JP2803056B2 - 耐熱性摺動用成形材料 - Google Patents

耐熱性摺動用成形材料

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、耐摩耗性、耐摩擦性とともに耐湿性に優れ
た耐熱性摺動用成形材料に関する。
(従来の技術) 従来の摺動用成形材料は、ポリアセタール、ナイロ
ン、テフロン等の熱可塑性樹脂や、フェノール樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂に、黒鉛や二硫
化モリブデンの充填材を混合して製造され、機械工業部
品、自動車部品、鉄道部品、電気部品等の軸受、カム、
歯車、すり板等の摺動部品に用いられていた。例えば摺
動用フェノール樹脂成形材料は、フェノール樹脂に木
粉、綿布もしくはガラス繊維などの有機質もしくは無機
質の基材、黒鉛や二硫化モリブデンの充填材、その他の
添加剤を混合し、加熱混練して製造され、そして噴射成
形、圧縮成形あるいはトランスファー成形によって不溶
不融の摺動部品が製造されていた。
(発明が解決しようとする課題) しかし、これらの摺動部品は、耐熱性、耐摩耗性、耐
摩擦性に限度があり、より高度な要求に対応できなかっ
た。比較的耐熱性が高いとされているフェノール樹脂成
形材料でさえ、高々200℃程度の温度下で摺動させると
樹脂は容易に熱劣化、熱分解をおこす欠点がある。こう
した摺動部品をスラスト式の摩擦摩耗試験機にかけてみ
ると、荷重30kgf/cm2,速度40m/min程度の条件で摩擦熱
の発生によって樹脂の熱劣化、熱分解がおこり動摩擦係
数の著しい増大および摩耗粉の出現がみられ、摺動機能
が果せなくなるという欠点がある。また、樹脂としてフ
ェノール樹脂、エポキシ樹脂等が主流をなしていたが、
それらの樹脂は耐熱性に乏しく高負荷条件での使用には
限度があった。耐熱性樹脂としてポリイミド樹脂が提案
され、ビスマレイミドに、芳香族ジアミンとしてジアミ
ノジフェニルメタンを付加させたものが知られている。
またビスマレイミドとアミノフェノールとの付加反応物
をエポキシ樹脂で変性したものも知られている。前者の
ジアミノジフェニルメタンは発がん性の疑いがあり欧米
で問題となっており、後者のアミノフェノールがある量
以上であるとフェノール性水酸基のために耐湿性が悪く
なり、また一定量以下では反応時間が長くなるという欠
点があった。さらに、ビスマレイミドとアニリンを付加
させたものも知られているが、無機質充填材との濡れ性
が悪く、成形物にクラックが発生しやすいという欠点が
あった。
本発明は、上記の欠点を解消するためになされたもの
で耐摩耗性、耐摩擦邸、耐湿性、耐熱性に優れ、安全で
かつクラックの発生がなく、反応時間も短い耐熱性摺動
用成形材料を提供しようとするものである。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記の目的を達成しようとする鋭意研
究を重ねた結果、ビスマレイミド化合物と付加反応させ
るアミノ基含有化合物としてアミノフェノールとアニリ
ン類とを併用することによって、アミノフェノール単独
の場合のフェノール性水酸基過剰による吸湿性を改善し
た付加反応物をエポキシ樹脂で変性した熱硬化性樹脂と
所定の充填材を配合することによって、上記目的が達成
できる摺動用成形材料が得られることを見いだし、本発
明を完成したものである。すなわち、本発明は、 (A)(a)一般式(I)で示される不飽和ジカルボン
酸のN,N′−ビスイミド化合物 (但し、式中R1は少なくとも2個の炭素原子を有する2
価の基を、R2は炭素−炭素原子間の二重結合を含む2価
の基をそれぞれ表す) (b)一般式(II)で示されるアミノフェノール (但し、式中R3は水素原子、ハロゲン原子又はアルキル
基を表す) (c)一般式(III)で示されるアニリン類 (但し、R4,R5は水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、−OCH3、−OC2H5等の基で活性水素を含まない基を
