JP2803875B2 - 振動制御装置および方法 - Google Patents

振動制御装置および方法

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JP2803875B2 JP1343266A JP34326689A JP2803875B2 JP 2803875 B2 JP2803875 B2 JP 2803875B2 JP 1343266 A JP1343266 A JP 1343266A JP 34326689 A JP34326689 A JP 34326689A JP 2803875 B2 JP2803875 B2 JP 2803875B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、スクリーニング検査等に用いるための振
動制御装置および方法に関するものである。
[従来の技術] 運送中や稼働中に製品に与えられる不規則振動によ
り、製品が故障に至るおそれがある。そこで、製造ライ
ン等において、製品に不規則振動を与えて耐振性能を試
験する場合がある。このような振動試験を行う場合に
は、予め所定の不規則振動波形をメモリ等に記憶してお
き、これを読み出して振動発生器に与え、振動発生器上
の製品に所定の不規則振動を与えるようにしている。こ
の時、振動発生器および製品の伝達関数の存在により、
与えた振動と同じ振動が製品には得られないので、伝達
関数を考慮に入れた上で不規則振動波形を記憶してお
く。
振動波形の記憶には、録音テープが用いられたり、半
導体メモリが用いられたりしている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、従来の装置には次のような問題があっ
た。
第一に、半導体メモリを用いて振動波形を記憶するも
のにおいては、半導体メモリが高価であるため、振動波
形の全てを記憶しようとすると装置が高価になるという
問題があった。このため、振動波形の一部のみを記憶し
ておき、これを繰り返して用いる方法が一般に用いられ
ている。しかし、かかる方法においては、出力される信
号が繰り返しの周期を持つこととなって、完全な不規則
振動を与えることができない。
第二に、録音テープを用いて振動波形を記憶するもの
においては、検査のための振動波形の全てを記憶するこ
とは比較的容易であるが、テープの耐久性が小さいとい
う問題がある。すなわち、製造ライン等で次々と流され
てくる製品について、繰り返し録音テープが使用されて
いるため、テープが傷つく・伸びる等して長期の使用に
耐えないという問題があった。
この発明は上記の問題点を解決して、小さな記憶容量
しか必要とせず、かつ完全な不規則振動を与えることの
できる振動制御装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段および作用] 請求項1に係る振動制御装置の全体構成を第1図に示
す。
この振動制御装置は、 目標スペクトルを有する振動が供試体に得られるよう
に定められた所定のドライブスペクトルをドライブスペ
クトル記憶手段2に記憶するとともに、 ドライズスペクトルに所定の位相θを与え、時間関数
のディジタル信号であるドライブ元波形信号に変換する
逆フーリエ変換手段4、 ドライブ元波形信号の予め定められた数N個の語を1
フレームとし、該1フレームのディジタル信号を循環作
用を有する記憶手段に置き、取り出し先頭位置τをラン
ダムに変えることにより、複数個のフレームを生成する
とともに、各フレームに窓関数データを掛け算した後、
各フレームをずらしながら重ね合わせる重ね合せ手段
6、 重ね合せ手段6からの出力をアナログ信号に変換し、
振動発生器10に与えるD/A変換器8、 を備えたことを特徴としている。
供試体12が振動発生器10に載置されると、ドライブス
ペクトル記憶手段2からドライブスペクトルが読み出さ
れ、逆フーリエ変換手段4に与えられる。逆フーリエ変
換手段4は、このドライブスペクトルの各成分に、所定
の位相を与えて逆フーリエ変換を行う。これにより、ド
