JP2803997B2 - 塗装皮膜を有する形鋼の一貫連続製造設備及び製造方法 - Google Patents

塗装皮膜を有する形鋼の一貫連続製造設備及び製造方法

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JP2803997B2
JP2803997B2 JP6228058A JP22805894A JP2803997B2 JP 2803997 B2 JP2803997 B2 JP 2803997B2 JP 6228058 A JP6228058 A JP 6228058A JP 22805894 A JP22805894 A JP 22805894A JP 2803997 B2 JP2803997 B2 JP 2803997B2
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秀次郎 丸山
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双福鋼器株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗装皮膜を有する形鋼
の一貫連続製造設備及び製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、土木建築用の矢板や足場板等に用
いる比較的薄肉の形鋼の連続製造設備は、帯状の鋼板を
巻き戻すアンコイラーの下流側に、その鋼板を幅方向に
屈曲させて長手方向に一様な所定断面の形鋼素材に仕上
げるロール成形機を設け、このロール成形機の下流側
に、同成形機からの形鋼素材を一定長さに切断する切断
機を設けることによって構成されている。
【0003】上記設備によって製造された形鋼素材の表
面に塗装皮膜を形成するには、まず製造された形鋼素材
に粉体樹脂を塗布し、これをガス炉、熱風炉又は遠赤外
線炉に入れ、加熱して形鋼表面に付着している粉体樹脂
を炉内で溶融し、その後、溶融した樹脂皮膜が付着して
いる形鋼素材を空冷して塗装皮膜を硬化させる方法を採
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ガス炉や熱風
炉等の加熱手段で粉体樹脂付きの形鋼素材を加熱する場
合には、まず一定長さに切断された所定本数の形鋼素材
を炉内に吊り下げてセッティングし、その後粉体樹脂の
吹き付け塗布を行い、続いて粉体樹脂が付着した形鋼素
材を加熱炉へ移送して加熱を行うというバッチ作業とな
る。このため、塗装工程は、連続的に作業が行われる形
鋼素材の製造ラインとは別工程にならざるを得なかっ
た。
【0005】すなわち、形鋼素材の製造ライン速度が、
オンラインで行われる打ち抜き・コイニング・張り出し
等のプレス加工を入れても15〜30m/分であるのに
対して、炉内での加熱処理速度はせいぜい2〜3m/分
であるため、粉体塗装工程を形鋼素材の製造ラインに組
み込むことは不可能であり、しかもガス炉や熱風炉等に
よる加熱処理設備は専ら大掛かりとなるため、塗装塗装
工程だけは別工程とするのが通常であり、このため塗装
皮膜を有する形鋼の製造コストが著しく増大していた。
【0006】一方、形鋼素材の表面を瞬時に加熱する手
段として、高周波電流が流れるコイル内に形鋼素材を通
過させ、このときの電磁誘導作用で形鋼素材自身に発生
する渦電流により形鋼素材の表面を加熱する手段がある
(例えば、特開昭60−28861号公報参照)。しか
し、上記特開昭60−28861号を含む従来の誘導加
熱による粉体塗装方法では、粉体樹脂の付着を促進すべ
く粉体の塗布前にも被塗装材を加熱しているので、最終
的な塗膜厚が100μm以上にもなり、このため大量の
粉体樹脂を必要としている。
【0007】本発明は、このような実情に鑑み、粉体塗
装工程を形鋼素材の製造ラインに組み込めるように高速
化して、塗装皮膜を有する形鋼を一貫して連続的に製造
