JP2802497B2 - 2−フェニル−4(5)−メチル−5(4)−ベンジルイミダゾールの合成方法 - Google Patents
2−フェニル−4(5)−メチル−5(4)−ベンジルイミダゾールの合成方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は2−フェニル−4(5)−メチル−5(4)
−ベンジルイミダゾール(以下2P4M5BZと略称する)の
合成方法に関するものであり、本発明の方法によって得
られる2P4M5BZはエポキシ樹脂の硬化剤として有用な化
合物である。(特開昭62−32113号公報) 従来の技術 2P4M5BZを合成する方法としては、イソオキサゾラン
とフェニルシアナートを反応させて、ある種の環縮合オ
キサジノンを合成し(収率3%)、そのものをLiAlH4で
還元して2P4M5BZを得る方法が知られている。〔ケミカ
ルアブストラクツ 212452,第99巻(1983年)〕 しかしながら工業的に合成する方法は未だ確立されて
いなかった。
−ベンジルイミダゾール(以下2P4M5BZと略称する)の
合成方法に関するものであり、本発明の方法によって得
られる2P4M5BZはエポキシ樹脂の硬化剤として有用な化
合物である。(特開昭62−32113号公報) 従来の技術 2P4M5BZを合成する方法としては、イソオキサゾラン
とフェニルシアナートを反応させて、ある種の環縮合オ
キサジノンを合成し(収率3%)、そのものをLiAlH4で
還元して2P4M5BZを得る方法が知られている。〔ケミカ
ルアブストラクツ 212452,第99巻(1983年)〕 しかしながら工業的に合成する方法は未だ確立されて
いなかった。
発明が解決しようとする課題 2P4M5BZを工業的に合成する方法を導き出すことが、
本発明の課題である。
本発明の課題である。
課題を解決するための手段 本発明者等はこのような事情に鑑み鋭意研究の結果、
1−ベンジル−2−フェニル−4(5)−メチルイミダ
ゾール塩酸塩または1,3−ジベンジル−2−フェニル−
4(5)−メチルイミダゾリウム−クロライドを加熱す
るか、あるいは2−フェニル−4(5)−メチルイミダ
ゾール(以下2P4MZと略称する)と塩化ベンジルを加熱
するかのいずれかによって得られる反応混合物をアルカ
リで中和すれば2P4M5BZが効率よく得られることを見出
し、本発明を導き出すことができた。2P4MZは、1,2−プ
ロピレンジアミンとベンゾニトリルから、特公昭39−24
965号、同39−26405号及び同42−4548号公報に記載の方
法により工業的に得られるものである。また、イミダゾ
リウム−クロライドは2P4MZと塩化ベンジルを反応させ
て容易に合成することができる。
1−ベンジル−2−フェニル−4(5)−メチルイミダ
ゾール塩酸塩または1,3−ジベンジル−2−フェニル−
4(5)−メチルイミダゾリウム−クロライドを加熱す
るか、あるいは2−フェニル−4(5)−メチルイミダ
ゾール(以下2P4MZと略称する)と塩化ベンジルを加熱
するかのいずれかによって得られる反応混合物をアルカ
リで中和すれば2P4M5BZが効率よく得られることを見出
し、本発明を導き出すことができた。2P4MZは、1,2−プ
ロピレンジアミンとベンゾニトリルから、特公昭39−24
965号、同39−26405号及び同42−4548号公報に記載の方
法により工業的に得られるものである。また、イミダゾ
リウム−クロライドは2P4MZと塩化ベンジルを反応させ
て容易に合成することができる。
本発明の合成方法を反応式で示せば次のとおりであ
る。
る。
式IIの反応を更に詳しく説明すれば、2P4MZと塩化ベ
ンジルを約100℃で加熱すると、先ず1−ベンジル−2
−フェニル−4(5)−メチルイミダゾールの塩酸塩と
1,3−ジベンジル−2−フェニル−4(5)−メチルイ
ミダゾリウム−クロライドとが生じる。これを反応式で
示せば下記の通りである。
ンジルを約100℃で加熱すると、先ず1−ベンジル−2
−フェニル−4(5)−メチルイミダゾールの塩酸塩と
1,3−ジベンジル−2−フェニル−4(5)−メチルイ
ミダゾリウム−クロライドとが生じる。これを反応式で
示せば下記の通りである。
1−ベンジル−2−フェニル−4(5)−メチルイミ
ダゾールの塩酸塩も1,3−ジベンジル−2−フェニル−
4(5)−メチルイミダゾリウム−クロライドも夫々そ
のあとの加熱で目的物2P4M5BZを与えるので、式Iと式I
Iは本質的に同じ意味を持っている。
ダゾールの塩酸塩も1,3−ジベンジル−2−フェニル−
4(5)−メチルイミダゾリウム−クロライドも夫々そ
のあとの加熱で目的物2P4M5BZを与えるので、式Iと式I
Iは本質的に同じ意味を持っている。
前記の式Iと式IIの反応は、250〜350℃の加熱によ
り、1〜3時間で完結する。反応混合物をアルカリ(例
えば苛性アルカリまたはアンモニア)のメタノール溶液
で中和したのち、メタノールを留去し、残留物を水洗
し、被水洗物を減圧蒸留に付すことにより2P4M5BZが得
られる。
り、1〜3時間で完結する。反応混合物をアルカリ(例
えば苛性アルカリまたはアンモニア)のメタノール溶液
で中和したのち、メタノールを留去し、残留物を水洗
し、被水洗物を減圧蒸留に付すことにより2P4M5BZが得
られる。
本発明によって得られる2P4M5BZの性質を次示する。
Mass:m/e 248(M+),233,206,170,144,130,115,10
4,103,91,77 NMR(CD3OD):δ7.86〜6.96,m,5H;7.18,S,5H;3.9
2,S,2H;2.16,S,3H 実施例1 2P4MZ 0.2モル(31.6g)と塩化ベンジル0.2モル(25.
