JP2804011B2 - アルキッド系塗料を塗装する方法 - Google Patents

アルキッド系塗料を塗装する方法

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JP2804011B2 JP9863696A JP9863696A JP2804011B2 JP 2804011 B2 JP2804011 B2 JP 2804011B2 JP 9863696 A JP9863696 A JP 9863696A JP 9863696 A JP9863696 A JP 9863696A JP 2804011 B2 JP2804011 B2 JP 2804011B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はケイ素原子に結合し
た水酸基および(または)加水分解性基を有し、シロキ
サン結合を形成することにより架橋しうるケイ素含有基
を有するオキシアルキレン系重合体を含有する硬化性組
成物の硬化物にアルキッド系塗料を塗装する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】ケイ素原
子に結合した水酸基および(または)加水分解性基を有
し、シロキサン結合を形成することにより架橋しうるケ
イ素含有基(以下、反応性ケイ素基ともいう)を有する
オキシアルキレン系重合体は特開昭52−73998号
公報などに開示されており、その代表的な例は一般式:
【0003】
【化1】
【0004】(式中、X′はメトキシ基などの加水分解
性基)で表わされる重合体である。
【0005】反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン
系重合体は、室温硬化性シリコンゴムのように室温で空
気中の湿気などの作用で重合体間にシロキサン結合(S
i−O−Si)を形成することによって硬化し、ゴム状
硬化物を与える。この硬化物は優れた伸び特性、強度、
接着性などを有するため、シーラント、接着剤などの用
途に使用されている。
【0006】これらの硬化物の表面には塗料が塗装され
ることがしばしばあるが、反応性ケイ素基を有するオキ
シアルキレン系重合体が有する特徴の1つは、主鎖がオ
キシアルキレン系重合体であるため、室温硬化性シリコ
ンゴムと比較して、硬化物表面に一般に使用されるほと
んどの塗料を塗装できるという利点である。シリコンゴ
ムのばあいには表面が撥水撥油性であり、塗料を塗装す
ることは実際には不可能である。
【0007】反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン
系重合体は、可塑剤と併用して用いられることがしばし
ばあるが、一般に用いられる低分子可塑剤を用いると、
重合体の硬化物に塗料の1つであるアルキッド系塗料を
塗装したばあいには、塗装は可能であるが塗膜の乾燥性
がわるく、前記硬化物に該塗料を使用するのが実際上困
難であるという問題があった。このため低分子可塑剤を
併用したオキシアルキレン系重合体の硬化物上にはアル
キッド系塗料を塗装することはほとんど不可能であっ
た。
【0008】可塑剤は組成物の粘度を低下させたり(使
用の際の作業性が改善される)、硬化物の引張特性を改
善させたりする必要のあるばあいに添加されるものであ
る。
【0009】組成物の粘度低下や硬化物の引張特性の改
善には可塑剤を使用するのが簡便な方法であるので、本
発明者らは可塑剤を用いてもアルキッド系塗料の乾燥性
を悪化させないものがあるかどうか探索した結果、可塑
剤のうちでも一般に高分子可塑剤と呼ばれる可塑剤を使
用すると、上記問題が改善されることを見出し、すでに
出願している(特願昭62−330891号明細書)。
【0010】しかしながら、高分子可塑剤を用いた硬化
物は、引張特性のうちのモジュラスが高くなるという欠
点を有する。モジュラスはゴムの性質の中でも重要なも
のであり、モジュラスを簡便な方法で自由にコントロー
ルすることは望ましいことである。
【0011】本発明の目的は、アルキッド塗料の塗装性
に優れ、かつ低いモジュラスを有する硬化物を与える反
応性ケイ素基を有するオキシアルキレン系重合体を含有
