドライブでオーバーライトする場
合であっても、例えば40℃の環境下で記録した後にそれ
より低い温度の25℃の環境下でオーバーライトした場合
など。
である。
本発明は、上記問題点を解決するために創案されたも
ので、磁界変調記録方式による光磁気記録において、消
し残りなく、かつ再生波形の時間的な歪を発生すること
なくオーバーライトでき、エッジ記録を可能にする光磁
気記録・再生方法を提供することを目的とする。
E.課題を解決するための手段 上記の目的を達成するための本発明の光磁気記録方法
の構成は、 光磁気記録媒体の記録部分に光ビームを照射するとと
もに記録情報に応じて極性が反転する変調磁界を印加す
る光磁気記録方式において、まず、上記記録部分の磁化
方向を予め一方向へ配向しておき、次に、上記一方向と
反対方向の磁化方向で記録するときは上記記録部分への
光ビームの照射を上記一方向のときより弱くし、該一方
向と同一方向の磁化方向で記録するときは該記録部分へ
の光ビームの照射を所定の強さにするとともに光ビーム
の照射を遅らせるかまたは立ち上がり時の強さを弱くし
て記録エッジの時間的な歪を補正することを特徴とす
る。
または、光磁気記録媒体の記録部分に光ビームを照射
するとともに記録情報に応じて極性が反転する変調磁界
を印加する光磁気記録方式において、まず、上記記録部
分の磁化方向を予め一方向へ配向しておき、次に、上記
一方向と反対方向の磁化方向で記録するときは上記記録
部分へ印加する変調磁界の強度を上記一方向のときより
弱くし、該一方向と同一方向の磁化方向で記録するとき
は該記録部分へ印加する変調磁界の強度を所定の強さに
するとともに光ビームの照射を遅らせるかまたは立ち上
がり時の強さを弱くして記録エッジの時間的な歪を補正
することを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための本発明の光磁気記
録・再生方法の構成は、 前述の光磁気記録方法によって記録された記録部分の
再生信号のエッジ部分のタイミングの歪を光ビームの強
弱または変調磁界の強弱による記録の時間的な歪に対応
して補正することを特徴とする。
F.作用 本発明は、光磁気記録の記録部分に、予め配向された
磁化方向と反対方向で磁化するときは、光ビームの照射
強度を弱くするか変調磁界の強度を弱くして記録マーク
の記録範囲を小さくし、逆に、その磁化方向と同一方向
で磁化するときは、光ビームの照射強度を強くするか変
調磁界の強度を強くして記録マークの記録範囲を大きく
することにより、オーバライトのときに、予め配向され
た磁化方向と反対方向の記録マークの記録範囲を同一方
向の記録マークの記録範囲が確実にカバーできるように
して、反対方向のマークの消し残りを防止するととも
に、上記光磁気記録方法における磁化方向別の記録範囲
の大きさの大小によって生じる時間的な歪を、記録の際
の記録範囲の補正や再生信号のエッジ部分のタイミング
の補正によって修正し、また、直前に記録した記録マー
クの正規のタイミングのエッジ部分を次の記録マークで
誤って消すことを防止して、エッジ記録に適用可能なも
のとする。
G.実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
G1.光磁気記録再生装置の説明(第1図) 第1図は本発明を適用する磁界変調記録方式の光磁気
記録装置の構成例を示すブロック図である。1は全体と
して光磁気記録装置を示している。2は例えばポリカー
ドネイトやガラス等から成る透明保護基盤2aに垂直磁化
膜2bが披着された光磁気ディスク、3はこの光磁気ディ
スク2を所定の回転速度で回転するスピンドルモータで
ある。
光磁気ディスク2は、所定の角間隔で配置されたサー
ボ領域に予めサンプルフォーマットのサーボパターンが
形成され、当該サンプルフォーマットのサーボパターン
から得られる再生信号に基づいて、記録情報の書き込み
及び読み出し用の基準クロック信号が得られるように構
