JP2805602B2 - 磁気センサ - Google Patents

磁気センサ

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JP2805602B2
JP2805602B2 JP7284662A JP28466295A JP2805602B2 JP 2805602 B2 JP2805602 B2 JP 2805602B2 JP 7284662 A JP7284662 A JP 7284662A JP 28466295 A JP28466295 A JP 28466295A JP 2805602 B2 JP2805602 B2 JP 2805602B2
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治雄 伊藤
直紀 福田
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帝国通信工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気センサに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気抵抗を利用して磁界の状態を
検出する磁気センサが開発され、種々の電子機器に利用
されている。
【0003】ここで図7はこの種の従来の磁気センサの
一使用例を示す図であり、同図(a)は平面図、同図
(b)は同図(a)のa−a断面図である。
【0004】同図において100はVTR等に用いられ
る面対向型ブラシレスDCモータであり、このモータの
回転円板111の外周側面には、回転円板111の回転
速度を検出するための磁石113が取り付けられてい
る。また磁石113に接近した位置には、該磁石113
の磁気を検出する磁気センサ117が固定板101上に
取り付けられている。
【0005】磁気センサ117は、平板状の磁気センサ
素子117aを樹脂製のホルダ117bに取り付けて構
成されている。磁気センサ117の4本の金属端子11
7cは、ホルダ117bの裏面側で固定板101上に設
けた回路パターン(図示せず)に半田119(図7
(b)参照)で接続されている。
【0006】磁気センサ117の位置調整は、ホルダ1
17b下面の一端近傍に設けた突起117dを中心にこ
の磁気センサ117を矢印b方向に回動して最適な位置
に調整した後、ホルダ117bの他端近傍に設けた貫通
孔117eに挿入したネジ118(点線で示す)を固定
板101にねじ込んで固定することによって行なう。
【0007】ところで磁気センサ117が磁石113に
よって生じる磁界を正確に検出するためには、磁気セン
サ素子117aの表面が、磁石113の外周側面の接線
方向の面と正確に平行となるようにしなければならな
い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例においては以下のような問題点があった。 磁気センサ117の位置調整は、突起117dを中心
に回動して行なうため、磁石113の外周側面の接線方
向の面と、磁気センサ素子117aの表面とを正確に平
行とすることが困難であり、磁気センサの感度に悪影響
を与えてしまう。
【0009】部品点数が多く、構造が複雑で製造コス
トがアップする。
【0010】一方このような問題点を解決するため、本
願出願人は、特願平6−315649号の出願におい
て、図8に示す構造の磁気センサ80を提案した。
【0011】この磁気センサ80は、平板状の磁気セン
サ素子81と、弾性金属板の一端に前記磁気センサ素子
81の下端辺を挟持する形状のクリップ部83を設けた
複数本の金属端子85とを具備し、前記クリップ部83
で前記磁気センサ素子81の下辺を挟持すると同時に該
クリップ部83の先端を磁気センサ素子81の表面に設
けた電極パターン87に圧接して半田89で固定して構
成されている。
【0012】そしてこの磁気センサ80の位置調整は、
固定板93上に載置した金属端子85の後端を半田91
で固定した後、同図に矢印で示す部分を押圧することに
よって、磁気センサ素子81の位置を前進させて行な
う。そして最後にクリップ部83の固定板93に接触す
る部分を接着剤や半田によって固定する。
【0013】この方法によれば、磁気センサ素子81を
ほぼ前後に平行移動できるため、前記従来例に比べて好
適である。また前記従来例に比べて構造が簡単で部品点
数も少なくて済む。
【0014】しかしながらこの磁気センサ80におい
て、金属端子85の矢印で示す部分を押圧した際、金属
端子85の形状上、磁気センサ素子81が確実に平行に
