JP2805497B2 - 湿式排煙脱硫排水の処理方法 - Google Patents

湿式排煙脱硫排水の処理方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は湿式排煙脱硫排水の処理方法に関し、より詳
細には湿式排煙脱硫排水の系外への排出を無くし、回収
水を系内補給水として使用可能にした排水処理方法に関
する。
〔従来の技術〕
排煙中には硫黄酸化物の他にフライアッシユ、塩素ガ
ス、アンモニア等の微量成分が含まれており、このう
ち、硫黄酸化物の処理については多くの湿式排煙脱硫プ
ロセスが提案され、種々の検討がなされている。
しかしながら、上記微量成分、特に塩素は装置を腐食
し、フライアッシュは副成石膏の品質を低下させるなど
の悪影響を及ぼすので、湿式脱硫処理の際に排煙洗浄液
や硫黄酸化物吸収液に吸収されたり、捕捉されたこれら
微量成分を洗浄液や吸収液の一部を系外に排出させるこ
とによりこれら微量成分の系内蓄積を防止する方法が採
用されていた(従来法1)。
一方、かかる従来の排水処理方法を改善し排水の系外
排出を無くした方法(従来法2)、例えば特公昭63−63
248号公報記載の方法が提案され、上記従来法1におけ
る微量成分が蓄積した洗浄液の一部および石膏を分離し
た後の濾液の一部を中和槽に導き、消石灰を加えて混合
中和し、得られた中和スラリーを乾式集塵装置の上流側
の蒸発器において排煙中に噴霧し、蒸発させ、得られた
固形物を乾式集塵装置で補集していた。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来法1では、洗浄液の一部や石膏分離後の濾液
の一部を排水処理の後に系外に排出している。この排水
処理は通常では、中和、空気酸化、凝集、沈澱分離など
の処理であり、中でもF(フッ素)やCOD(化学的酸素
要求量)処理は妨害イオンの影響を除いたり、前処理の
ために高価な薬品を使用する。更にCODは、吸着処理の
ため高価な吸着剤を有効に使用するため再生工程を設け
るので大きな貯槽を必要とし、工程的にも煩雑となる。
従って、排水処理のための設備や薬品、用役を別途必
要とし、このための費用の増大を回避できない欠点があ
り、多くの敷地を必要とした。
一方、上記従来法2では、消石灰添加後の中和スラリ
ーの全量を排煙中に噴霧し、蒸発させているので、蒸発
する水量が多く、従って蒸発器を大容量にしなければな
らず、また温度低下による後流ガスガスヒーターを大容
量にしなければならず、かつ得られた固形物を乾式集塵
装置で補集しているので、完全に固形化しない液滴によ
る集塵装置の腐食が懸念されるなど、脱硫工程に悪影響
を与える問題点があった。
また冷却塔への補給水として水源を別途必要とする欠
点もある。
本発明は上記従来法や改善法の欠点を解消し、排水を
系外に廃棄することがないので排水処理のための設備
費、薬品費を大幅削減することができ、かつ脱硫工程に
悪影響を与えることがなく、系内回収水を補給水として
使用することができる湿式排煙脱硫排水の処理方法を提
供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するための本発明の湿式排煙脱硫排水
の処理方法は、フライアッシュを乾式集塵器により除去
したのちの排煙を洗浄塔において洗浄液と気液接触させ
て冷却洗浄し、次いでこの洗浄した排ガスを吸収塔にお
いて硫黄酸化物吸収液と気液接触させ該硫黄酸化物を石
膏として回収する湿式排煙脱硫方法において、前記石膏
を分離した後の濾液を前記洗浄塔および吸収塔にそれぞ
れ循環し、前記洗浄液の一部を消石灰で中和して得られ
た中和スラリーを自己蒸気圧縮型濃縮装置により濃縮
し、得られた濃縮スラリーをフライアッシュを除去した
のちの前記排煙の一部によってスプレー乾燥することに
より該濃縮スラリー中の塩類を乾燥粉体として分離する
と共に前記自己蒸気圧縮型濃縮装置による濃縮により得
られる凝縮水を前記洗浄液の補給水として使用すること
を特徴とするものである。
以下、図面にもとづき本発明を説明する。
排煙Gを、乾式集塵器1でフライアッシュ2の大部分
を除去し、例えばファン(図示せず)で昇圧した後にガ
スガスヒータ3に導いて排熱を回収した後に管路4を経
て洗浄塔5に供給する。
ここで排煙Gとしては、重油ボイラー、石炭ボイラ
ー、焼結プラント、金属精錬プラントなどの排煙が処理
の対象となる。
洗浄塔5においては、洗浄液をポンプ6で循環し排煙