ライブ元波形信号が逆フーリエ変換手段4から重ね合せ
手段6向けて出力される。重ね合せ手段6は、ドライブ
元波形信号を循環作用を有する記憶手段に置き、取り出
し先頭位置をランダムに変えて、複数のフレームを生成
し、各フレームに窓関数データを掛けた後、各フレーム
をずらしながら重ね合わせ、出力する。これにより、重
ね合せ手段6からは、ドライブ元波形信号より長く、か
つ繰り返し周期を持たないランダムな信号が出力され
る。この信号を、D/A変換器8においてアナログ信号に
変換して、振動発生器10に与える。これにより、供試体
12には、所望の目標スペクトルを有する振動を与えるこ
とができる。すなわち、ドライブスペクトルを記憶して
おくだけで、所望の時間長さを持つ所望の振動を供試体
12に与えることができる。
請求項2に係る振動制御装置においては、上記ドライ
ブスペクトル記憶手段2を複数個備え、異なる種類の供
試体12に応じて、ドライブスペクトルを選択できるよう
にしている。
請求項3に係る振動制御装置の全体構成を、第2図に
示す。
この振動制御装置では、ドライブ元波形記憶手段14を
設け、所望の目標スペクトルを達成するドライブスペク
トルを、逆フーリエ変換した信号を、ドライブ元波形信
号として、この記憶手段14に記憶するようにしている。
ドライブ元波形信号が、重ね合せ手段6、D/A変換器8
を介して振動発生器10に与えられる点は、第1図のもの
と同様である。第2図のものにおいても、ドライブ元波
形を記憶しておくだけで、これより長く、かつ繰り返し
周期を持たないランダムな振動を、供試体12に与えるこ
とができる。
請求項4に係る振動制御装置においては、上記ドライ
ブ元波形記憶手段14を複数個備え、異なる種類の供試体
12に応じて、ドライブスペクトルを選択できるようにし
ている。
請求項5に係る振動制御装置の全体構成を第3図に示
す。
この振動制御装置は、第1図に示す構成の他に、 供試体12の振動を測定する測定器16からの検出信号
を、ディジタル信号に変換するA/D変換器18、 該ディジタル信号を周波数スペクトルに分析し、応答
スペクトルとして出力するフーリエ変換手段20、 応答スペクトルと目標スペクトルとを比較し、ドライ
ブスペクトルを求め、ドライブスペクトル記憶手段2を
介して、または直接に逆フーリエ変換手段4に与える制
御演算手段22、 を備えている。
この振動制御装置においては、まず、上記各機器およ
び手段を閉ループに形成して閉ループ制御を行う。すな
わち、供試体12の振動をフーリエ変換して得られた応答
スペクトルと、目標スペクトルとを比べ、両者が略一致
するようにドライブスペクトルをリアルタイムで修正す
るようにしている。この操作を、1または複数の供試体
12に対して行い、当該供試体12に対して所望の振動を与
えるためのドライブスペクトルが得られる。
次に、該ドライブスペクトルをドライブスペクトル記
憶手段2に記憶するとともに、逆フーリエ変換手段4、
重ね合せ手段6、D/A変換器8、振動発生器10による開
ループ制御を行う。開ループ制御における動作は第1図
のものと同様である。
請求項6の振動制御装置においては、供試体の種類毎
に、閉ルーブ制御を行ってドライブスペクトルを得て、
供試体の種類に応じて、ドライブスペクトルを選択して
開ルーブ制御を行うことを特徴としている。これによ
り、異なる種類の供試体にも対応することができる。
請求項7に係る振動制御装置の全体構成を、第4図に
示す。第3図に示す振動制御装置では、ドライブスペク
トル記憶手段2を必須条件としていたが、第4図のもの
においては、ドライブ元波形記憶手段14が必須要件とな
っている。すなわち、閉ループ制御によって得られた結
果を、ドライブ元波形信号として記憶するようにしてい
る点が、請求項5のものと異なる。開ループ制御におい
ては、第2図のものと同様の動作を行う。
[実施例] 第5図に、この発明に係る振動制御装置の第1実施例
をブロック図で示す。CPU52は、メモリ54のプログラム
に従い、バスライン50を介して、各部を制御する。CRT
ディスプレイ等からなる表示装置58は、操作の指示や製
