JP2803680B2 - サーマルヘッド蓄熱予測装置 - Google Patents

サーマルヘッド蓄熱予測装置

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JP2803680B2 JP23170389A JP23170389A JP2803680B2 JP 2803680 B2 JP2803680 B2 JP 2803680B2 JP 23170389 A JP23170389 A JP 23170389A JP 23170389 A JP23170389 A JP 23170389A JP 2803680 B2 JP2803680 B2 JP 2803680B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔概 要〕 加熱記録装置におけるサーマルヘッド内の蓄積量をク
ロストーク量により予測するサーマルヘッド蓄熱予測装
置に関し、 発熱抵抗体間の予測温度差を算出し、この予測温度差
と発熱抵抗体間の距離からクロストークに加わる重み付
け係数を決定し高精度な温度予測を行うことを目的と
し、 画素若しくは複数画素を単位とするサーマルヘッドの
発熱抵抗体毎に蓄熱検出機構を備え、検出した蓄熱量を
基にサーマルヘッドに加わる印加電力を制御して一定の
記録濃度制御を行う熱記録装置であって、記録周期内の
サーマルヘッドへの加熱量と冷却量を記録周期毎に予測
することにより、記録周期開始直前の予測温度から記録
周期終了直後の温度を予測するサーマルヘッド蓄熱予測
装置において、発熱抵抗体間での温度差によるクロスト
ークを記録周期毎に予測演算するため、クロストークの
影響する発熱抵抗体の数を選定する選定手段と、発熱抵
抗体毎の温度を記憶する記憶手段と、発熱抵抗体間の予
測温度の差を算出する第一の算出手段と、発熱抵抗体間
の距離を検出する検出手段と、発熱抵抗体間の予測温度
の差分と距離により発熱抵抗体間の熱干渉の重み付け係
数を決定する決定手段と、前記記憶手段に記憶された温
度と前記重み付け係数から2つの発熱抵抗体間のクロス
トーク量を算出する第二の算出手段を備え、クロストー
クの影響する発熱抵抗体の数の範囲内についてクロスト
ーク量を累積することにより、クロストークによる発熱
抵抗体の温度変化を予測することを特徴とするサーマル
ヘッド蓄熱予測装置。
〔産業上の利用分野〕
本発明は加熱記録装置におけるサーマルヘッド内の蓄
熱量をクロストーク量により予測するサーマルヘッド蓄
熱予測装置に関する。
サーマルヘッドを使用して熱記録を行う時、サーマル
ヘッド自体が加熱されるので多値階調記録を行う場合、
サーマルヘッドの蓄熱量に応じて通電制御する必要があ
る。このため熱記録における温度制御はサーマルヘッド
内での蓄熱を検出し、その蓄熱量に応じてサーマルヘッ
ドへの印加電力を制御する。印加電力の制御は電圧を制
御する方法や、通電時間に相当する記録パルス幅の制御
で行う方法がある。
〔従来の技術と発明が解決しようとする課題〕
従来の構造とその問題点を以下に説明する。熱記録で
問題となるサーマルヘッドの蓄熱現象は、その物理的な
構造に対応付けられ、主に3つのレベルに分類できる。
第1レベルは、熱記録に必要な熱エネルギを得る第7図
の発熱抵抗体52、発熱抵抗体52からの発熱のうち熱記録
に寄与しなかった熱エネルギを外部に放熱することを防
ぎ、熱記録面を保温する熱伝導率の比較的低いグレーズ
層53によるものであり、これらの熱定数に係わる。第2
のレベルは、発熱抵抗体52、グレーズ層53を形成するた
めの熱伝導率の比較的高い基板54による蓄熱現象であ
り、その熱定数に係わる。第3のレベルは、発熱抵抗体
52、グレーズ層53、基板54での蓄熱をサーマルヘッドの
外部へ放熱させる放熱板55での蓄熱現象であり、その熱
定数に係わる。この第3のレベルでの蓄熱現象の特徴と
して、外気に接しているために外気の温度変化の影響を
強く受ける。
これらの蓄熱現象は、発熱抵抗体52、グレーズ層53、
基板54、放熱板55の順に応答が緩慢となる。熱記録にお
いては、これらの蓄熱現象を十分に把握することにより
良好な記録が可能となる。これらの蓄熱現象は、記録画
像、サーマルヘッドの物理定数、周囲温度を元に熱伝導
方程式を解くことで算出できるが、記録画像を特定した
り、サーマルヘッドの複雑な構造を含めての解析は、実
用性を欠いている。
そこで、従来より様々な発明がなされているが、第
2、第3レベルでの蓄熱現象は、記録画像全般にわた
り、その部位に大きな影響を与える。これを改善するた
めに、サーマルヘッド内部の蓄熱現象を記録開始直前の
サーマルヘッドの温度と前記録期間内での加熱冷却量を
逐次累算することで予測演算により求める方式がある。
この方式によると、nラインを記録直後の予測温度は、
雰囲気温度Taとnラインでの加熱による温度上昇ΔT
nと、直前のn−1ラインでの予測温度Tn-1が雰囲気温
度Taとの差で冷却されていく項との和となる。
Tn=Ta+ΔTn+(Tn-1−Ta)exp(−t/τ) …(1) (1)式において、tは、ライン間の記録周期τ
の熱時定数である。
ただし、 T0=Ta …(2) また、(2)式に示されるように、第2のレベルでの