は移動せず、図8に一点鎖線で示すように、磁気センサ
素子81の下端辺の方が上端辺よりもより大きく前進し
てしまう恐れがあった(図ではその傾き角度を実際より
も大きく示している)。このような場合は、磁気センサ
素子81の感度を最適状態とすることができない。
【0015】本発明は上述の点に鑑みてなされたもので
ありその目的は、磁気センサ素子の位置の調整の際の平
行移動が正確に行なえ、しかも部品点数が少なく構造が
簡単で製造の容易な磁気センサを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め本発明は、平板状の基板の表面に磁気抵抗パターンと
該磁気抵抗パターンから引き出した複数の電極パターン
とを設けてなる磁気センサ素子と、弾性金属板からなり
その一端に前記磁気センサ素子の下端辺を挟持する形状
のクリップ部を設けてなる複数本の金属端子とを具備
し、前記各金属端子のクリップ部で磁気センサ素子の下
辺を所定間隔毎に挟持すると同時に各クリップ部を前記
複数の電極パターンにそれぞれ圧接して固定し、さらに
該複数本の金属端子の内の両側端にある金属端子に、該
金属端子から両外側に向けて突出する位置調整板を設け
ることとした。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図1は本発明の第一実施形態
を示す図であり、同図(a)は概略斜視図、同図(b)
は側面図である。
【0018】同図に示すようにこの磁気センサ10は、
平板状の磁気センサ素子15の下端辺に、4本の金属端
子20の一端に設けたクリップ部201を取り付けて構
成されている。以下各構成部品について説明する。
【0019】図2は前記磁気センサ素子15を示す斜視
図である。同図に示すように磁気センサ素子15は、平
板状のガラス、シリコン若しくはセラミックからなる基
板151の表面に、所望の磁気抵抗パターン153と、
該磁気抵抗パターン153から引き出された4つの電極
パターン155を形成することによって構成されてい
る。4つの電極パターン155は基板151の下端辺近
傍に設けられている。
【0020】なおこの基板151の縦×横×厚み寸法
は、3.3m/m×2.7m/m×0.7m/mである。
【0021】また磁気抵抗パターン153は、パーマロ
イ(ニッケル・鉄合金)又はニッケル・コバルト合金を
基板151に真空蒸着することによって形成され、電極
パターン155は銅を基板151に真空蒸着することに
よって形成される。
【0022】図1に戻って金属端子20はりん青銅全体
に半田メッキを施したものであってその厚みが0.1m/
mの弾性金属板からなり、その一端に略コ字状に折り曲
げたクリップ部201を設け、該クリップ部201の後
側は磁気センサ素子15から離れる方向に直角に折り曲
げられ、さらに上方向に凸となるように円弧状に折り曲
げられ、さらに前記クリップ部201の最も低い位置と
一致する位置とほぼ同一位置まで下降せしめた後に該高
さでさらに後方に延びる固定端部203を設けて構成さ
れている。
【0023】一方前記4本の金属端子20の内の両側端
に位置する2本の金属端子20には、それぞれ該両金属
端子20から外側に向けて突出する位置調整板207が
設けられている。
【0024】この位置調整板207は、クリップ部20
1の磁気センサ素子15の裏面側に位置する部分から突
出しており、その形状はL字状であってその先端を後方
に向けて直角に折り曲げて構成されている。
【0025】ここで位置調整板207の磁気センサ素子
15の面に平行な面の部分を以下位置調整部209と呼
び、その下端の直角に折り曲げた部分を以下固定部21
1と呼ぶ。固定部211の面の位置は、前記クリップ部
201の最も低い位置と一致している。
【0026】そしてこの磁気センサ10の製造は、4本
の金属端子20のクリップ部201で磁気センサ素子1
5の下端辺を挟持することによって各クリップ部201
を前記4つの電極パターン155(図2参照)にそれぞ
れ圧接せしめ、この状態で各電極パターン155とクリ
ップ部201間を半田17(図1(b)参照)によって
固定することによって行なわれる。
【0027】本発明の場合、金属端子20のクリップ部
201が磁気センサ素子15を挟持した上で半田17で
固定されるので、磁気センサ素子15と金属端子20間
の接続強度は十分であり、従って該半田17の上にさら
に他の補強剤を塗布しなくても良くなる。なお補強剤を
塗布しても良いことは言うまでもない。
【0028】またこの磁気センサ10は、金属端子20
のクリップ部201と固定端部203を固定板上に置く