品検査の結果を表示するためのものである。キーボード
62は、指示を入力するためのものである。また、メモリ
カード60には、製品の種類ごとにドライブスペクトルや
ドライブ元波形等が記憶されている。DSPボード30の出
力は、D/A変換器8を介して、振動発生器10に与えられ
る。これに応じて、振動発生器10が振動を生じる。振動
発生器10には、製造ライン等において順次流されてくる
製品12が供試体として載置される。
第1実施例においては、ピックアップ16およびA/D変
換器18を使用しない。したがって、第1実施例の振動制
御装置においては、これらの機器を設けなくてもよい。
DSPボード30は、第6図に示すような構成となってい
る。このボードは、バスI/F32、DSP34、ROM36、RAM38等
から構成されている。DSP34は、ディジタルシグナルプ
ロセッサであり、例えばテキサスインスツルメント社製
TMS320C25を用いることができる。DSP34は、ROM36に格
納されたプログラムに従って、演算を行う。
なお、この装置においては、検査のために製品12を与
えられる振動は、スペクトル(目標スペクトル)によっ
て規定されて与えられる。
以下この装置の動作を、第5図、第6図および第7図
のフローチャートを参照して説明する。まず、メモリカ
ード60のデータを、インターフェイス64を介して読み込
み、DSPボード30のRAM38に記憶する。メモリカード60に
は、予め、振動試験を行おうとする製品および振動発生
器10の伝達関数を考慮して、目標とするスペクトルを有
する振動が製品に与えられるようなドライブスペクトル
が記憶されている。なお、製品の種類が変ると目標スペ
クトルが変ることがあり、また目標スペクトルが同じで
あっても製品の伝達関数が変るので、製品ごとにドライ
ブスペクトルを記憶したメモリカード60を用意しておく
とよい。
RAM38に記憶されたドライブスペクトルは、DSP34によ
って読み出される(ステップS1)。次に、DSP34は、ラ
ンダムな位相θをまず1つ発生する(ステップS2)。
これをドライブスペクトルの1番目の成分に関連づけて
記憶する(ステップS3)。次に、ステップS2に戻り、ラ
ンダム位相θを発生する。これを、ドライブスペクト
ルの2番目の成分に関連づけて記憶する(ステップ
S3)。上記の操作を全ての成分nについて行う。これが
終了すると、DSP34は位相θの与えられたドライブスペ
クトルを逆フーリエ変換して、1フレーム分のドライブ
元波形データを得る(ステップS5)。ここでは、1フレ
ーム分のデータをN個のデータによって構成した。な
お、この実施例においては、逆フーリエ変換の手法とし
て、演算速度の速い高速フーリエ変換逆FFTアルゴリズ
ムを用いている。このようにして得られたドライブ元波
形データを、先頭から順番にRAM38に記憶する(ステッ
プS6)。RAM38に記憶されているのは、N個のディジタ
ルデータであるが、これを説明のためアナロ表示すると
第8図のドライブ信号100のようになる。
次に、DSP34は、ランダム数τを発生する。ランダ
ム数τは、1〜Nの整数をとるものであり、Nは前述
のように記憶されたドライブ元波形データの総数であ
る。DSP34は、このランダム数τを読み出し先頭位置
として、ドライブ元波形データを次のようにして読み出
す。まず、τ番目に記憶されているドライブ元波形デ
ータを読み出し、次に、τ+1番目に記憶されている
データを読み出す。以後、1ずつ読み出し位置をずら
し、N番目(最後)のデータまで順次読み出す。N番目
まできたら、次に、1番目に戻って、上記同様に1ずつ
読み出し位置をずらして、順次読み出す。τ−1番目
まで読み出したら、読み出しを終了する。上記のよう
な、循環方式により、1フレーム分のドライブ元波形デ
ータが読み出される(ステップS8)。読み出されたドラ
イブ波形データ101を、第9図に示す。
次に、ステップS9において、このドライブ元波形デー
タの各成分に、窓関数データを乗算する(窓操作とい
う)。窓関数としては、正弦半波、Hanning Window(w