蓄熱現象は、雰囲気温度Taに大きく係わる。通常、この
雰囲気温度Taは、サーマルヘッドの放熱板の温度をサー
ミスタで実測し、この値を雰囲気温度としている。放熱
板の温度を雰囲気温度とする理由は、放熱板がサーマル
ヘッドの熱的に主要な構成要素である発熱抵抗体、グレ
ーズ層、基板に比べ十分大きな熱容量をもち、外気に直
接接触していることによる。従って、記録を開始した以
降に放熱板自体の温度が変化しなければ、良好な蓄熱予
測を実現できる。ところが、記録速度を高速したり、記
録エネルギを大きくすると、発熱抵抗体、グレーズ層、
基板での蓄熱が大きくなり、放熱板自体の温度が記録中
に急激に変化する。そこで、従来例(特願昭63−199031
号)では、記録周期毎に放熱板の温度をサーミスタで実
測し直し、この実測値Tsn-1をもとに雰囲気温度Taを修
正し、(3)式としていた。
Tn=Tsn-1+ΔTn+(Tn-1−Tsn-1)exp(−t/τ) …(3) この(3)式での温度予測は、n−1ラインまでの画
素位置pでの蓄熱がnラインの画素位置pのみに全て寄
与する場合に限られる。すなわち、隣接する画素位置間
で熱伝導がない同一温度で変化する状態に限られる。そ
こで、より一般的には、このような隣接する発熱抵抗体
間の熱干渉であるクロストークを加味した下記の(4)
式とする方式がある。
n,p=Tn,p−(r−1)/2×W−(r−1)/2+… +Tn,p×W0+…+Tn,p+(r−1)/2×W
(r−1)/2 …(4) ここで、Tn,pは、p画素目の発熱抵抗体の予測温
度、W−(r−1)/2,…,W0,…,W(r−1)/2は、r
個からなるクロストークの重み付け係数であり、rは、
クロストークの影響する範囲の画素数である。
ただし、サーマルヘッドの発熱抵抗体の総数をLとす
ると、 p−(r−1)/2<1の時 Tn,p−(r−1)/2=Tn,0 …(5) p+(r−1)/2<Lの時 Tn,p+(r−1)/2=Tn,L …(6) となる。このように、(3),(4)式により演算をす
ることで、サーマルヘッドの蓄熱現象を予測でき、高品
位な熱記録を実現できるとされていた。つまり、この従
来例によると、クロストークの重み付け係数は、予測す
る発熱抵抗体とこの発熱抵抗体に温度干渉している発熱
抵抗体との距離のみで一義的に決定している。例えば、
一つの発熱抵抗体によるクロストークが隣接するそれぞ
れ一つの発熱抵抗体にのみ影響する例を第8,9図に示
す。
第8図は前記の従来例での発熱抵抗体59間の距離のみ
により重み付け係数58を決定する図である。第8図にお
いて、横軸は発熱抵抗体59間の位置を示し、縦軸は重み
付け係数を示す。第9図はクロストークを加味しない場
合の発熱抵抗体の温度分布60の一例と前記の従来例での
(4)式の演算による結果を示す図である。前記の従来
例において、発熱抵抗体Pnから発熱抵抗体Pn-1,Pn+1
の熱量の移動は、第8図で与えられる重み付け係数の分
だけ変化する。しかし、熱伝導方程式が示すように、こ
の熱量の変化は、温度勾配の大きさに比例する。従っ
て、隣接する発熱抵抗体間に温度勾配がない発熱抵抗体
Pnから発熱抵抗体Pn-1へは熱量の移動はなく、発熱抵抗
体Pnから発熱抵抗体Pn+1への熱量の移動があり、予測式
に誤差を生ずるという問題があった。
本発明の目的は発熱抵抗間の予測温度差を算出し、こ
の予測温度差と発熱抵抗体間の距離からクロストークに
加わる重み付け係数を決定し高精度な温度予測を行うサ
ーマルヘッド蓄熱予測装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
第1図(a)は本発明の原理構成図、第1図(b)及
び第2図は本発明の原理の説明図である。本発明は、画
素若しくは複数画素を単位とするサーマルヘッド(11)
の発熱抵抗体毎に蓄熱検出機構を備え、検出した蓄熱量
を基にサーマルヘッドに加える印加電力を制御して一定
の記録濃度制御を行う熱記録装置であって、記録周期内
のサーマルヘッドへの加熱量と冷却量を記録周期毎に予
測することにより、記録周期開始直前の予測温度から記
録周期終了直後の温度を予測するサーマルヘッド蓄熱予
測装置において、発熱抵抗体(52)間での温度差による
クロストークを記録周期毎に予測演算するため、クロス
トークの影響する発熱抵抗体の数を選定する選定手段
(A)と、発熱抵抗体毎の温度を記憶する記憶手段
(B)と、発熱抵抗体間の予測温度の差を算出する第一
の算出手段(C)と、発熱抵抗体間の距離を検出する検
出手段(D)と、発熱抵抗体間の予測温度の差分と距離
により発熱抵抗体間の熱干渉の重み付け係数を決定する
決定手段(E)と、前記記憶手段に記憶された温度と前
記重み付け係数から2つの発熱抵抗体間のクロストーク
量を算出する第二の算出手段(F)とを備え、クロスト
ークの影響する発熱抵抗体の数の範囲内についてクロス
トーク量を累積することにより、クロストークによる発
熱抵抗体の温度変化を予測することを特徴とする。
〔作 用〕
本発明では、発熱抵抗体間の温度差を算出し、この温
度差と発熱抵抗体間の距離からクロストークに係わる重
み付け係数を決定することにより高精度な温度予測をす
る。
本発明での予測式は、下記(7)式で与えられる。