できるようにすることを第一の目的とする。また、本発
明は、そのような塗装皮膜を有する形鋼の一貫連続製造
設備において、塗膜厚を従来より大幅に薄くできるよう
にして、粉体樹脂の消費量を低減することを第二の目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明は次のような技術的手段を講じた。即ち、本発明
装置は、帯状の鋼板を巻き戻すアンコイラーの下流側
に、その鋼板を幅方向に屈曲させて長手方向に一様な所
定断面を有する形鋼素材に成形し仕上げるロール成形機
を設け、このロール成形機の下流側に、同成形機から出
てきた形鋼素材を一定長さに切断する切断機を設けた形
鋼の一貫連続製造設備において、前記切断機の下流側
に、切断された形鋼素材を脱脂し洗浄する脱脂洗浄装置
と洗浄後の形鋼素材を乾燥させる乾燥機を設け、この乾
燥機の下流側に、形鋼素材の表面に粉体樹脂を付着させ
る粉体樹脂塗装ブースを設け、このブースの下流側に、
前記粉体樹脂が付着した形鋼素材を粉体樹脂の融点より
高温に加熱して粉体樹脂を当該形鋼素材の表面に定着さ
せる誘導加熱装置を設けたことを特徴とする。
【0009】この場合、上記一貫連続製造設備は、アン
コイラー、ロール成形機及び切断機を直列に並べてなる
形鋼素材製造ラインと、脱脂洗浄装置、乾燥機、粉体樹
脂塗装ブース及び誘導加熱装置を直列に並べてなり且つ
形鋼素材製造ラインと逆方向に形鋼素材を搬送する粉体
樹脂塗装ラインとの二列から構成し、前記切断機と脱脂
洗浄装置との間に、切断後の形鋼素材を脱脂洗浄装置に
供給するための列間搬送装置を設けることができる。
【0010】また、塗膜厚をより薄くしたい場合には、
後述の理由により、乾燥機と粉体塗装ブースとの間に、
粉体樹脂を塗布する前に形鋼素材を空冷する冷却装置を
設ける。更に、誘導加熱装置としては、形鋼素材をまず
粉体樹脂の融点以下に加熱する第一誘導コイルと、その
加熱後に形鋼素材を粉体樹脂の融点より高く加熱する第
二誘導コイルとを備えたものも採用できる。
【0011】また、本発明方法は、アンコイラーから巻
き戻された帯状の鋼板を、幅方向に屈曲させるとともに
一定長さに切断することにより、長手方向に一様な所定
断面を有する一定長さの形鋼素材に成形するようにした
形鋼の一貫連続製造方法において、一様な所定断面でか
つ一定長さに成形された前記形鋼素材を脱脂及び洗浄し
てから乾燥させ、この乾燥後の形鋼素材の表面に粉体樹
脂を付着させ、この粉体樹脂が付着した形鋼素材を、誘
導加熱装置によって粉体樹脂の融点より高温に加熱して
粉体樹脂を当該形鋼素材の表面に定着させることを特徴
とする。
【0012】この場合、塗膜厚をより薄くしたい場合に
は、後述の理由により、形鋼素材の乾燥後でかつ粉体樹
脂を塗布する前に、形鋼素材を空冷すればよい。 また、
誘導加熱装置は、第一誘導コイルと、これより下流側に
配置された第二誘導コイルとを備えたものを採用し、前
記第一誘導コイルによって粉体樹脂が付着した形鋼素材
をまず粉体樹脂の融点以下に加熱したあと、前記第二誘
導コイルによって形鋼素材を粉体樹脂の融点より高く加
熱することが好ましい。
【0013】
【作用】誘導加熱装置9は形鋼素材Sを粉体樹脂の融点
より高温に誘導加熱してその表面に付着した粉体樹脂を
溶融し、形鋼素材Sの表面に定着させる。この場合、誘
導加熱原理によれば、形鋼素材Sを数秒で粉体樹脂の融
点より高温に加熱できるので、粉体樹脂塗装ライン10
を形鋼素材製造ライン5と同調したライン速度で操業で
きる。
【0014】また、全製造設備1を形鋼素材製造ライン
5と、この逆方向に形鋼素材Sを搬送する粉体樹脂塗装
ライン10との二列から構成し、それらの間に列間搬送
装置12を設けた場合、前記設備全体のライン長さを短
くできる。乾燥機7と粉体塗装ブース8との間に設けた
冷却装置26は、粉体樹脂を塗布する前に形鋼素材Sを
空冷し、粉体塗装ブース8内において粉体樹脂が必要以
上に形鋼素材Sに付着するのを防止する。