(t)=0.5+0.5cosωt)、Blackman Window(w
(t)=0.42+0.5cosωt+0.08cos2ωt)、Blakman
−Harris Window(w(t)=0.35875+0.48829cosωt
+0.14128cos2ωt+0.1168cos3ωt)、Nuttall Windo
w(w(t)=0.3636819+0.4891775cosωt+0.136599
5cos2ωt+0.0106411cos3ωt)等を用いればよい。窓
関数Wによって、窓操作の施されたドライブ元波形201
を、第10図に示す。
次に、ステップS7に戻り、次のランダム数τを発生
する。このτを読み出し先頭位置として、循環方式に
より、RAM38から1フレーム分のドライブ元波形データ1
02(第9図参照)を読み出す(ステップS8)。このドラ
イブ元波形データ102に窓操作を施し、第10図のドライ
ブ波形202を得る(ステップS9)。このようにして得ら
れたドライブ波形202を、前回得られたドライブ波形201
に対し、半フレーム後(すなわちN/2後ろ)にずらせて
足し合わせ、合成ドライブ波形を得る(ステップ
S10)。この実施例では、2回のオーバーラップを行っ
ているので、N/2ずらしているが、一般的には、オーバ
ーラップ回数をIとすれば、N/Iずらせばよい。
上記の操作を、試験に必要な時間長さの合成ドライブ
波形がえられる回数繰り返す。第9図、第10図にその概
念を波形にて示している。合成ドライブ波形300がディ
ジタルデータとして得られる。
なお、上記において、ランダム数τを読み出し先頭
位置とするように表現したが、読み出し先頭位置ADD
jは、次式によることが好ましい。
ADDj=τ+(N/I)(j−1) なお、Nは1フレームのワード数(要素数)、Iはオ
ーバーラップ回数である。上式により、ドライブ元波形
がずらして足し合わせ(重ね合せ)されることを考慮し
ても、読み出し先頭位置に完全なランダム性を確保する
ことができる。
最後に、DSP34は、合成ドライブ波形データをD/A変換
器8に出力する(ステップS12)。D/A変換器8は、これ
をアナログ信号に変換して、振動発生器10に与える。振
動発生器10は、このアナログ信号に基づき振動し、製品
12を振動させる。振動発生器10に与えられる信号は、ド
ライブスペクトルを逆FFTしたものに基づいており、こ
のドライブスペクトルは、振動発生器10および製品12の
伝達関数を考慮に入れて、目標スペクトルを有する振動
が製品12に与えられるように決定されたものである。し
たがって、製品12には、目標スペクトルを有する振動が
与えられる。
すなわち、ドライブスペクトルを記憶しておくだけ
で、任意の時間長さの振動を製品12に与えることができ
る。
1つの製品についての試験が終了すると、ステップS1
に戻って、同様の動作を繰り返す。なお、この際に、位
相θは前回と同じ乱数を用いてもよいが、まったく異
なる乱数を用いることもできる。この点は、ランダム数
τについても同様である。なお、乱数は、記憶させて
おいたものを用いるようにしてもよい。
また、製造ラインによっては、製品の種類が繁雑に変
更される場合がある。このような場合には、複数の製品
の種類に対するドライブスペクトルを各々RAM38に記憶
しておき、製品の種類に応じて選択して読み出すように
すればよい。特に、このような多種の製品のデータを記
憶する場合において、この実施例によれば、ドライブス
ペクトルを記憶するだけでよいので、記憶容量の大幅な
節減を図ることができる。
次に、この発明に係る振動制御装置の第2実施例につ
いて説明する。この実施例においても、そのハードウエ
ア構成は、第5図、第6図のものと同様である。ただ
し、第5図のメモリカード60に記憶されている内容が異
なる。第1実施例のものにおいては、ドライブスペクト
ルが記憶されていた。これに対し、第2実施例において
は、ドライブスペクトルを逆FFTして求められたドライ
ブ元波形データが、メモリカード60に記憶されている。