する硬化性組成物の硬化物にアルキッド系塗料を塗装す
る方法を確立することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)ケイ素
原子に結合した水酸基および(または)加水分解性基を
有し、シロキサン結合を形成することにより架橋しうる
ケイ素含有基を少なくとも1個有するオキシアルキレン
系重合体100部(重量部、以下同様)、(B)高分子
可塑剤および(または)高粘度可塑剤1〜150部およ
び(C)分子内に1個のシラノール基を有する化合物お
よび(または)水分と反応して分子内に1個のシラノー
ル基を有する化合物を生成しうる化合物0.1〜20部
からなる硬化性組成物の硬化物にアルキッド系塗料を塗
装する方法に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に用いる反応性ケイ素基を
少なくとも1個有するオキシアルキレン系重合体(以
下、オキシアルキレン系重合体(A)という)は特公昭
45−36319号、同46−12154号、同49−
32673号、特開昭50−156599号、同51−
73561号、同54−6096号、同55−8212
3号、同55−123620号、同55−125121
号、同55−131022号、同55−135135
号、同55−137129号の各公報などに提案されて
いる重合体である。
【0014】オキシアルキレン系重合体(A)の分子鎖
は、本質的に一般式: −R1 −O− (式中、R1 は炭素数1〜12の置換または非置換の2価
の炭化水素基)で示される繰返し単位を有するものであ
る。オキシアルキレン系重合体の主鎖は一般式:−R1
−O−で示される繰返し単位のみからなっていてもよい
が、他の繰返し単位などを含有していてもよい。他の繰
返し単位などを含有するばあい、一般式:−R1 −O−
で示される繰返し単位が重合体の60%(重量%、以下
同様)以上、さらには80%以上であるのが好ましい。
【0015】R1 としては、炭素数2〜5の置換または
非置換の2価の脂肪族炭化水素基、とくに炭素数3〜4
の脂肪族炭化水素基が好ましい。また、R1 の具体例と
しては、
【0016】
【化2】
【0017】などがあげられるが、とくに
【0018】
【化3】
【0019】が好ましい。前記オキシアルキレン系重合
体(A)の分子鎖は1種だけの繰返し単位からなってい
てもよく、2種以上の繰返し単位よりなっていてもよ
い。
【0020】オキシアルキレン系重合体(A)における
反応性ケイ素基はよく知られた官能基であり、室温にお
いても架橋しうるという特徴を有している。この反応性
ケイ素基の代表例としては、一般式(I):
【0021】
【化4】
【0022】(式中、R2は炭素数1〜40の1価の有
機基で、R2が2個以上存在するときR2は異なっていて
もよい、Xは水酸基または加水分解性基であり、Xが2
個以上存在するときXは異なっていてもよい、aは0、
1または2、bは0、1、2または3であり、かつb+
(aの総和)≧1、mは0〜19の整数であり、mが2
以上のばあい、
【0023】
【化5】
【0024】におけるaは同じである必要はない)で表
わされる基があげられる。一般式(I)で表わされる反
応性ケイ素基のうちでは経済性などの点から一般式(I
I):
【0025】
【化6】
【0026】(式中、R2 およびXは前記に同じ、cは
1、2または3)で表わされる基が好ましい。
【0027】一般式(I)におけるXの1種である加水
分解性基の具体例としては、ハロゲン原子、水素原子、
アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、ア
ミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、ア
ルケニルオキシ基などがあげられる。これらのうちでは
加水分解性がマイルドであるという点からメトキシ基、
エトキシ基などのアルコキシ基が好ましい。
【0028】また一般式(I)におけるR2としては炭
素数1〜40の置換または非置換の炭化水素基やトリオ
ルガノシロキシ基を例示しうる。R2の代表例として
