JP2803652B2 - コンバイン等の穀稈引起ケ−ス - Google Patents

コンバイン等の穀稈引起ケ−ス

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JP2803652B2 JP23297796A JP23297796A JP2803652B2 JP 2803652 B2 JP2803652 B2 JP 2803652B2 JP 23297796 A JP23297796 A JP 23297796A JP 23297796 A JP23297796 A JP 23297796A JP 2803652 B2 JP2803652 B2 JP 2803652B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、圃場の穀稈を引き起
こす穀稈引起装置を有し、バインダ等にも利用し得るコ
ンバイン等の穀稈引起ケ−スに関する。
【0002】
【従来の技術】コンバインの穀稈引起ケ-スは、引起ラ
グを有した引起チェンを、上下のスプロケット間に張設
して伝動回転しながら、穀稈の引き起こし作用を行わせ
る構成のものが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、穀稈引起ケ
−スは、内部にわら屑や塵埃等が溜り、スプロケットな
どの回転手段への穀稈の巻き付き、引起チェンの伸び等
を生じることがあるので、引起チェンの張りや掃除等を
行う必要があるが、分解後組立て時にケ−スカバ−を簡
単に位置決めして取り付けることができなければ、コン
バイン等による収穫作業の能率が低下する問題を生じ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、ケ−スカバ
−を所定位置に簡単に設置し得るコンバイン等の穀稈引
起ケ−スを提供するものであって、つぎのような技術的
手段を講じた。即ち、横方向よりも縦方向に長く形成し
たケ−スカバ−13及び該ケ−スカバ−13によって全
体が覆われたスプロケット2等の回転手段や一部が覆わ
れ且つこの回転手段によって回転し穀稈の稈身を引き起
こす引起ラグ7を多数取り付けた引起チェン8を有する
穀稈引起ケ−スにおいて、該ケ−スカバ−13の上部の
後面側には上部に先端側を開放した溝部を有する係合具
14を一体に設け、引起チェン側で且つスプロケット2
よりも上側には前記係合具14の溝部に入り長手方向の
上側への移動を規制する係止具12を設け、ケ−スカバ
−13の下部の後面側にピン18が入るピン穴25を設
けてなるコンバイン等の穀稈引起ケ−スとする。
【0005】
【作用】引起チェンの回転によって引起ラグは、穀稈引
起ケ−スの一側を長手方向に沿って下端部から上方へ移
動しながら穀稈を係合して引き起こす。そして、作業終
了後に、例えば、穀稈引起ケ−ス内の掃除や点検作業を
行うために、穀稈引起ケ−スを開放する必要があるが、
この場合には、ケ−スカバ−13をフリ−にし、作業者
によるケ−スカバ−13の下方への移動と、ピン18の
ピン穴25からの外れによりケ−スカバ−13が前方に
外れる。その後、前記作業を終えて元の状態に組み立て
る場合には、ケ−スカバ−13を所定の場所に位置させ
て上方に移動すると、係合具14の溝は係止具12に入
り、またピン穴25へのピン18の挿入により、ケ−ス
カバ−13が位置決めされる。
【0006】
【発明の効果】係合具14の溝への係止具12の嵌入に
より、ケ−スカバ−13の上方への移動を規制すること
になり、ケ−スカバ−13の位置決め及びピン穴25へ
のピン18の位置決めを正確に合わせることができるの
で、穀稈引起ケ−スの組立てを迅速にでき作業能率の向
上を図ることができる。そして、ケ−スカバ−13に一
体に取り付けた係止具12を引起チェン側で且つスプロ
ケット2よりも上側に設けているので、ケ−スカバ−1
3の上部の位置ずれやガタの発生による穀稈の引き起こ
し性能の低下を防止し得る。
【0007】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
説明する。まず、第1図〜第7図において、穀稈引起ケ
−ス1は、長手方向の上端部にスプロケット2をスプロ
ケット軸3で軸装し、下端部にロ−ラ4をロ−ラ軸5で
軸装した引起ケ−ス6と、一定間隔に引起ラグ7を有し
てこれらスプロケット2と、ロ−ラ4との間に亘って張
設する引起チェン8と、この引起チェン8に対してラグ
ピン9の回りに回動させる引起ラグ7の引き起こし姿勢
を維持するスライダ−10と等から構成され、スプロケ
ット軸3の伝動回転によって、引起チェン8を回転しな
がら、各引起ラグ7を、下端部から上端部へ上昇する工
程では、スライダ−10に案内させて、外方へ突出させ
た穀稈引き起こし姿勢に維持し、反対側の下降する工程
では、ラグピン9回りに倒伏させて引起ケ−ス6内に引
っ込ませる状態にするものである。
【0008】このような引起ケ−ス6の上端部のケ−ス
縁11に、内側へ向けて係止片12を突設して、ケ−ス
カバ−13の係合片14を係合させる構成としている。
また、引起ケ−ス6の下端部側には、この引起ケ−ス幅
の略中央部に、係止ピン15を突設して、頂部にはこの
係止ピン15径より大きい偏平な係止頭部16を形成し
ている。また、この係止ピン15の近くには、この引起
ケ−ス6の裏側から回動操作出来るハンドル17付きの
ロックピン18を設け、ばね19の張圧力によって前側
へ常時突出するように付勢している。
【0009】ケ−スカバ−13は、このような引起ケ−