【0015】また、誘導加熱装置9は、形鋼素材Sをま
ず粉体樹脂の融点以下に加熱したあと第二誘導コイル3
9で粉体樹脂の融点より高く加熱し、形鋼素材Sを段階
的に加熱する。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照しつつ、本発明の実施例に
ついて説明する。図1乃至図5において、本実施例にお
ける形鋼の一貫連続製造設備1は、アンコイラー2、ロ
ール成形機3及び切断機4を直列に並べてなる形鋼素材
製造ライン5と、脱脂洗浄装置6、乾燥機7、粉体樹脂
塗装ブース8及び誘導加熱装置9を直列に並べてなる粉
体樹脂塗装ライン10との二列に分けて構成されてい
る。
【0017】本実施例の形鋼素材Sは、駐車場の床材や
土木建築用の足場板等に用いる比較的薄肉の形鋼(シー
トパイル)で、図4に示すように断面がコ字状に形成さ
れ、上面に多数の長孔11を長手方向に列設してなる模
様を有している。なお、この模様は、丸孔や表面側に膨
出する突起を縦横に列設して構成してもよい。図1に示
すように、粉体樹脂塗装ライン10は形鋼素材Sを形鋼
素材製造ライン5と逆方向に搬送するようになってお
り、この粉体樹脂塗装ライン10と形鋼素材製造ライン
5との間には、切断後の形鋼素材Sを脱脂洗浄装置6に
供給するための列間搬送装置12が設けられている。
【0018】アンコイラー2は原料としての鋼板コイル
から帯状の鋼板を巻き戻すもので、このアンコイラー2
の下流側に巻き戻した鋼板を平坦にするレベラー13が
設けられ、このレベラー13の下流側にプレス装置14
が設けられている。このプレス装置14は、レベラー1
3からの鋼板を上下の型でプレスすることにより鋼板に
上記長孔11等よりなる打ち抜き形状及び模様を付け
る。
【0019】プレス装置14の下流側にはロール成形機
3が設けられている。このロール成形機3は、鋼板を幅
方向に所定の形状に屈曲させて一定断面を有する形鋼素
材Sに成形し仕上げるもので、カリバー形状が徐々に変
化する多数の成形ロール15をライン方向に並べること
によって構成されている。ロール成形機3の下流側には
同成形機3から供給される形鋼素材Sを一定長さに切断
する切断機4が設けられていて、この切断機4は形鋼素
材Sの搬送速度と同じ速度でレール16上に走行自在に
設けられている。
【0020】列間搬送装置12は、上記レール14に接
続された載置台17と、脱脂洗浄装置6の上流側に設け
たローラコンベヤ18と、載置台17とローラコンベヤ
18との間を行き来する反転機19からなり、この反転
機19は、断面開口側が上向きとなるよう載置台17に
載置されている形鋼素材Sをその搬送中に上下反転させ
てローラコンベヤ18上に供給する。
【0021】粉体樹脂塗装ライン10において、列間搬
送装置12の下流側には、切断された形鋼素材Sを脱脂
洗浄するための脱脂洗浄装置6と洗浄後の形鋼素材Sを
乾燥させる乾燥機7とが設けられている。脱脂洗浄装置
6は、形鋼素材Sの搬送方向に長い処理ボックス20に
前記ローラコンベヤ18を挿通してなり、このローラコ
ンベヤ18上を走行する形鋼素材Sを脱脂洗浄すべく、
リン酸鉄等よりなる化成薬剤及び温水を散水するシャワ
ー装置を処理ボックス20内に備えている。なお、処理
ボックス20には検査窓21が一定間隔おきに設けられ
ている。
【0022】図2に示すように、乾燥機7は、処理ボッ
クス20の出側に接続された温風ブロア22と、このブ
ロア22の下流側に設けた加熱装置23とからなる。温
風ブロア22はローラコンベヤ18の上下に配置された
温風の噴出口24を有し、処理ボックス20から出てき
た形鋼素材Sに付着している水滴を吹き飛ばす役割を果
たす。
【0023】加熱装置23は、形鋼素材Sを2〜3秒で
100°C以上に加熱して形鋼素材Sに付着している細
かい水滴を瞬時に蒸発させて乾燥させるもので、前記誘
導加熱装置9と同様の原理で形鋼素材Sを加熱する。す
なわち、この加熱装置23は形鋼素材Sに渦電流を発生