は、たとえばメチル基、エチル基などのアルキル基、シ
クロヘキシル基などのシクロアルキル基、フェニル基な
どのアリール基、ベンジル基などのアラルキル基や、ト
リメチルシロキシ基などの一般式: (R′)3SiO− (R′は炭素数1〜20の1価の有機基で、3個のR′
は同じである必要はない)で示されるトリオルガノシロ
キシ基などがあげられる。これらのうちではメチル基が
とくに好ましい。
【0029】オキシアルキレン系重合体(A)中の反応
性ケイ素基の個数は1個以上あればよいが、充分な硬化
性をうるという点からすると平均1.1個以上、さらに
は1.5〜4個が好ましい。また反応性ケイ素基はオキ
シアルキレン系重合体(A)の分子鎖末端に存在するの
が好ましい。
【0030】オキシアルキレン系重合体(A)の数平均
分子量は3,000〜30,000のものが好ましく、
5,000〜15,000のものがさらに好ましい。オ
キシアルキレン系重合体(A)は単独で使用してもよ
く、2種以上併用してもよい。
【0031】オキシアルキレン系重合体(A)は種々の
方法で製造することができる。このような方法の例とし
ては、ある官能基(Y基という)を有するオキシアルキ
レン系重合体とY基と反応しうる官能基(Y′基とい
う)および反応性ケイ素基を有する化合物とを反応さ
せ、反応性ケイ素基をオキシアルキレン系重合体中に導
入する方法があげられる。
【0032】このような方法の具体例として 不飽和基を有するオキシアルキレン系重合体とHSi
(OCH33のような加水分解性基を有するヒドロシラ
ン化合物とを、VIII族遷移金属化合物などを触媒と
して反応(ヒドロシリル化)させる方法 (反応例)
【0033】
【化7】
【0034】不飽和基を有するオキシアルキレン系重
合体とHS(CH23Si(OCH33のようなメル
カプト基および反応性ケイ素基を有する化合物とを付加
反応させる方法、 イソシアネ―ト基を有するアルキレンオキシド系重合
体とH2N(CH23Si(OCH33のような活性水
素基および反応性ケイ素基を有する化合物とを反応させ
る方法、 (反応例)
【0035】
【化8】
【0036】水酸基を有するアルキレンオキシド系重
合体とOCN(CH23Si(OCH33のようなイソ
シアネート基および反応性ケイ素基を有する化合物とを
反応させる方法 などがあげられる。これらの方法のなかでは不飽和基を
有するオキシアルキレン系重合体とヒドロシラン化合物
とを反応させる方法がよく用いられている。不飽和基を
有するオキシアルキレン系重合体は、特開昭54−60
97号公報に開示されているように、水酸基を有するオ
キシアルキレン系重合体の水酸基を利用して不飽和基を
導入する方法などによってうることができる。
【0037】本発明に用いるオキシアルキレン系重合体
(A)は上記の方法でえられたものに限定されるもので
はなく、他のいかなる方法でえられた重合体であっても
用いることができる。またオキシアルキレン系重合体
(A)の存在下にビニル単量体などの重合性単量体を重
合させてえられる重合体や水酸基を有するオキシアルキ
レン重合体の存在下に重合性単量体を重合させてえられ
る重合体にさらに反応性ケイ素基を導入した重合体のよ
うな重合体鎖などが変性された重合体であっても本発明
のオキシアルキレン系重合体(A)として用いることが
できる。
【0038】前記オキシアルキレン系重合体(A)とと
もに組成物を構成する高分子可塑剤および(または)高
粘度可塑剤は、該組成物の粘度やスランプ性、該組成物
からの硬化物の特性である引張強度、伸びなどの機械的
特性を調整するとともに、低分子可塑剤を使用したばあ
いに比較して該硬化物にアルキッド系塗料を塗装したば
あいの乾燥性を改良するための成分である。
【0039】該高分子可塑剤の分子量は500〜15,
000、さらには700〜10,000、とくには4,
000〜10,000が好ましい。
【0040】このような高分子可塑剤の具体例として
は、たとえば2塩基酸と2価アルコールとのポリエステ
ル類などのポリエステル系可塑剤;ポリプロピレングリ
コールやその誘導体などのポリエーテル類;ポリ−α−
メチルスチレン、ポリスチレンなどのポリスチレン類;
ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合
体、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、ポリブテン、
水添ポリブテンなどがあげられるが、これらに限定され
るものではない。これらのうちではポリエステル系可塑
剤、ポリエーテル類、ポリスチレン類、ポリブタジエ
ン、ポリブテンなど、とくにポリエーテル類が、オキシ
アルキレン系重合体(A)との相溶性がよい、組成物の
粘度を低下させ作業性にすぐれるなどの点から好まし
い。
【0041】前記ポリエ―テル類のうちでは数平均分子
量4,500以上のものが好ましく、5,000〜1
0,000のものがことに好ましい。
【0042】前記ポリエ―テル類はオキシアルキレン系
重合体(A)との相溶性がよく、粘度低下効果に優れて
おり、また硬化物の低弾性率化、高伸び化などの点から
も好ましい。また分子末端の数が少ないか、分子末端に
水酸基の少ないものが、塗装されたアルキッド系塗料の
乾燥性がよくなるという点から好ましく、分子末端に実
質的に水酸基を含有しないものがさらに好ましい。同様
の理由から、末端がアルキルエーテル基、アリルエーテ
ル基、アリールエーテル基などになっているものがより
好ましい。さらに、数平均分子量1,000以下の成分
の割合が10%(GPC法により測定した値からの割
合、以下同様)以下のものが、アルキッド系塗料の乾燥
性がよくなるため好ましく、5%以下であるのがことに
好ましい。また、ポリエーテル類の分子量は、分布の狭
いもの、すなわち重量平均分子量
【0043】
【外1】
【0044】/数平均分子量
【0045】
【外2】
【0046】が小さいものが低分子量成分の割合が少な
いので塗装されたアルキッド系塗料の乾燥性がよくなる
という点から好ましく、
【0047】
【外3】
【0048】が2以下のものがより好ましく、1.6以
下のものがさらに好ましい。
【0049】このようなポリエーテル類の具体例として
は、たとえば数平均分子量が4,000以上であり、分
子量分布が狭いか、分子量1,000以下の含量が少な
いポリオキシプロピレングリコール、該ポリオキシプロ
ピレングリコールの片末端、好ましくは両末端がアルキ
ルエーテル結合、アルキルフェニルエーテル結合、アル
ケニルエーテル結合、アリルエーテル結合などにより水
酸基が封鎖されているもの、ウレタン結合、エステル結
合、尿素結合、アミド結合、カーボネート結合などの結
合によりアルキル基、アリール基、アルケニル基などの
基で水酸基が封鎖されているものなどがあげられるが、
これらに限定されるものではない。
【0050】該高粘度可塑剤は25℃での粘度が8P程
度以上、好ましくは20〜300P程度であるかぎり分
子量などにはとくに限定はないが、一般に分子量が増加
するにしたがって粘度も増加するため、通常、高分子可
塑剤の多くは高粘度可塑剤ともなる。
【0051】高分子可塑剤以外の高粘度可塑剤の具体例
としては、たとえばトリアリールジエタン、その異性体
混合物、1−フェニル−1−キシリルエタン、塩素化パ
ラフィンなどがあげられるが、これらに限定されるもの
ではない。これらのうちではトリアリールジエタン、そ
の異性体混合物などが好ましい。
【0052】前記可塑剤は単独で使用してもよく、2種
以上併用してもよい。なお、それら可塑剤はオキシアル
キレン系重合体(A)製造時に溶剤などとして配合して
おいてもよい。
【0053】前記高分子可塑剤の使用量は、前述のよう
にオキシアルキレン系重合体(A)100部に対して1
〜150部、好ましくは10〜120部、とくに好まし
くは20〜100部である。該量が1部未満になると可
塑剤を用いる効果が発現しなくなり、150部をこえる
と硬化物の機械的強度が不足するという問題が生じる。
【0054】本発明に用いる組成物には、オキシアルキ
レン系重合体(A)ならびに高分子可塑剤および(また
は)高粘度可塑剤(B)に加え、分子内に1個のシラノ
ール基を有する化合物および(または)水分と反応して
分子内に1個のシラノール基を有する化合物を生成しう
る化合物(以下、1価シラノール系化合物(C)とい
う)が用いられる。この成分を用いることによりオキシ