T′n,p=Tn,p−(r−1)/2×W-(r-1)2, Δ(Tn,p−(r−1)/2−Tn,p)+… +Tn,p×W0,Δ(Tn,p−Tn,p)+… +Tn,p+(r−1)/2×
(r−1)/2, Δ(Tn,p+(r−1)/2−Tn,p) …(7) ただし、発熱抵抗体の総数をLとすると、下記の
(8),(9)式となる。
−(r−1)/2<1時 Tn,p−(r−1)/2=Tn,0 …(8) p+(r−1)/2>Lの時 Tn,p+(r−1)/2=Tn,L …(9) ここで、T′n,pはp画素目の発熱抵抗体の予測温
度、rはクロストークの影響する範囲の画素数であり、
Wは発熱抵抗体間の距離とその温度差から定まるr個か
らなるクロストークの重み付け係数である。温度差がな
い場合、熱量の移動がなく重み付け係数Wはゼロとなり
温度差が大きくなるとともに増加するものとする。第1
図(b)と第2図は(7)式による発熱抵抗体間のクロ
ストークによる温度変化の予測に関する原理図である。
第1図(b)において、横軸は発熱抵抗体の位置、縦軸
は重み付け係数を示す。第2図においては、横軸は発熱
抵抗体の位置、縦軸は表面温度を示す。第2図中、3は
クロストークを加味しない発熱抵抗体の表面温度、7は
rを3画素とした時の本発明での表面温度の予測結果合
を示す。rを3画素とした時の本発明の予測式は(7)
式より得られ、p画素目の発熱抵抗体の予測温度は(1
0)式となる。
T′n,p=Tn,p−1×W-1,Δ(Tn,p−1−Tn,p)+
… +Tn,p×W0,Δ(Tn,p−Tn,p)+… Tn,p+1×W1,Δ(Tn,p+1−Tn,p) …(10) (10)式において第1項、第2項の重み付け係数W
は、温度差のない場合にあたりゼロとなり、下記の(1
1)式となる。
T′n,p=Tn,p+1×W1,Δ(Tn,p+1−Tn,p) …(11) この結果は、発熱抵抗体Pnから発熱抵抗体Pn+1にのみ
熱量が移動することを表しており高精度な予測ができ
る。
〔実施例〕
本発明の一実施例を第3図〜第6図により説明する。
第3図は本発明の一実施例を示すブロック構成図、第
4図は第3図における温度予測部の詳細ブロック図、第
5図及び第6図は温度予測部の動作を示すタイミングチ
ャートである。
第3図において、7は本発明の主たる温度予測部、11
はサーマルヘッド、9はサーマルヘッドを駆動するサー
マルヘッド駆動部、8はサーマルヘッド駆動部9の印加
電力を決定するパルス幅テーブル、12はサーマルヘッド
の放熱板の温度検出するサーミスタ、10はサーミスタ12
で検出した温度をデジタル信号に変換する温度検出部、
6は上記のブロックを制御するサーマルヘッド制御部で
ある。
サーマルヘッド制御部6はサーマルヘッド11による各
ライン記録を開始する直前に、まず、サーミスタ12と温
度検出部10によりサーマルヘッド11の放熱板温度を実測
しデジタル化をするための制御を行う。次に、この放熱
板の温度データ、記録画素の階調数、記録速度等の温度
予測に必要なデータを温度予測部7へ転送する。温度予
測部7はこれらのデータより逐次サーマルヘッド11の温
度を予測する。サーマルヘッド制御部6は温度予測部7
で予測した温度値、記録画素の階調数、記録速度(記録
周期)等をパルス幅テーブル8へ送る。パルス幅テーブ
ル8はこれらのデータに応じてパルス幅を決定する。サ
ーマルヘッド駆動部9はパルス幅テーブル8の出力パル
ス幅に従ってサーマルヘッド11を電力制御して最適な熱
記録を行う。以下、温度予測部7の詳細な動作を第4図
のブロック図、第5図、第6図のタイミングチャート図
を用いて説明する。
第4図は本発明の温度予測部7の詳細を示すブロック
図である。第4図中、13と14は加熱量を決定する画素毎
の階調数、記録速度を示す信号、15は放熱板温度データ
を入力する信号であり、16は記録ライン毎に温度センサ
12で実測した放熱板温度の値を1画素毎に1ライン分格
納する放熱板温度ラインバッファ、17は演算した予測温
度の値を1画素毎に1ライン分格納する予測温度ライン
バッファ、18はサーマルヘッドの抵抗値バラツキを補正
する抵抗値補正テーブル、19は記録ライン内の加熱量を
求める加熱量テーブル、20は前ラインでの予測温度と放
熱板温度との差を求める減算器、21は定数1を出力する
定数テーブル、22は予測温度を求めるサーマルヘッドの
位置を画素数をカウントすることで検出する画素数カウ
ンタ、23はサーマルヘッドの熱時定数分布を含めた冷却
定数テーブル、24と25はマルチプレクサ、26は記録ライ
ン内の加熱量を求めるために加熱量テーブル19と定数テ
ーブル21の出力、放熱板温度に対する冷却量を求めるた
めに減算器20の出力、及び冷却定数テーブル23の出力を
乗算する乗算器、27は放熱板温度に対する加熱、冷却総
量を求めるために乗算器26の出力を累算する累算器、28
と29は累算器27の出力である加熱冷却予測温度を記憶す
る2つの加熱冷却ラインバッファ、30はクロストーク演
算においての画素位置を示すアドレスを更新するクロッ
クであるアドレスクロック、31はアドレスクロック30を
カウントしてクロストーク演算のアドレスを発生するア
ドレスカウンタ、32は画素数カウンタ22とアドレスカウ
ンタ31の値が比較し一致した時に信号を出力する比較
