JP2805058B2 - クリーム状染毛剤 - Google Patents
クリーム状染毛剤Info
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- JP2805058B2 JP2805058B2 JP9352996A JP9352996A JP2805058B2 JP 2805058 B2 JP2805058 B2 JP 2805058B2 JP 9352996 A JP9352996 A JP 9352996A JP 9352996 A JP9352996 A JP 9352996A JP 2805058 B2 JP2805058 B2 JP 2805058B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、頭皮への染着性が
ほとんどなく、しかも染毛力、安定性が優れ、低刺激性
のクリーム状染毛剤に関するものである。
ほとんどなく、しかも染毛力、安定性が優れ、低刺激性
のクリーム状染毛剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の酸性染料による染毛剤は、ヒドロ
キシエチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロー
スのような粘性剤(増粘剤)を使用して、頭髪に親和性
のある粘性ゲルで毛髪を染めるものである。しかし、こ
れらの染毛剤は、毛髪と同じく頭皮などに付くと強く染
着してシャンプー剤や石鹸を用いても落ちにくく、頭皮
に付着した染毛剤を除去するにはアルカリ性の強い除去
液が必要であるという問題点があった。又、毛根部付近
まで染めようとする時には、どうしても頭皮にも付き易
くなり、その結果、染料による直接的な刺激や除去液に
よる刺激、また拭き取りによる物理的な刺激や頭皮又は
毛髪の損傷への恐れがあった。
キシエチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロー
スのような粘性剤(増粘剤)を使用して、頭髪に親和性
のある粘性ゲルで毛髪を染めるものである。しかし、こ
れらの染毛剤は、毛髪と同じく頭皮などに付くと強く染
着してシャンプー剤や石鹸を用いても落ちにくく、頭皮
に付着した染毛剤を除去するにはアルカリ性の強い除去
液が必要であるという問題点があった。又、毛根部付近
まで染めようとする時には、どうしても頭皮にも付き易
くなり、その結果、染料による直接的な刺激や除去液に
よる刺激、また拭き取りによる物理的な刺激や頭皮又は
毛髪の損傷への恐れがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の従来
の酸性染料を含む染毛剤における問題点を解決し、頭皮
には染まりにくく、しかも染毛力、安定性が優れ、低刺
激性のクリーム状染毛剤を提供することを課題とする。
本発明者は、種々の乳化剤について検討を行った結果、
染毛剤において通常のワックス類、エステル類、その他
の油剤等を使用してなる油相部に、更に乳化剤として特
定の化学構造を有する変性シロキサン共重合体を添加し
て加熱溶解し、得られた溶液を特定温度にまで冷却した
後、酸性染料、ベンジルアルコール等の染色助剤類と、
精製水の水相部を添加し、攪拌混合することによって、
安定な親油型クリーム状染毛剤が容易に作成できること
を見い出し、しかも、この親油型クリーム状染毛剤が、
頭皮には染まりにくく、刺激性の少ない良好な染毛剤で
あることを見い出して、本発明を完成するに到った。
の酸性染料を含む染毛剤における問題点を解決し、頭皮
には染まりにくく、しかも染毛力、安定性が優れ、低刺
激性のクリーム状染毛剤を提供することを課題とする。
本発明者は、種々の乳化剤について検討を行った結果、
染毛剤において通常のワックス類、エステル類、その他
の油剤等を使用してなる油相部に、更に乳化剤として特
定の化学構造を有する変性シロキサン共重合体を添加し
て加熱溶解し、得られた溶液を特定温度にまで冷却した
後、酸性染料、ベンジルアルコール等の染色助剤類と、
精製水の水相部を添加し、攪拌混合することによって、
安定な親油型クリーム状染毛剤が容易に作成できること
を見い出し、しかも、この親油型クリーム状染毛剤が、
頭皮には染まりにくく、刺激性の少ない良好な染毛剤で
あることを見い出して、本発明を完成するに到った。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のクリーム状染毛
剤は、酸性染料を含む親油型のものであって、前記染毛