アルキレン系重合体(A)の硬化物のモジュラスを低下
させるという効果がえられる。またこの成分は容易に入
手することができ、かつ単にオキシアルキレン系重合体
(A)に添加するだけで前記効果がえられるという優れ
た特徴を有している。
【0055】1価シラノール系化合物(C)のうちの1
種である分子内に1個のシラノール基を有する化合物と
しては、
【0056】
【化9】
【0057】基を分子中に1個有する化合物である限り
とくに制限なく使用しうる。前記化合物の具体例として
は、たとえば
【0058】
【化10】
【0059】のような一般式: (R33SiOH (式中、R3は同種または異種の炭素数1〜20の置換
もしくは非置換のアルキル基またはアリール基)で表わ
される化合物、
【0060】
【化11】
【0061】のようなシラノール基を含有する環状ポリ
シロキサン化合物、
【0062】
【化12】
【0063】(式中、R3は前記と同じ、nは0または
1〜40の整数)のようなシラノール基を含有する鎖状
ポリシロキサン化合物などがあげられる。これらの化合
物のうちでは、
【0064】
【化13】
【0065】基含量の高いものほど同一添加量での効果
が大きく、この点からは(CH33SiOH、(CH3
CH23SiOHなどが好ましい。また取扱い易さ、空
気中での安定性という点からは
【0066】
【化14】
【0067】が好ましい。
【0068】1価シラノール系化合物(C)のうちの1
種である水分と反応して分子内に1個のシラノール基を
有する化合物を生成しうる化合物としては、いわゆるシ
リル化剤として知られている
【0069】
【化15】
【0070】などがあげられ、好適に使用されうるが、
加水分解生成物の
【0071】
【化16】
【0072】含量が多いという点からは
【0073】
【化17】
【0074】がとくに好ましい。
【0075】これらの化合物が硬化物の引張り物性の改
善、すなわち低モジュラス・高伸び化に効果があるの
は、これらの化合物がオキシアルキレン系重合体(A)
中の反応性ケイ素基と反応し、キャッピングすることに
より該重合体硬化物の架橋点の数が減少し、架橋点間分
子量が増大し、結果として低モジュラス・高伸び化が達
成されるためと考えられる。
【0076】1価シラノール系化合物(C)の添加量
は、一般にオキシアルキレン系重合体(A)100部に
対して0.1〜20部、好ましくは0.5〜10部であ
るが、オキシアルキレン系重合体(A)中に含有される
反応性ケイ素基に対し、シラノール当量
【0077】
【化18】
【0078】で計算して添加量を決定することもでき
る。通常は反応性ケイ素基に対して、シラノール基当量
で0.1〜0.9倍になるようにすればよい。ただし、
該化合物により完全にキャップされずに残る反応性ケイ
素基の数が、オキシアルキレン系重合体(A)の分子内
に少なくとも1個は残るようにするのが好ましい。シラ
ノール基当量で0.9倍をこえて使用することも可能で
あるが、経済性からみて有利でない。
【0079】本発明に用いる組成物には、必要に応じ
て、硬化促進剤、充填剤、その他の添加剤などを加えて
使用してもよい。
【0080】本発明に使用しうる硬化促進剤としては、
たとえば有機スズ化合物、酸性リン酸エステル、酸性リ
ン酸エステルとアミンとの反応物、飽和または不飽和の
多価カルボン酸またはその酸無水物、有機チタネート化
合物などがあげられる。
【0081】前記有機スズ化合物の具体例としては、ジ
ブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジマレエー
ト、ジブチルスズフタレート、オクチル酸スズ、ジブチ
ルスズメトキシドなどがあげられる。
【0082】また前記酸性リン酸エステルとは、
【0083】
【化19】
【0084】部分を含むリン酸エステルのことであり、
たとえば
【0085】
【化20】
【0086】(式中、dは1または2、R4は有機残基
を示す)で示される有機酸性リン酸エステルなど、具体
的には
【0087】
【化21】
【0088】
【化22】
【0089】などがあげられる。
【0090】さらに前記有機チタネート化合物として