させてこれを誘導加熱するもので、形鋼素材Sが挿通さ
れる誘導コイル25を備えている。
【0024】加熱装置23の下流側には、粉体樹脂塗装
ブース8に至る前に形鋼素材Sを空冷する冷却装置26
が設けられている。この冷却装置26は、誘導コイル2
5の出側に設けたローラコンベヤ27の上下に冷却ブロ
ア28を配置してなり、前記加熱装置23でいったん加
熱された形鋼素材Sはこの冷却ブロア28の噴出口29
から噴出される空気によって50〜60°C程度まで空
冷される。
【0025】冷却装置26の下流側には、形鋼素材Sの
表面に粉体樹脂を塗布する粉体樹脂塗装ブース8が設け
られている。この粉体樹脂塗装ブース8は、ボックス状
の塗装室30と、この塗装室30内に形鋼素材Sを供給
する針コンベヤ31と、塗装室30内において形鋼素材
S表面に粉体樹脂を吹き付ける複数の噴出ガン32とを
備えている。
【0026】図3に示すように、針コンベヤ31は、ガ
イドレール33に案内される左右一対の搬送チェーン3
4と、このチェーン34の外周側に一定間隔おきに突設
した針体35とを有し、搬送チェーン34はガイドレー
ル33の一端に設けた駆動軸36によって形鋼素材Sの
搬送方向に駆動される。針体35は、その先端で形鋼素
材Sの断面内側を下から突き上げ状に支持するもので、
これによって形鋼素材Sとの接触面を小さくし、形鋼素
材S自身や形鋼素材Sの塗装面に無用な傷が付くのを防
止している。なお、図3では噴出ガン32の手前にしか
針コンベヤ31が表示されていないが、実際には噴出ガ
ン32の下流側にも当該針コンベヤ31が設けられてい
る。
【0027】噴出ガン32は、塗装室30内の針コンベ
ヤ31間を走行する形鋼素材Sに上下から粉体樹脂を吹
き付けるもので、形鋼素材Sの上下方に設けた支持棒3
7の先端部に取り付けられている。このうち、下側の支
持棒37の先端には、形鋼素材Sの断面内側にも均等に
粉体が付着するよう二つの噴出ガン32が適切に方向が
異なるように取り付けられている。
【0028】なお、粉体樹脂としては、ポリエステル、
エポキシ、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、
ナイロン等が採用できる。上記粉体樹脂塗装ブース8の
下流側には、形鋼素材Sを粉体樹脂の融点より高温に誘
導加熱して粉体樹脂を溶融して当該形鋼素材Sの表面に
定着させる誘導加熱装置9がもうけられている。
【0029】図4に示すように、誘導加熱装置9は、高
周波電流が流される誘導コイル内に形鋼素材Sを通過さ
せ、このとき形鋼素材Sに生じる渦電流によって当該形
鋼素材S自身を瞬時に加熱するもので、粉体樹脂が付着
している形鋼素材Sをまず粉体樹脂の融点以下に加熱す
る第一誘導コイル38と、この第一誘導コイル38から
一定間隔をおいて下流側に配置されかつその加熱後に形
鋼素材Sを粉体樹脂の融点より高く加熱する第二誘導コ
イル39とを備えている。
【0030】この場合、誘導加熱装置9は数秒で形鋼素
材Sを粉体樹脂の融点より高く加熱するが、形鋼素材S
を粉体樹脂の融点以上に一気に加熱すると当該樹脂が局
所的に溶融して塗装むらが生じやすい。この点、本実施
例では、粉体樹脂が付着した形鋼素材Sを、まず第一誘
導コイル38で粉体樹脂の融点以下に加熱したあと、第
二誘導コイル39で粉体樹脂の融点より高く加熱するこ
とにより、形鋼素材Sを段階的に加熱するので、塗装む
らが生じにくい。
【0031】これらの誘導コイル38,39は断面が角
筒状を呈し、高周波電流を発生させるインバータを内部
に有する発電機40に中空導電体41を介してそれぞれ
接続されていて、誘導コイル38,39の中空内部には
冷却水が流されるようになっている。また、誘導コイル
38,39は、形鋼素材Sが通過できる断面方形状の通
孔42を有する加熱ボックス43内に、その通孔42を
取り囲むように設けられていて、形鋼素材Sの搬送方向
に向く縦部分44とこの縦部分44に直交する横部分4