剤が、乳化剤として、下記の一般式:
剤は、酸性染料を含む親油型のものであって、前記染毛
剤が、乳化剤として、下記の一般式:
【0005】
【化1】
【0006】で表される変性シロキサン共重合体を含有
することを特徴とする。又、本発明は、前記クリーム状
染毛剤における油相部の含有率が15〜25%で、水相
部の含有率が75〜85%であり、前記水相部がベンジ
ルアルコールを含むことを特徴とするものでもある。更
に、本発明は、前記変性シロキサン共重合体の配合割合
が、前記染毛剤全体の1.5〜2.5重量%であること
を特徴とするものでもある。
することを特徴とする。又、本発明は、前記クリーム状
染毛剤における油相部の含有率が15〜25%で、水相
部の含有率が75〜85%であり、前記水相部がベンジ
ルアルコールを含むことを特徴とするものでもある。更
に、本発明は、前記変性シロキサン共重合体の配合割合
が、前記染毛剤全体の1.5〜2.5重量%であること
を特徴とするものでもある。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のクリーム状染毛剤におい
て乳化剤として含有される変性シロキサン共重合体は、
上述の一般式で表されるジメチルシロキサン・メチルセ
チルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン・ポリオ
キシプロピレン)シロキサン共重合体(CTFA名:Ce
tyl Dimethicone copolyol)であり、市販品が利用でき
る。前記一般式の変性シロキサン共重合体のうち、特に
好ましいものは、ジメチルシロキサン・メチルセチルシ
ロキサン・メチル(ポリオキシエチレン・ポリオキシプ
ロピレン)シロキサン共重合体(56E.O.)(68
P.O.)で、例えば、ABIL EM−90(ゴール
ドシュミット社製商品名)等が挙げられる。上記一般式
におけるa、b、c、X及びYの数値範囲は特に重要で
あり、本発明において規定される各数値を有しない変性
シロキサン共重合体の場合には、良好な乳化性が得られ
ない。
て乳化剤として含有される変性シロキサン共重合体は、
上述の一般式で表されるジメチルシロキサン・メチルセ
チルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン・ポリオ
キシプロピレン)シロキサン共重合体(CTFA名:Ce
tyl Dimethicone copolyol)であり、市販品が利用でき
る。前記一般式の変性シロキサン共重合体のうち、特に
好ましいものは、ジメチルシロキサン・メチルセチルシ
ロキサン・メチル(ポリオキシエチレン・ポリオキシプ
ロピレン)シロキサン共重合体(56E.O.)(68
P.O.)で、例えば、ABIL EM−90(ゴール
ドシュミット社製商品名)等が挙げられる。上記一般式
におけるa、b、c、X及びYの数値範囲は特に重要で
あり、本発明において規定される各数値を有しない変性
シロキサン共重合体の場合には、良好な乳化性が得られ
ない。
【0008】前記一般式で表される変性シロキサン共重
合体は、高い乳化安定力を有しており、少量の添加で染
毛剤に優れた粘性を付与し、毛髪へのなじみが良く、心
地よい塗布感をもたらす。この変性シロキサン共重合体
の配合割合は、染毛剤全体の1.5〜2.5重量%であ
ることが好ましく、1.5重量%よりも極端に配合割合
が小さい場合には乳化力が不足し、逆に2.5重量%よ
りも極端に配合割合が大きい場合には、粘度が大きくな
り過ぎて心地よい塗布感が得られない。
合体は、高い乳化安定力を有しており、少量の添加で染
毛剤に優れた粘性を付与し、毛髪へのなじみが良く、心
地よい塗布感をもたらす。この変性シロキサン共重合体
の配合割合は、染毛剤全体の1.5〜2.5重量%であ
ることが好ましく、1.5重量%よりも極端に配合割合
が小さい場合には乳化力が不足し、逆に2.5重量%よ
りも極端に配合割合が大きい場合には、粘度が大きくな
り過ぎて心地よい塗布感が得られない。
【0009】本発明のクリーム状染毛剤における油相部
(油分)は、染毛剤全体の15〜25%を占めており、
通常の化粧品、特に化粧用クリームの製造において油相
として使用される原料から構成されている。このような
油性原料の具体例としては、蜜蝋、流動パラフィン、ス
クワラン、パラフィンワックス、脂肪酸エステル等が挙
げられる。一方、水相部(水分)は、染毛剤全体の75
〜85%を占めており、この水相部には、水以外に染色
助剤としてベンジルアルコールが含まれ、ベンジルアル
コールの配合割合は3〜6%程度が好ましい。又、本発