器、33はクロストーク演算の対象となる隣接した画素の
参照画素数rに対してr−1と(r−1)/2を設定する
参照画素数スイッチ、34は参照画素数スイッチ33の値を
初期ロードして比較器32の出力に従ってカウントダウン
する参照画素数カウンタ、35と36と37は加熱冷却ライン
バッファA28,B29を指定する最大アドレス値およびクロ
ストークを算出する2つの発熱抵抗体の位置である被選
択アドレス値をそれぞれ計算する加算器、38と39と40は
マルチプレクサ、41と42は参照画素数スイッチ33による
最小アドレス値を与える1入力、加算器35による最大ア
ドレス値を与える1入力と加算器36,37による被選択ア
ドレス値を与える1入力の3入力の内、被選択アドレス
値入力が最小アドレス値以下の場合最小アドレス値を選
択し、被選択アドレス値入力が最大アドレス値以上の場
合最大アドレス値を選択し、その他の場合被選択アドレ
ス値そのものを選択するバッファアドレス選択器A,B、4
3はクロストーク量を求める発熱抵抗体間の温度差を算
出する減算器、44は減算器43の出力である発熱抵抗体間
の温度差と発熱抵抗体間の画素数に応じてクロストーク
の重み付けする係数を記憶した重み係数テーブル、45は
加熱冷却ラインバッファA28に記憶している画素位置毎
の加熱冷却予測温度と重み係数テーブル44の係数を乗算
する乗算器、46は重み付け乗算した画素位置毎のクロス
トーク結果を参照画素数分累積する累算器、47は累算器
46の出力を画素位置毎に記憶するクロストークラインバ
ッファ、48はクロストークラインバッファ47の出力であ
るクロストークを加味した最終的な予測温度に放熱板温
度を加える加算器、49は加算器48の出力データを画素位
置毎に一時格納するレジスタ、50は演算出力となる予測
温度を示す信号、51は予測温度バッファメモリ17への入
力信号として予測温度および放熱板温度データ信号を切
り換えるマルチプレクサである。
第4図の動作の詳細を述べる前に、その概要を述べ
る。動作はまずクロストークを考慮しない時の画素位置
毎の加熱冷却温度予測を行い、この予測温度値を加熱冷
却ラインバッファA28,B29に記憶する。この1ライン分
の予測温度値を隣接する画素間で平均化して、クロスト
ークを加味した予測温度値をクロストークラインバッフ
ァ47に記憶する。得た予測温度値は放熱板温度からの増
分であるので、画素位置毎の温度を加えて出力する。こ
の予測温度は次ラインでの温度予測に必要であるので、
同時に予測温度ラインバッファ17に記憶させる。この一
連の動作を到着ライン毎に行う。
次に第4図の動作の詳細を第5図及び第6図のタイミ
ングチャートを用いて以下述べる。この内、第5図は記
録動作を開始する第0ライン目、第6図は1ライン目以
降を代表する第1ラインの様子を表わし、ライン先頭第
0画素について隣接するr画素を参照して予測に関する
ものである。信号aはライン毎の予測演算を行う期間を
示すライン信号、信号bは第3図内のサーマルヘッド11
による各ライン記録を開始する直前に、サーミスタ12と
温度検出部10によりサーマルヘッド11の放熱板温度を実
測し終えたことを示す放熱板温度データ信号、信号cは
第4図内の画素毎の階調数信号13と記録速度信号14と放
熱板温度センス信号15が入力されることを示し、ライン
内の画素数分生じる画素データ入力信号、信号dは放熱
板温度ラインバッファ16の入出力データを表わす放熱板
温度ラインバッファデータ信号、信号eは予測温度ライ
ンバッファ17の入出力データを表わす予測温度ラインバ
ッファデータ信号、信号fは1画素毎の加熱冷却予測演
算を行う期間を示す加熱冷却予測演算信号、信号gは予
測演算のための基本クロック信号、信号hは累積演算に
先立ち累算器27をリセットする加熱冷却リセット信号、
信号iはマルチプレクサ24,25の加熱冷却マルチプレク
サ制御信号、信号jは画素数カウンタ22のカウント値の
一部を示す画素数カウンタ信号、信号kは発熱抵抗体個
々の抵抗値補正する抵抗値補正テーブル18からの抵抗値
補正信号、信号l,mはマルチプレクサ24,25の加熱冷却マ
ルチプレクサデータ信号、信号n,oは参照画素数カウン
タ34のカウント値の一部を示す参照画素数カウンタ信
号、信号pは加熱冷却ラインバッファアドレス信号、信
号qはクロストークの演算期間を示すクロストーク演算
信号、信号rはクロストーク演算に先立ちクロストーク
リセット信号、信号sはクロストークの累算演算におい
て累算器46をリセットするクロストーク初期信号、信号
tはアドレスクロック30の出力クロックであるアドレス
クロック信号、信号uはクロストーク演算する画素位置
から同画素数分離れた画素位置についてのクロストーク
演算の完了を示す参照画素位置アドバンス信号、信号v
はクロストークラインバッファデータ信号、信号wはク
ロストークを求める片方の発熱抵抗体の温度である加熱
冷却ラインバッファAデータ信号、信号xはクロストー
クを求める他方の発熱抵抗体の温度である加熱冷却ライ
ンバッファBデータ信号、信号yはクロストークを求め
る発熱抵抗体間の温度差と重み係数テーブル44からの重
み係数を示す重み係数出力信号、信号zはレジスタ49の
最終的な予測温度データ信号を示す。