表す) の反応生成物と、 (d)1分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキ
シ化合物とを主成分とする熱硬化性樹脂30〜70重量%
と、 (B)(e)炭素繊維、(f)黒鉛、(g)無機質粉末
(但し、50重量%以上のSiO2を含む)を含有する複合充
填材30〜70重量% とからなることを特徴とする耐熱性摺動用成形材料であ
る。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明に用いる(A)熱硬化性樹脂の主成分の1つで
ある(a)不飽和ジカルボン酸のN,N′−ビスイミド化
合物は、一般式 (但し、R1は少なくとも2個の炭素原子を有する2価の
基を、R2は炭素−炭素原子間の二重結合を含む2価の基
をそれぞれ表す) で示される化合物である。即ちR1としては直鎖状もしく
は分岐状のアルキレン基、炭素原子5〜6個の環をもつ
シクロアルキレン基、酸素、窒素または硫黄原子のうち
少なくとも1個を含む複素環式基、ベンゼン基又は多環
式芳香族基をはじめ、−NHCO−、−NR6−、−SiR7R8
もしくは−SO2−などにより結合された複数個のベンゼ
ン基や脂環式基などを挙げることができる。但し、R6,R
7,R8は炭素数1〜4個のアルキル基、炭素数5〜6個の
環をもつシクロアルキル基、フェニル基などを示す。ま
た、R2、つまり炭素−炭素原子間の二重結合を含む2価
の基としては、例えばマレイン酸残基、シトラコン酸残
基、テトラヒドロフタル酸残基等が挙げられる。従っ
て、上述したR1およびR2の条件を満たす不飽和ジカルボ
ン酸のN,N′−ビスイミド化合物としては、具体的に次
のようなものが挙げられ、これらは単独又は2種以上混
合して使用することができる。例えばマレイン酸N,N′
−4,4′−ジフェニルメタンビスイミド、マレイン酸N,
N′−4,4′−ジフェニルエーテルビスイミド、マレイン
酸N,N′−パラフェニレンビスイミド、マレイン酸N,N′
−ベンジジンビスイミド、マレイン酸N,N′−メタキシ
レンビスマレイミド、マレイン酸N,N′−1,5−ナフタレ
ンビスイミド、マレイン酸N,N′−4,4′−ジフェニルス
ルホン−ビスイミド、マレイン酸N,N′−2,2′−4,4′
−ジメチレン−シクロヘキサン−ビスイミド、マレイン
酸N,N′−4,4′−ジシクロヘキサン−メタンビスイミ
ド、マレイン酸N,N′−4,4′−ジフェニルシクロヘキサ
ンビスイミド、マレイン酸N,N′−4,4′−ジフェニル−
フェニルアミン−ビスイミド、マレイン酸N,N′−4,4′
−ジフェニル−ジフェニルシラン−ビスイミド、マレイ
ン酸N,N′−4,4′−ジフェニル硫黄−ビスイミド、マレ
イン酸N,N′−2,2′−(4,4′−ジフェニル)プロパン
−ビスイミド、マレイン酸N,N′−メタフェニレン−ビ
スイミド、マレイン酸N,N′−3,3′−(N,N′−メタフ
ェニレン−ビスベンツアミド)ビスイミド等が挙げられ
る。
反応生成物の他の成分である(b)アミノフェノール
としては、次の一般式を有するものを使用する。
但し、式中R3は水素原子、ハロゲン原子又はアルキル
基をそれぞれ表す。具体的な化合物としては、o−アミ
ノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェ
ノール、2−アミノ−4−クロロフェノール、2−アミ
ノ−4−メチルフェノール等が挙げられ、これらは単独
もしくは2種以上混合して使用する。
反応生成物のもう1つの成分である(c)アニリン類
としては次の一般式を有するものを使用する。
ただし、式中R4,R5は水素原子、ハロゲン原子、アル
キル基、−OCH3、−OC2H5、−COOCH3、−COOC2H5などで
活性水素を含まない基を示し、具体的にはアニリン、o
−クロルアニリン、m−トルイジン、メチル−p−アミ
ノ安息香酸エステルなどで、要するにアニリンの核置換
基に活性水素を含まないものであればいずれでも使用で
きる。
本発明に用いる(A)熱硬化性樹脂の他の主成分であ
る(d)1分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポ
キシ化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エ
ポキシ樹脂、ポリカルボン酸のポリグリシジルジエステ
ル樹脂、ポリオールのポリグリシジルエーテル、ウレタ
ン変性エポキシ樹脂、不飽和化合物をエポキシ化した脂
肪族又は脂環式のポリエポキシド、複素環を有するエポ
キシ樹脂、異節環を有するエポキシ樹脂、アミンをグリ
シジル化したエポキシ樹脂等があり、これらの1種又は
2種以上を選択して用いる。
次に、(A)反応生成物を得る場合の(a)不飽和ジ
カルボン酸のN,N′−ビスイミド化合物、(b)アミノ
フェノール、(c)アニリン類の配合割合および(d)
エポキシ化合物の配合割合について説明する。
(A)反応生成物を得るためには、(a)不飽和ジカ
ルボン酸のN,N′−ビスイミド化合物1モルに対し、
(b)アミノフェノールと(c)アニリン類の合計
[(b)+(c)]を0.1〜1.0モル反応させることが好
ましい。この合計の配合割合が0.1モル未満の場合は、
反応時間が長くなり、また分子量が小さく成形性が劣り
好ましくない。また配合割合が1.0を超えると樹脂の耐
熱性が悪くなり好ましくない。さらに(b)アミノフェ
ノールに対する(c)アニリン類のモル比[(c)/
(b)]は0.1〜9.0であることが好ましい。このモル比
が0.1未満の場合はアミノフェノールが過剰となるため
耐湿性が悪くなり好ましくない。また、このモル比が9.
0を超えると熱硬化性樹脂の無機質充填材との濡れ性が
悪くなり、クラック等も発生し好ましくないからであ
る。
不飽和ジカルボン酸のN,N′−ビスイミドとアミノフ
ェノールおよびアニリン類とを熔融下で加熱反応させる
ことも、ジオキサン、ジグライム、メチルセロソルブ、
エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテートなどの
不活性溶媒中で加熱反応させることもできる。熔融下で
の加熱反応は、不飽和ジカルボン酸のN,N′−ビスイミ
ドとアミノフェノールおよびアニリン類とを撹拌しつつ
温度上昇させると、100℃前後で熔融することができ、1
00〜180℃の温度に保持すれば付加重合反応を起こし、
所望粘度に達したら常温に冷却して、固体又は粘稠な液
状樹脂を得ることができる。こうして得られる付加反応
物に(d)エポキシ化合物を配合して(A)熱硬化性樹
脂を得ることができる。エポキシ化合物の配合割合は、
付加反応物30〜80重量%、エポキシ化合物70〜20重量%
にすることが望ましい。付加反応物が30重量%未満では
耐熱性が十分でなく、また80重量%を超えると耐熱性は
十分となるが機械的強度が低下し好ましくない。
付加反応物とエポキシ化合物との配合は、上記範囲内
であれば特に反応順序等限定する必要がなく、どのよう
に配合しても硬化性、成形性、耐熱性の優れた(A)熱
硬化性樹脂を得ることができる。しかし、通常は、まず
(a)ビスイミド化合物、(b)アミノフェノールおよ
び(c)アニリン類とを付加反応させて付加反応物を
得、これに(d)一分子内に2個以上のエポキシ基を有
するエポキシ化合物を加えて(A)熱硬化性樹脂を得
る。
本発明に用いる(B)複合充填材としては、(e)炭
素繊維、(f)黒鉛、(g)無機質粉末(但し、50重量
%以上のSiO2を含む)を含むものである。ここで用いる
(e)炭素繊維としては、石油ピッチからつくられる炭
素繊維、アクリル繊維から得られるものいずれでもよ
く、これらは単独又は2種以上混合して使用することが
できる。これらの炭素繊維は一般に0.1〜10mmの繊維長
のものが特性上好ましい。また、(f)黒鉛としては、
鱗片状黒鉛、鱗状黒鉛、土状黒鉛などの天然黒鉛、石油
コークスから製造される人造黒鉛等が挙げられ、これら
は単独又は2種以上混合して使用することができる。さ
らに(g)無機質粉末としては、50重量%以上のSiO2
含むもので、溶融された無定形石英ガラスパウダー、結
晶性石英、繊維結晶珪酸カルシウム、パーライト、ラジ