したがって、DSP34は、第7図のステップS1〜S6の操作
を行う必要が無い。すなわち、メモリカード60に記憶さ
れたドライブ元波形データをRAM38に読み込んで、以後
のステップを実行することができる。ステップS7〜S12
の操作については、第1実施例と同じである。
また、複数の種類の製品12に対して、迅速な対応が必
要な場合には、RAM38に各製品の種類に対するドライブ
元波形データを記憶しておき、選択して取り出すように
すればよい。
次に、この発明に係る振動制御装置の第3実施例につ
いて説明する。この実施例におけるハードウエア構成
は、第5図、第6図のものと同じであるが、ピックアッ
プ16およびA/D変換器18が必須である点において第1、
第2の実施例と異なる。
この実施例における特徴は、ドライブスペクトルが求
められていない製品12に対しても、振動試験を容易に行
える点にある。以下順を追って説明する。
まず、当該製品12に与える振動の目標スペクトルをRA
M38に読み込む。この目標スペクトルは、メモリカード6
0等から与えられる。
ドライブスペクトルが求められていない製品12が、振
動発生器10に載置され、製品12にはピックアップ16が取
り付けられる。ピックアップ16は、製品12の振動を検出
するための測定器である。DSP34は、まず、適切な電圧
レベルをもつホワイトノイズ様の信号を出力しうるドラ
イブスペクトルデータを算定し、これを仮のドライブス
ペクトルとする。これに、ランダム位相θを与えて逆
FFTを行い、1フレーム分のドライブ元波形を求める。
求められたドライブ元波形に、窓操作および重ね合せを
施し(第7図のステップS7〜S11参照)、合成ドライブ
波形を求める。この合成ドライブ波形を、D/A変換器8
を介して振動発生器10に与える。これにより、製品12は
振動するが、その振動は目標スペクトルを有するもので
はない。なぜなら、振動発生器10および製品12が伝達関
数を有するからである。製品12の振動は、ピックアップ
16によって検出され、A/D変換器18を介して、DSPボード
30に与えられる。
DSP34は、この応答波形にFFT演算を行って、応答スペ
クトルを求める。さらに、この応答スペクトルと目標ス
ペクトルの差異に基づいて、ドライブスペクトルを修正
する。
修正されたドライブスペクトルに基づいて、ドライブ
波形が演算された上記と同様の動作が繰り返される。応
答スペクトルが目標スペクトルに略合致するまで、この
閉ループ制御が続けられる。応答スペクトルと目標スペ
クトルとが合致するということは、所望の振動が製品12
に与えられているということであるから、DSP34はこの
時のドライブスペクトルをRAM38に記憶する。
なお、1つの製品12について上記の操作を行うだけで
よいが、複数の製品12についてこれを行い、得られたド
ライブスペクトルを平均すればより適切なドライブスペ
クトルが得られる。最終的に得られたドライブスペクト
ルを、後日再び使用する機会があるようなら、メモリカ
ード60に記憶する。
いずれにしても、最終的なドライブスペクトルが得ら
れると、DSP34は、閉ループ制御を中止する。そして、
得られたドライブスペクトルに基づいて、第1実施例と
同様の動作により、順次送られてくる製品12に振動を与
える。すなわち、開ループ制御に移る。
また、製品12の種類が混在して流れるようなラインに
おいては、ドライブスペクトルの決定されていない製品
12について、あらかじめ閉ループ制御を行ってドライブ
スペクトルを求め、各製品種ごとに記憶しておくとよ
い。開ループ制御においては、製品種ごとにドライブス
ペクトルを選択して読み出すようにすることにより、速
やかに試験を実施できる。
次に、この発明に係る振動制御装置の第4実施例につ
いて説明する。この実施例におけるハードウエア構成
は、第5図、第6図のものと同じであるが、ピックアッ
プ16およびA/D変換器18が必須である点において第1、
第2の実施例と異なる。すなわち、第3実施例のものと
同様である。
この実施例における特徴は、第3実施例のものがドラ
イブスペクトルを求めて記憶したのに対し、ドライブ元
