JP2805140B2 - 室温硬化性組成物の製造方法 - Google Patents

室温硬化性組成物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室温硬化性組成物
の製造方法に関し、特に1分子中に少なくとも1個の反
応性シリコン官能基を含有するポリエーテルを用いる組
成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】1分子中に少なくとも1個の反応性シリ
コン官能基を有するポリエーテルをベースにした室温硬
化性組成物は、例えば建築物のシ―ラントに利用でき、
安価で優れた性能を有している。しかしながら、この組
成物は、配合組成や硬化条件によっては、その硬化物の
表面が埃等の付着により汚染されて外観を損い、好まし
くない状態(以下、「汚染性」と略す。)となる。
【0003】そこで、この欠点を改良すべく、これまで
種々の組成物が提案された。例えば、特開昭55−36
241号はシリコン変性ポリエーテルに光硬化性樹脂を
添加することによって、また特開平1−149851号
は、シリコン変性ポリエーテルに液状ジエン系重合体を
添加することによって、硬化物表面の汚染性を防止しよ
うとするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の組成物では、一定の汚染性防止効果は認められたもの
の、長期に渡って曝露された場合や、塵埃や微粉土砂の
多い汚染性の苛酷な地域においては、その効果が充分で
ないという欠点があった。
【0005】そこで、本発明の目的は、上記の欠点を解
消し得て、顕著な汚染防止効果を発現する室温硬化性組
成物の製造方法を提供する処にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の室温硬化性組
成物の製造方法においては、上記の課題を解決するため
に、(A)1分子中に少なくとも1個の反応性シリコン
官能基を含有するポリエーテル100重量部に対し、
(B)光硬化性物質0.01〜20重量部、(C)空気
中の酸素と反応し得る不飽和化合物0.1〜20重量部
及び(D)可塑剤20〜100重量部を添加し混合す
る。
【0007】請求項2の製造方法においては、請求項1
の(A)成分のポリエーテルとして、その主鎖が本質的
に一般式 −R1 −O−(式中、R1 は2価の有機基を示す) で示されるくり返し単位からなり、分子量500〜3
0,000のオキシアルキレン系重合体を使用する。
【0008】請求項3の製造方法においては、請求項1
の(B)成分の光硬化性物質として、不飽和アクリル系
化合物、ポリケイ皮酸ビニル類およびアジド化樹脂から
なる群から選ばれる少なくとも1種を使用する。
【0009】請求項4の製造方法においては、請求項1
の(C)成分の空気中の酸素と反応し得る不飽和化合物
として、ジエン系重合体、乾性油及びそれらの変性物か
らなる群から選ばれる少なくとも1種を使用する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の室温硬化性組成物の製造
方法は、(A)1分子中に少なくとも1個の反応性シリ
コン官能基を含有するポリエーテル100重量部に対
し、(B)光硬化性物質0.01〜20重量部、(C)
空気中の酸素と反応し得る不飽和化合物0.1〜20重
量部及び(D)可塑剤20〜100重量部を添加して混
合する。
【0011】本発明において使用される、分子中に少な
くとも1個の反応性シリコン官能基を有するポリエーテ
ルは、特公昭45−36319号、同46−12154
号、同49−32673号、特開昭50−156599
号、同51−73561号、同54−6096号、同5
5−82123号、同55−123620号、同55−
125121号、同55−131022号、同55−1
35135号、同55−137129号等に提案されて
いる。ここでいう反応性シリコン官能基とは、ケイ素原
子と結合した加水分解性基やシラノール基のごとく、湿
分や添加剤により縮合、反応するものであって、代表的
には次の一般式(1)により示される。
【0012】
【化1】 [式中、R2 は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数
6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基
または(R' )3 SiO−で示されるトリオルガノシロ
キシ基を示し、R2 が2個以上存在するとき、それらは
同一であってもよく、異なっていてもよい。ここでR'
は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であり、3個の