明の染毛剤は、毛髪を染色するための染料として酸性染
料を含み、この酸性染料の配合割合としては0.2〜1
%程度が好ましい。この際、本発明の染毛剤に添加可能
な酸性染料は、化粧品の着色に使用することが許可され
ているものが種々利用でき、酸性染料を適宜選択するこ
とによって、毛髪を所望の色に染色することが可能であ
る。更に、添加剤としてポリペプチド等の通常の添加剤
を含有しても良い。
(油分)は、染毛剤全体の15〜25%を占めており、
通常の化粧品、特に化粧用クリームの製造において油相
として使用される原料から構成されている。このような
油性原料の具体例としては、蜜蝋、流動パラフィン、ス
クワラン、パラフィンワックス、脂肪酸エステル等が挙
げられる。一方、水相部(水分)は、染毛剤全体の75
〜85%を占めており、この水相部には、水以外に染色
助剤としてベンジルアルコールが含まれ、ベンジルアル
コールの配合割合は3〜6%程度が好ましい。又、本発
明の染毛剤は、毛髪を染色するための染料として酸性染
料を含み、この酸性染料の配合割合としては0.2〜1
%程度が好ましい。この際、本発明の染毛剤に添加可能
な酸性染料は、化粧品の着色に使用することが許可され
ているものが種々利用でき、酸性染料を適宜選択するこ
とによって、毛髪を所望の色に染色することが可能であ
る。更に、添加剤としてポリペプチド等の通常の添加剤
を含有しても良い。
【0010】本発明のクリーム状染毛剤は、このような
乳化剤の作用によって、頭皮に染毛剤が付着したままで
加温しても、より強く頭皮が染着されず、しかも、頭皮
に付着した染毛剤については、市販のシャンプー剤や石
鹸を用いて洗浄することによって、ほぼ完全に除去する
ことができる。本発明の染色剤を用いて毛髪を染色する
のに要する時間については、水性の染毛剤を使用する場
合に比べて長くなり、常温で約1時間程度、加温(50
℃)で約20分程度で毛髪を均一に染色することが可能
である。
乳化剤の作用によって、頭皮に染毛剤が付着したままで
加温しても、より強く頭皮が染着されず、しかも、頭皮
に付着した染毛剤については、市販のシャンプー剤や石
鹸を用いて洗浄することによって、ほぼ完全に除去する
ことができる。本発明の染色剤を用いて毛髪を染色する
のに要する時間については、水性の染毛剤を使用する場
合に比べて長くなり、常温で約1時間程度、加温(50
℃)で約20分程度で毛髪を均一に染色することが可能
である。
【0011】尚、本発明の染毛剤は油性であるために外
気に触れても乾燥しにくく、よって、キャップなしでも
加熱可能であり、取扱易いという利点がある。更に、本
発明の染毛剤は油性であるために、濡れた状態の毛髪に
対しても乾いた状態の毛髪に対しても付着し易く、重ね
染めが可能であり、段階的に色に変化を持たせた多色染
を行うことができ、例えば黄/赤/黒等の多色染が可能
である。又、本発明の染毛剤は、アクセサリー的な毛染
めを容易に実施するのにも適している。
気に触れても乾燥しにくく、よって、キャップなしでも
加熱可能であり、取扱易いという利点がある。更に、本
発明の染毛剤は油性であるために、濡れた状態の毛髪に
対しても乾いた状態の毛髪に対しても付着し易く、重ね
染めが可能であり、段階的に色に変化を持たせた多色染
を行うことができ、例えば黄/赤/黒等の多色染が可能
である。又、本発明の染毛剤は、アクセサリー的な毛染
めを容易に実施するのにも適している。
【0012】本発明のクリーム状染毛剤を製造する際に
は、まず、染毛剤において通常使用されるワックス類、
エステル類、その他の油剤等に、前記一般式の変性シロ
キサン共重合体を添加して加熱溶解し、得られた溶液を
50〜55℃程度の温度にまで冷却した後、酸性染料、
ベンジルアルコール等の染色助剤類と、精製水の水相部
を添加し、攪拌混合して、乳化を行う。この際、本発明
で規定される乳化剤以外のものを使用すると、高温で乳
化することが必要となるだけでなく、水相部が60%以
上ではクリーム状の油中水型乳化物を安定して得ること
ができないという問題が生じる。又、油相部の割合が大
きい場合には、染色しにくく、高温で乳化することは好
ましくないという問題点も生じる。
は、まず、染毛剤において通常使用されるワックス類、
エステル類、その他の油剤等に、前記一般式の変性シロ
キサン共重合体を添加して加熱溶解し、得られた溶液を
50〜55℃程度の温度にまで冷却した後、酸性染料、
ベンジルアルコール等の染色助剤類と、精製水の水相部
を添加し、攪拌混合して、乳化を行う。この際、本発明
で規定される乳化剤以外のものを使用すると、高温で乳
化することが必要となるだけでなく、水相部が60%以