は、たとえばテトラブチルチタネート、テトライソプロ
ピルチタネート、トリエタノールアミンチタネートなど
のチタン酸エステルがあげられる。
【0091】硬化促進剤を用いるばあい、その使用量は
オキシアルキレン系重合体(A)100部に対し0.1
〜10部の範囲で用いるのが好ましい。
【0092】前記充填剤としては、たとえば重質炭酸カ
ルシウム、軽質炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシウム、
カオリン、タルク、シリカ、酸化チタン、ケイ酸アルミ
ニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、カーボンブラッ
クなどがあげられる。充填剤を用いるばあい、その使用
量はオキシアルキレン系重合体(A)100部に対し1
0〜300部の範囲で用いるのが好ましい。
【0093】前記その他の添加剤としては、たとえば水
添ヒマシ油、有機ベントナイトなどのタレ防止剤、着色
剤、老化防止剤、接着付与剤などがあげられる。
【0094】また本発明に用いる組成物には可塑剤とし
てジオクチルフタレートなどの低分子量の可塑剤を本発
明の効果が達成される限り併用しうることはもちろんで
ある。
【0095】このようにしてえられる本発明に用いる組
成物は、接着剤、粘着剤、塗料、塗膜防水剤、密封材組
成物、型取り用材料、注型ゴム材料、発泡材料などとし
て有用に使用することができる。
【0096】たとえば建築用シーリング剤として適用す
るばあい、本発明に用いる組成物に炭酸カルシウム、タ
ルク、カオリンなどの無機充填剤を通常10〜300部
加え、さらに必要に応じて酸化チタン、カーボンブラッ
クなどの顔料や紫外線吸収剤、ラジカル連鎖禁止剤など
の老化防止剤を適当量加えたのち、ニーダーやペイント
ロールなどで充分均一に混練したものを施工して空気中
の湿気にさらすことによって硬化させ、良好な特性を示
すゴム弾性体がえられる。
【0097】このようにしてえられる組成物の硬化物
用いることにより、この硬化物の表面にアルキッド系塗
料の塗装が可能になる
【0098】アルキッド系塗料にはとくに限定はなく、
多塩基酸(無水フタル酸、無水マレイン酸など)と多価
アルコール(グリセリン、ペンタエリスリトール、エチ
レングリコール、トリメチロールエタンなど)との縮合
物を脂肪油または脂肪酸(アマニ油、大豆油、ヒマシ
油、サフラワー油など)で変性したいわゆる油変性アル
キッド樹脂や、アルキッド樹脂を各種の樹脂あるいはビ
ニル単量体などで変性した変性アルキッド樹脂を塗膜形
成の主要素とする塗料などを用いることができる。また
車両用、航空機用、工業用などの塗装に使用されるアル
キッド樹脂ワニスやアルキッド樹脂エナメル、建築用、
鉄橋用、船舶用などの塗装に使用されるアルキッド樹脂
調合ペイント(合成樹脂調合ペイントともいわれる)、
自動車、機械、電気製品、家具などの下地塗料として使
用されるアルキッド樹脂下地塗料など、いずれの形態の
ものでもよい。
【0099】次に本発明に用いる組成物を実施例に基づ
き具体的に説明する。
【0100】合成例1 アリルエーテル基を全末端の97%に導入した平均分子
量約8000のポリオキシプロピレン系重合体800g
を攪拌機付耐圧反応容器に入れ、メチルジメトキシシラ
ン19gを加えた。ついで塩化白金酸触媒溶液(H2
tCl6・6H2Oの8.9gをイソプロピルアルコール
18mlおよびテトラヒドロフラン160mlに溶解さ
せた溶液)0.34mlを加えたのち80℃で6時間反応
させた。
【0101】反応溶液中の残存水素化ケイ素基の量をI
Rスペクトル分析法により定量したところ、ほとんど残
存していなかった。またNMR法により反応性ケイ素基
の定量をしたところ、分子末端に
【0102】
【化23】
【0103】基を1分子当り約1.7個有するポリオキ
シプロピレン系重合体がえられた。
【0104】実施例1〜4および比較例1〜6 合成例1で合成した重合体100gに、充填剤として炭
酸カルシウム(白石工業(株)製、商品名CCR)12
0g、二酸化チタン(石原産業(株)製、商品名R82
0)20g、接着付与剤としてアミノシラン(信越化学
工業(株)製、商品名KBM602)2g、硬化触媒と