予測演算を開始する第0番目のラインにおいて、ライ
ン信号aがハイになるにともない、放熱板温度センス信
号bもハイとなり放熱板温度を実測したことを示す。次
に、画素データ入力信号cにより画素毎に記録開始時点
での放熱板温度データ信号を放熱板温度ラインバッファ
16に書き込む。この放熱板温度は実質的にサーマルヘッ
ドの周辺温度となる。これと同時に、ライン信号aと画
素データ入力信号cと図示しない第0ラインを示す制御
信号によりマルチプレクサ51が放熱板温度データ信号15
を予測温度ラインバッファ17へ入力する。この結果、放
熱板温度ラインバッファ16および予測温度ラインバッフ
ァ17の同一画素に対応するメモリアドレスに同じ放熱板
温度データ信号15を記憶し、サーマルヘッド周辺の雰囲
気温度に初期化する。また、画素データ入力信号cがハ
イになることによって、階調数信号13と記録速度信号14
が入力される。画素データ入力信号cがローになること
によって、画素数カウンタ22がリセット状態になり、予
測するサーマルヘッド11の第0画素の位置を出力する。
この位置情報および記録速度信号14により冷却定数テー
ブル23および発熱抵抗体の抵抗値のバラツキを補正した
抵抗値補正信号kにより加熱量テーブル19が確定し第0
画素について予測演算が可能となる。予測演算準備がで
きると加熱冷却予測演算信号fは基本クロック信号gの
立ち下がりに同期してハイとなる。加熱冷却予測演算信
号fがハイになると、加熱冷却リセット信号hおよび加
熱冷却マルチプレクサ制御信号iを発生する。加熱冷却
リセット信号hは累算器27をリセットする。
加熱冷却マルチプレクサ制御信号iはマルチプレクサ
24,25の出力に第0ラインの第0画素での加熱量演算に
必要な加熱量テーブル19かの加熱量と冷却定数テーブル
23からの出力係数値=1を乗算器26に入力する。乗算器
26は基本クロック信号gの立ち上がりでマルチプレクサ
24,25の出力である加熱冷却マルチプレクサデータ信号
l,mを取り込む。その乗算結果ΔTh0,0を累算器27に累
算し、基本クロック信号gの次の立ち上がりで加熱冷却
ラインバッファデータ信号pとする。なお、この立ち上
がりに先立ち、加熱冷却マルチプレクサ制御信号iをロ
ーとすることで、マルチプレクサ24,25は第0ラインの
第0画素での冷却量演算に必要な予測温度ラインバッフ
ァ17と放熱板温度ラインバッファ16とを減算器20により
減算した温度差と冷却定数テーブル23の出力を乗算器26
に入力する。即ち、加熱量の演算結果の出力と冷却量の
演算のためのデータのフェッチを同一タイミングにて行
う。引き続き、乗算器26は冷却量を演算実行するが予測
温度ラインバッファ17と放熱板温度ラインバッファ16と
の差は記録の第0ライン目の全ての画素で零となるの
で、累算器27での累算結果ΔTt0,0は、加熱量の演算結
果ΔTh0,0に等しくなる。演算結果は、次の基本クロッ
ク信号gの立ち上がりで加熱冷却ラインバッファデータ
信号pとなる。この加熱冷却ラインバッファデータ信号
pはバッファアドレス選択器A41,B42で指定した加熱冷
却ラインバッファA28,B29に記憶するが、この時のアド
レスは次の条件下で選択される。最大アドレス値は画素
数カウンタ22の値と参照画素数スイッチ33の値を加算し
た値であり(r−1)/2となる。最小アドレス値は参照
画素数スイッチ33の値であり(r−1)/2となる。被選
択アドレス値は画素数カウンタ22の値と参照画素数スイ
ッチ33の値を加算した値であり(r−1)/2となる。即
ち、最大アドレス値と同じである。この結果、バッファ
アドレス選択器A41,B42は最大アドレス値を選択して加
熱冷却ラインバッファA28,B29を指定して加熱冷却ライ
ンバッファA,Bデータ信号w,xを記憶する。
続いて、画素データ入力信号cがハイになることによ
って、第1画素に関する階調数信号13と記録速度信号14
が入力される。次に、画素データ入力信号cがローにな
ることによって画素数カウンタ22がカウントアップし、
予測するサーマルヘッドの位置を更新する。この位置情
報および記録速度信号14により冷却定数テーブル23と抵
抗値補正テーブル18と加熱量テーブル19が確定し、第1
画素について予測演算が可能となる。以下、第0ライン
終了までこれらの演算を繰り返す。第0ライン終了時、
画素数カウンタ22はライン内の画素数−1を示し、加熱
冷却ラインバッファA28,B29は(r−1)/2から画素数
カウンタ22の値+(r−1)/2まで加熱冷却演算の値を
記憶する。
第0ラインの加熱冷却演算が全て終わるとクロストー
ク演算に入る。クロストーク演算開始に伴い、クロスト
ーク演算信号qが立ち上がり、クロストークリセット信
号rにより、アドレスカウンタ31と参照画素数カウンタ
34をリセットする。参照画素数カウンタ34は参照画素数
r−1に初期設定する。基本クロック信号gの立ち上が
りに先立ち、クロストーク初期信号sにより累算器46を
リセットのモードにし基本クロック信号g入力でリセッ
トする。この間に、加熱冷却ラインバッファA28,B29を
バッファアドレス選択器A41,B42によりアドレス指定し
重み係数テーブル44を指定する。まず、バッファアドレ