だけで磁気センサ素子15が垂直に自立した状態に保持
されるので、従来例に示すホルダ117bが不要とな
り、磁気センサ素子15と金属端子20だけで磁気セン
サ10が構成できる。
【0029】次に図3はこの磁気センサ10を取り付け
る固定板30の上面を示す要部斜視図である。同図に示
すように固定板30上には、前記磁気センサ10の4つ
の金属端子20の固定端部203をそれぞれ半田付けす
る4つのランド部33が設けられており、各ランド部3
3にはそれぞれ回路パターン31が接続されている。ま
たこの固定板30の上には、前記磁気センサ10の2つ
の固定部211を半田付けするランド部35も設けられ
ている。そして各ランド部33,35上には半田を印刷
しておく。
【0030】ここで図4,図5は磁気センサ10を固定
板30上に取り付けた状態を示す図であり、図4はその
平面図,図5はその要部側面図である。
【0031】磁気センサ10を固定板30に取り付ける
には、まず固定板30上に磁気センサ10を載せるが、
このとき、金属端子20の各固定端部203を各ランド
部33上に載置する。
【0032】そしてランド部33のみに熱を加えてその
上に印刷した半田40(図5参照)を溶かして該ランド
部33に固定端部203を固定する。
【0033】このとき磁気センサ素子15は図5に点線
で示すように、固定板30上に取り付けたDCモータ5
0の回転板51の外周に取り付けた磁石53の外周面に
その面が平行になるように接近して配置される。
【0034】次に磁気センサ10に設けた2つの位置調
整板207の位置調整部209を図示しない治具によっ
て同一の力で押圧し、磁気センサ素子15と磁石53間
の離間距離を調整する。
【0035】本発明においては磁気センサ素子15の両
側に位置調整板207を設け、これら両位置調整板20
7を同一の力で押圧して磁気センサ素子15の位置を調
整するので、磁気センサ素子15の表面を正確に平行移
動でき、従って磁石53に対する離間距離の調整が該磁
石53の面に対して正確に平行のまま行なえる。
【0036】そしてこの調整の際、金属端子20の出力
を図示しない装置でモニタしておき、磁気センサ素子1
5の位置を最適な出力が得られる位置(離間距離が図5
に示すLの位置)に調整した時に、ランド部35のみに
熱を加えて図5に示すようにランド部35上に印刷した
半田41を溶かして該ランド部35に固定部211を固
定する。なおこの実施形態では、該離間距離Lは100
μm程度である。
【0037】これによって固定板30への磁気センサ1
0の固定が完了する。
【0038】次に図6は本発明の第二実施形態にかかる
磁気センサ10−2を示す概略斜視図である。
【0039】この磁気センサ10−2においても、平板
状の磁気センサ素子15−2の下辺に、4本の金属端子
20−2の一端に設けたクリップ部201−2を取り付
けて構成されている。
【0040】この実施形態において前記第一実施形態と
相違する点は、位置調整板207−2の形状のみであ
る。
【0041】即ちこの実施形態にかかる位置調整板20
7−2は、クリップ部201−2から突出して磁気セン
サ素子15−2の面と平行な面を有する位置調整部20
9−2と、該位置調整部209−2を後側に向けて直角
に折り曲げてなる接続部213−2と、該接続部213
−2の下端をさらに直角に折り曲げてなる固定部211
−2とによって構成されている。
【0042】固定部211−2の面の位置が、前記クリ
ップ部201−2の最も低い位置と一致している点は、
上記第一実施形態と同様である。
【0043】位置調整板207−2をこのような形状に
構成すれば、その機械的強度が増し、さらに好適であ
る。
【0044】次に図9は本発明の第三実施形態にかかる
磁気センサ10−3を示す概略斜視図である。
【0045】この磁気センサ10−3において前記第二
実施形態と相違する点は、位置調整板207−3の形状
である。
【0046】即ちこの実施形態にかかる位置調整板20
7−3は、前記図6に示す磁気センサ10−2と同様
に、位置調整部209−3と、接続部213−3と、固
定部211−3を具備しているが、一方の固定部211
−3は外側に向けて折り曲げられている。
【0047】そして該一方の固定部211−3には長円
形の貫通孔217−3を設け、他方の固定部211−3
には該固定部211−3に切欠きを入れることで下側に
向けて突出するように支持爪215−3を設けている。
【0048】そしてこの磁気センサ10−3の固定板3
0−3への取り付けは、固定板30−3に設けた円形孔
37−3に前記支持爪215−3を回動自在に挿入し、