してジブチルスズジアセチルアセトナート(日東化成
(株)製、商品名U−220)2g、可塑剤および1価
シラノール系化合物(C)として第1表に示すものをそ
れぞれ50gおよび2g加え、3本ペイントロールにて
充分混練混合したのち、厚さ3mmのシート状物を作製
した。
【0105】えられたシート状物を23℃で1日硬化させ
たのち、アルキッドペイントを2種(オランダのSik
kens社製のもので商品名Rubbol AZおよび
ロックペイント(株)製のもので商品名ロックコート)
硬化物表面に別々に塗布し、23℃で表1に示す日数おい
たばあいのペイントの硬化性をしらべた。また、JIS
A 5758に準拠してH型引張り特性(基材はガラ
ス)をしらべた。結果を表1に示す。
【0106】なお、表1中のポリブテンHV35は日本
石油化学(株)製のMW約750のポリブテン、エクセ
ノール5030は旭硝子(株)製のMW約5100のポ
リエーテルポリオール、可塑剤Aは両末端がアリルエー
テル基で、
【0107】
【化24】
【0108】のオキシプロピレン重合体、可塑剤Bは両
末端がアリルエーテル基で水酸基を含有しない
【0109】
【化25】
【0110】のオキシプロピレン重合体、DOP は大八化
学(株)製のジ(2−エチルヘキシル)フタレート(M
W 391)、BBPは大八化学(株)製のブチルベン
ジルフタレート(MW 312)である。
【0111】また、表1中の評価の4は塗布したペイン
トが硬化するが、表面にべたつきが少し残ること、3は
塗布面に指をつけるとわずかにペイントが指先につくこ
と、2は一部硬化してきているが、塗布面に指をつける
とペイントが指先につくこと、1は塗布したペイントが
増粘してきていること、0は塗布したペイントにまった
く変化がない(未硬化である)ことを表わす。なお、塗
布したペイントが完全に硬化したものは5である。
【0112】
【表1】
【0113】表1の結果から、低分子可塑剤を用いる
と、比較例1〜2に示すようにアルキッドペイントの硬
化を大巾に遅らせ、23℃において7日経過後もまった
く硬化せず、また1価シラノール系化合物(C)を使用
しないばあいには、シーリング剤としてはモジュラスが
高すぎる傾向にあり、実施例1〜4に示す高分子可塑剤
と1価シラノール系化合物(C)とを用いたばあいに
は、アルキッドペイントの硬化性およびシーラントとし
てのモジュラスが改善されることがわかる。
【0114】参考例 実施例1でペイントを塗布した被塗布物を、通常の被塗
布物にしたほかは実施例1と同様にして評価した。結果
を表2に示す。
【0115】
【表2】
【0116】
【発明の効果】本発明の塗装方法によるとオキシアルキ
レン系重合体(A)を含有する組成物からの引張物性
(とくにモジュラス)の良好な硬化物の上にアルキッド
系塗料を塗装性よく塗装することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 167/08 C09D 167/08 // C08G 77/46 C08G 77/46 (56)参考文献 特公 昭60−8024(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B05D 1/00 - 7/26 C08J 7/04 C08L 71/02 C08L 101/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ケイ素原子に結合した水酸基およ
    び(または)加水分解性基を有し、シロキサン結合を形
    成することにより架橋しうるケイ素含有基を少なくとも
    1個有するオキシアルキレン系重合体100重量部、
    (B)高分子可塑剤および(または)高粘度可塑剤1〜
    150重量部および(C)分子内に1個のシラノール基
    を有する化合物および(または)水分と反応して分子内
    に1個のシラノール基を有する化合物を生成しうる化合
    物0.1〜20重量部からなる硬化性組成物の硬化物に
    アルキッド系塗料を塗装する方法。
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