オライト、シラスバルーン等が挙げられ、これらは単独
又は2種以上混合して使用することができる。
次に(A)熱硬化性樹脂と(B)複合充填材を用いて
成形材料を製造する場合について説明する。(A)の熱
硬化性樹脂の配合割合は、成形材料に対して30〜70重量
%であることが望ましい。30重量%未満では作業性、成
形性に乏しく、また70重量%を超えると機械的特性およ
び摺動性が悪く好ましくないからである。
また(B)の複合充填材を構成する(e)の炭素繊維
は、成形材料に対して2〜40重量%であることが望まし
い。炭素繊維が2重量%未満では耐熱性、機械的特性、
動摩擦係数ともに効果なく、また40重量%を超えるとか
さばりが大きくなり成形性が悪く実用に適さない。
(f)黒鉛としては、成形材料に対して5〜50重量%配
合することが望ましい。黒鉛の配合割合が5重量%未満
では耐摩耗性、動摩擦係数に効果なく、また50重量%を
超えると機械的特性が低下し実用に適さず好ましくな
い。さらに、(g)50重量%以上のSiO2を含む無機質粉
末の配合割合は、成形材料に対して2〜30重量%である
ことが望ましい。この無機質粉末が2重量%未満では、
耐摩耗性に効果なく、また30重量%を超えると動摩擦係
数が高くなり、機械的特性も低下し実用に適さず好まし
くない。最も好ましい範囲は成形材料に対してそれぞ
れ、炭素繊維5〜20重量%、黒鉛10〜40重量%、無機質
粉末5〜20重量%である。
本発明の耐熱性摺動用成形材料は、熱硬化性樹脂に複
合充填材を常温で混合し、均一に分散させた後、混練機
で加熱混練し、次いで冷却固化させ適当な粉砕機で適当
な大きさに粉砕して成形材料を製造することができる。
この成形材料は、150〜250℃の温度に加熱することによ
り硬化する必要に応じて各種の添加剤を配合して種々の
特性をさらに改良することができる。例えば公知の酸無
水物、フッ化ホウ素錯体、第3級アミン、イミダゾー
ル、第4級アンモニウム塩、過酸化物等の硬化触媒を添
加して硬化性を向上させることができる。
(実施例) 以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが本
発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
以下の実施例および比較例において「%」とは「重量
%」を意味する。
実施例 1 4,4′−メチレンビス(N−フェニルマレイミド)1
モルとm−アミノフェノール0.3モルとアニリン0.3モル
との付加反応物75%に、エピコート828(シェル化学社
製エポキシ樹脂、商品名)25%を配合して、熱硬化性樹
脂を得た。次いでこの熱硬化性樹脂55%に、炭素繊維10
%、鱗片黒鉛30%、およびパーライト5%の複合充填材
を常温で混合し、その後、140℃に加熱混練して冷却
し、粉砕して耐熱性摺動用成形材料を製造した。この成
形材料を230℃に加熱した金型内に200kgf/cm2の圧力で
5分間硬化させて成形品とした。この成形品をスラスト
式の摩擦摩耗試験機にかけると、40m/minの速度、荷重2
0kgf/cm2の条件下では動摩擦係数は0.10、高速高荷重で
ある速度40m/min,荷重50kgf/cm2の条件下でも0.05と安
定した結果を得た。この成形品の圧縮強度を測定したと
ころ10kgf/mm2であった。これらの結果を第1表に示し
たが本発明の効果を確認することができた。
実施例 2 4,4′−オキシビス(N−フェニルマレイミド)1モ
ルに、p−アミノフェノール0.3モルとm−トルイジン
0.6モルとを反応させた付加反応物70%に、エピコート8
28(前出)30%を配合して熱硬化性樹脂を得た。この熱
硬化性樹脂45%に、炭素繊維15%、鱗片黒鉛30%、およ
び結晶性石英10%からなる複合充填材を配合し常温で混
合、次いで140℃に加熱混練冷却し、その後粉砕して耐
熱性摺動用成形材料を製造した。この成形材料を用いて
実施例1と同様にして成形品を得、成形品の動摩擦係数
および圧縮強度を測定したので第1表に示した。本発明
の効果が確認された。
実施例 3 4,4′−メチレンビス(N−フェニルマレイミド)1