成されている。さらに、光磁気ディスク2は、最内周に
コントロールトラックを有し、予め当該コントロールト
ラックに光磁気ディスク2の温度特性及び磁気特性の情
報が記録されている。
4は半導体レーザであり、この半導体レーザ4から照
射される光ビームLA1はコリメータレンズ5、偏光ビー
ムスプリッタ6及び対物レンズ7を介して光磁気ディス
ク2上に集光すると共に、当該光ビームLA1の反射光ビ
ームは対物レンズ7、偏光ビームスプリッタ6及び集光
レンズ8を介して光ディテクタ9に導くようにする。10
はレーザー駆動回路であり、後記する制御回路11からの
制御信号SC1に応じて半導体レーザ4から照射される光
ビームLA1の光量読み出しと記録の場合別に切り換える
と共に、記録部分へ記録する場合には当該光ビームLA1
の照射を連続的な照射から基準クロック信号SCKに同期
した間欠的なパルス照射に切り換える。光ディテクタ9
から得られる再生信号SOUTは、クロック信号発生回路12
に入力する。クロック信号発生回路12は、この再生信号
SOUTのうち光磁気ディスク2のサーボ領域から得られる
再生信号に基づいて、記録情報の書き込み及び読み出し
用の上記に述べた基準クロックSCKを出力する。13は信
号処理回路であり、上記の基準クロックSCKに基づいて
光ディテクタの再生信号SOUTを復調し、光磁気ディスク
2の温度特性および磁気特性等の情報を制御回路11へ送
出する。
14は光磁気ディスクの記録部分へ変調磁界HMを印加す
るための磁気ヘッドであり、15は制御回路11からの制御
信号SC2によりその増幅率を可変制御して磁気ヘッド14
を駆動するヘッド駆動回路、16は記録情報信号SDを受け
当該記録情報信号SDの信号レベルに応じて所定の傾きで
極性が反転する記録信号SMを形成する変調回路、17は制
御回路11の制御信号SC2により変調磁界HMの印加のタイ
ミングを調整する遅延回路であり、遅延回路17を介して
ヘッド駆動回路15へ記録信号SMが出力される。
制御回路11は、記録モードになると、制御信号SC1
レーザー駆動回路10に出力し、光磁気ディスク2のサー
ボ領域で光ビームLA1を連続的に照射して基準クロック
信号SCKと共にトラックキングエラー信号を得、こによ
りレーザービームLA1の光スポットをトラッキング制御
する機能を有する。また、制御回路11は、当該サーボ領
域以外の記録領域で半導体レーザ4から照射される光ビ
ームLA1を所定光量に切り換えると共に、基準クロック
信号SCKが立ち上がるタイミングで、光ビームLA1を間欠
的に照射するように制御信号SC1でレーザー駆動回路10
を制御する。
一方、制御回路11は、信号処理回路13からの温度特性
及び磁気特性の情報に基づいて、遅延回路17及びヘッド
駆動回路15に制御信号SC2を出力し、遅延回路17の遅延
時間及びヘッド駆動回路15の増幅率を可変制御する。
記録領域への書き込みは、レーザービームLA1の照射
によりキュリー温度TC以上になった部分の一部が冷えて
キュリー温度TC以下になる時点(立ち上がり時間TU)か
ら垂直磁化膜2bに必要磁界以上の変調磁界HMを印加する
とともに、1情報の記録領域のすべてがキュリー温度TC
以下に温度降下し、さらに磁界を印加しなくても磁気モ
ーメントの向きが変らない温度まで降下する時点までの
期間TH(以下保持時間と呼ぶ)の間、変調磁界HMの強度
を上記必要磁界以上に保持する必要がある。そこで、制
御回路11は、コントロールトラックに記録された光磁気
ディスク2の温度特性及び磁気特性の情報に基づいて、
光磁気ディスク2の立ち上がり時間TU及び保持時間TH
得、これにより基準クロック信号SCKに対する変調磁界H
Mのタイミングを可変制御する。即ち、ヘッド駆動回路1
5の増幅率を可変制御することにより、磁気ヘッド14に
よって形成される変調磁化HMが、保持時間TH以上の期間
の間、必要磁界以上になるように設定する。また、遅延