上ではクリーム状の油中水型乳化物を安定して得ること
ができないという問題が生じる。又、油相部の割合が大
きい場合には、染色しにくく、高温で乳化することは好
ましくないという問題点も生じる。
【0013】尚、本発明のクリーム状染毛剤を製造する
場合には、油相部に水相部を添加して乳化を行う際、充
分な均質化が必要であるが、過度な乳化は避けなければ
ならず、過剰乳化によって二次的構造が形成された場合
には、経時安定性が悪い製品となる。このような問題を
避けるために、上記の乳化を行う際には、化粧品の製造
において多用されている乳化機を使用する。以下、本発
明を更に具体的に示すために実施例及び使用例を示す。
場合には、油相部に水相部を添加して乳化を行う際、充
分な均質化が必要であるが、過度な乳化は避けなければ
ならず、過剰乳化によって二次的構造が形成された場合
には、経時安定性が悪い製品となる。このような問題を
避けるために、上記の乳化を行う際には、化粧品の製造
において多用されている乳化機を使用する。以下、本発
明を更に具体的に示すために実施例及び使用例を示す。
【0014】
実施例1:本発明のクリーム状染毛剤の調製例 メチルパラベン0.2重量部、プロピルパラベン0.1
重量部、パルミチン酸イソプロピル3.0重量部、イソ
オクタン酸セチル3.0重量部、流動パラフィン7重量
部、スクワラン3.0重量部、変性シロキサン共重合体
(ゴールドシュミット社製のABIL EM−90)
2.0重量部、パラフィンワックス3.0重量部、密蝋
0.5重量部を80℃まで加熱融解した後、55〜50
℃まで冷却し、この混合物にベンジルアルコール5重量
部、N−メチル−2−ピロリドン4重量部、塩化ナトリ
ウム0.5重量部、クエン酸2重量部、酸性染料0.5
重量部、95%エチルアルコール7.0重量部、精製水
59.2重量部を50℃まで加熱溶解したものを添加し
て、均一に乳化して本発明のクリーム状染毛剤(I) を得
た。
重量部、パルミチン酸イソプロピル3.0重量部、イソ
オクタン酸セチル3.0重量部、流動パラフィン7重量
部、スクワラン3.0重量部、変性シロキサン共重合体
(ゴールドシュミット社製のABIL EM−90)
2.0重量部、パラフィンワックス3.0重量部、密蝋
0.5重量部を80℃まで加熱融解した後、55〜50
℃まで冷却し、この混合物にベンジルアルコール5重量
部、N−メチル−2−ピロリドン4重量部、塩化ナトリ
ウム0.5重量部、クエン酸2重量部、酸性染料0.5
重量部、95%エチルアルコール7.0重量部、精製水
59.2重量部を50℃まで加熱溶解したものを添加し
て、均一に乳化して本発明のクリーム状染毛剤(I) を得
た。
【0015】実施例2:本発明のクリーム状染毛剤の調
製例 メチルパラベン0.2重量部、プロピルパラベン0.1
重量部、ミリスチン酸イソプロピル2.0重量部、イソ
オクタン酸セチル3.5重量部、流動パラフィン13重
量部、変性シロキサン共重合体(ゴールドシュミット社
製のABILEM−90)2.5重量部、パラフィンワ
ックス3.5重量部、密蝋1.0重量部を85℃まで加
熱融解した後、55〜50℃まで冷却し、この混合物に
ベンジルアルコール4重量部、N−メチル−2−ピロリ
ドン6重量部、塩化ナトリウム1.0重量部、リン酸
(85%)0.8重量部、酸性染料0.6重量部、95
%エチルアルコール7.0重量部、精製水55.8重量
部を50℃まで加熱溶解したものを添加して、均一に乳
化して本発明のクリーム状染毛剤(II)を得た。
製例 メチルパラベン0.2重量部、プロピルパラベン0.1
重量部、ミリスチン酸イソプロピル2.0重量部、イソ
オクタン酸セチル3.5重量部、流動パラフィン13重
量部、変性シロキサン共重合体(ゴールドシュミット社
製のABILEM−90)2.5重量部、パラフィンワ
ックス3.5重量部、密蝋1.0重量部を85℃まで加
熱融解した後、55〜50℃まで冷却し、この混合物に
ベンジルアルコール4重量部、N−メチル−2−ピロリ
ドン6重量部、塩化ナトリウム1.0重量部、リン酸
(85%)0.8重量部、酸性染料0.6重量部、95
%エチルアルコール7.0重量部、精製水55.8重量
部を50℃まで加熱溶解したものを添加して、均一に乳
化して本発明のクリーム状染毛剤(II)を得た。
【0016】比較例:従来の酸性染料を含む水性ゲル状
染毛剤の調製例 メチルパラベン0.1重量部を精製水53.9重量部に
85℃で溶解し、これに、ヒドロキシエチルセルロース
2.0重量部を攪拌しながら添加して高粘性ゲルを作成
し、常温まで放冷した。これにベンジルアルコール5.