該支持爪215−3を中心にして回動することで磁気セ
ンサ素子10−3の位置の微調整を行ない、最適な位置
を決定した後に、ビス60−3を貫通孔217−3に通
し、固定板30−3に設けたねじ孔39−3に螺合し、
固定することによって行なわれる。
【0049】この実施形態の場合、磁気センサ素子15
−3の平行移動はできないが、図7に示す従来例に比べ
て部品点数が少なく、製造も容易になる。
【0050】以上、本発明の実施形態を説明したが、本
発明はこれらに限られず、例えば以下のような変形が可
能である。 位置調整板の固定部の固定板への固定は、必ずしも半
田によって行なう必要はなく、例えば瞬間接着剤等を用
いて固定しても良い。この場合は固定板のランド部は不
要である。
【0051】位置調整板の固定部の位置や、金属端子
後端の固定端部の位置は、必ずしもクリップ部の最も低
い位置と一致せしめる必要はなく、必要に応じて変更可
能である。
【0052】位置調整板の固定部の位置をクリップ部の
最も低い位置よりもさらに下側位置に位置せしめれば、
磁気センサ素子を固定板に対して上方向に所定高さ高い
位置に設置できる。
【0053】磁気センサ素子や金属端子板の形状も種
々の変形が可能であることは言うまでもない。
【0054】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば以下のような優れた効果を有する。 磁気センサ素子と金属端子の2種類の部品で磁気セン
サが構成でき、製造コストの低減化が図れる。
【0055】他に特別な部材を用いなくても、磁気セ
ンサ素子を固定板上で自立した状態に保持できる。
【0056】磁気センサ素子を正確に平行移動でき
る。従って磁気センサ素子を被検出物に対して極めて正
確に平行移動でき両者間の間隔の微調整も容易且つ正確
に行なえる。その移動操作も簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態を示す図であり、同図
(a)は概略斜視図、同図(b)は側面図である。
【図2】磁気センサ素子15を示す斜視図である。
【図3】磁気センサ10を取り付ける固定板30の上面
を示す要部斜視図である。
【図4】磁気センサ10を固定板30に取り付けた状態
を示す平面図である。
【図5】磁気センサ10を固定板30に取り付けた状態
を示す要部側面図である。
【図6】本発明の第二実施形態にかかる磁気センサ10
−2を示す概略斜視図である。
【図7】図7(a)は従来の磁気センサの一使用例を示
す平面図であり、図7(b)は図7(a)のa−a断面
図である。
【図8】本願出願人が先に提案した磁気センサ80を示
す側面図である。
【図9】本発明の第三実施形態にかかる磁気センサ10
−3を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
10,10−2 磁気センサ 15,15−2 磁気センサ素子 151 基板 153 磁気抵抗パターン 155 電極パターン 20,20−2 金属端子 201,201−2 クリップ部 207,207−2 位置調整板 209,209−2 位置調整部 211,211−2 固定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01R 33/02 H01L 43/08 H01L 43/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状の基板の表面に磁気抵抗パターン
    と該磁気抵抗パターンから引き出した複数の電極パター
    ンとを設けてなる磁気センサ素子と、 弾性金属板からなりその一端に前記磁気センサ素子の下
    端辺を挟持する形状のクリップ部を設けてなる複数本の
    金属端子とを具備し、 前記各金属端子のクリップ部で磁気センサ素子の下辺を
    所定間隔毎に挟持すると同時に各クリップ部を前記複数
    の電極パターンにそれぞれ圧接して固定し、 さらに該複数本の金属端子の内の両側端にある金属端子
    には、該金属端子から両外側に向けて突出する位置調整
    板を設けたことを特徴とする磁気センサ。
  2. 【請求項2】 前記位置調整板は、前記磁気センサ素子
    の基板面とほぼ平行な面を有する位置調整部と、該位置
    調整部の下端辺をほぼ直角に折り曲げてなる固定部とを
    具備することを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
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