5とを備えている。
【0032】図5に示すように、縦部分44には小板状
の鉄心46が幾重にも重ねて設けられ、この鉄心46の
数を調節することにより、形鋼素材Sに発生する誘導電
流を可変とすることができる。例えば、形鋼素材Sが前
記長孔11や丸孔を有する場合は渦電流が発生しにくく
なるので鉄心46を増加させ、それらを有しない場合は
逆に鉄心46を減らすようにすればよい。
【0033】誘導加熱装置9の下流側には粉体樹脂が加
熱溶融されて付着している形鋼素材Sを水冷する水冷ブ
ース47が設けられ、この水冷ブース47は形鋼素材S
の搬送方向に長い水冷ボックスよりなり、この水冷ボッ
クスには針コンベヤ48が挿通され、水冷ボックス内に
は形鋼素材Sに冷水を散水するシャワー装置が設けられ
ている。
【0034】水冷ブース47の下流側には、ローラコン
ベヤ49とこのコンベヤ49に供給された塗装済みの形
鋼素材Sを荷揃えするパイラー50が設けられ、パイラ
ー50の側方には、リフターコンベヤ51と梱包コンベ
ヤ52が設けられている。 (実験例) 上記した一貫連続製造設備1を用いて、以下の条件にて
塗装皮膜付きの形鋼を製造した。 ・形鋼素材製造ライン5及び粉体樹脂塗装ライン10の
ライン速度 15m/分 ・形鋼素材S 断面幅 300mm 断面高さ 40mm 厚さ 3.2mm ・使用樹脂 アクリル(平均粒径 60μ) ・乾燥機7通過時の形鋼素材Sの設定温度 120°C ・冷却後(粉体樹脂塗装前)の形鋼素材Sの設定温度 70°C ・第一誘導コイル38通過時の形鋼素材Sの設定温度 約170°C (70°C+100°C ) ・第二誘導コイル39通過時の形鋼素材Sの設定温度 約270°C (170°C+100°C ) この結果、塗装皮膜の膜厚を計測したところ、平均で約
30〜50μmの塗装皮膜が得られた。これは、粉体樹
脂塗装前に形鋼素材Sを冷却装置26によって約70°
Cに冷やしており、形鋼素材Sに必要以上の粉体樹脂が
付着しないためと考えられる。
【0035】また、形鋼素材Sを必要以上に高温のまま
粉体樹脂を塗布してブース8に挿通すると、その熱が噴
出ガン32の噴出部に伝わって樹脂の目詰まりが生じた
り、溶融樹脂よりなる糸引きが発生して塗装面を乱した
りすることがあるが、本実施例では粉体塗装前に形鋼素
材Sを冷やしているので、このような粉体樹脂塗装ブー
ス8内におけるトラブルも防止することができた。
【0036】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではない。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、誘導加熱装置9によって形鋼素材Sを数
秒で粉体樹脂の融点より高温に加熱でき、粉体樹脂塗装
ライン10を形鋼素材製造ライン5と同程度のライン速
度で操業できるので、粉体塗装工程を形鋼素材Sの製造
ラインに組み込んで塗装皮膜を有する形鋼を一貫し連続
して製造することができるとともに、この一貫連続製造
設備1全体のライン長さを短くできるので、設備コスト
を低減できる。
【0038】また、請求項2又は4に記載の発明によれ
ば、粉体塗装工程を形鋼素材Sの製造ラインに組み込ん
で塗装皮膜を有する形鋼を一貫し連続して製造すること
ができるとともに、冷却装置26が粉体樹脂を塗布する
前に形鋼素材Sを空冷し、粉体樹脂塗装ブース8内にお
いて粉体樹脂が必要以上に形鋼素材Sに付着するのを防
止するので、塗膜厚を従来より大幅に薄くでき、粉体樹
脂の消費量を可及的に低減することができる。
【0039】また、請求項3又は5に記載の発明によれ
ば、粉体塗装工程を形鋼素材Sの製造ラインに組み込ん
で塗装皮膜を有する形鋼を一貫し連続して製造すること
ができるとともに、粉体樹脂が付着した形鋼素材Sを第
一誘導コイル38で融点以下に加熱したあと第二誘導コ
イル39で粉体樹脂の融点より高く加熱し、形鋼素材S
を段階的に加熱するので、粉体樹脂が局所的に溶融する