ス6の前面を被覆するようにして着脱自在に設けるもの
で、取り付けた状態では、このケ−スカバ−13のケ−
ス縁20と、前記引起ケ−ス6のケ−ス縁11との間に
おいて、上昇工程の引起ラグ7を突出案内する。このケ
−スカバ−13の上端部には、上記係止片12に係合す
る∪状の係合片14を有し、下端部側には、上記係止ピ
ン15の嵌合し得る係止溝21、及びこの係止溝21の
上端側に係止頭部16の嵌合する大径の嵌合穴乃至案内
口22を設ける。これら係止溝21溝はケ−スカバ−1
3の裏側に固定した係止プレ−ト23に形成され、ケ−
スカバ−13を引起ケ−ス6の前面に合わせて開位置に
した状態では、係止頭部16に対してこの係止プレ−ト
23の嵌合穴22が嵌脱自在の状態にあり、このケ−ス
カバ−13を押えて嵌合穴22を係止頭部16に嵌合し
た状態で上方へ移動させれば、係止溝21が係止ピン1
5に案内されて嵌合し、係止頭部16が係止プレ−ト2
3の係止溝21縁部に係止されると共に、上端部の係合
片14が引起ケ−ス6の係止片12に係止されて、閉位
置の姿勢となる構成である。
【0010】また、ロックピン18の嵌合されるピン穴
25が、ケ−スカバ−13の内側面に設けた係止プレ−
ト26に設けられ、このロックピン18に対するピン穴
25の位置は、ケ−スカバ−13の閉位置において一致
してロックピン18が嵌合し得る状態となる関係に構成
している。このような穀稈引起ケ−ス1において、ケ−
スカバ−13を取り外すときは、引起ケ−ス6の後側か
らハンドル17をばね19に坑して引くと、ロックピン
18がケ−スカバ−13のピン穴25から抜かれるため
に、このケ−スカバ−13は長手(上下)方向へ移動出
来る状態となるから、手でケ−スカバ−13を下方へ若
干移動すると、係合片12から下方へ移動して外れると
同時に、係止プレ−ト23の係止溝21が係止ピン15
の係止頭部16から外れて案内口22に位置し、ケ−ス
カバ−13が引起ケ−ス6の前側に開きうる開位置とな
り、このケ−スカバ−13を前側に開放すればよい。
【0011】また、ケ−スカバ−13を取り付けるとき
は、これとは逆に、このケ−スカバ−13の上端部の係
合片14を、引起ケ−ス上端部の係止片12に係合させ
ながら、下端部側の案内口22をロックピン18に嵌合
させる。このようにして、ケ−スカバ−13を上方へ移
動させるとピン穴25がロックピン18に一致すると、
係止プレ−ト26部でばね19に坑して押されていたロ
ックピン18がばね19の圧力でこのピン穴25に嵌合
されて、同時に上記係止ピン15及び係止片12等に対
しても係止溝21、係合片14等が係止されて、ケ−ス
カバ−13の移動が係止される。
【0012】このような穀稈引起ケ−ス1は、第8図、
第9図のようにコンバインに利用される。左右一対のク
ロ−ラからなる走行装置27を有した車体28上に、脱
穀装置29、操縦装置30、脱穀済みの籾を収容する籾
タンク31等を搭載し、この車体28の前部には、上下
動制御自在の刈取装置32を設け、前記穀稈引起ケ−ス
1は、この刈取装置32の前端部に設けられる。刈取装
置32の下部には、分草枠33、刈刃装置34等が設け
られ、穀稈引起ケ−ス1はこの分草枠33の後側から刈
刃装置34の上方位置に亘って傾斜して、左右一対に設
け、刈り取ろうとする穀稈を左右両側から中央部へ掻き
寄せるようにして、引起ラグ7によって上方へ引き起こ
す構成としている。また、穀稈引起ケ−ス1の後方に
は、刈取穀稈を後方の脱穀装置29の移送チェン35ヘ
移送する移送装置36を設けている。 第10図、第1
1図において、ロックピン18のハンドル17を回動す
ることによって、カム37の傾斜縁38に沿わせて、ば
ね19に坑してピン穴25から引っ込ませる構成として
もよい。39はこのロックピン18のハンドル17の戻
りを良くするばねである。
【0013】ハンドル17をばね39に坑して回動イす
ると、カム37の傾斜縁38によって、ロックピン18
がばね19に坑して矢印ロ方向へ引かれて、ロックピン
18の先端がピン穴25から外れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】穀稈引起ケ−スの一部分解せる側断面図
【図2】一部の正面図
【図3】一部の拡大側断面図
【図4】一部の後面図
【図5】平断面図
【図6】一部の後面図
【図7】平断面図
【図8】コンバインの一部側面図
【図9】正面図
【図10】一部の別実施例を示す側断面図
【図11】平断面図である。
【符号の説明】
7 引起ラグ 8 引起チェン 13 ケ−スカバ− 18 ロックピン 25 ピン穴

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横方向よりも縦方向に長く形成したケ−
    スカバ−13及び該ケ−スカバ−13によって全体が覆
    われたスプロケット2等の回転手段や一部が覆われ且つ
    この回転手段によって回転し穀稈の稈身を引き起こす引
    起ラグ7を多数取り付けた引起チェン8を有する穀稈引
    起ケ−スにおいて、該ケ−スカバ−13の上部の後面側
    には上部に先端側を開放した溝部を有する係合具14を
    一体に設け、引起チェン側で且つスプロケット2よりも
    上側には前記係合具14の溝部に入り長手方向の上側へ
    の移動を規制する係止具12を設け、ケ−スカバ−13
    の下部の後面側にピン18が入るピン穴25を設けてな
    るコンバイン等の穀稈引起ケ−ス。
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