回路17の遅延時間を可変制御することにより、基準クロ
ック信号SCKに対し立ち上がり時間TUだけ遅延して、変
調磁界HMが必要磁界以上に立ち上がるようにする。
以上は、記録を行う際の光ビームの照射をパルス照射
とする場合の構成を示しているが、本発明は連続的とす
る場合にも適用できることは以下に述べる通りである。
G2.第1の実施対象例(第2図,第3図) 第2図(a),(b),(c),(d)は、以上のよ
うな構成の光磁気記録装置に本発明の光磁気記録方法を
適用する第1の実施対象例を示す説明例である。(a)
はレーザービームLA1の照射強度(レーザーパワー)を
示す波形図であり、(b)は変調磁界HMの波形図、
(c)は光磁気ディスク2上に記録される記録マークの
記録状態、(d)は再生信号の波形図を示している。ま
ず、レーザービームLA1は、基準クロック信号SCKに同期
して所定時間幅(一例として21nS)で光磁気ディスク2
上の記録領域へパルス照射する。これに対し、磁気ディ
スク2の熱応答に対応して所定の立ち上がり時間TU(一
例として30nS)だけ遅延して極性変化する変調磁界HM
その記録領域へ印加する。このときの変調磁界HMの極性
が+か−かによって2種類の磁化方向の記録マークが形
成される。(c)においては、説明の都合上+の場合の
記録マークを黒で表わし、−の場合の記録マークを白で
表わす。この±はカー効果(光磁気効果)におけるカー
回転角の方向に対応する。従来の記録方法では、磁界の
極性にかかわらず同じレーザーパワーで照射していた
が、本実施対象例では次の方法で変化して記録する。
(1)予め、記録領域の磁化方向をカー回転角が一方向
(例えば白のマークの方向)になるように配向してお
く。
(2)次に、変調磁界HMが+の場合(黒マークの記録)
に対応するレーザービームLA1aを照射するときは、レー
ザーパワー(強度)を弱く(PL)照射し、−の場合(白
マークの記録)に対応するレーザービームLA1bを照射す
るときは、レーザーパワーを強く(PH)照射する。これ
により、点線で示す白マークの記録範囲は黒マークの範
囲より大きくなる。また、白マークの記録範囲(点線)
は、磁化方向が最初の配向と同一であるため、実際には
見えない。第1図の例で説明すると、変調回路16から変
調磁界HMの極性をレーザー駆動回路10へ送出し、レーザ
ー駆動回路10が、レーザーパワーの設定を変化させるこ
とで実現する。レーザーパワーPLとして200mWを想定し
た場合、レーザーパワーPHは22mW程度とする。なお、
(1)における磁化方向は黒マークと同一にしても良
く、その場合は、(2)におけるレーザーパワーの強弱
は上記とは逆にする。
以上のように記録を行った記録部分へオーバーライト
する場合に、消し残りがなくなる理由を述べる。このオ
ーバーライトのときのレーザーパワーを黒マークの記録
時PL′とし、白マークの記録時PH′とする。上記の第1
の実施対象例による記録では、PL<PH′である限り、以
前の記録マークは以下の(イ)〜(ニ)に述べるように
確実に消すことができる。
(イ)以前の黒マークの上に黒マークがオーバーライト
される場合は、以前の黒マークのほうが大きいので一部
はそのまま残るが、磁化方向(カー回転角方向)は同一
なので問題は生じない。
(ロ)以前の黒マークの上に白マークをオーバーライト
する場合はPL<PH′なので以前の黒マークよりオーバー
ライトされる白マークの記録範囲が大きいため、以前を
黒マークは白マークに完全にカバーされて消し残りなく
白マークに変わる。
(ハ)以前の白マークの上に黒マークをオーバーライト
する場合は、以前の白マークの周辺部が消し残ったよう
に見えるが、上記したように最初の磁化方向の配向と同
一であり、白マークの記録範囲(点線)は見えないので
消し残りはない。
(ニ)以前の白マークの上にさらに白マークをオーバー
ライトする場合も、磁化方向が最初の配向と同一である
ため、問題は生じない。
なお、レーザービームLA1を連続照射する記録方式に