波形を求めて記憶するようにした点にある。すなわち、
第3実施例のものと同様の方法により、ドライブスペク
トルを求めた後、DSP34はこれを逆FFT演算して、ドライ
ブ元波形を求める。
ドライブ元波形が得られると、DSP34は、閉ループ制
御を中止する。そして、得られたドライブ元波形に基づ
いて、第2実施例と同様の動作により、順次送られてく
る製品12に振動を与える。すなわち、開ループ制御に移
る。
また、製品12の種類が混在して流れるようなラインに
おいては、ドライブ元波形の決定されていない製品12に
ついて、あらかじめ閉ループ制御を行ってドライブ元波
形を求め、各製品種ごとに記憶しておくとよい。開ルー
プ制御においては、製品種ごとにドライブ元波形を選択
して読み出すようにすることにより、速やかに試験を実
施できる。
なお、上記各実施例においては、DSP34を用いて機能
を実現しているが、その一部または全部をハードウエア
ロジックによって構成してもよい。
また、メモリカード60の代りに、フロッピィディスク
等他の記憶媒体を用いてもよい。
[発明の効果] 請求項1に係る振動制御装置は、ドライブスペクトル
を記憶し、該ドライブスペクトルからドライブ元波形を
得て、これに窓操作、重ね合せを行って、ドライブ波形
を生成している。重ね合せ手段によりドライブ元波形よ
り長い波形を生成できるので、記憶容量を大幅に節減す
ることができる。
請求項2に係る振動制御装置においては、ドライブス
ペクトル記憶手段2を複数個備えている。したがって、
異なる種類の供試体に応じて、迅速にドライブスペクト
ルを選択することができる。
請求項3に係る振動制御装置は、ドライブ元波形を記
憶し、該ドライブ元波形に窓操作、重ね合せを行って、
ドライブ波形を生成している。ドライブ元波形を記憶し
ているので、迅速な処理が行えるとともに、重ね合せ手
段よりドライブ元波形より長い波形を生成できるので、
記憶容量を節減することができる。
請求項4に係る振動制御装置においては、ドライブ元
波形記憶手段14を複数個備えている。したがって、異な
る種類の供試体に応じて、迅速にドライブスペクトルを
選択することができる。
請求項5に係る振動制御装置は、閉ループ制御によっ
て、応答スペクトルと目標スペクトルが略一致するよう
なドライブスペクトルを求め、該ドライブスペクトルに
基づいて開ループ制御を行って供試体に所望の振動を与
えるようにしている。閉ループ制御によって得たドライ
ブスペクトルをすぐに開ループ制御において用いること
ができ、迅速な処理を行うことができる。また、閉ルー
プと開ループは、一部重複しているので装置全体として
のコストを低下することができる。
請求項6の振動制御装置においては、供試体の種類毎
に、閉ループ制御を行ってドライブスペクトルを得て、
供試体の種類に応じて、ドライブスペクトルを選択して
開ループ制御を行うことを特徴としている。したがっ
て、異なる種類の供試体にも対応することができる。
請求項7に係る振動制御装置は、閉ループ制御によっ
て、応答スペクトルと目標スプペクトルが略一致するよ
うなドライブ元波形を求め、該ドライブ元波形に基づい
て開ループ制御を行って供試体に所望の振動を与えるよ
うにしている。閉ループ制御によって得たドライブ元波
形をすぐに開ループ制御において用いることができ、迅
速な処理を行うことができる。また、閉ループと開ルー
プは、一部重複しているので、装置全体としてのコスト
を低下することができる。
請求項8の振動制御装置においては、供試体の種類毎
に、閉ループ制御を行ってドライブ元波形を得て、供試
体の種類に応じて、ドライブ元波形を選択して開ループ
制御を行うことを特徴としている。したがって、異なる
種類の供試体にも対応することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は請求項1の振動制御装置の全体構成を示す図、 第2図は請求項3の振動制御装置の全体構成を示す図、 第3図は請求項5の振動制御装置の全体構成を示す図、 第4図は請求項7の振動制御装置の全体構成を示す図、 第5図は第一実施例に係る振動制御装置のハードウエア