R' は同一であってもよく、異なっていてもよい。Xは
水酸基または加水分解性基を示し、Xが2個以上存在す
るとき、それらは同一であってもよく、異なっていても
よい。aは0、1、2または3を、bは0、1または2
をそれぞれ示す。また、m個の
【化2】 におけるbは異なっていてもよい。mは0または1〜1
9の整数を示す。但し、a+Σb≧1を満足するものと
する。]この様な反応性シリコン官能基を有するポリエ
ーテルは、例えば、一般式
【化3】 で示される水素化シリコン化合物と、一般式
【化4】 [式中、R3 は水素原子または炭素数1〜20の1価の
有機基、Zは−R−、−ROR−、
【化5】 (ここで、Rは同種又は異種の炭素数1〜20の2価の
炭化水素基)、dは0または1を表わす。]で示される
オレフィン基を有するポリエーテルとを、白金ブラッ
ク、塩化白金酸、白金アルコール化合物、白金オレフィ
ンコンプレックス、白金アルデヒドコンプレックス、白
金ケトンコンプレックスなどの白金系化合物を触媒とし
て付加反応させる事により製造することができる。
【0013】一般式(2)において、R2 は炭素数1〜
20の同種又は異種の1価の炭化水素基、たとえばメチ
ル、エチルなどのアルキル基;シクロヘキシルなどのシ
クロアルキル基;フェニル基などのアリール基;ベンジ
ル基などのアラルキル基より選ばれ、さらに式(R' )
3 SiO−で示されるトリオルガノシロキシ基も包含す
る(ここで、R' は、炭素数1〜20の同種または異種
の1価の炭化水素基を示す)。また、一般式(2)にお
いて、Xはシラノール基又は異種もしくは同種の加水分
解可能な基を示すが、ハロゲン基、ハイドライド基、ア
ルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミ
ノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アル
ケニルオキシ基などが挙げられる。一般式(2)で示さ
れる水素化シリコン化合物としては、具体的にはトリク
ロロシラン、メチルジクロルシラン、ジメチルクロルシ
ラン、トリメチルシロキシジクロルシランなどのハロゲ
ン化シラン類;トリメトキシシラン、トリエトキシシラ
ン、メチルジメトキシシラン、フェニルジメトキシシラ
ン、1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチル−1,
1−ジメトキシテトラシロキサンなどのアルコキシシラ
ン類;メチルジアセトキシシラン、トリメチルシロキシ
メチルアセトキシシランなどのアシロキシシラン類;ビ
ス(ジメチルケトキシメート)メチルシラン、ビス(シ
クロヘキシルケトキシメート)メチルシラン、ビス(ジ
エチルケトキシメート)トリメチルシロキシシランなど
のケトキシメートシラン類;ジメチルシラン、トリメチ
ルシロキシメチルシラン、1,1−ジメチル−3,3−
ジメチルジシロキサンなどのハイドロシラン類;トリ
(イソプロペニルオキシ)シランなどのアルケニルオキ
シシラン類などが挙げられるが、これらに限定されるも
のではない。
【0014】この方法においては、一般式(2)の水素
化シリコン化合物と一般式(3)のオレフィン基を有す
るポリエーテルとを反応させた後、一部又は全部のX基
を更に他の加水分解可能基、又はヒドロキシル基に変換
する事ができる。例えばX基がハロゲン基、ハイドライ
ド基の場合は、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミノ
オキシ基、アルケニルオキシ基、ヒドロキシル基などに
変換して使用する方が好ましい。一般式(3)におい
て、R3 は水素原子又は炭化水素基が好ましく、殊に水
素原子が好ましい。Zは同種又は異種の炭素数1〜20
の2価の有機基であるが、炭化水素基およびエーテル結
合、エステル結合、ウレタン結合、カーボネート結合を
含む炭化水素基が好ましい。特にメチレン基が好まし
い。一般式(3)で示されるオレフィン基を有するポリ
エーテルの具体的製造法としては、特開昭54−609
7号において提示している方法、あるいはエチレンオキ
シド、プロピレンオキシド等のエポキシ化合物を重合す
る際に、アリルグリシジルエーテル等のオレフィン基含
有エポキシ化合物を添加して共重合することにより側鎖
にオレフィン基を導入する方法等が例示できる。
【0015】本発明で使用するポリエーテルの主鎖は、
本質的に一般式−R1 −O−(ここで、R1 は2価の有
機基であるが、その大部分が炭素数1〜4の炭化水素基
であるとき最も有効である)に示される化学的に結合さ
れた繰り返し単位を有するものが好ましい。
【0016】R1 の具体例としては、−CH2 −、
【化6】 −CH2 CH2 CH2 CH2 −などが挙げられる。これ
らの1種類だけの繰り返し単位からなってもよいし、2