と気液接触させて排煙を洗浄し、微量成分を補集すると
共に排煙を増湿冷却する。
洗浄液の組成は従来同様であって良く、例えば塩素濃
度10、000ppm以下、スラリー濃度8%以上の溶液が使用
される。
次いで冷却洗浄した排煙を管路7によって吸収塔8に
導き、ポンプ9によって循環する吸収液と、または直接
バブリングによる気液接触によって排煙中の硫黄酸化物
から形成された亜硫酸カルシウムまたと石膏を含むスラ
リーが形成される。
一方、硫黄酸化物が除去された排煙は、ガスガスヒー
タ10で加熱された後に煙突から系外に排出される。
本発明における吸収液の組成も特に限定されるもので
はなく、例えば石灰石や消石灰がスラリー状で使用され
る。
循環する亜硫酸カルシウムを含むスラリーの一部は管
路11によって酸化塔12に導かれ、亜硫酸カルシウムの空
気酸化によって形成された石膏、または吸収液に酸化用
空気を導入して形成された石膏を含むスラリーが得られ
る。
本発明においては、この石膏スラリーを、固液分離装
置13において副成石膏14と濾液15とに固液分離し、濾液
15の一部を管路16によって吸収塔8に循環すると共に、
濾液15の他の一部を管路17によって洗浄塔5に戻す。
次いで本発明においては、洗浄塔5における洗浄液の
一部を管路18を介して中和槽19に供給し、消石灰20を供
給してpH8〜10に調整する。
更に本発明においては、消石灰中和後の中和スラリー
を自己蒸気圧縮型濃縮装置21を使用して、このスラリー
中の石膏濃度が5〜30重量%になるように5〜50倍に濃
縮する。
ここで5〜50倍の濃縮は、後述するスプレードライヤ
22に管路24により供給される排煙の量を低下させてガス
ガスヒータ3における排熱回収量の低下を防止すること
ができる範囲であり、50倍を越えると固形物の析出によ
りスラリーとしてのハンドリングが困難になるので好ま
しくない。
また、石膏濃度が5重量%未満では石膏が濃縮器11の
伝熱管表面に析出し、また30重量%を越えると濃縮器11
内の石膏による摩耗が大きくなり、かつ濃縮器11におけ
る石膏スラリーのハンドリングが困難になる。
自己蒸気圧縮型濃縮装置21において濃縮された濃縮ス
ラリーを次にスプレードライヤ22に供給、噴霧する。
また、凝縮水は管路23を経て補給水として冷却塔5に
供給する。
スプレードライヤ22には、ガスガスヒータ3の上流側
で分岐した排煙の一部を管路24により導き、濃縮スラリ
ーと接触させてスラリーを蒸発させ、固体分を乾燥粉体
25として回収する。
ここで排煙の一部とは、排煙Gの2〜15容量%を意味
する。
濃縮スラリーと接触後の排煙は管路26により洗浄塔5
の上流側で管路4に戻す。
なお、自己蒸気圧縮型濃縮装置21において得られた濃
縮スラリーを管路27により取り出し、乾式集塵器1で補
集したフライアッシュの飛散防止用調湿水として使用す
ることもできる。
本発明において使用する自己蒸気圧縮型濃縮装置21
は、例えばその概要は第2図に示すとおりである。
すなわち、上記中和槽19における中和によって形成さ
れた中和スラリーを、管路31により予熱器32に供給し、
後述する凝縮水との熱交換によって予熱した後に、濃縮
器本体33の上部に供給する。
濃縮器本体33内には複数の蒸発管34が、例えば水平多
段に設けられており、供給された中和スラリーはこれら
濃縮管34の管外壁に接触しながら流下する。
一方、濃縮器本体の上部からは、中和スラリーの濃縮
によって形成された蒸気が管路35により取り出され、蒸
気圧縮機またはスチームエゼクター36によってわずかに
圧縮された後に管路37を経て濃縮器本体33内に供給され
る。
供給された蒸気は、矢印A〜Eに沿って濃縮管34内を
流れ、この間に濃縮管外壁を流下する中和スラリーを加
熱し濃縮させる。
濃縮された中和スラリーは濃縮器本体33の下部から管
路38により取り出され、ポンプを介して濃縮度に応じて
管路40により抜き出され、大部分は循環される。
一方、矢印A〜Eに沿って流れる間に蒸気の凝縮によ
って形成した凝縮水は管路39によって系外に取り出さ
れ、次いで上記のように予熱器32に供給される。
以下、本発明の実施例を述べる。
〔実施例〕
実施例1 第1図に示した装置を用いて湿式排煙脱硫の排水処理
を行った。
冷却塔5から管路18により分岐した洗浄液に消石灰を
加えて中和した。pHは8.5であった。
得られた中和スラリーにおける固形分濃度は1.9容積
%であった。
このスラリーを自己蒸気圧縮型濃縮装置21において8.