構成を示すブロック図、 第6図はDSPボード30の詳細を示すブロック図、 第7図はDSP34の動作をフローチャートで表わす図、 第8図はドライブ元波形を示す波形図、 第9図は読み出されたドライブ元波形を示す波形図、 第10図は窓操作および重ね合せを説明するための波形図
である。 2……ドライブスペクトル記憶手段 4……逆フーリエ変換手段 6……重ね合せ手段 8……D/A変換器 10……振動発生器 12……供試体 14……ドライブ元波形記憶手段 16……測定器 18……A/D変換器 20……フーリエ変換手段 22……制御演算手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−271435(JP,A) 特開 昭50−68360(JP,A) 特開 昭57−151840(JP,A) 特開 昭63−208913(JP,A) 特公 昭52−18873(JP,B2)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記憶されたディジタルデータに基づいて、
    開ループ制御により、振動発生器に載置された供試体に
    所望の振動を与える振動制御装置において、 供試体を載置した状態における振動発生器の伝達関数を
    考慮して、目標スペクトルを有する振動が供試体に得ら
    れるように定められた所定のドライブスペクトルをドラ
    イブスペクトル記憶手段に記憶するとともに、 ドライブスペクトルに所定の位相を与え、時間関数のデ
    ィジタル信号であるドライブ元波形信号に変換する逆フ
    ーリエ変換手段、 ドライブ元波形信号の予め定められた数N個の語を1フ
    レームとし、該1フレームのディジタル信号を循環作用
    を有する記憶手段に置き、取り出し先頭位置をランダム
    に変えることにより、複数個のフレームを生成するとと
    もに、各フレームに窓関数データを掛け算した後、各フ
    レームをずらしながら重ね合わせる重ね合せ手段、 重ね合せ手段からの出力をアナログ信号に変換し、振動
    発生器に与えるD/A変換器、 を備えたことを特徴とする振動制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1の振動制御装置において、 ドライブスペクトル記憶手段を複数個備え、各記憶手段
    には、それぞれ異なる種類の供試体に対するドライブス
    ペクトルが記憶されており、 供試体の種類に対応してドライブスペクトルを選択して
    逆フーリエ変換手段に与えるようにしたことを特徴とす
    る振動制御装置。
  3. 【請求項3】記憶手段に記憶されたディジタルデータに
    基づいて、開ループ制御により、振動発生器に載置され
    た供試体に所望の振動を与える振動制御装置において、 供試体を載置した状態における振動発生器の伝達関数を
    考慮して、目標スペクトルを有する振動が供試体に得ら
    れるようなドライブスペクトルに、所定の位相を与えて
    逆フーリエ変換を行ったドライブ元波形信号をドライブ
    元波形記憶手段に記憶するとともに、 ドライブ元波形信号の予め定められた数N個の語を1フ
    レームとし、該1フレームのディジタル信号を循環作用
    を有する記憶手段に置き、取り出し先頭位置をランダム
    に変えることにより、複数個のフレームを生成するとと
    もに、各フレームに窓関数データを掛け算した後、各フ
    レームをずらしながら重ね合わせる重ね合せ手段、 重ね合せ手段からの出力をアナログ信号に変換し、振動
    発生器に与えるD/A変換器、 を備えたことを特徴とする振動制御装置。
  4. 【請求項4】請求項3の振動制御装置において、 ドライブ元波形記憶手段を複数個備え、各記憶手段に
    は、それぞれ異なる種類の供試体に対するドライブ元波
    形信号が記憶されており、 供試体の種類に対応してドライブ元波形信号を選択して