種類以上の繰り返し単位よりなるポリエーテルも有効に
使用される。また、少量の他の単量体単位等が含まれて
いてもよい。
【0017】R1 としては、特に
【化7】 が好ましい。ポリエーテルの分子量は500〜30,0
00のものが有効に使用されうるが、好ましくは3,0
00〜15,000の分子量を有するものがよい。この
ようなポリエーテルは、特開昭53−129247号、
特開昭54−6097号に提示されている方法により製
造することができる。
【0018】本発明で用いる光硬化性物質とは、光の作
用によってかなり短時間に分子構造が化学変化をおこし
硬化などの物性的変化を生ずるものである。この種の化
合物には有機単量体、オリゴマー、樹脂或いはそれらを
含む組成物等多くのものが知られており、市販の任意の
ものを採用し得る。代表的なものとしては、不飽和アク
リル系化合物、ポリケイ皮酸ビニル類あるいはアジド化
樹脂等が使用できる。
【0019】不飽和アクリル系化合物としては、アクリ
ル系又はメタクリル系不飽和基を1ないし数個有するモ
ノマー、オリゴマー或いはそれ等の混合物であって、プ
ロピレン(又はブチレン、エチレン)グリコールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
ジメタクリレート等の単量体又は分子量10,000以
下のオリゴエステルが例示される。
【0020】ポリケイ皮酸ビニル類としては、シンナモ
イル基を感光基とする感光性樹脂でありポリビニルアル
コールをケイ皮酸でエステル化したものの他、多くのポ
リケイ皮酸ビニル誘導体が例示される。
【0021】アジド化樹脂は、アジド基を感光基とする
感光性樹脂として知られており、通常はジアジド化合物
を感光剤として加えたゴム感光液の他、「感光性樹脂」
(昭和47年3月17日出版、印刷学会出版部発行、第
93頁〜、第106頁〜、第117頁〜)に詳細な例示
があり、これらを単独又は混合し、必要に応じて増感剤
を加えて使用することができる。
【0022】これらの使用量は、本発明の反応性シリコ
ン官能基含有ポリエーテル100重量部に対して0.0
1〜20重量部が好適で、0.01重量部未満では効果
が小さく、また20重量部をこえると物性への悪影響が
出ることがある。なお、ケトン類、ニトロ化合物などの
増感剤やアミン類などの促進剤を添加すると、効果が高
められる場合がある。
【0023】本発明に使用される空気中の酸素と反応し
得る不飽和化合物とは、空気中の酸素と反応して硬化物
の表面付近の酸素を除去し得る化合物である。その例と
して、一般に空気中の酸素により重合を起こす不飽和基
を分子内に有する化合物といわれる空気酸化硬化性物質
が挙げられ、より具体的には、キリ油、アマニ油などで
代表される乾性油や、該化合物を変性してえられる各種
アルキッド樹脂;乾性油により変性されたアクリル系重
合体、エポキシ系樹脂、シリコン樹脂;1,2-ポリブタジ
エン、1,4-ポリブタジエン、C5 〜C8 ジエンの重合体
や共重合体、さらには該重合体や共重合体の各種変性物
(マレイン化変性物、ボイル油変性物など)などが具体
例として挙げられる。これらのうちではキリ油、ジエン
系重合体のうちの液状物(液状ジエン系重合体)やその
変性物がとくに好ましい。
【0024】前記液状ジエン系重合体の具体例として
は、ブタジエン、クロロプレン、イソプレン、1,3-ペン
タジエンなどのジエン系化合物を重合または共重合させ
てえられる液状重合体や、これらジエン系化合物と共重
合性を有するアクリロニトリル、スチレンなどの単量体
とをジエン系化合物が主体となるように共重合させてえ
られるNBR、SBRなどの重合体や、さらにはそれら
の各種変性物(マレイン化変性物、ボイル油変性物な
ど)などがあげられる。これらは単独で用いてもよく、
2種以上併用してもよい。これらの液状ジエン系重合体
のうちでは液状ポリブタジエンが好ましい。
【0025】空気中の酸素と反応し得る不飽和化合物は
単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。又、空
気中の酸素と反応し得る不飽和化合物と同時に酸化硬化
反応を促進する触媒や金属ドライヤーを併用すると効果
が高められる場合がある。これらの触媒や金属ドライヤ
ーとしては、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛、ナフ
テン酸ジルコニウム、オクチル酸コバルト、オクチル酸
ジルコニウム等の金属塩や、アミン化合物等が例示され
る。
【0026】空気中の酸素と反応し得る不飽和化合物の
使用量は、反応性シリコン官能基含有ポリエーテル10
0重量部に対して0.1〜20重量部が好ましく、さら
に好ましくは1〜10重量部である。前記使用量が0.