0重量部、N−メチル−2−ピロリドン7.0重量部、
リン酸(85%)0.5重量部、酸性染料0.5重量
部、エチルアルコール8.0重量部、精製水23.0重
量部の染料液を混和して、水性ゲル状染毛剤を得た。
染毛剤の調製例 メチルパラベン0.1重量部を精製水53.9重量部に
85℃で溶解し、これに、ヒドロキシエチルセルロース
2.0重量部を攪拌しながら添加して高粘性ゲルを作成
し、常温まで放冷した。これにベンジルアルコール5.
0重量部、N−メチル−2−ピロリドン7.0重量部、
リン酸(85%)0.5重量部、酸性染料0.5重量
部、エチルアルコール8.0重量部、精製水23.0重
量部の染料液を混和して、水性ゲル状染毛剤を得た。
【0017】前記実施例1及び2で得た本発明のクリー
ム状染毛剤と、比較例の従来の染毛剤について、それぞ
れ(1)染毛力、(2)頭皮染着度、(3)安定性を試
験した。各試験結果を以下に示す。
ム状染毛剤と、比較例の従来の染毛剤について、それぞ
れ(1)染毛力、(2)頭皮染着度、(3)安定性を試
験した。各試験結果を以下に示す。
【0018】(1)染毛力試験 予め市販のシャンプー剤を用いて洗浄し、風乾した小毛
束に、本発明の染毛剤(I) 及び (II) と従来の染毛剤を
それぞれ塗布し、ポリエチレン製シートで覆い、50℃
の湯浴に20分間浸漬して加温した後、更にシャンプー
剤を用いて2回洗浄して風乾する。
束に、本発明の染毛剤(I) 及び (II) と従来の染毛剤を
それぞれ塗布し、ポリエチレン製シートで覆い、50℃
の湯浴に20分間浸漬して加温した後、更にシャンプー
剤を用いて2回洗浄して風乾する。
【0019】実験結果 上記の染毛力試験を行ったところ、本発明のクリーム状
染毛剤(I) 及び (II)の場合には、毛髪をソフトに染め
ることができ、充分な染毛力を有していることが確認さ
れた。一方、上記比較例に記載のゲル状染毛剤の場合に
は、上記の染毛条件において、本発明の染毛剤よりも毛
髪が色濃く染まることが確認された。ただし、本発明の
染毛剤(I) 及び (II) によっても、比較例の染毛剤と同
様の濃さに毛髪を染めることが可能であり、この場合に
は、約1時間程度の染色時間が必要であった。
染毛剤(I) 及び (II)の場合には、毛髪をソフトに染め
ることができ、充分な染毛力を有していることが確認さ
れた。一方、上記比較例に記載のゲル状染毛剤の場合に
は、上記の染毛条件において、本発明の染毛剤よりも毛
髪が色濃く染まることが確認された。ただし、本発明の
染毛剤(I) 及び (II) によっても、比較例の染毛剤と同
様の濃さに毛髪を染めることが可能であり、この場合に
は、約1時間程度の染色時間が必要であった。
【0020】(2)頭皮染着度試験 代替部位として手首の内側を使用して、前記染毛剤のそ
れぞれを直径約20mm程度の大きさの範囲に、間隔を
あけて塗布し、ポリエチレン製シートで覆い、約5分間
ドライヤーを当てて50℃近くに加温する。その後、市
販のシャンプー剤と石鹸を用いて3分間ずつ洗浄する。
れぞれを直径約20mm程度の大きさの範囲に、間隔を
あけて塗布し、ポリエチレン製シートで覆い、約5分間
ドライヤーを当てて50℃近くに加温する。その後、市
販のシャンプー剤と石鹸を用いて3分間ずつ洗浄する。
【0021】実験結果 a)シャンプー洗浄の場合 本発明のクリーム状染毛剤(I) 及び (II) は、シャンプ
ー洗浄によって大部分が落ちたが、比較例のゲル状染毛
剤は、ほとんど皮膚から落ちなかった。 b)石鹸洗浄の場合 本発明のクリーム状染毛剤(I) 及び (II) は、石鹸洗浄
によって完全に落ちたが、比較例のゲル状染毛剤は、大
部分が皮膚に残った。これらの実験結果から、本発明の
クリーム状染毛剤(I) 及び (II) はいずれも、頭皮への
染着性がほとんどないことが確認された。
ー洗浄によって大部分が落ちたが、比較例のゲル状染毛
剤は、ほとんど皮膚から落ちなかった。 b)石鹸洗浄の場合 本発明のクリーム状染毛剤(I) 及び (II) は、石鹸洗浄
によって完全に落ちたが、比較例のゲル状染毛剤は、大
部分が皮膚に残った。これらの実験結果から、本発明の
クリーム状染毛剤(I) 及び (II) はいずれも、頭皮への
染着性がほとんどないことが確認された。
【0022】(3)安定性試験 前記の本発明の染毛剤(I) 及び (II) を、5℃と50℃
の温度にてそれぞれ7日間保存し、経時安定性を観察し