    重ね合せ手段に与えるようにしたことを特徴とする振動
    制御装置。
  5. 【請求項5】振動発生器に載置された供試体の振動を測
    定する測定器からの検出信号を、ディジタル信号に変換
    するA/D変換器、 該ディジタル信号を周波数スペクトルに分析し、応答ス
    ペクトルとして出力するフーリエ変換手段、 応答スペクトルと目標スペクトルとを比較し、ドライブ
    スペクトルを求める制御演算手段、 ドライブスペクトルに所定の位相を与え、時間関数のデ
    ィジタル信号であるドライブ元波形信号に変換する逆フ
    ーリエ変換手段、 ドライブ元波形信号の予め定められた数N個の語を1フ
    レームとし、該1フレームのディジタル信号を循環作用
    を有する記憶手段に置き、取り出し先頭位置をランダム
    に変えることにより、複数個のフレームを生成するとと
    もに、各フレームに窓関数データを掛け算した後、各フ
    レームをずらしながら重ね合わせる重ね合せ手段、 重ね合せ手段からの出力をアナログ信号に変換し、振動
    発生器に与えるD/A変換器、 を備え、複数の供試体に順次、目標スペクトルを有する
    所望の振動を与える振動制御装置を用いる振動制御方法
    であって、 1以上の供試体について、上記各機器および手段を閉ル
    ープに形成して閉ループ制御を行い、目標スペクトルと
    応答スペクトルが略合致するようなドライブスペクトル
    を得た後、 該ドライブスペクトルに基づいて、逆フーリエ変換手
    段、重ね合せ手段、D/A変換器、振動発生器による開ル
    ープ制御により、複数の供試体に順次、所望の振動を与
    えることを特徴とする振動制御方法。
  6. 【請求項6】請求項5の振動制御方法において、 供試体の種類毎に、閉ループ制御を行ってドライブスペ
    クトルを得て、 供試体の種類に応じて、ドライブスペクトルを選択して
    開ループ制御を行うことを特徴とする振動制御方法。
  7. 【請求項7】振動発生器に載置された供試体の振動を測
    定する測定器からの検出信号を、ディジタル信号に変換
    するA/D変換器、 該ディジタル信号を周波数スペクトルに分析し、応答ス
    ペクトルとして出力するフーリエ変換手段、 応答スペクトルと目標スペクトルとを比較し、ドライブ
    スペクトルを求める制御演算手段、 ドライブスペクトルに所定の位相を与え、時間関数のデ
    ィジタル信号であるドライブ元波形信号に変換する逆フ
    ーリエ変換手段、 ドライブ元波形信号の予め定められた数N個の語を1フ
    レームとし、該1フレームのディジタル信号を循環作用
    を有する記憶手段に置き、取り出し先頭位置をランダム
    に変えることにより、複数個のフレームを生成するとと
    もに、各フレームに窓関数データを掛け算した後、各フ
    レームをずらしながら重ね合わせる重ね合せ手段、 重ね合せ手段からの出力をアナログ信号に変換し、振動
    発生器に与えるD/A変換器、 を備え、多数の供試体に順次、目標スペクトルを有する
    所望の振動を与える振動制御装置を用いる振動制御方法
    であって、 1以上の供試体について、上記各機器および手段を閉ル
    ープに形成して閉ループ制御を行い、目標スペクトルと
    応答スペクトルが略合致するようなドライブ波形信号を
    得た後、 該ドライブ波形信号をドライブ元波形信号として、これ
    に基づいて、重ね合せ手段、D/A変換手段、振動発生器
    による開ループ制御により、複数の供試体に順次、所望
    の振動を与えることを特徴とする振動制御方法。
  8. 【請求項8】請求項7の振動制御方法において、 供試体の種類毎に、閉ループ制御を行ってドライブ元波
    形信号を得て、 供試体の種類に応じて、ドライブ元波形信号を選択して
    開ループ制御を行うことを特徴とする振動制御方法。
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