ス選択器A1は次の条件下で選択する。最大アドレス値は
画素数カウンタ22と参照画素数スイッチ33の加算値であ
り画素数カウンタ22の値+(r−1)/2となる。最小ア
ドレス値は参照画素数スイッチ33の(r−1)/2であ
る。被選択アドレス値はアドレスカウンタ31と参照画素
数カウンタ34の加算値でありr−1となる。通常、画素
数カウンタ22の値すなわち1ライン内に画素数−1は
(r−1)/2より大きいので、バッファアドレス選択器
A41は被選択アドレス値を選択し、加熱冷却ラインバッ
ファA28のアドレスを指定する。この結果、加熱冷却ラ
インバッファA28の出力値はΔTt0,r−1となる。
バッファアドレス選択器B42は次の条件下で選択す
る。最大アドレス値は画素数カウンタ22と参照画素数ス
イッチ33の加算値であり、画素数カウンタ22の値+(r
−1)/2となる。最小アドレス値は参照画素数スイッチ
33の(r−1)/2である。被選択アドレス値はアドレス
カウンタ31と参照画素数スッチ33の加算値でありr−1/
2となる。通常、画素数カウンタ22の値すなわち1ライ
ン内に画素数−1は(r−1)/2より大きいので、バッ
ファアドレス選択器B42は被選択アドレス値を選択し加
熱冷却ラインバッファB29のアドレスを指定する。この
結果、加熱冷却ラインバッファB29の出力値はΔT
t0,(r−1)/2となる。減算器43は加熱冷却ラインバ
ッファA28,B29の出力値の差分をとりクロストークを求
める発熱抵抗体間の温度差Δtを求める。この温度差Δ
tと発熱抵抗体間の距離を代表する参照画素数カウンタ
34によって重み係数テーブル44が出力する値をW
r−1,Δtとする。加熱冷却ラインバッファA28の出力
値ΔTt0,r−1と重み係数テーブル44が出力する値W
r−1,Δtは次の基本クロック信号gの立ち上がりで乗
算器45で乗算され累算器46に累算される。累算値はアド
レスカウンタ31で指定するクロストークラインバッファ
47に記録され、その値は下記の(12)式となる。
ΔTl0,0=ΔTt0,r−1×Wr−1,Δt …(12) 続いて、アドレスクロック信号tが入るとアドレスカ
ウンタ31がインクリメントされ、バッファアドレス選択
器A41は加熱冷却ラインバッファA28のアドレスrを指定
する。クロストーク初期信号sで累算器46をリセット
し、指定した加熱冷却ラインバッファA28のデータΔT
t0,rについて乗算および累算し、(13)式の演算を行
う。
ΔTl0,1=Δt0,r×Wr−1,Δt …(13) 以下、この動作を、アドレスカウンタ31と画素数カウ
ンタ22が等しくなるまで繰り返す。両方のカウンタが一
致すると、比較器32は参照画素位置アドバンス信号uを
出力して、参照画素数カウンタ34をデクリメントし、ア
ドレスカウンタ31をリセットする。次の基本クロック信
号gの立ち上がりに先立ち、クロストーク初期信号sを
ローとして、アドレスカウンタ31の指定したクロストー
クラインバッファ47のデータΔTl0,0を累算器46にロー
ドする。この間に、加熱冷却ラインバッファA28,B29を
バッファアドレス選択器A41,B42によりアドレス指定
し、重み係数テーブル44を参照画素数カウンタ34で指定
する。
バッファアドレス選択器A41は次の条件下で選択す
る。最大アドレス値は画素数カウンタ22と参照画素数ス
イッチ33の加算値であり、画素数カウンタ22の値+(r
−1)/2となる。最小アドレス値は参照画素数スイッチ
33の(r−1)/2である。被選択アドレス値はアドレス
カウンタ31と参照画素数カウンタ34の加算値でありr−
2となる。通常、画素数カウンタ22の値すなわち1ライ
ン内に画素数−1は(r−1)/2より大きいので、バッ
ファアドレス選択器A41は被選択アドレス値を選択し、
加熱冷却ラインバッファA28のアドレスを指定する。こ
の結果、加熱冷却ラインバッファA28の出力値はΔT
t0,r−2となる。バッファアドレス選択器B42は次の条
件下で選択する。最大アドレス値は画素数カウンタ22と
参照画素数スイッチ33の加算値であり、画素数カウンタ
22の値+(r−1)/2となる。最小アドレス値は参照画
素数スイッチ33の(r−1)/2でる。被選択アドレス値
はアドレスカウンタ31と参照画素数スイッチ33の加算値
でありr−1/2となる。通常、画素数カウンタの値すな
わち1ライン内に画素数−1は(r−1)/2より大きい
ので、バッファアドレス選択器B42は被選択アドレス値
を選択し、加熱冷却ラインバッファB29のアドレスを指
定する。この結果、加熱冷却ラインバッファB29の出力
値はΔTt0,(r−1)/2となる。減算器43は加熱冷却
ラインバッファA28,B29の出力値の差分をとりクロスト
ークを求める発熱抵抗体間の温度差Δtを求める。この
温度差Δtと発熱抵抗体間の距離を代表する参照画素数
カウンタ34によって重み係数テーブル44が出力する値を
r−2,Δtとする。加熱冷却ラインバッファA28の出
力値ΔTt0,r−2と重み係数テーブル44が出力する値W
r−2,Δtは次の基本クロック信号gの立ち上がりで乗
算器45で乗算され、累算器46に累算される。累算値はア
ドレスカウンタ31で指定するクロストールラインバッフ