1重量部未満になると空気中の酸素と反応し得る不飽和
化合物を用いる目的である汚染性の改善が充分でなくな
り、20重量部をこえると硬化物の引張り特性などが損
なわれる傾向が生ずる。
【0027】本発明で用いる可塑剤は、具体例として、
ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ(2-エ
チルヘキシル)フタレート、ブチルベンジルフタレー
ト、ブチルフタリルブチルグリコレートなどのフタル酸
エステル類;ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケ
ートなどの非芳香族2塩基酸エステル類;トリクレジル
ホスフェート、トリブチルホスフェートなどのリン酸エ
ステル類などが挙げられ、比較的高分子量タイプの可塑
剤としては、たとえば2塩基酸と2価アルコールとのポ
リエステル類などのポリエステル系可塑剤;ポリプロピ
レングリコールやその誘導体などのポリエーテル類;ポ
リ−α−メチルスチレン、ポリスチレンなどのポリスチ
レン類などが挙げられる。これらは単独もしくは混合し
て使用できる。これらの可塑剤は、反応性シリコン官能
基含有ポリエーテル100重量部に対して20〜100
重量部程度使用する。
【0028】本発明の製造方法においては、必要に応じ
て、硬化触媒、充填剤、その他の添加剤などを使用して
もよい。
【0029】前記硬化触媒の具体例としては、オクチル
酸錫、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエー
ト、ジブチル錫フタレート等のカルボン酸金属塩;有機
錫酸化物とエステルとの反応物;テトラブチルチタネー
ト、オルガノシロキシチタン等の有機チタン酸エステ
ル;アミン類、アミン塩、4級アンモニウム塩、グラニ
ジン化合物等が挙げられる。これらは単独もしくは混合
して使用できる。これらの硬化触媒は、反応性シリコン
官能基含有ポリエーテル100重量部に対して0〜10
重量部程度使用する。
【0030】前記充填剤としては、たとえば重質炭酸カ
ルシウム、軽質炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシウム、
カオリン、タルク、シリカ、酸化チタン、ケイ酸アルミ
ニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、カーボンブラッ
クなどがあげられる。
【0031】充填剤を用いる場合、その使用量は反応性
シリコン官能基含有ポリエーテル100重量部に対して
10〜300重量部の範囲が好ましい。
【0032】前記その他の添加剤としては、たとえば水
添ヒマシ油、有機ベントナイトなどのタレ防止剤、着色
剤、老化防止剤、接着付与剤などが用いられる。
【0033】上記のようにして本発明の製造方法により
得られる組成物は、接着剤、粘着剤、塗料、塗膜防水
剤、密封材組成物、型取り用材料、注型ゴム材料、発泡
材料などとして有用に使用することができる。なかで
も、密封剤への応用は特に有用である。
【0034】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明の製造方法及び
それにより得られる組成物を具体的に説明する。
【0035】実施例1〜20及び比較例1〜17 1分子当り平均2個のメチルジメトキシシリル基(−S
i(CH3 )(OCH3 2 )を含有する平均分子量
9,600のプロピレンオキシド系重合体100gに対
し、光硬化性物質及び空気中の酸素と反応し得る不飽和
化合物を第1表に示す量だけ添加したのち、膠質炭酸カ
ルシウム(丸尾カルシウム(株)製、商品名ビスコライ
トR)120g、重質炭酸カルシウム(白石工業(株)
製、商品名ホワイトンSB)20g、ジオクチルフタレ
ート50g、ヒンダードフェノール系老化防止剤(チバ
ガイギー社製、商品名イルガノックス1010)1g、
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チバガイギー社