ことによって生じる塗装むらを未然に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗装皮膜を有する形鋼のオンライン製造設備の
全体平面図である。
【図2】乾燥機及び冷却装置の側面図(図1のA方向矢
視図)である。
【図3】粉体塗装ブースの内部を示す斜視図である。
【図4】誘導加熱装置の斜視図である。
【図5】誘導加熱装置の誘導コイルの一部を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1 オンライン製造設備 2 アンコイラー 3 ロール成形機 4 切断機 5 形鋼素材製造ライン 6 脱脂洗浄装置 7 乾燥機 8 粉体塗装ブース 9 誘導加熱装置 10 粉体樹脂塗装ライン 12 列間搬送装置 26 冷却装置 38 第一誘導コイル 39 第二誘導コイル S 形鋼素材
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B21C 37/00 B21C 37/00 A (56)参考文献 特開 昭56−122620(JP,A) 特開 昭61−146366(JP,A) 特開 平3−249972(JP,A) 特開 平4−265177(JP,A) 特開 平2−35962(JP,A) 特開 昭60−145220(JP,A) 特開 昭62−95180(JP,A) 特開 平6−7724(JP,A) 特公 昭48−29705(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B05C 9/00 - 9/14 B05C 19/00 B21C 37/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状の鋼板を巻き戻すアンコイラー
    (2)の下流側に、その鋼板を幅方向に屈曲させて長手
    方向に一様な所定断面を有する形鋼素材(S)に成形し
    仕上げるロール成形機(3)を設け、このロール成形機
    (3)の下流側に、同成形機(3)から出てきた形鋼素
    材(S)を一定長さに切断する切断機(4)を設けた形
    鋼の一貫連続製造設備において、 前記切断機(4)の下流側に、切断された形鋼素材
    (S)を脱脂し洗浄する脱脂洗浄装置(6)と洗浄後の
    形鋼素材(S)を乾燥させる乾燥機(7)を設け、この
    乾燥機(7)の下流側に、形鋼素材(S)の表面に粉体
    樹脂を付着させる粉体樹脂塗装ブース(8)を設け、こ
    のブース(8)の下流側に、前記粉体樹脂が付着した形
    鋼素材(S)を粉体樹脂の融点より高温に加熱して粉体
    樹脂を当該形鋼素材(S)の表面に定着させる誘導加熱
    装置(9)を設け 前記アンコイラー(2)、ロール成形機(3)及び切断
    機(4)を直列に並べてなる形鋼素材製造ライン(5)
    と、脱脂洗浄装置(6)、乾燥機(7)、粉体樹脂塗装
    ブース(8)及び誘導加熱装置(9)を直列に並べてな
    り且つ形鋼素材製造ライン(5)と逆方向に形鋼素材
    (S)を搬送する粉体樹脂塗装ライン(10)との二列
    から構成され、前記切断機(4)と脱脂洗浄装置(6)
    との間に、切断後の形鋼素材(S)を脱脂洗浄装置
    (6)に供給するための列間搬送装置(12)を設け
    ことを特徴とする塗装皮膜を有する形鋼の一貫連続製造
    設備。
  2. 【請求項2】 帯状の鋼板を巻き戻すアンコイラー
    (2)の下流側に、その鋼板を幅方向に屈曲させて長手
    方向に一様な所定断面を有する形鋼素材(S)に成形し
    仕上げるロール成形機(3)を設け、このロール成形機
    (3)の下流側に、同成形機(3)から出てきた形鋼素
    材(S)を一定長さに切断する切断機(4)を設けた形
    鋼の一貫連続製造設備において、 前記切断機(4)の下流側に、切断された形鋼素材