ァ47に記録されるが、その値はクロストークラインバッ
ファ47からロードしたΔTl0,0を累算した(14)式とな
る。
ΔTl0,0=ΔTt0,r−2×Wr−2,Δt+ΔTl0,0 …(14) 続いて、アドレスクロック信号tが入ると、アドレス
カウンタ31がインクリメントされ、バッファアドレス選
択器A41は加熱冷却ラインバッファA28のアドレスr−1
を指定する。クロストーク初期信号sで累算器46をリセ
ットし、指定した加熱冷却ラインバッアファA28のデー
タΔTt0,r−1について乗算及び累算し、(15)式の演
算を行う。
ΔTl0,1=ΔTt0,r−1×Wr−2,Δt+ΔTl0,1 …(15) この一連の動作を、参照画素数カウンタ34が0なるま
で繰り返すが、参照画素数カウンタ34が(r−1)/2−
1以下になると、バッファアドレス選択器A41,B42の選
択値が最小アドレス値となる。例えば、参照画素数カウ
ンタ34が(r−1)/2−1になると、選択条件は次のよ
うになる。最大アドレス値は画素数カウンタ22の値+
(r−1)/2−1、最小アドレス値は参照画素数スイッ
チ33の(r−1)/2である。被選択アドレス値はアドレ
スカウンタ31と参照画素数カウンタ34の加算値であり、
(r−1)/2−1となり、被選択アドレス値は最小アド
レス値以下となり、バッファアドレス選択器A41,B42は
最小アドレス値を選択し、加熱冷却ラインバッファA28,
B29のアドレスを指定する。これは、サーマルヘッドの
両端から(r−1)/2以内の画素位置でのクロストーク
演算する時、着目する画素位置に対して隣接するr画素
位置の一部が物理的に存在しないからである。この場合
の演算結果は下記の(16)式となる。
ΔTl0,0=ΔTt0,(r−1)/2×W
(r−1)/2−1,Δt+Tl0,0 …(16) 参照画素数カウンタ34が0までインクリメントされ、
比較器32が参照画素位置アドバンス信号uを出力した時
のクロストークラインバッファ47の先頭アドレスの値
は、下記の(17)式となる。
ΔTl0,0=ΔTt0,(r−1)/2×W0,Δt+… +Tt0,(r−1)/2×W
(r−1)/2−1,Δt+ +Tt0,(r−1)/2×W
(r−1)/2−1,Δt+… +Tt0,(r−1)×W(r−1),Δt …(17) これが、クロストーク演算結果である。ただし、この
値は、放熱板温度に対するものである。そこで、この値
に放熱板温度ラインバッファ16に記憶している記録開始
直前の第0画素位置の放熱板温度値Ta0,0を加算器48に
よって加算する。この加算結果が求めるべき第0ライン
第0画素記録後の予測温度となる。予測温度は、レジス
タ49に一時記憶し、マルチプレクサ51を介して予測温度
ラインバッファ17をTa0,0+Tl0,0に更新する。ここ
で、Ta0,0+Tl0,0をTp0,0とする。同時に、第0ライ
ンのすべての画素位置について更新する。そして、この
予測演算値が第3図のパルス幅テーブル8に送出され、
これに応じたパルス幅がサーマルヘッド駆動部9に出力
される。
予測演算を開始する第1ライン以降の第5図において
も、ライン信号aのみハイになり、放熱板温度の実測を
終えると放熱板温度センス信号bがハイになることによ
って、階調数信号13、記録速度信号14および放熱板温度
データ15が入力される。この結果、放熱板温度ラインバ
ッファ16に記録開始時点でのサーマルヘッドの放熱板温
度が記憶される。次に、画素データ入力信号cがローに
なることによって、画素数カウンタ22がリセット状態に
なり、予測するサーマルヘッド11の第0画素の位置を出
力する。この位置情報および記録速度信号14により、冷
却定数テーブル23、抵抗値補正テーブル18、加熱量テー
ブル19が確定し、前ラインでの演算により予測温度ライ
ンバッファ17がすでに更新されており、第0画素につい
て予測演算が可能となる。予測演算準備ができると加熱
冷却予測演算信号fは基本クロック信号gの立ち下がり
に同期してハイとなる。加熱冷却予測演算信号fがハイ
になると、加熱冷却リセット信号hおよび加熱冷却マル
チプレクサ制御信号iを発生する。加熱冷却リセット信
号hは累算器27をリセットする。加熱冷却マルチプレク
サ制御信号iはマルチプレクサ24,25の出力に第1ライ
ンの第0画素での加熱量演算に必要な加熱量テーブル19
からの加熱量ΔTh1,0と冷却定数テーブル23からの出力
係数値=1を乗算器26に入力する。乗算器26は基本クロ
ック信号gの立ち上がりでマルチプレクサ24,25の出力
である加熱冷却マルチプレクサデータ信号l,mを取り込
む。その乗算結果ΔTh1,0を累算器27に累算し、基本ク
ロック信号gの次の立ち上がりで加熱冷却ラインバッフ
ァデータ信号pとする。なお、この立ち上がりに先立
ち、加熱冷却マルチプレクサ制御信号iをローとするこ
とで、マルチプレクサ24,25は第1ラインの第0画素で
の冷却量演算に必要な予測温度ラインバッファ17と放熱
板温度ラインバッファ16とを減算器20により減算した温
度差と冷却定数テーブル23の出力を乗算器26に入力す
る。即ち、加熱量の演算結果の出力と冷却量の演算のた
めのデータのフェッチを同一タイミングにて行う。即
ち、乗算器26は第1ライン第0画素を記録する直線の予