たところ、性状の変化は見られなかった。又、本発明の
染毛剤(I) 及び (II) を直接水に入れて沸騰させた場合
にも、沸騰水が僅かに着色する程度で、クリームの状態
は変らず、温度及び水に対して極めて安定であることが
確認された。
の温度にてそれぞれ7日間保存し、経時安定性を観察し
たところ、性状の変化は見られなかった。又、本発明の
染毛剤(I) 及び (II) を直接水に入れて沸騰させた場合
にも、沸騰水が僅かに着色する程度で、クリームの状態
は変らず、温度及び水に対して極めて安定であることが
確認された。
【0023】次に、本発明のクリーム状染毛剤を用いて
毛髪を染色する際の方法の一例について説明する。 まず、通常のシャンプー剤で洗髪し、毛質によってタ
オルドライするか、ドライヤーを用いて乾燥させる。 そして、櫛に染毛剤をとり、跳ねないように静かに櫛
どきする。櫛どきを繰り返して髪全体に均一に塗布す
る。特に額やこめかみの生え際は、頭皮に着くくらいに
充分に塗布する。この際、毛髪への塗布量は多い程よく
染まるわけでなく、整髪の要領で一通り着けばよく、毛
量にもよるが普通のショートヘアの場合には約15gで
足りる。 塗布毛全体を2枚のサラン製フィルムで覆い、更にタ
オルとキャップで保温する。放置時間は常温時では最低
40分間が必要で、時間を置く程よく染まり、約1時間
を標準とする。また、加温(50℃)時は約20分間
で、この場合も時間が長いほど良く染まる。 温湯(温度が高い程流れ落ち易い)をかけながら、染
毛剤をできるだけ洗い流した後、シャンプー剤にて洗髪
する。洗髪は2度洗いする。 本発明の染毛剤は油性であるので、しっとり感を付与
することができ、シャンプー後の毛髪はしなやか感を有
しているが、毛質によってはリンス剤又はヘアトリート
メント剤を使用する。
毛髪を染色する際の方法の一例について説明する。 まず、通常のシャンプー剤で洗髪し、毛質によってタ
オルドライするか、ドライヤーを用いて乾燥させる。 そして、櫛に染毛剤をとり、跳ねないように静かに櫛
どきする。櫛どきを繰り返して髪全体に均一に塗布す
る。特に額やこめかみの生え際は、頭皮に着くくらいに
充分に塗布する。この際、毛髪への塗布量は多い程よく
染まるわけでなく、整髪の要領で一通り着けばよく、毛
量にもよるが普通のショートヘアの場合には約15gで
足りる。 塗布毛全体を2枚のサラン製フィルムで覆い、更にタ
オルとキャップで保温する。放置時間は常温時では最低
40分間が必要で、時間を置く程よく染まり、約1時間
を標準とする。また、加温(50℃)時は約20分間
で、この場合も時間が長いほど良く染まる。 温湯(温度が高い程流れ落ち易い)をかけながら、染
毛剤をできるだけ洗い流した後、シャンプー剤にて洗髪
する。洗髪は2度洗いする。 本発明の染毛剤は油性であるので、しっとり感を付与
することができ、シャンプー後の毛髪はしなやか感を有
しているが、毛質によってはリンス剤又はヘアトリート
メント剤を使用する。
【0024】
【発明の効果】本発明のクリーム状染毛剤は、乳化力が
特に優れた変性シロキサン共重合体を乳化剤として含有
しているので、乳化安定性が優れており、しかも、頭皮
への染着性が低いにもかかわらず、毛髪への染着力が優
れており、低刺激性であるという利点を有している。
又、本発明の染毛剤は油性であるために、毛髪へのなじ
みが良く、少ない塗布量で毛髪を均一に染色することが
でき、重ね染めが可能であるので、多色染にも適してい
る。
特に優れた変性シロキサン共重合体を乳化剤として含有
しているので、乳化安定性が優れており、しかも、頭皮
への染着性が低いにもかかわらず、毛髪への染着力が優
れており、低刺激性であるという利点を有している。
又、本発明の染毛剤は油性であるために、毛髪へのなじ
みが良く、少ない塗布量で毛髪を均一に染色することが
でき、重ね染めが可能であるので、多色染にも適してい
る。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−227954(JP,A) 特開 平4−334313(JP,A) 特開 平4−74113(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 7/00 - 7/50
Claims (3)
- 【請求項1】 酸性染料を含む親油型のクリーム状染毛