適用する場合も、上記第1の実施対象例(1),(2)
の方法を行い、レーザービームLA1のレーザーパワー
(強度)を変調磁界HMの極性±に対応させて強弱に変化
させれば良い。具体的には、第3図(a),(b),
(c)に示す第1の実施対象例の他の例に示すように、
レーザーパワーを強(PH)と弱(PL)にステップ状に変
化して記録部分に照射する。
G3.第2の実施対象例(第4図) 第4図(a),(b),(c)は、本発明の光磁気記
録方法を適用する第2の実施対象例を示す説明図であ
る。本実施対象例は、レーザービームLA1を一定強度で
連続的に照射する場合で説明するが、レーザービームLA
1を一定強度のパルスで照射する場合にも全く同様に適
用できるものである。第4図において(a)はレーザー
ビームLA1の照射強度(レーザーパワー)を示す波形図
にあり、(b)は変調磁界HMの波形図、(c)は光磁気
ディスク2上に記録されるマークの記録状態を示してい
る。(c)においては、前記同様に説明の都合上変調磁
界HMの極性が+のときに形成される記録マークを黒で表
わし、−の場合の記録マークを白で表わしている。本実
施対象例では、レーザーパワーを一定とした場合、変調
磁界HMが強いほど記録マークの記録が大きくなることを
利用して消し残りを防止する。具体的には、 (1)予め、光磁気ディスク2の記録領域の磁化方向を
白マーク(あるいは黒マーク)と同一に配向しておく。
(2)変調磁界HMの極性が−(あるいは+)のときその
強度を強くし、+(あるいは−)のとき弱くする。ただ
し、弱い場合であっても、記録に最低限必要な磁界強度
(必要磁界)よりは強くする。
この記録方法によって、(c)に点線で示すように強
い変調磁界HMを印加した記録マーク(白マーク)のほう
が大きくなり、第1の実施対象例で述べたと同じ理由に
より消し残りがなくなる。上記を第1図の例で説明する
と、例えば一例としてヘッド駆動回路15に入力される記
録信号の基準レベルをクランプすることで実現すること
ができる。
以上に述べた第1の実施対象例および第2の実施対象
例の光磁気記録方法によれば、オーバーライト時の消し
残りを防止できるが、そのままでは、再生信号波形図が
時間的に歪んでしまう現象が起こる。これを第2図で説
明する。記録部分に対し、レーザービームLA1をパルス
で照射し、例えば変調磁界HMをデューティ50%で振った
場合を例として考えると、記録マークの大きさがレーザ
ーパワーの強弱で異なるため、(d)に示す再生信号の
波形は黒マークに対応する部分の時間幅T1が白マークに
対応する部分の時間幅T2より狭くなってしまい、デュー
ティが50%でなくなってしまう。この現象は、第2の実
施対象例でも同様に起る。このような再生信号波形の時
間的な歪みは、ポジション記録では問題とならないが、
エッジ記録ではエッジのタイミングの歪みによりウィン
ドーマージンが減るため、エラーレートの増加につなが
り易い。
G4.第1の実施例(第5図〜第8図) 第5図〜第8図は本発明の光磁気記録方法の第1の実
施例を示す説明図であり、オーバーライトの消し残りを
防止すると同時に上記の再生信号の時間的な歪みもレー
ザ照射の仕方を調節することで防止する例を示したもの
である。以下、いくつかの場合に分けて説明する。
まず、レーザービームLA1をパルスで照射する場合で
あって、レーザーパルスの発光タイミングを調節する例
を述べる。通常は第2図(a)に示すようにレーザーパ
ルスの発光間隔はいつも一定であるが、本実施例の光磁
気記録方法では、(イ)第1の実施対象例において、レ
ーザービームLA1を強く(PH)照射するとき、 (ロ)第2の実施対象例において、磁界強度HMが強いと
き、 第5図のレーザーパルスにの波形図に示すように、上記
(イ),(ロ)におけるレーザーパルスLA1aの発光タイ
ミングを遅らせる。さらに、第6図(a)のレーザパル
スの波形図に示すように、その遅らせたレーザーパルス