    (S)を脱脂し洗浄する脱脂洗浄装置(6)と洗浄後の
    形鋼素材(S)を乾燥させる乾燥機(7)を設け、この
    乾燥機(7)の下流側に、形鋼素材(S)の表面に粉体
    樹脂を付着させる粉体樹脂塗装ブース(8)を設け、こ
    のブース(8)の下流側に、前記粉体樹脂が付着した形
    鋼素材(S)を粉体樹脂の融点より高温に加熱して粉体
    樹脂を当該形鋼素材(S)の表面に定着させる誘導加熱
    装置(9)を設け、前記 乾燥機(7)と粉体樹脂塗装ブース(8)との間
    に、粉体樹脂を塗布する前に形鋼素材(S)を空冷する
    冷却装置(26)を設けたことを特徴とする塗装皮膜を
    有する形鋼の一貫連続製造設備。
  3. 【請求項3】 帯状の鋼板を巻き戻すアンコイラー
    (2)の下流側に、その鋼板を幅方向に屈曲させて長手
    方向に一様な所定断面を有する形鋼素材(S)に成形し
    仕上げるロール成形機(3)を設け、このロール成形機
    (3)の下流側に、同成形機(3)から出てきた形鋼素
    材(S)を一定長さに切断する切断機(4)を設けた形
    鋼の一貫連続製造設備において、 前記切断機(4)の下流側に、切断された形鋼素材
    (S)を脱脂し洗浄する脱脂洗浄装置(6)と洗浄後の
    形鋼素材(S)を乾燥させる乾燥機(7)を設け、この
    乾燥機(7)の下流側に、形鋼素材(S)の表面に粉体
    樹脂を付着させる粉体樹脂塗装ブース(8)を設け、こ
    のブース(8)の下流側に、前記粉体樹脂が付着した形
    鋼素材(S)を粉体樹脂の融点より高温に加熱して粉体
    樹脂を当該形鋼素材(S)の表面に定着させる誘導加熱
    装置(9)を設け、前記 誘導加熱装置(9)は、粉体樹脂が付着した形鋼素
    材(S)をまず粉体樹脂の融点以下に加熱する第一誘導
    コイル(38)と、その加熱後に形鋼素材(S)を粉体
    樹脂の融点より高く加熱する第二誘導コイル(39)と
    を備えていることを特徴とする塗装皮膜を有する形鋼の
    一貫連続製造設備。
  4. 【請求項4】 アンコイラー(2)から巻き戻された帯
    状の鋼板を、幅方向に屈曲させるとともに一定長さに切
    断することにより、長手方向に一様な所定断面を有する
    一定長さの形鋼素材(S)に成形するようにした形鋼の
    一貫連続製造方法において、 一様な所定断面でかつ一定長さに成形された前記形鋼素
    材(S)を脱脂及び洗浄してから乾燥させ、この乾燥後
    の形鋼素材(S)を空冷してからその表面に粉体樹脂を
    付着させ、 この粉体樹脂が付着した形鋼素材(S)を、誘導加熱装
    置(9)によって粉体樹脂の融点より高温に加熱して粉
    体樹脂を当該形鋼素材(S)の表面に定着させることを
    特徴とする塗装皮膜を有する形鋼の一貫連続製造方法。
  5. 【請求項5】 アンコイラー(2)から巻き戻された帯
    状の鋼板を、幅方向に屈曲させるとともに一定長さに切
    断することにより、長手方向に一様な所定断面を有する
    一定長さの形鋼素材(S)に成形するようにした形鋼の
    一貫連続製造方法において、 一様な所定断面でかつ一定長さに成形された前記形鋼素
    材(S)を脱脂及び洗浄してから乾燥させ、この乾燥後
    の形鋼素材(S)の表面に粉体樹脂を付着させ、 この粉体樹脂が付着した形鋼素材(S)を、第一誘導コ
    イル(38)によってまず粉体樹脂の融点以下に加熱し
    たあと、第二誘導コイル(39)によって粉体樹脂の融
    点より高く加熱して、粉体樹脂を当該形鋼素材(S)の
    表面に定着させること特徴とする塗装皮膜を有する形鋼
    の一貫連続製造方法。
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