モルとm−アミノフェノール0.25モルとp−アニシジン
0.05モルとを反応させた付加反応物65%に、DEN438(ダ
ウケミカル社製エポキシ樹脂、商品名)35%を配合した
熱硬化性樹脂を得た。この熱硬化性樹脂50%に炭素繊維
13%、鱗片黒鉛30%、ラジオライト7%からなる複合充
填材を配合し常温で混合、次いで140℃に加熱混練し冷
却した後、粉砕して耐熱性摺動用成形材料を製造した。
この成形材料を用いて実施例1と同様にして成形品を
得、この成形品の動摩擦係数および圧縮強度を測定した
ので第1表に示した。本発明の効果が確認された。
比較例 1 ノボラック型フェノール樹脂および硬化剤55%に鱗状
黒鉛45%を常温で混合し、110℃で加熱混練冷却した
後、粉砕して摺動用成形材料を製造した。この成形材料
を用いて180℃に加熱した金型内に200kgf/cm2の圧力で
5分間硬化させて成形品を得た。この成形品について実
施例1と同様にして動摩擦係数および圧縮強度を測定し
たところ、速度40m/min,荷重20kgf/cm2では0.20と安定
していたが、同速度、荷重30kgf/cm2では急激な摩擦熱
を生じ、1分間で成形品にフクレやキレツが発生し測定
不能となった。また、圧縮強度も低く実用に適さない強
度であった。
比較例 2 実施例1において、m−アミノフェノール0.3モルと
アニリン0.3モルの代わりに、m−アミノフェノール0.6
モルとした以外は実施例1と同一にして熱硬化性樹脂を
得た。この熱硬化性樹脂60%に鱗状黒鉛40%を常温で混
合し、その後140℃で加熱し、十分混練冷却粉砕して摺
動用成形材料を製造した。この成形材料を用いて実施例
1と同様にして成形品を得、また同様にして動摩擦係数
および圧縮強度を測定した。速度40m/min,荷重50kgf/cm
2の条件下では6分間で摩擦熱を生じ動摩擦係数が高く
なり測定不能となった。また圧縮強度は実用に適さない
強度であった。これらの結果を第1表にした。
[発明の効果] 以上の説明および第1表から明らかなように、本発明
の耐熱性摺動用成形材料は耐熱性、耐湿性、耐摩耗性、
動摩擦係数に優れ、また機械的特性が良いので、極めて
信頼性の高い摺動部品を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 3:04 3:36) (56)参考文献 特開 平3−72521(JP,A) 特開 昭60−190448(JP,A) 特開 昭57−180624(JP,A) 特開 平3−59033(JP,A) 特開 昭52−54798(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 63/00 - 63/10 C08G 59/40 - 59/66 C08K 13/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(a)一般式(I)で示される不飽
    和ジカルボン酸のN,N′−ビスイミド化合物 (但し、式中R1は少なくとも2個の炭素原子を有する2
    価の基を、R2は炭素−炭素原子間の二重結合を含む2価
    の基をそれぞれ表す) (b)一般式(II)で示されるアミノフェノール (但し、式中R3は水素原子、ハロゲン原子又はアルキル
    基を表す) (c)一般式(III)で示されるアニリン類 (但し、R4,R5は水素原子、ハロゲン原子、アルキル
    基、−OCH3、−OC2H5等で活性水素を含まない基を表
    す) の反応生成物と、 (d)1分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキ
    シ化合物と を主成分とする熱硬化性樹脂30〜70重量%と、 (B)(e)炭素繊維、(f)黒鉛、(g)無機質粉末
    (但し50重量%以上のSiO2を含む)を含有する複合充填
    材30〜70重量% とからなることを特徴とする耐熱性摺動用成形材料。
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