LA1aの発光時間を他方のレーザーパルスLA1bよりも短く
するのが望ましい。第5図(a),(b),(c),
(d)、第6図(a),(b),(c),(d)は、い
ずれも上記(イ)の場合の例を示しており、(b)は変
調磁界HMを示し、(c)は光磁気ディスク2上の記録マ
ークの記録状態を示し、(d)はその再生信号波形を示
している。本実施例は、上記の記録方法によって、白マ
ークの大きさ自体は黒マークより大きいという関係を保
ってオーバーライト時の消し残りを防止しながら、白マ
ークの大きさのうち時間方向の記録範囲が狭くなるよう
に補正することにより、再生信号に時間的な歪が出るの
を防止する。第1図で説明すると、一例としてレーザー
駆動回路10が2つの駆動部分を持ち、一方が正規のタイ
ミングのレーザーパルスLA1bの発光駆動を受け持ち、他
方が送れたタイミングのレーザーパルスLA1aの発光駆動
を受け持って、変調回路16の記録信号の極性によって動
作を切り換える構成とすれば良い。
次に、同じくレーザービームLA1をパルスで照射する
場合であって、レーザーパワーを調節する実施例を述べ
る。本実施例の光磁気記録方法では、 (イ)第1の実施対象例において、レーザービームLA1
を強く照射するとき、 (ロ)第2の実施対象例において、磁界強度HMが強いと
き、 第7図(a),(b),(c)のレーザーパルスの波形
図のいずれかに示すように、上記(イ),(ロ)におけ
るレーザーパルスLA1aの少なくとも立ち上がり部分を低
いレーザーパワーから正規のレーザーパワーまで変化さ
せる。
第7図は上記(イ)の場合の例を示しており、(d)
は変調磁界HMを、(e)は光磁気ディスク上の記録マー
クの記録状態を、(f)はその再生信号波形を示してい
る。本実施例は、上記(イ),(ロ)のときのレーザー
パルスLA1aの立ち上がり部分のレーザーパワーを低くす
ることによって、黒マークの記録条件と同じに白マーク
の記録エッジの位置ずれを防止し、再生信号の時間的な
歪を防止する。本実施例も、第1図においては、レーザ
ー駆動回路10を2つの駆動部分で構成し、一方が正規の
波形のレーザーパルスLA1aの発光駆動を受け持ち、他方
が少なくとも立ち上がりにおいてレーザーパワーが変化
するレーザーパルスLA1bの発光駆動を受け持つように構
成することで実現できる。なお、第5図または第6図の
実施例と第7図の実施例は適宜組み合せて実施しても良
い。
次に、レーザービームLA1を連続照射する場合の実施
例を述べる。第8図(a),(b)がその説明図であ
り、(a)はレーザー強度を示すレーザービームLA1の
波形図、(b)は変調磁界HMを示している。本実施例
は、第3図の第1の実施対象例に適用したもので、黒マ
ークの記録のときの弱いレーザーパワーPLの印加期間T3
は第3図の第1の実施対象例と同じく正規のデューティ
の期間とするが、強いレーザーパワーPHの印加期間T
4を、立ち上がり立ち下がりをなだらかにするなどして
正規のデューティの期間より短くする。これにより、白
マークが黒マークより大きいという関係を保ちつつ、白
マークの記録エッジの位置ずれを防止して、再生信号の
時間的な歪を防止する。
G5.第2の実施例(第9図,第10図) 第9図は本発明の光磁気記録・再生方法の第2の実施
例を示す説明図である。(a)は記録信号波形を示し、
(b)は(a)の記録信号を第1の実施対象例または第
2の実施対象例で光磁気ディスク2上に記録した記録マ
ークの再生信号を示し、(c)は(b)の遅延信号を、
(d)は(b)と(c)のオア(OR)信号を示してい
る。本実施例は、前述した第1および第2の実施対象例
における再生信号波形が時間的に歪むという現象を、再
生信号波形の信号処理によって修正する例である。第1
および第2の実施対象例において、(b)の再生信号が
(a)の記録信号に比べてどの程度歪むかは、測定によ
って求めることができる。従って、一度その測定を行え
ば、後はアナログ信号波形をディジタルに直すとき、あ