製、商品名チヌピン327)1g、オクチル酸スズ(I
I)3g、ラウリルアミン1gを添加し、充分混練して
から小型3本ペイントロールを3回通し、厚さ約5mmの
シートを作成した。
【0036】そののち、23℃、60%RHで養生した
のち屋外に曝露し(南面45度傾斜)、試験片表面の汚
染状態を観察した。なお、標準及び苛酷な屋外曝露のデ
ータを得るために、曝露地域を鐘淵化学工業株式会社高
砂工業所内(標準地域)及び鹿児島県東開地区(苛酷地
域)の2地点とした。その結果を第1表に示す。
【0037】なお、第1表中の光硬化性物質はすべて東
亜合成(株)製のオリゴエステルアクリレートで、各
々、以下の構造を有している。
【0038】
【化8】 (A;アクリル酸、X;多価アルコール、Y;多塩基
酸)第1表中の空気中の酸素と反応し得る不飽和化合物
のうち、ポリオイルLCB−110は数平均分子量1,
600の液状1,4-ポリブタジエン(ヒュルス社製)、R
−15HTは数平均分子量1,000の液状1,4-ポリブ
タジエン及び液状1,2-ポリブタジエンの混合物(出光石
油化学社製)である。
【0039】また、第1表中の汚染状態評価において、
◎は全く汚染されていない、○はほとんど汚染されてい
ない、△は少し汚染されている、×はかなり汚染されて
いる、××は極度に汚染されている状態を表わす。
【0040】
【表1】
【表1】 第1表からも明らかなように、本発明の製造方法により
得られる室温硬化性組成物は、長期に渡る曝露や苛酷な
汚染地域に対してもすぐれた耐汚染性を有しており、明
らかに光硬化性物質と空気中の酸素と反応し得る不飽和
化合物を併用しない系とは異なっている。
【0041】近年、美観の観点から汚染性に関する市場
の要求はきわめてきびしいものがあるが、本発明の製造
方法により得られる室温硬化性組成物は、特に建築用、
自動車用、船舶用および道路用のシーリング材や密封剤
として有用である。
【0042】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、長期に渡っ
て曝露される場合や、塵埃や微粉土砂の多い汚染性の苛
酷な地域においても、顕著な汚染防止効果を発現する室
温硬化性組成物が得られる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 71/02 C08K 5/00 - 5/59

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)1分子中に少なくとも1個の反応性シリコン官能
    基を含有するポリエーテル100重量部に対し、 (B)光硬化性物質0.01〜20重量部、 (C)空気中の酸素と反応し得る不飽和化合物0.1〜
    20重量部及び (D)可塑剤20〜100重量部 を添加し混合することを特徴とする室温硬化性組成物の
    製造方法。
  2. 【請求項2】前記(A)成分のポリエーテルとして、そ
    の主鎖が本質的に一般式 −R1 −O−(式中、R1 は2価の有機基を示す) で示されるくり返し単位からなり、分子量500〜3
    0,000のオキシアルキレン系重合体を使用すること
    を特徴とする請求項1に記載の室温硬化性組成物の製造
    方法。
  3. 【請求項3】前記(B)成分の光硬化性物質として、不
    飽和アクリル系化合物、ポリケイ皮酸ビニル類およびア
    ジド化樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を使
    用することを特徴とする請求項1に記載の室温硬化性組
    成物の製造方法。
  4. 【請求項4】前記(C)成分の空気中の酸素と反応し得
    る不飽和化合物として、ジエン系重合体、乾性油及びそ
    れらの変性物からなる群から選ばれる少なくとも1種を
    使用することを特徴とする請求項1に記載の室温硬化性
    組成物の製造方法。
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