測温度Tp0,0、と放熱板温度Ta1,0の差に冷却定数テー
ブル23の値を乗算する。その演算結果は累算器27で加熱
量ΔTh1,0に累算され、記録開始から第1ライン第0画
素記録直前までの加熱冷却総量となり、次の基本クロッ
ク信号gの立ち上がりで累算器出力データとなる。
第6図ではこの放熱板温度に対する加熱冷却総量をΔ
t1,0とする。演算結果は次の基本クロック信号gの立
ち上がりで加熱冷却ラインバッアファデータ信号pとな
る。この加熱冷却ラインバッファデータ信号pはバッフ
ァアドレス選択器A41,B42で指定した加熱冷却ラインバ
ッファA28,B29の(r−1)/2に記憶する。続いて画素
データ入力信号cがハイになることによって、第1画素
に関する階調数信号13、記録速度信号14が入力される。
次に、画素データ入力信号cがローになることによって
画素数カウンタ22がカウントアップし予測するサーマル
ヘッドの位置を更新する。この位置情報および記録速度
信号により冷却定数テーブル23、抵抗値補正テーブル1
8、加熱量テーブル19が確定し、第1画素について予測
演算が可能となる。以下、第1ライン終了までこれらの
演算を繰り返す。第1ライン終了時、画素数カウンタ22
はライン内の画素数−1を示し、加熱冷却ラインバッフ
ァA28,B29は(r−1)/2から画素数カウンタ22の値+
(r−1)/2まで加熱冷却演算の値を記憶する。
第1ラインの加熱冷却演算が全て終わると、第0ライ
ンでのクロストーク演算同様に演算を行い、(18)式の
結果を得る。
ΔTl1,0=ΔTt1,(r−1)/2×WT0,Δt+… +Tt1,(r−1)/2×W
(r−1)/2−1,Δt+ +Tt1,(r−1)/2×W
(r−1)/2,Δt+… +Tt1,(r−1)×W(r−1),Δt …(18) この値に放熱板温度ラインバッファ16に記憶している
記録開始直前の第0画素位置の放熱板温度値Ta1,0を加
算器48によって加算する。この加算結果が求めるべき第
1ライン第0画素記録後の予測温度となる。予測温度は
レジスタ49に一時記憶し、マルチプレクサ51を介して予
測温度ラインバッファ17をTa1,0+Tl1,0に更新する。
ここで、Ta1,0+Tl1,0をTp1,0とする。同様に、第1
ラインのすべての画素位置について更新する。
以下、予測ライン終了までこれらの演算を繰り返し
て、全ラインを予測演算する。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によればサーマルヘッド
の発熱抵抗体間のクロストークを高精度で予測すること
ができ、所望の発熱量を維持でき、かつ蓄熱現象をより
効果的に利用する熱記録を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は本発明の原理構成図、 第1図(b)及び第2図は本発明の原理の説明図、 第3図は本発明の一実施例ブロック構成図、 第4図は第3図の温度予測部の詳細ブロック図、 第5,6図は本発明の動作タイミングチャート、 第7図はサーマルヘッドの構造断面図、及び 第8,9図は従来の問題点の説明図である。 (符号の説明) 6……サーマルヘッド制御部、7……温度予測部、 8……パルス幅テーブル、 9……サーマルヘッド駆動部、10……温度検出部、 11……サーマルヘッド、12……サーミスタ。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/365

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画素若しくは複数画素を単位とするサーマ
    ルヘッド(11)の発熱抵抗体毎に蓄熱検出機構を備え、
    検出した蓄熱量を基にサーマルヘッドに加える印加電力
    を制御して一定の記録濃度制御を行う熱記録装置であっ
    て、記録周期内のサーマルヘッドへの加熱量と冷却量を
    記録周期毎に予測することにより、記録周期開始直前の
    予測温度から記録周期終了直後の温度を予測するサーマ
    ルヘッド蓄熱予測装置において、 発熱抵抗体(52)間での温度差によるクロストークを記
    録周期毎に予測演算するため、クロストークの影響する
    発熱抵抗体の数を選定する選定手段(A)と、 発熱抵抗体毎の温度を記憶する記憶手段(B)と、 発熱抵抗体間の予測温度の差を算出する第一の算出手段
    (C)と、 発熱抵抗体間の距離を検出する検出手段(D)と、 前記第一の算出手段と検出手段により算出された発熱抵
    抗体間の予測温度の差分と距離により発熱抵抗体間の熱
    干渉の重み付け係数を決定する決定手段(E)と、 前記記憶手段に記憶された温度と前記重み付け係数から
    2つの発熱抵抗体間のクロストーク量を算出する第二の
    算出手段(下)とを備え、 クロストークの影響する発熱抵抗体の数の範囲内につい
    てクロストーク量を累積することにより、クロストーク
    による発熱抵抗体の温度変化を予測することを特徴とす
    るサーマルヘッド蓄熱予測装置。
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