0倍に濃縮した。得られた凝縮水70は冷却塔5の補給
水として使用した。
濃縮スラリー中の石膏濃度は18.2重量%であった。
ついで濃縮スラリーをガスガスヒータ3の上流側から
管路24により分岐した排煙中にフラッシュし乾燥させて
乾燥粉体4.2Kgを得た。
実施例2 実施例1と同様にして排水処理を行った。
消石灰添加中和後のpHは9.8であり、中和スラリーに
おける固形分濃度は2.3%であった。
また、自己蒸気圧縮型濃縮装置21における濃縮倍率は
11.5倍であり、濃縮スラリー中の石膏濃度は29.0重量%
であり、得られた凝縮水70を冷却塔5の補給水として
使用した。
実施例1と同様にしてフラッシュ乾燥させて乾燥粉体
4.3Kgを得た。
〔発明の効果〕
本発明においては、石膏分離後の濾液が冷却塔および
吸収塔に循環され、一方、冷却塔から分岐された洗浄液
の一部は消石灰中和の後に自己蒸気圧縮型濃縮装置で濃
縮され、ついでフラッシュ乾燥されるので、自己蒸気圧
縮型濃縮装置からの凝縮水を除いては排水が系外に排出
されることが全くない。
しかも凝縮水は実質的に蒸溜水なので、脱硫系内の如
何なる工程で再利用しても脱硫系に悪影響を与えること
が全くない。
ちなみに、この凝縮水の性状の一例を示せば下記のと
おりである。
pH 7.5 塩素イオン濃度 79ppm 硫酸イオン濃度 52ppm Caイオン濃度 14ppm TDS(溶解塩類) 420ppm また、排水の系外排出が全く無いので、排水処理設備
を全く必要とせず、排水処理のための薬品費用、設備費
用が全く不用となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の工程を示す概要図、第2図は本発明で
使用する自己蒸気圧縮型濃縮装置の説明図である。 1……乾式集塵器、3……ガスガスヒータ、5……冷却
塔、8……吸収塔、14……副成石膏、15……濾液、19…
…中和槽、21……自己蒸気圧縮型濃縮装置、22……フラ
ッシュドライヤ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−181519(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01D 53/50

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フライアッシュを乾式集塵器により除去し
    たのちの排煙を洗浄塔において洗浄液と気液接触させて
    冷却洗浄し、次いでこの洗浄した排ガスを吸収塔におい
    て硫黄酸化物吸収液と気液接触させ該硫黄酸化物を石膏
    として回収する湿式排煙脱硫方法において、前記石膏を
    分離した後の濾液を前記洗浄塔および吸収塔にそれぞれ
    循環し、前記洗浄液の一部を消石灰で中和して得られた
    中和スラリーを自己蒸気圧縮型濃縮装置により濃縮し、
    得られた濃縮スラリーをフライアッシュを除去したのち
    の前記排煙の一部によってスプレー乾燥することにより
    該濃縮スラリー中の塩類を乾燥粉体として分離すると共
    に前記自己蒸気圧縮型濃縮装置による濃縮により得られ
    る凝縮水を前記洗浄液の補給水として使用することを特
    徴とする湿式排煙脱硫排水の処理方法。
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