るいは一担ディジタルに直した後に、歪みのずれの分△
Tを補正してやれば良い。補正の一例としては、第10図
の信号処理回路13′で実現できる。波形整形回路13aを
通って立ち下がり(場合によっては立ち上がり)が△T
だけずれた再生信号を、一方で遅延回路13bを通すこと
により第9図(c)の△Tだけ遅れた遅延信号を作成
し、この遅延信号と元の再生信号とをOR回路13cに入力
してオア信号を作成すれば、入力信号である正しい記録
信号が復元できる。
H.発明の効果 以上の説明で明らかなように、本発明の光磁気記録・
再生方法によれば、磁界変調記録方式による光磁気記録
において、消し残りなくオーバーライトすることがで
き、またその記録の際あるいは再生の際に記録マークの
時間的歪を補正することにより、オーバーライト時の消
し残りがなくかつエッジ記録を可能とすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用する光磁気記録装置の構成例を示
すブロック図、第2図(a),(b),(c),(d)
および第3図(a),(b),(c)は本発明を適用す
る第1の実施対象例の説明図、第4図(a),(b),
(c)は本発明を適用する第2の実施対象例の説明図、
第5図(a),(b),(c),(d),第6図
(a),(b),(c),(d),第7図(a),
(b),(c),(d),(e),(f),第8図
(a),(b)は本発明の第1の実施例の説明図、第9
図は本発明の第2の実施例の説明図、第10図は上記第2
の実施例の信号処理回路図、第11図(a),(b),第
12図(a),(b)は従来の技術の問題点の説明図であ
る。 1……光磁気記録装置、2……光磁気ディスク、 4……半導体レーザー、10……レーザー駆動回路、 11……制御回路、13……信号処理回路、 14……磁気ヘッド、15……ヘッド駆動回路、 16……変調回路。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光磁気記録媒体の記録部分に光ビームを照
    射するとともに記録情報に応じて極性が反転する変調磁
    界を印加する光磁気記録方式において、 まず、上記記録部分の磁化方向を予め一方向へ配向して
    おき、 次に、上記一方向と反対方向の磁化方向で記録するとき
    は上記記録部分への光ビームの照射を上記一方向のとき
    より弱くし、該一方向と同一方向の磁化方向で記録する
    ときは該記録部分への光ビームの照射を所定の強さにす
    るとともに光ビームの照射を遅らせるかまたは立ち上が
    り時の強さを弱くして記録エッジの時間的な歪を補正す
    る ことを特徴とする光磁気記録方法。
  2. 【請求項2】光磁気記録媒体の記録部分に光ビームを照
    射するとともに記録情報に応じて極性が反転する変調磁
    界を印加する光磁気記録方式において、 まず、上記記録部分の磁化方向を予め一方向へ配向して
    おき、 次に、上記一方向と反対方向の磁化方向で記録するとき
    は上記記録部分へ印加する変調磁界の強度を上記一方向
    のときより弱くし、該一方向と同一方向の磁化方向で記
    録するときは該記録部分へ印加する変調磁界の強度を所
    定の強さにするとともに光ビームの照射を遅らせるかま
    たは立ち上がり時の強さを弱くして記録エッジの時間的
    な歪を補正する ことを特徴とする光磁気記録方法。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の光磁気記
    録方法によって記録された記録部分の再生信号のエッジ
    部分のタイミングの歪を光ビームの強弱または変調磁界
    の強弱による記録の時間的な歪に対応して補正する ことを特徴とする光磁気記録・再生方法。
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