剤であって、前記染毛剤が、乳化剤として、下記の一般
式: 【化1】 で表される変性シロキサン共重合体を含有することを特
徴とするクリーム状染毛剤。 - 【請求項2】 前記クリーム状染毛剤における油相部の
含有率が15〜25%で、水相部の含有率が75〜85
%であり、前記水相部がベンジルアルコールを含むこと
を特徴とする請求項1記載のクリーム状染毛剤。 - 【請求項3】 前記変性シロキサン共重合体の配合割合
が、前記染毛剤全体の1.5〜2.5重量%であること
を特徴とする請求項1又は請求項2記載のクリーム状染
毛剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9352996A JP2805058B2 (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | クリーム状染毛剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9352996A JP2805058B2 (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | クリーム状染毛剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09255540A JPH09255540A (ja) | 1997-09-30 |
JP2805058B2 true JP2805058B2 (ja) | 1998-09-30 |
Family
ID=14084843
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9352996A Expired - Fee Related JP2805058B2 (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | クリーム状染毛剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2805058B2 (ja) |
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JP3792421B2 (ja) * | 1998-12-14 | 2006-07-05 | 株式会社カネボウ化粧品 | 皮膚染色剤組成物 |
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JP4516708B2 (ja) * | 2001-07-12 | 2010-08-04 | ポーラ化成工業株式会社 | 多色毛髪修飾用の化粧料 |
JP4500050B2 (ja) | 2002-01-15 | 2010-07-14 | チバ ホールディング インコーポレーテッド | 有機材料を染めるための黄色カチオン染料 |
WO2004073667A1 (ja) * | 2003-02-21 | 2004-09-02 | Mitsubishi Pencil Co.,Ltd. | 染毛料 |
BRPI0615644B1 (pt) | 2005-08-30 | 2017-06-06 | Ciba Specialty Chemicals Holding Inc | compostos corantes contendo um grupo tiol, método de tingimento de fibras contendo queratina, bem como composição |
US7794509B2 (en) | 2006-06-13 | 2010-09-14 | Ciba Corporation | Tricationic dyes |
KR102244166B1 (ko) | 2013-09-02 | 2021-04-26 | 로레알 | 양이온성 스티릴 디술파이드 염료를 사용하는 케라틴 섬유 염색 방법, 및 상기 염료를 포함하는 조성물 |
-
1996
- 1996-03-22 JP JP9352996A patent/JP2805058B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH09255540A (ja) | 1997-09-30 |
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