3g)をフラスコ中、300℃で3時間加熱したのち、内容
物をNaOHメタノール溶液で中和し、メタノールを留去
し、残留物を水洗し、被水洗物を減圧蒸留に付し、粗目
的物2P4M5BZ(bp4232〜246℃)を0.119モル(29.6g,粗
収率59.6モル%)得た。
4,103,91,77 NMR(CD3OD):δ7.86〜6.96,m,5H;7.18,S,5H;3.9
2,S,2H;2.16,S,3H 実施例1 2P4MZ 0.2モル(31.6g)と塩化ベンジル0.2モル(25.
3g)をフラスコ中、300℃で3時間加熱したのち、内容
物をNaOHメタノール溶液で中和し、メタノールを留去
し、残留物を水洗し、被水洗物を減圧蒸留に付し、粗目
的物2P4M5BZ(bp4232〜246℃)を0.119モル(29.6g,粗
収率59.6モル%)得た。
実施例2 1,3−ジベンジル−2−フェニル−4(5)−メチル
イミダゾリウム−クロライド0.01モル(3.7g)をフラス
コ中、300℃で2時間加熱したのち、内容物をNaOHメタ
ノール溶液で中和し、メタノールを留去し、残留物を水
洗し、被水洗物のガスクロマトグラフィーを行った。そ
の結果、2−フェニル−4(5)−メチル−5(4)−
ベンジルイミダゾールは、0.00656モル(1.63g,65.6モ
ル%)、1−ベンジル−2−フェニル−4(5)−メチ
ルイミダゾールは0.00056モル(0.13g,5.6モル%)、2
−フェニル−4−メチルイミダゾールは0.00197モル
(0.31g,19.7モル%)を示した。
イミダゾリウム−クロライド0.01モル(3.7g)をフラス
コ中、300℃で2時間加熱したのち、内容物をNaOHメタ
ノール溶液で中和し、メタノールを留去し、残留物を水
洗し、被水洗物のガスクロマトグラフィーを行った。そ
の結果、2−フェニル−4(5)−メチル−5(4)−
ベンジルイミダゾールは、0.00656モル(1.63g,65.6モ
ル%)、1−ベンジル−2−フェニル−4(5)−メチ
ルイミダゾールは0.00056モル(0.13g,5.6モル%)、2
−フェニル−4−メチルイミダゾールは0.00197モル
(0.31g,19.7モル%)を示した。
なおガスクロマトグラフィーの測定条件は次に示すと
おり。
おり。
本 装 置 :島津製作所製 ガスクロマトグラフ“GC−15A(PTF)” 数値処理装置:インテグレーター“C−R5A" ガラスカラム:φ3.0mm×2m 充 填 剤 :2%シリコンOV−17on ユニポートHPS(8
0/100メッシュ),Silly−8処理品 昇温条件 :10℃/分,空気500ml/分 キャリアガス:N2,50ml/分
0/100メッシュ),Silly−8処理品 昇温条件 :10℃/分,空気500ml/分 キャリアガス:N2,50ml/分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−32063(JP,A) 特開 昭62−32113(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 233/58 CA(STN)
Claims (3)
- 【請求項1】構造式 で示される1−ベンジル−2−フェニル−4(5)−メ
チルイミダゾール塩酸塩を加熱反応させたのち、アルカ
リで中和することを特徴とする 構造式 で示される2−フェニル−4(5)−メチル−5(4)
−ベンジルイミダゾールの合成方法。 - 【請求項2】構造式 で示される1,3−ジベンジル−2−フェニル−4(5)
−メチルイミダゾリウム−クロライドを加熱反応させた
のち、アルカリで中和することを特徴とする2−フェニ
ル−4(5)−メチル−5(4)−ベンジルイミダゾー
ルの合成方法。 - 【請求項3】2−フェニル−4−メチルイミダゾールと
塩化ベンジルを加熱反応させたのち、アルカリで中和す
ることを特徴とする2−フェニル−4(5)−メチル−
5(4)−ベンジルイミダゾールの合成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20585388A JP2802497B2 (ja) | 1988-08-18 | 1988-08-18 | 2−フェニル−4(5)−メチル−5(4)−ベンジルイミダゾールの合成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20585388A JP2802497B2 (ja) | 1988-08-18 | 1988-08-18 | 2−フェニル−4(5)−メチル−5(4)−ベンジルイミダゾールの合成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0253778A JPH0253778A (ja) | 1990-02-22 |
JP2802497B2 true JP2802497B2 (ja) | 1998-09-24 |
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ID=16513795
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20585388A Expired - Fee Related JP2802497B2 (ja) | 1988-08-18 | 1988-08-18 | 2−フェニル−4(5)−メチル−5(4)−ベンジルイミダゾールの合成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2802497B2 (ja) |
-
1988
- 1988-08-18 JP JP20585388A patent/JP2802497B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH0253778A (ja) | 1990-02-22 |
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